JP5094378B2 - 固体撮像素子用カラーフィルタ及びその製造方法、並びに固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子用カラーフィルタ及びその製造方法、並びに固体撮像素子 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像素子用カラーフィルタ及びその製造方法、並びに固体撮像素子に関する。
近年、カラーフィルタの製造方法としては、製造コスト、製造容易性の観点から、いわゆるフォトリソ法が用いられてきた。
ここでいうフォトリソ法は、基板上に着色硬化性組成物等の感放射線性組成物をスピンコータやロールコーター等により塗布し乾燥させて塗膜を形成し、該塗膜をパターン露光・現像・ベーキングすることによって着色画素を形成し、この操作を各色ごとに繰り返し行ってカラーフィルタを作製する方法である。
フォトリソ法は、位置精度が高く、大画面、高精細カラーディスプレイ用カラーフィルタを作製するのに好適な方法として広く利用されている。
前記フォトリソ法に関する技術として、アルカリ可溶性樹脂に光重合性モノマーと光重合開始剤とを併用したネガ型感光性組成物を用いる技術が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
ここで、フォトリソ法による従来のカラーフィルタの製造方法の一般的な概要を、図29−1〜29−5を参照して説明する。
図29−1に示すように、支持体10上に、例えばネガ型の着色硬化性組成物をスピンコーター等を用いて塗布して第1の着色層42を形成する。プリベークを介した後、図29−2に示すように、フォトマスク47を介して第1の着色層をパターン露光し(すなわち、第1の着色層中の第1の着色画素形成領域44を紫外線照射にて露光し)、その後、現像処理により第1の着色層中の不要領域46を除去し、さらにポストベーク処理を施して図29−3に示すように第1の着色画素48を形成する。
さらに、第1の着色画素形成における工程と同様の工程を繰り返すことで、図29−4に示す第2の着色画素50を、図29−5に示す第3の着色画素52を、それぞれ形成して、カラーフィルタが形成される。
上述のフォトリソ法による従来のカラーフィルタの製造方法においては、図29−5(a)に示すように、各着色画素の隅が集合する領域に着色画素が形成されない領域54が生ずる問題が発生する。また、各着色画素について所望の膜厚が得られない問題もある。さらには、着色画素同士が接する領域の膜厚が想定通りに形成されない問題(すなわち、図29−5(b)に示すように、着色画素同士の境界線付近において着色画素の膜厚が薄い箇所56が生ずる問題、等)、等も発生する。
これらの問題点に対する対策として、マスクバイアスなどの最適化や、着色硬化性組成物の露光光源に対しての硬化効率を改善するなどの検討がなされているが限界がある。
また、第2の着色画素等を熱硬化時に熱流動(リフロー)させて埋め込む技術も知られている(例えば、特許文献5〜6参照)が、この技術は、第2の着色画素以降の形成に用いる着色硬化性組成物の性能やプロセス条件に左右されやすい技術であり、例えば、支持体の加熱分布がそのまま埋め込み性に反映されてしまう、等といった問題がある。
さらに、液晶表示装置や固体撮像素子においては、画素サイズの縮小化が進んでおり、これに伴ってカラーフィルタも縮小する必要性を生じている。特に、固体撮像素子の微細化は顕著であり、2.0μmサイズを下回る高解像技術が必要となっているが、これまでのフォトリソ法では解像力の点で限界に達しつつある。このため、フォトリソ法の前記問題点は、ますます顕著なものとなってきている。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタにおける更なる微細化・高精細化に対応するための技術としては、染料を使用する技術も提案されている。
しかしながら、染料含有の硬化性組成物は、例えば、耐光性、薄膜化、透過分光特性の変更の容易性の性能につき、一般的に顔料に比べて劣る。また、特に固体撮像素子用カラーフィルタ作製用途の場合には1.0μm以下の膜厚が要求されるため、硬化性組成物中に多量の色素を添加しなければならず、これにより基板との密着が不充分となったり、十分な硬化が得られなかったり、露光部でも染料が抜けてしまうなどと、パターン形成性が著しく困難である、などの諸問題がある。
また、前記フォトリソ法を利用するカラーフィルタの製造法に対して、より薄膜で、かつ微細パターンの形成に有効な方法としてドライエッチング法が古くから知られている。ドライエッチング法は、パターンを矩形に形成する方法として従来から採用されている。 またフォトリソ法とドライエッチング法を組みわせたパターン形成法も提案されている(例えば、特許文献7参照)。
特開平2−181704号公報 特開平2−199403号公報 特開平5−273411号公報 特開平7−140654号公報 特開2006−267352号公報 特開2006−292842号公報 特開2001−249218号公報
しかしながら、前記特許文献7に記載の技術では、第1の着色画素は矩形に形成できるものの、第2、第3の着色画素の形成に関しては、従来の感光性着色組成物の性能に律速してしまい、上述したフォトリソ法の問題点が残る。
従って、フォトリソ法によりこれらの問題を解決するためには、露光、現像による溶解性のディスクリをつけつつ、着色剤濃度を高めなければならず、技術的なハードルが非常に高い。
以上で説明したように、従来のカラーフィルタの製造方法では、形成できるパターン寸法に限界(下限)があった。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となる固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、着色画素の矩形性に優れた固体撮像素子用カラーフィルタを提供することを目的とする。
また、本発明は、色再現性に優れた固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明者は、直接孤立パターンを形成して着色画素を形成する場合に比べ、まず繰り返しパターン(例えば、ストライプ状パターン)を形成しておき、引き続き該繰り返しパターンを孤立パターン化して着色画素を形成する場合の方が、着色画素を断面がより矩形に近い形状となるように形成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> (a)支持体上に、第1の着色パターンをストライプ状に形成する第1の着色パターン形成工程と、(b)前記支持体上の前記第1の着色パターンが形成されていない領域に、第2の着色パターンをストライプ状に形成する第2の着色パターン形成工程と、(c)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンのうち、市松模様状の領域であるか、又は、前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンと交差する方向のストライプ状の領域である、第3の着色パターンを形成する領域をドライエッチングにより除去する着色パターン除去工程と、(d)前記支持体上の、前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが除去された領域に第3の着色パターンを形成する第3の着色パターン形成工程と、を有する固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<2> 前記第1の着色パターンの形成は、(1)前記支持体上に第1の着色層を形成し、形成された第1の着色層を露光し、現像する方法により、又は、(2)前記支持体上に第1の着色層を形成し、形成された第1の着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、前記第1の着色層をドライエッチングする方法により、行うことを特徴とする<1>に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<3> 前記第2の着色パターンの形成は、(1)前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成し、形成された第2の着色層を露光し、現像する方法により、又は、(2)前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成し、形成された第2の着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、前記第2の着色層をドライエッチングする方法、及び/若しくは、(3)前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成し、少なくとも形成された第2の着色層を平坦化処理する方法により、行うことを特徴とする<1>又は<2>に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<4> 前記第3の着色パターンの形成は、(1)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが形成された支持体上に第3の着色層を形成し、形成された第3の着色層を露光し、現像する方法により、又は、(2)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが形成された支持体上に第3の着色層を形成し、形成された第3の着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、前記第3の着色層をドライエッチングする方法、及び/若しくは、(3)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが形成された支持体上に、第3の着色層を形成し、少なくとも形成された第3の着色層を平坦化処理する方法により、行うことを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<5> 前記平坦化処理は、形成された着色層の全露出面をエッチングするエッチバック処理、及び/又は、形成された着色層の全露出面を研磨する研磨処理であることを特徴とする<3>又は<4>に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<6> 前記(b)第2の着色パターン形成工程後であって前記(c)着色パターン除去工程の前に、前記第1の着色パターン上及び前記第2の着色パターン上に、第2のストッパー層を形成する工程を更に有し、前記(c)着色パターン除去工程は、第3の着色パターンを形成する領域の前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンを、前記第3の着色パターンを形成する領域の前記第2のストッパー層と共に除去し、前記(d)第3の着色パターン形成工程が、前記第1の着色パターン、前記第2の着色パターン、及び、前記第2のストッパー層が形成された支持体上に第3の着色層を形成する工程と、形成された第3の着色層を前記第2のストッパー層が露出するまでドライエッチングする工程と、を含むことを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<7> 前記第1の着色パターン形成工程が、支持体上に、第1の着色層を形成する工程と、形成された第1の着色層上に第1のストッパー層を形成する工程と、を含み、前記第2の着色パターン形成工程が、前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成する工程と、形成された第2の着色層を前記第1のストッパー層が露出するまでドライエッチングする工程と、を含むことを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<8> 前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンを、隣り合う着色パターン同士が面で接するように形成することを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<9> ドライエッチング処理後の支持体に密着性向上処理を施し、該密着性向上処理が施された支持体上に着色層を形成し、形成された着色層を露光し、現像して着色パターンを形成することを特徴とする<1>〜<8>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<10> 前記密着性向上処理は、密着助剤を付与する処理及び/又はプラズマを用いたフッ素化処理であることを特徴とする<9>に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<11> 前記密着助剤が、後述する一般式(A)で表される化合物であることを特徴とする<10>に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
12> 前記着色層は、全固形分に対して有機シラン化合物を0.05〜1.2質量%含有する着色硬化性組成物を塗布して形成することを特徴とする<9>〜<11>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
13> ドライエッチング処理後の支持体に密着性向上処理を施すことなく、全固形分に対して有機シラン化合物を0.3〜1.2質量%含有する着色硬化性組成物を塗布して着色層を形成し、形成された着色層を露光し、現像して着色パターンを形成することを特徴とする<1>〜<8>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<14> 前記第1の着色パターンの幅、前記第2の着色パターンの幅、及び前記第3の着色パターンの幅が、0.5〜2.0μmであることを特徴とする<1>〜<13>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
<15> 前記第1の着色パターン、前記第2の着色パターン、及び前記第3の着色パターンは、着色剤と熱硬化性化合物とを含み全固形分中における前記着色剤濃度が50質量%以上100質量%未満である非感光性の着色熱硬化性組成物を用いて形成することを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法である。
16> <1>〜<15>のいずれか1つに記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法により製造された固体撮像素子用カラーフィルタである。
17> <16>に記載の固体撮像素子用カラーフィルタを備えた固体撮像素子である。
本発明によれば、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となる固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、着色画素の矩形性に優れた固体撮像素子用カラーフィルタを提供することができる。
また、本発明は、色再現性に優れた固体撮像素子を提供することができる。
≪カラーフィルタ及びその製造方法≫
本発明のカラーフィルタの製造方法は、(a)支持体上に、第1の着色パターンをストライプ状に形成する第1の着色パターン形成工程と、(b)前記支持体上の前記第1の着色パターンが形成されていない領域に、第2の着色パターンをストライプ状に形成する第2の着色パターン形成工程と、(c)前記第1の着色パターン及び/又は前記第2の着色パターンのうち、第3の着色パターンを形成する領域をドライエッチングにより除去する着色パターン除去工程と、(d)前記支持体上の、前記第1の着色パターン及び/又は前記第2の着色パターンが除去された領域に第3の着色パターンを形成する第3の着色パターン形成工程と、を有して構成される。
また、本発明のカラーフィルタは上記製造方法にて製造されたものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、第1の着色パターン及び第2の着色パターンをストライプ状に形成することにより、第1の着色パターン及び第2の着色パターンを、断面が矩形に近い形状となるように形成できる。ここで、パターンの断面とは、パターンの幅方向の軸に平行で支持体に垂直な平面により、パターンを切断したときの断面をいう。
以下、上記の効果が得られることに関し、推定される原因の一つを説明する。
一般的に、フォトリソグラフィーにおけるパターン形成に関しては、孤立パターンと比べて、ストライプ状のパターン等の繰り返しパターンの方がエッジのコントラストが高く、パターンも断面がより矩形に近い形状となるように形成することが可能である。また、パターンをストライプ状に形成した場合には、パターンの長手方向についてのコントラストは一定であり、パターンの角が丸まるなどの症状が発生しない。
この特性により、フォトリソ法によりストライプ状の第1の着色パターン及び第2の着色パターンを形成することで、前記長手方向と直交する方向についてのコントラストを改善してパターン断面の矩形性を維持し、前記長手方向の光近接の影響を排除することができる。
なお、ストライプ状の第1の着色パターン及び第2の着色パターンを、ドライエッチングを用いて形成してもよく、この場合には、フォトリソ法により形成する場合以上に断面が矩形に近い形状に形成することが可能である。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、第1の着色パターン及び/又は第2の着色パターンのうち、第3の着色パターンを形成する領域をドライエッチングにより除去して凹部を形成し、該凹部に第3の着色パターンを埋め込む形態とすることで、光強度分布の影響を抑制する(パターンの歪みを抑制する)ことができる。
以上により、本発明のカラーフィルタの製造方法によれば、パターン形成性を向上させることができる。具体的には、各着色画素の隅が集合する領域に着色画素が形成されない領域が生ずる現象を抑制でき、着色画素同士の境界線付近において着色画素の膜厚が薄い箇所が生ずる現象を抑制できる。この結果、特にフォトリソ法において着色パターンを形成する場合のパターン形成限界を向上させることができ、より微細な画素を有するカラーフィルタの作製が可能となる。
また、本発明のカラーフィルタは上記本発明の製造方法にて製造されたものであるため、着色画素の矩形性に優れている。
さらに、本発明のカラーフィルタの製造方法においては、全色の着色パターン(例えば、第1〜第3の着色パターン全て)をドライエッチング及び/又は研磨処理により形成する形態も好適であり、この形態によれば、パターン形成性やパターン形成限界を更に向上させることができる。
全色の着色パターン(例えば、第1〜第3の着色パターン全て)をドライエッチング及び/又は研磨処理により形成した場合、又は、薄膜化が困難な層をドライエッチング及び/又は研磨処理により形成した場合においては、より薄膜化のなされたカラーフィルタを作製することができる。これにより色シェーデイングなどの性能の改善や、固体撮像素子の小型化も可能にすることができる。
ここでいう薄膜化が困難な層とは、単位体積あたりの色化(しきか)が低い層、もしくは目的の透過分光を実現するために複数の着色剤を含有しなければならない層など、より多くの着色剤を含有しなければならない層のことである。
なお、本発明においては、説明上の便宜のため、領域を区切らずに形成されている着色膜(いわゆるベタ膜)を「着色層」といい、パターン状に領域を区切って形成されている着色膜(例えば、ストライプ状にパターニングされている膜、等)を「着色パターン」という。ここで、パターン状に領域を区切って形成する形態(パターン化する形態)には、感光性の着色膜をパターン露光、現像してパターン化する形態の他、着色膜上にレジストパターンを形成し、該レジストパターンをエッチングマスクとしてエッチングすることにより着色膜をパターン化する形態、支持体上に設けられたパターン状の凹部に埋め込むようにして着色膜を形成し、形成された着色膜のうち凹部からはみ出した部分を除去することによりパターン化する形態、等が含まれる。
また、前記着色パターンのうち、カラーフィルタアレイを構成する要素となっている着色パターン(例えば、正方形にパターン化された着色パターン、等)を「着色画素」という。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法の各工程及び具体的な実施形態について説明し、引き続き、ドライエッチング、支持体、着色パターン、フォトレジスト、及びストッパー層について説明する。
<着色パターン形成工程>
第1の着色パターン形成工程は、支持体上に第1の着色パターンをストライプ状に形成する工程である。
第1の着色パターンを形成する方法としては特に限定はないが、(1)支持体上に着色層を形成し、形成された着色層を露光し、現像する方法(本発明において、「フォトリソ法」ともいう)、又は、(2)支持体上に着色層を形成し、形成された着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、着色層をドライエッチングする方法(本発明において、「ドライエッチング法」ともいう)が好適である。
第2の着色パターン形成工程は、前記支持体上の前記第1の着色パターンが形成されていない領域(例えば、第1の着色パターンで挟まれた領域)に、第2の着色パターンをストライプ状に形成する工程である。
また、第3の着色パターン形成工程は、後述の着色パターン除去工程において、第1の着色パターン及び/又は第2の着色パターンが除去された領域に第3の着色パターンを形成する工程である。
第2、第3の着色パターン形成において、第2、第3の着色パターンを形成する方法としては、前述の(1)フォトリソ法及び(2)ドライエッチング法に加えて、さらに、(3)着色パターンが形成された支持体上に、第2、第3の着色層を形成し、形成された第2、第3の着色層を平坦化処理する方法(本発明において、「平坦化法」ともいう)も好適である。
平坦化処理の具体的な形態としては、着色パターンによって挟まれた(または囲まれた)支持体上の凹部に、着色樹脂組成物を埋めこむようにして着色層を形成し、形成された着色層の全露出面にエッチングや研磨等の処理を施すことにより、形成された着色層のうち、前記凹部からはみ出した余分な部分を除去する形態が好適である。
前記平坦化処理としては、製造工程の簡略化や製造コストの観点から、形成された第2、第3の着色層の全露出面をドライエッチングするエッチバック処理が好ましい。
なお、前記平坦化処理は、エッチバック処理に限定されることはなく、例えば、形成された第2、第3の着色層の全露出面を研磨する研磨処理も好ましい。研磨処理としては、例えば、化学的機械的に研磨する化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;以下、「CMP」ともいう)処理が挙げられる。
また、前記平坦化処理として、前記エッチバック処理と前記CMP処理等の研磨処理とを併用する形態も好ましい。
第2、第3の着色パターン形成においては、前記ドライエッチング法と前記平坦化法とを併用してもよい。
例えば、ドライエッチング法により着色パターンを形成した後に、さらに、エッチバック処理を施すことで、ドライエッチング法のみで着色パターンを形成した場合と比較して、着色パターンの平坦性をより向上させることができる。
前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンは、着色画素が形成されない領域の発生を更に抑制し、本発明の効果をより効果的に得る観点から、隣り合う着色パターンが互いに面で接するように形成することが好ましい。
第1〜第2の着色パターンの幅としては、パターン形成限界をより向上させる観点等から、それぞれ独立に、0.5〜2.0μmが好ましく、1.0〜1.7μmがより好ましく、1.2〜1.5μmが特に好ましい。また、後述する第3の実施形態及び第4の実施形態の場合、第1〜第2の着色パターンの幅は、それぞれ独立に、0.5〜2.0μmが好ましく、0.7〜1.4μmがより好ましい。
第3の着色パターンの幅としては、パターン形成限界をより向上させる観点等から、0.5〜2.0μmが好ましく、1.0〜1.7μmがより好ましく、1.2〜1.5μmが特に好ましい。また、後述する第3の実施形態及び第4の実施形態の場合、第3の着色パターンの幅は、0.5〜2.0μmが好ましく、0.7〜1.4μmがより好ましい。
第1〜第3の着色パターンの具体的な厚さとしては、パターン形成限界をより向上させる観点等から0.005μm〜0.9μmが好ましく、0.05μm〜0.8μmが好ましく、0.1μm〜0.7μmが更に好ましい。
前記第1〜第3の着色パターンを、前述の「フォトリソ法」により形成する具体的態様としては、特に限定はなく、公知のフォトリソグラフィーの技術を適宜最適化して用いることができる。
例えば、まず、支持体上に直接または他の層を介して後述の着色光硬化性組成物を塗布し、これを乾燥させて(好ましくは更にプリベーク処理して)着色層を形成する。形成された着色層を放射線でパターン露光し、パターン露光された着色層を、現像して(好ましくは更にポストベーク処理して)着色パターンを得ることができる。現像後はポスト露光を行ってもよい。
前記放射線のうち、本発明による効果をより効果的に得る観点からは、g線、h線、及びi線が好ましく、中でもi線がより好ましい。
前記現像に用いることができる現像液としては、未硬化部を溶解するものであれば、いかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
また、前記「ドライエッチング法」においてフォトレジストを用いてレジストパターンを形成する具体的形態としては、特に限定はなく、公知のフォトリソグラフィーの技術を適宜最適化して用いることができる。
例えば、まず、着色層上に後述のポジ又はネガ型の感光性樹脂組成物(フォトレジスト)を塗布し、これを乾燥させて(好ましくは更にプリベーク処理して)フォトレジスト層を形成する。
形成されたフォトレジスト層を放射線で露光し、現像して(好ましくは更にポストベーク処理して)レジストパターンを形成することができる。前記放射線のうち、フォトレジスト層を露光するものとしては、本発明の目的からは、g線、h線、及びi線が好ましく、中でもi線が好ましい。
前記現像に用いることができる現像液としては、着色剤を含む着色層には影響を与えず、未硬化部(ポジ型の場合は露光部、ネガ型の場合は未露光部)を溶解するものであればいかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
なお、以上のうち、第1〜第3の着色パターンをドライエッチング法により形成する場合、及び、第2〜第3の着色パターンをエッチバック処理で形成する場合のドライエッチングの具体的な形態としては、特に限定はなく公知のドライエッチングの形態を適宜最適化して用いることができる。ドライエッチングの好ましい形態については後述する。
<着色パターン除去工程>
本発明における着色パターン除去工程は、前記第1の着色パターン及び/又は前記第2の着色パターンのうち、第3の着色パターンを形成する領域をドライエッチングにより除去する工程である。
第3の着色パターンを形成する領域としては特に限定はないが、第3の着色画素を形成する領域であることが好ましく、例えば、後述する図6中の、緑色画素を形成する領域20のような市松模様状の領域であることが好ましい。
また、第3の着色パターンを形成する領域としては、前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンと交差する方向のストライプ状の領域(例えば、後述する図19中、緑色画素を形成する領域120)であることも好ましい。第3の着色パターンを形成する領域がストライプ状の領域であると、第1〜第3の着色パターンのいずれについてもパターンコーナーを有さずに形成できるため、より矩形に近いカラーフィルタアレイを形成できる。
前記第3の着色パターンを形成する領域をドライエッチングによる除去する具体的な方法としては、予め、第1の着色パターン及び/又は第2の着色パターン上に、公知のフォトリソグラフィーの技術を用いて、フォトレジストを用いてレジストパターン(即ち、第3の着色パターンを形成する領域が露出するようなレジストパターン)を形成しておき、該レジストパターンをエッチングマスクとして、ドライエッチング処理を行う方法が好適である。
ここで、第3の着色パターンを形成する領域の一辺の長さとしては、0.5〜2.0μmが好ましく、1.0〜1.7μmが好ましく、1.2〜1.5μmがより好ましい。また、後述する第3の実施形態及び第4の実施形態の場合は、第3の着色パターンを形成する領域の幅としては、0.5〜2.0μmが好ましく、0.7〜1.4μmがより好ましい。
着色パターン除去工程におけるドライエッチングの具体的な形態としては、特に限定はなく公知のドライエッチングの形態を適宜最適化して用いることができる。ドライエッチングの好ましい形態については後述する。
<ストッパー層形成工程>
本発明のカラーフィルタの製造方法は、ストッパー層形成工程(第1のストッパー層を形成する工程及び/又は第2のストッパー層を形成する工程)を含んでもよい。
(第1のストッパー層を形成する工程)
本発明において、第2の着色パターンをドライエッチング(前述の「ドライエッチング法」で形成する場合と、前述の「エッチバック処理」で形成する場合との双方を含む。以下同じ。)及び/又は研磨処理により形成する場合には、第1の着色パターン形成工程は、支持体上に第1の着色層を形成する工程と、形成された第1の着色層上に、第1のストッパー層を形成する工程(第1のストッパー層形成工程)と、を含むことが好ましい。この場合、第1の着色パターン形成工程は、更に、形成された第1のストッパー層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、第1のストッパー層及び第1の着色層をドライエッチングする工程を含むことがより好ましい。
第1の着色パターンを上記構成とすることにより、形成された第1の着色パターン上面(着色パターンの、支持体に平行な2つの面のうち、支持体から遠い側の面。以下同じ。)は、第1のストッパー層で覆われるため、第2の着色パターンを形成するためのドライエッチングや研磨処理(CMP処理等)により、第1の着色パターンが膜減りしたり、ダメージを受けたりする現象を、より効果的に防止できる。この結果、カラーフィルタの着色画素の透過分光特性の制御がさらに容易となる。
(第2のストッパー層を形成する工程)
本発明において、第3の着色パターンをドライエッチング(前述の「ドライエッチング法」で形成する場合と、前述の「エッチバック処理」で形成する場合との双方を含む。以下同じ。)及び/又は研磨処理により形成する場合には、前記第2の着色パターン形成工程後であって前記着色パターン除去工程の前に、前記第1の着色パターン上及び前記第2の着色パターン上に、第2のストッパー層を形成する工程を設けることが好ましい。
上記構成とすることにより、第1の着色パターン及び第2の着色パターンの上(着色パターンからみて支持体の方向とは反対側の方向。以下同じ。)には、第2のストッパー層が存在することとなるため、第3の着色パターンを形成するためのドライエッチングや研磨処理(CMP処理等)により、第1の着色パターン及び第2の着色パターンが膜減りしたり、ダメージを受けたりする現象を、より効果的に防止できる。この結果、カラーフィルタの着色画素の透過分光特性の制御がさらに容易となる。
前記第1のストッパー層及び前記第2のストッパー層は、エッチングレートが前記着色層または着色パターンより低い層であることが好ましく、また、可視光に対して透明な硬化性組成物で形成されることが好ましい。これにより、ストッパー層を完全に除去することなくカラーフィルタを製造できる。ここで、可視光に対して透明とは可視光の透過率が95%以上であることを意味する。
<加熱処理工程>
本発明においては、レジストパターン除去後の着色層(着色パターン、着色画素を含む。)を、100℃以上220℃以下で加熱処理する加熱処理工程を更に含むことが好ましい。これにより、着色層(着色パターン、着色画素を含む。)が吸収した水分を蒸発することができ、その後に行う場合がある着色層形成工程における塗布不良等の不具合の発生をより効果的に抑制できる。
<密着性向上処理>
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、ドライエッチング処理された支持体表面に密着性向上処理を施し、密着性向上処理が施された支持体上に着色層を形成し、形成された着色層を露光し、現像して着色パターンを形成することが好ましい。
上記のように構成することで、着色層(着色パターン)と支持体との密着性をより向上させることができ、現像時の着色層(着色パターン)の剥がれをより効果的に抑制できる。例えば、ドライエッチング処理により支持体表面が親水性となった場合(例えば、支持体表面と水との接触角が40°未満となった場合)であっても、密着性向上のためのオーバー露光をする(露光量を上げる)必要はなく、正確なパターン寸法と密着性向上とをより効果的に両立できる。このため着色パターンのサイズが小さいときに、特に有効である。
本発明のカラーフィルタの製造方法において、密着性向上処理を施す場合の具体的形態としては、以下の2形態がより好ましい。この2形態は組み合わせて用いてもよい。
1つ目の形態は、前記着色パターン除去工程におけるドライエッチング処理後の支持体表面に密着性改善処理を施し、該密着性向上処理が施された支持体上に第3の着色層を形成し、形成された第3の着色層を露光し、現像して、第3の着色パターンを形成する工程を含む形態である。
この形態によれば、第3の着色パターンの剥がれをより効果的に抑制できる。
2つ目の形態は、ドライエッチング法により第1の着色パターンを形成し、該ドライエッチング処理後の支持体表面に密着性改善処理を施し、該密着性向上処理が施された支持体上に第2の着色層を形成し、形成された第2の着色層を露光し、現像して、第2の着色パターンを形成する工程を含む形態である。
この形態によれば、第2の着色パターンの剥がれをより効果的に抑制できる。
密着性向上効果の観点からは、前記密着性向上処理としては疎水化処理が好ましく、支持体表面と水との接触角が40°以上となる疎水化処理がより好ましい。
また、前記密着性向上処理としては、密着助剤を付与する処理及び/又はプラズマを用いたフッ素化処理が好ましい。
(密着助剤を付与する処理)
密着助剤を付与する処理は、一般的なポジレジストプロセスで運用されるベーパー処理、塗布、インクジェット付与、印刷、蒸着などの方法により行なうことができる。
塗布による場合、スリット塗布、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スプレー塗布等の各種公知の塗布方法を適用することができる。
インクジェット付与による場合、インクジェットヘッドを用いたインクジェット法により吐出する方法を適用できる。インクジェットヘッドとしては、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式、等のヘッドが好適である。
印刷による場合、スクリーン印刷法を適用することができる。
蒸着による場合、スプレーによる噴霧、気化による蒸着、ディッピング等が挙げられる。中でも、気化による蒸着が好ましく、その場合、減圧下で30〜600秒程度処理されることが好ましい。
塗布やインクジェット付与による場合、密着助剤を用いて調製した溶液が用いられる。この溶液には、例えば、シクロヘキサノンなどの溶剤に、所望の密着助剤を混合、溶解して調製したものを用いることができる。
密着助剤の付与後は、ホットプレート、オーブン等を用いて、50〜300℃で30〜600秒程度乾燥させることが好ましい。
前記密着助剤としては、後述の着色層(特に有機シラン化合物)との間に働く硬化部(画像)密着性と未硬化部現像性の点から、シリコン窒化物、シリコン酸化物などを用いることができる。中でも、非硬化部(非露光部)の現像残渣を悪化することなく、支持体表面との密着性に優れた着色パターンを形成する点から、下記一般式(A)で表される化合物が好ましい。但し、本発明においてはこれに限定されるものではない。

前記一般式(A)中、R〜Rは、各々独立に炭素数1〜4の炭化水素基を表し、構造中に環構造及び/又は不飽和結合を有していてもよい。炭素数1〜4の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。中でも、R〜Rの全てがメチル基である場合が好ましい。
前記一般式(A)で表される化合物の具体例を列挙する。但し、本発明においてはこれらに制限されるものではない。

密着助剤の支持体上における存在量としては、密着助剤が処理された支持体上の水の接触角が50°以上が好ましく、60°以上が好ましい。前記範囲内であると、本来現像除去される未露光領域の後述の硬化性層の現像残渣を少なく抑えつつ、カラーフィルタを構成する着色パターンの密着性を効果的に向上させることができる。
(プラズマを用いたフッ素化処理)
プラズマを用いたフッ素化処理としては、フッ素系ガス(例えば、CF等のフルオロカーボンガス)をプラズマ化してイオン照射する形態が好ましい。特に、疎水化の観点からは、酸素ガスを含まないフルオロカーボンガスをプラズマ化して表面をプラズマ処理する形態がより好ましい。
プラズマを用いたフッ素化処理は具体的には、本発明における他のドライエッチング処理と同様の手法により行うことができる。
本発明におけるフッ素系ガスとしては、公知のガスを使用できるが、下記式(B)で表わされるガスであることが好ましい。
・・・ 式(B)
〔式(B)中、nは、1〜6、mは、0〜13、lは、1〜14を表わす。〕
前記式(B)で表されるフッ素系ガスとして、CF、C、C、C、C、C、C、CHFの群から任意に選択して混合することが好ましい。中でも、CF、C、C、及びCHFの群から任意に選択することがより好ましく、CF、Cの群から任意に選択することが更に好ましく、汎用性の観点からCFが特に好ましい。
また、本発明におけるフッ素系ガスは、上記群の中から一種のガスを選択することができ、2種以上を混合ガスに含んでもよい。
プラズマ処理の条件としては、RFパワー:300W以上で、5秒以下のプラズマ処理が好ましい。
以上、本発明のカラーフィルタの製造方法を構成する各工程について説明したが、これらの工程はどのように組み合わせてもよい。例えば、第1〜第3の着色パターンの形成においては、フォトリソ法、ドライエッチング法、及び平坦化法を、それぞれ独立に適用してよく、複数の組み合わせによりカラーフィルタを作製することが可能である。
また、本発明による効果を妨げない限り、上記工程以外の工程を含んでもよい。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法の具体的な実施形態(第1の実施形態〜第4の実施形態)について説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはない。
<第1の実施形態>
第1の実施形態は、第3の着色パターンが市松模様状に配列されたベイヤー配列の場合の形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをフォトリソ法により形成する形態である。以下、第1の実施形態について、図1〜8を参照して説明する。
図1〜8において、(a)は、平面図であり、(b)は、(a)のA−A’線断面図である。また、図5〜8において、(c)は、(a)のB−B’線断面図である。
(第1の着色パターン形成工程)
まず、図1に示すように、支持体10上に、例えば赤色パターン材料を塗布して、第1の着色層である赤着色層12を所定の膜厚で形成する。その後、パターン露光、現像し、ポストベーク処理を行い、第1の着色パターンとして、図2に示すようなストライプ状のパターンである赤色パターン14を形成する。
(第2の着色パターン形成工程)
次に、図3に示すように、赤色パターン14が形成されている支持体上の該赤色パターン14が形成された側の面に、例えば青フィルタ材料を塗布して、第2の着色層である青着色層16を所定の膜厚で形成する。その後、青着色層16の、赤色パターン14で挟まれた領域をパターン露光、現像し、ポストベーク処理を行い、第2の着色パターンとして図4に示すようなストライプ状のパターンである青色パターン18を形成する。
以上により、赤色パターン14と青色パターン18とがストライプ状に隣接しているパターンが形成される。このとき、カラーフィルタアレイが正方形パターンの集合として設計されている場合は、赤色パターン14の幅:青色パターン18の幅は、1:1の比率となるように形成されることが望ましいが、デバイス設計によりその限りではない。
(着色パターン除去工程)
次に、図5に示すように、支持体上の赤色パターン14及び青色パターン18が形成された側の面に、フォトレジストを塗布し、第1の着色パターン及び/又は第2の着色パターンのうち、第3の着色パターンを形成すべき領域、例えば、緑色画素を形成する領域20を、露光、現像処理により除去し、その後ポストベーク処理を実施してレジストパターン22を形成する。
次に、図6に示すように、赤色パターン14及び青色パターン18のうち、緑色画素を形成する領域20をドライエッチングにより除去して、赤色画素28及び青色画素30を形成し、その後、レジストパターン22を除去する。
(第3の着色パターン形成工程)
次に、図7に示すように、支持体上の赤色画素28及び青色画素30が形成された側の面に緑フィルタ材料を塗布し、第3の着色層である緑着色層24を形成する。
ここで、密着性の観点より、該緑フィルタ材料の塗布前には、前記加熱処理及び/又は前記密着性向上処理を行うことが好ましい。また、同様の観点より、緑フィルタ材料中には、後述の有機シラン化合物を含有することが好ましい。
形成された緑着色層24のうち、緑色画素を形成する領域を、露光、現像し、ポストベーク処理を行って、第3の着色パターンである緑色パターン26(すなわち、緑色画素32)を形成する。
以上により、図8に示すような赤色画素28、青色画素30、及び緑色画素32を有するカラーフィルタアレイが形成される。
<第2の実施形態>
前記第1〜第3の着色パターンは、フォトリソ法で形成する形態に限られず、ドライエッチングにより形成することもできる(前述の「ドライエッチング法」で形成する場合と、前述の「エッチバック処理」で形成する場合との双方を含む。以下同じ。)。
以下、第3の着色パターンが市松模様状に配列されたベイヤー配列の場合の形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをドライエッチングにより(必要に応じ、CMP処理を併用して)形成する第2の実施形態について、図9〜18を参照して説明する。
なお、図9〜18において、(a)は、平面図であり、(b)は、(a)のA−A’線断面図である。また、図14〜18において、(c)は、(a)のB−B’線断面図である。
(第1の着色パターン形成工程)
図9に示すように、支持体10上に、例えば赤フィルタ材料を塗布して第1の着色層である赤着色層12を形成し、形成された赤着色層12上に、さらに第1のストッパー層34を形成し、ベーキング処理を行う。
なお、図9(a)は、第1のストッパー層34が透明膜である場合の平面図を示しているため、上層の第1のストッパー層34を示す白地ではなく、下層の赤着色層12を示すドット模様を付している(以降の図においても同じ)。
その後、図10に示すように、第1のストッパー層34上にフォトレジストを塗布して塗布膜を形成し、パターン露光、現像し、ポストベーク処理を行って、赤パターンを形成する領域にレジストパターン22を形成する。次に、レジストパターン22をエッチングマスクとして第1のストッパー層34及び赤着色層12のドライエッチングを実施し、図11に示すように、第1の着色パターンとして赤色パターン14を形成する。その後、レジストパターン22を除去する。
この第2の実施形態では、図11に示すように、第1の着色パターンである赤色パターン14は、上層に第1のストッパー層34を有してストライプ状のパターンに形成される。
(第2の着色パターン形成工程)
次に、図12に示すように、支持体上の第1のストッパー層34及び該赤色パターン14が形成された側の面に、例えば青フィルタ材料を塗布して、第2の着色層である青着色層16を所定の膜厚で形成する。
その後、第1のストッパー層34が露出するまでエッチバック処理及び/又はCMP処理を実施し、第2の着色パターンとして、図13−1に示すようなストライプ状のパターンである青色パターン18を形成する。以上により、赤色パターン14と青色パターン18とがストライプ状に隣接しているパターンが形成される。
なお、前述の図12で青着色層16を形成した後は、前述のエッチバック処理及び/又はCMP処理する形態の代わりに、図13−2に示すように、フォトレジストを塗布してレジストパターン22を形成して青色パターンを形成する領域をカバーし、その後、第1のストッパー層34が露出するまでエッチングを実施し、引き続きレジストパターン22を除去する形態をとってもよい。エッチング後は赤色パターン14に対し青色パターンに段差が生じるが、再度エッチバック及び/又はCMP処理を実施し、図13−1に示す形態のように平坦化することが可能である。
(第2のストッパー層を形成する工程〜着色パターン除去工程)
次に、図14に示すように、支持体上の赤色パターン14、第1のストッパー層34及び青色パターン18が形成された側の面に、第2のストッパー層36を形成し、形成された第2のストッパー層36上にフォトレジストを塗布し、第3の着色層を形成すべき領域、例えば緑色画素を形成する領域20をパターン露光、現像処理により除去し、その後ポストベーク処理を実施して、レジストパターン22を形成する。
なお、図14(a)は、第1のストッパー層34及び第2のストッパー層36が透明膜である場合の平面図を示しているため、上層の第2のストッパー層36を示す白地ではなく、下層の模様(赤色パターン14を示すドット模様、及び、青色パターン18を示す斜線模様)を付している(以降の図においても同じ)。
次に、図15に示すように、レジストパターン22をエッチングマスクとして、ドライエッチングにより、第1のストッパー層34、第2のストッパー層36、赤色パターン14、及び青色パターン18のうち、緑色画素を形成する領域20をドライエッチングにより除去して、赤色画素28及び青色画素30を形成する。その後、図16に示すようにレジストパターン22を除去する。
なお、第2の実施形態では、図14〜16に示すように、赤色画素28上には、第1のストッパー層34及び第2のストッパー層36が積層され、青色画素30上には第2のストッパー層36が積層される。
(第3の着色パターン形成工程)
次に、図17−1に示すように、支持体上の、赤色画素28、青色画素30、第1のストッパー層34、及び第2のストッパー層36が形成された側の面に緑フィルタ材料を塗布し、第3の着色層である緑着色層24を形成する。
その後、第2のストッパー層36が露出するまで削るようにエッチバック処理及び/又はCMP処理を行って、第3の着色パターンである緑色パターン26(すなわち、緑色画素32)を形成する。エッチバック処理及び/又はCMP処理後の状態を図18に示す。
なお、前記図17−1で緑着色層24を形成した後は、前述のエッチバック処理及び/又はCMP処理を実施する形態の代わりに、図17−2に示すように、レジストパターン22を形成して緑色画素を形成する領域をカバーし、その後、第2のストッパー層36が露出するまでドライエッチングを実施して、引き続き、レジストパターン22を除去する形態をとってもよい。エッチング後は赤色画素28及び青色画素30に対し、緑色画素32に段差が生じるが、再度エッチバック処理及び/又はCMP処理を実施し、図18に示す形態のように平坦化することが可能である。
以上により、図18に示すような、赤色画素28、青色画素30、及び緑色画素32を有するカラーフィルタアレイが形成される。
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに交差する方向のストライプ状パターンである形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをフォトリソ法により形成する形態である。以下、第3の実施形態について、図1〜図4及び図19〜22を参照して説明する。
なお、図1〜図4及び図19〜22において、(a)は、平面図であり、(b)は、(a)のA−A’線断面図である。また、図19〜22において、(c)は、(a)のB−B’線断面図である。
(第1の着色パターン形成工程〜第2の着色パターン形成工程)
まず、第1の着色パターン形成工程及び第2の着色パターン形成工程の処理を、前記第1の実施形態と同様にして行う(図1〜図4)。
(着色パターン除去工程)
次に、図19に示すように、支持体上の赤色パターン14及び青色パターン18が形成された側の面に、フォトレジストを塗布し、第1の着色パターン及び/又は第2の着色パターンのうち、第3の着色パターンを形成すべき領域、例えば、緑色画素を形成する領域120を、露光、現像処理により除去し、その後ポストベーク処理を実施してレジストパターン122を形成する。
ここで、第3の着色パターンを形成すべき領域(例えば緑色画素を形成する領域120)及びレジストパターン122は、ストライプ状の赤色パターン14及び青色パターン18の方向に対し、交差する方向の(例えば、直交する方向の)ストライプ状の領域となっている。
次に、図20に示すように、赤色パターン14及び青色パターン18のうち、緑色画素を形成する領域120をドライエッチングにより除去して、赤色画素128及び青色画素130を形成し、その後、レジストパターン122を除去する。
(第3の着色パターン形成工程)
次に、図21に示すように、支持体上の赤色画素128及び青色画素130が形成された側の面に緑フィルタ材料を塗布し、第3の着色層である緑着色層124を形成する。
ここで、密着性の観点より、該緑フィルタ材料の塗布前には、前記加熱処理及び/又は前記密着性向上処理を行うことが好ましい。また、同様の観点より、緑フィルタ材料中には、後述の有機シラン化合物を含有することが好ましい。
形成された緑着色層124のうち、緑色画素を形成する領域120を、露光、現像し、ポストベーク処理を行って、第3の着色パターンである緑色パターン126(すなわち、緑色画素132)を形成する。
図22に示すように、第3の着色パターンである緑色パターン126(すなわち、緑色画素132)は、ストライプ状のパターンとして形成される。
以上により、図22に示すような赤色画素128、青色画素130、及び緑色画素132を有するカラーフィルタアレイが形成される。
<第4の実施形態>
第4の実施形態は、第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに交差する方向のストライプ状パターンである形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをドライエッチングにより(必要に応じ、CMP処理を併用して)形成する形態である。以下、第4の実施形態について、図9〜図13−2、及び図23〜27を参照して説明する。
なお、図9〜13−2及び図23〜27において、(a)は、平面図であり、(b)は、(a)のA−A’線断面図である。また、図23〜27において、(c)は、(a)のB−B’線断面図である。
(第1の着色パターン形成工程〜第2の着色パターン形成工程)
まず、第1の着色パターン形成工程及び第2の着色パターン形成工程の処理を、前記第2の実施形態と同様にして行う(図9〜図13−2)。
(第2のストッパー層を形成する工程〜着色パターン除去工程)
次に、図23に示すように、支持体上の赤色パターン14、第1のストッパー層34及び青色パターン18が形成された側の面に、第2のストッパー層36を形成し、形成された第2のストッパー層36上にフォトレジストを塗布し、第3の着色パターンを形成すべき領域、例えば緑色画素を形成する領域120をパターン露光、現像処理により除去し、その後ポストベーク処理を実施して、レジストパターン122を形成する。
ここで、第3の着色パターンを形成すべき領域(例えば緑色画素を形成する領域120)及びレジストパターン122は、赤色パターン及び青色パターンの方向に対し、交差する方向の(例えば、直交する方向の)ストライプ状の領域となっている。
次に、図24に示すように、レジストパターン122をエッチングマスクとして、ドライエッチングにより、第1のストッパー層34、第2のストッパー層36、赤色パターン14、及び青色パターン18のうち、緑色画素を形成する領域120をドライエッチングにより除去して、赤色画素128及び青色画素130を形成する。その後、図25に示すようにレジストパターン122を除去する。
なお、第4の実施形態でも、図23〜27に示すように、赤色画素128上には、第1のストッパー層34及び第2のストッパー層36が積層され、青色画素130上には第2のストッパー層36が積層される。
(第3の着色パターン形成工程)
次に、図26−1に示すように、支持体上の、赤色画素128、青色画素130、第1のストッパー層34、及び第2のストッパー層36が形成された側の面に緑フィルタ材料を塗布し、第3の着色層である緑着色層124を形成する。
その後、第2のストッパー層36が露出するまで削るようにCMP処理及び/又はエッチバック処理を行って、第3の着色パターンである緑色パターン126(すなわち、緑色画素132)を形成する。CMP処理及び/又はエッチバック処理を施した後の状態を図27に示す。
図27に示すように、第3の着色パターンである緑色パターン126(すなわち、緑色画素132)は、ストライプ状のパターンとして形成される。
なお、前記図26−1で緑着色層124を形成した後は、前述のCMP処理及び/又はエッチバック処理を実施する形態の代わりに、図26−2に示すように、レジストパターン122を形成して緑色画素を形成する領域をカバーし、その後、第2のストッパー層36が露出するまでドライエッチングを実施して、引き続き、レジストパターン122を除去する形態をとってもよい。エッチング後は赤色画素128及び青色画素130に対し、緑色画素132に段差が生じるが、さらにCMP処理及び/又はエッチバック処理を実施し、図27に示す形態のように平坦化することが可能である。
以上により、図27に示すような、赤色画素128、青色画素130、及び緑色画素132を有するカラーフィルタアレイが形成される。
図28は、図22及び図27に示した第3の実施形態及び第4の実施形態におけるカラーフィルタアレイを、固体撮像素子の画素単位に区切り、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の符号を付して示した図である。図28中の破線は、Gパターン(即ち、G画素)に関し、固体撮像素子の画素単位の境界線を示す線である。実際には、図22及び図27に示すようにG画素同士は互いに連結してストライプ状パターンを形成している。
以上で説明した第3の実施形態及び第4の実施形態では、第1〜第3の着色パターンのいずれについてもストライプ状パターンとして形成することができる。即ち、第1〜第3の着色パターンの全てをパターンコーナーを有することなく形成できるため、光近接の影響をより小さくすることができる。
このため、断面がより矩形に近い着色パターンを形成できる。また、支持体の法線方向から固体撮像素子の画素単位としてみたときには、第1〜第3の着色画素のいずれについても矩形に近い形状に形成できる。従って、第3の実施形態及び第4の実施形態では、特に微細なパターンを形成できる。
以上、第1の実施形態及び第2の実施形態として、第3の着色パターンが市松模様状に配列された、ベイヤー配列のカラーフィルタアレイの製造方法について説明し、第3の実施形態及び第4の実施形態として、第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに交差する方向のストライプ状パターンである配列のカラーフィルタアレイの製造方法について説明した。但し、本発明のカラーフィルタ及びその製造方法では、着色画素の配列は第1〜第4の実施形態の配列に限定されるものではない。
例えば、第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに平行な方向のストライプ状パターンである配列や、第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに対して傾斜する方向に並ぶ配列など、あらゆる配列に適用できる。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法において、第1〜第3の着色パターンを形成する方法については、前記第1〜第4の実施形態に限定されることはなく、フォトリソ法、ドライエッチング法、及び平坦化法をどのように組み合わせて適用してもよい。例えば、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)の3色の着色画素を有するカラーフィルタを形成する場合、フォトリソ法、ドライエッチング法、及び平坦化法のうちどの方法をどの色の画素に適用してもよい。
<ドライエッチング>
本発明のカラーフィルタの製造方法では、着色パターン除去工程においてドライエッチングを行う。また、着色パターンを前述の「ドライエッチング法」や「エッチバック処理」により行う場合にも、ドライエッチングを行う。
これらのドライエッチングの形態としては、特に限定はなく、公知の形態で行うことができる。
ドライエッチングの代表的な例としては、特開昭59−126506号、特開昭59−46628号、同58−9108号、同58−2809号、同57−148706号、同61−41102号などの公報に記載されているような方法が知られている。
(ドライエッチングの好ましい形態)
本発明におけるドライエッチングは、パターン断面をより矩形に近く形成する観点や、支持体のダメージをより低減する観点からは、以下の形態で行うことが好ましい。
即ち、フッ素系ガスと酸素ガス(O)との混合ガスを用い、支持体が露出しない領域(深さ)までエッチングを行う第1段階のエッチングと、前記第1段階のエッチングの後に、窒素ガス(N)と酸素ガス(O)との混合ガスを用い、好ましくは支持体が露出する領域(深さ)付近までエッチングを行う第2段階のエッチングと、支持体が露出した後に行うオーバーエッチングと、を含む形態が好ましい。
以下、前記ドライエッチングの好ましい形態における、エッチングの具体的手法、並びに、第1段階のエッチング、第2段階のエッチング、及びオーバーエッチングについて説明する。
〜エッチング条件の算出〜
前記好ましい形態におけるドライエッチングは、下記手法により事前にエッチング条件の構成を求めて行うことができる。
1. 第1段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)と、第2段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)と、をそれぞれ算出する。
2. 第1段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間と、第2段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間と、をそれぞれ算出する。
3. 上記「2.」で算出したエッチング時間に従って、第1段階のエッチングを実施する。
4. 上記「2.」で算出したエッチング時間に従って、第2段階のエッチングを実施する。または、エンドポイント検出でエッチング時間を決定し、決定したエッチング時間に従って第2段階のエッチングを実施してもよい。
5. 上記「3.」、「4.」の合計時間に対してオーバーエッチング時間を算出して、オーバーエッチングを実施する。
〜第1段階のエッチング工程〜
前記第1段階のエッチング工程で用いる混合ガスは、被エッチング膜である有機材料を矩形に加工する観点から、フッ素系ガス及び酸素ガス(O)を含む。また第1段階のエッチング工程は、支持体が露出しない領域までエッチングする形態とすることにより、支持体のダメージを回避することができる。
〜第2段階のエッチング工程、オーバーエッチング工程〜
前記第1段階のエッチング工程で、前記フッ素系ガスと酸素ガスとの混合ガスにより支持体まで露出しない領域までエッチングを実施した後、支持体のダメージ回避の観点から、窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスを用い、第2段階のエッチング工程におけるエッチング処理、及びオーバーエッチング工程におけるエッチング処理をすることができる。
〜エッチング量の好ましい比率〜
第1段階のエッチング工程におけるエッチング量と、第2段階のエッチング工程におけるエッチング量との比率は、第1段階のエッチング工程におけるエッチング処理による矩形性を損なうことなく決定する必要がある。
全エッチング量(第1段階のエッチング工程におけるエッチング量と第2段階のエッチング工程におけるエッチング量との総和)中の第2段階のエッチング工程におけるエッチング量の比率としては、0%より大きく50%以下である範囲が好ましく、10〜20%がより好ましい。ここでエッチング量とは、被エッチング膜がエッチングされた深さのことである。
<研磨処理>
本発明のカラーフィルタの製造方法では、平坦化処理としてCMP処理等の研磨処理を行う形態も好適である。
研磨処理に用いるスラリーとしては、粒径10〜100nmのSiO砥粒を0.5〜20質量%含有させたpH9〜11の水溶液を用いることが好ましい。研磨パッドとしては、連続発砲ウレタン等の軟質タイプを好ましく用いることができる。
前述のスラリー及び研磨パッドを使用して、スラリー流量:100〜250ml/min、ウエハ圧:0.2〜5.0psi、リテーナーリング圧:1.0〜2.5psiの条件により研磨することができる。
研磨が終了した後、精密洗浄を行い、脱水ベーク(好ましくは、100〜200℃で1〜5分間)を行い終了することができる。
<支持体>
本発明における支持体としては、カラーフィルタに用いられるものであれば特に制限はないが、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板、酸化膜、窒化シリコン等が挙げられる。また、これら支持体と着色パターンとの間には本発明を損なわない限り中間層などを設けても良い。
<着色パターン>
本発明における第1〜第3の着色パターン(第1〜第3の着色層)は、着色剤を含有する着色硬化性組成物によって形成されることが好ましい。前記着色硬化性組成物としては、着色光硬化性組成物と非感光性の着色熱硬化性組成物とを挙げることができる。
前記第1〜第3の着色パターンは、本発明におけるカラーフィルタの着色画素の少なくとも1種を構成することができる。
また、前記第1〜第3の着色パターンは、フォトリソ法で形成する場合には、着色光硬化性組成物を用いるが、ドライエッチングにより形成する場合は、光硬化性成分を含有しない非感光性の着色熱硬化性組成物を用いることができる。このためドライエッチングにより形成する場合は、組成物中の着色剤の濃度を上げることができ、より薄膜でカラーフィルタの分光特性を得ることができる。
(着色光硬化性組成物)
前記着色光硬化性組成物は、着色剤、光硬化性成分を少なくとも含むものである。この内「光硬化性成分」としては、フォトリソ法に通常用いられる光硬化性組成物であり、バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂等)、感光性重合成分(光重合性モノマー等)、光重合開始剤等を少なくとも含む組成物を用いることができる。
着色光硬化性組成物については、例えば特開2005−326453号公報の段落番号0017〜0064に記載の事項をそのまま適用することができる。
支持体との密着性の観点からは、着色光硬化性組成物中に、有機シラン化合物を含有することが好ましい。
特に、着色光硬化性組成物を支持体上に塗布する前に、該支持体表面にドライエッチング処理が施されている場合において、着色光硬化性組成物中に有機シラン化合物を含有することがより好ましい。このように構成することで、着色層(着色パターン)と支持体との密着性をより向上させることができ、現像時の着色層(着色パターン)の剥がれをより効果的に抑制できる。これにより、例えば、ドライエッチング処理により支持体表面が親水性となった場合(例えば、支持体表面と水との接触角が40°未満となった場合)であっても、密着性向上のためのオーバー露光をする(露光量を上げる)必要はなく、正確なパターン寸法と密着性向上とをより効果的に両立できる。このため着色パターンのサイズが小さいときに特に有効である。
有機シラン化合物の、着色光硬化性組成物の全固形分中における好ましい含有量は、該着色光硬化性組成物を支持体上に塗布する前に、該支持体に前述の密着性向上処理を施すか否かにより異なる。
支持体に密着性向上処理を施し、着色光硬化性組成物を塗布する場合には、有機シラン化合物の含有量は、該着色光硬化性組成物の全固形分に対し、0.05〜1.2質量%が好ましく、0.1〜1.2質量%がより好ましく、0.2〜1.1質量%が特に好ましい。
一方、支持体に密着性向上処理を施すことなく、着色光硬化性組成物を塗布する場合には、有機シラン化合物の含有量は、該着色光硬化性組成物の全固形分に対し、0.3〜1.2質量%が好ましく、0.4〜1.2質量%がより好ましく、0.5〜1.1質量%が特に好ましい。
特定有機シラン化合物の含有量が上述の範囲内であると、着色光硬化性組成物の保存安定性や、現像除去しようとする領域での現像残渣を悪化させることなく、支持体表面と着色パターンとの密着性を更に向上させることができる。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法において、着色光硬化性組成物中に有機シラン化合物を含有する場合の具体的形態としては、以下の2形態がより好ましい。
1つ目の形態は、前記着色パターン除去工程におけるドライエッチング処理後の支持体上に、有機シラン化合物を有する着色硬化性組成物を用いて第3の着色層を形成し、形成された第3の着色層を露光し、現像して、第3の着色パターンを形成する工程を含む形態である。第3の着色層形成直前の支持体表面には、前記密着性向上処理を施してもよい。
この形態によれば、第3の着色パターンの剥がれをより効果的に抑制できる。
2つ目の形態は、ドライエッチング法により第1の着色パターンを形成し、該ドライエッチング処理後の支持体上に、有機シラン化合物を有する着色硬化性組成物を用いて第2の着色層を形成し、形成された第2の着色層を露光し、現像して、第2の着色パターンを形成する工程を含む形態である。第2の着色層形成直前の支持体表面には、前記密着性向上処理を施してもよい。
この形態によれば、第2の着色パターンの剥がれをより効果的に抑制できる。
有機シラン化合物としては、分子中にSiを有する化合物が挙げられる。
中でも、以下に示す一般式(I)で表される有機シラン化合物(以下、「特定有機シラン化合物」ということがある。)が好ましい。
〜 一般式(I)で表される有機シラン化合物 〜
本発明における着色光硬化性組成物は、下記一般式(I)で表される有機シラン化合物(特定有機シラン化合物)の少なくとも一種を含有することが好ましい。この特定有機シラン化合物を含有することで、支持体との間の密着性を更に向上させることができる。しかも、着色光硬化性組成物が未露光状態のときには、現像良好であり、現像残渣を抑えることができる。

前記一般式(I)において、Lは1価の有機基を表し、R及びRは各々独立に炭化水素基を表す。nは1〜3の整数を表す。
Lで表される1価の有機基としては、例えば、炭素数1以上の置換されていてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、又はこれらの組み合わされた基が挙げられる。中でも、炭素数1〜20の置換されていてもよいアルキル基が好ましい。
、Rで表される炭化水素基としては、例えば、直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基)などが挙げられる。中でも、R、Rは、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6の直鎖のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基は特に好ましい。
また、nは1〜3の整数を表し、安定性と密着性の観点から、好ましくは2〜3である。
本発明における有機シラン化合物は、分子内に親水性部位が少なくとも1つ有する化合物が好ましく、複数の親水性部位を有する化合物がより好ましい。複数の親水性部位が分子内に存在する場合、親水性部位は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(I)で表される有機シラン化合物のうち、硬化性の点及び硬化後の硬化部以外を現像等して除去する場合の除去性の点から、下記一般式(II)で表される有機シラン化合物が好ましい。すなわち、親水性部位を含む1価の有機基を有する有機シラン化合物である。

前記一般式(II)において、L’は、親水性部位を含む1価の有機基を表す。
及びRは各々独立に炭化水素基を表し、一般式(I)のR及びRと同義であり、R、Rで表される炭化水素基の詳細及びその好ましい態様については、一般式(I)における場合と同様である。
また、nは1〜3の整数を表し、安定性と密着性の観点から、好ましくは2〜3である。
以下、L’で表される「親水性部位を含む1価の有機基」について説明する。
1価の有機基L’に含まれる「親水性部位」とは、水に代表される高極性物質との親和性が高い有極性の原子団を表し、例えば酸素、窒素、硫黄、リンなどの原子を含む。このような親水性部位として、水に代表される高極性物質との双極子−双極子相互作用、双極子−イオン相互作用、イオン結合、水素結合等が可能な部位が挙げられる。
親水性部位の例としては、酸素、窒素、硫黄などの原子を含む極性基や解離基、水素結合ドナー、水素結合アクセプター、複数の孤立電子対を有しこれらが集まって親水場を提供できる部位等が挙げられる。具体的には、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、チオカルボニル基、メルカプト基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基などの親水性基、スルホンアミド部位、ウレタン部位、チオウレタン部位、アミド部位、エステル部位、チオエーテル部位、ウレア部位、チオウレア部位、オキシカルボニルオキシ部位、アンモニウム基、2級アミン部位、3級アミン部位、−(CHCHO)−で表されるポリエチレンオキシ部位(但し、aは2以上の整数)、オキシカルボニルオキシ部位、及び下記構造式で表される部分構造(1価ないし3価の親水性部位)などが挙げられる。

前記構造式中、M及びMは、それぞれ独立に水素原子、1価の金属原子(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなど)を表す。
このような親水性部位の中でも、着色光硬化性組成物の経時安定性の観点から、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物(例えば、前述の光重合性モノマー、等)のエチレン性二重結合に対してマイケル付加反応を起こさない構造がより好ましい。かかる観点から、ヒドロキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基、ウレタン部位、チオウレタン部位、アミド部位、エステル部位、チオエーテル部位、ウレア部位、チオウレア部位、オキシカルボニルオキシ部位、アンモニウム基、3級アミン部位、−(CHCHO)−で表されるポリエチレンオキシ部位(但し、aは2以上の整数)、オキシカルボニルオキシ部位、及び前記構造式で表される部分構造(1価ないし3価の親水性部位)が好ましい。
また、前記一般式(II)の部分構造である−Si(OR 3−nが加水分解反応を受けると、硬化性組成物が経時により増粘する等の要因となることがある。このような加水分解反応を誘発しにくいという観点からは、親水性部位の中でも、ヒドロキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、ウレタン部位、チオウレタン部位、アミド部位、エステル部位、チオエーテル部位、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基、ウレア部位、チオウレア部位、3級アミン部位、ポリエチレンオキシ部位が好ましく、ヒドロキシ基、ウレタン部位、チオウレタン部位、アミド部位、スルホンアミド部位、エステル部位、ウレア部位、チオウレア部位、3級アミン部位、ポリエチレンオキシ部位が更に好ましく、ヒドロキシ基、ウレタン部位、チオウレタン部位、ウレア部位、3級アミン部位、−(CHCHO)−で表されるポリエチレンオキシ部位(但し、aは2以上の整数)が最も好ましい。
上記の特定有機シラン化合物のうち、更に好ましくは、下記一般式(III)又は一般式(IV)で表される化合物である。
〜〜 一般式(III)表される有機シラン化合物 〜〜

前記一般式(III)において、R11及びR12は、各々独立に、炭素数1〜6の炭化水素基を表す。R11、R12で表される炭素数1〜6の炭化水素基としては、直鎖、分岐鎖、又は環状の炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基)などが挙げられる。中でも、R11、R12は、好ましくはメチル基、エチル基である。
は、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表し、炭化水素基は無置換でも置換基を有していてもよい。また、炭化水素基の炭化水素構造中には、環構造及び/又は不飽和結合を有していてもよい。また、炭化水素構造中に1価の親水性部位を有していてもよい。ここでいう親水性部位は、前記L’において説明したのものうち、1価の親水性部位として挙げたものをさし、好ましい例も同様である。
で表される2価の炭化水素基の詳細については後述する。
Xは1価の親水性部位を表す。ここでいう親水性部位は、前記L’において説明したのものうち、1価の親水性部位として挙げたものをさし、好ましい例も同様である。
nは1〜3の整数を表し、安定性と密着性の観点から、好ましくは2〜3である。
〜〜 一般式(IV)表される有機シラン化合物 〜〜

前記一般式(IV)において、R11及びR12は、各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基を表す。R11、R12で表される炭素数1〜6の炭化水素基としては、直鎖、分岐鎖、又は環状の炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基)などが挙げられる。中でも、R11、R12は、好ましくはメチル基、エチル基である。
、R、R及びRは、各々独立に、単結合、又は無置換でも置換基を有していてもよい炭素数1〜12の炭化水素鎖(2価の炭化水素基)を表す。ただし、R、R、R及びRが炭化水素鎖(2価の炭化水素基)を表す場合、その炭化水素構造中に環構造及び/又は不飽和結合を有していてもよい。また、炭化水素鎖(2価の炭化水素基)は、置換基として1価の親水性部位を有するものであってもよい。
〜Rで表される2価の炭化水素基の詳細については後述する。
X’は、水素原子、又は1価の置換基を表し、1価の置換基は親水性部位を含んでもよい。ここでいう親水性部位は、前記L’において説明したのものうち、1価の親水性部位として挙げたものをさし、好ましい例も同様である。
Y及びY’は、各々独立に2価の親水性部位を表し、Zは、qの値に応じた2価又は3価の親水性部位を表し、qは1又は2である。すなわち、qが1の場合、Zは2価の親水性部位を表し、qが2の場合、Zは3価の親水性部位を表す。2価又は3価の親水性部位としては、前記一般式(I)又は一般式(II)において説明した親水性部位のうち、2価又は3価の親水性部位として例示したものと同様のものを挙げることができる。
pは0〜20の整数を表し、rは0〜3の整数を表す。nは1〜3の整数を表す。
前記一般式(III)中のR、又は、前記一般式(IV)中のR、R、R、Rが2価の炭化水素基である場合、直鎖、分岐鎖、又は環状構造を含むアルキル基、芳香環基が好ましく、これらは置換基を有していてもよい。
また、この2価の炭化水素基に導入可能な置換基としては、例えば、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、ヘテロ環オキシ基、親水性基が挙げられ、中でも、炭素数1〜12の脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、塩素原子、シアノ基、親水性基が好ましい。
炭素数1〜12の脂肪族基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などが挙げられ、中でもメチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
芳香族基の例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセン基が挙げられ、フェニル基が好ましい。
ヘテロ環基の例としては、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基、ピロリル基、フリル基、チオフェニル基、ベンゾピロリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ピラゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ピリジル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、アクリジニル基、フェナンスリジニル基、フタラジニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、プリニル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基が挙げられ、モルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基、ピリジル基が好ましい。
親水性基の例としては、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボニル基、チオカルボニル基、メルカプト基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基などが挙げられ、ヒドロキシ基、カルボニル基、アミノ基が好ましい。
前記一般式(III)中のR、又は、前記一般式(IV)中のR、R、R、Rが2価の炭化水素基である場合に有していてもよい「1価の親水性部位」としては、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、アンモニウム基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基、及び下記構造式で表される部分構造部位(M、Mについては既述の通りである)が挙げられる。

上記のうち、前記一般式(III)中のRで表される「2価の炭化水素基」は、好ましくは炭素数1〜5のメチレン鎖、又は置換基を有していてもよく鎖中に酸素原子を含んでもよいメチレン鎖であり(より好ましくは、炭素数3のメチレン鎖)である。
前記一般式(IV)中のR〜Rで表される「2価の炭化水素基」は、好ましくは炭素数1〜5のメチレン鎖、又は置換基を有していてもよく鎖中に酸素原子を含んでもよいメチレン鎖であり(より好ましくは、炭素数3のメチレン鎖)である。
前記一般式(III)中のX、又は前記一般式(IV)中のX’における1価の親水性部位の好ましい例としては、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、アンモニウム基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基、及び下記構造式で表される部分構造部位(M、Mについては既述の通りである)が挙げられる。

前記一般式(IV)中、Y、Y’、Zが2価の親水性部位である場合、その好ましい例としては、カルボニル基、チオカルボニル基、ウレタン部位、チオウレタン部位、アミド部位、エステル部位、チオエーテル部位、スルホンアミド部位、ウレア部位、チオウレア部位、2級アミン部位、−(CHCHO)−で表されるポリエチレンオキシ部位(但し、aは2以上の整数)、オキシカルボニルオキシ部位、及び下記構造式で表される部分構造部位(Mについては既述の通りである)等が挙げられる。

前記一般式(IV)中、Zが3価の親水性部位である場合、その好ましい例としては、3級アミン部位、ウレア部位、チオウレア部位及び下記構造式で表される部分構造等が挙げられる。

前記一般式(III)で表される化合物のうち、好ましくは、R11、R12がメチル基又ははエチル基であって、Rが炭素数1〜5のメチレン鎖、又は置換基を有していてもよく、鎖中に酸素原子を含んでもよいメチレン鎖(より好ましくは、炭素数3のメチレン鎖)であって、Xがアミノ基であって、nが2〜3(より好ましくは2)である場合がより好ましい。
また、前記一般式(IV)で表される化合物のうち、好ましくは、R11、R12がメチル基又はエチル基であって、R、Rが炭素数1〜5のメチレン鎖(より好ましくは、炭素数2のメチレン鎖)であって、R、Rが炭素数1〜5のメチレン鎖(より好ましくは、炭素数3のメチレン鎖)であって、X’がアミノ基であって、Y、Y’、Zがアミノ基であって、pが0であって、qが1であって、rが0であって、nが2〜3(より好ましくは2)である場合がより好ましい。
以下、前記一般式(I)ないし(IV)で表される特定有機シラン化合物の具体例を示す。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
前記一般式(I)で表される有機シラン化合物としては、例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビスアリルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、フェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
更に好ましい形態である前記一般式(II)、(III)又は(IV)で表される有機シラン化合物の具体例〔例示化合物(1)〜(149)〕を挙げる。



















(非感光性の着色熱硬化性組成物)
前記非感光性の着色熱硬化性組成物は、着色剤と、熱硬化性化合物と、を含み、全固形分中の前記着色剤濃度が50質量%以上100質量%未満であることが好ましい。着色剤濃度を高めることにより、より薄膜のカラーフィルタを形成することができる。
〜着色剤〜
本発明に用いることができる着色剤は、特に限定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができる。
本発明に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を挙げることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
本発明において好ましく用いることができる顔料として、以下のものを挙げることができる。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
C.I.ピグメント・イエロー11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ36,71;
C.I.ピグメント・レッド122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1
本発明において、着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解して非感光性の熱硬化性着色樹脂組成物を得ることができる。
本発明における組成物を構成する着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
本発明における着色熱硬化性組成物の全固形分中の着色剤含有率は特に限定されるものではないが、好ましくは30〜60質量%である。30質量%以上とすることでカラーフィルタとして適度な色度を得ることができる。また、60質量%以下とすることで光硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
〜熱硬化性化合物〜
本発明に使用可能な熱硬化性化合物としては、加熱により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。前記熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。
更に好ましい熱硬化性化合物としては、(a)エポキシ化合物、(b)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、前記熱硬化性化合物としては、多官能エポキシ化合物が特に好ましい。
着色熱硬化性組成物中における前記熱硬化性化合物の総含有量としては、素材により異なるが、該硬化性組成物の全固形分(質量)に対して、0.1〜50質量%が好ましく、0.2〜40質量%がより好ましく、1〜35質量%が特に好ましい。
〜各種添加物〜
本発明における着色熱硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、硬化剤、硬化触媒、溶剤、充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、分散剤、等を配合することができる。
〜〜 バインダー 〜〜
前記バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
前記バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
これら各種バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、例えばベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ベンジルメタアクリルアミドのような各共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
これらのバインダー中に前記着色剤を高濃度に分散させることで、下層等との密着性を付与でき、これらはスピンコート、スリットコート時の塗布面状にも寄与している。
〜〜 硬化剤 〜〜
本発明において、熱硬化性化合物として、エポキシ樹脂を使用する場合、硬化剤を添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。前記硬化剤に関しては垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。前記硬化剤の例を挙げると以下のようになる。
触媒的に作用するものとしては、第三アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応するものとして、ポリアミン、酸無水物等;また、常温硬化のものとして、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂、中温硬化のものの例としてジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;高温硬化の例として、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等がある。また化学構造別に見るとアミン類では、脂肪族ポリアミンとしてはジエチレントリアミン;芳香族ポリアミンとしてはメタフェニレンジアミン;第三アミンとしてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;酸無水物としては無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックス;合成樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド等が挙げられる。
これら硬化剤は、加熱によりエポキシ基と反応し、重合することによって架橋密度が上がり硬化するものである。薄膜化のためには、バインダー、硬化剤とも極力少量の方が好ましく、特に硬化剤に関しては熱硬化性化合物に対して35質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下とすることが好ましい。
〜〜 硬化触媒 〜〜
本発明において高い着色剤濃度を実現するためには、前記硬化剤との反応による硬化の他、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。前記硬化触媒の添加量としてはエポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
〜〜 溶剤 〜〜
本発明における着色熱硬化性組成物は各種溶剤に溶解された溶液として用いることができる。本発明における着色熱硬化性組成物に用いられるそれぞれの溶剤は、各成分の溶解性や着色熱硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されない
〜〜 分散剤 〜〜
また、前記分散剤は顔料の分散性を向上させるために添加することができる。前記分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
これらの分散剤としては、多くの種類の化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000(日本ルーブリゾール社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)、W001(裕商(株)製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業(株)製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ(株)製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123(旭電化(株)製)およびイソネットS−20(三洋化成(株)製)が挙げられる
前記分散剤は、単独で用いてもよくまた2種以上組み合わせて用いてもよい。前記分散剤の本発明における着色熱硬化性組成物中の添加量は、通常顔料100質量部に対して0.1〜50質量部程度が好ましい。
〜〜 その他の添加剤 〜〜
本発明における非感光性の着色硬化性組成物には、必要に応じて各種添加剤を更に添加することができる。各種添加物の具体例としては、例えば、上記の着色光硬化性組成物において説明した有機シラン化合物等を挙げることができる。有機シラン化合物の好ましい範囲も着色光硬化性組成物の場合と同様である。
<フォトレジスト>
前述のとおり、「ドライエッチング法」により第1〜第3の着色パターンを形成する場合には、フォトレジストを用いてレジストパターンを形成する。また、着色パターン除去工程においても、フォトレジストを用いてレジストパターンを形成することが好ましい。
前記ポジ型の感光性樹脂組成物としては、紫外線(g線、h線、i線)、エキシマー・レーザー等を含む遠紫外線、電子線、イオンビームおよびX線等の放射線に感応するポジ型フォトレジスト用に好適なポジ型レジスト組成物が使用できる。前記放射線のうち、前記感光性樹脂層を露光するものとしては、本発明の目的からは、g線、h線、i線が好ましく、中でもi線が好ましい。
具体的には、前記ポジ型の感光性樹脂組成物は、キノンジアジド化合物およびアルカリ可溶性樹脂を含有する組成物が好ましい。キノンジアジド化合物およびアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型の感光性樹脂組成物は、500nm以下の波長の光照射によりキノンジアジド基が分解してカルボキシル基を生じ、結果としてアルカリ不溶状態からアルカリ可溶性になることを利用してポジ型フォトレジストとして用いられている。このポジ型フォトレジストは解像力が著しく優れているので、ICやLSI等の集積回路の作製に用いられている。前記キノンジアジド化合物としては、ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。
<ストッパー層>
前記第1〜第2のストッパー層は、前述の通り、硬化性組成物を用いて形成されることが好ましい。
前記硬化性組成物としては、熱によって硬化可能な高分子化合物を含む組成物を好ましく用いることができる。前記高分子化合物としては、例えば、ポリシロキサン系高分子及びポリスチレン系高分子を好ましいものとして挙げることができる。中でも、スピン・オン・グラス(SOG)材料として知られている材料、又はポリスチレン誘導体若しくはポリヒドロキシスチレン誘導体を主成分とする熱硬化性組成物をより好ましいものとして挙げることができる。
ストッパー層を形成する硬化性組成物の耐エッチング性を示す指標としては、例えば、大西パラメータ(参考文献 特開2004−294638、特開2005−146182)を用いることができる。本発明においては、着色硬化性組成物の該パラメータ値が、3.5〜4.5である場合、ストッパー層を形成する硬化性組成物の該パラメータ値が、2.5以下であると、着色硬化性組成物層に対し選択性が確保可能と判断することができる。大西パラメータは、下記式(I)で算出することができる。
(C+O+H)/(C−O)・・・式(I)
式(I)中、C、O、Hは、それぞれ、ポリマーの構成繰返し単位における、炭素原子、酸素原子、水素原子のモル数を表す。以下に、大西パラメータの算出例を示す。尚、小数点以下3桁は切り捨てて算出した。
例1.フルオレン系アクリレート化合物
(C+O+H)/(C−O)=(33+6+25)/(33−6)=2.37
例2.ポリヒドロスチレン誘導体
(C+O+H)/(C−O)=(8+1+8)/(8−1)=2.42
以上で説明したカラーフィルタの製造方法により作製されたカラーフィルタは、液晶表示素子や、CCD、CMOS等の固体撮像素子に用いることができ、特に100万画素を超えるような高解像度の固体撮像素子に好適である。本発明のカラーフィルタは、例えば、CCD、CMOS等を構成する各画素の受光部と、集光するためのマイクロレンズと、の間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
中でも、着色画素の寸法が2.5μm以下の固体撮像素子に用いることがより好適であり、着色画素の寸法が2.0μm以下の固体撮像素子に用いることが特に好適である。
≪固体撮像素子≫
本発明の固体撮像素子は既述の本発明のカラーフィルタを備えて構成される。
本発明の固体撮像素子は、着色画素の矩形性に優れた本発明のカラーフィルタが備えられているため、色再現性に優れる。
本発明の固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、前記フォトダイオード及び前記転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、前記デバイス保護膜上に、本発明のカラーフィルタを有する構成である。
更に、前記デバイス保護層上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
また、以下の各工程において、市販の処理液を用いた処理を行う場合、特記しない限り各処理液の製造メーカー指定の方法に従って処理を行った。
〔実施例1〕
第3の着色パターンが市松模様状に配列されたベイヤー配列の場合の形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをフォトリソ法により形成する形態(第1の実施形態)にて、カラーフィルタを作製した。詳細な作製方法を以下に示す。
<第1の着色パターン形成工程>
シリコン基板上にスピンコーターにて、赤色(R)の光硬化性組成物「SR−5000L」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を膜厚0.8μmの塗布膜となるように塗布した後、ホットプレートを使用し、塗布膜の温度又は雰囲気温度が100℃となる温度で2分間のプリベーク処理を行って第1の着色層であるR着色層を得た。
続いて、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、200mJ/cmの露光量でR着色層をパターン露光し、現像液「CD−2060」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間現像処理を行った後、純水によるリンス処理、スピンドライによる乾燥処理を行った。その後さらに、220℃で5分間ポストベークしてRパターンを形成しようとする所望のパターン領域に第1の着色パターンであるRパターンを形成した。
ここで、Rパターンはストライプパターンとして形成した。RパターンのLINE&SPACEのサイズは、LINE1.5μm、SPACE1.5μmであり、ポストベーク後の膜厚は0.7μmであった。
なお、本実施例中において、「LINE」とはパターンの線幅を指し、「SPACE」とは2本のパターンによって挟まれた、パターンが形成されていない領域の幅を指す(以下同じ)。
<第2の着色パターン形成工程>
次に、前記シリコン基板上のRパターンが形成された側の面に、青色(B)の光硬化性組成物「SB−5000L」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を膜厚0.7μmの塗布膜となるように塗布した後、ホットプレートを使用し、塗布膜の温度又は雰囲気温度が100℃となる温度で2分間のプリベーク処理を行って第2の着色層であるB着色層を得た。
続いて、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、250mJ/cmの露光量でB着色層をパターン露光し、現像液「CD−2060」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間現像処理を行った後、純水によるリンス処理を行い、スピンドライによる乾燥処理を行った。その後さらに、220℃で5分間ポストベークしてBパターンを形成しようとする所望のパターン領域に第2の着色パターンであるBパターンを形成した。
ここで、Bパターンは、Rパターンと平行なストライプパターンとして、Rパターンが形成されていない領域に形成した。BパターンのLINE&SPACEのサイズは、LINE1.5μm、SPACE1.5μmであり、ポストベーク後の膜厚は0.7μmであった。
また、RパターンとBパターンとは、隣り合うパターンが互いに面で接するように形成した。Rパターン及びBパターンの表面は、平坦であった。即ち、Rパターン上面とBパターン上面は、シリコン基板に対し同じ高さであった。
続いて、前記シリコン基板上のRパターン及びBパターンが形成された側の面に、ポジ型フォトレジスト「FHi622BC」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布し、プリベークを実施し、膜厚0.8μmのフォトレジスト層を形成した。
続いて、Rパターン及びBパターン中のGパターン(G画素)を形成しようとするパターン領域上のフォトレジスト層を、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用いて250mJ/cmの露光量でパターン露光し、フォトレジスト層の温度又は雰囲気温度が90℃となる温度で1分間、加熱処理を行なった。その後、現像液「FHD−5」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間の現像処理を行ない、さらに110℃で1分間のポストベーク処理を実施し、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域のフォトレジストを除去してレジストパターンを形成した。形成されたレジストパターンにおいて、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域は、1.5μm角の正方形の開口パターンであり、配列は、市松状の配列であった。
<着色パターン除去工程>
次に、以下の条件でドライエッチング処理を行って、Rパターン及びBパターンの、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域を除去した。
まず、ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウエハバイアス:200W、チャンバーの内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をCF:80mL/min.、O:40mL/min.、Ar:800mL/min.とし、90秒の第1段階のドライエッチング処理を実施した。
前記第1段階のドライエッチング処理の条件における、Bパターンの削れ量は525nmであり、Rパターンの削れ量は635nmであり、第1のエッチングではBパターン、Rパターンそれぞれ75%、91%のエッチング量となった。支持体上にはそれぞれ175nm、65nmの残膜がある状態である。
次いで、同一のエッチングチャンバーにて、RFパワー:600W、アンテナバイアス:100W、ウエハバイアス:250W、チャンバーの内部圧力:2.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をN2:500mL/min.、O:50mL/min.、Ar:500mL/min.とし(N/O/Ar=10/1/10)、エッチングトータルでのオーバーエッチング率を20%として、第2段階のエッチング処理及びオーバーエッチング処理を実施した。
前記第2段階のドライエッチング処理の条件における、Bパターンのエッチングレート及びRパターンのエッチングレートは、いずれも600nm/min以上であって、Bパターン、Rパターンの残膜をエッチングするには約10秒〜20秒の時間を要した。第1のエッチング時間の90秒と第2のエッチング時間20秒を加算したものをエッチング時間と算出した。その結果、エッチング時間:90+20=110秒、オーバーエッチング時間:110×0.2=22秒となり、全エッチング時間は110+22=132秒と設定した。
以上のようにして、RパターンとBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域をドライエッチングにより除去し、R画素及びB画素を得た。
次にフォトレジスト剥離液「MS−230C」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を使用して、120秒の剥離処理を実施して、フォトレジストの除去を行った。その後、100℃で2分間の加熱処理を実施した。
<第3の着色パターン形成工程>
次に、前記シリコン基板上のR画素及びB画素が形成された側の面に、Gパターンとなる光硬化性組成物「SG−5000L」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を膜厚0.6μmの塗布膜となるように塗布した後、ホットプレートを使用し、該塗布膜が100℃となる温度で2分間のプリベーク処理を行って、第3の着色層であるG着色層を得た。
続いて、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、200mJ/cmの露光量でG着色層をパターン露光し、その後、現像液「CD−2060」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間の現像処理を行った後、純水によるリンス処理、スピンドライによる乾燥処理を行った。その後さらに、220℃で5分間のポストベーク処理を実施して、Gパターン(G画素)を形成しようとする所望のパターン領域に、第3の着色パターンであるGパターン(G画素)を形成した。
Gパターン(G画素)は、先述のエッチングにより加工された領域に埋め込む形で市松状に形成され、1.5μm角の正方形に形成された。G画素の配列は市松状であった。
また、基板表面はフラットな状態となって形成できた。即ち、R画素上面、B画素上面、及びG画素上面は、いずれもシリコン基板に対し同じ高さであった。
以上により、R画素、G画素、及びB画素を有するカラーフィルタアレイを得た。
得られたカラーフィルタアレイにおいては、各着色画素(R画素、G画素、及びB画素)の隅が集合する領域における、着色画素が形成されない領域の発生は抑制され、着色画素同士の境界線付近における、着色画素の膜厚が薄い箇所の発生も抑制されていた。
この結果は、上記のカラーフィルタの製造方法を用いることで、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となることを示す。
〔実施例2〕
第3の着色パターンが市松模様状に配列されたベイヤー配列の場合の形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをドライエッチングにより形成する形態(第2の実施形態)にて、カラーフィルタを作製した。詳細な作製方法を以下に示す。
<第1の着色パターン形成工程>
シリコン基板上にスピンコーターにて、赤色の光硬化性組成物「SR−5000L」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を膜厚0.8μmの塗布膜となるように塗布した後、ホットプレートを使用して、220℃で5分間の加熱を行い、塗布膜の硬化を行って第1の着色層であるR着色層を形成した。SR−5000Lにより形成されたR着色層の膜厚は0.65μmであった。
続いて、前記シリコン基板上のR着色層が形成された側の面に、熱硬化性組成物「1TS−54S−300A」(ラサ工業株式会社製)を、膜厚30nmとなるようにスピンコーターで塗布し、その後220℃で5分の加熱処理を行って硬化させて、R着色層上に第1のストッパー層である薄膜透明膜1を形成した。
続いて、薄膜透明膜1上に、ポジ型フォトレジスト「FHi622BC」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布し、プリベークを実施し、膜厚0.8μmのフォトレジスト層を形成した。
続いて、Bパターンを形成しようとするパターン領域におけるフォトレジスト層を、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、250mJ/cmの露光量でパターン露光し、フォトレジスト層の温度又は雰囲気温度が90℃となる温度で1分間、加熱処理を行なった。その後、現像液「FHD−5」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間の現像処理を行ない、さらに110℃で1分間のポストベーク処理を実施し、Bパターンを形成しようとする所望のパターン領域のフォトレジストを除去してエッチングマスクとなるレジストパターンを形成した。
ここで、レジストパターンはストライプパターンとし、該ストライプパターンにおけるLINE&SPACEのサイズは、エッチング変換差(エッチングによるパターン幅の縮小)を考慮して、LINE:1.6μm、SPACE:1.4μmで形成した。
次に、以下のようにして、前記で形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、薄膜透明膜1及びR着色層のドライエッチングを行い、第1の着色パターンであるRパターンを作製した。
まず、ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウエハバイアス:200W、チャンバーの内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をCF:80mL/min.、O:40mL/min.、Ar:800mL/min.とし、90秒の第1のエッチング処理を実施した。
このエッチング条件でのR着色層の削れ量は635nmであり、第1のエッチングでの削れ量は91%のエッチング量となり、薄膜透明膜1のエッチング時間:約3秒が必要であったため、約68nmの残膜がある状態であった。
次いで、同一のエッチングチャンバーにて、RFパワー:600W、アンテナバイアス:100W、ウエハバイアス:250W、チャンバーの内部圧力:2.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をN2:500 mL/min.、O:50mL/min.、Ar:500mL/min.とし(N/O/Ar=10/1/10)、エッチングトータルでのオーバーエッチング率を20%としてエッチング処理を実施した。
第2のエッチング条件でのR着色層のエッチングレートは600nm/min以上であって、R着色層の残膜をエッチングするには約10秒の時間を要した。第1のエッチング時間の90秒と第2のエッチング時間10秒を加算したものをエッチング時間と算出した。その結果、エッチング時間:90+10=100秒、オーバーエッチング時間:100×0.2=20秒となり、全エッチング時間は100+20=120秒と設定した。
上記の条件でドライエッチングを行った後、フォトレジスト剥離液「MS230C」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を使用して120秒間、剥離処理を実施してフォトレジストを除去し、第1の着色パターンとして、上層に薄膜透明層1を有するRパターンを得た。
ここで、Rパターンはストライプパターンとして形成された。LINE&SPACEのサイズは、LINE1.5μm、SPACE1.5μmであった。
<第2の着色パターン形成工程>
次に、前記シリコン基板上の薄膜透明膜1及びRパターンが形成された側の面に、スピンコーターにて、青色の光硬化性組成物「SB−5000L」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を膜厚0.7μmの塗布膜となるように塗布した後、ホットプレートを使用して、220℃で5分間の加熱を行い、塗布膜の硬化を行なって、第2の着色層であるB着色層を形成した。
次いで、ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:600W、アンテナバイアス:100W、ウエハバイアス:250W、チャンバーの内部圧力:2.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をN2:500mL/min.、Ar:500mL/min.とし(N/Ar=1/1)、全面エッチング(エッチバック処理)を実施した。
第2のエッチング条件でのB着色層のエッチングレートは150nm/min以上であって、Rパターン上の薄膜透明膜1のさらに上のB着色層は500nmの膜厚で形成されていたため、B着色層を除去し、Rパターン上の透明膜1を露出させるのに200秒の時間を要する計算となった。これに10秒間のオーバーエッチングを加算してエッチング時間とした。その結果、エッチング時間:200秒、オーバーエッチング時間:10秒となり、全エッチング時間は200+10=210秒と設定した。
上記の条件で全面エッチングを実施し、第2の着色パターンであるBパターンを得た。
得られたBパターンは、シリコン基板上のRパターン間に挟まれた凹部に埋め込まれるように形成された。従って、RパターンとBパターンとは、隣り合うパターンが面で接するように形成された。
また、Rパターン上の薄膜透明膜1上面とBパターン上面は、シリコン基板に対し同じ高さであった。
<第2のストッパー層形成工程>
次に、前記シリコン基板上の、Rパターン、薄膜透明膜1、及びBパターンが形成された側の面に、熱硬化性組成物「1TS−54S−300A」(ラサ工業株式会社製)を、膜厚が30nmとなるようにスピンコーターで塗布し、220℃で5分の加熱処理を行って硬化させて、薄膜透明膜1及びBパターン上に、第2のストッパー層である薄膜透明膜2を形成した。
続いて、前記形成された薄膜透明膜2上に、ポジ型フォトレジスト「FHi622BC」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布し、プリベークを実施して、膜厚0.8μmのフォトレジスト層を形成した。その後、前述の第1の着色パターン形成工程におけるレジストパターン形成と同様の条件で、パターン露光、現像処理してGパターン(G画素)を形成しようとするパターン領域のフォトレジストを除去し、レジストパターンを形成した。形成されたレジストパターンにおいて、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域は、1.5μm角の正方形の開口パターンであり、配列は、市松状の配列であった。
<着色パターン除去工程>
続いて、第1段階のエッチング時間を95秒に、第2段階のエッチング時間を20秒に、オーバーエッチング時間を23秒に、それぞれ変更することにより、総エッチング時間を138秒に変更した以外は実施例1の着色パターン除去工程と同様の条件でドライエッチング処理を実施して、薄膜透明膜1、薄膜透明膜2、Rパターン、及びBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域をドライエッチングにより除去した。
以上のようにして、RパターンとBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域をドライエッチングにより除去し、R画素及びB画素を得た。
次にフォトレジスト剥離液「MS−230C」を使用して、120秒の剥離処理を実施して、レジストパターンの除去を行った。
<第3の着色パターン形成工程>
次に、前記シリコン基板上のR画素、B画素、薄膜透明膜1、及び薄膜透明膜2が形成された側の面に、Gパターンとなる光硬化性組成物「SG−5000L」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を膜厚0.6μmの塗布膜となるように塗布した後、ホットプレートを使用し、220℃となる温度で5分間の加熱処理を行って、第3の着色層としてG着色層を得た。このときの薄膜透明膜2上のG着色層の膜厚は500nmであった。
次いで、ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:600W、アンテナバイアス:100W、ウエハバイアス:250W、チャンバーの内部圧力:2.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をN2:500mL/min.、Ar:500mL/min.(N2/Ar=1/1)とし、薄膜透明膜1及び薄膜透明膜2を露出するまで全面エッチング(エッチバック処理)を実施した。
このときのG着色層のエッチングレートは150nm/min以上であって、薄膜透明膜1及び薄膜透明膜2を露出させるには200秒の時間を要する計算となった。これに10秒間のオーバーエッチングを加算してエッチング時間とした。その結果、エッチング時間:200秒、オーバーエッチング時間:10秒となり、全エッチング時間は200+10=210秒と設定した。
以上により、Gパターン(G画素)を形成しようとする所望のパターン領域に、第3の着色パターンであるGパターン(G画素)を形成した。
Gパターン(G画素)は、先述のエッチングにより加工された領域に埋め込む形で市松状に形成され、1.5μm角の正方形に形成された。G画素の配列は市松状であった。
また、基板表面はフラットな状態となって形成できた。即ち、R画素上の薄膜透明膜2上面、B画素上の薄膜透明膜2上面、及びG画素上面は、いずれもシリコン基板に対し同じ高さであった。
以上により、R画素、G画素、及びB画素を有するカラーフィルタアレイを得た。
得られたカラーフィルタアレイにおいては、各着色画素(R画素、G画素、及びB画素)の隅が集合する領域における、着色画素が形成されない領域の発生は抑制され、着色画素同士の境界線付近における、着色画素の膜厚が薄い箇所の発生も抑制されていた。
この結果は、上記のカラーフィルタの製造方法を用いることで、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となることを示す。
従来のフォトリソ法で形成されるカラーフィルタは、Gパターン,Rパターン,Bパターンの形成の基本はアイランドパターン(孤立パターン)であり(Gは市松模様)、露光時の近接効果によりパターンの形成性はLINE&SPACEに劣る。特にカラーフィルタ材料に適用される着色組成物は、一般のフォトレジストに対しパターンの矩形性が劣ることが知られている。この矩形性を補う為に、第1,2の着色層をストライプ状のLINE&SPACEで形成し、カラーフィルタアレイを形成するためのアイランドパターン形成には、解像性に優れるフォトレジスト、ドライエッチングでアシストして形成することで、従来以上の矩形性を持ったカラーフィルタが形成可能となる。
この結果、パターン形成性を向上させることができ、特に、フォトリソ法により着色パターンを形成する場合のパターン形成限界を向上させることができ、より微細なパターンの形成が可能となる。
〔実施例3〕
<着色光硬化性組成物の調製>
まず、以下のようにして、Gパターンとなる着色光硬化性組成物P1を調製した。
(顔料分散液の調製)
顔料として、C.I.ピグメントグリーン36とC.Iピグメントグリーン7とC.I.ピグメントイエロー139とを80/20/35(質量比)の割合で混合した混合物15部、分散剤としてBYK2001(Disperbyk:ビックケミー(BYK)社製、固形分濃度45.0%)10部(固形分換算約4.5部)、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(モル比:70/30)共重合体5.5部、及び溶媒としてシクロヘキサノン69.5部を混合した混合液を、ビーズミルにより15時間混合、分散して、顔料分散液(P1)を調製した。
顔料分散液(P1)について、顔料の平均粒子径をマイクロトラック ナノトラクUPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により測定したところ、200nmであった。
(着色光硬化性組成物の調製)
上記の顔料分散液P1を用い、下記組成中の各成分を混合、撹拌して着色光硬化性組成物P1の溶液を調製した。着色光硬化性組成物P1の全固形分中における特定有機シラン化合物の含有量は、0.6質量%であった。
〜組成〜
・前記顔料分散液(P1) … 65部
・前記例示化合物(103)〔特定有機シラン化合物〕 … 0.15部
・オクタンジオン−O−ベンゾイルオキシム〔光重合開始剤〕 … 1.5部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔光重合性モノマー〕 … 6部
・アルカリ可溶性樹脂(バインダーポリマー) … 2部
〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(モル比:70/30)共重合体、Mw:30000〕
・PGMEA(溶媒) …25.35部
<カラーフィルタの作製>
実施例1中、前記第3の着色パターン形成工程の前までは実施例1と同様にして、R画素及びB画素付きシリコン基板を得た。
即ち、この基板は、ストライプ状のRパターン及びBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域がドライエッチングにより除去され、更に、フォトレジスト除去及び加熱処理が施された状態である。
(密着性向上処理工程)
上記加熱処理後のR画素及びB画素付きシリコン基板のR画素及びB画素側表面に、密着性向上処理として、減圧密着処理装置LPAH(スピン塗布用塗布装置SK−60BWに内蔵)(大日本スクリーン(株)製)を用いて下記条件で、HMDS(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製;ヘキサメチルジシラザン)を蒸気蒸着した。
その後、Si基板のHMDSを蒸着した側に、スピン塗布用塗布装置SK−60BW(大日本スクリーン(株)製)を用いて下記条件で、Gパターンとなる着色硬化性組成物P1の溶液をスピン塗布した後、100℃で120秒間のプリベーク(prebake)を施して第3の着色層であるG着色層を形成した。
〜蒸気蒸着条件〜
・基板温度…110℃
・蒸着時間…45秒
〜スピン塗布条件〜
・滴下量…2g
・塗布速度…1000r.p.m.
・塗布厚(乾燥厚)…1.0μm
・塗布温度…23℃
(パターン露光、現像等)
上記より形成されたG着色層に対し、後述の方法で求めた最適露光量Eoptにてパターン露光を行った以外は実施例1の第3の着色パターン形成工程と同様の条件で、パターン露光、現像処理、リンス処理、乾燥処理、ポストベーク処理をこの順に施し、Gパターン(G画素)を形成しようとする所望のパターン領域に、第3の着色パターンであるGパターン(G画素)を形成した。
Gパターン(G画素)は、先述のエッチングにより加工された領域(RパターンとBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域としてドライエッチングにより除去された領域)に埋め込む形で市松状に形成され、1.5μm角の正方形に形成された。G画素の配列は市松状であった。
また、基板表面はフラットな状態となって形成できた。即ち、R画素上面、B画素上面、及びG画素上面は、いずれもシリコン基板に対し同じ高さであった。
以上により、R画素、G画素、及びB画素を有するカラーフィルタアレイを得た。
得られたカラーフィルタアレイにおいては、各着色画素(R画素、G画素、及びB画素)の隅が集合する領域における、着色画素が形成されない領域の発生は抑制され、着色画素同士の境界線付近における、着色画素の膜厚が薄い箇所の発生も抑制されていた。
この結果は、上記のカラーフィルタの製造方法を用いることで、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となることを示す。
<評価>
(着色光硬化性組成物の保存安定性)
上記で調製した着色光硬化性組成物P1の溶液の保存安定性について、室温で1ヶ月保存する前と保存後の粘度をそれぞれE型粘度計(東機産業(株)製)を用いて測定し、下記判定基準にしたがって評価した。評価結果は下記表1に示す。
〜判定基準〜
A:粘度上昇は認められなかった。
B:5%以上10%未満の粘度上昇が認められた(実用上許容範囲内)。
C:10%以上20%未満の粘度上昇が認められた(実用上許容範囲内)。
D:粘度上昇が20%以上であり、実用上の許容範囲を超えていた。
(密着性向上処理後の接触角測定)
接触角測定用基板としてシリコン基板を用意し、該シリコン基板に上記密着性向上処理を施し、Drop Master 500(協和界面科学(株)製)にて、該シリコン基板に対する水の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
(最適露光量Eoptの測定)
上記G着色層のパターン露光において、10mJ/cm刻みで露光量を変化させて露光を行い、各露光量におけるパターン幅をそれぞれ測長SEMにて測定した。該パターン幅が設計値である1.5μmとなる露光量を最適露光量Eoptとした。測定結果を表1に示す。
(密着露光量の測定)
上記G着色層のパターン露光において、10mJ/cm刻みで露光量を変化させて露光を行い、各露光量におけるパターンの剥がれをそれぞれ光学顕微鏡で観察した。パターンの剥がれが生じない最小の露光量を密着露光量とした。測定結果を表1に示す。
(密着性評価)
最適露光量Eoptから密着露光量を差し引いた値としてアンダー露光マージンを見積もることにより、密着性評価を行った。アンダー露光マージンが広い程、密着性に優れることを示す。評価結果を表1に示す。
A:アンダー露光マージンが充分に広く、密着性が非常に良い。
B:アンダー露光マージンがあり、密着性が良い。
C:アンダー露光マージンが狭いが実用上許容範囲内である。。
D:密着露光量が最適露光量Eoptを超えてしまっているが、マスクバイアス等を用いることにより、実用上許容範囲内である。
E:密着性が非常に悪く、マスクバイアス等の手段によっても実用上の許容範囲を超えている。
〔実施例4〜10〕
実施例3において、特定有機シラン化合物の種類及びその含有量を表1に示すように変更した以外は実施例3と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例3と同様にして評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔実施例11〕
実施例7において、密着性向上処理として、HMDS蒸気蒸着の代わりに下記条件でプラズマによるフッ化処理を行った以外は実施例7と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例7と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〜プラズマによるフッ化処理の条件〜
ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウエハバイアス:200W、チャンバー内部圧力2.0Pa、基板温度50℃、ガス種及び流量を、Ar:800mL/min、CF:200mL/min、の条件でプラズマ処理を5秒間行った。
〔実施例12〕
実施例3において、密着性向上処理として、HMDS蒸気蒸着の代わりに、実施例11と同様の条件でプラズマによるフッ化処理を行った以外は実施例3と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例3と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔実施例13〕
実施例10において、密着性向上処理として、HMDS蒸気蒸着の代わりに、実施例11と同様の条件でプラズマによるフッ化処理を行った以外は実施例10と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例10と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔実施例14〕
実施例11において、着色光硬化性組成物中に例示化合物(103)を加えなかった以外は実施例11と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例11と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔実施例15〕
実施例3において、例示化合物(103)の含有量を表1に示す量に変更し、かつ、密着性向上処理を行わなかった以外は実施例3と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例3と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔実施例16〜17〕
実施例15において、例示化合物(103)の含有量を表1に示す量に変更した以外は実施例15と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例15と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。
〔実施例18〕
実施例15において、着色光硬化性組成物中に例示化合物(103)を加えなかった以外は実施例15と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例15と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。

表1に示すように、ドライエッチング後の密着性は、実施例3〜15、17で特に優れており、中でも、実施例3〜8、11、12、で極めて優れていた。
以上、実施例1の第3の着色パターンの形成工程を変更した実施例3〜18について説明したが、実施例2の第3の着色パターンの形成工程を同様に変更しても同様の結果が得られることはもちろんである。
〔実施例19〕
第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに交差する方向のストライプ状パターンである形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをフォトリソ法により形成する形態(第3の実施形態)にて、カラーフィルタを作製した。詳細な作製方法を以下に示す。
<第1の着色パターン形成工程及び第2の着色パターン形成工程等>
まず、フォトマスクの変更により、RパターンのLINE&SPACEのサイズを、LINE1.0μm、SPACE1.0μmとし、かつ、BパターンのLINE&SPACEのサイズを、LINE1.0μm、SPACE1.0μmとした以外は実施例1と同様の条件でストライプ状のRパターン及びGパターンを形成した。
次に、パターン露光の領域(即ち、フォトマスクのパターン)を変えてレジストパターンを形成した以外は実施例1と同様にしてレジストパターン形成完了までの処理を行った。
前記レジストパターンは、Rパターン及びBパターンのストライプの方向と直交する方向のストライプ状のパターン(LINE1.0μm、SPACE1.0μmのLINE&SPACEパターン)として形成された。
即ち、形成されたレジストパターンにおいて、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域は、幅1.0μmのRパターン及び幅1.0μmのBパターンとに交差する方向のストライプ状の開口領域(開口幅1.0μm)として形成された。
<着色パターン除去工程>
次に、実施例1と同様の条件で、RパターンとBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域(ストライプ状の開口領域)をドライエッチングにより除去してR画素及びB画素を得た後、実施例1と同様の条件で、フォトレジストを除去した。
<第3の着色パターン形成工程>
次に、実施例1と同様の条件でG着色層を形成した。
次に、パターン露光の領域(即ち、フォトマスクのパターン)を変えた以外は実施例1と同様の条件でパターン露光、現像処理、乾燥処理、及びポストベーク処理を行い、Gパターン(G画素)を形成しようとするストライプ状の開口領域に、第3の着色パターンであるGパターン(G画素)をストライプ状に形成した。
Gパターン(G画素)は、先述のエッチングにより加工されたストライプ状の開口領域に埋め込む形でストライプ状に形成された。Gパターン(G画素)の幅は1.0μmであった。
また、基板表面はフラットな状態となって形成できた。即ち、R画素上面、B画素上面、及びG画素上面は、いずれもシリコン基板に対し同じ高さであった。
以上により、R画素、G画素、及びB画素を有するカラーフィルタアレイを得た。
得られたカラーフィルタアレイにおいては、各着色画素(R画素、G画素、及びB画素)の隅が集合する領域における、着色画素が形成されない領域の発生は抑制され、着色画素同士の境界線付近における、着色画素の膜厚が薄い箇所の発生も抑制されていた。
この結果は、上記のカラーフィルタの製造方法を用いることで、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となることを示す。
〔実施例20〕
第3の着色パターンが第1の着色パターン及び第2の着色パターンに交差する方向のストライプ状パターンである形態であって、第1〜第3の着色パターンの全てをドライエッチング及びCMP処理にて形成する形態(第4の実施形態)にてカラーフィルタを作製した。詳細な作製方法を以下に示す。
≪着色熱硬化性組成物の調製≫
−顔料分散液の調製−
緑色(G)、青色(B)、赤色(R)の各色についてそれぞれ下記表2に示す各素材(溶剤以外の成分)をそれぞれニーダーで均一に混練した後に、混練物を二本ロールで乾式分散処理(混練分散処理)した。
次いで、乾式分散処理を施された分散物に、溶剤成分として表2に記載の量のプロピレングリコールモノメチルエチルアセテートを加えた。その後、ホモジナイザーにて2000rpmで30分間攪拌処理し、顔料が均一に分散した、緑色(G)、青色(B)、赤色(R)の各色の分散組成物を調製した。得られた分散組成物を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて微分散処理を施した。
その後、2.5μmフィルターにて濾過を行ない、顔料が均一に分散された各色の顔料分散液(1)〜(3)を得た。尚、各顔料分散液について混練分散処理時及び微分散処理時における混練物(分散物)の粘度、並びに、各顔料分散液における顔料の平均粒子径及び粒子径0.01±0.005μmの範囲にある顔料粒子の占める割合を表2に示す。
なお、顔料の粒子径の測定は、日機装(株)製のMICROTRAC UPA 150を用い、各着色樹脂組成物をプロピレングリコールモノメチルエチルアセテートで希釈したものをサンプルとして測定した。

−着色熱硬化性組成物の調製−
得られた各色の顔料分散液について、顔料分散液(1)に対しては20質量部、顔料分散液(2)に対しては6質量部、顔料分散液(3)に対しては8質量部の多官能エポキシ樹脂「EHPE−3150」(ダイセル化学(株)製)を添加した。さらに、各顔料分散液に、硬化触媒として四国化成(株)製の「1B2PZ」を前記多官能エポキシ樹脂の1/50(質量)となるように添加した。溶解確認後、本組成物中の固形分が15質量%になるように、プロピレングリコールモノメチルエチルアセテートでピグメントショックが起こらないように注意しながら希釈した。前記手順により、顔料分散液(1)は72.0質量%、顔料分散液(2)は71.0質量%、顔料分散液(3)は75.1質量%といった高い顔料濃度の3色の着色熱硬化性組成物R,G,Bを調製した。
≪カラーフィルタの作製≫
<第1の着色パターン形成工程>
まず、赤色の光硬化性組成物「SR−5000L」に変えて上記で調整した着色熱硬化性組成物Rを用いた以外は実施例2と同様にしてR着色層を形成した。熱硬化後の膜厚は0.4μmであった。
次に、フォトマスクを変更した以外は実施例2と同様にして、薄膜透明膜1及びレジストパターンを形成し、ドライエッチング処理し、フォトレジストを除去して、上層に第1のストッパー層である薄膜透明層1を有するRパターンを得た。
ここで、Rパターンはストライプパターンとして形成された。LINE&SPACEのサイズは、LINE1.0μm、SPACE1.0μmであった。
<第2の着色パターン形成工程>
次に、青色の光硬化性組成物「SB−5000L」に変えて上記で調整した着色熱硬化性組成物Bを用いた以外は実施例2と同様にしてB着色層を形成した。熱硬化後の膜厚は0.7μmであった。
次いで、CMP研磨装置(ケメット社製、BC−15)を使用し、スラリーとしてSemisperse25(キャボット社製):純水=1:10の希釈液を、研磨パッドとして連続発泡型(ケメット製Whitexシリーズ)をそれぞれ用いて、スラリー流量:150mL/min、ウエハ圧力:2.0psi、リテーナーリング圧力:1.0psiで、Rパターン上の薄膜透明膜1が露出するまで研磨を行った。
次に、実施例2と同様にして、Rパターン、薄膜透明膜1及びBパターン上に、第2のストッパー層である薄膜透明膜2を形成した。
次に、パターン露光の領域(即ち、フォトマスクのパターン)を変えてレジストパターン(着色パターン除去工程におけるドライエッチングのエッチングマスクとなるレジストパターン)を形成した以外は実施例2と同様にしてレジストパターン形成完了までの処理を行った。
前記レジストパターンは、Rパターン及びBパターンのストライプの方向と直交する方向のストライプ状のパターン(LINE1.0μm、SPACE1.0μmのLINE&SPACEパターン)として形成された。
即ち、形成されたレジストパターンにおいて、Gパターン(G画素)を形成しようとする領域は、幅1.0μmのRパターン及び幅1.0μmのBパターンとに交差する方向のストライプ状の開口領域(開口幅1.0μm)として形成された。
<着色パターン除去工程>
次いで、実施例2と同様の条件にてドライエッチング処理を実施して、薄膜透明膜1、薄膜透明膜2、Rパターン、及びBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域をドライエッチングにより除去した。
その後、実施例2と同様の条件で、レジストパターンを除去した。
<第3の着色パターン形成工程>
次に、緑色の光硬化性組成物「SG−5000L」に変えて上記で調整した着色熱硬化性組成物Gを用いた以外は実施例2と同様にしてG着色層を形成した。熱硬化後の膜厚は0.6μmであった。
このとき、薄膜透明膜2上のG着色層の膜厚は500nmであった。
次いで、CMP研磨装置(ケメット社製、BC−15)を使用し、スラリーとしてSemisperse25(キャボット社製):純水=1:10の希釈液を、研磨パッドとして連続発泡型(ケメット製Whitexシリーズ)をそれぞれ用いて、スラリー流量:150mL/min、ウエハ圧力:2.0psi、リテーナーリング圧力:1.0psiで、Rパターン上及びBパターン上の薄膜透明膜2が露出するまで研磨を行った。
以上によりGパターン(G画素)を形成しようとするストライプ状の開口領域に、第3の着色パターンであるGパターン(G画素)をストライプ状に形成した。
Gパターン(G画素)は、先述のエッチングにより加工されたストライプ状の開口領域に埋め込む形でストライプ状に形成された。Gパターン(G画素)の幅は1.0μmであった。
また、基板表面はフラットな状態となって形成できた。即ち、R画素上の薄膜透明膜2上面、B画素上の薄膜透明膜2上面、及びG画素上面は、いずれもシリコン基板に対し同じ高さであった。
以上により、R画素、G画素、及びB画素を有するカラーフィルタアレイを得た。
得られたカラーフィルタアレイにおいては、各着色画素(R画素、G画素、及びB画素)の隅が集合する領域における、着色画素が形成されない領域の発生は抑制され、着色画素同士の境界線付近における、着色画素の膜厚が薄い箇所の発生も抑制されていた。
この結果は、上記のカラーフィルタの製造方法を用いることで、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となることを示す。
〔実施例21〕
<カラーフィルタの作製>
実施例19中、前記第3の着色パターン形成工程の前までは実施例19と同様にして、R画素及びB画素付きシリコン基板を得た。
即ち、この基板は、ストライプ状のRパターン及びBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成するストライプ状の領域がドライエッチングにより除去され、更に、フォトレジスト除去及び加熱処理が施された状態である。
上記加熱処理後のR画素及びB画素付きシリコン基板のR画素及びB画素側表面に、実施例3と同様の条件で密着性向上処理を施し、実施例3と同様の条件で前記着色光硬化性組成物P1を用いてG着色層を形成した。
(パターン露光、現像等)
上記より形成されたG着色層に対し、実施例3で求めた最適露光量Eoptにてパターン露光を行った以外は実施例19の第3の着色パターン形成工程と同様の条件で、パターン露光、現像処理、リンス処理、乾燥処理、ポストベーク処理をこの順に施し、Gパターン(G画素)を形成しようとするストライプ状のパターン領域に、第3の着色パターンであるGパターン(G画素)をストライプ状に形成した。
Gパターン(G画素)は、ドライエッチングにより加工されたストライプ状の開口領域(RパターンとBパターンのうち、Gパターン(G画素)を形成する領域としてドライエッチングにより除去された領域)に埋め込む形でストライプ状に形成された。Gパターンの幅は1.0μmであった。
また、基板表面はフラットな状態となって形成できた。即ち、R画素上面、B画素上面、及びG画素上面は、いずれもシリコン基板に対し同じ高さであった。
以上により、R画素、G画素、及びB画素を有するカラーフィルタアレイを得た。
得られたカラーフィルタアレイにおいては、各着色画素(R画素、G画素、及びB画素)の隅が集合する領域における、着色画素が形成されない領域の発生は抑制され、着色画素同士の境界線付近における、着色画素の膜厚が薄い箇所の発生も抑制されていた。
この結果は、上記のカラーフィルタの製造方法を用いることで、パターン形成限界が向上し、より微細なパターンの形成が可能となることを示す。
<評価>
実施例3と同様の条件及び評価基準にて、着色光硬化性組成物の保存安定性の評価、密着性向上処理後の接触角測定、最適露光量Eoptの測定、密着露光量の測定、及び密着性評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
〔実施例22〜28〕
実施例21において、特定有機シラン化合物の種類及びその含有量を表3に示すように変更した以外は実施例21と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例21と同様にして評価を行った。評価結果を表3に示す。
〔実施例29〕
実施例25において、密着性向上処理として、HMDS蒸気蒸着の代わりに下記条件でプラズマによるフッ化処理を行った以外は実施例25と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例25と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
〜プラズマによるフッ化処理の条件〜
ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウエハバイアス:200W、チャンバー内部圧力2.0Pa、基板温度50℃、ガス種及び流量を、Ar:800mL/min、CF:200mL/min、の条件でプラズマ処理を5秒間行った。
〔実施例30〕
実施例21において、密着性向上処理として、HMDS蒸気蒸着の代わりに、実施例29と同様の条件でプラズマによるフッ化処理を行った以外は実施例21と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例21と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
〔実施例31〕
実施例28において、密着性向上処理として、HMDS蒸気蒸着の代わりに、実施例29と同様の条件でプラズマによるフッ化処理を行った以外は実施例28と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例28と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
〔実施例32〕
実施例29において、着色光硬化性組成物中に例示化合物(103)を加えなかった以外は実施例29と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例29と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
〔実施例33〕
実施例21において、例示化合物(103)の含有量を表3に示す量に変更し、かつ、密着性向上処理を行わなかった以外は実施例21と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例21と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
〔実施例34〜35〕
実施例33において、例示化合物(103)の含有量を表3に示す量に変更した以外は実施例33と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例33と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
〔実施例36〕
実施例33において、着色光硬化性組成物中に例示化合物(103)を加えなかった以外は実施例33と同様にしてカラーフィルタを作製し、実施例33と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
表3に示すように、ドライエッチング後の密着性は、実施例21〜33、35で特に優れており、中でも、実施例21〜26、29、30で極めて優れていた。
以上、実施例19の第3の着色パターンの形成工程を変更した実施例21〜36について説明したが、実施例20の第3の着色パターンの形成工程を同様に変更しても同様の結果が得られることはもちろんである。
以上、実施例1〜36では、シリコン基板上にカラーフィルタ(R、G、及びBの着色画素)を形成する例について説明したが、固体撮像素子を作製する場合には、前記シリコン基板を、フォトダイオード、遮光膜、及びデバイス保護膜などが形成された固体撮像素子用基板に置き換えればよい。
例えば、フォトダイオード及び転送電極が形成されたシリコン基板上に、フォトダイオードの受光部のみ開口したタングステンからなる遮光膜を形成し、形成された遮光膜全面及びフォトダイオード受光部(遮光膜中の開口部)を覆うようにして窒化シリコンからなるデバイス保護層を形成し、形成されたデバイス保護層上に、実施例1〜36と同様の方法によりカラーフィルタ(R、G、及びBの着色画素)を形成し、形成されたカラーフィルタ上に集光手段であるマイクロレンズを形成することにより、色再現性が良好な固体撮像素子(例えば、CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)を作製することができる。
(a)は、第1の実施形態及び第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態及び第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態及び第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態及び第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第1の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態及び第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態及び第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態及び第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態及び第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態及び第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態及び第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第2の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第3の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第4の実施形態を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B’線断面図である。 (a)は、第3の実施形態及び第4の実施形態におけるカラーフィルタを固体撮像素子の画素単位に区切り、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の符号を付して示した図である。 (a)は、従来のカラーフィルタの製造方法を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、従来のカラーフィルタの製造方法を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、従来のカラーフィルタの製造方法を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、従来のカラーフィルタの製造方法を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図である。 (a)は、従来のカラーフィルタの製造方法を示す平面図であり、(b)は、(a)におけるB−B’線断面図である。
符号の説明
10 支持体
12 赤着色層
14 赤色パターン
16 青着色層
18 青色パターン
20、120 緑色画素を形成する領域
22、122 レジストパターン
24、124 緑着色層
26、126 緑色パターン
28、128 赤色画素
30、130 青色画素
32、132 緑色画素
34 第1のストッパー層
36 第2のストッパー層
42 第1の着色層
44 第1の着色層中の第1の着色画素形成領域
46 第1の着色層中の不要領域
47 フォトマスク
48 第1の着色画素
50 第2の着色画素
52 第3の着色画素
54 着色画素が形成されない領域
56 着色画素の膜厚が薄い箇所

Claims (17)

  1. (a)支持体上に、第1の着色パターンをストライプ状に形成する第1の着色パターン形成工程と、
    (b)前記支持体上の前記第1の着色パターンが形成されていない領域に、第2の着色パターンをストライプ状に形成する第2の着色パターン形成工程と、
    (c)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンのうち、市松模様状の領域であるか、又は、前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンと交差する方向のストライプ状の領域である、第3の着色パターンを形成する領域をドライエッチングにより除去する着色パターン除去工程と、
    (d)前記支持体上の、前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが除去された領域に第3の着色パターンを形成する第3の着色パターン形成工程と、
    を有する固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  2. 前記第1の着色パターンの形成は、
    (1)前記支持体上に第1の着色層を形成し、形成された第1の着色層を露光し、現像する方法により、
    又は、
    (2)前記支持体上に第1の着色層を形成し、形成された第1の着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、前記第1の着色層をドライエッチングする方法により、
    行うことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  3. 前記第2の着色パターンの形成は、
    (1)前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成し、形成された第2の着色層を露光し、現像する方法により、
    又は、
    (2)前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成し、形成された第2の着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、前記第2の着色層をドライエッチングする方法、
    及び/若しくは、
    (3)前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成し、少なくとも形成された第2の着色層を平坦化処理する方法により、
    行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  4. 前記第3の着色パターンの形成は、
    (1)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが形成された支持体上に第3の着色層を形成し、形成された第3の着色層を露光し、現像する方法により、
    又は、
    (2)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが形成された支持体上に第3の着色層を形成し、形成された第3の着色層上にフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとして、前記第3の着色層をドライエッチングする方法、
    及び/若しくは、
    (3)前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンが形成された支持体上に、第3の着色層を形成し、少なくとも形成された第3の着色層を平坦化処理する方法により、
    行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  5. 前記平坦化処理は、形成された着色層の全露出面をエッチングするエッチバック処理、及び/又は、形成された着色層の全露出面を研磨する研磨処理であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  6. 前記(b)第2の着色パターン形成工程後であって前記(c)着色パターン除去工程の前に、前記第1の着色パターン上及び前記第2の着色パターン上に、第2のストッパー層を形成する工程を更に有し、
    前記(c)着色パターン除去工程は、第3の着色パターンを形成する領域の前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンを、前記第3の着色パターンを形成する領域の前記第2のストッパー層と共に除去し、
    前記(d)第3の着色パターン形成工程が、
    前記第1の着色パターン、前記第2の着色パターン、及び、前記第2のストッパー層が形成された支持体上に第3の着色層を形成する工程と、形成された第3の着色層を前記第2のストッパー層が露出するまでドライエッチングする工程と、を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  7. 前記第1の着色パターン形成工程が、支持体上に、第1の着色層を形成する工程と、形成された第1の着色層上に第1のストッパー層を形成する工程と、を含み、
    前記第2の着色パターン形成工程が、前記第1の着色パターンが形成された支持体上に第2の着色層を形成する工程と、形成された第2の着色層を前記第1のストッパー層が露出するまでドライエッチングする工程と、を含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  8. 前記第1の着色パターン及び前記第2の着色パターンを、隣り合う着色パターン同士が面で接するように形成することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  9. ドライエッチング処理後の支持体に密着性向上処理を施し、該密着性向上処理が施された支持体上に着色層を形成し、形成された着色層を露光し、現像して着色パターンを形成することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  10. 前記密着性向上処理は、密着助剤を付与する処理及び/又はプラズマを用いたフッ素化処理であることを特徴とする請求項9に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  11. 前記密着助剤が、下記一般式(A)で表される化合物であることを特徴とする請求項10に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。

    〔前記一般式(A)中、R 〜R は、各々独立に炭素数1〜4の炭化水素基を表し、構造中に環構造及び/又は不飽和結合を有していてもよい。〕
  12. 前記着色層は、全固形分に対して有機シラン化合物を0.05〜1.2質量%含有する着色硬化性組成物を塗布して形成することを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  13. ドライエッチング処理後の支持体に密着性向上処理を施すことなく、全固形分に対して有機シラン化合物を0.3〜1.2質量%含有する着色硬化性組成物を塗布して着色層を形成し、形成された着色層を露光し、現像して着色パターンを形成することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  14. 前記第1の着色パターンの幅、前記第2の着色パターンの幅、及び前記第3の着色パターンの幅が、0.5〜2.0μmであることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  15. 前記第1の着色パターン、前記第2の着色パターン、及び前記第3の着色パターンは、着色剤と熱硬化性化合物とを含み全固形分中における前記着色剤濃度が50質量%以上100質量%未満である非感光性の着色熱硬化性組成物を用いて形成することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の固体撮像素子用カラーフィルタの製造方法により製造された固体撮像素子用カラーフィルタ。
  17. 請求項16に記載の固体撮像素子用カラーフィルタを備えた固体撮像素子。
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