JP2010134352A - カラーフィルタの製造方法及び固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーフィルタの周縁遮光膜やブラックマトリックスの剥がれや残渣を防ぎ、且つブラックマトリックスの解像力を向上させる。
【解決手段】固体撮像素子10のチップ基板12a上に、黒色熱硬化性組成物からなる黒色層46を形成する。黒色層46をドライエッチングして、固体撮像素子10の画素形成領域Aの周縁領域Sを覆う周縁遮光膜45と、画素形成領域A上に赤色・緑色・青色画素40R,40G,40B間の境界となるブラックマトリックス41を残すように開口パターンとを一体形成する。開口パターンの開口部内に各色画素40R,40G,40Bを形成する。従来のフォトリソ法(感光性樹脂組成物)を用いて両者を形成した場合と比較して、周縁遮光膜45やブラックマトリックス41の密着性を向上させ、且つブラックマトリックス41の解像力を向上させることができる。
【選択図】図20

Description

本発明は、固体撮像素子や液晶表示装置用のカラーフィルタの製造方法、及びこの製造方法で製造されたカラーフィルタを備える固体撮像素子に関するものである。
固体撮像素子は、受光素子が2次元配列された半導体基板と、各受光素子の上方に2次元配列されたレッド(R)色、グリーン(G)色、ブルー(B)色の着色画素からなるカラーフィルタとを備えている。このような固体撮像素子の撮像部(有効画素領域または画素形成領域)の周縁領域には、この周縁領域内の回路への迷光の入射による暗電流(ノイズ)の発生防止、及び固体撮像素子で得られる画像の画質向上等を目的として、枠形状の遮光膜(以下、周縁遮光膜という)が形成されている。また、近年では、各色のカラーフィルタの境界に、光を遮蔽して各色間の混色を抑制することで各色のコントラストを向上させるための境界遮光膜、所謂ブラックマトリックスが形成されている。
固体撮像素子に用いられる周縁遮光膜やブラックマトリックスは、周知の液晶表示装置に用いられるものとは異なり、可視領域における遮光性に加え、赤外領域における遮光性を有している。これは、赤外領域の光は人の目には見えないので液晶表示装置では赤外領域における遮光性があまり問題にならないのに対して、固体撮像素子は赤外領域の光を検出可能なため、赤外領域の光を受光するとノイズ(混色)が発生するためである。また、特に固体撮像素子に用いられる周縁遮光膜は、液晶表示装置に用いられるものよりも、膜厚の均一性に対する要求、すなわち、入射する光を均一に遮光する性能に対する要求が厳しくなっている。
このような周縁遮光膜やブラックマトリックスは、カーボンブラックやチタンブラック等を含む黒色着色剤を含有する感光性樹脂組成物を基板に塗布した後、この塗布膜(黒色層)に対して、露光・現像処理(フォトリソ法によるパターニング)を施すことで形成される(特許文献1〜5参照)。
特開平10−246955号公報 特開平9−54431号公報 特開平10−46042号公報 特開2006−36750号公報 特開2007−115921号公報
ところで、前述の感光性樹脂組成物からなる黒色層に対して露光処理を行う際に、黒色層に入射する露光エネルギーは、黒色層の透過率が数%以下であるため、黒色層の基板近傍部分(黒色層の下部)まで到達しない。その結果、黒色層は十分に硬化せず、半導体基板との密着性が不充分となり、半導体基板から剥がれたり(浮き上がったり)、欠けたりするおそれがある。
また、黒色層に対して露光、現像処理を施すと、現像による残渣を除去することが困難となる。更に、パターンエッジ近傍の黒色層は、薄膜になったり、基板近傍の光重合が弱くT−TOP形状(逆テーパー形状)になったりする場合が多く、露光エネルギーによる応力により、剥がれ易いという問題がある。このような周縁遮光膜の剥がれや残渣等が生じると、周縁遮光膜の遮光能が低くなってしまう。
また、フォトリソ法でブラックマトリックスを形成する際には、一般的にI線(365nm)の波長で露光処理を行うことが多いので、パターンの解像力として400〜500nm程度が限界となる。また、密着性と線幅コントロールのトレードオフの関係をコントロールすることが非常に困難であるなどの問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、周縁遮光膜やブラックマトリックスの剥がれや残渣が生じず、且つブラックマトリックスの解像力を向上させることができるカラーフィルタの製造方法及びこの製造方法で製造されたカラーフィルタを備える固体撮像素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のカラーフィルタの製造方法は、支持体上に、光透過性を有する複数色の着色画素を2次元配列してなるカラーフィルタの製造方法において、支持体上に、少なくとも前記着色画素の画素形成領域及びその周縁領域を覆うように、非透過性の着色層を形成する非透過性着色層形成工程と、前記非透過性の着色層をドライエッチングして、前記周縁領域を覆う周縁遮光膜、及び前記画素形成領域上に異なる前記着色画素間の境界となる境界遮光膜を残すように開口パターンを形成するドライエッチング工程と、前記開口パターンの開口部内に前記着色画素を形成する着色画素形成工程と、を有することを特徴とする。
前記非透過性の着色層は、少なくともカーボンブラックを含む黒色着色剤が含有された熱硬化性組成物であることが好ましい。
前記ドライエッチング工程は、前記周縁領域の外側にある前記非透過性の着色層を除去する除去工程と、前記画素形成領域上に各色の着色画素にそれぞれ対応する開口パターンを順番に形成する開口パターン形成工程とを有するとともに、前記着色画素形成工程は、前記開口パターン形成工程で形成された開口パターンの開口部を埋めるように、当該開口パターンに対応した色の光透過性着色層を前記支持体上に形成する光透過性着色層形成工程と、前記光透過性着色層形成工程後、前記周縁遮光膜及び境界遮光膜上の前記光透過性着色層が除去されるまで前記光透過性着色層に平坦化処理を施して、前記着色画素を形成する平坦化処理工程とを有することが好ましい。
前記開口パターン形成工程及び前記光透過性着色層形成工程を少なくとも2回以上繰り返した後、前記平坦化処理工程を行うことが好ましい。
前記除去工程は、前記開口パターン形成工程による第1色目の着色画素に対応する開口パターンの形成と同時に実行されることが好ましい。
前記開口パターン形成工程の前に、少なくとも前記周縁領域上を覆うようにフォトレジスト層を形成することが好ましい。
前記平坦化処理工程時に、前記周縁遮光膜及び前記境界遮光膜を、平坦化処理のストッパー層、エロージョンを抑制するためのエロージョン抑制層、及び前記画素形成領域のデイッシングを抑制するためのデイッシング抑制層の少なくともいずれか1つとして機能させることが好ましい。なお、エロージョンとは過研磨による窪みであり、デイッシングとはカラーフィルタの画素形成領域の膜厚が不均一になる(各着色画素間の平坦性や、各着色画素と境界遮光膜間の平坦性が悪くなる)ことである。
前記平坦化処理は、化学機械研磨処理により行われることが好ましい。
また、本発明の固体撮像素子は、請求項1ないし8いずれか記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを備えたことを特徴とする。
本発明のカラーフィルタの製造方法及び固体撮像素子は、支持体上に非透過性の着色層を形成した後、この非透過性の着色層をドライエッチングして、周縁領域を覆う周縁遮光膜、及び異なる着色画素間の境界となる境界遮光膜を残すように開口パターンを形成するようにしたので、両遮光膜と支持体との密着性が十分に確保される。その結果、従来の感光性樹脂組成物を用いて両遮光膜を形成した時とは異なり、着色層が十分に硬化していないことや露光エネルギーによる応力等に起因する両遮光膜の剥がれや欠けが発生することが防止される。また、ドライエッチング法を用いることで、被エッチング形状(遮光膜)の矩形性が維持される。更に、ドライエッチング法を用いて境界遮光膜(ブラックマトリックス)を形成することで、フォトリソ法で形成する場合よりも微細で且つ矩形なブラックマトリックスが得られる。
また、両遮光膜の材料である着色熱硬化組成物は研磨耐性を有しているため、非透過性着色層に形成された開口パターンの開口部を埋めるように透過性着色層を支持体上に形成した後で、この透過性着色層に平坦化処理(化学機械研磨:CMP)を施してカラーフィルタ(着色画素)を形成する際に、過研磨によるエロージョン及び画素形成領域のデイッシングを抑制することができる。
また、フォトリソ性を有していない組成物(着色熱硬化組成物)を用いてカラーフィルタを形成することで、従来よりもカラーフィルタを薄膜化することができ、更に従来の分光特性を満足するカラーフィルタを形成することができる。また、従来よりも平坦性に優れ、且つ各カラーフィルタセグメント(着色画素)が矩形で形成されるカラーフィルタを形成することができる。
図1に示すように、固体撮像装置9は、矩形状の固体撮像素子10と、固体撮像素子10の上方に保持され、この固体撮像素子10を封止する透明なカバーガラス11とからなる。
固体撮像素子10は、その受光面となる撮像部10aに結像した光学像を光電変換して、画像信号として出力する。この固体撮像素子10は、2枚の基板を積層した積層基板(支持体)12からなる。積層基板12は、同サイズの矩形状のチップ基板12a及び回路基板12bからなり、チップ基板12aの裏面に回路基板12bが積層されている。
チップ基板12aとして用いられる基板の種類は特に限定されず、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板、酸化膜、窒化シリコン等が用いられる。
チップ基板12aの表面中央部には、撮像部10aが設けられている。また、撮像部10aの周縁領域Sに迷光が入射すると、この周縁領域S内の回路から暗電流(ノイズ)が発生するため、この周縁領域Sは遮光されている。
図1に戻って、チップ基板12aの表面縁部には、複数の電極パッド17が設けられている。電極パッド17は、チップ基板12aの表面に設けられた図示しない信号線(ボンディングワイヤでも可)を介して、撮像部10aに電気的に接続されている。
回路基板12bの裏面には、前述の各電極パッド17の略下方位置にそれぞれ外部接続端子18が設けられている。各外部接続端子18は、積層基板12を垂直に貫通する貫通電極19を介して、それぞれ電極パッド17に接続されている。また、各外部接続端子18は、図示しない配線を介して、固体撮像素子10の駆動を制御する制御回路、及び固体撮像素子10から出力される撮像信号に画像処理を施す画像処理回路等に接続されている。
図2に示すように、撮像部10aは、受光素子21、カラーフィルタ22、マイクロレンズ23等の半導体基板25上に設けられた各部から構成される。図2(他の図も同様)では、各部を明確にするため、相互の厚みや幅の比率は無視して一部誇張して表示している。
半導体基板25は、前述のチップ基板12aと同様に、液晶表示装置に用いられるガラス基板や固体撮像素子に用いられる光電変換素子基板等の周知の各種基板が用いられる。半導体基板25の表層にはpウェル層26が形成されている。このpウェル層26内には、n型層からなり光電変換により信号電荷を生成して蓄積する受光素子21が正方格子状(ハニカム状でも可)に配列形成されている。
受光素子21の一方の側方には、pウェル層26の表層の読み出しゲート部27を介して、n型層からなる垂直転送路28が形成されている。また、受光素子21の他方の側方には、p型層からなる素子分離領域29を介して、隣接画素に属する垂直転送路28が形成されている。読み出しゲート部27は、受光素子21に蓄積された信号電荷を垂直転送路28に読み出すためのチャネル領域である。
半導体基板25の表面上には、ONO(Oxide−Nitride−Oxide)膜からなるゲート絶縁膜31が形成されている。このゲート絶縁膜31上には、垂直転送路28、読み出しゲート部27、及び素子分離領域29の略直上を覆うように、ポリシリコンまたはアモルファスシリコンからなる垂直転送電極32が形成されている。垂直転送電極32は、垂直転送路28を駆動して電荷転送を行わせる駆動電極と、読み出しゲート部27を駆動して信号電荷読み出しを行わせる読み出し電極として機能する。信号電荷は、垂直転送路28から図示しない水平転送路及び出力部(フローティングディフュージョンアンプ)に順に転送された後、電圧信号として出力される。
垂直転送電極32上には、その表面を覆うようにタングステン等からなる遮光膜34が形成されている。遮光膜34は、受光素子21の直上位置に開口部を有し、それ以外の領域を遮光している。遮光膜34上には、BPSG(borophospho silicate glass)からなる絶縁膜35、P−SiNからなる絶縁膜(パッシベーション膜)36、透明樹脂等からなる下平坦化膜37等からなる透明な中間層が設けられている。
カラーフィルタ22は、中間層上に形成されている。なお、以下の説明では、領域を区切らずに半導体基板25上に形成されている着色膜(所謂ベタ膜)を「着色(赤色、緑色、青色)層」といい、着色層をパターニングして形成され、カラーフィルタ22を構成する要素を「着色(赤色、緑色、青色)画素」という。
カラーフィルタ22は、2次元配列された複数色の透過性の着色画素、具体的には赤色画素40R、青色画素40B、緑色画素40Gから構成されている。各着色画素40R,40G,40Bは、それぞれ受光素子21の上方位置に形成されている。緑色画素40Gは市松模様に形成されるとともに、赤色画素40R及び青色画素40Bは各緑色画素40Gの間に形成される。そして、各色画素40R,40G,40Bの境界には、光を遮蔽して各色間の混色を抑制するための境界遮光膜、所謂ブラックマトリックス41が形成されている。なお、図2では、カラーフィルタ22が3色の着色画素から構成されていることを説明するために、各色画素40R,40G,40Bを1列に並べて表示している。
平坦化膜42は、カラーフィルタ22の上面を覆うように形成されており、平坦な上面を有している。マイクロレンズ23は、凸面を上にして設けられたレンズであり、平坦化膜42の上面且つ各受光素子21の上方に設けられている。各マイクロレンズ23は、被写体からの光を効率良く各受光素子21へ導く。
図3に示すように、前述の周縁領域S(図1参照)上には、この周縁領域Sを覆う周縁遮光膜45(斜線部)が設けられている。周縁遮光膜45は、周縁領域S内の回路への迷光の入射を防止してノイズの発生を防止する。この周縁遮光膜45は、前述のブラックマトリックス41と一体に形成される。具体的には、黒色熱硬化性組成物(黒色以外でも可)をそれぞれチップ基板12a、半導体基板25上に塗布・熱硬化して非透光性の黒色層46(非透過性の着色層、図5参照)を形成し、この黒色層46をドライエッチング法でパターニング処理してブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45を一体形成する。
[黒色熱硬化性組成物]
次に、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45の材料である黒色熱硬化性組成物について説明を行う。黒色熱硬化性組成物は、(A)着色剤、(B)熱硬化性化合物、(C)有機溶剤を含有している。なお、上記(A)〜(C)に加えて、添加剤として他の成分を含有していてもよい。(A)の着色剤としては、例えばカーボンブラックを含有するものが挙げられる。
[カーボンブラック]
カーボンブラックは、炭素の微粒子を含む黒色の微粒子であり、好ましくは直径約3〜1000nmの炭素の微粒子を含んでなるものである。また、炭素の微粒子の表面には様々な炭素原子、水素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ハロゲン、無機原子などを含有する官能基を有することができる。また、カーボンブラックは目的とする用途に応じて、粒子径(粒の大きさ)、ストラクチャー(粒子のつながり)、表面性状(官能基)をさまざまに変えることにより特性を変化させることができる。黒度や樹脂との親和性を変えたり、導電性を持たせたりすることも可能である。
カーボンブラックの具体例としては、例えば、三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラックN339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLP。キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、N990、N991、N908。旭カーボン社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15、アサヒサーマル、デグサ社製のカーボンブラックColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlack Fw18、ColorBlack S170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140V等が挙げられる。
また、カーボンブラックは、必要に応じて絶縁性を有することが好ましい。絶縁性を有するカーボンブラックとは、下記の方法で粉末としての体積抵抗を測定した場合、絶縁性を示すカーボンブラックのことである。この絶縁性は、例えば、カーボンブラック粒子表面に、有機物が吸着、被覆又は化学結合(グラフト化)しているなど、カーボンブラック粒子表面に有機化合物を有することに基づいている。
即ち、カーボンブラックを、ベンジルメタクリレートとメタクリル酸がモル比で70:30の共重合体(重量平均分子量30,000)と20:80重量比となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテル中に分散し塗布液を調製し、厚さ1.1mm、10cm×10cmのクロム基板上に塗布して乾燥膜厚3μmの塗膜を作製し、さらにその塗膜をホットプレート中で220℃、約5分加熱処理した後に、JISK6911に準拠している三菱化学(株)製の高抵抗率計、ハイレスターUP(MCP−HT450)で試験電圧を印加して、体積抵抗値を23℃相対湿度65%の環境下で測定する。そして、この体積抵抗値として、10Ω・cm以上、より好ましくは10Ω・cm以上、特に好ましくは10Ω・cm以上を示すカーボンブラックが好ましい。
上述のような絶縁性を有するカーボンブラックとして、例えば、特開平11−60988号公報、特開平11−60989号公報、特開平10−330643号公報、特開平11−80583号公報、特開平11−80584号公報、特開平9−124969号公報、特開平9−95625号公報で開示されている樹脂被覆カーボンブラックを使用することができる。
黒色熱硬化性組成物中のカーボンブラックの含有量は、特に限定されるものではないが、形成される遮光膜の可視域〜赤外域(400〜1,600nm)における、平均透過率が1%以下となることが好ましい。RGB等の色分解フィルターとほぼ同じ膜厚で2.0以上の光学濃度が得られることが好ましい。黒色熱硬化性組成物の固形分中のカーボンブラックの配合量は50〜90質量%が好ましい。
また、上述のカーボンブラックを主成分とする(A)の着色剤には、添加色材として更にチタンブラックが添加されていてもよい。
[チタンブラック]
チタンブラックは、チタン原子を有する黒色粒子であり、好ましくは低次酸化チタンや酸窒化チタン等である。このチタンブラックは、着色剤を黒色にする黒色色材として用いられ、この着色剤中に分散されている。
チタンブラックは、従来の感光性樹脂組成物(特に遮光膜用感光性樹脂組成物)に分散、溶解されている顔料・染料と比較して、赤外光領域の遮光能力が高い。このため、チタンブラックを含有する着色剤は、遮光膜の重ね合わせでは遮光できない、赤外光領域の遮光を確実に行うことができる。これにより、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45は、可視領域における遮光性に加えて赤外領域における遮光性を有するので、固体撮像素子10が赤外領域の光を検出して暗電流によるノイズが発生することが抑制される。
また、チタンブラックは、黒色色材として一般的に使用されるカーボンブラックと比較して、色価が高く、且つ赤外領域の吸収係数が大きく、遮光能が高いという利点がある。
また、チタンブラックの粒子は、分散性の向上や凝集性の抑制などの目的で必要に応じ、その表面を化学修飾することが可能である。具体的には、チタンブラックの表面を酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムで被覆することが可能であり、また、特開2007−302836号公報に示されるような撥水性物質による表面処理も可能である。
また、チタンブラックは、分散性、着色性等を調整する目的で、Cu、Fe、Mn、V、Ni等の複合酸化物、酸化コバルト、酸化鉄、カーボンブラック、アニリンブラック等の黒色顔料を1種あるいは2種以上を組み合わせて含有してもよい。また、所望とする波長の遮光性を制御する目的で、既存の赤、青、緑、黄色、シアン、マゼンタ、バイオレット、オレンジ等の顔料、又は染料などの着色剤を添加することも可能である。
このようなチタンブラックの市販品の例としては、(株)ジェムコ製(三菱マテリアル(株)販売)チタンブラック10S、12S、13R、13M、13M−C、13R、13R−N、赤穂化成(株)製ティラック(Tilack)Dなどが挙げられる。
また、前述のチタンブラックの製造方法としては、二酸化チタンと金属チタンの混合体を還元雰囲気で加熱し還元する方法(特開昭49−5432号公報)、四塩化チタンの高温加水分解で得られた超微細二酸化チタンを、水素を含む還元雰囲気中で還元する方法(特開昭57−205322号公報)、二酸化チタン又は水酸化チタンをアンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭60−65069号公報、特開昭61−201610号公報)、二酸化チタン又は水酸化チタンにバナジウム化合物を付着させ、アンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭61−201610号公報)などがあるが、これらに限定されるものではない。
本発明のチタンブラックの粒子の粒子径に特に制限は無いが、分散性、着色性の観点、及び、固体撮像素子における歩留まりへの影響の観点から、平均粒子径(平均一次粒子径)が10〜150nmであることが好ましく、15〜100nmであることがより好ましく、20〜80nmであることが特に好ましい。平均粒子径は、チタンブラックを適当な基板へ塗布し、走査型電子顕微鏡により観察することによって測定することができる。
また、チタンブラックの比表面積は、特に限定されないが、チタンブラックを撥水化剤で表面処理した後の撥水性が所定の性能を有するように、BET法にて測定した値が約5〜150m/gであることが好ましく、約20〜100m/gであることがより好ましい。
本発明の黒色熱硬化性組成物中のチタンブラックの含有量は、特に限定されるものではないが、黒色熱硬化性組成物の固形分中のチタンブラックの配合量は10質量%が好ましい。これにより、カーボンブラックのみを用いる場合と同等の条件でドライエッチングの加工をすることができる。
[熱硬化性化合物]
熱硬化性化合物としては、塗布膜が形成できること、加熱により加工構造を形成しやすいことを考慮し、熱硬化機能を有する樹脂を使用することが多いが、膜硬化を行えるものであれば特に限定はない。例えば熱硬化性官能基を有する樹脂を用いることができる。また前述の熱硬化性樹脂とは別に、或いは熱硬化性樹脂に加えて、他の熱硬化性化合物を添加して熱硬化させる、或いは、更なる架橋構造を形成してより強固な硬化膜を形成することができる。以下、本発明で使用できる熱硬化性樹脂、熱硬化性化合物の例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ基含有化合物及び又は樹脂、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基を有する樹脂が好ましい。
更に好ましい熱硬化性化合物としては、(α)エポキシ含有化合物及び/または樹脂、(β)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたメラニン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(γ)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。これらの中でも、熱硬化性化合物としては多官能エポキシ樹脂が特に好ましい。
[エポキシ基含有化合物及び又は樹脂]
エポキシ基含有化合物、或いはエポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、且つ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリジエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N、N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物;ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2、2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1、2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
また、市販されているものとしては、脂環式エポキシ化合物「CEL−2021」、脂環式固形エポキシ樹脂「EHPE―3150」、エポキシ化ポリブタジエン「PB3600」、可等性脂環エポキシ化合物「CEL−2081」、ラクトン変性エポキシ樹脂「PCL−G」等が挙げられる(いずれもダイセル化学工業(株))。また他には「セロキサイド2000」、「エポリードGT−3000」、「GT−4000」(いずれもダイセル化学工業(株))が挙げられる。これらの中では、脂環式エポキシ樹脂が最も硬化性に優れており、更には「EHPE―3150」が最も硬化性に優れている。これらの化合物は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよく、以降に示す他種のものとの組み合わせも可能である。
[メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、メラニン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物]
上記(β)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が各化合物に置換している数としては、メラニン化合物の場合2〜4であるが、好ましくはメラニン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。以下、(β)のメラニン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物及びウレア化合物を総じて、(β)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物という。
(β)におけるメチロール基含有化合物は、(β)におけるアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。(β)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(β)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することより得られる。
以下、前記置換基を有する(β)における化合物の具体例を挙げる。メラニン化合物としては、例えば、ヘキサメチロールメラニン、ヘキサメトキシメチルメラニン、ヘキサメチロールメラニンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラニン、ヘキサアシロキシメチルメラニン、ヘキサメチロールメラニンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
グアナミン化合物としては、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物が挙げられる。
グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
なお、これら(β)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
[メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれるすくなくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物]
(γ)における化合物、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物は、前述の(β)における化合物と同様に、上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。以下、これら化合物を総じて、(γ)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物という。
(γ)における化合物に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基またはアルコキシメチル基の数としては、1分子当たり最低2個必要であり、熱硬化および保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位、4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位およびパラ位がすべて置換されている化合物が好ましい。フェノール化合物の3位または5位は、未置換であっても置換基を有してもよい。なお、前述のナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有してもよい。
(γ)におけるメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基の2位または4位が水素原子である化合物を用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニアヒドロキシ等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
また、(γ)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、(γ)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。また、(γ)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(γ)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下でアシルクロリドと反応させることにより得られる。
(γ)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類;4、4‘−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
上述の(γ)におけるフェノール化合物としては、例えば、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2、6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチルロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4、4‘−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチルー4、4’−ビスヒドロキシフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1、6−ジヒドロキシメチル−2、7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられ、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部または全部アシロキシメチル化した化合物が挙げられる。
これらの化合物の中で最も好ましいものとしては、トリメチロールフェニル、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PAのヘキサロール体またはそれらのメチロール基がアルコキシメチル基およびメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
なお、これら(γ)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
[有機溶剤]
本発明の着色熱硬化性組成物は、有機溶剤を含有する。有機溶媒は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。有機溶剤は、上述の(A)、(B)の各成分の溶解性や着色熱硬化性組成物の塗布特性を満足する限り、特に限定されないが、特に(A)着色剤の分散性、(B)熱硬化性化合物の溶解性、塗布性、及び安全性を考慮して選択することが好ましい。
使用可能な有機溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、等が挙げられる。
また、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、等;2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等の2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、等;ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、等が挙げられる。
また、エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、等が挙げられる。
また、ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、等が好ましい。
なお、本発明の着色熱硬化性組成物は、必要に応じて、上記以外の有機溶剤をさらに含有することができる。
[各種添加物]
本発明の着色熱硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、硬化剤、硬化触媒、分散剤、溶剤、充填剤、これら以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、分散剤、等を配合することができる。
[バインダー]
バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
これら各種バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
上述のアクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、例えばベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ベンジルメタアクリルアミドのような各共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。これらのバインダー中に前述の着色剤を高濃度に分散させることで、下層等との密着性を付与でき、これらはスピンコート、スリットコート時の塗布面状にも寄与している。
[硬化剤]
硬化剤は、熱硬化性化合物としてエポキシ樹脂を使用する場合に添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。前述の硬化剤に関しては垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。硬化剤の例を挙げると以下のようになる。
触媒的に作用する硬化剤として、第三アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス等が挙げられる。エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応する硬化剤としては、ポリアミン、酸無水物等が挙げられる。常温硬化の硬化剤として、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂等が挙げられ、中温硬化の硬化剤としてジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。高温硬化の硬化剤として、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等が挙げられる。
また、化学構造別に見るとアミン類では、脂肪族ポリアミンとしてはジエチレントリアミン等が挙げられ、芳香族ポリアミンとしてはメタフェニレンジアミン等が挙げられ、第三アミンとしてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられ、酸無水物としては無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックス等が挙げられ、合成樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド等が挙げられる。
これら硬化剤は、加熱によりエポキシ基と反応し、重合することによって架橋密度が上がり硬化するものである。薄膜化のためには、バインダー、硬化剤とも極力少量の方が好ましく、特に硬化剤に関しては熱硬化性化合物に対して35質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下とすることが好ましい。
[硬化触媒]
高い着色剤濃度を実現するためには、前述の硬化剤との反応による硬化の他、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。硬化触媒の添加量としては、エポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度、さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
[分散剤]
分散剤は,顔料の分散性を向上させるために必要に応じて添加される。分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
これらの分散剤としては、多くの種類の化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000(日本ルーブリゾール社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業(株)製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ(株)製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123(旭電化(株)製)およびイソネットS−20(三洋化成(株)製)が挙げられる
分散剤は、単独で用いてもよくまた2種以上組み合わせて用いてもよい。着色熱硬化性組成物への分散剤の添加量は、通常顔料100質量部に対して0.1〜50質量部程度が好ましい。
[その他の添加剤]
本発明の着色熱硬化性組成物には、必要に応じて各種添加剤を更に添加することができる。各種添加物の具体例としては、例えば、特開2005−326453号公報に記載の各種添加剤を挙げることができる。
[赤色・緑色・青色熱硬化性組成物]
各着色画素40R,40G,40Bは、上述のブラックマトリックス41等の同様に、非感光性の着色熱硬化性組成物(赤色・青色・緑色熱硬化性組成物)を用いて形成される。これにより、各着色画素40R,40G,40Bから光硬化成分を除き、各層の硬化成分を熱硬化成分のみとすることで、着色成分の比率を高めることができるため、各着色画素40R,40G,40Bをより薄膜化し、且つ良好な分光特性が得られる。
赤色・緑色・青色熱硬化性組成物は、着色剤と、熱硬化性化合物とを含み、全固形分中の着色剤濃度が50質量%以上100質量%未満であることが好ましい。着色剤濃度を高めることにより、より薄膜のカラーフィルタ22を形成することができる。
[着色剤]
本発明で用いられる着色剤は、特に限定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができる。
顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を挙げることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
このような顔料として、以下のものを挙げることができる。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
C.I.ピグメント・イエロー11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ36,71;
C.I.ピグメント・レッド122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1
C.I.ピグメント・グリーン7、36、37
本発明において、着色剤が染料である場合には、染料を組成物中に均一に溶解して非感光性の着色熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。このような染料としては、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用可能である。
着色熱硬化性組成物の全固形分中の着色剤含有率は特に限定はされないが、好ましくは30〜60質量%である。30質量%以上とすることでカラーフィルタとして適度な色度を得ることができる。また、60質量%以下とすることで硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
なお、着色剤以外の材料(熱硬化性組成物等)については、例えば、上述の黒色熱硬化性組成物で説明した各種材料を適宜選択して用いることができる。
次に、図4を用いて固体撮像素子10を形成する固体撮像素子形成工程50の一例について説明を行う。固体撮像素子形成工程50は、大別して、カラーフィルタ形成工程51と、平坦化膜形成工程52と、マイクロレンズ形成工程53とから構成されている。なお、カラーフィルタ形成工程51の前には、受光素子21等が形成された半導体基板25上に遮光膜34、下平坦化膜37等の中間層を形成する工程が実行されるが、これは周知であるので説明は省略する。
カラーフィルタ形成工程51は、各色画素40R,40G,40B、ブラックマトリックス41、及び周縁遮光膜45を形成する。カラーフィルタ形成工程51では、チップ基板12a(半導体基板25を含む)上に黒色層46(図5参照)を形成した後、この黒色層46をドライエッチングによりパターニングして、周縁領域S外の黒色層46を除去するとともに、黒色層46に各色画素40R,40G,40Bを形成するための領域(開口パターン)を順番に形成することで、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45を形成する。これと同時に、カラーフィルタ形成工程51では、開口パターンが形成される度にその開口部を埋めるように、開口パターンに対応した着色層をチップ基板12a上に形成することで、各色画素40R,40G,40Bを形成する。
[ドライエッチングの好ましい形態]
カラーフィルタ形成工程51で行われるドライエッチングは、パターン断面をより矩形に近く形成する観点や、チップ基板12aのダメージをより低減する観点から、以下の形態で行うことが好ましい。即ち、フッ素系ガスと酸素ガス(O)との混合ガスを用い、チップ基板12aが露出しない領域(深さ)までエッチングを行う第1段階のエッチングと、この第1段階のエッチングの後に、窒素ガス(N)と酸素ガス(O)との混合ガスを用い、好ましくはチップ基板12aが露出する領域(深さ)付近までエッチングを行う第2段階のエッチングと、チップ基板12aが露出した後に行うオーバーエッチングとを含む形態が好ましい。以下、ドライエッチングの具体的手法、並びに、第1段階のエッチング、第2段階のエッチング、及びオーバーエッチングについて説明する。
[エッチング条件の算出]
ドライエッチングは、下記手法により事前にエッチング条件の構成を求めて行う。
(1)第1段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)と、第2段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)とをそれぞれ算出する。
(2)第1段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間と、第2段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間とをそれぞれ算出する。
(3)上記(2)で算出したエッチング時間に従って、第1段階のエッチングを実施する。
(4)上記(2)で算出したエッチング時間に従って、第2段階のエッチングを実施する。または、エンドポイント検出でエッチング時間を決定し、決定したエッチング時間に従って第2段階のエッチングを実施してもよい。
(5)上記(3)、(4)の合計時間に対してオーバーエッチング時間を算出して、オーバーエッチングを実施する。
[第1段階のエッチング工程]
第1段階のエッチング工程で用いる混合ガスは、被エッチング膜である有機材料を矩形に加工する観点から、フッ素系ガス及び酸素ガス(O)を含む。また第1段階のエッチング工程は、チップ基板12aが露出しない領域までエッチングする形態にすることで、チップ基板12aのダメージを回避することができる。なお、混合ガスに希ガス(He、Ne、Ar、Xe等)やハロゲン系ガス(CCl、CClF、AlF等)などが含まれていてもよい。
フッ素系ガスとしては、公知のフッ素系ガスを使用できるが、下記式(1)で表されるフッ素系化合物のガスが好ましい。
・・・式(1)
上記式(1)中、nは1〜6を表し、mは0〜13を表し、lは1〜14を表す。
上記式(1)で表されるフッ素系ガスとしては、例えば、CF、C、C、C、C、C、C、C及びCHFの群からなる少なくとも1種を挙げることができる。本発明におけるフッ素系ガスは、上記群の中から1種のガスを選択して用いることができ、また、2種以上のガスを組合せて用いることができる。さらに、これらの中でも、被エッチング部分の矩形性維持の観点から、フッ素系ガスはCF、C、C、及びCHFの群から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましく、CF及びCの混合ガスであることがより好ましい。
[第2段階のエッチング工程、オーバーエッチング工程]
第1段階のエッチング工程で、フッ素系ガスと酸素ガスとの混合ガスによりチップ基板12aが露出しない領域までエッチングを実施した後、チップ基板12aのダメージ回避の観点から、窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスを用い、第2段階のエッチング工程におけるエッチング処理、及びオーバーエッチング工程におけるエッチング処理を行う。
[エッチング量の好ましい比率]
第1段階のエッチング工程におけるエッチング量と、第2段階のエッチング工程におけるエッチング量との比率は、第1段階のエッチング工程におけるエッチング処理による矩形性を損なわないように決定する必要がある。
全エッチング量(第1段階のエッチング工程におけるエッチング量と第2段階のエッチング工程におけるエッチング量との総和)中における後者の比率としては、0%より大きく50%以下である範囲が好ましく、10〜20%がより好ましい。ここでエッチング量とは、被エッチング膜の残存する膜厚のことである。
カラーフィルタ形成工程51は、大別して、黒色層形成工程55と、除去・赤用開口パターン形成工程56と、赤色層形成工程57と、青用開口パターン工程58と、青色層形成工程59と、緑用開口パターン形成工程60と、緑色層形成工程61と、平坦化処理工程62と、フォトレジスト層形成工程63と、灰化・剥離工程64とから構成される。以下、図5〜図20を用いて各工程について詳しく説明する。なお、図面の煩雑化を防止するため、ここでは各色画素40R,40G,40Bが1列に並べて形成される場合(図20参照)を例に挙げて説明を行う。
図5に示すように、黒色層形成工程55では、少なくともチップ基板12a上の画素形成領域(各色画素の形成される領域)A、及び周縁領域Sを覆うように、上述の黒色熱硬化性組成物をチップ基板12a上に塗布する。次いで、チップ基板12aをホットプレートやオーブンなどの周知の加熱装置によりベーキング(ポストベーク)処理する。これにより、黒色熱硬化性組成物の塗膜が熱硬化して、チップ基板12a上に黒色層46が所定の膜厚で形成される。
図4に戻って、除去・赤用開口パターン形成工程56は、周縁領域Sの外側の黒色層46を除去するとともに、赤色画素40Rの形成領域(図21参照)を開口した開口パターン(赤用開口パターン)67Rを黒色層46の画素形成領域A上に形成する。除去・赤用開口パターン形成工程56は、フォトレジスト層形成工程68と、露光・現像・ベーク工程69と、ドライエッチング・剥離工程70とから構成される。
図6に示すように、フォトレジスト層形成工程68では、黒色層46上に前述のスピンコータを用いて公知のポジ型(ネガ型でも可)のフォトレジストを塗布した後、前述の加熱装置により加熱処理を施して、フォトレジスト層71を形成する。ポジ型のフォトレジストとしては、紫外線(g線、i線)、KrF、ArFなどのエキシマレーザー等を含む遠紫外線、電子線などに感応するポジ型の感光性樹脂組成物を使用することができる。
露光・現像・ベーク工程69では、最初に、周知の露光装置(i線ステッパー)を用いて、フォトレジスト層71に露光光線を照射して、このフォトレジスト層71を露光処理する。例えば、ポジ型のフォトレジストを用いた場合には、露光光線は、フォトレジスト層71における周縁領域Sよりも外側部分と、赤色画素40Rの形成領域上とに照射される。
次いで、図7に示すように、露光処理済みのフォトレジスト層71を周知の現像液で現像処理する。これにより、フォトレジスト層71の露光部(ネガ型のフォトレジストを用いた場合には未露光部)が除去されて、黒色層46上にレジストパターン71aが形成される。なお、現像液としては、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。レジストパターン71aは、黒色層46の周縁領域Sよりも外側部分、及び赤色画素40Rの形成領域を露呈させ、これら以外を覆う。この現像処理が終了した後、前述の加熱装置等を用いて、レジストパターン71aをポストベーク処理する。以上で露光・現像・ベーク工程69が終了する。
図8に示すように、ドライエッチング・剥離工程70では、最初に周知のドライエッチング装置を用い、レジストパターン71aをマスクとして、黒色層46をドライエッチングする。このドライエッチングは、前述の第1段階のエッチング、第2段階のエッチング、及びオーバーエッチングの3段階で行われる。これにより、黒色層46のレジストパターン71aで覆われていない部分が除去される。その結果、黒色層46の周縁領域S(周縁遮光膜45)よりも外側部分が除去されるとともに、黒色層46の画素形成領域Aに赤用開口パターン67Rが形成される。次いで、レジストパターン71a(フォトレジスト)の剥離処理が行われる。
[剥離処理]
剥離処理は、(1)レジストパターン71a上に、専用の剥離液または溶剤を付与して、レジストパターン71aを除去可能な状態にする第1除去処理と、(2)レジストパターン71aを、洗浄水を用いて除去する第2除去処理とを含むことが好ましい。なお、本実施形態では、窒素ガスと酸素ガスとを含む第2の混合ガスを使用する第2段階のドライエッチングを行うため、剥離液や溶剤によるレジストパターン71aの剥離をより容易に行うことができる。
第1除去処理としては、例えば、剥離液または溶剤を、少なくともレジストパターン71a上に付与し、所定の時間停滞させるパドル現像処理が行われる。剥離液または溶剤を停滞させる時間としては、特に制限はないが、数十秒から数分であることが好ましい。
第2除去処理としては、例えば、スプレー式またはシャワー式の噴射ノズルから、レジストパターン71aに洗浄水を噴射して、レジストパターン71aを除去する処理が行われる。洗浄水としては、純水を好ましく用いることができる。また、噴射ノズルとしては、その噴射範囲内にチップ基板12a全体が包含される噴射ノズルや、可動式の噴射ノズルであってその可動範囲がチップ基板12a全体を包含する噴射ノズルを挙げることができる。
剥離液は一般的には有機溶剤を含有するが、無機溶媒を更に含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、炭化水素系化合物、ハロゲン化炭化水素系化合物、アルコール系化合物、エーテルまたはアセタール系化合物、ケトンまたはアルデヒド系化合物、エステル系化合物、多価アルコール系化合物、カルボン酸またはその酸無水物系化合物、フェノール系化合物、含窒素化合物、含硫黄化合物、含フッ素化合物が挙げられる。剥離液は、含窒素化合物を含有することが好ましく、非環状含窒素化合物と環状含窒素化合物とを含むことがより好ましい。
更に、剥離処理の終了後、黒色層46に吸収された水分を除去することが望ましい。具体的には90℃〜200℃のポストベーク処理をすることが望ましく、100℃〜180℃が更に好ましい。また時間は1分以上10分以下であれば製造工程の時間効率を低下させることはなく、吸収された水分を蒸発させるのには十分な条件である。以上でドライエッチング・剥離工程70が終了する。
図9に示すように、赤色層形成工程57では、周知のスピンコータ等を用いて先に形成された赤用開口パターン67Rの開口部を埋めるように、チップ基板12a上に前述の赤色熱硬化性組成物を塗布する。次いで、前述の加熱装置等を用いて塗布層(膜)をポストベーク処理する。これにより、チップ基板12aの表面を覆うように赤色層72Rが形成される。
青用開口パターン形成工程58(図4参照)は、前述の除去・赤用開口パターン形成工程56と同様に、フォトレジスト層形成工程と、露光・現像・ベーク工程と、ドライエッチング・剥離工程とを順に実行して、青色画素40Bの形成領域(図21参照)を開口した青用開口パターン67B(図12参照)を黒色層46の画素形成領域A上に形成する。
図10に示すように、フォトレジスト層形成工程では、前述のフォトレジスト層形成工程68と同様にして、赤色層72R上にフォトレジスト層73を形成する。次いで、図11に示すように、露光・現像・ベーク工程では、前述の露光・現像・ベーク工程69と同様にフォトレジスト層73を露光・現像・ベーク処理して、周縁領域Sの外側及び青色画素40Bの形成領域を露呈させ、これら以外を覆うレジストパターン73aを形成する。そして、図12に示すように、ドライエッチング・剥離工程では、前述のドライエッチング・剥離工程70と同様に、レジストパターン73aをマスクとして赤色層72R及び黒色層46をドライエッチングした後、レジストパターン73aを剥離する。これにより、赤色層72R及び黒色層46の画素形成領域Aに、青用開口パターン67Bが形成される。
図13に示すように、青色層形成工程59では、前述の赤色層形成工程57と同様にして、青用開口パターン67Bの開口部を埋めるように、チップ基板12a(赤色層72R)上に青色層72Bを形成する。
緑用開口パターン形成工程58(図4参照)は、前述の各開口パターン形成工程56,58と同様に、フォトレジスト層形成工程と、露光・現像・ベーク工程と、ドライエッチング・剥離工程とを順に実行して、緑色画素40Gの形成領域(図21参照)を開口した緑用開口パターン67G(図16参照)を黒色層46の画素形成領域A上に形成する。
図14に示すように、フォトレジスト層形成工程では、青色層72B上にフォトレジスト層75を形成する。次いで、図15に示すように、露光・現像・ベーク工程では、フォトレジスト層75を露光・現像・ベーク処理して、周縁領域Sの外側及び緑色画素40Gの形成領域を露呈させ、これら以外を覆うレジストパターン75aを形成する。そして、図16に示すように、ドライエッチング・剥離工程では、レジストパターン75aをマスクとして青色層72B、赤色層72R、及び黒色層46をドライエッチングした後、レジストパターン75aを剥離する。これにより、青色層72B、赤色層72R、及び黒色層46の画素形成領域Aに、緑用開口パターン67Gが形成される。
図17に示すように、緑色層形成工程61では、前述の各色層形成工程57,59と同様にして、緑用開口パターン67Gの開口部を埋めるように、チップ基板12a(青色層72B)上に緑色層72Gを形成する。
平坦化処理工程62(図4参照)では、化学的機械研磨(CMP)装置を用いて、チップ基板12aの全露出面に研磨処理(平坦化処理)を施す。具体的には、黒色層46の表面が露出する(黒色層46上の各色層72R,72G,72Bが除去される)まで、緑色層72G、青色層72B、及び赤色層72Rの表面に対して順番に研磨処理を施す。
[研磨処理]
CMP装置は、周知のように、回転する研磨パッド付きターンテーブルの研磨面にチップ基板12aの表面を接触させつつ、両面間にスラリーを供給することで、各色層72R,72G,72Bを研磨処理する。研磨処理に用いるスラリーとしては、粒径10〜100nmのSiO砥粒を0.5〜20質量%含有させたpH9〜11の水溶液を用いることが好ましい。研磨パッドとしては、連続発砲ウレタン等の軟質タイプを好ましく用いることができる。前述のスラリー及び研磨パッドを使用して、スラリー流量:50〜250ml/min、ウエハ圧:0.2〜5.0psi、リテーナーリング圧:1.0〜2.5psiの条件により研磨することができる。また、研磨処理が終了した後、被研磨面を精密洗浄処理する洗浄工程、脱水ベーク(好ましくは、100〜200℃で1〜5分間)処理(脱水処理)を施す脱水処理工程を行う。
図18に示すように、研磨(CMP)処理により黒色層46の表面が露出すると、黒色層46、赤色層72R、青色層72B、及び緑色層72Gの厚みが均一になり、画素形成領域A上に赤色・青色・緑色画素40R,40B,40G及びブラックマトリックス41が形成される。また、周縁領域S上に周縁遮光膜45が形成される。
この際に、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45の材料である黒色熱硬化組成物は研磨耐性を有しているため、研磨処理を行った際に、過研磨によるエロージョンを抑制することができる。また、画素形成領域A(各色画素40R,40B,40G)のデイッシングを抑制することができるので、画素形成領域Aの膜厚均一性、各色画素40R,40B,40G間の平坦性、及び各色画素40R,40B,40Gとブラックマトリックス41との平坦性を向上させることができる。
次いで、周縁遮光膜45の外側には緑色層72Gが残っているため、これを除去する。図19に示すように、フォトレジスト層形成工程63では、画素形成領域A及び周縁領域Sを覆い、且つ周縁領域Sの外側が露呈されるように、画素形成領域A上にフォトレジスト層77を形成する。なお、フォトレジスト層をチップ基板12aの全表面を覆うように形成した後、露光・現像処理等を施して、フォトレジスト層77と同形状のレジストパターンを形成してもよい。
図20に示すように、灰化・剥離工程64では、フォトレジスト層77をマスクとして、緑色層72Gを灰化処理により除去した後、フォトレジスト層77を剥離する。以上でカラーフィルタ形成工程51の全工程が終了する。なお、フォトレジスト層77は、灰化処理を行っても残存するように、初期膜厚が厚めに形成されている。
図21に示すように、カラーフィルタ形成工程51が終了すると、画素形成領域A上に各色画素40R,40B,40Gが2次元配列されるとともに、ブラックマトリックス41と周縁遮光膜45とが一体に形成される。なお、上述したように、図5〜図20では、図面の煩雑化を防止するため、各色画素40R,40G,40Bが1列に並べて形成される場合について説明したが、実際には図21に示す配列パターンで形成される。
図4に戻って、平坦化膜形成工程52では、チップ基板12a(半導体基板25)の画素形成領域Aを覆うように平坦化膜42を形成する。マイクロレンズ形成工程53では、平坦化膜42上で且つ受光素子21の上方にそれぞれマイクロレンズ23を形成する。以上で固体撮像素子形成工程50の全工程が終了して、固体撮像素子10が形成される。
以上のように本発明では、チップ基板12a上に熱硬化性組成物からなる黒色層46を形成し、この黒色層46をドライエッチング法によりパターニングして、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45を一体形成することにより、従来のフォトリソ法(感光性樹脂組成物)を用いて両者を形成した場合と比較して、両者とチップ基板12aとの密着性を向上させることができる。これにより、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45の剥がれや欠けの発生が防止される。
また、従来の感光性樹脂組成物を用いてブラックマトリックス及び周縁遮光膜を形成した時のように、黒色層の下部まで光が到達せず、黒色層とチップ基板12aとの密着性が不充分となるような問題は発生しないため、黒色層の剥がれ、浮き上り、欠けの発生が防止される。また、従来のフォトリソ法では、黒色層に対して露光、現像処理を施すと、現像による残渣を除去することが困難となっていたが、本発明では、ドライエッチング法を用いることで現像による残渣の問題は発生しない。更に、黒色層を露光処理する際の露光エネルギーによる応力により、黒色層が剥がれることも防止される。また、ドライエッチング法を用いることで、被エッチング形状の矩形性が維持される。
また、感光性樹脂組成物よりも解像力の高いフォトレジストを用いて黒色層のパターニング(ドライエッチング)を行うので、ブラックマトリックス41のパターンの更なる微細化を図ることができる。
更に、赤、青、緑の各色材からなる各色画素形成用組成物(着色熱硬化性組成物)や、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45の材料(組成物)に感光性成分を含有させる必要がなくなるので、固形分中の色材比率を高めることができ、その結果、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45をより薄膜化することができる。
上記実施形態では、平坦化処理工程62で行う平坦化処理としてCMP処理を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドライエッチング装置を用いてエッチバック処理を行ってもよい。
上記実施形態では、赤色画素(層)、青色画素(層)、緑色画素(層)の順番で形成する場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、順番は適宜変更してもよい。また、カラーフィルタが4色以上の着色画素で構成されている場合にも本発明を適用することができる。
上記実施形態では、灰化・剥離工程64において周縁領域S外の着色層を灰化処理により除去する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、灰化処理以外の方法を用いて除去を行ってもよい。
上記実施形態では、固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの製造方法について説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルタの製造にも本発明を適用することができる。
以下、本発明の効果を実証するための実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。実施例として、黒色熱硬化性組成物の着色剤に含有される黒色色材(カーボンブラック、チタンブラック)の種類、含有量がそれぞれことなる3つの実施例1〜3を用意した。なお、いずれも質量%で調整した。
また、実施例1〜3では、赤色・緑色・青色画素40R,40G,40Bをそれぞれ同じ赤色・緑色・青色熱硬化性組成物で形成した。これら各色熱硬化性組成物は、下記のように調製した。
<青色熱硬化性組成物>
青色熱硬化性組成物を調製する前に、最初に下記に示す青色顔料分散液を調製した。
・「ピグメント・ブルー15:6」 125質量%
・「ピグメント・バイオレット」 25質量%
・分散剤 PLADDED211(楠本化成(株)製) 40質量%
・ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 15質量%
・PGMEA 755質量%
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施して、青色顔料分散液を調製した。
次いで、上記青色顔料分散液に更に下記熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物、すなわち青色熱硬化性組成物を調製した。
・EHPE−3150 0.8質量%(上記青色顔料分散液に対し)
更に、上記青色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が13.0%になるように希釈した。
<赤色熱硬化性組成物>
最初に下記に示す赤色顔料分散液を調製した。
・「ピグメント・レッド254」 80質量%
・「ピグメント・イエロー139」 20質量%
・分散剤 EDAPLAN472(楠本化成(株)製) 30質量%
・ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 10質量%
・PGMEA 700質量%
以下、青色顔料分散液調製時と同様の処理を行って赤色顔料分散液を調製した。
次いで、上記赤色顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物、すなわち、赤色熱硬化性組成物を調製した。
・EHPE−3150 0.5質量%(上記赤色顔料分散液に対し)
更に、上記赤色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が15.0%になるように希釈した。
<緑色熱硬化性組成物>
最初に下記に示す緑色顔料分散液を調製した。
・「ピグメント・グリーン36」 90質量%
・「ピグメント・グリーン7」 25質量%
・「ピグメント・イエロー139」 40質量%
・分散剤 PALDDED151(楠本化成(株)製) 20質量%
・ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 10質量%
・PGMEA 630質量%
以下、青色顔料分散液調製時と同様の処理を行って緑色顔料分散液を調製した。
次いで、上記緑色顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物、すなわち、緑色熱硬化性組成物を調整した。
・EHPE−3150 0.8質量%(上記緑色顔料分散液に対し)
更に、上記緑色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が13.0%になるように希釈した。
実施例1〜3の製造に用いられる黒色熱硬化性組成物として、下記黒色熱硬化性組成物1〜3を容易した。
・ 黒色熱硬化性組成物1(実施例1)
・着色剤:カーボンBLACK、固形分中比率:55.0質量%
・固形分:20.0質量%
・硬化性成分:固形分中23.1質量%
・ 黒色熱硬化性組成物2(実施例2)
・着色剤:カーボンBLACK及びチタンブラック、混合比率=9:1、固形分中比率:53.0質量%
・固形分:20.0質量%
・硬化性成分:固形分中23.1質量%
・ 黒色熱硬化性組成物3(実施例3)
・着色剤:カーボンBLACK及びチタンブラック、混合比率=8:2、固形分中比率:51.2質量%
・固形分:20.0質量%
・硬化性成分:固形分中23.1質量%
[実施例1]
上記赤色・緑色・青色熱硬化性組成物、及び黒色熱硬化性組成物を用いて、実施例1(各色画素40R,40G,40B、ブラックマトリックス41、周縁遮光膜45からなるカラーフィルタ22)を下記の手順で形成した。なお、カラーフィルタの基本骨格(各画素間ピッチ)を1.0μmとし、画素形成領域Aを3000μm×3000μmとし、その外周を幅1000μmの周縁遮光膜45で囲む設計とした。また、ブラックマトリックス41の画素境界部分の幅を0.1μm、膜厚を0.5μmにそれぞれ決定した。
[黒色層形成工程]
チップ基板12a上に、黒色熱硬化性組成物1を塗布し、その後220℃×5minのポストベーク処理を行って、厚み0.5μmの黒色層46を形成した。
[除去・赤用開口パターン形成工程]
<フォトレジスト層形成工程>
黒色層46上に、フォトレジスト(FHi622BC:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製)を塗布した後、90℃×60秒のプリベーク処理を行って、膜厚1.2μmのフォトレジスト層71を形成した。
<露光・現像・ベーク工程>
i線ステッパー(ニコン製)を用いて300mJ/cmの露光量でフォトレジスト層71を露光処理し、更に、110℃で1分間のPEB処理を行い、現像液(FHD−5:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製)にて1分間の現像処理を行った後、純水によるリンス処理、スピンドライによる乾燥処理を行った。その後、更に110℃で1分間のポストベーク処理を行って、フォトレジスト層71の周縁領域Sの外側に位置する部分を除去するとともに、赤用開口パターン67Rに対応するレジストパターン71aを形成した。
レジストパターン71aの開口パターンはアイランドパターンで、その開口部の開口幅を0.9μm、ピッチを1.0μmに形成した。また、画素形成領域Aと周縁領域Sを含めた5000μm×5000μm以外の領域もフォトレジストで保護されないようにし、この領域については、スクライブライン領域を含む500μmの間隔を有するように形成した。
<ドライエッチング・剥離工程>
ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ製:U−621)を使用し、レジストパターン71aをマスクとして、下記エッチング条件にて黒色層46にドライエッチング処理を施した。エッチング時間は、第1段階のエッチングで黒色層の85%をエッチングするように設定した。
<エッチング条件>
(1)第1段階のエッチング条件
・0.5(膜厚)×0.85(エッチングする膜厚)÷0.25(エッチングレート)=1.7min
・RFパワー:800W
・アンテナバイアス:400W
・ウエハバイアス:200W
・チャンバー内圧:4.0Pa
・基板温度:50℃
・混合ガス種および流量:Ar/CF/C/O=200/175/25/ 50ml
(2)第2段階のエッチング条件(残膜の15%と全エッチングに対するオーバーエッチングの30%)
・{0.5−(0.5×0.85)}(膜厚)÷0.30(エッチングレート)=0.25min
・RFパワー:800W
・アンテナバイアス:400W
・ウエハバイアス:200W
・チャンバー内圧:2.0Pa
・基板温度:50℃
・混合ガス種および流量:Ar/N/O=500/500/25ml
・オーバーエッチング:全エッチング時間×0.3(オーバーエッチング30%を含むエッチング時間)=(1.70+0.25)×0.3=0.585min
第1段階のエッチングによる削れ量は、0.3(エッチングレート)×1.7(min)=0.51μmであり、第2段階のエッチングによる削れ量は0.45(エッチングレート)×0.25(min)=0.113μmであり、オーバーエッチングによる削れ量は、0.45(エッチングレート)×0.585=0.265μmであった。従って、レジストパターン71aの残膜は、1.2−(0.51+0.113+0.265)=0.312μmであった。また、下地の削れは確認されなかった。ドライエッチング処理により、周縁領域Sの外側の黒色層46が除去されるとともに、黒色層46の画素形成領域A上に赤用開口パターン67Rが形成された。
次いで、フォトレジスト剥離液(MS−230C:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製)を使用して、120秒の剥離処理、純水によるリンス,スピン乾燥を実施して、レジストパターン71aの除去を行った後、100℃で2分間の加熱処理を行った。
剥離処理後の赤用開口パターン67Rの開口幅は0.95μmであった。
[赤色層形成工程]
赤用開口パターン67Rの開口部を埋めるように、チップ基板12a上に前述の赤色熱硬化性組成物を塗布した後、220℃で5分間のポストベーク処理を行って、赤色層72Rを形成した。なお、上述の開口部における赤色層72Rの厚みが0.65μmになるように、赤色熱硬化性組成物を塗布した。
[青用開口パターン形成工程]
除去・赤用開口パターン形成工程と同様にして、赤色層72R上に膜厚1.5μmのフォトレジスト層73を形成した。
次いで、基本的には赤用開口パターン67Rの形成時と同じ条件で、フォトレジスト層73を露光・現像・PEB・リンス・ポストベーク処理して、青用開口パターン67Bに対応するレジストパターン73aを形成した。レジストパターン73aの開口部の開口幅を0.88μmに形成した。ピッチはレジストパターン71aと同様に1.0μmで形成した。レジストパターン73aの開口部は、レジストパターン71aの開口部と対角に配置されるようにした。
レジストパターン73aの形成後、上述のドライエッチング装置を使用し、レジストパターン73aをマスクとして、下記エッチング条件にて黒色層46及び赤色層72Rにドライエッチング処理を施した。エッチング時間は、第1段階のエッチングで両色層46,72Rの85%をエッチングするように設定した。
<エッチング条件>
・黒色層46(黒色熱硬化性組成物1)と赤色層72Rとの積層部:0.70μm
・赤色層72R単層(赤色画素形成領域):0.6μm
・各層のエッチングレート
(a)黒色層46のエッチングレート
第1段階のエッチング(Ar/CF/C/O)=0.25μm/min
第2段階のエッチング(Ar/N/O)=0.30μm/min
(b)赤色層72Rのエッチングレート
第1段階のエッチング(Ar/CF/C/O)=0.35μm/min
第2段階のエッチング(Ar/N/O)=0.35μm/min
上記の基礎データより、第1段階のエッチング時間を1.85min(赤色層72Rの85%をエッチングする時間)、第2段階のエッチング時間を0.39min(黒色層46と赤色層72Rの積層部をチップ基板12aまでエッチングする時間)、オーバーエッチング時間を(1.85+0.39)×0.3=0.67minとした。レジストパターン73aの残膜は、1.5−{(1.85×0.3)+(0.39+0.67)×0.35}=0.574μmであった。ドライエッチング処理により、画素形成領域A上に青用開口パターン67Bが形成された。なお、青用開口パターン67Bの開口部内の残渣は確認されなかった。
次いで、レジストパターン71aの剥離処理時と同じ条件でレジストパターン73aの剥離処理を行った後、100℃で2分間の加熱処理を行った。剥離処理後の青用開口パターン67Bの開口幅は0.95μmであった。
[青色層形成工程]
青用開口パターン67Bの開口部を埋めるように、チップ基板12a(赤色層72R)上に前述の青色熱硬化性組成物を塗布した後、220℃で5分間のポストベーク処理を行って、青色層72Bを形成した。なお、上述の開口部における青色層72Bの厚みが0.70μmになるように、青色熱硬化性組成物を塗布した。
[緑用開口パターン形成工程]
赤用・青用開口パターン67R,67Bの形成時と同様にして、青色層72B上に膜厚1.6μmのフォトレジスト層75を形成した。
次いで、基本的には赤用・青用開口パターン67R,67Bの形成時と同じ条件で、フォトレジスト層75を露光・現像・PEB・リンス・ポストベーク処理して、緑用開口パターン67Gに対応するレジストパターン75aを形成した。レジストパターン75aの開口部の開口幅を0.87μmに形成した。レジストパターン75aの開口部は、赤用・青用開口パターン67R,67Bの間に市松模様で形成した。この市松模様のパターンは、開口部の角同士が接しないような形状とした。
レジストパターン75aの形成後、上述のドライエッチング装置を使用し、レジストパターン75aをマスクとして、下記エッチング条件にて黒色層46、赤色層72R、及び青色層72Bにドライエッチング処理を施した。
<エッチング条件>
・黒色層46と赤色層72Rと青色層72Bとの積層部:0.90μm
・赤色層72Rと青色層72Bの積層部(赤色画素形成領域):0.75μm
・青色層72B単層(青色画素形成領域):0.70μm
・各層のエッチングレート
(a)黒色層46のエッチングレート
第1段階のエッチング(Ar/CF/C/O)=0.25μm/min
第2段階のエッチング(Ar/N/O)=0.30μm/min
(b)赤色層72Rのエッチングレート
第1段階のエッチング(Ar/CF/C/O)=0.35μm/min
第2段階のエッチング(Ar/N/O)=0.35μm/min
(c)青色層72Bのエッチングレート
第1段階のエッチング(Ar/CF/C/O)=0.30μm/min
第2段階のエッチング(Ar/N/O)=0.30μm/min
第1段階のエッチングで最もエッチングの進行が早い領域は、赤色層72Rと青色層72Bの積層部(赤色画素形成領域)であり、第1段階のエッチングでこの領域の着色層の85%をエッチングするように設定した。
上記の基礎データより、第1段階のエッチング時間を1.90min(赤色画素形成領域上の赤色・青色層72R,72Bの約85%エッチングする時間)、第2段階のエッチング時間を1.00min(緑色画素形成領域上の黒色・赤色・青色層46,72R,72Bをチップ基板12aまでエッチングする時間)、オーバーエッチング時間を(1.9+1.00)×0.3=0.87minとした。レジストパターン75aの残膜は、1.6−{(1.9×0.3)+(1.00+0.87)×0.35}=0.376μmであった。ドライエッチング処理により、画素形成領域A上に緑用開口パターン67Gが形成された。なお、緑用開口パターン67Gの開口部内の残渣は確認されなかった。
[緑色層形成工程]
次いで、レジストパターン71a,73aの剥離処理時と同じ条件でレジストパターン75aの剥離処理を行った後、100℃で2分間の加熱処理を行った。剥離処理後の緑用開口パターン67Gは、前述の市松模様パターンで形成されており、その開口幅は0.95μmであった。
[緑色層形成工程]
緑用開口パターン67Gの開口部を埋めるように、チップ基板12a(青色層72B)上に前述の緑色熱硬化性組成物を塗布した後、220℃で5分間のポストベーク処理を行って、緑色層72Gを形成した。なお、上述の開口部における緑色層72Gの厚みが0.80μmになるように、緑色熱硬化性組成物を塗布した。チップ基板12a上の赤色・青色・緑色画素形成領域における各色層72R,72G,72Bの膜厚は、それぞれ下記の通りになった。
<各領域における膜厚>
・ 赤色層72R、青色層72B、緑色層72Gの積層部(赤色画素形成領域):0.90μm
・ 青色層72B、緑色層72Gの積層部(青色画素形成領域):0.85μm
・ 緑色層72G単層(緑色画素形成領域):0.70μm
[平坦化処理(CMP)工程]
次いで、研磨(CMP)装置(AMT製 BC−15)を用い、スラリーセミスパース25希釈液(原液:純水=1:19)にて、各色層72R,72G,72Bを研磨処理した。このとき、スラリー希釈液流量:300ml/min、ウエハ圧:1.5psi、研磨PAD回転数50rpm、ウエハ回転数30rpmの条件により研磨処理を実施した。
研磨の基礎データとして、黒色・赤色・青色・緑色熱硬化性組成物の研磨レートデータを取得しており、研磨の終点は3.87minが予測されたため、研磨時間は4.0min、4.5min、5.0min、6.0minの計4パターンでそれぞれ実施した。
<各熱硬化性組成物の研磨レート>
・黒色熱硬化性組成物1の研磨レート=15nm/min
・赤色熱硬化性組成物の研磨レート=150nm/min
・青色熱硬化性組成物の研磨レート=130nm/min
・緑色熱硬化性組成物の研磨レート=180nm/min
以上のように研磨時間が異なる4パターンの実施例1を形成した後、各パターンごとにそれぞれ「ブラックマトリックスの露出の有無」、「エロージョン」、「平坦性」、「着色層残り」の評価を行い、その評価結果を下記表1にまとめた。
「ブラックマトリックスの露出の有無」の評価では、研磨処理によりブラックマトリックス41が露出したか否かを、走査型電子顕微鏡:S9260(日立ハイテクノロジーズ製)を用いて確認した。「エロージョン」の評価では、過研磨による窪みの発生の有無を確認するため、画素形成領域Aの中心にある緑色画素40Gと、画素形成領域Aの端部にある緑色画素40Gとの膜厚差、並びに研磨前後でのブラックマトリックス41の膜厚を断面観察用操作顕微鏡:S4800(日立ハイテクノロジーズ製)で測定した。
「平坦性」の評価では、画素形成領域Aにおける各色画素40R,40G,40B間の平坦性、並びに各色画素40R,40G,40B及びブラックマトリックス41間の平坦性を、原子間力顕微鏡AFM:D3100(日本ビーコ)を用いて確認した。「着色層残り」の評価では、ブラックマトリックス41及び周縁遮光膜45上に赤色・青色・緑色層72R,72B,72G(特に赤色層72R)の残渣が残っているか否かを断面観察用操作顕微鏡:S4800を用いて確認した。
Figure 2010134352
上記表1に示すように、実施例1ではCMP処理(研磨処理)時間が4.0minでは、研磨処理の終点(ブラックマトリックス41の露出)が確認されず、4.5minで研磨処理の終点が確認された。また、研磨時間が4.5min及び5.0minの時は、エロージョン抑制及び平坦性(デイッシング抑制)が良好であり、ブラックマトリックス41や周縁遮光膜45上に各色層72R,72B,72Gの残渣が残っていないことが確認された。研磨時間が6.0minの時(オーバー研磨が1.5μmの時)は、0.015μmのエロージョン(ブラックマトリックス41の研磨前後の膜厚差)が確認されたが、緑色画素40Gの膜厚差や、平坦性及び着色層の残渣は問題なく、十分なプロセスマージンが得られていることを確認した。なお、研磨前後でのブラックマトリックス41の膜厚差については、研磨時間が6.0minでも0.015μm程度であるので他は測定を省略した。
また、実施例1(研磨時間が4.5min以降)の画素形成領域Aの断面を確認した結果、赤色・青色・緑色画素40R,40B,40Gの形状が、幅が0.94〜0.95μmで矩形状に形成されていることが確認された。更に、ブラックマトリックス41の画素境界部分の幅が0.1〜0.12μmで形成されていることが確認された。
[実施例2]
上述の黒色熱硬化性組成物2、及び赤色・青色・緑色熱硬化性組成物を用いて、基本的には実施例1と同じ条件で、研磨時間が異なる4パターンの実施例2を製造した。そして、各パターンごとにそれぞれ実施例1と同じ評価を行い、その評価結果を下記表2にまとめた。
Figure 2010134352
上記表2に示すように、実施例2も実施例1と同様に研磨時間が4.5min、5.0min、及び6.0minの時に、エロージョン抑制及び平坦性が良好で且つ着色層の残渣がないことが確認された。これにより、実施例2も十分なプロセスマージンが得られていることが確認された。
[実施例3]
上述の黒色熱硬化性組成物3、及び赤色・青色・緑色熱硬化性組成物を用いて、基本的には実施例1と同じ条件で、研磨時間が異なる4パターンの実施例3を製造した。そして、各パターンごとにそれぞれ実施例1と同じ評価を行い、その評価結果を下記表3にまとめた。
Figure 2010134352
上記表3に示すように、実施例3も実施例1及び2と同様に研磨時間が4.5min、5.0min、及び6.0minの時に、エロージョン抑制及び平坦性が良好で且つ着色層の残渣がないことが確認された。これにより、実施例3も十分なプロセスマージンが得られていることが確認された。
固体撮像装置の断面図である。 固体撮像素子の撮像部の断面図である。 撮像部を上方から見た上面図である。 固体撮像素子形成工程のフローチャートである。 図4の黒色層形成工程を説明するための説明図である。 図4における除去・赤用開口パターン形成工程のフォトレジスト層形成工程を説明するための説明図である。 同赤用開口パターン形成工程の露光・現像・ベーク工程を説明するための説明図である。 同赤用開口パターン形成工程のドライエッチング・剥離工程を説明するための説明図である。 図4の赤色層形成工程を説明するための説明図である。 図4における青用開口パターン形成工程のフォトレジスト層形成工程を説明するための説明図である。 青用開口パターン形成工程の露光・現像・ベーク工程を説明するための説明図である。 青用開口パターン形成工程のドライエッチング・剥離工程を説明するための説明図である。 図4の青色層形成工程を説明するための説明図である。 図4における緑用開口パターン形成工程のフォトレジスト層形成工程を説明するための説明図である。 緑用開口パターン形成工程の露光・現像・ベーク工程を説明するための説明図である。 緑用開口パターン形成工程のドライエッチング・剥離工程を説明するための説明図である。 図4の緑色層形成工程を説明するための説明図である。 図4の平坦化処理工程を説明するための説明図である。 平坦化処理工程後に実行されるフォトレジスト層形成工程を説明するための説明図である。 図4の灰化・剥離工程を説明するための説明図である。 図5〜図20の各工程を経て形成されたカラーフィルタの上面図である。
符号の説明
10 固体撮像素子
10a 撮像部
12 チップ基板
22 カラーフィルタ
40R,40G,40B 赤色画素,緑色画素,青色画素
41 ブラックマトリックス
45 周縁遮光膜
46 黒色層
67R,67G,67B 赤用開口パターン,緑用開口パターン,青用開口パターン
72R,72G,72B 赤色層,緑色層,青色層
A 画素形成領域
S 周縁領域

Claims (9)

  1. 支持体上に、光透過性を有する複数色の着色画素を2次元配列してなるカラーフィルタの製造方法において、
    支持体上に、少なくとも前記着色画素の画素形成領域及びその周縁領域を覆うように、非透過性の着色層を形成する非透過性着色層形成工程と、
    前記非透過性の着色層をドライエッチングして、前記周縁領域を覆う周縁遮光膜、及び前記画素形成領域上に異なる前記着色画素間の境界となる境界遮光膜を残すように開口パターンを形成するドライエッチング工程と、
    前記開口パターンの開口部内に前記着色画素を形成する着色画素形成工程と、
    を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記非透過性の着色層は、少なくともカーボンブラックを含む黒色着色剤が含有された熱硬化性組成物であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記ドライエッチング工程は、前記周縁領域の外側にある前記非透過性の着色層を除去する除去工程と、前記画素形成領域上に各色の着色画素にそれぞれ対応する開口パターンを順番に形成する開口パターン形成工程とを有するとともに、
    前記着色画素形成工程は、前記開口パターン形成工程で形成された開口パターンの開口部を埋めるように、当該開口パターンに対応した色の光透過性着色層を前記支持体上に形成する光透過性着色層形成工程と、前記光透過性着色層形成工程後、前記周縁遮光膜及び境界遮光膜上の前記光透過性着色層が除去されるまで前記光透過性着色層に平坦化処理を施して、前記着色画素を形成する平坦化処理工程とを有することを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記開口パターン形成工程及び前記光透過性着色層形成工程を少なくとも2回以上繰り返した後、前記平坦化処理工程を行うことを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記除去工程は、前記開口パターン形成工程による第1色目の着色画素に対応する開口パターンの形成と同時に実行されることを特徴とする請求項3または4記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記開口パターン形成工程の前に、少なくとも前記周縁領域上を覆うようにフォトレジスト層を形成することを特徴とする請求項3ないし5いずれか1項記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記平坦化処理工程時に、前記周縁遮光膜及び前記境界遮光膜を、平坦化処理のストッパー層、エロージョンを抑制するためのエロージョン抑制層、及び前記画素形成領域のデイッシングを抑制するためのデイッシング抑制層の少なくともいずれか1つとして機能させることを特徴とする請求項3ないし6いずれか1項記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記平坦化処理は、化学機械研磨処理により行われることを特徴とする請求項3ないし7いずれか1項記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを備えたことを特徴とする固体撮像素子。
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