JP5087885B2 - 駐車支援装置、及び駐車支援方法 - Google Patents
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Description
本発明の課題は、駐車の妨げとなる領域を考慮し、より現実的な駐車支援を行うことである。
《一実施形態》
《構成》
図1は、車両の概略構成である。自動車1には、前後左右の四方を撮像する4台のカメラ2a〜2dと、タッチパネルモニタ3とを搭載し、夫々をコントローラ4に接続する。コントローラ3は、カメラ2a〜2dから入力された画像から俯瞰画像を作成し、これをタッチパネルモニタ3に表示する。一方、タッチパネルモニタ3は、乗員のタッチ操作によって所定の指示が入力されたときに、これをコントローラ4に伝送する。
次に、コントローラ4で実行する駐車支援処理を、図2のフローチャートに従って説明する。この駐車支援処理は、例えば目標駐車位置の近傍に停車している状態で、運転者によって駐車支援の開始指令が入力されたときに起動される。
続くステップS2では、目標とする駐車位置が決定されたか否かを判定する。これは、乗員によって駐車位置を決定するタッチ操作がなされたか否かを判定する。ここで、駐車位置が決定されたらステップS3に移行するが、それまではスピーカ8による音声案内の報知や、タッチパネルモニタ3による操作案内の表示によって、駐車位置の決定を乗員に促しながら待機する。
続くステップS4では、目標とする駐車方向が決定されたか否かを判定する。これは、乗員によって駐車方向を決定するタッチ操作がなされたか否かを判定する。ここで、駐車方向が決定されたらステップS5に移行するが、それまではスピーカ8による音声案内の報知や、タッチパネルモニタ3による操作案内の表示によって、駐車方向の決定を乗員に促しながら待機する。なお、駐車方向の調整は、既に画像表示された目標駐車位置を、タッチ操作による回転移動や並進移動させて行うものとする。
2.画像内で一点を指定し、そこから対角方向つまり縦方向と横方向に任意の位置までドラッグすることにより、矩形の進入不可領域を指定する(図5参照)。
3.画像内で任意の領域を囲むことにより、進入不可領域を指定する(図6参照)。
4.画像内で進入不可領域とそれ以外の領域との境界線を指定し、進入不可領域の側を指定することにより、進入不可領域を指定する(図7参照)。
ステップS6では、自車両の旋回特性、現在位置、向き、並びに目標とする駐車位置、及び駐車方向に基づいて、進入不可領域を回避すると共に、進退の切換え回数が最小となる現在位置から駐車位置までの軌道を算出する。
先ず、目標となる駐車位置Cで最小旋回半径の軌道円を描く(図8参照)。この軌道円に沿って走行するときに、車両が進入不可領域と干渉すると判断したら、その進入不可領域と干渉しない位置まで、上記の軌道円を平行移動させる(図9参照)。そして、この軌道円上で、初期位置つまり現在位置Aと平行になる位置を算出し、これを進退の切換え位置Bとする(図10参照)。なお、軌道の算出は、直線、円弧、クロソイド曲線の組合わせにより行う。
続くステップS7では、現在位置から駐車位置までの軌道を、少なくとも下記1〜3の何れかの方法で俯瞰画像に重畳表示してから所定のメインプログラムに復帰する。
2.進退の切換え位置Bを含む、現在位置Aから駐車位置Cまで、車体輪郭の射影が通過する領域を俯瞰画像に重畳表示する(図12参照)。
3.進退の切換え位置Bを含む、現在位置Aから駐車位置Cまで、車体輪郭の射影が描く断続的な軌道、及び車体輪郭の射影が通過する領域の双方を俯瞰画像に重畳表示する(図13参照)。
次に、一実施形態の作用について説明する。
今、図3に示すような俯瞰画像に対して、運転者によって目標とする駐車位置Cが指定されたとする(ステップS2、S4の判定が“Yes”)。周囲には、既に他の駐車車両が存在しており、その場所には駐車することができず、そこを通過することもできないので、図4〜図7の何れかの要領で、運転者は進入不可領域を指定する(ステップS5の判定が“Yes”)。障害物が存在すれば、これも進入不可領域として指定すればよい。
そして、図11〜図13に示すように、少なくとも現在位置A、進退の切換え位置B、駐車位置Cを含め、車体の射影が描く軌道を俯瞰画像に重畳表示する(ステップS7)。
運転者は、この俯瞰表示された画像を見ることにより、周囲の状況を把握しながら適切な駐車操作を行うことができる。
なお、上記の一実施形態では、単に車体の射影を俯瞰画像に重畳表示しているが、この車体の射影を所定量だけ拡張させて俯瞰画像に重畳表示してもよい。これによれば、余裕を持った駐車操作を行うことができる。
また、上記の一実施形態では、単に進退の切換え位置Bを表示しているが、その切換え回数を運転者に報知してもよい。これによれば、進退の切換え回数が2回以上となるような場合に、面倒な駐車操作に運転者を備えさせることができる。
また、上記の一実施形態では、4台のカメラ2a〜2dを設置して前後左右の四方を撮像しているが、周囲360度を撮像できれば、3台以下でも5台以上でも構わない。3台以下の場合には、広画角のカメラや可動式のカメラを設置すればよい。
また、上記の一実施形態では、タッチパネルモニタ3へのタッチ操作によって乗員が駐車位置Cや進入不可領域を指定しているが、ジョグダイヤルやコントロールパッド等、他の入力装置によって代替してもよい。
以上より、カメラ2a〜2dが「撮像手段」に対応し、タッチパネルモニタ3及びステップS1〜S5、S7の処理が「表示手段」に対応し、タッチパネルモニタ3が「入力手段」に対応し、ステップS6の処理が「算出手段」に対応している。
このように、進入不可領域を回避する現在位置から駐車位置までの軌道を俯瞰画像に重畳表示することで、駐車の妨げとなる領域を考慮した、より現実的な駐車支援を行うことができる。
これにより、速やかな駐車が可能になる。
これにより、車両の全長や車幅などの感覚を把握しやすくなる。
これにより、内輪差や外輪差を含めた車体の走行領域が一目瞭然となり、自車両が他の駐車車両や障害物と接触するか否かを明確に判断することができる。
これによれば、余裕を持った駐車操作を行うことができる。
これによれば、ドアを開くためのスペースを考慮した駐車を促すことができる。
これによれば、目標軌道と実際の走行軌跡との差を把握することができるので、運転者の駐車技能の向上に役立つ。
これによれば、進退の切換え回数が2回以上となるような場合に、面倒な駐車操作に運転者を備えさせることができる。
2a〜2d カメラ
3 タッチパネルモニタ
4 コントローラ
5 車速センサ
6 車輪速センサ
7 舵角センサ
8 スピーカ
Claims (8)
- 自車両の周囲を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像から俯瞰画像を作成して表示する表示手段と、該表示手段が表示した俯瞰画像に対して乗員が駐車位置及び進入不可領域を指定可能な入力手段と、該入力手段により乗員が駐車位置及び進入不可領域を指定した場合、前記進入不可領域を回避する現在位置から前記駐車位置までの軌道を算出する算出手段とを備え、
前記表示手段は、前記算出手段が算出した軌道を前記俯瞰画像に重畳表示し、
前記算出手段は、前記駐車位置で最小旋回半径の軌道円を算出し、算出した軌道円上に到達する自車両の軌道を算出することで、進退の切換え回数が最小となる軌道を計算することを特徴とする駐車支援装置。 - 前記表示手段は、少なくとも現在位置、進退の切換え位置、及び駐車位置での車体の射影を前記俯瞰画像に重畳表示することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
- 前記表示手段は、車体の射影が描く軌道を前記俯瞰画像に重畳表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車支援装置。
- 前記表示手段は、車体の射影を所定量だけ拡張させて前記俯瞰画像に重畳表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の駐車支援装置。
- 前記表示手段は、駐車位置での車体の射影にはドアの可動範囲を追加して前記俯瞰画像に重畳表示することを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の駐車支援装置。
- 前記表示手段は、実際の走行軌跡を前記俯瞰画像に重畳表示することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の駐車支援装置。
- 前記算出手段が算出した軌道における進退の切換え回数を運転者に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の駐車支援装置。
- 自車両の周囲を撮像し、撮像した画像から俯瞰画像を作成して表示し、表示した俯瞰画像に対して乗員が駐車位置及び進入不可領域を指定した場合、前記進入不可領域を回避し且つ進退の切換え回数が最小となる現在位置から前記駐車位置までの軌道を算出するために、前記駐車位置で最小旋回半径の軌道円を算出し、算出した軌道円上に到達する自車両の軌道を算出し、算出した軌道を前記俯瞰画像に重畳表示することを特徴とする駐車支援方法。
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