以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の撮像装置の一例としてのデジタルカメラ10の全体の構成を示す。入力ユニット116については、図3以降で詳述する。デジタルカメラ10は、主に撮像ユニット20、制御ユニット40、処理ユニット60、表示ユニット100、および操作ユニット110を含む。
撮像ユニット20は、撮影および結像に関する機構部材および電気部材を含む。撮像ユニット20はまず、映像を取り込んで処理を施す撮影レンズ22、絞り24、シャッタ26、光学LPF(ローパスフィルタ)28、CCD30、および撮像信号処理部32を含む。撮影レンズ22は、フォーカスレンズやズームレンズ等からなる。この構成により、被写体像がCCD30の受光面上に結像する。結像した被写体像の光量に応じ、CCD30の各センサエレメント(図示せず)に電荷が蓄積される(以下その電荷を「蓄積電荷」という)。蓄積電荷は、リードゲートパルスによってシフトレジスタ(図示せず)に読み出され、レジスタ転送パルスによって電圧信号として順次読み出される。
デジタルカメラ10は一般に電子シャッタ機能を有するので、シャッタ26のような機械式シャッタは必須ではない。電子シャッタ機能を実現するために、CCD30にシャッタゲートを介してシャッタドレインが設けられる。シャッタゲートを駆動すると蓄積電荷がシャッタドレインに掃き出される。シャッタゲートの制御により、各センサエレメントに電荷を蓄積するための時間、すなわちシャッタスピードが制御できる。
CCD30から出力される電圧信号、すなわちアナログ信号は撮像信号処理部32でR、G、B成分に色分解され、まずホワイトバランスが調整される。つづいて撮像信号処理部32はガンマ補正を行い、必要なタイミングでR、G、B信号を順次A/D変換し、その結果得られたデジタルの画像データ(以下単に「デジタル画像データ」とよぶ)を処理ユニット60へ出力する。
撮像ユニット20はさらに、ファインダ34とストロボ36を有する。ファインダ34には図示しないLCDを内装してもよく、その場合、後述のメインCPU62等からの各種情報をファインダ34内に表示できる。ストロボ36は、コンデンサ(図示せず)に蓄えられたエネルギが放電管36aに供給されたときそれが発光することで機能する。
制御ユニット40は、ズーム駆動部42、フォーカス駆動部44、絞り駆動部46、シャッタ駆動部48、それらを制御する制御系CPU50、測距センサ52、および測光センサ54をもつ。ズーム駆動部42などの駆動部は、それぞれステッピングモータ等の駆動手段を有する。後述のレリーズスイッチ114の押下に応じ、測距センサ52は被写体までの距離を測定し、測光センサ54は被写体輝度を測定する。測定された距離のデータ(以下単に「測距データ」という)および被写体輝度のデータ(以下単に「測光データ」という)は制御系CPU50へ送られる。制御系CPU50は、ユーザから指示されたズーム倍率等の撮影情報に基づき、ズーム駆動部42とフォーカス駆動部44を制御して撮影レンズ22のズーム倍率とピントの調整を行う。
制御系CPU50は、1画像フレームのRGBのデジタル信号積算値、すなわちAE情報に基づいて絞り値とシャッタスピードを決定する。決定された値にしたがい、絞り駆動部46とシャッタ駆動部48がそれぞれ絞り量の調整とシャッタ26の開閉を行う。
制御系CPU50はまた、測光データに基づいてストロボ36の発光を制御し、同時に絞り26の絞り量を調整する。ユーザが映像の取込を指示したとき、CCD30が電荷蓄積を開始し、測光データから計算されたシャッタ時間の経過後、蓄積電荷が撮像信号処理部32へ出力される。
処理ユニット60は、デジタルカメラ10全体、とくに処理ユニット60自身を制御するメインCPU62と、これによって制御されるメモリ制御部64、YC処理部70、オプション装置制御部74、圧縮伸張処理部78、通信I/F部80を有する。メインCPU62は、シリアル通信などにより、制御系CPU50との間で必要な情報をやりとりする。メインCPU62の動作クロックは、クロック発生器88から与えられる。クロック発生器88は、制御系CPU50、表示ユニット100に対してもそれぞれ異なる周波数のクロックを提供する。
メインCPU62には、キャラクタ生成部84とタイマ86が併設されている。タイマ86は電池でバックアップされ、つねに日時をカウントしている。このカウント値から撮影日時に関する情報、その他の時刻情報がメインCPU62に与えられる。キャラクタ生成部84は、撮影日時、タイトル等の文字情報を発生し、この文字情報が適宜撮影画像に合成される。
メモリ制御部64は、不揮発性メモリ66とメインメモリ68を制御する。不揮発性メモリ66は、EEPROM(電気的消去およびプログラム可能なROM)やFLASHメモリなどで構成され、ユーザによる設定情報や出荷時の調整値など、デジタルカメラ10の電源がオフの間も保持すべきデータが格納されている。不揮発性メモリ66には、場合によりメインCPU62のブートプログラムやシステムプログラムなどが格納されてもよい。一方、メインメモリ68は一般にDRAMのように比較的安価で容量の大きなメモリで構成される。メインメモリ68は、撮像ユニット20から出力されたデータを格納するフレームメモリとしての機能、各種プログラムをロードするシステムメモリとしての機能、その他ワークエリアとしての機能をもつ。不揮発性メモリ66とメインメモリ68は、処理ユニット60内外の各部とメインバス82を介してデータのやりとりを行う。
YC処理部70は、デジタル画像データにYC変換を施し、輝度信号Yと色差(クロマ)信号B−Y、R−Yを生成する。輝度信号と色差信号はメモリ制御部64によってメインメモリ68に一旦格納される。圧縮伸張処理部78はメインメモリ68から順次輝度信号と色差信号を読み出して圧縮する。こうして圧縮されたデータ(以下単に「圧縮データ」という)は、オプション装置制御部74を介してオプション装置76の一種であるメモリカードへ書き込まれる。
処理ユニット60はさらにエンコーダ72をもつ。エンコーダ72は輝度信号と色差信号を入力し、これらをビデオ信号(NTSCやPAL信号)に変換してビデオ出力端子90から出力する。オプション装置76に記録されたデータからビデオ信号を生成する場合、そのデータはまずオプション装置制御部74を介して圧縮伸張処理部78へ与えられる。つづいて、圧縮伸張処理部78で必要な伸張処理が施されたデータはエンコーダ72によってビデオ信号へ変換される。
オプション装置制御部74は、オプション装置76に認められる信号仕様およびメインバス82のバス仕様にしたがい、メインバス82とオプション装置76の間で必要な信号の生成、論理変換、または電圧変換などを行う。デジタルカメラ10は、オプション装置76として前述のメモリカードのほかに、例えばPCMCIA準拠の標準的なI/Oカードをサポートしてもよい。その場合、オプション装置制御部74は、PCMCIA用バス制御LSIなどで構成しても良い。オプション装置76として、メモリカードなどの記憶媒体が接続された場合、オプション装置76が、画像を記録するための記録ユニットとして機能しても良い。
通信I/F部80は、デジタルカメラ10がサポートする通信仕様、たとえばUSB、RS−232C、イーサネットなどの仕様に応じたプロトコル変換等の制御を行う。通信I/F部80は、必要に応じてドライバICを含み、ネットワークを含む外部機器とコネクタ92を介して通信する。そうした標準的な仕様のほかに、例えばプリンタ、ゲーム機等の外部機器との間で独自のI/Fによるデータ授受を行う構成としてもよい。
表示ユニット100は、LCDモニタ102とLCDパネル104を有する。それらはLCDドライバであるモニタドライバ106、パネルドライバ108によってそれぞれ制御される。LCDモニタ102は、例えば2インチ程度の大きさでカメラ背面に設けられ、現在の撮影や再生のモード、撮影や再生のズーム倍率、電池残量、日時、モード設定のための画面、被写体画像などを表示する。LCDパネル104は例えば小さな白黒LCDでカメラ上面に設けられ、画質(FINE/NORMAL/BASICなど)、ストロボ発光/発光禁止、標準撮影可能枚数、画素数、電池容量などの情報を簡易的に表示する。
操作ユニット110は、ユーザがデジタルカメラ10の動作やそのモードなどを設定または指示するために必要な機構および電気部材を含む。パワースイッチ112は、デジタルカメラ10の電源のオンオフを決める。レリーズスイッチ114は、半押しと全押しの二段階押し込み構造になっている。例えば、デジタルカメラ10が静止画撮影モードにあるとき、レリーズスイッチ114の半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで撮影画像の取込が行われ、必要な信号処理、データ圧縮等の後、メインメモリ68、オプション装置76等に記録される。デジタルカメラ10が動画撮影モードにあるとき、レリーズスイッチ114の半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで動画の記録が開始される。レリーズスイッチ114が押し続けられている間は動画の記録が行われ、レリーズスイッチ114が放されると動画の記録が停止するような構成であっても良い。レリーズスイッチ114が一旦オフになっても動画の記録が引き続いて行われ、再度レリーズスイッチ114が押下されると動画の記録が停止するような構成であっても良い。入力ユニット116は、ユーザからの各種指示を入力する機能を有する。入力ユニット116は、ズームスイッチとしての機能も有しており、ズーム倍率を指定することができる。モードスイッチ122は、デジタルカメラ10の動作モードを設定するために用いられる。操作ユニット110で指定できる動作または機能の例として、「ファイルフォーマット」、「特殊効果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等がある。操作ユニット110の各スイッチからの信号は、処理ユニット60へ伝達され、必要な処理が行われる。
図2は、本実施形態のデジタルカメラ10の外観を示す。図2は、デジタルカメラ10を使用する際にユーザ側に位置する面の上方から見た概略斜視図である。デジタルカメラ10のユーザ側に位置する面には、入力ユニット116が配置されている。図2においては、入力ユニット116のうち、液晶表示部202を含む指示入力ユニット200が示されている。入力ユニット116のスイッチ部には、デジタルカメラ10の動作モードに応じて各種の機能が自在に割り当てられる。例えば、デジタルカメラ10が撮像待機状態であるときには、上下に対をなしたスイッチ部にズームスイッチ機能が割り当てられ、デジタルカメラ10がムービー再生状態であるときには、「再生」「停止」「早送り」などの機能が割り当てられる。液晶表示部202は、各スイッチ部の近傍に、そのスイッチ部の機能に関連した情報を表示する。また、液晶表示部202の中央付近には、デジタルカメラ10の動作状態に関連した情報が表示される。液晶表示部202の表示内容は、メインCPU62などによって決定され、ドライバ(図示せず)を介して液晶表示部202に伝達される。
デジタルカメラ10のユーザ側に位置する面には、表示ユニットの一例としてのLCDモニタ102が配置されている。LCDモニタ102および入力ユニット116は同一面に配置されているので、ユーザはLCDモニタ102の表示内容と入力ユニット116の液晶表示部202の表示内容とを同時に視認しながら操作することができる。例えば、LCDモニタ102にメニューを表示し、その内容と入力ユニット116の液晶表示部202の表示とを視認しながら、入力ユニット116のスイッチ部を押下して所望の機能を設定することができる。また、液晶表示部202を操作するために指を置いたときに、液晶表示部202の表示が見えなくなってしまっても、LCDモニタ102に必要な情報を表示させることができる。LCDモニタ102と液晶表示部202は、デジタルカメラ10の隣接した2つの筐体面にそれぞれ配置されても良い。例えば、LCDモニタ102がデジタルカメラ10の背面に、液晶表示部202がデジタルカメラ10の上面に配置されていても良い。このときも、ユーザはLCDモニタ102の表示内容と液晶表示部202の表示内容とを同時に視認しながら操作することができる。
LCDモニタ102および液晶表示部202の表示面が、筐体面に対して傾斜して配置されても良い。通常、ユーザがデジタルカメラ10を使用するときには、目よりも低い位置で操作することが多い。このとき、LCDモニタ102および液晶表示部202の表示面が、上側が奥へ、下側が手前へ傾くように配置されていると、ユーザの視線と液晶の表示面のなす角が直角に近くなるので、視認しやすくなる。
入力ユニット116は、デジタルカメラ10のユーザ側に位置する面の中央より右側かつ上側に配置されている。これによれば、ユーザがデジタルカメラ10を右手で所持した際に、親指が入力ユニット116の位置に置かれるため、片手で容易に操作をすることができる。
デジタルカメラ10のユーザ側に位置する面には、他にもファインダ34、パワースイッチ112等が配置されている。これらは、他の面に設けられていても良い。
デジタルカメラ10の上面には、LCDパネル104、レリーズスイッチ114、モードスイッチ122等が配置されている。LCDパネル104は、操作時に見やすいようにデジタルカメラ10の上面に配置されている。レリーズスイッチ114およびモードスイッチ122は、ユーザが右手でデジタルカメラ10を持ったときに、人差し指がかかる位置に配置されている。これによれば、デジタルカメラ10を片手で簡便に操作することができる。
図3(a)(b)は、本実施形態の入力ユニット116の例を示す。図3(a)は、入力ユニット116の液晶表示部202の表示面を含む第1の面を示す。指示入力ユニット200は、液晶表示部202を一体的に含む。図3(b)は、図3(a)におけるA−A'断面の概略断面図を示す。入力ユニット116は、液晶表示部202を含む指示入力ユニット200、スイッチ押圧部210、スイッチ部220、および支柱230を有する。液晶表示部202の表示面を含む面を押圧すると、指示入力ユニット200は、重心近傍にある支柱230を支点として、スイッチ部220が設けられた面に対して略垂直方向に変位する。こうして、指示入力ユニット200は、押圧に応じて姿勢に変位を生じる。スイッチ押圧部210は、指示入力ユニット200の、液晶表示部202の表示面を含む第1の面の裏側にある第2の面の外周近傍に設けられる。スイッチ押圧部210は、指示入力ユニット200の変位に伴って一体的に変位し、スイッチ部220を押圧する。スイッチ部220は、スイッチ押圧部210に押圧されることで作動する。スイッチ部220は、メタルドームスイッチなどによって実現されても良い。スイッチ部220は、支柱230の位置を挟んで向かい合う位置に対をなして配置されている。図3(a)は、断面図であるから、スイッチ部220は2個しか示されていないが、図5(a)(b)(c)(d)に示すようにスイッチ部220は、2個以上あっても良い。支柱230は、指示入力ユニット200の重心近傍位置に設けられ、支点としての機能を果たす。支柱230の内部には、液晶表示部202に必要な信号を伝達するための信号路(図示せず)が設けられている。指示入力ユニット200は、支持部240によって筐体に支持されている。
図4(a)(b)は、入力ユニット116の他の例を示す。図4(a)は、入力ユニット116の液晶表示部202の表示面を含む第1の面を示す。この例においては、液晶表示部202が指示入力ユニット200の機能を有している。図4(b)は、図4(a)におけるB−B'断面の概略断面図を示す。液晶表示部202は、スイッチ部220に接するように設けられているので、支持部240は設けられていない。このとき、液晶表示部202自身がスイッチ押圧部210の機能を有する。これによれば、簡略な構成で入力ユニット116を実現することができる。
図5(a)(b)(c)(d)(e)は、本実施形態の入力ユニット116の例を示す。図5(a)において、円形の液晶表示部202を含む正方形の指示入力ユニット200の押圧面が左側に示され、指示入力ユニット200によって押圧されるスイッチ部220の配置が右側に示されている。スイッチ部220は、支点230の位置から見て上下左右の4つの位置に配置されている。すなわち、入力ユニット116は、十字キーの機能を果たす。図5(b)において、正方形の液晶表示部202を含む円形の指示入力ユニット200の押圧面が左側に示され、指示入力ユニット200によって押圧されるスイッチ部220の配置が右側に示されている。スイッチ部220は、支点230の位置から見て上下左右の4つの位置から所定の角度だけ反時計方向に回転した位置に配置されている。この場合も、スイッチ部220aおよび220bは、それぞれ支点230の位置を挟んで向かい合う位置に対をなして配置されているので、入力ユニット116は十字キーの機能を果たす。この配置によれば、ユーザがデジタルカメラ10を右手で所持して入力ユニット116に親指を自然に置いたときに、親指の先端位置および腹の位置がちょうどスイッチ部220aの上にくるので、人間工学的な観点から見て操作性に優れている。図5(c)において、円形の液晶表示部202を含む円形の指示入力ユニット200の押圧面が左側に示され、指示入力ユニット200によって押圧されるスイッチ部220の配置が右側に示されている。スイッチ部220は、支点230の位置から見て上下左右の4つの位置、およびそれらの位置から45度回転した4つの位置の、合計8つの位置に配置されている。この場合も、スイッチ部220a、220b、220c、および220dは、それぞれ支点230の位置を挟んで向かい合う位置に対をなして配置される。この配置によれば、例えば、撮像画像をフレーミングするためにフレームを移動させたり、位置情報を検索するために地図情報を移動させたりする際に、移動方向を8方向入力できるので、操作性に優れている。図5(d)において、円形の液晶表示部202からなる円形の指示入力ユニット200の押圧面が左側に示され、指示入力ユニット200によって押圧されるスイッチ部220の配置が右側に示されている。このように、液晶表示部202自体が、指示入力ユニット200の機能を果たしても良い。図5(e)において、円形の液晶表示部202からなる円形の指示入力ユニット200の押圧面が左側に示され、指示入力ユニット200によって押圧されるスイッチ部220の配置が右側に示されている。このように、スイッチ部220の数は偶数でなくても良く、対をなして配置されていなくても良い。スイッチ部220が配置される位置は、指示入力ユニット200の押圧面によって押圧できる位置であれば任意の位置で良い。
液晶表示部202の形状は、正方形、円形に限らず、長方形、楕円形などであっても良いし、任意の形状であっても良い。また、スイッチ部220の形状も、任意の形状で良い。スイッチ部220は、例えば、メタルドームスイッチなどの押圧されることで作動するスイッチであっても良い。スイッチ部220の数は、4個または8個に限らず、任意の数であっても良い。
各スイッチ部220には、液晶表示部202から見た相対方向に関連した機能が割り当てられている。液晶表示部202から見て上側にあるスイッチ部220には、「上」の機能が割り当てられており、例えば、LCDモニタ102に表示されたメニューにおいて、現在位置を上へ移動する機能を実現する。このように、上下左右の方向を入力する際には、液晶表示部202から見た相対方向と対応する機能が互いに割り当てられているため、ユーザは操作方法を直感的に理解することができる。
このように、操作性の良い十字キーとしての機能を有する指示入力ユニット200およびスイッチ部220と、表示の自由度の高い液晶表示部202とを組み合わせることによって、以下に示すような効果が期待される。まず、スイッチ部220に各種機能が自在に割り当てられているので、操作ボタンの数を削減することができる。また、その動作モードにおいて必要な操作を適宜スイッチ部220に割り当てることができるので、ボタンを探す手間が省け、簡便に操作を行うことができる。この際、液晶表示部202が各スイッチ部220の近傍にそのスイッチ部220の機能を示す情報を表示するので、ユーザは、スイッチ部220に割り当てられた機能が変化しても、現在スイッチ部220に割り当てられている機能を視認して操作することができる。スイッチ部220に割り当てられた機能を液晶表示部202が表示するので、各操作ボタンの機能を外装部材に印刷する必要がなく、コストを削減することができる。さらに、スイッチ部220の直上に液晶表示部202を配置したことで、各スイッチ部220の近傍に情報を表示することができるので、ユーザは視線を移動することなく、操作方法を直感的に理解して操作することができる。また、スイッチ部220と液晶表示部202を別々に配置する場合に比べて、小型で簡略な構造にすることができる。液晶表示部202にデジタルカメラ10の動作モードを更に表示すると、ユーザはモードスイッチ122の状態を確認することなく、現在の動作モードを視認しつつ操作を行うことができる。
図6(a)(b)(c)は、本実施形態のデジタルカメラ10が機能設定モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示部202の表示例を示す。図6(a)は、モードスイッチ122が機能設定モードに設定されている様子を示す。図6(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、機能設定メニューが表示されている。現在選択されている機能は、白黒反転表示されている。機能の名称の右に示されている三角形は、スイッチ部220のうちの左右に配置されたスイッチ部を押下することによって、選択されている機能の設定内容を変更できることを示している。図6(c)は、液晶表示部202の表示例を示す。液晶表示部202の中央付近には、現在デジタルカメラ10が機能設定モードであることを示すシンボルが、各スイッチ部220の近傍には、現在各スイッチ部220が矢印キーの機能を有することを示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、上側スイッチ部には、機能設定メニューを上へ移動する機能が割り当てられており、右側スイッチ部には、現在選択されたメニューの設定内容を変更する機能が割り当てられている。
図7(a)(b)(c)は、本実施形態のデジタルカメラ10が静止画撮影モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示部202の表示例を示す。図7(a)は、モードスイッチ122が静止画撮影モードに設定されている様子を示す。図7(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、撮像ユニット20が撮像した画像が表示されている。図7(c)は、液晶表示部202の表示例を示す。液晶表示部202の中央付近には、現在デジタルカメラ10が静止画撮影モードであることを示すシンボルが、各スイッチ部220の近傍には、各スイッチ部220に割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、上側スイッチ部には、拡大ズーム機能が割り当てられており、右側スイッチ部には、近距離撮影モード設定機能が割り当てられている。液晶表示部202の背景色には、デジタルカメラ10が撮影状態であることを示すオレンジ色が選択されている。このように、上側スイッチ部に拡大ズーム処理が、下側スイッチ部に縮小ズーム処理が割り当てられていると、液晶表示部202から見たスイッチ部の相対方向と、スイッチ部の機能とが対応しているので、ユーザはスイッチ部に割り当てられた機能やシンボルの意味を知らなくても、直感的に正しい操作を行うことができる。
図8(a)(b)(c)は、本実施形態のデジタルカメラ10が動画再生モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示部202の表示例を示す。図8(a)は、モードスイッチ122が動画再生モードに設定されている様子を示す。図8(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、再生された動画が表示されている。図8(c)は、液晶表示部202の表示例を示す。液晶表示部202の中央付近には、現在デジタルカメラ10が動画再生中であることを示すシンボルが、各スイッチ部220の近傍には、現在各スイッチ部220に割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、上側スイッチ部には、動画再生を停止する機能が割り当てられており、右側スイッチ部には、動画再生を早送りする機能が割り当てられている。液晶表示部202の背景色には、デジタルカメラ10が再生状態であることを示す緑色が選択されている。以上のような構成により、ユーザは操作方法を直感的に理解することができ、素早く簡便に操作を行うことができる。
液晶表示部202の背景色は、主にメインCPU62などによって、デジタルカメラ10の動作状態に基づいて決定される。液晶表示部202の背景色は、バックライトの点灯色として実現されても良い。バックライトは、動作モード変更時に所定の時間だけ点灯させ、その後は消灯しても良い。これによれば、消費電力を抑えることができる。バックライトには、例えば、赤および緑のLEDを用いても良く、この場合は、赤、緑、オレンジ色の3色を実現することができる。オレンジ色は、赤色と緑色のLEDの双方を点灯させることによって実現される。例えば、デジタルカメラ10が撮影状態であるときには、背景色としてオレンジ色を選択し、デジタルカメラ10が再生状態であるときには、背景色として緑色を選択し、エラーなどの警告を表示するときには、背景色として赤色を選択しても良い。これによれば、ユーザはより直感的にデジタルカメラ10の動作状態を知ることができる。液晶表示部202がカラー液晶であるときには、背景色は、シンボルなどの情報以外の部分を同一色で発色することによって実現されても良い。
液晶表示部202の背景色は、情報を記録する際の記録フォルダに応じて変更しても良い。例えば、プライベート用のフォルダが選択されているときには、背景色として緑色を選択し、仕事用のフォルダが選択されているときには、背景色としてオレンジ色を選択しても良い。これによれば、ユーザが記録フォルダを選択する際に、色を見ただけで用途を知ることができ、誤った操作を防ぐことができる。
次に、図9を参照しながら、上記実施の形態における入力ユニット116の改変例を説明する。
図9は本改変例に係る入力ユニット116を示す。デジタルカメラ10の全体の構成および動作は、上記実施形態について説明した構成および動作と同様であるので説明を省略し、入力ユニット116について説明する。
図9(a)は、本実施形態の入力ユニット116の液晶表示部202の表示面を含む第1の面を示す。指示入力ユニット200は、液晶表示部202を一体的に含む。図9(b)は、図9(a)におけるC−C'断面の概略断面図を示す。入力ユニット116は、液晶表示部202を含む指示入力ユニット200、および指示入力ユニット200の重心近傍位置の下面に設けられ、指示入力ユニット200を支持する支柱部250を有する。液晶表示部202の表示面を含む第1の面を押圧すると、指示入力ユニット200は、重心近傍にある支柱部250を支点として、筐体面に対して略垂直方向に変位する。こうして、指示入力ユニット200は、押圧に応じて姿勢に変位を生じる。支柱部250の内部には、液晶表示部202に必要な信号を伝達するための信号路(図示せず)が設けられている。支柱部250は、指示入力ユニット200の変位を感知するためのセンサー部260を含む。センサー部260は、圧力または歪みなどを検知するセンサーであっても良い。センサー部260が感知した指示入力ユニット200の変位情報は、処理ユニット60に伝達される。処理ユニット60は、変位情報を解析し、それに応じた各種処理を行う。例えば、所定の範囲の方向へ、所定のしきい値を越える変位があると、その方向のスイッチが押されたと解して、その方向のスイッチに割り当てられた機能を実行しても良い。このように、本実施形態の入力ユニット116は、任意の方向に任意の数のスイッチを配することができる。また、スイッチの方向や数を動的に変化させることもできる。また、変位の度合いに応じて段階的に作動する、多段階のスイッチを実現することもできる。このとき、液晶表示部202の中心から見て、スイッチの方向と同じ方向にある位置に、スイッチの機能に関連した情報を表示しても良い。液晶表示部202に、デジタルカメラ10の動作状態に関連した情報を表示しても良い。液晶表示部202の背景色は、デジタルカメラ10の動作状態に基づいて決定されても良い。これらの表示は、図6から図8に示した例と同様であっても良い。また、変位の方向の範囲を入力ユニット116の下面に、入力ユニット116全体によって押圧されることで作動するスイッチ(図示せず)を配置していても良い。これによれば、例えば、入力ユニット116に十字キーとしての役割を担わせ、入力ユニット116の下面に設けられたスイッチに実行ボタンとしての役割を担わせることで、より操作性を向上することができる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の撮像装置の一例としてのデジタルカメラ10aの全体の構成を示す。入力ユニットについては、図11以降で詳述する。本実施形態のデジタルカメラ10aは、静止画の撮像の他に、動画の記録再生を行うことができる。デジタルカメラ10aは、主に撮像ユニット20、音声取得ユニット130、制御ユニット40、処理ユニット60、表示ユニット100、および操作ユニット110aを含む。図10において、図1に示される構成要素と同じ参照符号で示されている構成要素は、図1に示される構成要素と同様の構成を有し、同様に動作する。したがって、詳細な説明は省略する。
音声取得ユニット130は、外界の音声を取得するための機構部材および電気部材を含む。音声取得ユニット130は、音声を取り込んで処理を施すマイクロホン132および音声信号処理部134を含む。音声信号処理部134は、マイクロホン132が取り込んだ音声信号を必要なタイミングで順次A/D変換し、その結果得られた音声データ(以下単に「デジタル音声データ」とよぶ)を処理ユニット60へ出力する。音声信号処理部134は、ノイズを軽減するための処理や、音声レベルを調整する処理を行っても良い。
また本実施の形態のデジタルカメラ10aにおける処理ユニット60は、上記実施形態で説明した処理ユニット60の構成要素、すなわち、メインCPU62、メモリ制御部64、YC処理部70、オプション装置制御部74、圧縮伸張処理部78、通信I/F部80に加えて、音声出力部94を有している。メインCPU62は、シリアル通信などにより、制御系CPU50との間で必要な情報をやりとりする。メインCPU62の動作クロックは、クロック発生器88から与えられる。クロック発生器88は、制御系CPU50、表示ユニット100に対してもそれぞれ異なる周波数のクロックを提供する。メインCPU62には、実施形態1で述べたように、キャラクタ生成部84とタイマ86が併設されている。
メモリ制御部64は、実施形態1でも述べたように、例えばEEPROMやFLASHメモリから構成される不揮発性メモリ66と、DRAM等の比較的安価で容量の大きいメモリで一般的には構成されるメインメモリ68とを制御する。メインメモリ68には、撮像ユニット20から出力されたデータだけではなく、音声取得ユニット130から出力されたデータも格納され得る。
音声出力部94は、メインメモリ68またはオプション装置76から読み出された音声データを、スピーカー98またはヘッドホン接続端子96を介してヘッドホンなどの外部機器へ出力するための処理を行う。具体的には、D/A変換処理、伸張処理、増幅処理などが行われる。これらの処理の一部または全てがメインCPU62で行われても良い。
処理ユニット60の他の構成要素、すなわちYC処理部70、エンコーダ72、オプション装置制御部74、通信I/F部80については、上記実施形態1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
また本実施の形態における操作ユニット110aは、実施形態1と同様、ユーザがデジタルカメラ10aの動作やそのモードなどを設定または指示するために必要な機構および電気部材を含む。レリーズスイッチ114は、半押しと全押しの二段階押し込み構造になっている。例えば、デジタルカメラ10aが静止画撮影モードにあるとき、レリーズスイッチ114の半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで撮像画像の取込が行われ、必要な信号処理、データ圧縮等の後、メインメモリ68、オプション装置76等に記録される。デジタルカメラ10aが動画撮影モードにあるとき、レリーズスイッチ114の半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで動画の記録が開始される。レリーズスイッチ114が押し続けられている間は動画の記録が行われ、レリーズスイッチ114がオフになると動画の記録が停止するような構成であっても良い。レリーズスイッチ114が一旦オフになっても動画の記録が引き続いて行われ、再度レリーズスイッチ114が押下されると動画の記録が停止するような構成であっても良い。モードスイッチ122は、回転式のダイヤル型スイッチであり、デジタルカメラ10aの動作モードを設定するために用いられる。入力ユニット300は、十字キーと、十字キーの交差部分に割り込んで配置された液晶表示ユニットとを含む。入力ユニット300は、ズームスイッチとしての機能も有しており、十字キーの上下のボタン部を押下することによってズーム倍率を指定することができる。第2の入力ユニット400は、第1のボタン部の一例としてのパワースイッチ112と、パワースイッチ112の周囲に配置された第2のボタン部とを含む。パワースイッチ112は、デジタルカメラ10aの電源をオンオフする。第2のボタン部は、取消ボタン、実行ボタン、表示ボタン、シフトボタン等を含む。操作ユニット110aで指定できる動作または機能の例として、「ファイルフォーマット」、「特殊効果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等がある。
以上のような構成を有するデジタルカメラ10aによる主な動作は以下のとおりである。
まずデジタルカメラ10aのパワースイッチ112がオンされ、カメラ各部に電力が供給される。メインCPU62は、モードスイッチ122の状態を読み込むことで、デジタルカメラ10aが、静止画撮影モード、静止画再生モード、動画撮影モード、動画再生モード、機能設定モード、データ転送モードのいずれにあるかを判断する。
デジタルカメラ10aが静止画撮影モードであるとき、メインCPU62はレリーズスイッチ114の半押し状態を監視する。半押し状態が検出されたとき、メインCPU62は測光センサ54および測距センサ52からそれぞれ測光データと測距データを得る。得られたデータに基づいて制御ユニット40が動作し、撮影レンズ22のピント、絞りなどの調整が行われる。調整が完了すると、LCDモニタ102に「スタンバイ」などの文字を表示してユーザにその旨を伝え、つづいてレリーズスイッチ114の全押し状態を監視する。レリーズスイッチ114が全押しされると、所定のシャッタ時間をおいてシャッタ26が閉じられ、CCD30の蓄積電荷が撮像信号処理部32へ掃き出される。撮像信号処理部32による処理の結果生成されたデジタル画像データはメインバス82へ出力される。デジタル画像データは一旦メインメモリ68へ格納され、この後YC処理部70と圧縮伸張処理部78で処理を受け、オプション装置制御部74を経由して、記録ユニットの一例としてのオプション装置76へ記録される。記録された画像は、フリーズされた状態でしばらくLCDモニタ102に表示され、ユーザは撮影画像を知ることができる。以上で一連の撮影動作が完了する。
デジタルカメラ10aが静止画再生モードであるとき、メインCPU62は、メモリ制御部64を介してメインメモリ68から最後に撮影した画像を読み出し、これを表示ユニット100のLCDモニタ102へ表示する。オプション装置制御部74を介してオプション装置76に格納された画像を読み出して、LCDモニタ102に表示しても良い。この状態でユーザが入力ユニット300などによって「順送り」、「逆送り」を指示すると、現在表示している画像の前後に撮影された画像が読み出され、LCDモニタ102へ表示される。
デジタルカメラ10aが動画撮影モードであるとき、メインCPU62は、レリーズスイッチ114の中途押下状態を監視する。中途押下状態が検出されたとき、メインCPU62は前述の静止画撮影モードのときと同様に記録品質調整処理を行う。このとき、同時に音声レベル調整処理が行われる。続いて、メインCPU62はレリーズスイッチ114の最終押下状態を監視する。レリーズスイッチ114が全押しされると、所定の同期信号に基づいてCCD30の蓄積電荷が撮像信号処理部32へ掃き出される。その後、静止画撮影モードのときと同様な処理を経てデジタル画像データが順次オプション装置76へ記録される。このとき、同時に音声取得ユニット130が取得した音声データが順次オプション装置76へ記録される。動画を記録している間、メインCPU62は、レリーズスイッチ114の中途押下状態を監視する。中途押下状態が検出されると、メインCPU62は動画および音声の記録を停止する。
デジタルカメラ10aが動画再生モードであるとき、メインCPU62は、操作ユニット110aから伝達されるユーザの指示に基づいて、オプション装置制御部74を介してオプション装置76から動画データを読み出す。動画データは、データフォーマットに応じて圧縮伸張処理部78、YC処理部70、および音声出力部94で必要な処理を施された後、画像がLCDモニタ102へ表示され、音声がヘッドホン接続端子96またはスピーカ98に出力される。ユーザは、操作ユニット110aを介して、「再生」、「停止」、「早送り」、「巻き戻し」、「反転」、「一時停止」などの指示を伝達し、所望の情報を再生することができる。
デジタルカメラ10aが機能設定モードにあるとき、ユーザは、LCDモニタ102の表示に従って入力ユニット300を操作し、デジタルカメラ10aの機能を設定することができる。デジタルカメラ10aがデータ転送モードにあるとき、コネクタ92を介して外部機器へデータを転送することができる。
図11(a)(b)は、本実施形態のデジタルカメラ10aの外観を示す図である。図11(a)は、デジタルカメラ10aの上面を示す。デジタルカメラ10aの上面の、被写体に向かって右側には、レリーズスイッチ114とモードスイッチ122が配置されている。ユーザがデジタルカメラ10aを所持したときに、右手の人差し指がかかる位置にレリーズスイッチ114およびモードスイッチ122が配置されているので、操作性が良い。図11(b)は、デジタルカメラ10aを使用する際にユーザ側に位置する面(以下、単に背面という)を示す。デジタルカメラ10aの背面の中央より右側かつ上側には入力ユニット300が、中央より左側かつ上側には第2の入力ユニット400が配置されている。ユーザがデジタルカメラ10aを所持したときに、右手の親指がかかる位置に入力ユニット300が、左手の親指がかかる位置に第2の入力ユニット400が、それぞれ配置されているので、操作性が良い。
入力ユニット300は、環状に配置されたボタン部を含むスイッチ押圧ユニット320と、その外周の環の内側に配置された液晶表示ユニット360と、液晶表示ユニット360を覆って配置された保護ガラス部340と、スイッチ押圧ユニット320を筐体に固定するためのカバー部310とを有する。ボタン部は、環の中心から見て上下に対をなして配置されたボタン部322、324と、環の中心から見て左右に対をなして配置されたボタン部326、328とを含む。これらのボタン部は、十字キーとしての機能を果たす。スイッチ押圧ユニット320のボタン部322、324、326、328には、デジタルカメラ10aの動作モードに応じて各種の機能が自在に割り当てられる。例えば、デジタルカメラ10aが静止画撮影モードであるときには、上下に対をなして配置されたボタン部322、324にズームスイッチ機能が割り当てられ、デジタルカメラ10aが動画再生モードであるときには、ボタン部322、324、326、328に「再生」「停止」「早送り」「巻き戻し」などの機能が割り当てられる。液晶表示ユニット360は、ボタン部の近傍に、そのボタン部に対応するスイッチの機能に関連した情報を表示する。また、液晶表示ユニット360の中央付近には、デジタルカメラ10aの動作状態に関連した情報が表示される。液晶表示ユニット360の表示内容は、メインCPU62などによって決定され、ドライバ(図示せず)を介して液晶表示ユニット360に伝達される。
このように、操作性の良い十字キーとしての機能を果たすスイッチ押圧ユニット320と、表示の自由度の高い液晶表示ユニット360とを組み合わせることによって、以下に示すような効果が期待される。まず、ボタン部に各種機能が自在に割り当てられているので、操作ボタンの数を削減することができる。また、それぞれの動作モードにおいて必要な操作をボタン部に割り当てることができるので、ボタンを探す手間が省け、簡便に操作を行うことができる。この際、液晶表示ユニット360が各ボタン部の近傍にそのボタン部に対応するスイッチの機能を示す情報を表示するので、ユーザはボタン部に割り当てられた機能が変化しても、現在ボタン部に割り当てられている機能を視認して操作することができる。操作ボタンに割り当てられた機能を液晶表示ユニット360が表示するので、各操作ボタンの機能を外装部材に印刷する必要がなく、コストを削減することができる。さらに、ボタン部の内部に液晶表示ユニット360を配置したことで、各ボタン部の近傍に情報を表示することができるので、ユーザは視線を移動することなく、操作方法を理解して操作することができる。また、ボタン部と液晶表示ユニット360を別々に配置する場合に比べて、小型で簡略な構造にすることができる。液晶表示ユニット360にデジタルカメラ10aの動作モードを更に表示すると、ユーザはモードスイッチ122の状態を確認することなく、現在の動作モードを視認して操作を行うことができる。
デジタルカメラ10aの背面には、表示ユニットの一例としてのLCDモニタ102が配置されている。LCDモニタ102、入力ユニット300、および第2の入力ユニット400は同一筐体面に配置されているので、ユーザはLCDモニタ102の表示内容と液晶表示ユニット360の表示内容とを同時に視認しながら操作することができる。例えば、LCDモニタ102にメニューを表示し、その内容を視認しながら入力ユニット300を操作して所望の機能を設定することができる。LCDモニタ102と液晶表示ユニット360は、デジタルカメラ10aの隣接した2つの筐体面にそれぞれ配置されていても良い。例えば、LCDモニタ102がデジタルカメラ10aの背面に、液晶表示ユニット360がデジタルカメラ10aの上面に配置されていても良い。このときも、ユーザはLCDモニタ102の表示内容と液晶表示ユニット360の表示内容とを同時に視認しながら操作することができる。
第2の入力ユニット400は、第1のボタン部の一例としてのパワースイッチ112と、パワースイッチ112の周囲に配置された第2のボタン部410と、録画再生状態設定スイッチ420とを有する。第2のボタン部410は、取消機能が割り当てられた取消ボタン402、実行機能が割り当てられた実行ボタン404、入力ユニット300のボタン部に割り当てられた機能を変更するシフトボタン406、およびLCDモニタ102の表示をオンオフする表示ボタン408を含む。取消ボタン402は、例えば機能設定モードにおいて、設定を取り消す機能や、前メニューへ戻る機能などを有する。実行ボタン404は、例えば機能設定モードにおいて、設定を実行する機能や、メニューを呼び出す機能などを有する。シフトボタン406は、他のボタンに割り当てられた機能を変更する機能を有する。これによれば、1つのボタンに複数の機能を割り当てることができる。表示ボタン408は、LCDモニタ102の表示をオンオフする機能を有する。録画再生状態設定スイッチ420は、録画状態と再生状態の2つの状態のいずれかを実現するためのスイッチである。すなわち、デジタルカメラ10aの動作モードは、モードスイッチ122および録画再生状態設定スイッチ420によって設定される。実行ボタン402および取消ボタン404は、入力ユニット300の近傍に対をなして設けられており、表示ボタン408は、LCDモニタ102の近傍に設けられているので、ユーザが操作する際に、操作方法を直感的に理解しやすく、誤操作しにくい。また、第2の入力ユニット400の各ボタンは、全て異なる表面形状を有しているので、ユーザはボタンの位置を視認しなくとも触感で各ボタンを識別することができる。また、暗い場所でも各ボタンを認識することができる。各ボタンの表面形状については、図23以降で詳述する。
図12は、本実施形態のデジタルカメラ10aを右手で所持した様子を示す図である。ユーザが右手でデジタルカメラ10aを所持したときに、入力ユニット300に親指が、レリーズスイッチ114に人差し指がかかるので、片手で簡便に操作することができる。図12に示された直線D−D'は、ユーザが入力ユニット300に親指を自然においたときの、親指の先端と腹を結ぶ方向を示す。直線E−E'は、デジタルカメラ10aの上下方向を示す。直線D−D'は、直線E−E'に対して、筐体面の面内で反時計回りに30度程度傾いている。傾斜角θは、持ち方によって変化し、個人差もあるが、0度よりも大きく、45度よりも小さくなることが多い。ユーザがデジタルカメラ10aを図12に示すように所持し、親指を入力ユニット300に添えて親指の先端を筐体面につけると、親指の腹の部分は筐体面から少し浮いた状態になる。そのため、ユーザの親指の先端がかかる位置よりもユーザの親指の腹がかかる位置の方が高くなるように入力ユニット300が配置されていると、人間工学的な観点から見ても、所持しやすく操作性が良い。
図13(a)(b)は、本実施形態の入力ユニット300のカバー部310を示す。図13(a)は、カバー部310の上面を示す。カバー部310は、ドーナツ状の形状を有しており、環の中心から見て上下左右の4つの位置にボタン部を配置するための穴が設けられている。図13(b)は、図13(a)における矢印Fの方向から見た側面図である。カバー部310は、固定部312によってデジタルカメラ10aの筐体に固定される。カバー部310の上面に接する第4の面504は、デジタルカメラ10aに入力ユニット300が配置される筐体面に接する基準面500に対して傾斜している。図13(b)では、傾斜していることが分かりやすいように傾斜角を大きく誇張して示してあるが、傾斜角θ2は、0度よりも大きく、10度以下であることが好ましい。第4の面504の最大傾斜方向は、図13(a)におけるD−D'方向である。図13(a)において、第4の面504の最大傾斜方向D−D'は、デジタルカメラ10aの上下方向E−E'に対して、基準面500の面内で傾いている。傾斜角θ1は、0度よりも大きく、45度以下であることが好ましい。以上の構成によれば、ユーザが入力ユニット300に自然に親指をおいたときに、ユーザの親指の先端がかかる位置が最も低く、ユーザの親指の腹がかかる位置が最も高くなるので、所持しやすく操作性も良い。
図14は、本実施形態の入力ユニット300のスイッチ押圧ユニット320を示す。図14(a)は、スイッチ押圧ユニット320の上面を示す。スイッチ押圧ユニット320は、複数のボタン部322、324、326、328と、ボタン部同士を接続する接続部330とを有し、全体で環をなすように一体的に構成されている。なお、ここでいう環とは必ずしも円形を意味せず、連結して一体的に構成されていれば、角張った形状を有していても良い。ボタン部は、環の中心から見て上に配置された上ボタン322、下に配置された下ボタン324、右に配置された右ボタン326、および左に配置された左ボタン328を含む。接続部330は、上ボタン322の回転軸となる軸部332と、下ボタン324の回転軸となる軸部334とを含む。環の中心を挟んで向かい合う位置に対をなしてボタン部が配置されているので、例えば、ズーム操作における「拡大」「縮小」、機能設定メニューにおける上下または左右の移動、動画再生における「早送り」「巻戻し」などの操作をする際に、ユーザは操作方法を直感的に理解しやすい。上下に配置されたボタン部322および324は、左右に配置されたボタン部326および328よりも大きい。ズームスイッチは、慣習的に上下に対をなして配置されたスイッチで実現されることが多く、本実施形態においても、上ボタン322に拡大ズーム機能が、下ボタン324に縮小ズーム機能が割り当てられている。ズームスイッチは、一般に使用頻度が特に高いので、押しやすいように大きなボタンが用いられている。
図14(b)は、図14(a)における矢印Fの方向から見た側面図である。スイッチ押圧ユニット320がデジタルカメラ10aの筐体と接する基準面500に対して、スイッチ押圧ユニット320のボタン部の上面に接する第1の面501は傾斜している。すなわち、上ボタン322の高さと、下ボタン324の高さとは異なる。本実施形態では、上ボタン322の高さは、下ボタン324の高さよりも低い。図14(b)では、傾斜していることが分かりやすいように傾斜角を大きく誇張して示してあるが、傾斜角θ2は、0度よりも大きく、10度以下であることが好ましい。第1の面501の最大傾斜方向は、図14(a)におけるD−D'方向である。図14(a)において、第1の面501の最大傾斜方向D−D'は、デジタルカメラ10aの上下方向E−E'に対して、基準面500の面内で傾いている。傾斜角θ1は、0度よりも大きく、45度以下であることが好ましい。以上の構成によれば、ユーザが入力ユニット300に自然に親指をおいたときに、ユーザ親指の先端がかかる位置が最も低く、ユーザの親指の腹がかかる位置が最も高くなるので、所持しやすく操作性も良い。
図14(c)は、右ボタン326が押下された様子を示す。接続部330は、樹脂などの撓みやすい材質で形成されているので、右ボタン326を押下すると、接続部330が撓んでボタン部326が押し込まれる。これにより、右ボタン326の下に配置されたスイッチを押圧することができる。左ボタン328が押下された場合も、同様に左ボタン328が押し込まれ、その下に配置されたスイッチを押圧する。接続部330のうち、軸部332および334を含む一部分が、デジタルカメラ10aの筐体とカバー部310との間に固定されている。これにより、1つのボタン部を押下したときに他のボタン部が変位してしまうのを防ぐことができる。
図14(d)は、上ボタン322が押下された様子を示す。上ボタン322を押下すると、軸部334を軸として上ボタン322がスイッチ押圧ユニット320の外側へ回転することにより、上ボタン322の下に配置されたスイッチを押圧する。これによれば、ボタン部を真上から垂直に押下せずともスイッチを押圧することができるので、操作しやすい。また、垂直に押圧する場合に比べて、スイッチをより外側の位置に配置することができる。
本実施形態のスイッチ押圧ユニット320は、4つのボタン部の形状が全て異なっているが、差異がわずかであるため、組立工程の際に誤った方向に配置される恐れがある。これを防ぐために、正しい方向を示すための手段が設けられていることが好ましい。例えば、上ボタン322の背面に小さな突起を設けていても良い。これにより、作業者はどのボタンが上ボタン322であるのかを知ることができるので、正しい方向にスイッチ押圧ユニット320を配置することができる。
図15(a)(b)は、本実施形態の入力ユニット300の保護ガラス部340を示す。図15(a)は、保護ガラス部340の上面を示す。保護ガラス部340は、例えばガラスや樹脂などの透明な部材によって形成され、円形の形状を有する。保護ガラス部340は、液晶表示ユニット360を覆って配置され、液晶表示ユニット360の表示面を保護する。図15(b)は、図15(a)における矢印Fの方向から見た側面図である。保護ガラス部340の表面を含む第5の面505は、基準面500に対して傾斜している。図15(b)では、傾斜していることが分かりやすいように傾斜角を大きく誇張して示してあるが、傾斜角θ2は、0度よりも大きく、10度以下であることが好ましい。第5の面505の最大傾斜方向は、図15(a)におけるD−D'方向である。図15(a)において、第5の面505の最大傾斜方向D−D'は、デジタルカメラ10aの上下方向E−E'に対して、基準面500の面内で傾いている。傾斜角θ1は、0度よりも大きく、45度以下であることが好ましい。これによれば、ユーザが入力ユニット300に自然に親指をおいたときに、ユーザの親指の先端がかかる位置が最も低く、ユーザの親指の腹がかかる位置が最も高くなるので、所持しやすく操作性も良い。
図16は、本実施形態の入力ユニット300のスイッチユニット350を示す。図16(a)は、スイッチユニット350の上面を示す。スイッチユニット350は、スイッチを配置するための環状の基板352と、環状に配置された複数のスイッチ354と、デジタルカメラ10aの動作モードを設定するためのモードスイッチ122と、画像の撮像を指示するためのレリーズスイッチ114と、スイッチ352、モードスイッチ122、およびレリーズスイッチ114からの信号を外部へ伝達するためのコネクタ358と、スイッチ354、モードスイッチ122、およびレリーズスイッチ114のそれぞれとコネクタ358とを一体的に接続して導通させるためのフレキシブル配線基板356とを有する。スイッチ354は、スイッチ押圧ユニット320のボタン部によって押圧されることで動作する。スイッチ354は、例えばメタルドームスイッチによって実現されても良い。レリーズスイッチ114およびモードスイッチ122は、デジタルカメラ10aの上面に配置され、環状の基板352は、デジタルカメラ10aの背面に配置される。デジタルカメラ10aが小型化するにつれてスイッチ間の距離が短くなったので、これらのスイッチを一体的に構成することができるようになった。これにより、組み立て工程を簡略化することができる。
図16(b)は、図16(a)における矢印Fの方向から見た側面図である。スイッチ354は、スイッチ押圧ユニット320のボタン部によって押圧されることによって動作するが、スイッチ押圧ユニット320のボタン部は、その上面に接する第1の面501が基準面500に対して傾斜するように配置されているので、環状の基板352もそれに合わせて傾斜して配置されることが好ましい。したがって、スイッチユニット350がデジタルカメラ10a内に配置されたとき、スイッチユニット350のスイッチ354に接する第3の面は、基準面500に対して傾斜している。図16(b)では、傾斜していることが分かりやすいように傾斜角を大きく誇張して示してあるが、傾斜角θ2は、0度よりも大きく、10度以下であることが好ましい。スイッチユニット350は、第3の面503が基準面500と略平行になるように配置されていても良い。このとき、スイッチ押圧ユニット320のボタン部の形状は、ボタン部がスイッチ354を押圧できるように調整される。
図17は、本実施形態の入力ユニット300の液晶表示ユニット360を示す。図17(a)は、液晶表示ユニット360の上面を示す。液晶表示ユニット360は、スイッチ354に割り当てられた機能に関連した情報を、スイッチ354に対応するボタン部の近傍に表示する。また、液晶表示ユニット360は、デジタルカメラ10aの動作モードに関連した情報を表示する。図17(b)は、図17(a)における矢印Fの方向から見た側面図である。液晶表示ユニット360の表示面を含む第2の面502は、基準面500に対して傾斜している。図17(b)では、傾斜していることが分かりやすいように傾斜角を大きく誇張して示してあるが、傾斜角θ2は、0度よりも大きく、10度以下であることが好ましい。一般に、ユーザがデジタルカメラ10aを使用するときには、目よりも低い位置で操作することが多い。このとき、液晶表示ユニット360の表示面が、本実施形態のように上側が奥へ、下側が手前へ傾いて配置されていると、ユーザの視線と液晶の表示面とのなす角が垂直に近くなるので、視認しやすくなる。
本実施形態においては、入力ユニット300が、デジタルカメラ10aの背面の中央より右側かつ上側に配置されているので、ユーザは右手の親指で入力ユニット300を操作する。そのため、図12から図17において、D−D'方向は、E−E'方向に対して反時計回りに傾いている。入力ユニット300が、デジタルカメラ10aの背面の中央より左側かつ上側に配置されている場合は、ユーザは左手の親指で入力ユニット300を操作するから、D−D'方向は、E−E'方向に対して時計回りに傾いていることが好ましい。
図18は、入力ユニット300がデジタルカメラ10aの筐体に配置される様子を示す。デジタルカメラ10aの筐体370に対して、外側から順にカバー部310、スイッチ押圧ユニット320、保護ガラス部340が配置される。カバー部310が、外側からスイッチ押圧ユニット320および保護ガラス部340を筐体へ固定する。筐体370の内側に、モールド成型された樹脂製の筐体380が設けられている。筐体380に、スイッチユニット350および液晶表示ユニット360が固定される。第1の面501、第2の面502、第3の面503、第4の面504、および第5の面505は、基準面500に対して傾斜するように配置されており、それぞれがほぼ平行になっている。本実施形態においては、全ての面が略平行になるように配置されているが、それぞれの面が異なる傾斜角を有していても良い。また異なる方向へ傾斜していても良い。
なお、表示ユニットの表示面だけではなく、表示ユニットの周囲に配置されたスイッチユニットの少なくとも1つのスイッチが撮像装置の筐体面に対して傾斜させてもよい。この場合、表示面は撮像装置の筐体面に対して平行であっても傾斜させていてもどちらでもよい。
本実施形態においては、正方形の表示面を有する液晶表示ユニット360を用いて、円形の表示面を実現している。そのため、スイッチユニット350を液晶表示ユニット360よりも下側に配置しようとすると、スイッチ352を液晶表示ユニット360の正方形の表示面よりも外側に配置する必要がある。すると、スイッチ押圧ユニット320のボタン部もより外側に配置しなければならず、装置の小型化という観点からは好ましくない。この問題を解決するために、本実施形態においては、スイッチユニット350は、液晶表示ユニット360よりも上側に配置される。すなわち、スイッチユニット350は、スイッチ押圧ユニット320と液晶表示ユニット360との間に配置される。これによれば、スイッチ352をより内側に配置することができるので、装置を小型化することができ、操作性も良くなる。
図19は、本実施形態のデジタルカメラ10aが機能設定モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図19(a)は、モードスイッチ122が機能設定モードに設定されている様子を示す。図19(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、機能設定メニューが表示されている。現在選択されている機能は、白黒反転表示されている。機能の名称の右に示されている三角形は、左右に配置されたボタン部326、328を押下することによって、選択されている機能の設定内容を変更できることを示している。図19(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10aが機能設定モードであることを示すシンボルが、各ボタン部の近傍には、現在各ボタン部に対応するスイッチが矢印キーの機能を有することを示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、上ボタン322には、機能設定メニューを上へ移動する機能が割り当てられており、右ボタン326には、現在選択されたメニューの設定内容を変更する機能が割り当てられている。
図20は、本実施形態のデジタルカメラ10aが静止画撮影モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図20(a)は、モードスイッチ122が静止画撮影モードに設定されている様子を示す。図11(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、撮像ユニット20が撮像した画像が表示されている。図20(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10aが静止画撮影モードであることを示すシンボルが、各ボタン部の近傍には、各ボタン部に対応するスイッチに割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、上ボタン322には、拡大ズーム機能が割り当てられており、右ボタン326には、近距離撮影モード設定機能が割り当てられている。液晶表示ユニット360の背景色には、デジタルカメラ10aが撮影モードであることを示すオレンジ色が選択されている。このように、上ボタン322に拡大ズーム処理が、下ボタン324に縮小ズーム処理が割り当てられていると、液晶表示ユニット360から見たボタン部の相対方向と、ボタン部の機能とが対応しているので、ユーザはボタン部に割り当てられた機能やシンボルの意味を知らなくても、直感的に正しい操作を行うことができる。
図21は、本実施形態のデジタルカメラ10aが動画再生モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図21(a)は、モードスイッチ122が動画再生モードに設定されている様子を示す。図21(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、再生された動画が表示されている。図21(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10aが動画再生中であることを示すシンボルが、各ボタン部の近傍には、現在各ボタン部に対応するスイッチに割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、上ボタン322部には、動画再生を停止する機能が割り当てられており、右ボタン324には、動画再生を早送りする機能が割り当てられている。液晶表示ユニット360の背景色には、デジタルカメラ10aが再生モードであることを示す緑色が選択されている。以上のような構成により、ユーザは操作方法を直感的に理解することができ、素早く簡便に操作を行うことができる。
実施形態1でも述べたように、液晶表示ユニット360の背景色は、主にメインCPU62などによって、デジタルカメラ10aの動作状態に基づいて決定される。液晶表示ユニット360の背景色は、バックライトの点灯色として実現されても良い。バックライトは、動作モード変更時に所定の時間だけ点灯させ、その後は消灯しても良い。これによれば、消費電力を抑えることができる。バックライトには、例えば、赤および緑のLEDを用いても良く、この場合は、赤、緑、オレンジ色の3色を実現することができる。オレンジ色は、赤色と緑色のLEDの双方を点灯させることによって実現される。例えば、デジタルカメラ10aが撮影状態であるときには、背景色としてオレンジ色を選択し、デジタルカメラ10aが再生状態であるときには、背景色として緑色を選択し、エラーなどの警告を表示するときには、背景色として赤色を選択しても良い。これによれば、ユーザはより直感的にデジタルカメラ10aの動作状態を知ることができる。液晶表示ユニット360がカラー液晶であるときには、背景色は、シンボルなどの情報以外の部分を同一色で発色することによって実現されても良い。
液晶表示ユニット360の背景色は、情報を記録する際の記録フォルダに応じて変更しても良い。例えば、プライベート用のフォルダが選択されているときには、背景色として緑色を選択し、仕事用のフォルダが選択されているときには、背景色としてオレンジ色を選択しても良い。これによれば、ユーザが記録フォルダを選択する際に、色を見ただけで用途を知ることができ、誤った操作を防ぐことができる。
図22は、入力ユニット300の他の例を示す。図22(a)は、ボタン部が8個配置された例を示す。このように、ボタン部は環の中心を挟んで向かい合う位置に対をなして配置されることが好ましい。図22(b)は、ボタン部が傾いて配置された例を示す。環の中央領域から見て上下の位置に配置されたボタン部を結ぶ方向D−D'は、デジタルカメラ10aの上下方向E−E'に対して、基準面の面内で傾いている。これによれば、ユーザの親指の先端と腹を結ぶ方向と、上下のボタン部を結ぶ方向とがほぼ一致するので、ボタンを押しやすい。傾斜角θ11は、0度よりも大きく、45度以下であることが好ましい。θ11が45度を超えると、上下方向と左右方向を誤って認識する恐れがあるので好ましくない。図22(c)は、液晶表示ユニット360が正方形の形状を有する例を示す。図22(d)は、正方形の形状を有する液晶表示ユニット360の各頂点の位置にボタン部が配置された例を示す。
図23は、第2の入力ユニット400の取消ボタン402を示す。図23(a)は、取消ボタン402の上面を示す。本実施形態の取消ボタン402は、ほぼ平行四辺形の形状を有する。図23(b)は、図23(a)におけるY−Y'断面を示す断面図である。取消ボタン402の表面は、凸状の形状を有する。
図24は、第2の入力ユニット400の実行ボタン404を示す。図24(a)は、実行ボタン404の上面を示す。本実施形態の実行ボタン404は、ほぼ平行四辺形の形状を有する。図24(b)は、図24(a)におけるZ−Z'断面を示す断面図である。実行ボタン404の表面は、凸状の形状を有し、中心近傍に突起が設けられている。本実施形態では、取消ボタン402と実行ボタン404の表面形状が似ているが、実行ボタン404のみに突起が設けられているので、突起の有無によって各ボタンを識別することができる。
図25は、第2の入力ユニット400のシフトボタン406を示す。図25(a)は、シフトボタン406の上面を示す。本実施形態のシフトボタン406は、円形の形状を有する。図25(b)は、図25(a)におけるW−W'断面を示す断面図である。シフトボタン406の表面は、凸状の形状を有する。
図26は、第2の入力ユニット400の表示ボタン408を示す。図26(a)は、表示ボタン408の上面を示す。表示ボタン408は、円形の形状を有する。図26(b)は、図26(a)におけるX−X'断面を示す断面図である。表示ボタン408の表面は、凹状の形状を有する。本実施形態では、シフトボタン406と表示ボタン408の表面形状が似ているが、シフトボタン406は凸状であり、表示ボタン408は凹状であるので、触感により各ボタンを識別することができる。シフトボタン406が凹状の表面形状を有し、表示ボタン308が凸状の表面形状を有しても良い。また、一般にシフトボタン406の方が表示ボタン408よりも使用頻度が高いので、シフトボタン406の凸量を多くすることによってボタンを押しやすくし、操作性を向上することができる。
取消ボタン402および実行ボタン404の面積は、シフトボタン406および表示ボタン408の面積よりも広い。一般に取消ボタン402および実行ボタン404の方が、シフトボタン406および表示ボタン408よりも使用頻度が高いので、取消ボタン402および実行ボタン404の面積を広くすることによってボタンを押しやすくし、操作性を向上することができる。
本実施形態においては、第2の入力ユニット400の各ボタンが全て異なる表面形状を有する。これによれば、ユーザは手元を見なくとも触感でボタンを識別することができる。本実施形態においては、ボタン部は円形または平行四辺形の形状を有していたが、これらの形状は単なる例に過ぎず、任意の形状を有していても良い。
(実施の形態3)
図27は、本発明の実施の形態3におけるデジタルカメラ10bの全体の構成を示す。本実施形態のデジタルカメラ10bは、静止画の撮像の他に、動画の記録再生を行うことができる。デジタルカメラ10bは、主に撮像ユニット20、音声取得ユニット130、制御ユニット40、処理ユニット60、表示ユニット100、および操作ユニット110bを含む。図27において、図1および10で示されている構成要素と同じ参照符号で示される構成要素は、図1および10で示されている構成要素と同様の構成を有し、同様に動作する。したがっての詳細な説明は省略する。
本実施形態のデジタルカメラ10bにおいて、操作ユニット110bは実施形態1および2で説明した操作ユニット10とは若干異なる構成を有するため、ここで説明しておく。
操作ユニット110bは、ユーザがデジタルカメラ10の動作やそのモードなどを設定または指示するために必要な機構および電気部材を含む。レリーズスイッチ114は、半押しと全押しの二段階押し込み構造になっている。例えば、デジタルカメラ10bが静止画撮影モードにあるとき、レリーズスイッチ114の半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで撮像画像の取込が行われ、必要な信号処理、データ圧縮等の後、メインメモリ68、オプション装置76等に記録される。デジタルカメラ10bが動画撮影モードにあるとき、レリーズスイッチ114の半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで動画の記録が開始される。レリーズスイッチ114が押し続けられている間は動画の記録が行われ、レリーズスイッチ114が放されると動画の記録が停止するような構成であっても良い。レリーズスイッチ114が一旦オフになっても動画の記録が引き続いて行われ、再度レリーズスイッチ114が押下されると動画の記録が停止するような構成であっても良い。モードスイッチ122は、回転式のダイヤル型スイッチであり、デジタルカメラ10の動作モードを設定するために用いられる。入力ユニット300は、十字キーと、十字キーの交差部分に割り込んで配置された液晶表示ユニットとを含む。入力ユニット300は、ズームスイッチとしての機能も有しており、十字キーの上下のスイッチを押下することによってズーム倍率を指定することができる。パワースイッチ112は、デジタルカメラ10bの電源をオンオフする。操作ユニット110でb指定できる動作または機能の例として、「ファイルフォーマット」、「特殊効果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等がある。
以上の構成を有する本実施形態のデジタルカメラ10bによる主な動作は、上記実施形態2で説明したデジタルカメラ10aの動作と同様である。したがって本実施形態のデジタルカメラ10bの主な動作についての詳細な説明は省略する。
本実施形態のデジタルカメラ10bは、実施形態2のデジタルカメラ10a同様、図11に示すような外観を有している。図11(a)に示すように、デジタルカメラ10bの上面の、被写体に向かって右側には、レリーズスイッチ114とモードスイッチ122が配置されている。ユーザがデジタルカメラ10bを所持したときに、右手の人差し指がかかる位置にレリーズスイッチ114およびモードスイッチ122が配置されているので、操作性が良い。さらに、図11(b)に示すように、デジタルカメラ10bを使用する際にユーザ側に位置する面(以下、単に背面という)は、その面の中央より右側に入力ユニット300が、中央より左側には第2の入力ユニット400が配置されている。ユーザがデジタルカメラ10bを所持したときに、右手の親指がかかる位置に入力ユニット300が、左手の親指がかかる位置に第2の入力ユニット400が、それぞれ配置されているので、操作性が良い。本実施形態では、デジタルカメラ10bの上下方向が左右方向よりも長いので、入力ユニット300および第2の入力ユニット400は、中央よりも上側に配置されているが、中央よりも下側に配置されていても良い。
入力ユニット300は、第1の表示ユニットの一例としての液晶表示ユニット360と、液晶表示ユニット360を挟んで向かい合う位置に対をなして配置された複数のスイッチ322、324、326、328を含むスイッチユニット320と、液晶表示ユニット360を覆って配置された保護ガラス部340と、スイッチユニット320を筐体に固定するためのカバー部310とを有する。スイッチユニット320は、液晶表示ユニット260から見て上下に対をなして配置されたスイッチ322、324と、液晶表示ユニット360から見て左右に対をなして配置されたスイッチ326、328とを含む。これらのスイッチは、十字キーとしての機能を果たす。スイッチユニット320のスイッチ322、324、326、328には、デジタルカメラ10bの動作モードに応じて各種の機能が自在に割り当てられる。例えば、デジタルカメラ10bが静止画撮影モードであるときには、上下に対をなして配置されたスイッチ322、324にズームスイッチ機能が割り当てられ、デジタルカメラ10bが動画再生モードであるときには、スイッチ322、324、326、328に「再生」「停止」「早送り」「巻き戻し」などの機能が割り当てられる。液晶表示ユニット360は、スイッチの近傍に、そのスイッチの機能を示す情報を表示する。また、液晶表示ユニット360の中央付近には、デジタルカメラ10bの動作状態に関連した情報が表示される。液晶表示ユニット360の表示内容は、メインCPU62などによって決定され、ドライバ(図示せず)を介して液晶表示ユニット360に伝達される。
このように、操作性の良い十字キーとしての機能を果たすスイッチユニット320と、表示の自由度の高い液晶表示ユニット360とを組み合わせることによって、以下に示すような効果が期待される。まず、スイッチに各種機能が自在に割り当てられているので、操作スイッチの数を削減することができる。また、それぞれの動作モードにおいて必要な操作をスイッチに割り当てることができるので、操作スイッチを探す手間が省け、簡便に操作を行うことができる。この際、液晶表示ユニット360が各スイッチの近傍にそのスイッチの機能を示す情報を表示するので、ユーザはスイッチに割り当てられた機能が変化しても、現在スイッチに割り当てられている機能を視認して操作することができる。スイッチに割り当てられた機能を液晶表示ユニット360が表示するので、各スイッチの機能を外装部材に印刷する必要がなく、コストを削減することができる。さらに、スイッチの内部に液晶表示ユニット360を配置したことで、各スイッチの近傍に情報を表示することができるので、ユーザは視線を移動することなく、操作方法を理解して操作することができる。また、スイッチと液晶表示ユニット360を別々に配置する場合に比べて、小型で簡略な構造にすることができる。液晶表示ユニット360にデジタルカメラ10bの動作モードを更に表示すると、ユーザはモードスイッチ122の状態を確認することなく、現在の動作モードを視認して操作を行うことができる。
デジタルカメラ10bの背面には、第2の表示ユニットの一例としてのLCDモニタ102が配置されている。LCDモニタ102および入力ユニット300は同一筐体面に配置されているので、ユーザはLCDモニタ102の表示内容と液晶表示ユニット360の表示内容とを同時に視認しながら操作することができる。例えば、LCDモニタ102にメニューを表示し、その内容を視認しながら入力ユニット300を操作して所望の機能を設定することができる。LCDモニタ102と液晶表示ユニット360は、デジタルカメラ10bの隣接した2つの筐体面にそれぞれ配置されていても良い。例えば、LCDモニタ102がデジタルカメラ10bの背面に、液晶表示ユニット360がデジタルカメラ10の上面に配置されていても良い。このときも、ユーザはLCDモニタ102の表示内容と液晶表示ユニット360の表示内容とを同時に視認しながら操作することができる。
第2の入力ユニット400は、パワースイッチ112と、パワースイッチ112の周囲に配置された第2のボタン部410と、録画再生状態設定スイッチ420とを有する。第2のボタン部410は、取消機能が割り当てられた取消ボタン402、実行機能が割り当てられた実行ボタン404、入力ユニット300のボタン部に割り当てられた機能を変更するシフトボタン406、およびLCDモニタ102の表示をオンオフする表示ボタン408を含む。取消ボタン402は、例えば機能設定モードにおいて、設定を取り消す機能や、前メニューへ戻る機能などを有する。実行ボタン404は、例えば機能設定モードにおいて、設定を実行する機能や、メニューを呼び出す機能などを有する。シフトボタン406は、他のボタンに割り当てられた機能を変更する機能を有する。これによれば、1つのボタンに複数の機能を割り当てることができる。表示ボタン408は、LCDモニタ102の表示をオンオフする機能を有する。録画再生状態設定スイッチ420は、録画状態と再生状態の2つの状態のいずれかを実現するためのスイッチである。すなわち、デジタルカメラ10bの動作モードは、モードスイッチ122および録画再生状態設定スイッチ420によって設定される。実行ボタン402および取消ボタン404は、入力ユニット300の近傍に対をなして設けられており、表示ボタン408は、LCDモニタ102の近傍に設けられているので、ユーザが操作する際に、操作方法を直感的に理解しやすく、誤操作しにくい。また、第2の入力ユニット400の各ボタンは、全て異なる表面形状を有しているので、ユーザはボタンの位置を視認しなくとも触感で各ボタンを識別することができる。また、暗い場所でも各ボタンを認識することができる。
図28(a)(b)(c)は、本実施形態のデジタルカメラ10bが静止画撮影モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図28(a)は、モードスイッチ122が静止画撮影モードに設定されている様子を示す。図28(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102の画面は、撮像ユニット20が撮像した画像を表示するための主表示部600と、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を表示するための副表示部610に画面分割されている。すなわち、LCDモニタ102に表示される第2の表示情報は、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を含んでいる。
図28(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10が静止画撮影モードであることを示すシンボルが、各スイッチの近傍には、各スイッチに割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、スイッチ322には、拡大ズーム機能が割り当てられており、スイッチ326には、近距離撮影モード設定機能が割り当てられている。液晶表示ユニット360の背景色には、デジタルカメラ10bが撮影モードであることを示すオレンジ色が選択されている。このように、液晶表示ユニット360から見て上側に設けられたスイッチ322に拡大ズーム処理が、下側に設けられたスイッチ324に縮小ズーム処理が割り当てられていると、液晶表示ユニット360から見たスイッチの相対方向と、スイッチの機能とが対応しているので、ユーザはスイッチに割り当てられた機能やシンボルの意味を知らなくても、直感的に正しい操作を行うことができる。
このように、本実施形態では、入力ユニット300のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を含む第1の表示情報を、液晶表示ユニット360のみならず、LCDモニタ102の副表示部610にも同時に表示する。これにより、ユーザが入力ユニット300を操作する際に、液晶表示ユニット360が指で隠されて表示内容が視認できなくなったときでも、LCDモニタ102を見ながら操作を行うことができる。
図29は、本実施形態のデジタルカメラ10bが動画再生モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図29(a)は、モードスイッチ122が動画再生モードに設定されている様子を示す。図29(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102の画面は、再生された動画を表示するための主表示部600と、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を表示するための副表示部610に画面分割されている。すなわち、LCDモニタ102に表示される第2の表示情報は、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を含んでいる。
図29(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット260の中央付近には、現在デジタルカメラ10bが動画再生中であることを示すシンボルが、各スイッチの近傍には、現在各スイッチに割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、スイッチ322には、動画再生を停止する機能が割り当てられており、スイッチ324には、動画再生を早送りする機能が割り当てられている。液晶表示ユニット360の背景色には、デジタルカメラ10bが再生モードであることを示す緑色が選択されている。以上のような構成により、ユーザは操作方法を直感的に理解することができ、素早く簡便に操作を行うことができる。
図30は、本実施形態のデジタルカメラ10bが機能設定モードであるときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図30(a)は、モードスイッチ122が機能設定モードに設定されている様子を示す。図30(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102の画面は、機能設定メニューを表示するための主表示部600と、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を表示するための副表示部610に画面分割されている。すなわち、LCDモニタ102に表示される第2の表示情報は、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を含んでいる。機能設定メニューにおいて現在選択されている機能は、白黒反転表示されている。機能の名称の右に示されている三角形は、左右に配置されたスイッチ326、328を押下することによって、選択されている機能の設定内容を変更できることを示している。
図30(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10bが機能設定モードであることを示すシンボルが、各スイッチの近傍には、現在スイッチが矢印キーの機能を有することを示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、スイッチ322には、機能設定メニューを上へ移動する機能が割り当てられており、スイッチ326には、現在選択されたメニューの設定内容を変更する機能が割り当てられている。
図28から図30に示した例では、LCDモニタ102の副表示部610に、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報が常時表示されていたが、画面レイアウトを変更するためのスイッチが設けられていても良い。例えば、LCDモニタ102の全画面が主表示部600に割り当てられている画面レイアウトと、主表示部600と副表示部610が同時に表示される画面レイアウトを切り替えられるような構成であっても良い。図28から図30は、画面レイアウトの一例であって、他の画面レイアウトが採用されても良い。LCDモニタ102の余った表示領域に他の付加情報を表示しても良い。すなわち、第2の表示情報に他の情報を更に付加しても良い。例えば、時計情報、GPS情報、撮像画像に付加されたコメント情報、メモ情報などを表示しても良い。図28から図30に示した例では、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報の全てが、LCDモニタ102の副表示部610に表示されていたが、第1の表示情報の一部のみを副表示部610に表示しても良い。例えば、スイッチを操作するために必要な、スイッチの機能を示すシンボルのみを副表示部610に表示しても良い。
以上に示したように、本実施形態のデジタルカメラ10bは、LCDモニタ102に表示する第2の表示情報に、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報の少なくとも一部を含ませるための手段を有する。このような機能は、一例として、メインCPU62と、メインメモリ68や不揮発性メモリ66に格納またはロードされたプログラムの連携によって実現することができる。メインCPU62が内蔵メモリをもつ場合にはそのメモリに必要なプログラムを格納し、諸機能をファームウエアとして実現してもよい。
上記実施形態1および2で述べたように、液晶表示ユニット360の背景色は、主にメインCPU62などによって、デジタルカメラ10bの動作状態に基づいて決定される。液晶表示ユニット360の背景色は、バックライトの点灯色として実現されても良い。バックライトは、動作モード変更時に所定の時間だけ点灯させ、その後は消灯しても良い。これによれば、消費電力を抑えることができる。バックライトには、例えば、赤および緑のLEDを用いても良く、この場合は、赤、緑、オレンジ色の3色を実現することができる。オレンジ色は、赤色と緑色のLEDの双方を点灯させることによって実現される。例えば、デジタルカメラ10bが撮影状態であるときには、背景色としてオレンジ色を選択し、デジタルカメラ10bが再生状態であるときには、背景色として緑色を選択し、エラーなどの警告を表示するときには、背景色として赤色を選択しても良い。これによれば、ユーザはより直感的にデジタルカメラ10bの動作状態を知ることができる。液晶表示ユニット360がカラー液晶であるときには、背景色は、シンボルなどの情報以外の部分を同一色で発色することによって実現されても良い。
液晶表示ユニット360の背景色は、情報を記録する際の記録フォルダに応じて変更しても良い。例えば、プライベート用のフォルダが選択されているときには、背景色として緑色を選択し、仕事用のフォルダが選択されているときには、背景色としてオレンジ色を選択しても良い。これによれば、ユーザが記録フォルダを選択する際に、色を見ただけで用途を知ることができ、誤った操作を防ぐことができる。
図31は、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の他の表示例を示す。図31(a)は、デジタルカメラ10bが静止画撮影モードに設定されているときの、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102には、撮像ユニット20が撮像した画像が表示されている。図31(b)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10bが静止画撮影モードであることを示すシンボルが、各スイッチの近傍には、各スイッチに割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、スイッチ322には、拡大ズーム機能が割り当てられており、スイッチ326には、近距離撮影モード設定機能が割り当てられている。
図32は、入力ユニット300が操作されたときの、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示例を示す。図32(a)は、ユーザが入力ユニット300を操作しようとして液晶表示ユニット360の表示面の上に指をかけたときに、指に隠れて見えなくなった液晶表示ユニット360の第1の表示情報を、LCDモニタ102の副表示部610に一時的に表示した様子を示す。図32(b)は、液晶表示ユニット360の上にユーザの指が置かれた様子を示す。
図31および図32に示した例では、液晶表示ユニット360が遮蔽されたときには、LCDモニタ102に第1の表示情報を表示し、液晶表示ユニット360が遮蔽されていないときには、LCDモニタ102に第1の表示情報を表示しない。
ここで、液晶表示ユニット360上にユーザの指が置かれて、液晶表示ユニット360が遮蔽されたことを検知するための検知部として、例えば、図11に示したカバー部340に圧感知センサを設けても良い。温度、光、赤外線などを感知する各種センサを設けても良い。検知部は、液晶表示ユニット360またはスイッチ322、324、326、328に設けても良い。スイッチ自身が検知部としての機能を有していても良い。すなわち、スイッチが操作されてオンになったときに、LCDモニタ102に第1の表示情報を表示しても良い。入力ユニット300がデジタルカメラ10bの背面の中央より右側かつ上側に設けられているときは、液晶表示ユニット360の上側に配置されたスイッチ322および左側に配置されたスイッチ328をユーザが操作すると、液晶表示ユニット360が指で遮蔽されてしまう。したがって、スイッチ322およびスイッチ328が操作されたときに、LCDモニタ102に第1の表示情報を表示しても良い。入力ユニット300がデジタルカメラ10の背面の中央より左側かつ上側に設けられているときは、液晶表示ユニット360の上側に配置されたスイッチ322および右側に配置されたスイッチ326をユーザが操作したときに、LCDモニタ102に第1の表示情報を表示しても良い。
図33は、LCDモニタ102に表示された第2の表示情報の中から選択された指定部分を拡大した情報を、液晶表示ユニット360に表示した例を示す。図33(a)は、記録された画像を再生してLCDモニタ102に表示した様子を示す。LCDモニタ102に表示された画像情報の中から、指定部分620が選択されている。図33(b)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360には、指定部分620の拡大図が表示されている。各スイッチの近傍には、各スイッチに指定部分620を移動する機能が割り当てられていることを示すシンボルが表示されている。各スイッチには、メインCPU62などによって、指定部分620を上下左右に移動するための機能が割り当てられる。このように、入力ユニット300とLCDモニタ102の連携によって、LCDモニタ102に表示された画像情報のうち所望の指定部分620の拡大図を、液晶表示ユニット360に表示させることができる。
図34は、LCDモニタ102に表示された地図情報の中から選択された指定部分の詳細情報を、液晶表示ユニット360に表示した例を示す。図34(a)は、地図情報をLCDモニタ102に表示した様子を示す。LCDモニタ102に表示された地図情報の中から、指定部分620が選択されている。図34(b)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360には、指定部分620の詳細図が表示されている。各スイッチの近傍には、各スイッチに指定部分620を移動する機能が割り当てられていることを示すシンボルが表示されている。各スイッチには、メインCPU62などによって、指定部分620を上下左右に移動するための機能が割り当てられる。このように、入力ユニット300とLCDモニタ102の連携によって、LCDモニタ102に表示された地図情報のうち所望の指定部分620の詳細図を、液晶表示ユニット360に表示させることができる。
図35は、記録ユニットに記録された画像情報を再生して、LCDモニタ102に表示した例を示す。図35(a)は、記録ユニットに記録された画像情報をLCDモニタ102に表示した様子を示す。記録ユニットは、例えば、図27に示したメインメモリ68またはオプション装置76であっても良い。図35(b)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360には、記録ユニットに記録された画像のサムネール情報630および640が表示されている。サムネール情報630は、現在再生中の画像の前に撮影された画像に対応し、サムネール情報640は、現在再生中の画像の後に撮影された画像に対応する。スイッチ326、328には、メインCPU62などによって、スイッチの近傍に表示されているサムネール情報に対応した画像をLCDモニタ102に表示するための機能が割り当てられる。このように、入力ユニット300とLCDモニタ102の連携によって、記録ユニットに格納された画像のうち所望の画像を、LCDモニタ102に表示させることができる。
図35(b)においては、上下のスイッチ322、324に画像を拡大縮小する機能が割り当てられている。上下のスイッチ322、324の近傍にもサムネール情報を表示し、スイッチ322、324に、スイッチの近傍に表示されたサムネール情報に対応した画像をLCDモニタ102に表示するための機能が割り当てられても良い。上下のスイッチ322、324に、記録ユニットの中の格納フォルダを移動するための機能が割り当てられても良い。
図36は、図28に示したLCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示画面の変更例を示す。図36(a)は、モードスイッチ122が静止画撮影モードに設定されている様子を示す。図36(b)は、LCDモニタ102の表示例を示す。LCDモニタ102の画面は、撮像ユニット20が撮像した画像を表示するための主表示部600と、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を表示するための副表示部610に画面分割されている。すなわち、LCDモニタ102に表示される第2の表示情報は、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を含んでいる。主表示部600は、LCDモニタ102の中央付近に配置されており、その上下左右の位置に、入力ユニット300の各スイッチに割り当てられた機能を示すシンボルが表示されている。主表示部600に対するシンボルの位置関係が、各スイッチの位置関係と合致しているので、対応関係が分かりやすい。
図36(c)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360の中央付近には、現在デジタルカメラ10bが静止画撮影モードであることを示すシンボルが、各スイッチの近傍には、各スイッチに割り当てられている機能を示すシンボルが表示されている。このとき、例えば、スイッチ322には、拡大ズーム機能が割り当てられており、スイッチ326には、近距離撮影モード設定機能が割り当てられている。
図37は、図34に示した、LCDモニタ102および液晶表示ユニット360の表示画面の変更例を示す。図37(a)は、地図情報をLCDモニタ102に表示した様子を示す。LCDモニタ102に表示された地図情報の中から、指定部分620が選択されている。LCDモニタ102の画面は、地図情報を表示するための主表示部600と、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を表示するための副表示部610に画面分割されている。すなわち、LCDモニタ102に表示される第2の表示情報は、液晶表示ユニット360に表示された第1の表示情報を含んでいる。
図37(b)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360には、指定部分620の詳細図が表示されている。各スイッチの近傍には、各スイッチに指定部分620を移動する機能が割り当てられていることを示すシンボルが表示されている。各スイッチには、メインCPU62などによって、指定部分620を上下左右に移動するための機能が割り当てられる。このように、入力ユニット300とLCDモニタ102の連携によって、LCDモニタ102に表示された地図情報のうち所望の指定部分620の詳細図を、LCDモニタ102の副表示部610および液晶表示ユニット360に表示させることができる。
図38は、記録ユニットに記録された画像情報を再生して、LCDモニタ102に表示した例を示す。図38(a)は、記録ユニットに記録された画像のサムネール情報をLCDモニタ102に一覧表示した様子を示す。記録ユニットは、例えば、図27に示したメインメモリ68またはオプション装置76であっても良い。図38(b)は、液晶表示ユニット360の表示例を示す。液晶表示ユニット360には、図38(a)においてLCDモニタ102に一覧表示されたサムネール情報のうち、現在選択されているサムネール情報450に対応する画像が表示されている。スイッチ326、328には、メインCPU62などによって、現在選択されているサムネール情報650を一覧表示中で上下左右に移動させる機能が割り当てられている。このように、入力ユニット300とLCDモニタ102の連携によって、記録ユニットに格納された画像のうち所望の画像を、液晶表示ユニット360に表示させることができる。
このように、本実施形態では、入力ユニット300のスイッチに割り当てられた機能を示す情報を含む第1の表示情報を、液晶表示ユニット360のみならず、LCDモニタ102の副表示部610にも同時に表示する。これにより、ユーザが入力ユニット300を操作する際に、液晶表示ユニット360が指で隠されて表示内容が視認できなくなったときでも、LCDモニタ102を見ながら操作を行うことができる。
本実施形態のデジタルカメラ10bによれば、十字キーと組み合わされた第1の表示ユニットの一例としての液晶表示ユニット360と、第2の表示ユニットの一例としてのLCDモニタ102とが、相補的に情報を表示するので、より操作性を向上させることができる。
以上、実施の形態を説明したが、本発明の技術的な範囲はこれらの記載には限定されない。これらの実施の形態に多様な変更または改良を加えうることは当業者には理解されるところである。
そうした1つの変更例として、実施の形態ではスイッチを押圧によって作動するプッシュ型としたが、これはスライド式、ロータリー式などその他の機械スイッチでもよいし、遮光作用を利用する各種光学スイッチでもよい。
他の変更例として、入力ユニット300のスイッチ322、324、326、328の上面に接する平面が、筐体に対して傾斜していても良い。このとき、ユーザが入力ユニット300に親指をかけたときに操作しやすいよう、スイッチ322の上面がスイッチ324の上面よりも低くなるように配置されても良い。このとき、スイッチ322、324、326、328の上面に接する平面の最大傾斜方向が、スイッチ322および324を結ぶ方向に対して角度をなしていても良い。
他の変更例として、入力ユニット300の液晶表示ユニット360の表示面が、筐体に対して傾斜していても良い。一般に、ユーザがデジタルカメラ10bを使用するときには、目よりも低い位置で操作することが多い。このとき、液晶表示ユニット360の表示面が、上側が奥へ、下側が手前へ傾いて配置されていると、ユーザの視線と液晶の表示面とのなす角が垂直に近くなるので、視認しやすくなる。
他の変更例として、スイッチは4個に限らず、8個配置されていても良い。このとき、スイッチは環の中心を挟んで向かい合う位置に対をなして配置されることが好ましい。
他の変更例として、スイッチは傾いて配置されても良い。液晶表示ユニット360から見て上下の位置に配置されたスイッチを結ぶ方向が、デジタルカメラ10bの上下方向に対して、筐体面の面内で傾いていても良い。これによれば、ユーザの親指の先端と腹を結ぶ方向と、上下のボタン部を結ぶ方向とがほぼ一致するので、スイッチを押しやすい。傾斜角は、0度よりも大きく、45度以下であることが好ましい。傾斜角が45度を超えると、上下方向と左右方向を誤って認識する恐れがあるので好ましくない。
他の変更例として、液晶表示ユニット360が正方形など他の形状を有しても良い。
他の変更例として、液晶表示ユニット360自体が、スイッチの機能を果たしても良い。このとき、液晶表示ユニット360の下部に配置されたスイッチを液晶表示ユニット360が押圧することで、スイッチが作動するような構成であっても良い。
また、上記実施の形態1〜3では、撮像装置の一例としてデジタルカメラについて説明したが、銀塩カメラ、ビデオカメラなどの撮像装置においても同様である。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
上記説明から明らかなように、本発明によれば操作性の良い入力ユニット、およびその入力ユニットを利用可能な撮像装置を提供することができる。また本発明によれば操作性の良い撮像装置を提供することができる。