JP2010085755A - カラーフィルタの製造方法及び固体撮像装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法及び固体撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カラーフィルタ間の遮光を確実に行うことを可能にするとともに、微細化、薄膜化を可能とする。
【解決手段】支持体39上に黒色遮光層41を形成する。黒色遮光層41にドライエッチングにより開口部44を形成する。開口部44を埋めるように第1の着色層45を形成した後、研磨処理して第1の着色層45が黒色遮光層41と同じ膜厚になるまで平坦化する。この後、黒色遮光層41に開口部57を形成する。開口部57を埋めるように第2の着色層58を形成して第1の着色層45、黒色遮光層41と同じ膜厚になるまで平坦化する。さらにこの後、黒色遮光層41に開口部61を形成し、この開口部61を埋めるように第3の着色層62を形成して第1及び第2の着色層45,58、黒色遮光層41と同じ膜厚になるまで平坦化する。黒色遮光層41は、第1〜第3の着色層45,58,62の境界となる位置が残るようにドライエッチングされている。
【選択図】図13

Description

本発明は、支持体上に2色以上の着色層が配列されるカラーフィルタアレイの異なる着色層間の境界に、ブラックマトリックスを形成する工程を含むカラーフィルタの製造方法及びこの製造方法により製造されたカラーフィルタを用いた固体撮像装置に関する。
近年、固体撮像装置では、撮像画素数の増加が顕著であり、これに伴って従来と同じサイズの有効画素領域では1画素当たりの面積の縮小化が進んでいる。特に固体撮像装置に設けられるカラーフィルタは、受光部面積が縮小化するにつれて各画素間の混色が顕著となることから、色分離の性能を維持すること要求されている。カラーフィルタの製造方法としては、フォトリソ法やドライエッチング法が広く知られている。
フォトリソ法は、製造工程が半導体製造のフォトリソプロセスに準じているため、初期投資の抑制が可能である。これにより、従来はカラーフィルタの製造方法として広く利用されていた。このフォトリソ法を用いたカラーフィルタの製造方法では、基板上に着色硬化性組成物等の感放射線性組成物を塗布し乾燥させて形成した塗膜をパターン露光・現像・ベーク処理することによって着色画素を形成し、この操作を各色ごとに繰り返し行なってカラーフィルタを製造する。
一方、フォトリソ法を利用するカラーフィルタの製造方法に対して、より薄膜で、かつ微細パターンの形成に有効な方法としてドライエッチング法が用いられている。ドライエッチング法は、色素の蒸着薄膜に対してパターン形成する方法として従来から採用されており(例えば、特許文献1参照)、薄膜形成に関してはフォトリソ系に比べ、分光特性を同じ程度としながら膜厚が1/2以下の薄膜の形成も可能である。また、フォトリソ法とドライエッチング法を組みわせたパターン形成法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、ドライエッチング法でパターン形成された第1色のカラーフィルタ(着色層)の上に、第1色とは異なるカラーフィルタ材料(着色剤含有組成物)を塗布して第2色のカラーフィルタ(着色層)を形成し、CMP(化学機械研磨)法、又はエッチバック法を用いて、第2色のカラーフィルタの表面を平坦化して、第1色のカラーフィルタの隙間に第2色のカラーフィルタが配列されるようにする方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、カラーフィルタの性能は、固体撮像装置の重要な特性維持に関わるため、薄型化や矩形化、各画素間の混色(色同士が重なり合うオーバーラップ)防止など様々な性能の向上が求められている。
カラーフィルタの性能要求対策として、特許文献4には、各カラーフィルタを互いに分離するためのフィルタ分離層を支持体上に形成した後、このフィルタ分離層に対してドライエッチングによりカラーフィルタを形成する領域を開口して着色層を埋め込み、CMP(化学的機械研磨)などの平坦化処理によって開口に埋め込まれた領域以外の着色層の除去を行なってカラーフィルタを製造する方法が提案されている。
特開昭55−146406号公報 特開2001−249218号公報 特開2006−351786号公報 特開2006−351775号公報
上記特許文献4に記載された製造方法では、カラーフィルタ層と屈折率の異なる材料からフィルタ分離層を形成して、カラーフィルタとフィルタ分離層との屈折率差により、斜めからの入射光を反射させ混色を抑制することを目的としている。この場合、撮像素子の画面周辺部では、射出瞳からの光の角度が光を全反射させることができない臨界角以下の場合があり、反射効率が悪く、混色抑制効果を十分に得られない場合がある。
そこで、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイでカラーフィルタの発色効果やコントラストを上げるために、3色カラーフィルタ間の境界部分に形成されている遮光性のブラックマトリックス(遮光壁)を固体撮像装置のカラーフィルタに適用することが考えられている。液晶ディスプレイなどに適用される遮光壁の形成方法としては、金属クロムを蒸着し、エッチングするクロムエッチング法や、顔料などの黒色成分を分散したフォトレジストを光硬化してパターンを形成する方法などがある。特に、クロムエッチング法を用いて遮光壁を形成した場合、微細加工性に優れている。
このような遮光壁をカラーフィルタに設ける場合、カラーフィルタのさらなる微細化、、薄型化に対応しつつ要求性能を満たすためには、遮光壁を従来の製造工程より狭い0.2μm以下の線幅に形成しなければならない。しかしながら、上記の各方法では、カラーフィルタの要求性能を満たし、且つ遮光壁の線幅を従来より小さく形成することは困難である。すなわち、クロムエッチング法を用いた遮光壁形成方法では、反射率が高く、コントラストが上がりにくいという問題があるため、カラーフィルタの色分離性能を維持することが難しく、さらに蒸着などの真空成膜工程のコストが高い。また、顔料レジスト法を用いた場合、遮光性を高めるために黒色成分を多くすると、フォトレジストの解像力が低下する。よって、遮光壁の矩形性の向上、及び微細化を図ることが困難である。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、カラーフィルタ間の遮光を確実に行うことを可能にするとともに、微細化、薄膜化が可能なカラーフィルタの製造方法及び固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、基体表面に、少なくとも2色以上の着色層を配列してなるカラーフィルタの製造方法であって、支持体上に黒色遮光層を形成する黒色遮光層形成工程と、前記黒色遮光層のうち、前記着色層の境界となる箇所を残すようにドライエッチングして開口部を形成するエッチング工程と、前記エッチング工程後、前記開口部内に前記着色層を形成する着色層形成工程とを行うことを特徴とする。なお、前記黒色遮光層の膜厚は前記着色層の設定膜厚と同じになるように形成することが好ましい。
前記着色層形成工程後、前記黒色遮光層上の前記着色層材料の全面を平坦化処理して前記着色層及び前記黒色遮光層の膜厚を均一化する平坦化工程を行うことが好ましい。また、前記平坦化工程は、CMP法、もしくはエッチバック法のいずれかの平坦化処理を用いることが好ましい。さらにまた、前記平坦化工程は、前記黒色遮光層が露出するまで前記着色層材料を除去することが好ましい。
前記黒色遮光層は、前記着色層よりも耐研磨性の高い材料を使用し、前記平坦化処理の際、前記着色層の過研磨を抑制することが好ましい。また、前記黒色遮光層形成工程後に、前記エッチング工程、及び前記着色層形成工程、及び前記平坦化工程を少なくとも含む工程群を2回以上有することが好ましい。あるいは、前記黒色遮光層形成工程後に、前記エッチング工程及び前記着色層形成工程を少なくとも含む工程群を2回以上経て、その後前記平坦化工程を行うことが好ましい。
前記エッチング工程は、複数の前記開口部が前記黒色遮光層の一部で隔離されるように形成し、前記着色層形成工程で形成された前記着色層の間に前記黒色遮光層が遮光壁として形成されることが好ましい。また、前記遮光壁は、前記黒色遮光層の膜厚方向と直交する方向における線幅が0.2μm以下であることが好ましい。
前記支持体は、ボンディングパッド、ダイシングライン、及び画素毎に形成された受光部を有する半導体ウェハであり、前記黒色遮光層は、前記受光部、ボンディングパッド、ダイシングライン上を除いた箇所に形成され、斜め入射光を吸収して隣接する前記画素間を通過する光を遮る遮光膜として機能することが好ましい。
前記黒色遮光層は、チタンブラック材、もしくはカーボンブラック材のいずれかを含むことが好ましい。前記着色層及び前記黒色遮光層は、感光性を有さない熱硬化性組成物を含むことが好ましい。また、1回目の前記エッチング工程の際、露光機の位置合わせ用のマークを形成し、それ以降の前記エッチング工程では、前記マークを基準として前記露光機の位置合わせを行うことが好ましい。
また、本発明の固体撮像装置は、請求項1ないし14いずれかに記載のカラーフィルタ製造方法により製造されたカラーフィルタを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、黒色遮光層のうち、着色層の境界となる箇所を残すようにドライエッチングして開口部を形成し、この開口部内に着色層を形成するので、カラーフィルタ間の遮光を確実に行うことができ、且つフォトレジストの解像度に依存することなく、線幅0.2μm以下の黒色遮光層の形成が可能となってカラーフィルタのさらなる微細化、薄型化に対応することができる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明について具体的に説明する。図1において、本実施形態の固体撮像装置10は、フォトダイオード11R,11G,11Bを備えた半導体基板12と、半導体基板12のフォトダイオード11R,11G,11Bへの入射側に設けられたカラーフィルタ13R,13G,13Bと、各カラーフィルタ13R,13G,13Bの境界に形成され、各カラーフィルタ間を互いに隔離する遮光壁14と、カラーフィルタ13R,13G,13B及び遮光壁14を覆って平坦化する平坦化層15と、平坦化層15の上にカラーフィルタ13R,13G,13Bの形成領域に対応するように設けられたマイクロレンズ16とを備える。カラーフィルタ13R,13G,13Bは、それぞれ赤、緑、青色の光を透過させる。また、更に、半導体基板12には、フォトダイオード11R,11G,11Bの部分のみが開口する不図示の遮光膜が設けられており、この遮光膜はタングステン等で形成されている。
図2は、固体撮像装置10を半導体基板の上方(法線方向)からみた平面図であり、破線は各カラーフィルタ13R,13G,13Bの境界を示す。固体撮像装置10は、画素を構成するカラーフィルタ13R,13G,13B及びそれに対応するフォトダイオード11R,11G,11Bが、ベイヤー配列、すなわち、奇数ラインがカラーフィルタ13G,13Rの繰り返し、偶数ラインがカラーフィルタ13B,13Gの繰り返しで配置されている。マイクロレンズ16及びカラーフィルタ13R,13G,13Bを通ってフォトダイオード11R,11G,11Bへ入射した光が、光電変換により各色の光量に応じた信号電荷に生成されて蓄積される。
遮光壁14は、各カラーフィルタ13R,13G,13Bの間を互いに隔離するため、マイクロレンズ16及びカラーフィルタ13R,13G,13Bを通って入射した光のうち、特に斜め入射光を吸収してマイクロレンズ16及び平坦化層15を通過して隣接する画素へ光漏れ(混色)することを防止する。
すなわち、図1に示すように、斜め入射光L1が入射されると、入射光L1は平坦化層15を介してカラーフィルタ13Gを透過していくが、カラーフィルタ13Gからカラーフィルタ13Bに漏れ出そうとする光L2は、遮光壁14で吸収され、カラーフィルタ13Bへの光漏れが抑制される。これにより、混色を防止することができる。
さらに半導体基板12には、転送電極(図示せず)が設けられており、フォトダイオード11R,11G,11Bに蓄積された信号電荷が読み出され、転送される。
遮光壁14は、可視光を吸収する黒色材含有組成物で構成されており、斜め光が入射したときには光を吸収するようになっている。遮光壁14は、後述するように、ドライエッチング法によりその壁面が半導体基板12の法線方向と略平行になるように加工形成されている。
本発明を適用した固体撮像装置10の遮光壁14は、カラーフィルタ13R,13G,13Bの膜厚方向と直交する方向における線幅Dを0.05μm以上0.2μm以下とすることができる。遮光壁14の線幅Dを前記寸法範囲内に形成すると、固体撮像装置10の光透過領域の全面積に対するカラーフィルタ13R,13G,13Bの面積比率を確保することができ、各カラーフィルタ13R,13G,13B(画素)の色純度を向上させることができる。また、線幅Dを0.08μm以上0.15μm以下とすることがさらに好ましい。
なお、固体撮像装置はカラーフィルタ以外にマイクロレンズが設けられた形態が一般的であるが、例えばカラーフィルタ層の下層として光電変換層を設けることによりマイクロレンズを設けない構成としてもよい。この場合、光電変換層としては、MCP(マイクロチャネルプレート)、ITO(Indium Tin Oxide)膜などを挙げることができる。
このような固体撮像装置10を構成するカラーフィルタは、特にドライエッチング法を適用して製造する場合に好適である。以下、本発明の第1実施形態に係るカラーフィルタの製造方法について具体的に説明する。
図3に示すように、カラーフィルタ製造工程17は、エッチングストッパー層形成工程18、黒色遮光層形成工程19、第1色カラーフィルタ形成工程20、第2色カラーフィルタ形成工程21、第3色カラーフィルタ形成工程22からなり、さらに第1〜3色カラーフィルタ形成工程20〜22は、パターニング工程23,28,33、エッチング工程24,29,34、フォトレジスト除去工程25,30,35、着色層形成工程26,31,36、平坦化工程27,32,37からなる。
固体撮像装置10の場合は、これらの工程18〜22の前に支持体としての半導体基板12又は半導体ウェハを形成する工程があり、さらにこれらの工程の後には、カラーフィルタ13B,13Gを覆う平坦化層15と、平坦化層15の上に配されるマイクロレンズ16とを形成する工程が少なくともある。
[エッチングストッパー層形成工程]
カラーフィルタ製造工程17では、先ず、エッチングストッパー層形成工程18を行う。なお、本実施形態では、支持体39上にエッチングストッパー層40を形成する構成を例示しているが、このエッチングストッパー層40は形成しても、形成しなくてもよいため、カラーフィルタの構成に応じてエッチングストッパー層形成工程18を適宜行わず、次の黒色遮光層形成工程19に進んでもよい。図4に示すように、このエッチングストッパー層形成工程18では、支持体39上に少なくとも酸化シリコンを含むエッチングストッパー層40を、ゾルゲル法より、例えばVR1(ラサ工業社製)をスピンコーター(SCWC80A 大日本スクリーン社製)を用いて形成する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃で、5〜10分加熱処理し、塗布膜を乾燥・硬化させてエッチングストッパー層40を形成する。または、CVD法、スパッタ法、蒸着法を用いてもよい。着色層の透過性を損なわない観点から、エッチングストッパー層40は、可視領域に透明で、膜厚は50nm〜200nmが好ましく、100nm〜150nmが更に好ましい。また屈折率は、1.45〜1.7が好ましく、1.5〜1.65が更に好ましい。なお、エッチングストッパー層40を形成するには、上記の他にも、4MS(ラサ工業社製)、OCD Type−12(東京応化社製)、CERAMATE−LNT(触媒化成工業社製)を用いてもよい。また、エッチングストッパー層40は、ハロゲン系ガスを含む構成としてもよく、この場合、酸化チタンを含むTI204(ラサ工業社製)を用いてもよい。
なお、本実施形態では、支持体39としては、ダイシングマシンによる切断前の半導体ウェハを使用する。支持体39は、ボンディングパッド、ダイシングライン、及び画素毎に形成された受光部を有する。なお、本発明はこれに限らず、支持体39は、用途に応じて選択すればよく、例えば、固体撮像装置を製造する場合は半導体基板を、液晶表示装置を製造する場合はガラス基板を用いることができる。
[黒色遮光層形成工程]
エッチングストッパー層形成工程18の次は、黒色遮光層形成工程19を行う。図4に示すように、黒色遮光層形成工程19では、エッチングストッパー層40上全体を覆うようにして、分散樹脂や熱硬化樹脂を含む溶媒にチタンブラックを分散させた塗布液をスピンコートを用いて塗布する。乾燥後、ホットプレートを用いて、200〜250℃の範囲で5〜10分間加熱し、塗布膜を硬化させて黒色遮光層41を形成する。この黒色遮光層41jの膜厚は、後述する第1〜第3の着色層41,58,62の設定膜厚と同じになるように形成する。
黒色遮光層41は、上述したチタンブラック、もしくはカーボンブラック材のいずれかを分散させた塗布液に限らず、可視光を吸収する黒色材含有組成物から形成され、且つ後述する第1〜第3の着色層41,58,62よりも耐研磨性の高い材料を使用することが好ましい。
[第1色カラーフィルタ形成工程]
黒色遮光層形成工程18の次は、以下のように、第1〜第3色カラーフィルタ形成工程19〜21を順次行ってカラーフィルタを形成する。
[i線フォトレジストのパターニング]
第1色カラーフィルタ形成工程19では、図5(A)に示すように、黒色遮光層41上にポジ型のフォトレジスト(FHi622BC:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を、スピンコーターを用いて塗布する。ホットプレートで、80〜100℃の範囲で、60秒プリベークを実施して、フォトレジスト層42を形成する。続いて、露光機を動作させてフォトレジスト層42の上方から、フォトマスクを用いて、第1の着色層(第1色目;例えばグリーン(G))が形成される領域に、i線(波長365nm)の紫外線を、ステッパーを用いて露光する。次に、ホットプレートで、100〜120℃の範囲で、90秒PEB処理を行なう。その後、現像液でパドル現像処理を行ない、更にホットプレートでポストベーク処理を実施し、後述する第1の着色層45を形成しようとする領域のフォトレジストを除去する(パターニング工程24)。図5(B)は、第1の着色層45を形成しようとする領域のフォトレジストを除去した状態で、符号43は、フォトレジストを除去した開口部を示す。
また、このパターニング工程24では、後述する第1の着色層45を形成しようとする領域に加えて露光機の位置合わせ用マークを形成するための領域のフォトレジストを除去する。
フォトレジストは、公知のポジ型フォトレジストを使用することができる。ポジ型フォトレジストとしては、紫外線(g線、i線)、KrF,ArFなどのエキシマレーザー等を含む遠紫外線、電子線などに感応するポジ型の感光性樹脂組成物を使用することができる。
露光に用いる光源としては、カラーフィルタパターンの形成が1.0μm程度の解像力を有していればよいとの理由から、i線であることが好ましい。現像液としては、着色層32には影響を与えず、ポジレジストの露光部およびネガレジストの未硬化部を溶解するものであればいかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
[エッチング工程]
次に、フォトレジスト層42をマスクとして黒色遮光層41をドライエッチングするエッチング工程24について説明する。図6は、エッチング工程24によって黒色遮光層41がエッチングされた状態を示し、符号44は、エッチング工程24によって除去された黒色遮光層41の開口部である。このエッチング工程24では、カラーフィルタ製造工程17で最終的に形成される各カラーフィルタ同士を互いに隔離した位置に配し、各カラーフィルタの境界となる箇所に黒色遮光層41を配する観点から、カラーフィルタの画素ピッチ単位の寸法W1よりも小さい幅寸法W2で開口部44を形成する。なお、フォトレジスト層42の開口43と、このフォトレジスト層42をマスクとしてエッチング工程24で形成される開口部44との間にエッチング変換差を有している場合は、開口部44の寸法Wに対して予めエッチング変換差を含んだ寸法でフォトレジスト層42の開口43を形成する。
また、このエッチング工程24の際、第1の着色層45を形成しようとする領域を除去した開口部44に加えて、露光機の位置合わせ用のマークがエッチングされる。これ以降のパターニング工程29,34では、このマークを基準として露光機の位置合わせを行う。
このエッチング工程24で使用するドライエッチング装置としては、日立ハイテクノロジーズ社製のリアクティブイオンエッチング装置(RIE;U−621)を用いる。このRIE装置45(図7参照)を用いて、フォトレジスト層42をマスクとして、少なくともハロゲン系化合物ガスを含む混合ガスをエッチングガスとして用いて、エッチング工程24を行う。これにより、第1の着色層45を形成しようとする領域の黒色遮光層41を除去する(図6参照)。
図7は、RIE装置の構成の概略を示す。本実施形態では、このRIE装置46を用いて各種ドライエッチング処理を行う。このRIE装置46は、チャンバー47と、平面電極(カソード)48と、対向電極(アノード)49と、RF発振器50と、ブロッキングコンデンサ51と、エッチングガス供給部52と、これらを制御する制御部53とを備える。
チャンバー47は、側面から内部へエッチングガスが導入される導入口47aが設けられ、内部には、平面電極48と対向電極49とが配置されている。平面電極48及び対向電極49は、RF発振器50と直列に接続されている。さらに、平面電極48とRF発振器50の間にはブロッキングコンデンサ51が接続され、対向電極39とRF発振器50との間ではアース54に接続されている。カラーフィルタが形成される支持体39は、平面電極(カソード)48の上にセットされる。
[異方性エッチング処理]
このドライエッチング装置46を用いて、エッチング工程24の異方性エッチング処理を行う場合、平面電極(カソード)48の上に支持体39をセットしたチャンバー47の内部へ、エッチングガスを導入する。そしてこのエッチングガスが導入された状態で、RF発振器50によって、平面電極48と対向電極49との間に高周波電圧が印加されると、平面電極48と対向電極49との間にプラズマが発生する。プラズマの中にある電子は、活性ガスであるプラスイオンに比べて動きが軽いため、平面電極48及び対向電極49にすぐに集まる。対向電極49はアース54に接続されているため、対向電極49に集まる電子の電位は変わらないが、平面電極48では、陰極効果といわれる現象、すなわち、ブロッキングコンデンサ51によって直流の電流が遮断されるため、平面電極48に電子が集まってマイナス電位となる。この陰極効果によって、黒色遮光層41に異方性を有するエッチングが施される。すなわち、プラズマ中の活性ガスであるプラスイオンが平面電極48に引きつけられ、ウエハ表面に垂直に入射して黒色遮光層41に衝突して黒色遮光層41がエッチングされる。
[混合ガス]
エッチング工程24の異方性エッチング処理で用いる混合ガスとしては、塩素系ガス、またはフッ素系ガスを用いることが好ましい。塩素系ガスとしては、CLガス、BClガスを用いることができる。また、フッ素系ガスとしては、例えば、SF、C(X=1〜5、y=1〜8)、CHFを用いることができる。また、臭素ガスを用いてもよい。
さらに、エッチング工程24の異方性エッチング処理で用いる混合ガスとしては、被エッチング部分の矩形性維持の観点から、塩素系ガスを用いた場合は、塩素CLと窒素Nガス、またはCLと、C、例えば、Cガスの混合ガスを用いることが好ましい。フッ素系ガスは、SF6と、C、例えばCガス、CFとOガスを用いることが好ましい。
エッチング工程24の異方性エッチング処理で用いる各混合ガスの含有比率を流量比で1/2〜5/1とすることが好ましい。この範囲内とすることにより、黒色遮光層41をエッチングする際の矩形性とエッチング選択比を維持することが可能である。
上述した混合ガスは、エッチングプラズマの分圧コントロール安定性、及び被エッチング形状の垂直性を維持する観点から、前記フッ素系ガス及び酸素ガスに加え、他のガスとしてさらに、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの希ガス、塩素原子、フッ素原子、臭素原子等のハロゲン原子を含むハロゲン系ガス(例えば、CCl、CClF、AlF、AlCl等)、N、CO、及びCOの群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、Ar、He、Kr、N、及びXeの群から選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましく、He、Ar、及びXeの群から選ばれる少なくとも1種を含むことが更に好ましい。但し、エッチングプラズマの分圧コントロール安定性、及び被エッチング形状の垂直性を維持することが可能である場合は、エッチング工程24の異方性エッチング処理で用いる混合ガスが、フッ素系ガス及び酸素ガスのみからなっていてもよい。
エッチング工程24の異方性エッチング処理で用いる混合ガスに加えて含んでいてもよい他のガスの含有量は、エッチングパターンの選択性の点で、上記混合ガス全流量を1としたときの流量比で25以下であることが好ましく、5以上20以下であることがより好ましく、8以上18以下であることが特に好ましい。
[エッチング処理時間]
本発明におけるエッチング工程24では、下記手法により事前にエッチング処理時間を求めておくことが好ましい。1)黒色遮光層41をエッチングする際のエッチングレート(nm/min.)を算出する。2)上記で算出したエッチングレートから、エッチング工程24にて所望の厚さをエッチングするのに要する処理時間を算出する。前記エッチングレートは、例えば、エッチング時間と残膜との関係を示すデータを採取することによって、算出することができる。本発明におけるエッチング処理時間としては、10分以内でエッチング処理を行うことが好ましく、7分以内で処理することがより好ましい。
また、上記エッチングを時間で管理するほかに、終点検出層を黒色遮光層41の下層に形成し、この終点検出層を検出する方法も用いることができる。この場合、終点検出層としてはカラーフィルタの光学特性に影響しないように、可視領域の光に対して透明な層、例えばSiO(酸化シリコン、ケイ素酸化物)を形成する。この終点検出層を検出する検出手段、例えば、チャンバー47内で発生したプラズマ発光を検出する検出器をRIE装置46に設ける。黒色遮光層41が除去されて露出した終点検出層がプラズマガスによりエッチングされると、エッチングにより生成された反応生成物のプラズマ発光が発生する。このプラズマ発光を検出器が検出することによって、エッチングレートの変動に左右されることなく、黒色遮光層41の終点を検出することができる。
[等方性エッチング処理]
RIE装置46を用いてエッチング工程24を行う場合、残渣除去の観点で、等方性エッチング処理を行ってもよい。平面電極の上に半導体基板をセットしたチャンバーの内部へ、少なくとも酸素ガスを含み、フッ素系ガスを実質的に含まないエッチングガスを導入する。この混合ガスを用いてドライエッチング処理した場合、陰極効果が起こらないため、黒色遮光層41に等方性を有するエッチングが施される。
エッチング工程24の等方性エッチング処理で用いるエッチングガスは、酸素ガスを含んでなるが、エッチングプラズマの分圧コントロール安定性の点から、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、及び窒素ガスの群から選ばれる少なくとも1種のガスからなる混合ガスを更に含み、この混合ガスと酸素ガスとの混合比率(混合ガス/酸素ガス)が、流量比で40/1以下であることが好ましく、20/1以下であることがより好ましく、10/1以下であることが更に好ましい。
上述した混合ガスは、He、Ar及びXeの群から選ばれる少なくとも1種のガスであることがより好ましい。但し、エッチングプラズマの分圧コントロール安定性を維持することが可能である場合は、エッチングガスは酸素のみで構成し、上述した混合ガスを含有しなくてもよい。
また、等方性エッチング処理は、あらかじめ設定したエッチング処理時間に基づいてドライエッチング処理を終了することが好ましい。例えば、ドライエッチング処理時間としては、フォトレジスト層の矩形性維持の点から、3〜10秒であることが好ましく、4〜8秒であることがより好ましい。
エッチング工程24では、上述した異方性エッチング処理を先に行い、続いて等方性エッチング処理を行ってもよい。異方性エッチンング処理と等方性エッチング処理とを交互に繰り返すことで、異方性エッチング処理で黒色遮光層41が除去された開口部の側壁に付着される堆積物が、等方性エッチング処理によって除去される。
[フォトレジスト除去工程]
次に、溶剤もしくはフォトレジスト剥離液を使用して、フォトレジスト剥離処理を実施し、黒色遮光層41上に残存するフォトレジスト層42を除去するフォトレジスト除去工程25を行なう。その後、脱溶剤、脱水処理の脱水ベーク処理を行なうことができる。図8にフォトレジスト剥離後の形状を示す。また、酸素ガスを用いてアッシング処理でフォトレジストを剥離してもよい。
以上のように、第1の着色層45を形成しようとする領域の黒色遮光層41をエッチングで除去した後、フォトレジスト層42を剥離するフォトレジスト層上に、剥離液または溶剤を付与してフォトレジスト層42を除去可能な状態にする工程と、洗浄水を用いてフォトレジスト層42を除去する工程とを含むことが好ましい。フォトレジスト層42上に剥離液または溶剤を付与して除去可能な状態にする工程としては、例えば、剥離液または溶剤を少なくともフォトレジスト層42上に付与し、所定の時間停滞させるパドル現像工程を挙げることができる。剥離液または溶剤を停滞させる時間としては、特に制限はないが、数十秒から数分であることが好ましい。
また、洗浄水を用いてフォトレジスト層42を除去する工程としては、例えば、スプレー式またはシャワー式の噴射ノズルから、フォトレジスト層42に洗浄水を噴射して、フォトレジスト層を除去する工程を挙げることができる。洗浄水としては、純水を好ましく用いることができる。また、噴射ノズルとしては、その噴射範囲内に支持体全体が包含される噴射ノズルや、可動式の噴射ノズルであってその可動範囲が支持体全体を包含する噴射ノズルを挙げることができる。噴射ノズルが可動式の場合、フォトレジスト層42を除去する工程中に支持体中心部から支持体端部までを2回以上移動して洗浄水を噴射することで、より効果的にフォトレジスト層42を除去することができる。
前記剥離液は一般的には有機溶剤を含有するが、無機溶媒を更に含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、1)炭化水素系化合物、2)ハロゲン化炭化水素系化合物、3)アルコール系化合物、4)エーテルまたはアセタール系化合物、5)ケトンまたはアルデヒド系化合物、6)エステル系化合物、7)多価アルコール系化合物、8)カルボン酸またはその酸無水物系化合物、9)フェノール系化合物、10)含窒素化合物、11)含硫黄化合物、12)含フッ素化合物が挙げられる。本発明における剥離液としては、含窒素化合物を含有することが好ましく、非環状含窒素化合物と環状含窒素化合物とを含むことがより好ましい。
非環状含窒素化合物としては、水酸基を有する非環状含窒素化合物であることが好ましい。具体的には例えば、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられ、;好ましくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンであり、より好ましくはモノエタノールアミン(HNCHCHOH)である。
環状含窒素化合物としては、イソキノリン、イミダゾール、N−エチルモルホリン、ε−カプロラクタム、キノリン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラジン、ピリジン、ピロリジン、N−メチル−2−ピロリドン、N−フェニルモルホリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジンなどが挙げられ、好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチルモルホリンであり、より好ましくはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である。
[第1の着色層形成工程]
フォトレジスト除去工程25の次は、第1の着色層形成工程26を行う。第1の着色層形成工程26では、図9(A)に示すように、黒色遮光層41の上全体、及び開口部44を埋めるようにして、スピンコーター(SCWC80A 大日本スクリーン社製)を用いて、第1の着色層45(第1色目;例えばグリーン(G))に着色した組成物を塗布する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃、5〜10分間加熱処理し、塗布膜を硬化させて、第1の着色層45(第1色目;例えばグリーン(G))を形成する。この加熱処理は組成物塗布後の乾燥と同時であってもよく、また塗布乾燥後に別途熱硬化の工程を設けてもよい。加熱処理は、オーブン、ホットプレートなど公知の加熱手段を用いて、好ましくは130℃〜300℃、更に好ましくは150℃〜280℃、特に好ましくは170℃〜260℃の条件下で、好ましくは10秒〜3時間、更に好ましくは30秒〜2時間、特に好ましくは60秒〜60分の範囲で行なうことができる。但し、生産性を考慮すると硬化に要する時間は短時間であるほど好ましい。
[平坦化工程]
次に、図9(A),(B)に示すように、着色層形成工程26で形成された第1の着色層45に対してCMP装置を用いて研磨(ポリッシング)を実施し、第1の着色層45の全面を平坦化処理する(平坦化工程27)。この平坦化工程27では、黒色遮光層41が露出するまで第1の着色層45を除去することで、第1の着色層45及び黒色遮光層41の膜厚を均一化する(図9(B)に示す状態)。また、黒色遮光層41は、上述したように第1の着色層45より耐研磨性の高い材料を使用しているため、平坦化工程27で、黒色遮光層41が露出するまで研磨を行うと、黒色遮光層41が負荷となり、研磨の効率が低下する。よって、第1の着色層45の過研磨を抑制することができる。さらに、黒色遮光層41は、あらかじめ第1の着色層41の設定膜厚と同じになるように形成されているため、黒色遮光層41が露出するまで第1の着色層41を平坦化処理すると、第1の着色層41を設定膜厚に形成することができる。平坦化処理後、洗浄工程、脱水工程を経て平坦化工程27が完了する。
研磨剤には、シリカ微粒子を分散したスラリーを使用し、研磨装置には、スラリー流量:100〜250ml/min、ウエハ圧:0.2〜5.0psi、ウエハ及び研磨パッド回転数:50〜300rpm、リテーナーリング圧:1.0〜2.5psi、研磨布からなる装置を使用することができる。研磨終了後、純水洗浄及び脱水ベーク処理を行うことで、次工程の塗布不良,剥がれなどの影響を排除することができる。
なお、平坦化工程27としてはこれに限らず、上記のドライエッチング装置を用いて黒色遮光層41が露出するまで第1の着色層45を全面エッチングで平坦化処理してもよい。
[第2色カラーフィルタ形成工程]
平坦化工程27の後、続いて第2色カラーフィルタ形成工程21を行う。
[第2の着色層形成工程]
第2色カラーフィルタ形成工程21では、先ず、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様の処理で、黒色遮光層41及び第1の着色層45上全体にフォトレジスト層55(図10(A)参照)を形成する。次に、露光機のフォトマスクを用いて、第2の着色層58(第2色目;例えばブルー(B);図11参照)を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程28)。図10(A)は、このパターニング工程28を行った状態を示し、符号56は、パターニングで形成されたフォトレジスト層55の開口部である。なお、このパターニング工程28の際、第1色カラーフィルタ形成工程21で黒色遮光層41に形成した位置決め用のマークを用いて露光機の位置決めを行う。これによって、黒色遮光層41に対する露光機の位置が第1色カラーフィルタ形成工程21のときと同じ位置となるように位置決めすることができる。
そして、図10(B)に示すように、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様に第2の着色層58を形成しようとする領域を除去するエッチング工程29を行う。図10(B)の符号57は、エッチングによって除去された黒色遮光層41の開口部である。このエッチング工程29で形成される開口部57は、第1のカラーフィルタ形成工程20で形成した開口部44と同じ幅寸法に形成する。すなわち、カラーフィルタの画素ピッチ単位の幅寸法W1よりも小さく幅寸法W2で開口部57を形成する。このように開口部44、57の幅寸法W2をカラーフィルタの画素ピッチ単位の寸法W1よりも小さく形成するエッチング工程を行い、後述するように、2色目以上の着色層を形成していくことで、着色層45,58の境界に幅の狭い黒色遮光層41を形成することができる。
エッチング工程30の次は、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様の処理でフォトレジスト層55の除去工程(フォトレジスト除去工程30)を行う。図11(A)は、フォトレジスト層55が除去された状態を示す。
フォトレジスト除去工程30の次は、図11(B)に示すように、黒色遮光層41及び第1の着色層45上全体を覆うと共に、開口部57に埋め込むようにして、第2の着色層(第2色目;例えばブルー(B))58を形成する。第1の着色層45の形成方法と同様に、スピンコータを用いて、カラーフィルタ組成物を塗布する。次に、ホットプレートを用いてポストベーク処理し、第2の着色層58を形成する。
[平坦化工程]
次に、図11(C)に示すように、CMP装置を用いて、研磨処理を実施し、黒色遮光層41および第1の着色層45が露出するまで第2の着色層58の全面を平坦化する(平坦化工程32)。なお、これに限らず、平坦化工程27同様にドライエッチング装置で全面エッチングしてもよい。平坦化工程32の後、続いて第3色カラーフィルタ形成工程22を行う。
[第3色カラーフィルタ形成工程]
第3色カラーフィルタ形成工程22は、上述した第1及び第2色カラーフィルタ形成工程20,21と同様のパターニング工程33、エッチング工程34、フォトレジスト除去工程35、着色層形成工程36、平坦化工程37を行う。先ず、黒色遮光層41、第1及び第2の着色層45,58上全体にフォトレジスト層59(図12(A)参照)を形成する。次に、フォトマスクを用いて、第3の着色層62(第3色目;例えばレッド(R);図13参照)を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程33)。図12(A)は、このパターニング工程33を行った状態を示し、符号60は、パターニングで形成されたフォトレジスト層59の開口部である。なお、このパターニング工程33の際、第1色カラーフィルタ形成工程21で黒色遮光層41に形成した位置決め用のマークを用いて露光機の位置決めを行う。これによって、黒色遮光層41に対する露光機の位置が第1色カラーフィルタ形成工程21のときと同じ位置となるように位置決めすることができる。
そして、図12(B)に示すように、第3の着色層58を形成しようとする領域を除去するエッチング工程34を行う。図12(B)の符号61は、エッチングによって除去された第2の着色層54の開口部である。このエッチング工程29で形成される開口部61は、第1のカラーフィルタ形成工程20で形成した開口部44と同じ幅寸法に形成する。すなわち、カラーフィルタの画素ピッチ単位の幅寸法W1よりも小さい幅寸法W2で開口部61を形成する。
エッチング工程34の次は、フォトレジスト層59の除去工程(フォトレジスト除去工程35)で、図13(A)は、フォトレジスト層59が除去された状態を示す。フォトレジスト除去工程35の次は、図13(B)に示すように、黒色遮光層41、第1及び第2の着色層41,54上全体を覆うと共に、開口部61に埋め込むようにして、第3の着色層(第3色目;例えばレッド(R))62を形成する(着色層形成工程36)。次に、図13(C)に示すように、黒色遮光層41、及び第1及び第2の着色層41,54が露出するまで第3の着色層62を研磨処理で平坦化する(平坦化工程37)。
以上で説明したように、カラーフィルタ製造工程17では、黒色遮光層41の画素ピッチW1よりも小さい幅寸法W2で開口部を形成し、この開口部を埋めるようにして着色層を形成する工程を2回以上繰り返していくことで、第1〜第3の着色層45,58,62からなるカラーフィルタアレイ、及び第1〜第3の着色層45,58,62の境界に位置する細い線幅の黒色遮光層41(遮光壁)が形成される。具体的には、従来のカラーフィルタ製造工程では、遮光壁の線幅はフォトレジストの解像度に左右され、線幅寸法は0.2μmまでが限界であったが、本発明では、黒色遮光層41(遮光壁)は、両側の開口部を除去することで形成されるため、フォトレジストの解像度に依存せず、細い線幅、例えば線幅0.1mmの黒色遮光層41(遮光壁)を形成することが可能となる。よって、カラーフィルタのさらなる性能要求にも対応することが可能であり、カラーフィルタの微細化、薄型化に対応することができる。また、このようにしてカラーフィルタ製造工程17で形成された黒色遮光層41の遮光壁は、支持体(半導体ウェハ)39の受光部、ボンディングパッド、ダイシングライン上を除いた箇所に形成され、斜め入射光を吸収して隣接する画素間を通過する光を遮る。
上記第1実施形態では、各着色層形成工程26,31,36の後に平坦化工程27,32,37を行っているが、これに限るものではなく、以下で説明する本発明の第2実施形態では、平坦化工程27,32を省略し、第3色カラーフィルタ形成工程20内の1回のエッチバック工程で、第1〜第3の着色層45,58,62を同時に全面エッチングで平坦化する製造方法を示す。この製造方法を適用したカラーフィルタ製造工程を図15に示す。図15に示すように、カラーフィルタ製造工程70は、エッチングストッパー層形成工程18、黒色遮光層形成工程19、第1色カラーフィルタ形成工程71、第2色カラーフィルタ形成工程72、第3色カラーフィルタ形成工程73からなり、さらに第1〜3色カラーフィルタ形成工程71〜73は、パターニング工程23,74,78、エッチング工程24,75,79、フォトレジスト除去工程25,76,80、着色層形成工程26,77,81、平坦化工程82からなる。なお、第1色及び第2カラーフィルタ形成工程71,72には、平坦化工程が無い。また、上記第1実施形態と同様の処理をする工程、及び同様の材料については同符号を付して説明を省略する。
カラーフィルタ製造工程70では、エッチングストッパー層形成工程18、黒色遮光層形成工程19、及び第1色カラーフィルタ形成工程71のパターニング工程23から第1の着色層形成工程26までは、上記第1実施形態のカラーフィルタ製造工程17と同様に行う。すなわち、黒色遮光層41に画素ピッチW1よりも小さい幅寸法W2の開口部44がドライエッチングにより形成され、黒色遮光層41の上面を覆い、且つ開口部44を埋めるように第1の着色層45が形成される。第1の着色層形成工程26の後、続いて第2色カラーフィルタ形成工程72を行う。
[第2の着色層形成工程]
第2色カラーフィルタ形成工程72では、先ず図16(A)に示すように、第1の着色層45の上全体を覆うようにフォトレジスト層85を形成する。次にフォトマスクを用いて、第2の着色層58を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程74)。図16(B)は、このパターニング工程74を行った状態を示し、符号86は、パターニングで形成されたフォトレジスト層85の開口部である。そして、図16(C)に示すように、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様に異方性エッチング処理と等方性エッチング処理を繰り返して第2の着色層58を形成しようとする領域を除去するエッチング工程75を行う。図16(C)の符号87は、エッチングによって除去された黒色遮光層41及び第1の着色層45の開口部である。このエッチング工程75で形成される開口部87は、第1のカラーフィルタ形成工程71で形成した開口部44と同じ幅寸法W2に形成する。ただし、開口部87は、開口部44とは異なり、黒色遮光層41及び第1の着色層45の両方を貫通して形成されている。エッチング工程75の次は、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様の処理でフォトレジスト層85の除去工程(フォトレジスト除去工程76)を行う。図17(A)は、フォトレジスト層85が除去された状態を示す。
フォトレジスト除去工程76の次は、図17(B)に示すように、第1の着色層45上全体を覆うと共に、開口部87に埋め込むようにして、第2の着色層(第2色目;例えばブルー(B))58を形成する(第2の着色層形成工程77)。第2の着色層形成工程77の後、続いて第3色カラーフィルタ形成工程73を行う。
[第3色カラーフィルタ形成工程]
第3色カラーフィルタ形成工程73は、上述した第2色カラーフィルタ形成工程72と同様のパターニング工程78、エッチング工程79、フォトレジスト除去工程80、及び着色層形成工程81に加えて、平坦化工程82を行う。先ず、第2の着色層58上全体にフォトレジスト層88(図18(A)参照)を形成する。次に、フォトマスクを用いて、第3の着色層62(第3色目;例えばレッド(R);図20参照)を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程78)。図18(A)は、このパターニング工程78を行った状態を示し、符号89は、パターニングで形成されたフォトレジスト層88の開口部である。そして、図18(B)に示すように、第3の着色層62を形成しようとする領域を除去するエッチング工程79を行う。図18(B)の符号90は、エッチングによって除去された第2の着色層54の開口部である。このエッチング工程79で形成される開口部90は、第1のカラーフィルタ形成工程71で形成した開口部44と同じ幅寸法W2に形成する。ただし、開口部90は、開口部44とは異なり、黒色遮光層41及び第1,第2の着色層45,58を貫通して形成されている。
エッチング工程79の次は、フォトレジスト層88の除去工程(フォトレジスト除去工程80)で、図19(A)は、フォトレジスト層88が除去された状態を示す。フォトレジスト除去工程80の次は、図19(B)に示すように、第2の着色層54上全体を覆うと共に、開口部90に埋め込むようにして、第3の着色層(第3色目;例えばレッド(R))58を形成する。次に、黒色遮光層41が露出するまで第1〜第3の着色層41,58,62を同時に全面エッチング(平坦化工程82)で平坦化する。
[平坦化工程]
平坦化工程82では、上記の平坦化工程と同様の方法で、黒色遮光層41が露出するまで第1〜第3の着色層41,58,62を研磨して平坦化する。これにより、図20に示すように、第1〜第3の着色層45,58,62からなるカラーフィルタアレイ、及び第1〜第3の着色層45,58,62の境界に位置する黒色遮光層41(遮光壁)が形成される。
[着色層の組成物について]
着色層の組成物について以下に説明する。着色層の組成物は、上記のようにドライエッチングでパターン形成することから、光硬化性成分は不要である。光硬化性成分を少なく、さらに好ましくは光硬化性成分を含まない着色層の組成物では、着色剤の濃度を高めることができる。したがって、従来以上に薄膜化されたパターンを、透過分光を維持しながら形成することが可能になる。よって、光硬化性成分を含まない非感光性の硬化性組成物が好ましく、より好ましくは熱硬化性組成物である。以下、熱硬化性組成物について詳細に説明する。
[熱硬化性組成物]
熱硬化性組成物は、着色剤と、熱硬化性化合物とを含んでなり、全固形分中における着色剤濃度は50質量%以上100質量%未満であることが好ましい。着色剤濃度を高めることにより、より薄膜のカラーフィルタを形成することができる。
[着色剤]
本発明に用いることができる着色剤は、特に限定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができる。
[顔料]
本発明に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を挙げることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
本願発明において好ましく用いることができる顔料として、以下のものを挙げることができる。耐光性が強い無機顔料を選定することが好ましい。以下では、C.I.15:3が代表例である。
C.I.ピグメント・イエロー
11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ
36,71;
C.I.ピグメント・レッド
122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット
19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー
15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1
[染料]
本発明において、着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解して非感光性の熱硬化性着色樹脂組成物を得ることができる。本発明における組成物を構成する着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
[着色剤濃度]
本発明における熱硬化性組成物(着色層の組成物)の全固形分中の着色剤含有率は特に限定されるものではないが、好ましくは30質量%以上60質量%未満である。30質量%以上とすることでカラーフィルタとして適度な色度を得ることができる。また、60質量%未満とすることで光硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
[熱硬化性化合物]
本発明に使用可能な熱硬化性化合物としては、加熱により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。前記熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。
熱硬化性化合物としては、加熱により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。前記熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。
更に好ましい熱硬化性化合物としては、(a)エポキシ化合物、(b)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、前記熱硬化性化合物としては、多官能エポキシ化合物が特に好ましい。
前記(a)エポキシ化合物としては、エポキシ基を有し、かつ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物;ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
また、市販されているものとしては、脂環式エポキシ化合物:「CEL−2021」等、脂環式固形エポキシ樹脂:「EHPE−3150」等、エポキシ化ポリブタジエン:「PB3600」等、可とう性脂環エポキシ化合物:等「CEL−2081」、ラクトン変性エポキシ樹脂:「PCL−G」等が挙げられる(何れもダイセル化学工業(株)製)。また、他には「セロキサイド2000」、「エポリードGT−3000」、「GT−4000」(何れもダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。これらの中では、脂環式固形エポキシ樹脂が最も硬化性に優れており、さらには「EHPE−3150」が最も硬化性に優れている。これらの化合物は単独で使用してもよいし、2種以上組合せてもよく、以降に示す他種のものとの組合せも可能である。
前記(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が各化合物に置換している数としては、メラミン化合物の場合2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。以下、前記(b)のメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物及びウレア化合物を総じて、(b)における(メチロール基、アルコキシメチル基又はアシロキシメチル基含有)化合物という。
前記(b)におけるメチロール基含有化合物は、(b)におけるアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(b)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)における化合物の具体例を挙げる。前記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、ヘキサキス(メトキシエチル)メラミン、ヘキサキス(アシロキシメチル)メラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物として、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラキス(メトキシメチル)グアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラキス(メトキシエチル)グアナミン、テトラキス(アシロキシメチル)グアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物又はその混合物などが挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物又はその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物として、例えば、テトラメチロールウレア、テトラキス(メトキシメチル)ウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラキス(メトキシエチル)ウレア、などが挙げられる。
これら(b)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
前記(c)における化合物、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物は、前記(b)における化合物の場合と同様、上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。以下、これら化合物を総じて、(c)における(メチロール基、アルコキシメチル基又はアシロキシメチル基含有)化合物ということがある。
前記(c)における化合物に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基又はアルコキシメチル基の数としては、一分子当り最低2個必要であり、熱硬化及び保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位,4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位及びパラ位が全て置換されている化合物が好ましい。前記フェノール化合物の3位又は5位は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)におけるメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基の2位又は4位が水素原子である化合物を原料に用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位又はパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾールの各異性体、2,3−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記(c)の具体例としては、フェノール化合物として、例えば、トリメチロールフェノール、トリス(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリス(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2,6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラキス(メトキシメチル)ビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、テトラキス(メトキシメチル)−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサキス(メトキシメチル)体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1,6−ジヒドロキシメチル−2,7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられ、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、前記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部又は全部アシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
これらの化合物の中で好ましいものとしては、トリメチロールフェノール、ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)のヘキサメチロール体又はそれらのメチロール基がアルコキシメチル基及びメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。これら(c)における化合物は、単独で使用してもよく、組合せて使用してもよい。
熱硬化性組成物中における前記熱硬化性化合物の総含有量としては、素材により異なるが、該硬化性組成物の全固形分(質量)に対して、0.1〜50質量%が好ましく、0.2〜40質量%がより好ましく、1〜35質量%が特に好ましい。
[各種添加物]
熱硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、硬化剤、硬化触媒、溶剤、充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、分散剤、等を配合することができる。
[バインダー]
バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
前記バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
これら各種バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、例えばベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ベンジルメタアクリルアミドのような各共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。これらのバインダー中に前記着色剤を高濃度に分散させることで、下層等との密着性を付与でき、これらはスピンコート、スリットコート時の塗布面状にも寄与している。
[硬化剤]
熱硬化性化合物として、エポキシ樹脂を使用する場合、硬化剤を添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。前記硬化剤に関しては垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。前記硬化剤の例を挙げると以下のようになる。触媒的に作用するものとしては、第三アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応するものとして、ポリアミン、酸無水物等;また、常温硬化のものとして、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂、中温硬化のものの例としてジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;高温硬化の例として、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等がある。また化学構造別に見るとアミン類では、脂肪族ポリアミンとしてはジエチレントリアミン;芳香族ポリアミンとしてはメタフェニレンジアミン;第三アミンとしてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;酸無水物としては無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックス;合成樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド等が挙げられる。
これら硬化剤は、加熱によりエポキシ基と反応し、重合することによって架橋密度が上がり硬化するものである。薄膜化のためには、バインダー、硬化剤とも極力少量の方が好ましく、特に硬化剤に関しては熱硬化性化合物に対して35質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下とすることが好ましい。
[硬化触媒]
高い着色剤濃度を実現するためには、前記硬化剤との反応による硬化の他、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。前記硬化触媒の添加量としてはエポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
[溶剤]
熱硬化性組成物は、各種溶剤に溶解された溶液として用いることができる。熱硬化性組成物に用いられるそれぞれの溶剤は、各成分の溶解性や熱硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されない
[分散剤]
分散剤は、顔料の分散性を向上させるために添加することができる。前記分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
これらの分散剤としては、多くの種類の化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000(日本ルーブリゾール社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)、W001(裕商(株)製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業(株)製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ(株)製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123(旭電化(株)製)およびイソネットS−20(三洋化成(株)製)が挙げられる
前記分散剤は、単独で用いてもよくまた2種以上組み合わせて用いてもよい。前記分散剤の本発明における熱硬化性組成物中の添加量は、通常顔料100質量部に対して0.1〜50質量部程度が好ましい。
[その他の添加剤]
非感光性の着色硬化性組成物には、必要に応じて各種添加剤を更に添加することができる。各種添加物の具体例としては、上記の着色光硬化性組成物において説明した各種添加剤を挙げることができる。
上記の各実施形態では、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)による原色系のカラーフィルタを作成する場合を例に説明したが、シアン、マゼンタ、イエロー、(グリーン)を用いた補色系のカラーフィルタを作製する場合にも有用である。また、RGB3色からなるカラーフィルタ以外に、黒色層形成後の凹部形成工程、フィルタ形成工程、及び平坦化工程を含む工程群を所望の色相数に合わせて群数だけ設けることで、所望の色相からなるカラーフィルタを得ることができる。
[青色顔料分散液の調整]
下記にしめす青色顔料分散液を調製した。
B顔料分散液
・ ピグメントブルー15:6 125質量部
・ ピグメントバイオレット 25質量部
・ 分散剤 PLADDED211(楠本化成(株)製) 40質量部
・ ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 15質量部
・ PGMEA 755質量部
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施した。
[青色着色組成物の調整]
上記B顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物を調製した。
・ EHPE−3150 0.8質量部(上記青色顔料分散液に対し)
更に、上記青色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が13.0%になるように希釈した。
[赤色顔料分散液の調整]
下記にしめす赤色顔料分散液を調製した。
R顔料分散液
・ ピグメントレッド254 80質量部
・ ピグメントイエロー139 20質量部
・ 分散剤 EDAPLAN472(楠本化成(株)製) 30質量部
・ ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 10質量部
・ PGMEA 700質量部
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施した。
[赤色着色組成物の調整]
上記R顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非観光性着色組成物を調製した。
・ EHPE−3150 0.5質量部(上記赤色顔料分散液に対し)
更に、上記赤色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が15.0%になるように希釈した。
[緑色顔料分散液の調整]
下記にしめす緑色顔料分散液を調製した。
G顔料分散液
・ ピグメントグリーン36 90質量部
・ ピグメントグリーン7 25質量部
・ ピグメントイエロー139 40質量部
・ 分散剤 PLADDED151(楠本化成(株)製) 20質量部
・ ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 10質量部
・ PGMEA 630質量部
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施した。
[緑色着色組成物の調整]
上記G顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物を調製した。
・ EHPE−3150 0.8質量部(上記緑色顔料分散液に対し)
更に、上記青色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が13.0%になるように希釈した。
[黒色材含有組成物]
(1)組成物
本発明の組成物は、(A)着色剤、(B)熱硬化性化合物、(C)有機溶剤、を含有する着色剤である。本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(C)に加えて、添加剤として他の成分を含有してもよい。
前記(A)着色剤としては、以下の着色剤を挙げることができる。
(a)チタンブラック
本発明の感光性樹脂組成物は、黒色色材として、チタンブラックを含有する。
チタンブラックは、従来感光性樹脂組成物、特に遮光膜用感光性樹脂組成物に分散、溶解されている顔料・染料と比較して、赤外光領域の遮光能力が高いため、遮光膜の重ね合わせでは遮光できない、赤外光領域の遮光を確実に行うことができる。特に、本発明の感光性樹脂組成物を硬化した遮光膜は赤外光領域の遮光性が高く、これを備える固体撮像素子の暗電流によるノイズを抑制することができる。また、チタンブラックは、黒色色材として一般的に使用されるカーボンブラックと比較して、パターン形成のために照射するi線の吸収が小さいため、少ない露光量で硬化することができ、生産性の向上に寄与することができる。
チタンブラックは、チタン原子を有する黒色粒子である。好ましくは低次酸化チタンや酸窒化チタン等である。チタンブラック粒子は、分散性の向上や凝集性の抑制などの目的で必要に応じ、表面を化学修飾することが可能である。具体的には、チタンブラックの表面を酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムで被覆することが可能であり、また、特開2007−302836号公報に示されるような撥水性物質による表面処理も可能である。また、前記チタンブラックは、分散性、着色性等を調整する目的で、Cu、Fe、Mn、V、Ni等の複合酸化物、酸化コバルト、酸化鉄、カーボンブラック、アニリンブラック等の黒色顔料を1種あるいは2種以上の組み合わせて含有してもよい。また、所望とする波長の遮光性を制御する目的で、既存の赤、青、緑、黄色、シアン、マゼンタ、バイオレット、オレンジ等の顔料、又は染料などの着色剤を添加することも可能である。
前記チタンブラックの市販品の例としては、(株)ジェムコ製(三菱マテリアル(株)販売)チタンブラック10S、12S、13R、13M、13M−C、13R、13R−N、赤穂化成(株)製ティラック(Tilack)Dなどが挙げられる。
前記チタンブラックの製造方法としては、二酸化チタンと金属チタンの混合体を還元雰囲気で加熱し還元する方法(特開昭49−5432号公報)、四塩化チタンの高温加水分解で得られた超微細二酸化チタンを水素を含む還元雰囲気中で還元する方法(特開昭57−205322号公報)、二酸化チタン又は水酸化チタンをアンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭60−65069号公報、特開昭61−201610号公報)、二酸化チタン又は水酸化チタンにバナジウム化合物を付着させ、アンモニア存在下で高温還元する方法(特開昭61−201610号公報)などがあるが、これらに限定されるものではない。
前記チタンブラックの粒子の粒子径に特に制限は無いが、分散性、着色性の観点、及び、固体撮像素子における歩留まりへの影響の観点から、平均粒子径(平均一次粒子径)が10〜150nmであることが好ましく、15〜100nmであることがより好ましく、20−80nmであることが特に好ましい。平均粒子径は、チタンブラックを適当な基板へ塗布し、走査型電子顕微鏡により観察することによって測定することができる。前記チタンブラックの比表面積は、特に限定がないが、チタンブラックを撥水化剤で表面処理した後の撥水性が所定の性能となるために、BET法にて測定した値が約5〜150m2/gであることが好ましく、約20〜100m2/gであることがより好ましい。
(b)カーボンブラック
カーボンブラックは、炭素の微粒子を含む黒色の微粒子であり、好ましい粒子は直径約3〜1,000nmの炭素の微粒子を含んでなるものである。また、該微粒子の表面には様々な炭素原子、水素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ハロゲン、無機原子などを含有する官能基を有することができる。また、カーボンブラックは目的とする用途に応じて、粒子径(粒の大きさ)、ストラクチャー(粒子のつながり)、表面性状(官能基)をさまざまに変えることにより特性を変化させることができる。黒度や樹脂との親和性を変えたり、導電性を持たせたることも可能である。
前記カーボンブラックの具体例としては、例えば、三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラックN339、ダイヤブラックSH、ダイ ヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLP。キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、N990、N991、N908。旭カーボン社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15、アサヒサーマル、デグサ社製のカーボンブラックColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlack Fw18、ColorBlack S170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、 PrintexV、Printex140U、Printex140V等を挙げることができる。
また、前記カーボンブラックは、絶縁性を有することが好ましいことがある。
絶縁性を有するカーボンブラックとは、下記のような方法で粉末としての体積抵抗を測定した場合、絶縁性を示すカーボンブラックのことである。この絶縁性は、例えば、カーボンブラック粒子表面に、有機物が吸着、被覆又は化学結合(グラフト化)しているなど、カーボンブラック粒子表面に有機化合物を有していることに基づく。即ち、カーボンブラックをベンジルメタクリレートとメタクリル酸がモル比で70:30の共重合体(重量平均分子量30,000)と20:80重量比となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテル中に分散し塗布液を調製し、厚さ1.1mm、10cm×10cmのクロム基板上に塗布して乾燥膜厚3μmの塗膜を作製し、さらにその塗膜をホットプレート中で220℃、約5分加熱処理した後に、JISK6911に準拠している三菱化学(株)製高抵抗率計、ハイレスターUP(MCP−HT450)で印加して、体積抵抗値を23℃相対湿度65%の環境下で測定する。そして、この体積抵抗値として、105Ω・cm以上、より好ましくは106Ω・cm以上、特に好ましくは107Ω・cm以上を示すカーボンブラックが好ましい。
上述のようなカーボンブラックとして、例えば、特開平11−60988号公報、特開平11−60989号公報、特開平10−330643号公報、特開平11−80583号公報、特開平11−80584号公報、特開平9−124969号公報、特開平9−95625号公報で開示されている樹脂被覆カーボンブラックを使用することができる。
チタンブラックと併用する黒色色材の平均粒子径(平均一次粒子径)は、異物発生の観点、固体撮像素子の製造におけるその歩留まりへの影響の観点から、その平均一次粒子径は小さいことが好ましい。平均一次粒子径が50〜100nmが好ましく、50nm以下がより好ましく、30nm以下が好ましい。平均粒子径は、黒色色材を適当な基板へ塗布し、走査型電子顕微鏡により観察することにより測定することができる。
熱硬化性樹脂組成物中のチタンブラックの含有量は、特に限定されるものではないが、形成される遮光性フィルターの可視域〜赤外域(400〜1,600nm)における、平均透過率が1%以下となることが好ましい。RGB等の色分解フィルターとほぼ同じ膜厚で2.0以上の光学濃度が得られることが好ましい。感光性樹脂組成物の固形分中のチタンブラックの配合量は、10〜95重量%が好ましく、20〜80重量%がより好ましい。
本発明において、チタンブラックとカーボンブラックを併用してもよく、更にチタンブラック、カーボンブラック以外の黒色色材を更に一種類を併用してもよい。
併用できる黒色色材としては、各種公知の黒色顔料や黒色染料を用いることができるが、特に、少量で高い光学濃度を実現できる観点から、酸化鉄、酸化マンガン、グラファイト等が好ましい。
その他の組成物としては、先述の着色組成物で用いる化合物を適用することができる。
[着色熱硬化性組成物の調液]
表1に示すような3種類の着色熱硬化性組成物を調液した。いずれも質量%で調整した。
(着色熱硬化性組成物1)
着色剤)チタンブラック、固形分中比率:58.8質量%
固形分)20.0質量%
硬化性成分)12.0質量%
(着色熱硬化性組成物2)
着色剤)チタンブラックおよびカーボンブラック、混合比率=6:5
固形分中比率:66.0質量%
固形分)20.0質量%
硬化性成分)12.0%
(着色熱硬化性組成物3)
着色剤)カーボンブラック、固形分中比率:62.5質量%
固形分)20.0質量%
硬化性成分)12.0%
Figure 2010085755
[実施例1]
上記のカラーフィルタ製造工程で、支持体上に、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)色の顔料をそれぞれ含む3色のカラーフィルタ層からなるカラーフィルタアレイ及び各カラーフィルタ層の境界の位置に黒色遮光層を形成する。
先ず、黒色遮光層として、上記表1の着色剤硬化性組成物1を、支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。次に、黒色遮光層上にi線フォトレジスト(FHi622BC:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布して、カラーフィルタ層のグリーンを形成すべき領域を除去し、それ以外の領域を残すようにパターニングする。所望する画素ピッチの寸法W1は、1.0μmで、カラーフィルタ層のグリーン(第1の着色層)を形成するための幅寸法W2を0.9μmで形成することを想定し、パターニング処理する。
パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして、黒色遮光層をエッチング処理する。このエッチング工程において、異方性エッチング処理の際に導入するエッチングガスは、塩素ガス(流量10ml/min)と窒素ガス(流量30ml/min)の混合ガスを用いた。事前に測定した黒色遮光層のエッチングレートが230nm/minであることから、黒色遮光層の開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として124秒を要して異方性エッチング処理した。この異方性エッチング処理に続いて行う等方性エッチング処理では、エッチングガスとして、酸素ガス(流量25ml/min)を使用し、エッチング処理時間は5秒を要した。次に、現像液(MS230C:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を用いて、パドル現像処理を行い、フォトレジストを除去した。
第1のカラーフィルタ形成工程では、グリーンの着色剤組成物で、黒色遮光層を覆うとともに黒色遮光層に形成した開口を埋めるように塗布してグリーンのカラーフィルタ層を形成する。以下、パターニング工程、エッチング工程、フォトレジスト除去工程、着色層形成工程を2回繰り返してレッド及びブルーのカラーフィルタ層を形成する。最後にCMP装置を用いて、黒色遮光層上を覆っているカラーフィルタ層3色を研磨し除去する。このとき黒色層が研磨の終点層となる。研磨剤には、シリカ微粒子を分散したスラリーを使用し、スラリーの流量150ml/min、ウェハ圧6.89kPa、回転数150rpm、リテーナーリング圧13.78kPaで研磨した。←(国際単位で記載しないと拒絶の対象になりますので、それぞれ圧力の値をkPaに修正しました。数値の確認を御願い致します。)以上の工程を経て、線幅寸法0.1μmの黒色遮光層(遮光壁)を有するカラーフィルタ層を形成することができる。
[実施例2]
上記のカラーフィルタ製造工程で、黒色遮光層として上記表1の着色剤硬化性組成物2を、支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。また、パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして黒色遮光層に開口部をエッチングするエッチング工程では、異方性エッチング処理する際のエッチングガスは、塩素ガス(流量35ml/min)とCガス(流量15ml/min)の混合ガスを用いた。この異方性エッチング処理のエッチングレートは300nm/minで、黒色遮光層に形成すべき開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として80秒を要した。これら以外の条件及び工程は実施例1と同じであり、全ての工程を経て、線幅寸法0.1μmの黒色遮光層(ブラックマトリックス)を有するカラーフィルタ層を形成することができる。
[実施例3]
上記のカラーフィルタ製造工程で、黒色遮光層として、表1の着色剤硬化性組成物3を、支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。また、パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして黒色遮光層に開口部をエッチングするエッチング工程では、異方性エッチング処理する際のエッチングガスは、CFガス(流量200ml/min)とO2ガス(流量50ml/min)の混合ガスを用いた。この異方性エッチング処理のエッチングレートは350nm/minで、黒色遮光層に形成すべき開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として68秒を要した。これら以外の条件及び工程は実施例1と同じであり、全ての工程を経て、線幅寸法0.1μmの黒色遮光層(ブラックマトリックス)を有するカラーフィルタ層を形成することができる。
[実施例4]
上記のカラーフィルタ製造工程で、黒色遮光層として、表1の着色剤硬化性組成物1を支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。所望する画素ピッチの寸法W1は、1.0μmで、カラーフィルタ層のブルー(第1の着色層)を形成するための幅寸法W2を0.8μmで形成することを想定し、パターニング処理する。パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして黒色遮光層に開口部をエッチングするエッチング工程では、異方性エッチング処理する際のエッチングガスは、塩素ガス(流量10ml/min)と窒素ガス(流量30ml/min)の混合ガスを用いた。この異方性エッチング処理のエッチングレートが230nm/minであることから、黒色遮光層の開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として124秒を要した。
第1のカラーフィルタ形成工程では、ブルーの着色剤組成物で、黒色遮光層を覆うとともに黒色遮光層に形成した開口を埋めるように塗布してブルーのカラーフィルタ層を形成する。以下、パターニング工程、エッチング工程、フォトレジスト除去工程、着色層形成工程を2回繰り返してレッド及びグリーンのカラーフィルタ層を形成する。最後にCMP装置を用いて、黒色遮光層上を覆っているカラーフィルタ層3色を研磨し除去する。このとき黒色層が研磨の終点層となる。研磨剤には、シリカ微粒子を分散したスラリーを使用し、スラリーの流量150ml/min、ウェハ圧6.89kPa、回転数150rpm、リテーナーリング圧13.78kPaで研磨した。以上の工程を経て、線幅寸法0.1μmの黒色遮光層(遮光壁)を有するカラーフィルタ層を形成することができる。
[比較例1]
従来のカラーフィルタ製造工程、すなわち、先にグリーン、ブルー、レッドのカラーフィルタ層を形成した後、カラーフィルタ層上にKrF線フォトレジスト(GKR5303:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布して、カラーフィルタ層境界を開口するようにパターニングする。開口部は、黒色遮光層(ブラックマトリックス)を形成する部分である。開口部の線幅は0.1μmで形成する。
パターニングしたフォトレジストをマスクとして、異方性エッチング処理する。この異方性エッチング処理の際に導入するエッチングガスは、CFガス(流量200ml/min)とO2ガス(流量50ml/min)の混合ガスを用いた。事前に測定したカラーフィルタ層のエッチングレートが300nm/minであることから、カラーフィルタ層の開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として80秒を要した。次に、現像液(MS230C:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を用いて、パドル現像処理を行い、フォトレジストを除去した。
黒色着色剤組成物で、カラーフィルタ層を覆うとともにカラーフィルタ層に形成した開口を埋めるように塗布して黒色遮光層を形成する。そして、カラーフィルタ層上の黒色遮光層をCMP装置で研磨除去する。研磨条件は実施例1と同じであり、全ての工程を経て形成された黒色遮光層(ブラックマトリックス)は、上記のKrF線フォトレジスト材料の解像度に依存し、線幅寸法0.2μm以下に形成することが困難である。また、CMP工程の終点検出層がないため、研磨を停止する終点マージンが小さくなり、歩留まりに影響する。
以上の条件で製造したカラーフィルタの評価は以下の表2のようになる。なお、評価方法としては、線幅寸法を測長SEM(日立ハイテクノロジーズ製S−9380II)で測定した。また膜厚制御性は、断面SEM(日立ハイテクノロジーズ製S−4800)を用いて、CMP工程後に膜厚を測定した。評価基準としては、所望の膜厚400nmの基準より、変化量;50nm未満の場合○、変化量;50nm以上100nm未満の場合△、変化量;100nm以上の場合×とした。総合評価は、◎;非常に良好、○;良好、△;使用可、×使用不可とした。
Figure 2010085755
以上の条件で製造したカラーフィルタの黒色遮光層(ブラックマトリックス)について、上記表2に示すように、実施例1〜4については、線幅は全て0.1μmまで可能であり、膜厚制御性も実用可能な範囲内であるため、総合評価も良好又は非常に良好である。よって、実施例1〜4は、フォトレジストの解像度に依存することなく、線幅0.2μm以下の黒色遮光層の形成が可能となり、カラーフィルタのさらなる微細化、薄型化に対応することができる。これに対して、比較例1では、フォトレジスト材料の解像度に依存し、線幅寸法0.2μm以下に形成することが困難である。また、CMP工程の終点検出層がないため、研磨を停止する終点マージンが小さくなり、歩留まりに影響する。よって、総合評価でも使用不可となっている。
固体撮像装置の要部断面図である。 カラーフィルタ及びブラックマトリックスの配列を示す平面図である。 カラーフィルタ製造工程を説明する工程図である。 黒色遮光層及びフォトレジスト層を形成した状態を示す断面図である。 黒色遮光層にパターニングを行った状態を示す断面図である。 黒色遮光層に第1の着色層を形成する領域のエッチング工程が行われた状態を示す説明図である。 ドライエッチング装置の概略図である。 フォトレジスト層が剥離された状態を示す断面図である。 第1の着色層を形成した後、平坦化工程が行われた状態を示す説明図である。 第2の着色層を形成する領域のエッチング工程が行われるときの状態を示す説明図である。 第2の着色層を形成した後、平坦化工程が行われた状態を示す説明図である。 第3の着色層を形成する領域のエッチング工程が行われるときの状態を示す説明図である。 第3の着色層を形成した後、平坦化工程が行われた状態を示す説明図である。 第2実施形態のカラーフィルタ製造工程を説明する工程図である。 第2実施形態で第2の着色層を形成する領域のエッチング工程が行われるときの状態を示す説明図である。 第2実施形態で第2の着色層を形成する工程が行われたときの状態を示す説明図である。 第2実施形態で第3の着色層を形成する領域のエッチング工程が行われるときの状態を示す説明図である。 第2実施形態で第3の着色層を形成した後、平坦化工程が行われた状態を示す説明図である。
符号の説明
10 固体撮像装置
13B B色カラーフィルタ
13G G色カラーフィルタ
13R R色カラーフィルタ
14 ブラックマトリックス
39 支持体
41 黒色遮光層
54 第1の着色層
57 第2の着色層
62 第3の着色層

Claims (15)

  1. 基体表面に、少なくとも2色以上の着色層を配列してなるカラーフィルタの製造方法であって、
    支持体上に黒色遮光層を形成する黒色遮光層形成工程と、前記黒色遮光層のうち、前記着色層の境界となる箇所を残すようにドライエッチングして開口部を形成するエッチング工程と、前記エッチング工程後、前記開口部内に前記着色層を形成する着色層形成工程とを行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記黒色遮光層の膜厚は前記着色層の設定膜厚と同じになるように形成することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記着色層形成工程後、前記黒色遮光層上の前記着色層材料の全面を平坦化処理して前記着色層及び前記黒色遮光層の膜厚を均一化する平坦化工程を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記平坦化工程は、CMP法、もしくはエッチバック法のいずれかの平坦化処理を用いることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記平坦化工程は、前記黒色遮光層が露出するまで前記着色層材料を除去することを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記黒色遮光層は、前記着色層よりも耐研磨性の高い材料を使用し、前記平坦化処理の際、前記着色層の過研磨を抑制することを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記黒色遮光層形成工程後に、前記エッチング工程、及び前記着色層形成工程、及び前記平坦化工程を少なくとも含む工程群を2回以上有することを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記黒色遮光層形成工程後に、前記エッチング工程及び前記着色層形成工程を少なくとも含む工程群を2回以上経て、その後前記平坦化工程を行うことを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記エッチング工程は、複数の前記開口部が前記黒色遮光層の一部で隔離されるように形成し、前記着色層形成工程で形成された前記着色層の間に前記黒色遮光層が遮光壁として形成されることを特徴とする請求項1ないし8いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 前記遮光壁は、前記黒色遮光層の膜厚方向と直交する方向における線幅が0.2μm以下であることを特徴とする請求項1ないし9いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 前記支持体は、ボンディングパッド、ダイシングライン、及び画素毎に形成された受光部を有する半導体ウェハであり、前記黒色遮光層は、前記受光部、ボンディングパッド、ダイシングライン上を除いた箇所に形成され、斜め入射光を吸収して隣接する前記画素間を通過する光を遮る遮光膜として機能することを特徴とする請求項1ないし10いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 前記黒色遮光層は、チタンブラック材、もしくはカーボンブラック材のいずれかを含むことを特徴とする請求項1ないし11いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 前記着色層及び前記黒色遮光層は、感光性を有さない熱硬化性組成物を含むことを特徴とする請求項1ないし12いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  14. 1回目の前記エッチング工程の際、露光機の位置合わせ用のマークを形成し、それ以降の前記エッチング工程では、前記マークを基準として前記露光機の位置合わせを行うことを特徴とする請求項1ないし13いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  15. 請求項1ないし14いずれかに記載のカラーフィルタ製造方法により製造されたカラーフィルタを備えたことを特徴とする固体撮像装置。
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