JP2010085755A - カラーフィルタの製造方法及び固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体39上に黒色遮光層41を形成する。黒色遮光層41にドライエッチングにより開口部44を形成する。開口部44を埋めるように第1の着色層45を形成した後、研磨処理して第1の着色層45が黒色遮光層41と同じ膜厚になるまで平坦化する。この後、黒色遮光層41に開口部57を形成する。開口部57を埋めるように第2の着色層58を形成して第1の着色層45、黒色遮光層41と同じ膜厚になるまで平坦化する。さらにこの後、黒色遮光層41に開口部61を形成し、この開口部61を埋めるように第3の着色層62を形成して第1及び第2の着色層45,58、黒色遮光層41と同じ膜厚になるまで平坦化する。黒色遮光層41は、第1〜第3の着色層45,58,62の境界となる位置が残るようにドライエッチングされている。
【選択図】図13
Description
さらに半導体基板12には、転送電極(図示せず)が設けられており、フォトダイオード11R,11G,11Bに蓄積された信号電荷が読み出され、転送される。
カラーフィルタ製造工程17では、先ず、エッチングストッパー層形成工程18を行う。なお、本実施形態では、支持体39上にエッチングストッパー層40を形成する構成を例示しているが、このエッチングストッパー層40は形成しても、形成しなくてもよいため、カラーフィルタの構成に応じてエッチングストッパー層形成工程18を適宜行わず、次の黒色遮光層形成工程19に進んでもよい。図4に示すように、このエッチングストッパー層形成工程18では、支持体39上に少なくとも酸化シリコンを含むエッチングストッパー層40を、ゾルゲル法より、例えばVR1(ラサ工業社製)をスピンコーター(SCWC80A 大日本スクリーン社製)を用いて形成する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃で、5〜10分加熱処理し、塗布膜を乾燥・硬化させてエッチングストッパー層40を形成する。または、CVD法、スパッタ法、蒸着法を用いてもよい。着色層の透過性を損なわない観点から、エッチングストッパー層40は、可視領域に透明で、膜厚は50nm〜200nmが好ましく、100nm〜150nmが更に好ましい。また屈折率は、1.45〜1.7が好ましく、1.5〜1.65が更に好ましい。なお、エッチングストッパー層40を形成するには、上記の他にも、4MS(ラサ工業社製)、OCD Type−12(東京応化社製)、CERAMATE−LNT(触媒化成工業社製)を用いてもよい。また、エッチングストッパー層40は、ハロゲン系ガスを含む構成としてもよく、この場合、酸化チタンを含むTI204(ラサ工業社製)を用いてもよい。
エッチングストッパー層形成工程18の次は、黒色遮光層形成工程19を行う。図4に示すように、黒色遮光層形成工程19では、エッチングストッパー層40上全体を覆うようにして、分散樹脂や熱硬化樹脂を含む溶媒にチタンブラックを分散させた塗布液をスピンコートを用いて塗布する。乾燥後、ホットプレートを用いて、200〜250℃の範囲で5〜10分間加熱し、塗布膜を硬化させて黒色遮光層41を形成する。この黒色遮光層41jの膜厚は、後述する第1〜第3の着色層41,58,62の設定膜厚と同じになるように形成する。
黒色遮光層形成工程18の次は、以下のように、第1〜第3色カラーフィルタ形成工程19〜21を順次行ってカラーフィルタを形成する。
第1色カラーフィルタ形成工程19では、図5(A)に示すように、黒色遮光層41上にポジ型のフォトレジスト(FHi622BC:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を、スピンコーターを用いて塗布する。ホットプレートで、80〜100℃の範囲で、60秒プリベークを実施して、フォトレジスト層42を形成する。続いて、露光機を動作させてフォトレジスト層42の上方から、フォトマスクを用いて、第1の着色層(第1色目;例えばグリーン(G))が形成される領域に、i線(波長365nm)の紫外線を、ステッパーを用いて露光する。次に、ホットプレートで、100〜120℃の範囲で、90秒PEB処理を行なう。その後、現像液でパドル現像処理を行ない、更にホットプレートでポストベーク処理を実施し、後述する第1の着色層45を形成しようとする領域のフォトレジストを除去する(パターニング工程24)。図5(B)は、第1の着色層45を形成しようとする領域のフォトレジストを除去した状態で、符号43は、フォトレジストを除去した開口部を示す。
次に、フォトレジスト層42をマスクとして黒色遮光層41をドライエッチングするエッチング工程24について説明する。図6は、エッチング工程24によって黒色遮光層41がエッチングされた状態を示し、符号44は、エッチング工程24によって除去された黒色遮光層41の開口部である。このエッチング工程24では、カラーフィルタ製造工程17で最終的に形成される各カラーフィルタ同士を互いに隔離した位置に配し、各カラーフィルタの境界となる箇所に黒色遮光層41を配する観点から、カラーフィルタの画素ピッチ単位の寸法W1よりも小さい幅寸法W2で開口部44を形成する。なお、フォトレジスト層42の開口43と、このフォトレジスト層42をマスクとしてエッチング工程24で形成される開口部44との間にエッチング変換差を有している場合は、開口部44の寸法Wに対して予めエッチング変換差を含んだ寸法でフォトレジスト層42の開口43を形成する。
このドライエッチング装置46を用いて、エッチング工程24の異方性エッチング処理を行う場合、平面電極(カソード)48の上に支持体39をセットしたチャンバー47の内部へ、エッチングガスを導入する。そしてこのエッチングガスが導入された状態で、RF発振器50によって、平面電極48と対向電極49との間に高周波電圧が印加されると、平面電極48と対向電極49との間にプラズマが発生する。プラズマの中にある電子は、活性ガスであるプラスイオンに比べて動きが軽いため、平面電極48及び対向電極49にすぐに集まる。対向電極49はアース54に接続されているため、対向電極49に集まる電子の電位は変わらないが、平面電極48では、陰極効果といわれる現象、すなわち、ブロッキングコンデンサ51によって直流の電流が遮断されるため、平面電極48に電子が集まってマイナス電位となる。この陰極効果によって、黒色遮光層41に異方性を有するエッチングが施される。すなわち、プラズマ中の活性ガスであるプラスイオンが平面電極48に引きつけられ、ウエハ表面に垂直に入射して黒色遮光層41に衝突して黒色遮光層41がエッチングされる。
エッチング工程24の異方性エッチング処理で用いる混合ガスとしては、塩素系ガス、またはフッ素系ガスを用いることが好ましい。塩素系ガスとしては、CL2ガス、BCl3ガスを用いることができる。また、フッ素系ガスとしては、例えば、SF6、CxFy(X=1〜5、y=1〜8)、CHF3を用いることができる。また、臭素ガスを用いてもよい。
本発明におけるエッチング工程24では、下記手法により事前にエッチング処理時間を求めておくことが好ましい。1)黒色遮光層41をエッチングする際のエッチングレート(nm/min.)を算出する。2)上記で算出したエッチングレートから、エッチング工程24にて所望の厚さをエッチングするのに要する処理時間を算出する。前記エッチングレートは、例えば、エッチング時間と残膜との関係を示すデータを採取することによって、算出することができる。本発明におけるエッチング処理時間としては、10分以内でエッチング処理を行うことが好ましく、7分以内で処理することがより好ましい。
RIE装置46を用いてエッチング工程24を行う場合、残渣除去の観点で、等方性エッチング処理を行ってもよい。平面電極の上に半導体基板をセットしたチャンバーの内部へ、少なくとも酸素ガスを含み、フッ素系ガスを実質的に含まないエッチングガスを導入する。この混合ガスを用いてドライエッチング処理した場合、陰極効果が起こらないため、黒色遮光層41に等方性を有するエッチングが施される。
次に、溶剤もしくはフォトレジスト剥離液を使用して、フォトレジスト剥離処理を実施し、黒色遮光層41上に残存するフォトレジスト層42を除去するフォトレジスト除去工程25を行なう。その後、脱溶剤、脱水処理の脱水ベーク処理を行なうことができる。図8にフォトレジスト剥離後の形状を示す。また、酸素ガスを用いてアッシング処理でフォトレジストを剥離してもよい。
フォトレジスト除去工程25の次は、第1の着色層形成工程26を行う。第1の着色層形成工程26では、図9(A)に示すように、黒色遮光層41の上全体、及び開口部44を埋めるようにして、スピンコーター(SCWC80A 大日本スクリーン社製)を用いて、第1の着色層45(第1色目;例えばグリーン(G))に着色した組成物を塗布する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃、5〜10分間加熱処理し、塗布膜を硬化させて、第1の着色層45(第1色目;例えばグリーン(G))を形成する。この加熱処理は組成物塗布後の乾燥と同時であってもよく、また塗布乾燥後に別途熱硬化の工程を設けてもよい。加熱処理は、オーブン、ホットプレートなど公知の加熱手段を用いて、好ましくは130℃〜300℃、更に好ましくは150℃〜280℃、特に好ましくは170℃〜260℃の条件下で、好ましくは10秒〜3時間、更に好ましくは30秒〜2時間、特に好ましくは60秒〜60分の範囲で行なうことができる。但し、生産性を考慮すると硬化に要する時間は短時間であるほど好ましい。
次に、図9(A),(B)に示すように、着色層形成工程26で形成された第1の着色層45に対してCMP装置を用いて研磨(ポリッシング)を実施し、第1の着色層45の全面を平坦化処理する(平坦化工程27)。この平坦化工程27では、黒色遮光層41が露出するまで第1の着色層45を除去することで、第1の着色層45及び黒色遮光層41の膜厚を均一化する(図9(B)に示す状態)。また、黒色遮光層41は、上述したように第1の着色層45より耐研磨性の高い材料を使用しているため、平坦化工程27で、黒色遮光層41が露出するまで研磨を行うと、黒色遮光層41が負荷となり、研磨の効率が低下する。よって、第1の着色層45の過研磨を抑制することができる。さらに、黒色遮光層41は、あらかじめ第1の着色層41の設定膜厚と同じになるように形成されているため、黒色遮光層41が露出するまで第1の着色層41を平坦化処理すると、第1の着色層41を設定膜厚に形成することができる。平坦化処理後、洗浄工程、脱水工程を経て平坦化工程27が完了する。
平坦化工程27の後、続いて第2色カラーフィルタ形成工程21を行う。
第2色カラーフィルタ形成工程21では、先ず、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様の処理で、黒色遮光層41及び第1の着色層45上全体にフォトレジスト層55(図10(A)参照)を形成する。次に、露光機のフォトマスクを用いて、第2の着色層58(第2色目;例えばブルー(B);図11参照)を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程28)。図10(A)は、このパターニング工程28を行った状態を示し、符号56は、パターニングで形成されたフォトレジスト層55の開口部である。なお、このパターニング工程28の際、第1色カラーフィルタ形成工程21で黒色遮光層41に形成した位置決め用のマークを用いて露光機の位置決めを行う。これによって、黒色遮光層41に対する露光機の位置が第1色カラーフィルタ形成工程21のときと同じ位置となるように位置決めすることができる。
次に、図11(C)に示すように、CMP装置を用いて、研磨処理を実施し、黒色遮光層41および第1の着色層45が露出するまで第2の着色層58の全面を平坦化する(平坦化工程32)。なお、これに限らず、平坦化工程27同様にドライエッチング装置で全面エッチングしてもよい。平坦化工程32の後、続いて第3色カラーフィルタ形成工程22を行う。
第3色カラーフィルタ形成工程22は、上述した第1及び第2色カラーフィルタ形成工程20,21と同様のパターニング工程33、エッチング工程34、フォトレジスト除去工程35、着色層形成工程36、平坦化工程37を行う。先ず、黒色遮光層41、第1及び第2の着色層45,58上全体にフォトレジスト層59(図12(A)参照)を形成する。次に、フォトマスクを用いて、第3の着色層62(第3色目;例えばレッド(R);図13参照)を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程33)。図12(A)は、このパターニング工程33を行った状態を示し、符号60は、パターニングで形成されたフォトレジスト層59の開口部である。なお、このパターニング工程33の際、第1色カラーフィルタ形成工程21で黒色遮光層41に形成した位置決め用のマークを用いて露光機の位置決めを行う。これによって、黒色遮光層41に対する露光機の位置が第1色カラーフィルタ形成工程21のときと同じ位置となるように位置決めすることができる。
第2色カラーフィルタ形成工程72では、先ず図16(A)に示すように、第1の着色層45の上全体を覆うようにフォトレジスト層85を形成する。次にフォトマスクを用いて、第2の着色層58を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程74)。図16(B)は、このパターニング工程74を行った状態を示し、符号86は、パターニングで形成されたフォトレジスト層85の開口部である。そして、図16(C)に示すように、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様に異方性エッチング処理と等方性エッチング処理を繰り返して第2の着色層58を形成しようとする領域を除去するエッチング工程75を行う。図16(C)の符号87は、エッチングによって除去された黒色遮光層41及び第1の着色層45の開口部である。このエッチング工程75で形成される開口部87は、第1のカラーフィルタ形成工程71で形成した開口部44と同じ幅寸法W2に形成する。ただし、開口部87は、開口部44とは異なり、黒色遮光層41及び第1の着色層45の両方を貫通して形成されている。エッチング工程75の次は、第1色カラーフィルタ形成工程20と同様の処理でフォトレジスト層85の除去工程(フォトレジスト除去工程76)を行う。図17(A)は、フォトレジスト層85が除去された状態を示す。
第3色カラーフィルタ形成工程73は、上述した第2色カラーフィルタ形成工程72と同様のパターニング工程78、エッチング工程79、フォトレジスト除去工程80、及び着色層形成工程81に加えて、平坦化工程82を行う。先ず、第2の着色層58上全体にフォトレジスト層88(図18(A)参照)を形成する。次に、フォトマスクを用いて、第3の着色層62(第3色目;例えばレッド(R);図20参照)を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程78)。図18(A)は、このパターニング工程78を行った状態を示し、符号89は、パターニングで形成されたフォトレジスト層88の開口部である。そして、図18(B)に示すように、第3の着色層62を形成しようとする領域を除去するエッチング工程79を行う。図18(B)の符号90は、エッチングによって除去された第2の着色層54の開口部である。このエッチング工程79で形成される開口部90は、第1のカラーフィルタ形成工程71で形成した開口部44と同じ幅寸法W2に形成する。ただし、開口部90は、開口部44とは異なり、黒色遮光層41及び第1,第2の着色層45,58を貫通して形成されている。
平坦化工程82では、上記の平坦化工程と同様の方法で、黒色遮光層41が露出するまで第1〜第3の着色層41,58,62を研磨して平坦化する。これにより、図20に示すように、第1〜第3の着色層45,58,62からなるカラーフィルタアレイ、及び第1〜第3の着色層45,58,62の境界に位置する黒色遮光層41(遮光壁)が形成される。
着色層の組成物について以下に説明する。着色層の組成物は、上記のようにドライエッチングでパターン形成することから、光硬化性成分は不要である。光硬化性成分を少なく、さらに好ましくは光硬化性成分を含まない着色層の組成物では、着色剤の濃度を高めることができる。したがって、従来以上に薄膜化されたパターンを、透過分光を維持しながら形成することが可能になる。よって、光硬化性成分を含まない非感光性の硬化性組成物が好ましく、より好ましくは熱硬化性組成物である。以下、熱硬化性組成物について詳細に説明する。
熱硬化性組成物は、着色剤と、熱硬化性化合物とを含んでなり、全固形分中における着色剤濃度は50質量%以上100質量%未満であることが好ましい。着色剤濃度を高めることにより、より薄膜のカラーフィルタを形成することができる。
本発明に用いることができる着色剤は、特に限定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができる。
本発明に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を挙げることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
C.I.ピグメント・イエロー
11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ
36,71;
C.I.ピグメント・レッド
122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット
19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー
15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1
本発明において、着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解して非感光性の熱硬化性着色樹脂組成物を得ることができる。本発明における組成物を構成する着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
本発明における熱硬化性組成物(着色層の組成物)の全固形分中の着色剤含有率は特に限定されるものではないが、好ましくは30質量%以上60質量%未満である。30質量%以上とすることでカラーフィルタとして適度な色度を得ることができる。また、60質量%未満とすることで光硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
本発明に使用可能な熱硬化性化合物としては、加熱により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。前記熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。
これら(b)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
熱硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、硬化剤、硬化触媒、溶剤、充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、分散剤、等を配合することができる。
バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
熱硬化性化合物として、エポキシ樹脂を使用する場合、硬化剤を添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。前記硬化剤に関しては垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。前記硬化剤の例を挙げると以下のようになる。触媒的に作用するものとしては、第三アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応するものとして、ポリアミン、酸無水物等;また、常温硬化のものとして、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂、中温硬化のものの例としてジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;高温硬化の例として、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等がある。また化学構造別に見るとアミン類では、脂肪族ポリアミンとしてはジエチレントリアミン;芳香族ポリアミンとしてはメタフェニレンジアミン;第三アミンとしてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;酸無水物としては無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックス;合成樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド等が挙げられる。
高い着色剤濃度を実現するためには、前記硬化剤との反応による硬化の他、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。前記硬化触媒の添加量としてはエポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
熱硬化性組成物は、各種溶剤に溶解された溶液として用いることができる。熱硬化性組成物に用いられるそれぞれの溶剤は、各成分の溶解性や熱硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されない
分散剤は、顔料の分散性を向上させるために添加することができる。前記分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
非感光性の着色硬化性組成物には、必要に応じて各種添加剤を更に添加することができる。各種添加物の具体例としては、上記の着色光硬化性組成物において説明した各種添加剤を挙げることができる。
下記にしめす青色顔料分散液を調製した。
B顔料分散液
・ ピグメントブルー15:6 125質量部
・ ピグメントバイオレット 25質量部
・ 分散剤 PLADDED211(楠本化成(株)製) 40質量部
・ ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 15質量部
・ PGMEA 755質量部
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施した。
上記B顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物を調製した。
・ EHPE−3150 0.8質量部(上記青色顔料分散液に対し)
更に、上記青色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が13.0%になるように希釈した。
下記にしめす赤色顔料分散液を調製した。
R顔料分散液
・ ピグメントレッド254 80質量部
・ ピグメントイエロー139 20質量部
・ 分散剤 EDAPLAN472(楠本化成(株)製) 30質量部
・ ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 10質量部
・ PGMEA 700質量部
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施した。
上記R顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非観光性着色組成物を調製した。
・ EHPE−3150 0.5質量部(上記赤色顔料分散液に対し)
更に、上記赤色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が15.0%になるように希釈した。
下記にしめす緑色顔料分散液を調製した。
G顔料分散液
・ ピグメントグリーン36 90質量部
・ ピグメントグリーン7 25質量部
・ ピグメントイエロー139 40質量部
・ 分散剤 PLADDED151(楠本化成(株)製) 20質量部
・ ベンジルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体 10質量部
・ PGMEA 630質量部
上記の各素材をホモジナイザーにて攪拌処理し、その後0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(デイスパーマット、GETZMANN社製)で微分散処理を5時間実施した。
上記G顔料分散液に更に熱硬化性樹脂を添加することで、非感光性着色組成物を調製した。
・ EHPE−3150 0.8質量部(上記緑色顔料分散液に対し)
更に、上記青色顔料分散液と熱硬化性樹脂にPGMEAを添加し、組成物の固形分が13.0%になるように希釈した。
(1)組成物
本発明の組成物は、(A)着色剤、(B)熱硬化性化合物、(C)有機溶剤、を含有する着色剤である。本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(C)に加えて、添加剤として他の成分を含有してもよい。
(a)チタンブラック
本発明の感光性樹脂組成物は、黒色色材として、チタンブラックを含有する。
チタンブラックは、従来感光性樹脂組成物、特に遮光膜用感光性樹脂組成物に分散、溶解されている顔料・染料と比較して、赤外光領域の遮光能力が高いため、遮光膜の重ね合わせでは遮光できない、赤外光領域の遮光を確実に行うことができる。特に、本発明の感光性樹脂組成物を硬化した遮光膜は赤外光領域の遮光性が高く、これを備える固体撮像素子の暗電流によるノイズを抑制することができる。また、チタンブラックは、黒色色材として一般的に使用されるカーボンブラックと比較して、パターン形成のために照射するi線の吸収が小さいため、少ない露光量で硬化することができ、生産性の向上に寄与することができる。
カーボンブラックは、炭素の微粒子を含む黒色の微粒子であり、好ましい粒子は直径約3〜1,000nmの炭素の微粒子を含んでなるものである。また、該微粒子の表面には様々な炭素原子、水素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ハロゲン、無機原子などを含有する官能基を有することができる。また、カーボンブラックは目的とする用途に応じて、粒子径(粒の大きさ)、ストラクチャー(粒子のつながり)、表面性状(官能基)をさまざまに変えることにより特性を変化させることができる。黒度や樹脂との親和性を変えたり、導電性を持たせたることも可能である。
絶縁性を有するカーボンブラックとは、下記のような方法で粉末としての体積抵抗を測定した場合、絶縁性を示すカーボンブラックのことである。この絶縁性は、例えば、カーボンブラック粒子表面に、有機物が吸着、被覆又は化学結合(グラフト化)しているなど、カーボンブラック粒子表面に有機化合物を有していることに基づく。即ち、カーボンブラックをベンジルメタクリレートとメタクリル酸がモル比で70:30の共重合体(重量平均分子量30,000)と20:80重量比となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテル中に分散し塗布液を調製し、厚さ1.1mm、10cm×10cmのクロム基板上に塗布して乾燥膜厚3μmの塗膜を作製し、さらにその塗膜をホットプレート中で220℃、約5分加熱処理した後に、JISK6911に準拠している三菱化学(株)製高抵抗率計、ハイレスターUP(MCP−HT450)で印加して、体積抵抗値を23℃相対湿度65%の環境下で測定する。そして、この体積抵抗値として、105Ω・cm以上、より好ましくは106Ω・cm以上、特に好ましくは107Ω・cm以上を示すカーボンブラックが好ましい。
表1に示すような3種類の着色熱硬化性組成物を調液した。いずれも質量%で調整した。
(着色熱硬化性組成物1)
着色剤)チタンブラック、固形分中比率:58.8質量%
固形分)20.0質量%
硬化性成分)12.0質量%
(着色熱硬化性組成物2)
着色剤)チタンブラックおよびカーボンブラック、混合比率=6:5
固形分中比率:66.0質量%
固形分)20.0質量%
硬化性成分)12.0%
(着色熱硬化性組成物3)
着色剤)カーボンブラック、固形分中比率:62.5質量%
固形分)20.0質量%
硬化性成分)12.0%
上記のカラーフィルタ製造工程で、支持体上に、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)色の顔料をそれぞれ含む3色のカラーフィルタ層からなるカラーフィルタアレイ及び各カラーフィルタ層の境界の位置に黒色遮光層を形成する。
上記のカラーフィルタ製造工程で、黒色遮光層として上記表1の着色剤硬化性組成物2を、支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。また、パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして黒色遮光層に開口部をエッチングするエッチング工程では、異方性エッチング処理する際のエッチングガスは、塩素ガス(流量35ml/min)とC4F8ガス(流量15ml/min)の混合ガスを用いた。この異方性エッチング処理のエッチングレートは300nm/minで、黒色遮光層に形成すべき開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として80秒を要した。これら以外の条件及び工程は実施例1と同じであり、全ての工程を経て、線幅寸法0.1μmの黒色遮光層(ブラックマトリックス)を有するカラーフィルタ層を形成することができる。
上記のカラーフィルタ製造工程で、黒色遮光層として、表1の着色剤硬化性組成物3を、支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。また、パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして黒色遮光層に開口部をエッチングするエッチング工程では、異方性エッチング処理する際のエッチングガスは、CF4ガス(流量200ml/min)とO2ガス(流量50ml/min)の混合ガスを用いた。この異方性エッチング処理のエッチングレートは350nm/minで、黒色遮光層に形成すべき開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として68秒を要した。これら以外の条件及び工程は実施例1と同じであり、全ての工程を経て、線幅寸法0.1μmの黒色遮光層(ブラックマトリックス)を有するカラーフィルタ層を形成することができる。
上記のカラーフィルタ製造工程で、黒色遮光層として、表1の着色剤硬化性組成物1を支持体上に塗布して、膜厚400nmに形成する。所望する画素ピッチの寸法W1は、1.0μmで、カラーフィルタ層のブルー(第1の着色層)を形成するための幅寸法W2を0.8μmで形成することを想定し、パターニング処理する。パターニングしたフォトレジスト層をマスクとして黒色遮光層に開口部をエッチングするエッチング工程では、異方性エッチング処理する際のエッチングガスは、塩素ガス(流量10ml/min)と窒素ガス(流量30ml/min)の混合ガスを用いた。この異方性エッチング処理のエッチングレートが230nm/minであることから、黒色遮光層の開口部が完全に除去されるまでのエッチング処理時間として124秒を要した。
従来のカラーフィルタ製造工程、すなわち、先にグリーン、ブルー、レッドのカラーフィルタ層を形成した後、カラーフィルタ層上にKrF線フォトレジスト(GKR5303:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布して、カラーフィルタ層境界を開口するようにパターニングする。開口部は、黒色遮光層(ブラックマトリックス)を形成する部分である。開口部の線幅は0.1μmで形成する。
13B B色カラーフィルタ
13G G色カラーフィルタ
13R R色カラーフィルタ
14 ブラックマトリックス
39 支持体
41 黒色遮光層
54 第1の着色層
57 第2の着色層
62 第3の着色層
Claims (15)
- 基体表面に、少なくとも2色以上の着色層を配列してなるカラーフィルタの製造方法であって、
支持体上に黒色遮光層を形成する黒色遮光層形成工程と、前記黒色遮光層のうち、前記着色層の境界となる箇所を残すようにドライエッチングして開口部を形成するエッチング工程と、前記エッチング工程後、前記開口部内に前記着色層を形成する着色層形成工程とを行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記黒色遮光層の膜厚は前記着色層の設定膜厚と同じになるように形成することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記着色層形成工程後、前記黒色遮光層上の前記着色層材料の全面を平坦化処理して前記着色層及び前記黒色遮光層の膜厚を均一化する平坦化工程を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記平坦化工程は、CMP法、もしくはエッチバック法のいずれかの平坦化処理を用いることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記平坦化工程は、前記黒色遮光層が露出するまで前記着色層材料を除去することを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記黒色遮光層は、前記着色層よりも耐研磨性の高い材料を使用し、前記平坦化処理の際、前記着色層の過研磨を抑制することを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記黒色遮光層形成工程後に、前記エッチング工程、及び前記着色層形成工程、及び前記平坦化工程を少なくとも含む工程群を2回以上有することを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記黒色遮光層形成工程後に、前記エッチング工程及び前記着色層形成工程を少なくとも含む工程群を2回以上経て、その後前記平坦化工程を行うことを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記エッチング工程は、複数の前記開口部が前記黒色遮光層の一部で隔離されるように形成し、前記着色層形成工程で形成された前記着色層の間に前記黒色遮光層が遮光壁として形成されることを特徴とする請求項1ないし8いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記遮光壁は、前記黒色遮光層の膜厚方向と直交する方向における線幅が0.2μm以下であることを特徴とする請求項1ないし9いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記支持体は、ボンディングパッド、ダイシングライン、及び画素毎に形成された受光部を有する半導体ウェハであり、前記黒色遮光層は、前記受光部、ボンディングパッド、ダイシングライン上を除いた箇所に形成され、斜め入射光を吸収して隣接する前記画素間を通過する光を遮る遮光膜として機能することを特徴とする請求項1ないし10いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記黒色遮光層は、チタンブラック材、もしくはカーボンブラック材のいずれかを含むことを特徴とする請求項1ないし11いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記着色層及び前記黒色遮光層は、感光性を有さない熱硬化性組成物を含むことを特徴とする請求項1ないし12いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 1回目の前記エッチング工程の際、露光機の位置合わせ用のマークを形成し、それ以降の前記エッチング工程では、前記マークを基準として前記露光機の位置合わせを行うことを特徴とする請求項1ないし13いずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- 請求項1ないし14いずれかに記載のカラーフィルタ製造方法により製造されたカラーフィルタを備えたことを特徴とする固体撮像装置。
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