JP5119108B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
前記分散樹脂及び前記硬化樹脂のいずれか一方については下記条件式(1)で表される結合密度が0.3以上とする着色剤含有組成物を、前記第2着色層または前記第3着色層に用いて、少なくとも第2及び第3着色層のエッチングレートを均一化することを特徴とする。
カラーフィルタ製造工程16では、先ず、エッチングストッパー層形成工程17を行う。図4に示すように、このエッチングストッパー層形成工程17では、支持体31上に少なくとも酸化シリコンを含むエッチングストッパー層32を、ゾルゲル法より、例えばVR1(ラサ工業社製)をスピンコーター(SCWC80A 大日本スクリーン社製)を用いて形成する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃で、5〜10分加熱処理し、塗布膜を乾燥・硬化させてエッチングストッパー層32を形成する。または、CVD法、スパッタ法、蒸着法を用いてもよい。着色層の透過性を損なわない観点から、可視領域に透明で、膜厚は50nm〜200nmが好ましく、100nm〜150nmが更に好ましい。また屈折率は、1.45〜1.7が好ましく、1.5〜1.65が更に好ましい。なお、ハロゲンまたはハロゲン化合物、例えばTiO2、TiNやAlなどを含むガスを用いた場合、前述のような屈折率と、着色層の透過性を実現することは困難であるため、これらは、エッチングストッパー層の形成には好ましくない。
エッチングストッパー層形成工程17の次は、以下のように、第1〜第3色カラーフィルタ形成工程18〜20を順次行ってカラーフィルタ13R,13G,13Bを形成する。
第1の着色層形成工程21では、図4に示すように、エッチングストッパー層32の上に、スピンコーター(SCWC80A;大日本スクリーン社製)を用いて、第1色(例えばブルー(B))に着色した着色剤含有組成物を塗布する。次にホットプレートを用いて、雰囲気温度が200℃〜250℃、5〜10分間加熱処理し、塗布膜を硬化させて第1の着色層33を形成する。この加熱処理は組成物塗布後の乾燥と同時であってもよく、また塗布乾燥後に別途熱硬化の工程を設けてもよい。加熱処理は、オーブン、ホットプレートなど公知の加熱手段を用いて、好ましくは130℃〜300℃、更に好ましくは150℃〜280℃、特に好ましくは170℃〜260℃の条件下で、好ましくは10秒〜3時間、更に好ましくは30秒〜2時間、特に好ましくは60秒〜60分の範囲で行なうことができる。但し、生産性を考慮すると硬化に要する時間は短時間であるほど好ましい。
図5において、次に、第1の着色層33上にポジ型のフォトレジスト(FHi622BC:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を、スピンコーターを用いて塗布する。ホットプレートで、80〜100℃の範囲で、60秒プリベークを実施して、フォトレジスト層34を形成する。続いて、フォトレジスト層34の上方から、フォトマスクを用いて、第2の着色層(第2色目;例えレッド(R))46が形成される領域に、i線(波長365nm)の紫外線を、ステッパーを用いて露光する。次に、ホットプレートで、100〜120℃の範囲で、90秒PEB処理を行なう。その後、現像液でパドル現像処理を行ない、更にホットプレートでポストベーク処理を実施し、第2の着色層46を形成しようとする領域のフォトレジストを除去する。図6は、後述する第2の着色層46を形成しようとする領域のフォトレジストを除去した状態で、符号35は、フォトレジストを除去した開口部を示す。
次に、フォトレジスト層34をマスクとして第1の着色層33をドライエッチングするエッチング工程について説明する。ドライエッチング装置としては、日立ハイテクノロジーズ社製のリアクティブイオンエッチング装置(RIE;U−621)を用いる。このドライエッチング装置36(図7参照)を用いて、フォトレジスト層34をマスクとし、少なくとも窒素ガスと酸素とを混合した混合ガスを用いた異方性エッチング処理と、少なくとも酸素ガスを含む混合ガスを用いた等方性エッチング処理とを連続して繰り返すエッチング工程を行う。これにより、第2の着色層46を形成しようとする領域の第1の着色層33を除去する。
このドライエッチング装置36を用いて、異方性エッチング処理を行う場合、平面電極(カソード)38の上に支持体31をセットしたチャンバー37の内部へ、エッチングガスとして窒素と酸素との混合ガスを導入する。そしてこのエッチングガスが導入された状態で、RF発振器40によって、平面電極38と対向電極39との間に高周波電圧が印加されると、平面電極38と対向電極39との間にプラズマが発生する。プラズマの中にある電子は、活性ガスであるプラスイオンに比べて動きが軽いため、平面電極38及び対向電極39にすぐに集まる。対向電極39はアース44に接続されているため、対向電極39に集まる電子の電位は変わらないが、平面電極38では、陰極効果といわれる現象、すなわち、ブロッキングコンデンサ41によって直流の電流が遮断されるため、平面電極38に電子が集まってマイナス電位となる。この陰極効果によって、第1の着色層33に異方性を有するエッチングが施される。すなわち、プラズマ中の活性ガスであるプラスイオンが平面電極38に引きつけられ、ウエハ表面に垂直に入射して第1の着色層33に衝突して第1の着色層33がエッチングされる。
ドライエッチング装置36を用いて、等方性エッチング処理を行う場合、平面電極の上に半導体基板をセットしたチャンバーの内部へ、少なくとも酸素ガスを含む混合ガス(エッチングガス)を導入する。この酸素ガスを含むエッチングガスでエッチング処理した場合、陰極効果が起こらないため、第1の着色層33に等方性を有するエッチングが施される。
次に、溶剤もしくはフォトレジスト剥離液を使用して、フォトレジスト剥離処理を実施し、第1の着色層33上に残存するフォトレジスト層34の除去を行なう(フォトレジスト除去工程24)。その後、脱溶剤、脱水処理の脱水ベーク処理を行なうことができる。以上のように、第2の着色層46を形成しようとする領域の第1の着色層33をエッチングで除去し、フォトレジスト層34を剥離する。図9にフォトレジスト剥離後の形状を示す。
フォトレジスト除去工程の後、続いて第2色カラーフィルタ形成工程19を行う。
第2色カラーフィルタ形成工程19では、先ず、図10に示すように、第1の着色層33上全体を覆うと共に、開口部45に埋め込むようにして、第2の着色層(第2色目;例えばレッド(R))46を形成する(第2の着色層形成工程25)。先ず、第1の着色層33の形成方法と同様に、スピンコータを用いて、カラーフィルタ組成物を塗布する。次に、ホットプレートを用いてポストベーク処理し、第2の着色層46を形成する。
第3色カラーフィルタ形成工程20では、先ず、上述した第2の着色層46の形成と同様の着色層形成工程29を行う。図12(A),(B)に示すように、第1及び第2の着色層33,46上全体を覆うと共に、開口部49に埋め込むようにして、第3の着色層(第3色目;例えばグリーン(G))50を形成する。次に、第1の着色層33が露呈するまで第2及び第3の着色層46,50を同時に全面エッチングするエッチバック工程30を行う。
エッチバック工程30では、少なくとも酸素ガスと窒素ガスとを混合した混合ガス(プラズマガス)を用いて、異方性エッチング処理を実施し、第1の着色層33が露出するまで第2及び第3の着色層46,50を全面エッチング(エッチバック工程30)で平坦化する。これにより、第1〜第3の着色層33,46,50からなるカラーフィルタ13B,13R,13Gが形成される。なお、このエッチバック工程30を行う場合も、事前に第2及び第3の着色層の46,50のエッチングレートを求めておき、このエッチングレートに基づいて、第1の着色層33が露呈するまでの異方性エッチング処理時間を求めておく。
上述のように、1回のエッチバック工程30で、第2及び第3の着色層46,50を同時に全面エッチングするために、第2及び第3の着色層46,50のエッチングレートを均一にする必要がある。そこで、本発明では、これら第2及び第3の着色層46,50のうち、少なくともいずれか一方を形成する着色剤含有組成物について、この着色剤含有組成物を構成する分散樹脂又は硬化樹脂のうち少なくともいずれか一方のC−C結合密度を0.3以上とする。なお、分散樹脂とは、分散剤、バインダーを意味する。一方で、硬化樹脂とは、熱硬化性樹脂、又は感光性硬化樹脂、硬化剤、硬化触媒を意味する。また、このC−C結合密度とは、X線光電子分光法(XPS)によって算出されるもので、具体的な算出方法としては、図13に示す着色層の光電子ピークを波形分離して、C−CやC−O、C−Nなどの結合濃度を定量化する。そして、これらの定量化した結合密度の値を下記の式(1)に用いて、C−C結合密度を算出する。
本発明に用いることができる着色剤は、特に限定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができる。
本発明に用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を挙げることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
C.I.ピグメント・イエロー
11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ
36,71;
C.I.ピグメント・レッド
122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット
19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー
15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1
本発明において、着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解して非感光性の熱硬化性着色樹脂組成物を得ることができる。本発明における組成物を構成する着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
本発明における第2及び第3の着色層を形成する着色剤含有組成物の全固形分中の着色剤含有率は、上述したC−C結合密度が0.3以上とした分散樹脂又は硬化樹脂を含有させる関係上、50質量%以上90質量%以下とすることが好ましい。着色剤の含有率を50質量%以上とすることで、カラーフィルタとしての適度な色度を得ることが可能であり、着色剤の含有率を90質量%以下とすることで、C−C結合密度が0.3以上とした分散樹脂又は硬化樹脂の耐エッチング性などの特性を得ることができる。また、第1の着色層を形成する着色剤含有組成物の全固形分中の着色剤含有率は、特に限定されるものではなく、好ましくは50質量%以上100質量%未満であり、55質量%以上90質量%以下がより好ましい。50質量%以上とすることでカラーフィルタとして適度な色度を得ることができる。また、100質量%未満とすることで光硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
本発明に使用可能な熱硬化性組成物としては、加熱により膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。前記熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。更に好ましい熱硬化性化合物としては、(A)エポキシ化合物、(B)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(C)メチロール基、アルコキシメチル基およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、前記熱硬化性化合物としては、多官能エポキシ化合物が特に好ましい。
エポキシ基含有化合物あるいは、エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、且つ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリジエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N、N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物;同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物;ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2、2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1、2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
また、市販されているものとしては、脂環式エポキシ化合物「CEL−2021」、脂環式固形エポキシ樹脂「EHPE―3150」、エポキシ化ポリブタジエン「PB3600」、可等性脂環エポキシ化合物「CEL−2081」、ラクトン変性エポキシ樹脂「PCL−G」等が挙げられる(いずれもダイセル化学工業(株))。また他には「セロキサイド2000」、「エポリードGT−3000」、「GT−4000」(いずれもダイセル化学工業(株))が挙げられる。これらの中では、この脂環式エポキシ樹脂が最も硬化性に優れており、更には「EHPE―3150」が最も硬化性に優れている。これらの化合物は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよく、以降に示す他種のものとの組み合わせも可能である。
前記(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が各化合物に置換している数としては、メラニン化合物の場合2〜4であるが、好ましくはメラニン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラニン化合部卯、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物及びウレア化合物を総じて、(b)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物という。
前記(b)におけるメチロール基含有化合物は、(b)におけるアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(b)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することより得られる。
前記メラニン化合物としては、例えば、ヘキサメチロールメラニン、ヘキサメトキシメチルメラニン、ヘキサメチロールメラニンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラニン、ヘキサアシロキシメチルメラニン、ヘキサメチロールメラニンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物としては、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物が挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物としては、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
これら(b)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
前記(c)における化合物、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、那ふとロール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物は、前記(b)における化合物の場合と同様、上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるのもである。以下、これら化合物を総じて、(c)における(メチロール基、アルコキシメチル基またはアシロキシメチル基含有)化合物ということがある。
前記(c)における化合物に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基またはアルコキシメチル基の数としては、一分子当たり最低2個必要であり、熱硬化および保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位、4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位およびパラ位がすべて置換されている化合物が好ましい。前記フェノール化合物の3位または5位は、未置換であっても置換基を有してもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有しても良い。
前記(c)におけるメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基の2位または4位が水素原子である化合物を用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニアヒドロキシ等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)におけるアルコキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)におけるアシロキシメチル基含有化合物は、(c)におけるメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類;4、4‘−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1、6−ジヒドロキシメチル−2、7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられ、アシロキシメチル基含有化合物として、たとえば、前記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部または全部アシロキシメチル化した化合物が挙げられる。
これらの化合物の中で最も好ましいものとしては、トリメチロールフェニル、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PAのヘキサロール体またはそれらのメチロール基がアルコキシメチル基およびメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)における化合物は、単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
また、前記分散剤は顔料の分散性を向上させるために添加することができる。前記分散剤としては、公知のものを適宜選定して用いることができ、例えば、カチオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げられる。
本発明における着色熱硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、硬化剤、硬化触媒、溶剤、充填剤、前記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、分散剤、等を配合することができる。
前記バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
本発明において、熱硬化性化合物として、エポキシ樹脂を使用する場合、硬化剤を添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。前記硬化剤に関しては垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。前記硬化剤の例を挙げると以下のようになる。
本発明において高い着色剤濃度を実現するためには、前記硬化剤との反応による硬化の他、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。前記硬化触媒の添加量としてはエポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
本発明における着色熱硬化性組成物は各種溶剤に溶解された溶液として用いることができる。本発明における着色熱硬化性組成物に用いられるそれぞれの溶剤は、各成分の溶解性や着色熱硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されない。
上記のカラーフィルタ製造工程で、第1の着色層33を形成する着色剤含有組成物をB(ブルー)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度約3%の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ:ダイセル化学工業(株)製)と、熱硬化性樹脂と、全固形分中濃度約2%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させ、溶剤とから構成する。このEHPEは、以下の化学式1に示す分子構造となっている。第2の着色層46を形成する着色剤含有組成物を、R(レッド)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度約3%の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ;ダイセル化学工業(株)製)と、全固形分中濃度が約5%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させる。このEHPEは、以下の化学式1に示す分子構造となっている。
異方性エッチング処理の条件は、ガス種がN2/O2、ガス流量比がN2:O2=500:25、RF発振器の発生電力/平面電極に印加される電力/平面電極(基板)基板に印加される電力がそれぞれ600W、100W、500W、チャンバー室の圧力が2Pa、基板温度が50℃とした。
異方性エッチング処理の条件は、ガス種がO2/Ar、ガス流量比がO2:Ar=25:500、RF発振器の発生電力/平面電極に印加される電力/平面電極(基板)基板に印加される電力がそれぞれ600W、100W、500W、チャンバー室の圧力が2Pa、基板温度が50℃とした。
第1及び第2の着色層33,46を形成する着色剤含有組成物を、実施例1と同じ構成にする。さらに、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、C−C結合密度が約0.5の(KSレジスト−106;大阪有機化学工業社製)分散樹脂と、全固形分中濃度が約7%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)を含有させた。なお、異方性エッチング処理及び等方性エッチング処理の条件としては、実施例1と同様である。
第1及び第2の着色層33,46を形成する着色剤含有組成物を、実施例1と同じ構成にする。さらに、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、全固形分中濃度が約5%で、且つC−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させた。なお、異方性エッチング処理及び等方性エッチング処理の条件としては、実施例1と同様である。
第1の着色層33を形成する着色剤含有組成物を、実施例1と同じ構成にする。第2の着色層46を形成する着色剤含有組成物を、R(レッド)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、C−C結合密度が約0.2の分散樹脂(サイクロマーPシリーズ;ダイセル化学工業(株)製)と、C−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させる。さらに、第3の着色層50を形成する着色剤含有組成物を、G(グリーン)色の顔料を含む組成物を分散して得られる顔料分散液と、C−C結合密度が約0.4の分散樹脂(フルオレン系モノマーBPEF;大阪ガスケミカル社製)と、C−C結合密度が約0.2の熱硬化性樹脂(EHPE3150;ダイセル化学工業製)とを含有させた。なお、異方性エッチング処理及び等方性エッチング処理の条件としては、実施例1と同様である。
比較結果を以下に示す。
13B B色カラーフィルタ
13G G色カラーフィルタ
13R R色カラーフィルタ
31 支持体
33 第1の着色層
34 フォトレジスト層
36,55 ドライエッチング装置
46 第2の着色層
50 第3の着色層
Claims (3)
- 着色剤、分散樹脂、硬化樹脂が含まれる着色剤含有組成物を支持体上に塗布して着色層を形成する着色層形成工程、前記着色層上にフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程、前記フォトレジスト層をフォトリソグラフィ処理によりパターニングするパターニング工程、前記パターニング処理された前記フォトレジスト層をマスクとしてドライエッチング処理するエッチング工程、及び前記エッチング工程後に残ったフォトレジスト層を除去するフォトレジスト工程からなり、前記支持体上に第1着色層を形成する第1カラーフィルタ形成工程と、
前記着色層形成工程、前記フォトレジスト層形成工程、前記パターニング工程、前記エッチング工程、及び前記フォトレジスト工程からなり、前記第1カラーフィルタ形成工程を経た前記支持体上に第2着色層を形成する第2カラーフィルタ形成工程と、
前記第2カラーフィルタ形成工程を経て前記第1及び第2着色層が形成された前記支持体上に、着色剤、分散樹脂、硬化樹脂が含まれる着色剤含有組成物を支持体上に塗布して第3着色層を形成する着色層形成工程、前記第2着色層及び第3着色層をエッチバック法により平坦化処理するエッチバック工程からなり、前記支持体上に第3着色層を形成する第3カラーフィルタ形成工程とを有し、
前記分散樹脂及び前記硬化樹脂のいずれか一方については下記条件式(1)で表される結合密度が0.3以上とする着色剤含有組成物を、前記第2着色層または前記第3着色層に用いて、少なくとも第2及び第3着色層のエッチングレートを均一化することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
- 前記分散樹脂、硬化樹脂は、着色剤含有組成物の全固形分に対して、1質量%以上20%質量以下であることを特徴とする請求項3記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記着色剤含有組成物は、全固形分中の着色剤含有率が、50質量%以上90質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルタの製造方法。
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