JP5119108B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドライエッチングでカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法に関する。
液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタを作製する方法としては、染色法、印刷法、電着法および顔料分散法が知られている。
このうち、顔料分散法は、顔料を種々の感光性組成物に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ法によってカラーフィルタを作製する方法であり、顔料を使用しているために光や熱等に対して安定であるという利点を有している。また、フォトリソ法によってパターニングするため、位置精度が高く、大画面、高精細カラーディスプレイ用カラーフィルタを作製するのに好適な方法として広く利用されてきた。
顔料分散法によりカラーフィルタを作製する場合、ガラス基板上に感放射線性組成物をスピンコーターやロールコーター等により塗布し乾燥させて塗膜を形成し、該塗膜をパターン露光・現像することによって着色された画素が形成され、この操作を各色ごとに繰り返し行なうことでカラーフィルタを得ることができる。
上記の顔料分散法としては、アルカリ可溶性樹脂に光重合性モノマーと光重合開始剤とを併用したネガ型感光性組成物が記載されたものがある(例えば、特許文献1〜4参照)。
さらに、ネガ型感光性組成物では実現できなかったカラーフィルタのさらなる高画質化に対応するため、カラーフィルタの画素を所望の大きさ、形状にコントロールしたカラーフィルタを提供することを目的とし、アルカリ可溶性樹脂として、分子中にアルキレンオキサイド鎖及び/またはヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を有するアクリル樹脂を用いたネガ型感光性組成物が記載されたものがある(例えば、特許文献5参照)。このネガ型感光組成物を用いることで質の劣化も防止することができる。また、先端部に配設される固体撮像素子の温度上昇も抑えられることから、固体撮像素子の熱雑音の増加を防止することができ、画像の劣化を抑えることが可能となる。
一方、近年、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては更なる高精細化が望まれている。特に固体撮像素子の微細化は顕著であり、2.0μmサイズを下回る高解像技術が必要となっており、従来のフォトリソ法では解像力の限界になりつつある。
フォトリソ法を利用するカラーフィルタの製造法に対して、より薄膜で、かつ微細パターンの形成に有効な方法としてドライエッチング法が古くから知られている。ドライエッチング法は、色素の蒸着薄膜に対してパターン形成する方法として従来から採用されており(例えば、特許文献6参照)、薄膜形成に関してはフォトリソ系に比べ、分光特性を同じ程度としながら膜厚が1/2以下の薄膜の形成も可能である。また、フォトリソ法とドライエッチング法を組みわせたパターン形成法も提案されている(例えば、特許文献7参照)。また、エッチングによるフォトレジストの表面変質層をアッシングにより除去することにより、フォトレジストの剥離を容易にする手法も提案されている(例えば、特許文献8参照)。
ドライエッチング法でパターン形成された第1色のカラーフィルタ(着色層)の上に、第1色とは異なるカラーフィルタ材料(着色剤含有組成物)を塗布して第2色のカラーフィルタ(着色層)を形成し、CMP(化学機械研磨)法、又はエッチバック法を用いて、第2の色のカラーフィルタの表面を平坦化して、第1の色のカラーフィルタの隙間に第2の色のカラーフィルタが配列されるようにする方法が提案されている(例えば、特許文献9参照)。エッチバック法を用いた平坦化では、第2色の着色層形成工程の後、さらに第3色の着色層を形成する場合、第2色の着色層形成工程後と、第3色の着色層形成工程後との2回平坦化工程を繰り返していた(特許文献10)。
特開平2−181704号公報 特開平2−199403号公報 特開平5−273411号公報 特開平7−140654号公報 特開2005−326453号公報 特開昭55−146406号公報 特開2001−249218号公報 特開2003−332310号公報 特開2006−351786号公報 特願2006−196622号
しかしながら、エッチバック法を用いて2回の平坦化工程を行うと、製造プロセスが複雑になるため、ローコスト化や生産効率向上の妨げとなる。また、CMP法で平坦化した場合も同様に、コスト、生産効率の面で不利となる。
そこで、カラーフィルタを平坦化するためのエッチバック工程を2回では無く1回、すなわち、第1〜第3色の着色層を形成した後に、最下層の第1色の着色層を除く、第2及び第3色の着色層を1回のエッチバック工程で平坦化し、第1〜第3色の着色層が露呈される状態にすることで、2回のエッチバック工程を1回に減らし、製造工程を簡略化することが考えられる。この場合、第2及び第3色の着色層を1回のエッチバック工程で同じ膜厚にしなければならないことから、第2及び第3色の着色層のエッチングレート選択比を1、すなわちエッチングレートを均一とする必要がある。しかしながら、着色層を形成する着色剤含有組成物は、全固形分中の50〜90質量%以下を占める着色剤の構造が各色毎に異なり、この着色剤の構造の違いがエッチングレートに大きく影響して選択比を1とすることが困難であった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、少なくとも2色以上の着色剤含有組成物からそれぞれ形成された着色層のエッチングレートを均一化し、エッチバック法を用いた平坦化処理で2色同時に平坦化することを可能とするカラーフィルタ製造方法を提供することを目的とする。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、着色剤、分散樹脂、硬化樹脂が含まれる着色剤含有組成物を支持体上に塗布して着色層を形成する着色層形成工程、前記着色層上にフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程、前記フォトレジスト層をフォトリソグラフィ処理によりパターニングするパターニング工程、前記パターニング処理された前記フォトレジスト層をマスクとしてドライエッチング処理するエッチング工程、及び前記エッチング工程後に残ったフォトレジスト層を除去するフォトレジスト工程からなり、前記支持体上に第1着色層を形成する第1カラーフィルタ形成工程と、前記着色層形成工程、前記フォトレジスト層形成工程、前記パターニング工程、前記エッチング工程、及び前記フォトレジスト工程からなり、前記第1カラーフィルタ形成工程を経た前記支持体上に第2着色層を形成する第2カラーフィルタ形成工程と、前記第2カラーフィルタ形成工程を経て前記第1及び第2着色層が形成された前記支持体上に、着色剤、分散樹脂、硬化樹脂が含まれる着色剤含有組成物を支持体上に塗布して第3着色層を形成する着色層形成工程、前記第2着色層及び第3着色層をエッチバック法により平坦化処理するエッチバック工程からなり、前記支持体上に第3着色層を形成する第3カラーフィルタ形成工程とを有し、
前記分散樹脂及び前記硬化樹脂のいずれか一方については下記条件式(1)で表される結合密度が0.3以上とする着色剤含有組成物を、前記第2着色層または前記第3着色層に用いて、少なくとも第2及び第3着色層のエッチングレートを均一化することを特徴とする。
Figure 0005119108
なお、前記分散樹脂、硬化樹脂は、着色剤含有組成物の全固形分に対して、1質量%以上20%質量以下であることが好ましい。また、前記着色剤含有組成物は、全固形分中の着色剤含有率が、50質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
本発明によれば、少なくとも1つの着色層を構成する着色剤含有組成物の内、分散樹脂及び硬化樹脂のいずれか一方については下記条件式(1)で表される結合密度が0.3以上として、エッチバック法による平坦化処理対象の複数の着色層のエッチングレートを均一化したので、少なくとも2色以上の着色剤含有組成物からそれぞれ形成された着色層に対して、エッチバック法を用いた平坦化処理で2色同時に平坦化することができる。
Figure 0005119108
以下、添付の図面を参照しながら、本発明について具体的に説明する。図1において、本実施形態の固体撮像素子10は、フォトダイオード11R,11G,11Bを備えた半導体基板12と、半導体基板12のフォトダイオード11R,11G,11Bへの入射側に設けられたカラーフィルタ13R,13G,13Bと、カラーフィルタ13R、13G,13Bを覆って平坦化する平坦化層14と、平坦化層14の上にカラーフィルタ13R,13G,13Bの形成領域に対応するように設けられたマイクロレンズ15とを備える。カラーフィルタ13R,13G,13Bは、それぞれ赤、緑、青色の光を透過させる。
図2において、固体撮像素子10は、画素を構成するカラーフィルタ13R,13G,13B及びそれに対応するフォトダイオード11R,11G,11Bが、ベイヤー配列、すなわち、奇数ラインがカラーフィルタ13G,13Rの繰り返し、偶数ラインがカラーフィルタ13B,13Gの繰り返しで配置されている。マイクロレンズ15及びカラーフィルタ13R,13G,13Bを通ってフォトダイオード11R,11G,11Bへ入射した光が、光電変換により各色の光量に応じた信号電荷に生成されて蓄積される。さらに半導体基板15には、転送電極(図示せず)が設けられており、フォトダイオード11R,11G,11Bに蓄積された信号電荷が読み出され、転送される。
このような固体撮像素子10を構成するカラーフィルタは、特にドライエッチング法を適用して製造する場合に好適である。以下、本発明に係るカラーフィルタの製造方法について具体的に説明する。
図3に示すように、カラーフィルタ製造工程16は、エッチングストッパー層形成工程17、第1色カラーフィルタ形成工程18、第2色カラーフィルタ形成工程19、第3色カラーフィルタ形成工程20からなり、さらに第1〜3色カラーフィルタ形成工程18〜20は、着色層形成工程21,25,29、パターニング工程22,26、エッチング工程23,27、フォトレジスト除去工程24,28、及びエッチバック工程30からなる。これらのうち、第3色カラーフィルタ工程20にのみ、パターニング工程、エッチング工程、フォトレジスト除去工程が無く、エッチバック工程30がある。
固体撮像素子10の場合は、これらの工程17〜20の前に支持体としての半導体基板15を形成する工程があり、さらにこれらの工程の後には、カラーフィルタ13B,13Gを覆う平坦化層14と、平坦化層14の上に配されるマイクロレンズ15とを形成する工程が少なくともある。
[エッチングストッパー層形成工程]
カラーフィルタ製造工程16では、先ず、エッチングストッパー層形成工程17を行う。図4に示すように、このエッチングストッパー層形成工程17では、支持体31上に少なくとも酸化シリコンを含むエッチングストッパー層32を、ゾルゲル法より、例えばVR1(ラサ工業社製)をスピンコーター(SCWC80A 大日本スクリーン社製)を用いて形成する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃で、5〜10分加熱処理し、塗布膜を乾燥・硬化させてエッチングストッパー層32を形成する。または、CVD法、スパッタ法、蒸着法を用いてもよい。着色層の透過性を損なわない観点から、可視領域に透明で、膜厚は50nm〜200nmが好ましく、100nm〜150nmが更に好ましい。また屈折率は、1.45〜1.7が好ましく、1.5〜1.65が更に好ましい。なお、ハロゲンまたはハロゲン化合物、例えばTiO、TiNやAlなどを含むガスを用いた場合、前述のような屈折率と、着色層の透過性を実現することは困難であるため、これらは、エッチングストッパー層の形成には好ましくない。
[第1色カラーフィルタ形成工程]
エッチングストッパー層形成工程17の次は、以下のように、第1〜第3色カラーフィルタ形成工程18〜20を順次行ってカラーフィルタ13R,13G,13Bを形成する。
[第1の着色層形成工程]
第1の着色層形成工程21では、図4に示すように、エッチングストッパー層32の上に、スピンコーター(SCWC80A;大日本スクリーン社製)を用いて、第1色(例えばブルー(B))に着色した着色剤含有組成物を塗布する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃、5〜10分間加熱処理し、塗布膜を硬化させて第1の着色層33を形成する。この加熱処理は組成物塗布後の乾燥と同時であってもよく、また塗布乾燥後に別途熱硬化の工程を設けてもよい。加熱処理は、オーブン、ホットプレートなど公知の加熱手段を用いて、好ましくは130℃〜300℃、更に好ましくは150℃〜280℃、特に好ましくは170℃〜260℃の条件下で、好ましくは10秒〜3時間、更に好ましくは30秒〜2時間、特に好ましくは60秒〜60分の範囲で行なうことができる。但し、生産性を考慮すると硬化に要する時間は短時間であるほど好ましい。
第1の着色層33の膜厚は、カラーフィルタとしての機能と薄膜化の観点から、0.05μm〜0.9μmが好ましく、0.07μm〜0.8μmがより好ましく、0.1μm〜0.7μmが更に好ましい。なお、支持体31は、用途に応じて選択すればよく、例えば、固体撮像素子を製造する場合は半導体基板を、液晶表示装置を製造する場合はガラス基板を用いることができる。
[i線フォトレジストのパターニング]
図5において、次に、第1の着色層33上にポジ型のフォトレジスト(FHi622BC:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を、スピンコーターを用いて塗布する。ホットプレートで、80〜100℃の範囲で、60秒プリベークを実施して、フォトレジスト層34を形成する。続いて、フォトレジスト層34の上方から、フォトマスクを用いて、第2の着色層(第2色目;例えレッド(R))46が形成される領域に、i線(波長365nm)の紫外線を、ステッパーを用いて露光する。次に、ホットプレートで、100〜120℃の範囲で、90秒PEB処理を行なう。その後、現像液でパドル現像処理を行ない、更にホットプレートでポストベーク処理を実施し、第2の着色層46を形成しようとする領域のフォトレジストを除去する。図6は、後述する第2の着色層46を形成しようとする領域のフォトレジストを除去した状態で、符号35は、フォトレジストを除去した開口部を示す。
フォトレジストは、公知のポジ型フォトレジストを使用することができる。ポジ型フォトレジストとしては、紫外線(g線、i線)、KrF,ArFなどのエキシマレーザー等を含む遠紫外線、電子線などに感応するポジ型の感光性樹脂組成物を使用することができる。
露光に用いる光源としては、カラーフィルタパターンの形成が1.0μm程度の解像力を有していればよいとの理由から、i線であることが好ましい。現像液としては、第1の着色層33には影響を与えず、ポジレジストの露光部およびネガレジストの未硬化部を溶解するものであればいかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
[エッチング工程]
次に、フォトレジスト層34をマスクとして第1の着色層33をドライエッチングするエッチング工程について説明する。ドライエッチング装置としては、日立ハイテクノロジーズ社製のリアクティブイオンエッチング装置(RIE;U−621)を用いる。このドライエッチング装置36(図7参照)を用いて、フォトレジスト層34をマスクとし、少なくとも窒素ガスと酸素とを混合した混合ガスを用いた異方性エッチング処理と、少なくとも酸素ガスを含む混合ガスを用いた等方性エッチング処理とを連続して繰り返すエッチング工程を行う。これにより、第2の着色層46を形成しようとする領域の第1の着色層33を除去する。
図7は、ドライエッチング装置36の構成の概略を示す。このドライエッチング装置36は、チャンバー37と、平面電極(カソード)38と、対向電極(アノード)39と、RF発振器40と、ブロッキングコンデンサ41と、エッチングガス供給部42と、これらを制御する制御部43とを備える。
チャンバー37は、側面から内部へエッチングガスが導入される導入口37aが設けられ、内部には、平面電極38と対向電極39とが配置されている。平面電極38及び対向電極39は、RF発振器40と直列に接続されている。さらに、平面電極38とRF発振器40の間にはブロッキングコンデンサ41が接続され、対向電極39とRF発振器40との間ではアース44に接続されている。カラーフィルタが形成される支持体31は、平面電極(カソード)38の上にセットされる。
[異方性エッチング処理]
このドライエッチング装置36を用いて、異方性エッチング処理を行う場合、平面電極(カソード)38の上に支持体31をセットしたチャンバー37の内部へ、エッチングガスとして窒素と酸素との混合ガスを導入する。そしてこのエッチングガスが導入された状態で、RF発振器40によって、平面電極38と対向電極39との間に高周波電圧が印加されると、平面電極38と対向電極39との間にプラズマが発生する。プラズマの中にある電子は、活性ガスであるプラスイオンに比べて動きが軽いため、平面電極38及び対向電極39にすぐに集まる。対向電極39はアース44に接続されているため、対向電極39に集まる電子の電位は変わらないが、平面電極38では、陰極効果といわれる現象、すなわち、ブロッキングコンデンサ41によって直流の電流が遮断されるため、平面電極38に電子が集まってマイナス電位となる。この陰極効果によって、第1の着色層33に異方性を有するエッチングが施される。すなわち、プラズマ中の活性ガスであるプラスイオンが平面電極38に引きつけられ、ウエハ表面に垂直に入射して第1の着色層33に衝突して第1の着色層33がエッチングされる。
[等方性エッチング処理]
ドライエッチング装置36を用いて、等方性エッチング処理を行う場合、平面電極の上に半導体基板をセットしたチャンバーの内部へ、少なくとも酸素ガスを含む混合ガス(エッチングガス)を導入する。この酸素ガスを含むエッチングガスでエッチング処理した場合、陰極効果が起こらないため、第1の着色層33に等方性を有するエッチングが施される。
エッチング工程23では、上述した異方性エッチング処理を先に行い、続いて等方性エッチング処理を行う。このように、異方性エッチンング処理と等方性エッチング処理とを交互に繰り返すことで、異方性エッチング処理で第1の着色層33が除去された開口部の側壁に付着される堆積物が、等方性エッチング処理によって除去される。よって、第1の着色層33はフォトレジスト層34によるマスキングに対して精度良くエッチングされる。なお、図8は、エッチング工程23によって第1の着色層33がエッチングされた状態を示し、符号45は、エッチング工程23によって除去された第1の着色層33の開口部である。また、エッチング工程23としては、これに限らず、異方性及び等方性エッチング処理のうち、いずれか一方のみを行ってもよい。
なお、本実施形態を適用するエッチング工程23においては、事前にエッチングレート(Å/min)、すなわち、異方性及び等方性エッチング処理の際、時間当たりのエッチング可能な膜厚寸法を求めておく。そして、第1の着色層形成工程21で形成した第1の着色層33の膜厚、及び予め求めたエッチングレートに基づいて、エッチングストッパー層32が露呈するまでのエッチング処理時間を求めておく。
[フォトレジスト除去工程]
次に、溶剤もしくはフォトレジスト剥離液を使用して、フォトレジスト剥離処理を実施し、第1の着色層33上に残存するフォトレジスト層34の除去を行なう(フォトレジスト除去工程24)。その後、脱溶剤、脱水処理の脱水ベーク処理を行なうことができる。以上のように、第2の着色層46を形成しようとする領域の第1の着色層33をエッチングで除去し、フォトレジスト層34を剥離する。図9にフォトレジスト剥離後の形状を示す。
フォトレジスト層上に、剥離液または溶剤を付与してフォトレジスト層34を除去可能な状態にする工程と、フォトレジスト層34を、洗浄水を用いて除去する工程と、を含むことが好ましい。フォトレジスト層上に、剥離液または溶剤を付与して、除去可能な状態にする工程としては、例えば、剥離液または溶剤を、少なくともフォトレジスト層34上に付与し、所定の時間停滞させるパドル現像工程を挙げることができる。剥離液または溶剤を停滞させる時間としては、特に制限はないが、数十秒から数分であることが好ましい。
また、洗浄水を用いてフォトレジスト層34を除去する工程としては、例えば、スプレー式またはシャワー式の噴射ノズルから、フォトレジスト層34に洗浄水を噴射して、フォトレジスト層を除去する工程を挙げることができる。洗浄水としては、純水を好ましく用いることができる。また、噴射ノズルとしては、その噴射範囲内に支持体全体が包含される噴射ノズルや、可動式の噴射ノズルであってその可動範囲が支持体全体を包含する噴射ノズルを挙げることができる。噴射ノズルが可動式の場合、フォトレジスト層34を除去する工程中に支持体中心部から支持体端部までを2回以上移動して洗浄水を噴射することで、より効果的にフォトレジスト層34を除去することができる。
前記剥離液は一般的には有機溶剤を含有するが、無機溶媒を更に含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、1)炭化水素系化合物、2)ハロゲン化炭化水素系化合物、3)アルコール系化合物、4)エーテルまたはアセタール系化合物、5)ケトンまたはアルデヒド系化合物、6)エステル系化合物、7)多価アルコール系化合物、8)カルボン酸またはその酸無水物系化合物、9)フェノール系化合物、10)含窒素化合物、11)含硫黄化合物、12)含フッ素化合物が挙げられる。本発明における剥離液としては、含窒素化合物を含有することが好ましく、非環状含窒素化合物と環状含窒素化合物とを含むことがより好ましい。
非環状含窒素化合物としては、水酸基を有する非環状含窒素化合物であることが好ましい。具体的には例えば、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられ、;好ましくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンであり、より好ましくはモノエタノールアミン(H2NCH2CH2OH)である。
環状含窒素化合物としては、イソキノリン、イミダゾール、N−エチルモルホリン、ε−カプロラクタム、キノリン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラジン、ピリジン、ピロリジン、N−メチル−2−ピロリドン、N−フェニルモルホリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジンなどが挙げられ、好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチルモルホリンであり、より好ましくはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である。
[第2色カラーフィルタ形成工程]
フォトレジスト除去工程の後、続いて第2色カラーフィルタ形成工程19を行う。
[第2の着色層形成工程]
第2色カラーフィルタ形成工程19では、先ず、図10に示すように、第1の着色層33上全体を覆うと共に、開口部45に埋め込むようにして、第2の着色層(第2色目;例えばレッド(R))46を形成する(第2の着色層形成工程25)。先ず、第1の着色層33の形成方法と同様に、スピンコータを用いて、カラーフィルタ組成物を塗布する。次に、ホットプレートを用いてポストベーク処理し、第2の着色層46を形成する。
第2の着色層形成工程25の後は、図11に示すように、第1色カラーフィルタ形成工程18と同様の処理で、第2の着色層46上にフォトレジスト層47を形成し(図11(A))、フォトマスクを用いて、第3の着色層(第3色目;例えばグリーン(G))を形成しようとする領域を、パターニングしてフォトレジストを除去する(パターニング工程26)。図11(B)は、このパターニング工程26を行った状態を示し、符号48は、パターニングで形成されたフォトレジスト層47の開口部である。そして、図11(C)に示すように、異方性エッチング処理と等方性エッチング処理を繰り返して、第3の着色層50を形成しようとする領域を除去するエッチング工程27を行う。図11(B)の符号49は、エッチングによって除去された第1及び第2の着色層33,46の開口部である。フォトレジスト層47の除去工程(フォトレジスト除去工程28)後、続いて第3色カラーフィルタ形成工程20を行う。
[第3色カラーフィルタ形成工程]
第3色カラーフィルタ形成工程20では、先ず、上述した第2の着色層46の形成と同様の着色層形成工程29を行う。図12(A),(B)に示すように、第1及び第2の着色層33,46上全体を覆うと共に、開口部49に埋め込むようにして、第3の着色層(第3色目;例えばグリーン(G))50を形成する。次に、第1の着色層33が露呈するまで第2及び第3の着色層46,50を同時に全面エッチングするエッチバック工程30を行う。
[エッチバック工程]
エッチバック工程30では、少なくとも酸素ガスと窒素ガスとを混合した混合ガス(プラズマガス)を用いて、異方性エッチング処理を実施し、第1の着色層33が露出するまで第2及び第3の着色層46,50を全面エッチング(エッチバック工程30)で平坦化する。これにより、第1〜第3の着色層33,46,50からなるカラーフィルタ13B,13R,13Gが形成される。なお、このエッチバック工程30を行う場合も、事前に第2及び第3の着色層の46,50のエッチングレートを求めておき、このエッチングレートに基づいて、第1の着色層33が露呈するまでの異方性エッチング処理時間を求めておく。
[着色層の組成物について]
上述のように、1回のエッチバック工程30で、第2及び第3の着色層46,50を同時に全面エッチングするために、第2及び第3の着色層46,50のエッチングレートを均一にする必要がある。そこで、本発明では、これら第2及び第3の着色層46,50のうち、少なくともいずれか一方を形成する着色剤含有組成物について、この着色剤含有組成物を構成する分散樹脂又は硬化樹脂のうち少なくともいずれか一方のC−C結合密度を0.3以上とする。なお、分散樹脂とは、分散剤、バインダーを意味する。一方で、硬化樹脂とは、熱硬化性樹脂、又は感光性硬化樹脂、硬化剤、硬化触媒を意味する。また、このC−C結合密度とは、X線光電子分光法(XPS)によって算出されるもので、具体的な算出方法としては、図13に示す着色層の光電子ピークを波形分離して、C−CやC−O、C−Nなどの結合濃度を定量化する。そして、これらの定量化した結合密度の値を下記の式(1)に用いて、C−C結合密度を算出する。
Figure 0005119108
このように、C−C結合密度を0.3以上とした分散樹脂又は硬化樹脂を、着色剤含有組成物の全固形分に対して、1質量%以上20%質量以下の含有率で含有させることによって、分光特性を損なうことが無く、耐エッチング性を向上させることができるので、第2及び第3の着色層46,50のエッチングレートを均一にすることが可能であり、且つカラーフィルタとして十分な機能を得ることができる。
さらに、着色剤含有組成物を構成するうえでの制約と、それぞれの制約に対して適正なC−C結合密度を以下に述べる。分散樹脂、又は硬化樹脂のC−C結合密度は、経時安定性の観点から0.3以上0.7以下が好ましく、溶解性、粘性の観点から0.3以上0.5以下がより好ましい。なお、C−C結合密度が0.3以上の条件を満たす分散樹脂は、分散剤、及びバインダーを意味し、顔料の分散性を向上させるために添加することができる。顔料の分散性を向上させる観点から好ましい分散樹脂としては、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000(日本ルーブリゾール社製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)が好ましい。
また、C−C結合密度が0.3以上の条件を満たし、且つ膜の硬化性を向上させる観点から、硬化樹脂としては、熱硬化性のアクリル樹脂、エポキシ樹脂やフェノール樹脂が好ましい。着色層の薄膜化を有さない場合は、感光性硬化樹脂を用いてもよい。特に、エポキシ樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂(EpicronN−695;大日本インキ社製)が好ましい。
分散樹脂、硬化樹脂の含有量は、着色剤の分光特性を悪化させない量が好ましく、含有量1〜30%が好ましく、含有量3〜20%がより好ましく、さらに5〜10%がより好ましい。これらの条件を満たす分散樹脂、または硬化樹脂を着色剤含有組成物に含有させることで、第2及び第3の着色層46,50のいずれかのエッチングレートを5〜30%低下させることができる。
上記C−C結合密度の条件以外の着色剤含有組成物の構成について以下に説明する。
[着色剤]
本発明に用いることができる着色剤は、特に限定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができる。
[顔料]
本発明に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を挙げることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
本願発明において好ましく用いることができる顔料として、以下のものを挙げることができる。耐光性が強い無機顔料を選定することが好ましい。以下では、C.I.15:3が代表例である。
C.I.ピグメント・イエロー
11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ
36,71;
C.I.ピグメント・レッド
122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット
19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー
15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1
[染料]
本発明において、着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解して非感光性の熱硬化性着色樹脂組成物を得ることができる。本発明における組成物を構成する着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
[着色剤濃度]
本発明における第2及び第3の着色層を形成する着色剤含有組成物の全固形分中の着色剤含有率は、上述したC−C結合密度が0.3以上とした分散樹脂又は硬化樹脂を含有させる関係上、50質量%以上90質量%以下とすることが好ましい。着色剤の含有率を50質量%以上とすることで、カラーフィルタとしての適度な色度を得ることが可能であり、着色剤の含有率を90質量%以下とすることで、C−C結合密度が0.3以上とした分散樹脂又は硬化樹脂の耐エッチング性などの特性を得ることができる。また、第1の着色層を形成する着色剤含有組成物の全固形分中の着色剤含有率は、特に限定されるものではなく、好ましくは50質量%以上100質量%未満であり、55質量%以上90質量%以下がより好ましい。50質量%以上とすることでカラーフィルタとして適度な色度を得ることができる。また、100質量%未満とすることで光硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
[熱硬化性組成物]
本発明に使用可能な熱硬化性組成物としては、加熱により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。前記熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。更に好ましい熱硬化性化合物としては、(A)エポキシ化合物、(B)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(C)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、前記熱硬化性化合物としては、多官能エポキシ化合物が特に好ましい。
なお、熱硬化性化合物としては、塗布膜が形成できること、加熱により加工構造を形成しやすいことを考慮し、熱硬化機能を有する樹脂を使用することが多いが、膜硬化を行えるものであれば特に限定はない。例えば熱硬化性官能基を有する樹脂を用いることができる。また前記熱硬化性樹脂とは別に、あるいは前記熱硬化性樹脂に加えて、他の熱硬化性化合物を添加して熱硬化させる、或いは、更なる架橋構造を形成してより強固な硬化膜を形成することができる。以下、本発明で使用できる熱硬化性樹脂、熱硬化性化合物の例を挙げるが、これらに限定されるものではない。前記熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ基含有化合物及び又は樹脂、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基を有する樹脂が好ましい。更に好ましい熱硬化性化合物としては、(a)エポキシ含有化合物及び/または樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたメラニン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも前記熱硬化性化合物としては、多官能エポキシ樹脂が特に好ましい。
(a) エポキシ基含有化合物及び又は樹脂
エポキシ基含有化合物あるいは、エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、且つ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリジエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N、N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物;ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2、2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1、2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
また、市販されているものとしては、脂環式エポキシ化合物「CEL−2021」、脂環式固形エポキシ樹脂「EHPE―3150」、エポキシ化ポリブタジエン「PB3600」、可等性脂環エポキシ化合物「CEL−2081」、ラクトン変性エポキシ樹脂「PCL−G」等が挙げられる(いずれもダイセル化学工業(株))。また他には「セロキサイド2000」、「エポリードGT−3000」、「GT−4000」(いずれもダイセル化学工業(株))が挙げられる。これらの中では、この脂環式エポキシ樹脂が最も硬化性に優れており、更には「EHPE―3150」が最も硬化性に優れている。これらの化合物は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよく、以降に示す他種のものとの組み合わせも可能である。
(b)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、メラニン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物
前記(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が各化合物に置換している数としては、メラニン化合物の場合2〜4であるが、好ましくはメラニン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラニン化合部卯、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物及びウレア化合物を総じて、(b)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物という。
前記(b)におけるメチロール基含有化合物は、(b)におけるアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(b)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)における化合物の具体例をあげる。
前記メラニン化合物としては、例えば、ヘキサメチロールメラニン、ヘキサメトキシメチルメラニン、ヘキサメチロールメラニンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラニン、ヘキサアシロキシメチルメラニン、ヘキサメチロールメラニンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物としては、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物が挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物としては、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
これら(b)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
(c)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれるすくなくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物
前記(c)における化合物、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、那ふとロール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物は、前記(b)における化合物の場合と同様、上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるのもである。以下、これら化合物を総じて、(c)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物ということがある。
前記(c)における化合物に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基またはアルコキシメチル基の数としては、一分子当たり最低2個必要であり、熱硬化および保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位、4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位およびパラ位がすべて置換されている化合物が好ましい。前記フェノール化合物の3位または5位は、未置換であっても置換基を有してもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有しても良い。
前記(c)におけるメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基の2位または4位が水素原子である化合物を用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニアヒドロキシ等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類;4、4‘−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記(c)の具体例としては、フェノール化合物として、例えば、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2、6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチルロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4、4‘−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチルー4、4’−ビスヒドロキシフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1、6−ジヒドロキシメチル−2、7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられ、アシロキシメチル基含有化合物として、たとえば、前記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部または全部アシロキシメチル化した化合物が挙げられる。
これらの化合物の中で最も好ましいものとしては、トリメチロールフェニル、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PAのヘキサロール体またはそれらのメチロール基がアルコキシメチル基およびメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
着色熱硬化性組成物中における前記熱硬化性化合物の総含有量としては、素材により異なるが、該硬化性組成物の全固形分(質量)に対して、0.1〜50質量%が好ましく、0.2〜40質量%がより好ましく、1〜35質量%が特に好ましい。
[分散剤]
また、前記分散剤は顔料の分散性を向上させるために添加することができる。前記分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
さらに、上述した分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が上げられる。これらの分散剤としては、多くの種類の化合物が用いられるが、例えば、フタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(エフカ社製))、ソルスパース5000(日本ルーブリゾール社製);オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業(株)製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ(株)製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123(旭電化(株)製)およびイソネットS−20(三洋化成(株)製)が挙げられる
前記分散剤は、単独で用いてもよくまた2種以上組み合わせて用いてもよい。前記分散剤の本発明における着色熱硬化性組成物中の添加量は、通常顔料100質量部に対して0.1〜50質量部程度が好ましい。
[各種添加物]
本発明における着色熱硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、硬化剤、硬化触媒、溶剤、充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、分散剤、等を配合することができる。
[バインダー]
前記バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
前記バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
これら各種バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、例えばベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ベンジルメタアクリルアミドのような各共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
これらのバインダー中に前記着色剤を高濃度に分散させることで、下層等との密着性を付与でき、これらはスピンコート、スリットコート時の塗布面状にも寄与している。
[硬化剤]
本発明において、熱硬化性化合物として、エポキシ樹脂を使用する場合、硬化剤を添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。前記硬化剤に関しては垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。前記硬化剤の例を挙げると以下のようになる。
触媒的に作用するものとしては、第三アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応するものとして、ポリアミン、酸無水物等;また、常温硬化のものとして、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂、中温硬化のものの例としてジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;高温硬化の例として、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等がある。また化学構造別に見るとアミン類では、脂肪族ポリアミンとしてはジエチレントリアミン;芳香族ポリアミンとしてはメタフェニレンジアミン;第三アミンとしてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;酸無水物としては無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックス;合成樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド等が挙げられる。
これら硬化剤は、加熱によりエポキシ基と反応し、重合することによって架橋密度が上がり硬化するものである。薄膜化のためには、バインダー、硬化剤とも極力少量の方が好ましく、特に硬化剤に関しては熱硬化性化合物に対して35質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下とすることが好ましい。
[硬化触媒]
本発明において高い着色剤濃度を実現するためには、前記硬化剤との反応による硬化の他、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。前記硬化触媒の添加量としてはエポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
[溶剤]
本発明における着色熱硬化性組成物は各種溶剤に溶解された溶液として用いることができる。本発明における着色熱硬化性組成物に用いられるそれぞれの溶剤は、各成分の溶解性や着色熱硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されない。
上記実施形態においては、エッチバック工程30の際、事前に第2及び第3の着色層46,50のエッチングレートを求めておき、このエッチングレートに基づくエッチング処理時間で第2及び第3の着色層46,50の全面エッチングを行っているが、本発明はこれに限るものではなく、図14,15に示すように、カラーフィルタ製造工程の際、エッチバック処理の終点検出に用いる透明膜51を設ける構成としてもよい。透明膜51は、固体撮像素子のカラーフィルタ13B,13R,13Gの中で最初に形成されるのが、例えばB色カラーフィルタ13Bの場合、このB色カラーフィルタ13B上に形成される。この透明膜51は、SiO(酸化シリコン、ケイ素酸化物)を含んでいる。透明膜51は、可視領域の光に対して透明であるため、B色カラーフィルタ13B上に形成されていたとしても、B色カラーフィルタ13Bの光学特性には影響を及ぼさない。
この透明膜51を形成する工程では、図14に示すように、第1の着色層形成工程21の後、第1の着色層33の全表面を覆うように、ゾルゲル法を用いて透明膜51を形成する。そして、この透明膜形成工程の後、上記実施形態と同様にパターニング工程22から第3の着色層形成工程29までを行って、図15に示すエッチバック工程を行う。この透明膜51を設けた構成では、第3の着色層形成工程29を終了した時点では、図15(A)に示すように、第1の着色層33の上に透明膜51が形成され、この透明膜51の上を覆い、且つ第1の着色層33及び透明膜51に形成された開口部52に埋め込むように第2の着色層46が形成されており、さらに、第2の着色層46の上を覆い、且つ第1の着色層33、透明膜51、及び第2の着色層46に形成された開口部53に埋め込むように第3の着色層50が形成されている。
図15に示すエッチバック工程では、図16に示すドライエッチング装置55を用いる。なお、上述したドライエッチング装置36と同じ部品については同符号を付して説明を省略する。このドライエッチング装置55は、プラズマ発光強度診断モニタ(以下、単に診断モニタという)56、及びこの診断モニタ56に光ファイバケーブルで接続された検出器56aを備える。診断モニタ56としては、例えば、HR4000(オーシャンオプティクス社製)またはC7640(浜松ホトニクス株式会社製)が用いられる。検出器56aは、チャンバー57に設けられた観察窓58に対向する位置に配置されている。検出器56aは、チャンバー57内で発生したプラズマ発光を検出し、これを電圧信号に変換して診断モニタ56に出力する。
そしてエッチバック工程では、上記実施形態と同様にプラズマガスを用いて、第2及び第3の着色層46、50の全表面をエッチバック処理(図15(B)参照)する。このエッチバック処理は、透明膜51が露出するまで行われる。具体的には、プラズマガスを用いたエッチバック処理により透明膜51が露出して、さらに、露出した透明膜51がプラズマガスによりエッチングされると、エッチングにより生成された反応生成物(以下、単に反応生成物という)のプラズマ発光が発生する。従って、透明膜51の反応生成物のプラズマ発光を検出器56aが検出すると、診断モニタ56は、透明膜51が露出したと判定し、この判定結果を制御部59に送る。そして、判定結果を受け取った制御部59はエッチバック処理を完了する。
エッチバック処理により透明膜51が露出した時に、第2及び第3の着色層46,50の表面と、先に形成された第1の着色層33(透明膜51)の表面とが略面一になり、第1〜第3の着色層33,46,50からなるカラーフィルタ13B,13R,13Gが形成される。このようにして、エッチバック処理の終点を容易に検出することができるので、上記実施形態よりも精度良くカラーフィルタ13B,13R,13Gの膜厚を均一にすることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、以下の実施例1,2では、R色及びG色の着色層を一回のエッチバック工程で同時にエッチングする例をあげているが、R色及びB色の着色層の場合、あるいはG色及びB色の着色層の場合でも同様の結果を得ることができる。
[実施例1]
上記のカラーフィルタ製造工程で、第1の着色層33を形成する着色剤含有組成物をB(ブルー)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度約3%の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ:ダイセル化学工業(株)製)と、熱硬化性樹脂と、全固形分中濃度約2%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させ、溶剤とから構成する。このEHPEは、以下の化学式1に示す分子構造となっている。第2の着色層46を形成する着色剤含有組成物を、R(レッド)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度約3%の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ;ダイセル化学工業(株)製)と、全固形分中濃度が約5%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させる。このEHPEは、以下の化学式1に示す分子構造となっている。
Figure 0005119108
一方、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度約3%の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ;ダイセル化学工業(株)製)と、全固形分中濃度が約5%で、且つC−C結合密度が約0.4のエポキシ樹脂(EpicronN−695;大日本インキ社製)とを含有させた。また、ドライエッチング装置としては、日立ハイテクノロジーズ社製のリアクティブイオンエッチング装置(RIE;U−621)を用いる。このEpicronN−695は、以下の化学式2に示す分子構造となっている。
Figure 0005119108
[異方性エッチング処理の条件]
異方性エッチング処理の条件は、ガス種がN/O、ガス流量比がN:O=500:25、RF発振器の発生電力/平面電極に印加される電力/平面電極(基板)基板に印加される電力がそれぞれ600W、100W、500W、チャンバー室の圧力が2Pa、基板温度が50℃とした。
[等方性エッチング処理の条件]
異方性エッチング処理の条件は、ガス種がO/Ar、ガス流量比がO:Ar=25:500、RF発振器の発生電力/平面電極に印加される電力/平面電極(基板)基板に印加される電力がそれぞれ600W、100W、500W、チャンバー室の圧力が2Pa、基板温度が50℃とした。
以上の条件で、60秒間エッチング処理し、エッチング前後の膜厚差を計測する。そして、エッチングレート(=エッチング前後の膜厚差/60min)を求めると、第2の着色層のエッチングレートは、3750Å/minとなり、第3の着色層のエッチングレートは、3800Åとなる。そして、これらの値からエッチングレートの選択比(=第2の着色層のエッチングレート/第3の着色層のエッチングレート)を求めると、1.0となる。
[実施例2]
第1及び第2の着色層33,46を形成する着色剤含有組成物を、実施例1と同じ構成にする。さらに、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、C−C結合密度が約0.5の(KSレジスト−106;大阪有機化学工業社製)分散樹脂と、全固形分中濃度が約7%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)を含有させた。なお、異方性エッチング処理及び等方性エッチング処理の条件としては、実施例1と同様である。
以上の条件で、エッチングレートを求めると、第2の着色層のエッチングレートは、3750Å/minとなり、第3の着色層のエッチングレートは、3690Åとなる。そして、これらの値からエッチングレートの選択比を求めると、1.0となる。
[比較例1]
第1及び第2の着色層33,46を形成する着色剤含有組成物を、実施例1と同じ構成にする。さらに、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度が約5%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させた。なお、異方性エッチング処理及び等方性エッチング処理の条件としては、実施例1と同様である。
以上の条件で、エッチングレートを求めると、第2の着色層のエッチングレートは、2700Å/minとなり、第3の着色層のエッチングレートは、4450Åとなる。そして、これらの値からエッチングレートの選択比を求めると、0.6となる。
[比較例2]
第1の着色層33を形成する着色剤含有組成物を、実施例1と同じ構成にする。第2の着色層46を形成する着色剤含有組成物を、R(レッド)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、C−C結合密度が約0.2の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ;ダイセル化学工業(株)製)と、C−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させる。さらに、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、C−C結合密度が約0.4の分散樹脂(フルオレン系モノマーBPEF;大阪ガスケミカル社製)と、C−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させた。なお、異方性エッチング処理及び等方性エッチング処理の条件としては、実施例1と同様である。
以上の条件で、エッチングレートを求めると、第2の着色層のエッチングレートは、2960Å/minとなり、第3の着色層のエッチングレートは、3800Åとなる。そして、これらの値からエッチングレートの選択比を求めると、0.8となる。
比較結果を以下に示す。
Figure 0005119108
上記の表1において、エッチングレート選択比の評価方法としては、エッチング前後の着色層の膜厚を触針式段差計(DEKTAK;日本ビーコ社製)を用いて計測し、レッドの着色層のエッチングレート/グリーンの着色層のエッチングレートとして、算出した。なお、評価欄の○は、着色層間のエッチングレート選択比が0.9〜1.1、△は、着色層間のエッチングレート選択比が0.8〜1.2、×は、着色層間のエッチングレート選択比が0.8未満、1.2を超えた場合と判定した。分光特性の評価方法としては、それぞれの分散樹脂を用いて調液した着色層の分光特性を、分光光度計(U−4100;日立社製)を用いて評価した。○は、所望の分光特性が1%以下で一致している、△は、所望の分光特性が3%以下で一致している、×は、所望の分光特性が5%より超えて変化している場合と判定した。また、耐溶剤性の評価方法としては、それぞれの熱硬化樹脂を用いて調液した着色層を、有機溶剤に浸漬し、浸漬前後の膜厚変動を膜厚光学干渉計(F20;フィルメトリクス社製)を用いて、評価した。○は、膜厚変動が3%以下、△は、膜厚変動が5%以下、×は、膜厚変動が5%を超える場合と判定した。さらに、これら各項目の評価から判断した総合的な評価として、実施例1、2は良好(全ての項目が良好、またはやや良好)である。一方、本発明を適用していない比較例1,2は、悪い評価の項目があり、総合的な評価も悪い。以上の評価から、実施例1,2では1回のエッチバック工程で、第1〜第3の着色層3を精度良く平坦化することができる。さらに実施例1では、分光特性も良好であり、カラーフィルタとして十分な機能を得ることができる。一方、比較例1では、エッチングレート選択比が悪い評価であるため、第2及び第3の着色層のエッチングレートが均一ではなく、1回のエッチバック工程で精度良く平坦化することができない。
固体撮像素子の要部断面図である。 カラーフィルタの配列を示す平面図である。 カラーフィルタ製造工程を説明する工程図である。 第1の着色層を形成した状態を示す断面図である。 第1の着色層にフォトレジスト層を形成した状態を示す断面図である。 第1の着色層にパターングを行った状態を示す断面図である。 異方性及び等方性エッチング処理に用いられるドライエッチング装置の概略図である。 第1の着色層にエッチング工程が行われた状態を示す断面図である。 フォトレジスト層が剥離された状態を示す断面図である。 第2の着色層を形成した状態を示す断面図である。 第2の着色層にエッチング工程が行われるときの状態を示す説明図である。 第3の着色層を形成した後、エッチバック工程が行われた状態を示す説明図である。 着色層の光電子ピークの一例を示すグラフである。 透明膜を形成した状態を示す断面図である。 透明膜を終点検出に用いたエッチバック工程を示す説明図である。 透明膜の終点検出を行うドライエッチング装置の概略図である。
符号の説明
10 固体撮像素子
13B B色カラーフィルタ
13G G色カラーフィルタ
13R R色カラーフィルタ
31 支持体
33 第1の着色層
34 フォトレジスト層
36,55 ドライエッチング装置
46 第2の着色層
50 第3の着色層

Claims (3)

  1. 着色剤、分散樹脂、硬化樹脂が含まれる着色剤含有組成物を支持体上に塗布して着色層を形成する着色層形成工程、前記着色層上にフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程、前記フォトレジスト層をフォトリソグラフィ処理によりパターニングするパターニング工程、前記パターニング処理された前記フォトレジスト層をマスクとしてドライエッチング処理するエッチング工程、及び前記エッチング工程後に残ったフォトレジスト層を除去するフォトレジスト工程からなり、前記支持体上に第1着色層を形成する第1カラーフィルタ形成工程と、
    前記着色層形成工程、前記フォトレジスト層形成工程、前記パターニング工程、前記エッチング工程、及び前記フォトレジスト工程からなり、前記第1カラーフィルタ形成工程を経た前記支持体上に第2着色層を形成する第2カラーフィルタ形成工程と、
    前記第2カラーフィルタ形成工程を経て前記第1及び第2着色層が形成された前記支持体上に、着色剤、分散樹脂、硬化樹脂が含まれる着色剤含有組成物を支持体上に塗布して第3着色層を形成する着色層形成工程、前記第2着色層及び第3着色層をエッチバック法により平坦化処理するエッチバック工程からなり、前記支持体上に第3着色層を形成する第3カラーフィルタ形成工程とを有し、
    前記分散樹脂及び前記硬化樹脂のいずれか一方については下記条件式(1)で表される結合密度が0.3以上とする着色剤含有組成物を、前記第2着色層または前記第3着色層に用いて、少なくとも第2及び第3着色層のエッチングレートを均一化することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
    Figure 0005119108
  2. 前記分散樹脂、硬化樹脂は、着色剤含有組成物の全固形分に対して、1質量%以上20%質量以下であることを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記着色剤含有組成物は、全固形分中の着色剤含有率が、50質量%以上90質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルタの製造方法。
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