JP3480979B2 - レジストパターン形成方法 - Google Patents

レジストパターン形成方法

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JP3480979B2
JP3480979B2 JP957894A JP957894A JP3480979B2 JP 3480979 B2 JP3480979 B2 JP 3480979B2 JP 957894 A JP957894 A JP 957894A JP 957894 A JP957894 A JP 957894A JP 3480979 B2 JP3480979 B2 JP 3480979B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造工程
において微細なレジストパターンの形成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路は集積化が進んでLSI
よりVLSIが実用化されているが、これは導体配線や
電極などの微細化により実現されたものであり、現在で
は最小パターンが1μm未満(サブミクロン)のものま
で実用化されている。これらの微細なレジストパターン
を形成する露光光源として当初は紫外線が用いられてい
たが、波長による制限から、光も短波長に移行し遠紫外
線、電子線、X線などの放射線を用いて露光が行われる
ようになった。しかし、高圧水銀ランプの出力は遠紫外
領域ではかなり低下するという問題がある。そこで、こ
の問題に対応するためにエキシマレーザ光を使用する検
討が行われている。
【0003】一方、このような遠紫外光を利用するパタ
ーン転写工程で利用されるレジスト材料に関しては高感
度化が可能な化学増幅型レジストを用いることが提案さ
れ、高解像度化及び工程の安定化をはかり実用化される
ことが望まれている。
【0004】上記のように遠紫外光を利用するパターン
転写工程で利用が提案されている化学増幅型レジスト
は、ポリマーに光酸発生剤を混合し、遠紫外光照射によ
り光酸発生剤から発生するブレンステッド酸を触媒とし
てポリマーに脱離反応あるいは加水分解反応を連鎖的に
生じさせる、あるいはポリマー分子間の架橋反応を連鎖
的に生じさせることによりポジ型あるいはネガ型レジス
トとして機能するものである。ここで、光酸発生剤とし
ては、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホ
ニウム塩、又、それらの誘導体などがある。そして、露
光した後に、アルカリ現像液を用いて現像を行うもので
ある。なお、ネガ型化学増幅レジストは、ポリマー及び
光酸発生剤の混合物、またはポリマー、光酸発生剤及び
架橋剤の混合物よりなり、一方、ポジ型化学増幅レジス
トは、上記ネガ型化学増幅レジストの混合物である架橋
剤の替わりに溶解抑止剤を混合したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、半導体装置
の製造工程において、光酸発生剤を含む上記化学増幅型
レジストを用いて、シリコン単結晶(通常、半導体ウェ
ハーである)、ポリシリコン、またはアモルファスシリ
コンであるシリコン面、あるいはナイトライド面といっ
た半導体装置の製造においてよく用いられる面上(通
常、半導体基板上に形成されている)にサブミクロンレ
ベルの微細なレジストパターンを形成する場合、現像後
のレジストパターンの断面形状が裾を引いたり、食い込
みを起こしたりするので、線幅制御性が悪いという問題
がある。さらに、レジストパターンとレジスト塗布面と
の密着性も悪く、現像の際の化学増幅型レジストとウェ
ハーの表面の反応のために、ひどい場合には0.3μm
以下の微細なパターンのパターンが倒れてしまうという
問題がある。すなわち、下地基板としてシリコンナイト
ライドを用いた場合、得られるパターンは、図5に示す
ように、ネガ型化学増幅レジストの場合、レジストパタ
ーン1の裾に食い込みが発生し、レジストパターン1と
基板2の密着性がなくなり、最悪の場合剥がれたり、線
幅制御が充分でないため、微細なパターンを安定して得
ることはできない。一方、ポジ型化学増幅レジストの場
合、図6に示すように、レジストパターン1の裾引きが
発生し、やはり線幅制御が充分でないため、微細なパタ
ーンを安定して解像することができないという問題があ
る。また、下地基板として単結晶シリコン、ポリシリコ
ン、またはアモルファスシリコンであるシリコン面を用
いた場合、得られるパターンは、図6に示すように、ネ
ガ型化学増幅レジストの場合、レジストパターン1の裾
引きが発生し、線幅制御が充分でないため、微細なパタ
ーンでは裾のパターン同士がつながってしまう問題が起
こり、微細なパターンを得ることはできない。一方、ポ
ジ型化学増幅レジストの場合、図5に示すように、パタ
ーンの裾に食い込みが発生し、レジストパターン1と基
板2の密着性がなくなり、同様に微細なパターンを解像
することができないという問題がある。
【0006】本発明の目的は、上記問題点を解決するた
め、化学増幅レジストを用いたパターン転写において簡
便な工程でレジストと半導体基板との密着性を損なうこ
となく断面形状を改善する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学増幅レジス
トを塗布、露光、現像して所定のレジストパターンを得
るレジストパターン形成方法において、上記塗布前に、
洗浄により清浄なレジスト塗布面を形成した後、上記レ
ジスト塗布面が上記化学増幅レジスト内に光照射で発生
する酸に対し反応しないように上記レジスト塗布面の表
面をOH基でターミネートするための不活性層を形成す
る不活性化処理を行ない、次に、ベーク処理と同時また
はベーク処理に続いて疎水化処理を行うことを特徴とす
る。
【0008】請求項2に記載の本発明は、シリコン面に
ネガ型化学増幅レジストを塗布、露光、現像して所定の
レジストパターンを得るレジストパターン形成方法にお
いて、上記塗布前に、洗浄により清浄なレジスト塗布面
を形成した後、上記シリコン面を硫酸過水、アンモニア
過水、または塩酸過水のいづれかの酸化剤に浸漬して上
記シリコン面の表面をOH基でターミネートする不活性
化処理とヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出する
疎水化処理とをこの順に行うことを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の本発明は、レジスト塗布
面に光酸発生剤を含む化学増幅レジストを塗布、露光、
現像して所定のレジストパターンを得るレジストパター
ン形成方法において、上記レジスト塗布面がシリコン面
またはシリコンナイトライド面であり、上記塗布前に、
上記レジスト塗布面を酸素プラズマに露出して上記レジ
スト塗布面の表面をOH基でターミネートする不活性化
処理とヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出する疎
水化処理とをこの順に行うことを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の本発明は、レジスト塗布
面に光酸発生剤を含む化学増幅レジストを塗布、露光、
現像して所定のレジストパターンを得るレジストパター
ン形成方法において、上記レジスト塗布面がシリコン面
またはシリコンナイトライド面であり、上記塗布前に、
上記レジスト塗布面にUV光の照射を行なって上記レジ
スト塗布面の表面をOH基でターミネートする不活性化
処理と上記レジスト塗布面をヘキサメチルジシラザン蒸
気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に行うことを
特徴とする。
【0011】請求項5に記載の本発明は、レジスト塗布
面に光酸発生剤を含む化学増幅レジストを塗布、露光、
現像して所定のレジストパターンを得るレジストパター
ン形成方法において、上記レジスト塗布面がシリコン面
またはシリコンナイトライド面であり、上記塗布前に、
上記レジスト塗布面をフッ素プラズマに露出する不活性
化処理とヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出する
疎水化処理とをこの順に行うことを特徴とする
【0012】請求項6に記載の本発明は、レジスト塗布
面に光酸発生剤を含む化学増幅レジストを塗布、露光、
現像して所定のレジストパターンを得るレジストパター
ン形成方法において、上記レジスト塗布面がシリコン面
またはシリコンナイトライド面であり、上記塗布前に、
上記レジスト塗布面にCVD装置により酸化膜を形成
て上記レジスト塗布面の表面をOH基でターミネート
る不活性化処理と上記レジスト塗布面をヘキサメチルジ
シラザン蒸気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に
行うことを特徴とする。
【0013】請求項7に記載の本発明は、レジスト塗布
面に光酸発生剤を含む化学増幅レジストを塗布、露光、
現像して所定のレジストパターンを得るレジストパター
ン形成方法において、上記レジスト塗布面がシリコン面
またはシリコンナイトライド面であり、上記塗布前に、
上記レジスト塗布面に酸化炉により酸化膜を形成して上
記レジスト塗布面の表面をOH基でターミネートする不
活性化処理と上記レジスト塗布面をヘキサメチルジシラ
ザン蒸気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に行う
ことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の本発明は、レジスト塗布
面に光酸発生剤を含む化学増幅レジストを塗布、露光、
現像して所定のレジストパターンを得るレジストパター
ン形成方法において、上記レジスト塗布面がシリコン面
またはシリコンナイトライド面であり、上記塗布前に、
上記レジスト塗布面に酸素のイオン注入を行なって上記
レジスト塗布面の表面をOH基でターミネートする不活
性化処理と上記レジスト塗布面をヘキサメチルジシラザ
ン蒸気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に行うこ
とを特徴とする。
【0015】請求項9に記載の本発明は、請求項3に記
載のレジストパターン形成方法において、上記レジスト
塗布面がTiN面であることを特徴とする。
【0016】
【作用】シリコンナイトライド上に化学増幅レジストの
パターニングをする場合、露光により発生するレジスト
中の酸は、レジストと基板界面付近で、基板にクエンチ
ングされて酸としての機能をなくすものと考えられる。
その結果、レジストと基板の密着性は低下し、ネガ型化
学増幅レジストの場合、パターンの裾に食い込みが発生
するものと考えられる。この時の酸のクエンチングは、
シリコンナイトライド表面のN(窒素)のローンペアの
影響によるものと考えられる。そこで、このNのローン
ペアの影響をなくすためにシリコンナイトライドの表面
を改質し、不活性化処理することが有効である。同様
に、ポジ型化学増幅レジストの場合にも不活性化処理は
有効である。
【0017】一方、単結晶シリコン、ポリシリコン、ま
たはアモルファスシリコンであるシリコン面上に化学増
幅レジストのパターニングをする場合、露光により発生
するレジスト中の酸濃度は、レジストと基板界面付近
で、基板から酸の供給を受け、レジスト上部に比べて高
くなっているものと考えられる。その結果、ネガ型化学
増幅レジストの場合、レジストと基板の密着性は向上す
るが、パターンの裾が引いてしまい、微細なパターンに
おいては、パターン同士がつながってしまい解像できな
くなる。この時、シリコン表面のターミネート基(−
H)がシリコンから遊離してレジスト中に侵入してくる
ことが考えられる。そこで、シリコンの表面を改質し、
不活性化処理することによってターミネート基が−Hか
ら、−OHに変化し安定な状態をとるために、遊離し難
くなる。同様に、ポジ型化学増幅レジストの場合にも不
活性化処理は有効である。
【0018】請求項1に記載の本発明によれば、不活性
化処理により形成された不活性層によりレジスト中で発
生する酸に対してレジスト塗布面の影響をなくすことが
できるので、レジストの断面形状、線幅制御性及び密着
性が向上する。
【0019】請求項2に記載の本発明によれば、ネガ型
化学増幅レジストに対し液体の酸化剤によりレジスト塗
布面が薄く酸化された不活性な表面を得られるので、レ
ジストの断面形状、線幅制御性及び密着性が向上する。
これは基板の酸化シリコンの表面付近に残留する水分等
によって基板との界面付近に偏析した酸が拡散されレジ
ストとほぼ同等の架橋密度となることが主な原因である
と考えられる。
【0020】請求項3に記載の本発明によれば、酸素プ
ラズマによりレジスト塗布面が薄く酸化され不活性な表
面が得られるので、レジストの断面形状、線幅制御性及
び密着性が向上する。
【0021】請求項4に記載の本発明によれば、UV光
(紫外光)により酸素がオゾンに変化することにより、
レジスト塗布面が薄く酸化され不活性な表面が得られる
ので、レジストの断面形状、線幅制御性及び密着性が向
上する。
【0022】請求項5に記載の本発明によれば、フッ素
プラズマによりレジスト塗布面がターミネートされ不活
性な表面が得られると共に、物理的なダメージがはいる
ので、レジストの断面形状、線幅制御性及び密着性が向
上する。本発明では、特に密着性が向上する。
【0023】請求項6に記載の本発明によれば、CVD
装置により、酸化膜を形成して不活性な表面が得られる
ので、レジストの断面形状、線幅制御性及び密着性が向
上する。
【0024】請求項7に記載の本発明によれば、酸化炉
によりレジスト塗布面に酸化膜を形成して不活性な表面
が得られるので、レジストの断面形状、線幅制御性及び
密着性が向上する。
【0025】請求項8に記載の本発明によれば、酸素の
イオン注入によりレジスト塗布面が薄く酸化され不活性
な表面が得られるので、レジストの断面形状、線幅制御
性及び密着性が向上する。
【0026】請求項9に記載の本発明によれば、TiN
金属面でも不活性な表面が得られるので、レジストの断
面形状、線幅制御性及び密着性が向上する。
【0027】なお、本発明では、疎水化処理は、必須で
あり、本発明での不活性化処理とは基板表面に極薄酸化
膜を作ることであった。この酸化膜は非常に強い親水性
を示し、この上に直にレジストを塗布した場合、レジス
トパターンと基板の物理的密着性がなく、ひどいとき
は、塗布することもできない、また、塗布できたとして
も、1.0μm以下の微細パターンを得ようとした場
合、パターンの接地面積が小さい為に、パターン形成で
きない場合がある。そこで、疎水化処理を施すことによ
って、−OH基でターミネートされている基板表面をト
リメチルシリル基のような有機物で置き換える疎水化処
理が必要である。また、脱水化処理も行うが、このこと
が基板表面の疎水化につながるのは当然である。なお、
不活性化処理として基板表面にフッ素化層を作った場合
にも疎水化処理は必須である。
【0028】また、シリコン基板表面のターミネート基
が−H場合と、−OHの場合で生成熱を計算したとこ
ろ、−OHの場合の方が50kcal/mol程低く、
安定であることがわかる。このことからも、前述のこと
は支持できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0030】図1に、本発明の実施例に係る化学増幅レ
ジストを用いたレジストパターン形成方法を示す。ここ
で、通常洗浄、HF洗浄は、清浄なレジスト塗布面を露
出するための工程で、清浄な表面が得られていれば、特
に必要な工程ではない。また、脱水ベーク、疎水化処理
は、レジスト塗布時の塗布ムラを抑えると共に密着性を
向上させる工程である。この脱水ベークと疎水化処理
は、120℃で30〜60秒間基板を加熱し(脱水ベー
ク)ながらヘキサメチルジシラザン(HMDS)の蒸気
をかけて疎水化処理を一括して行ってもよく、あるい
は、200℃で30〜60秒間基板を加熱し(脱水ベー
ク)、その後室温でヘキサメチルジシラザン(HMD
S)の蒸気を30〜60秒かけて疎水化処理を個別に行
ってもよい。なお、疎水化処理を一括して行う場合の基
板処理温度は100〜200℃、個別に疎水化処理を行
う場合の基板処理温度は150〜250℃がそれぞれ望
ましい。なお、露光後ベークは線幅バラツキを防止する
ために望ましいものであるが、本発明に必須のものでな
い。疎水化処理にはヘキサメチルジシラザンが最も望ま
しいが、その代わりに、ヘプタメチルジシラザン、ジエ
チルアミノトリメチルシラン、トリメチルシリルクロラ
イド、またはトリメチルシリルジエチルアミンのような
シリル化合物を用いることも可能である。
【0031】図2に、後述する各実施例で得られたレジ
ストパターンの模式的な断面形状を示す。ここで、レジ
ストパターン3は基板4に対してほぼ垂直になってお
り、良好な形状を示している。
【0032】例えば、本実施例で用いるネガ型化学増幅
レジストは、ポリマーに光酸発生剤を混合し、光照射を
行うものであって、光照射により光酸発生剤から発生す
るブレンステッド酸を触媒としてポリマーそのものの架
橋反応あるいは架橋剤によるポリマーの架橋反応を連鎖
的に生じさせるもので、露光部がアルカリの現像液に対
して不溶となり、その感度曲線は図3に示すようにな
り、ネガ型として機能する。
【0033】図4に、後述する実施例に対する比較例で
用いたレジストパターン形成方法を示す。図4は、図1
と比較して不活性化処理工程がない以外、他は同じプロ
セス条件である。
【0034】なお、以下の実施例においてのネガ型化学
増幅レジストは三菱化成(株)製のCO4を用いたが、
他のネガ型化学増幅レジスト(TUDR−N7(東京応
化工業(株)製)、XP−89−131(シプレイ・フ
ァーイースト(株)製)でも同様の結果が得られること
を確認している。
【0035】実施例1 表面にポリシリコン、アモルファスシリコンを堆積した
半導体基板、または単結晶シリコンよりなる半導体基板
を図1に示す工程で処理する。即ち、通常の洗浄工程及
びHF洗浄の後、NH4OH:H22::H2O=1:
1:12.5からなる溶液で70℃、10分間の浸漬処
理を行うことにより、前記半導体基板表面に極めて薄い
酸化シリコン層を形成する。その後この半導体基板1を
120℃で40分間ヘキサメチルジシラザン(HMD
S)蒸気で脱水ベーク及び疎水化処理を施し、ネガ型化
学増幅レジスト(CO4:三菱化成(株)製)を390
0rpmの回転数でスピンコートし、ホットプレート上
で110℃で60秒プリベークして厚さが1μm のレ
ジスト膜を作る。
【0036】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量25mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で90秒露光後ベークを行った後2.3
8%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)
製)を用いて60秒の現像を行う。
【0037】その結果、マスクパターンが0.30μm
1:1ライン/スペースにおいて、図2に示すような良
好な断面形状を有するレジストパターンを形成すること
ができた。また、線幅のバラツキは、従来法では6イン
チφの半導体基板内で20〜30%程度であったのが、
本方法では、10%未満に抑制することが可能となっ
た。
【0038】本実施例では半導体基板の表面処理として
NH4OH:H22:H2O=1:1:12.5の溶液を
用いたが、溶液の組成はNH4OH:H22:H2O=
1:1:5程度まで変化させても同様の効果が得られる
ことを確認した。また、溶液の温度に関しては20℃〜
90℃の範囲内で同様の結果が得られるが低温では処理
時間を長くする必要があり、望ましくは、60℃〜80
℃に保つべきであることを確認した。また上記溶液によ
る上記半導体基板の処理時間は、上記溶液の温度によっ
てかえる必要があるが厳密に制御する必要はない。上記
半導体基板の脱水ベークおよびHMDSによる疎水化処
理は、本方法に限定されるものではなく半導体装置の製
造工程において公知のその他の方法によっても全く同様
の結果が得られることはいうまでもない。
【0039】比較例1 実施例1に対し、図4に示す通常工程で上記半導体基板
を処理する。または、NH4OH/H22/H2O溶液処
理の後、HF水溶液またはHFガスにより半導体基板を
処理して、上記基板の表面に形成された極めて薄い酸化
シリコン膜を除去する。その後この半導体基板を120
℃で40秒間ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気
で脱水ベーク及び疎水化を施し、ネガ型化学増幅レジス
ト(CO4:三菱化成(株)製)を3900rpmの回
転数でスピンコートし、ホットプレート上で110℃で
60秒プリベークして厚さが1μm のレジスト膜を作
る。
【0040】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量25mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で90秒露光後ベークを行った後2.3
8%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)
製)を用いて現像を行う。
【0041】その結果、マスクパターンが0.30μm
1:1ライン/スペースにおいて、図6に示すような裾
引きを有する断面形状のレジストパターンとなった。
【0042】実施例2 表面にポリシリコン、アモルファスシリコンを堆積した
半導体基板、または単結晶シリコンよりなる半導体基板
を図1に示すような工程で処理する。すなわち、通常の
洗浄工程及びHF洗浄の後、HC1:H22:H2O=
1:1:5からなる溶液で70℃、10分間の浸漬処理
を行うことにより、上記半導体基板表面に極めて薄い酸
化シリコン層を形成する。その後この半導体基板を12
0℃で40秒間ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸
気で脱水ベーク及び疎水化処理を施し、ネガ型化学増幅
レジスト(CO4:三菱化成(株)製)を3900rp
mの回転数でスピンコートし、ホットプレート上で11
0℃で60秒プレベークして厚さが1μm のレジスト
膜を作る。
【0043】次に、レジスト膜を塗布した基板を、遠紫
外線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量25mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で90秒露光後ベークを行った後2.3
8%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)
製)を用いて60秒の現像を行う。
【0044】その結果、マスクパターンが0.30μm
1:1ライン/スペースにおいて、図2に示すような良
好な断面形状を有するレジストパターンを形成すること
ができた。また、線幅のバラツキは、従来法では6イン
チφの半導体基板内で20〜30%程度であったのが、
本方法では、10%未満に抑制することが可能となっ
た。
【0045】本実施例では半導体基板の表面処理として
HC1:H22:H2O=1:1:5の溶液を用いた
が、溶液の組成はHC1:H22:H2O=1:1:1
0程度まで変化させても同様の効果が得られることを確
認した。また、溶液の温度に関しては20℃〜90℃の
範囲内で同様の結果が得られるが低温では処理時間を長
くする必要があり望ましくは、60℃〜80℃に保べき
であることを確認した。また、上記溶液による上記半導
体基板の処理時間は、上記溶液の温度によってかえる必
要があるが厳密に制御する必要はない。上記半導体基板
の脱水ベーク及びHMDSによる疎水化処理は、本方法
に限定されるものではなく半導体装置の製造工程におい
て公知のその他の方法によっても全く同様の結果が得ら
れることはいうまでもない。
【0046】比較例2 実施例2に対し、図4に示す通常工程で上記半導体基板
を処理する。または、HC1/H22/H2O 溶液処理
の後、HF水溶液またはHFガスにより半導体基板を処
理して、上記基板の表面に形成された極めて薄い酸化シ
リコン膜を除去する。その後この半導体基板を120℃
で40秒間ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気で
脱水ベーク及び疎水化処理を施し、ネガ型化学増幅レジ
スト(CO4:三菱化成(株)製)を3900rpmの
回転数でスピンコートし、ホットプレート上で110℃
で60秒プリベークして厚さが1μm のレジスト膜を
作る。
【0047】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量25mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で90秒露光後ベークを行った後2.3
8%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)
製)を用いて現像を行う。
【0048】その結果、マスクパターンが0.30μm
1:1ライン/スペースにおいて、図6に示すような裾
引きを有する断面形状のレジストパターンとなった。
【0049】実施例3 表面にポリシリコン若しくはアモルファスシリコンを堆
積した半導体基板、または単結晶シリコンよりなる半導
体基板を図1に示す工程で処理する。すなわち、通常の
洗浄工程およびHF洗浄の後、H2SO4:H22=9
5:5からなる溶液で150℃、10分間の浸漬処理を
することにより、上記半導体基板表面に極めて薄い酸化
シリコン層を形成する。その後この半導体基板を120
℃で40秒間ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気
で脱水ベークおよび疎水化処理を施し、ネガ型化学増幅
レジスト(CO4:三菱化成(株)製)を3900rp
mの回転数でスピンコートし、ホットプレート上で11
0℃で60秒プリベークして厚さが1μmのレジスト膜
を作る。
【0050】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量25mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で90秒露光後ベークを行った後2.3
8%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)
製)を用いて60秒の現像を行う。
【0051】その結果、マスクパターンが0.30μm
1:1ライン/スペースにおいて、図2に示すような良
好な断面形状を有するレジストパターンを形成すること
ができた。また、線幅のバラツキは、従来法では6イン
チφの半導体基板内で20〜30%程度であったのが、
本方法では、10%未満に抑制することが可能であっ
た。
【0052】本実施例では半導体基板の表面処理として
2SO4:H22=95:5の溶液を用いたが、溶液の
組成はH2SO4:H22=90:10あるいはH2
4:H22=98:2程度まで変化しても同様の効果
が得られることを確認した。また、溶液の温度に関して
は20℃以上であれば同様の結果が得られるが低温では
処理時間を長くする必要があり望ましくは、100℃以
上に保つべきであることを確認した。また上記溶液によ
る上記半導体基板の処理時間は、上記溶液の温度によっ
てかえる必要があるが厳密に制御する必要はない。上記
半導体基板の脱水ベーク及びHMDSによる疎水化処理
は、本方法に限定されるものではなく半導体装置の製造
工程において公知のその他の方法によっても全く同様の
結果が得られることはいうまでもない。
【0053】比較例3 実施例3に対し、図4に示す通常工程で上記半導体基板
を処理する。または、H2SO4/H22 溶液処理の
後、HF水溶液またはHFガスにより半導体基板を処理
して、上記基板の表面に形成された極めて薄い酸化シリ
コン膜を除去する。その後この半導体基板を120℃で
40秒間ヘキサメチルジシラザン(HMDS)蒸気で脱
水ベーク及び疎水化しを施し、ネガ型化学増幅レジスト
(CO4:三菱化成(株)製)を3900rpmの回転
数でスピンコートし、ホットプレート上で110℃で6
0秒プリベークして厚さが1μm のレジスト膜を作
る。
【0054】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量25mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で90秒露光後ベークを行った後2.3
8%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)
製)を用いて現像を行う。
【0055】その結果、マスクパターンが0.30μm
1:1ライン/スペースにおいて、図6に示すような裾
引きを有する断面形状のレジストパターンとなった。
【0056】実施例4 6インチのシリコン基板上にCVD法によりシリコンナ
イトライドを1200Å堆積した後、シリコン基板をエ
ッチング装置で、酸素プラズマ中に60秒さらすことに
より不活性化処理を行う。本実施例での酸素プラズマ条
件は、圧力100mTorr,RF POWER 50
W,酸素流量50sccmの等方性プラズマである。本
実施例でのプラズマ処理時間は60秒としたが、30秒
から180秒でも同様な効果が得られることを確認し
た。
【0057】その後、120℃で40秒間ヘキサメチル
ジシラザン(HMDS)蒸気で脱水ベーク及び疎水化処
理を施した後に、ネガ型化学増幅レジスト(CO4:三
菱化成(株)製)溶液を4300rpmの回転数でスピ
ンコートし、ホットプレート上で110℃で60秒プリ
ベークして厚さが0.96μm のレジスト膜を作っ
た。
【0058】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量30mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で60秒露光後ベークを行った後、0.
14Nのテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(XP9−114:シプレイ・ファ
ーイースト(株)製)を用いて現像を行った。この後、
ポストベークとして110℃でキュアーを行った。
【0059】この結果、得られたパターンの断面を観察
した。観察は得られたパターンをパターンのライン・ス
ペース方向の垂直方向から割り、得られた断面に金・白
金をスパッタして電子線顕微鏡で観察した。その結果、
得られたパターンは、化学増幅レジストに特徴的なレジ
ストと基板界面の相互作用により、パターン食い込みが
発生して、ひどい場合にはパターンが倒壊するといった
問題が起こらず、図2に示すような良好な断面形状の
0.26μmライン/スペースの微細パターンを形成す
ることができた。
【0060】比較例4 プラズマ処理を行う以外は、実施例4と同様のプロセス
でパターンを形成した。得られたパターンを電子線顕微
鏡で観察したところ、0.40μmライン/スペースが
解像しているが、それ以下の微細パターンは全くなくな
っていた。現像時に流出したものと考えられる。また、
図5に示すように、パターンの裾に食い込みが発生して
いる。マスク上0.40μm のラインは、0.36μ
mと細くなり、実施例4と比較して感度が低下してい
る。そこで、今度は露光量を35mJ/cm2 としてパ
ターンを形成したところ、0.30μm ライン/スペ
ースまで解像した。しかし、図5に示すようにパターン
の裾の食い込みは改善されていなかった。
【0061】実施例5 分子量が1.3万のポリ(p−t−ブトキシカルボニル
ヒドロキシスチレン)(t−ブトシカルボニル化率:1
3%)をベースポリマーとし16%、光酸発生剤として
トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルフォ
ネート(Ph3−SCF3SO3)を0.8%、溶解抑止
剤としてt−ブトキシカルボニル化ビスフェノールAを
3.2%含有させ、残部は溶媒としてメトキシイソプロ
パノールを用い溶液を調整したポジ型化学増幅レジスト
を用いて実施例4と同じ下地基板上にパターンを形成す
る。
【0062】まず、実施例4で示した酸素プラズマの不
活性化処理をした後、下地基板を120℃で60秒間ヘ
キサメチルジシラザン(HMDS)蒸気で脱水ベークお
よび疎水化処理を施した後に、この溶媒を3000rp
mの回転数でスピンコートし、ホットプレート上で10
0℃で120秒プリベークして厚さが1μmのレジスト
膜を作った。
【0063】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248nmのKrFキシマレーザ光)でNA:0.
45のステッパで露光量30mJ/cm2 の照射を行
い、80℃で60秒露光後ベークを行った後2.38%
のテトロメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TM
AH)現像液(NMD−W:東京応化工業(株)製)を
用いて現像を行った。この後、ポストベークとして11
0℃,60秒でキュアーしてパターンを得た。
【0064】その結果、得られたパターンは、化学増幅
レジストに特徴的なレジストと基板界面の相互作用によ
りパターンの裾引きのない、図2に示すような良好な断
面形状の0.30μm ライン/スペースの微細パター
ンを形成することができた。
【0065】比較例5 酸素プラズマの不活性化処理を行う以外は、実施例5と
同様のプロセスでパターンを形成した。得られたパター
ンを電子線顕微鏡で観察したところ、0.30μmライ
ン/スペースが解像しているが、それ以下のパターンは
図6に示すように裾でパターン同士がつながり、解像し
ていない。
【0066】実施例6 実施例4において、不活性化処理として、空気中での紫
外線(UV)光による処理を施した。その他のプロセス
条件は、実施例4と全く同じである。ここで、UV処理
条件は、温度200℃、時間120秒で行った。図1の
処理後、得られたパターンの断面SEM観察を行った結
果は、実施例4と同等であった。この結果は、紫外線に
よるオゾンプラズマによるものと考えられる。本実施例
は、酸素プラズマを用いるよりも簡便でダストが少ない
ので製造工程上より好ましい。
【0067】実施例7 実施例4において、不活性化処理として、HTO膜を1
00Å堆積させた。その他のプロセス条件は、実施例4
と全く同じである。図1の処理後、得られたパターンの
断面SEM観察を行った結果は、実施例4と同等であっ
た。本実施例を素子分離工程等の他の製造工程と兼用し
て用いることができるので、工程簡略化ができる。
【0068】実施例8 実施例4において、不活性化処理として、酸化炉中で下
地シリコンナイトライド表面を900℃,80分の塩酸
酸化により200Å酸化した。その他のプロセス条件
は、実施例4と全く同じである。図1の処理後、得られ
たパターンの断面SEM観察を行った結果は、実施例4
と同等であった。なお、本実施例を不活性化処理の酸化
をシリコンナイトライドを堆積した装置内で連続して行
うこともできるので、例えば、キャパシタ製造工程等の
他の製造工程と兼用して用いることができ、工程簡略化
ができる。
【0069】実施例9 実施例4において、不活性化処理に用いるガスを酸素以
外のガスとしてフッ素系ガスを用いた。その他のプロセ
ス条件は、実施例4と全く同じである。フッ素プラズマ
条件は圧力100mTorr,RF POWER 50
W,SF6 流量50SCCMの等方性プラズマであ
る。フッ素ガスとしてSF6が最も望ましいが、それ以
外にCF4,CHF3 ガスを用いることもでき、その他
塩素系のハロゲンガスを用いることもできる。また、酸
素ガスとフッ素系ガスを混合して用いることもできる。
図1の処理後、得られたパターンの断面SEM観察を行
った結果は、実施例4と同等であった。
【0070】実施例10 実施例5において、酸素プラズマの代わりに実施例6〜
9の不活性化処理を施した。その他のプロセス条件は、
実施例5と全く同じである。図1の処理後、得られたパ
ターンの断面SEM観察を行った結果は、実施例5と同
等であった。
【0071】実施例11 6インチのシリコン基板上にCVD法によりポリシリコ
ンを1500Å堆積した後、ポリシリコン表面に実施例
4、6〜9と同様のレジスト塗布前の不活性化処理を施
し、その他プロセス条件は、実施例4と全く同じ条件で
パターンを形成した。得られたパターンの断面SEM観
察を行った結果は、実施例4と同等であった。
【0072】比較例11 レジスト塗布前の不活性化処理を行わない点以外は、実
施例11と同様のプロセスでパターンを形成した。得ら
れたパターンを電子線顕微鏡で観察したところ、図6に
示すように、0.30μmラインパターンの裾が引いて
いた。
【0073】実施例12 6インチの単結晶シリコン基板を1%フッ酸で洗浄して
清浄な表面を露出して単結晶シリコン面上に、プロセス
条件は実施例4と同様にしてパターンを形成した。得ら
れたパターンの断面SEM観察を行った結果は、実施例
4と同等であった。
【0074】比較例12 レジスト塗布前の酸素プラズマの不活性化処理を行わな
い点以外は、実施例12と同様のプロセスでパターンを
形成した。得られたパターンを電子線顕微鏡で観察した
ところ、図6に示すように、0.30μmラインパター
ンの裾が引いていた。
【0075】実施例13 実施例4において、不活性化処理として、CO2 ガスを
用いたイオン注入装置による酸素の注入を行った。その
他のプロセス条件は、実施例4と全く同じである。酸素
注入条件は、注入エネルギー10keV,ドーズ量1×
1016cm-2で行った。注入エネルギーは注入装置が許
す限り低い方が良く、ドーズ量は5×1015〜5×10
16cm-2 が適当である。図1の処理後、得られたパタ
ーンの断面SEM観察を行った結果は、実施例4と同等
であった。
【0076】実施例14 シリコン基板上にシリコンナイトライド1200Åを堆
積し、シリコンナイトライド上に実施例4の方法で形成
したレジストパターンをマスクにしてドライエッチング
を行い、ストライプ状シリコンナイトライドのパターン
を形成した。その後、実施例4,6に示すように酸素プ
ラズマまたはUV光による不活性化処理を行って、上記
ストライプ状パターンに直交するように実施例4,6に
示す方法によりレジストのパターニングをした。その結
果、基板の段差や反射率の違いによる寸法差はあるが形
状的には図2に示すように裾引きのない良好な断面形状
のパターンを形成できた。つまり、シリコンとシリコン
ナイトライドが混在するような実際の半導体装置の製造
工程においても充分適用し得る。
【0077】実施例15 6インチのシリコン基板上にスパッタ法によりチタン5
00Å、チタンナイトライド1000Å、アルミニウム
5000Å、チタンナイトライド500Åの順序で堆積
した後、シリコン基板をエッチング装置で、酸素プラズ
マ中にさらす。本実施例での酸素プラズマ条件は圧力1
00mTorr,RF POWER 50W 酸素流量
50sccmの等方性プラズマである。
【0078】その後、120℃で40秒間ヘキサメチル
ジシラザン(HMDS)蒸気で脱水ベーク及び疎水化処
理を施した後に、ネガ型化学増幅レジスト(CO4:三
菱化成(株)製)溶液を4300rpmの回転数でスピ
ンコートし、ホットプレート上で110℃で60秒プリ
ベークして厚さが0.96μm のレジスト膜を作っ
た。
【0079】次に、レジストを塗布した基板を、遠紫外
線(248AnmのKrFエキシマレーザ光)でNA:
0.45のステッパで露光量30mJ/cm2 の照射を
行い、110℃で60秒露光後ベークを行った後、0.
14Nのテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)現像液(XP9−114:シプレイ・ファ
ーイースト(株)製)を用いて現像を行った。この後、
ポストベークとして110℃でキュアーを行った。
【0080】その結果、得られたパターンは、化学増幅
レジストに特徴的なレジストと基板界面の相互作用によ
り、パターン食い込みが発生して、ひどい場合にはパタ
ーンが倒壊するといった問題が起こらず、図2に示すよ
うな良好な断面形状の0.26μmライン/スペースの
微細パターンを形成することができた。
【0081】比較例15 酸素プラズマの不活性化処理を行う以外は、実施例と同
様のプロセスでパターンを形成した。得られたパターン
を電子線顕微鏡で観察したところ、0.40μmライン
/スペースが解像しているが、それ以下のパターンは全
くなくなっている。現像時に流出したものと考えられ
る。また、図5に示すようにパターンの裾に食い込みが
発生している。マスク上0.40μmのラインは、0.
36μmと細くなっており、実施例15と比較して感度
が低下している。
【0082】そこで、今度は露光量を35mJ/cm2
としてパターンを形成したところ、0.36μm ライ
ン/スペースまで解像した。しかし、パターンの裾の食
い込みは改善されていなかった。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、線幅制御性及びレジス
ト塗布面との密着性が向上し、レジスト断面形状が良好
で線幅ばらつきが少なく、安定して微細なレジストのパ
ターニングを行うことができる。
【0084】また、レジスト塗布面がアルミのように液
体の酸化剤を用いることができない時、あるいは、製造
工程の関係で、レジスト塗布面に予め酸化膜を設けるこ
とができない時には、レジスト塗布面によらず、酸素プ
ラズマ、フッ素プラズマ、UV光、酸素イオン注入のい
づれかによりレジスト塗布面を一括して不活性化処理す
ることができる。
【0085】また、不活性化処理をUV光で行うことに
より、プラズマを用いるよりも、ダストの発生が少な
く、真空引きが不要で簡便な装置でレジスト塗布面を改
質することができるので、処理速度及び歩留まり向上に
も寄与する。
【0086】また、不活性化処理をフッ素プラズマとす
ることにより、密着性がさらに向上する。
【0087】さらに、シリコン面とシリコンナイトライ
ド面が混在して露出したレジスト塗布面でも良好な断面
形状が得られるので、充分に実用に供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るレジストパターンの形成
工程を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係るレジストパターンの断面
形状を模式的に示す図である。
【図3】ネガ型化学増幅レジストの感度曲線を示す図で
ある。
【図4】比較例に係るレジストパターンの形成工程を示
す図である。
【図5】従来技術による基板とレジストの界面付近で食
い込みが生じたレジストパターンの断面形状を模式的に
示す図である。
【図6】従来技術による基板とレジストの界面付近で裾
引きが生じたレジストパターンの断面形状を模式的に示
す図である。
【符号の説明】
1,3 レジストパターン 2,4 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 悛公 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−338959(JP,A) 特開 平5−72747(JP,A) 特開 平4−275554(JP,A) 特開 平4−221814(JP,A) 特開 平3−282553(JP,A) 特開 平3−123019(JP,A) 特開 平3−59559(JP,A) 特開 平6−110212(JP,A) 特開 昭64−59815(JP,A) 特開 昭51−121254(JP,A) 特開 平2−98133(JP,A) 特開 平6−112114(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42 H01L 21/027

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    塗布前に、 洗浄により清浄なレジスト塗布面を形成した後、 上記レジスト塗布面が上記化学増幅レジスト内に光照射
    で発生する酸に対し反応しないように上記レジスト塗布
    面の表面をOH基でターミネートするための不活性層を
    形成する不活性化処理を行ない、 次に、ベーク処理と同時またはベーク処理に続いて疎水
    化処理を行うことを特徴とするレジストパターン形成方
    法。
  2. 【請求項2】 シリコン面にネガ型化学増幅レジストを
    塗布、露光、現像して所定のレジストパターンを得るレ
    ジストパターン形成方法において、上記塗布前に、洗浄
    により清浄なレジスト塗布面を形成した後、上記シリコ
    ン面を硫酸過水、アンモニア過水、または塩酸過水のい
    づれかの酸化剤に浸漬して上記シリコン面の表面をOH
    基でターミネートする不活性化処理とヘキサメチルジシ
    ラザン蒸気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に行
    うことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    レジスト塗布面がシリコン面またはシリコンナイトライ
    ド面であり、上記塗布前に、上記レジスト塗布面を酸素
    プラズマに露出して上記レジスト塗布面の表面をOH基
    でターミネートする不活性化処理とヘキサメチルジシラ
    ザン蒸気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に行う
    ことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    レジスト塗布面がシリコン面またはシリコンナイトライ
    ド面であり、上記塗布前に、上記レジスト塗布面にUV
    光の照射を行なって上記レジスト塗布面の表面をOH基
    でターミネートする不活性化処理と上記レジスト塗布面
    をヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出する疎水化
    処理とをこの順に行うことを特徴とするレジストパター
    ン形成方法。
  5. 【請求項5】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    レジスト塗布面がシリコン面またはシリコンナイトライ
    ド面であり、上記塗布前に、上記レジスト塗布面をフッ
    素プラズマに露出する不活性化処理とヘキサメチルジシ
    ラザン蒸気雰囲気に露出する疎水化処理とをこの順に行
    うことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    レジスト塗布面がシリコン面またはシリコンナイトライ
    ド面であり、上記塗布前に、上記レジスト塗布面にCV
    D装置により酸化膜を形成して上記レジスト塗布面の表
    面をOH基でターミネートする不活性化処理と上記レジ
    スト塗布面をヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出
    する疎水化処理とをこの順に行うことを特徴とするレジ
    ストパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    レジスト塗布面がシリコン面またはシリコンナイトライ
    ド面であり、上記塗布前に、上記レジスト塗布面に酸化
    炉により酸化膜を形成して上記レジスト塗布面の表面を
    OH基でターミネートする不活性化処理と上記レジスト
    塗布面をヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出する
    疎水化処理とをこの順に行うことを特徴とするレジスト
    パターン形成方法。
  8. 【請求項8】 レジスト塗布面に光酸発生剤を含む化学
    増幅レジストを塗布、露光、現像して所定のレジストパ
    ターンを得るレジストパターン形成方法において、上記
    レジスト塗布面がシリコン面またはシリコンナイトライ
    ド面であり、上記塗布前に、上記レジスト塗布面に酸素
    のイオン注入を行なって上記レジスト塗布面の表面をO
    H基でターミネートする不活性化処理と上記レジスト塗
    布面をヘキサメチルジシラザン蒸気雰囲気に露出する疎
    水化処理とをこの順に行うことを特徴とするレジストパ
    ターン形成方法。
  9. 【請求項9】 上記レジスト塗布面がTiN面であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のレジストパターン形成
    方法。
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