JP5084461B2 - 光重合性不飽和化合物 - Google Patents

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Description

本発明は光重合性不飽和化合物とその中間体に関するものである。また本発明は、前記光重合性不飽和化合物を含有する光硬化性樹脂組成物並びに該組成物から得られる硬化物に関する。
従来より、光照射後に弱アルカリ水溶液で現像可能な種々の光重合性(硬化性)化合物が報告されている。例えば、ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシアクリレートをベースとしたカルボキシル基を有する光重合性不飽和化合物、並びに該化合物とエポキシ化合物、光重合開始剤及び/または光増感剤を含有する感光性樹脂組成物(特許文献1、特許文献2参照)等が提案されている。
特許第3148429号公報 特許第3268771号公報
近年、光硬化性化合物の需要はますます高まっており、より安価で入手できる化合物に対する要求が高まっていた。本発明は上記要求を解決すべくなされたものであり、その目的は、ラジカル重合開始剤と共に光硬化性樹脂組成物を為すことができる新規な光重合性不飽和化合物を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、光照射後に後記の各性能を満足することができる、新規な光重合性不飽和化合物を見出した。
すなわち本発明は、下記一般式(1)
Figure 0005084461
(式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、Aはジ酸クロリドの残基を表す。)
で表されるジ(メタ)アクリレートの水酸基と、下記一般式(2)
Figure 0005084461
(式中、Xはテトラカルボン酸二無水物の残基を表す。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物とを反応させてオリゴマーを得た後、下記一般式(3)
Figure 0005084461
(式中、Yはジカルボン酸無水物の残基を表す。)
で表されるジカルボン酸無水物で末端水酸基を封鎖することより得られる光重合性不飽和化合物に関する。
また本発明は、(A)前記光重合性不飽和化合物、及び(B)ラジカル重合開始剤を必須成分として含有することを特徴とする、光硬化性樹脂組成物に関する。
また本発明は、前記光硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物に関する。
さらに、本発明は前記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートに関する。
本発明の新規光重合性不飽和化合物はラジカル重合開始剤と共に光硬化性樹脂組成物を為すことができ、該光硬化性樹脂組成物は光照射後における密着性、耐熱性、硬度に優れ、タックフリーかつクラックフリーであり、弱アルカリ水溶液で現像可能な硬化物を為すことができる。
本発明を以下に更に詳しく説明する。
尚、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
本発明の光重合性不飽和化合物は、下記反応スキームを経ることによって得られる。
Figure 0005084461
すなわち、本発明の光重合性不飽和化合物は、前記一般式(1)で表される化合物と、前記一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物とを反応させてオリゴマーを得た後、前記一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物で末端水酸基を封鎖することより得られる。ここで、前記オリゴマーは繰り返し単位の数が1〜20であれば好ましく、2〜10であればより好ましい。
前記一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の具体的として、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが何らこれらに限定されるものではない。
前記一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物の具体的として、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水グルタル酸などが挙げられるが何らこれらに限定されるものではない。
また、前記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートは、下記一般式(6)で表される化合物と下記一般式(7)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートと反応させて得られる。
Figure 0005084461
(式中、R、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、Aはジ酸クロリドの残基を表す。)
Figure 0005084461
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。)
上記一般式(7)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートの具体例としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートが挙げられる。
また、上記一般式(6)で表される化合物は、下記一般式(8)で表されるジ酸クロリドと下記一般式(9)で表される化合物を反応させて得られる。
Figure 0005084461
(式中、Aはジ酸クロリドの残基を表す。)
Figure 0005084461
(式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、Rは炭素原子数1〜8のアルキレン基を表す。)
上記一般式(8)で表されるジ酸クロリドの具体的として、フタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、テレフタル酸クロリド、コハク酸クロリド、アジピン酸クロリド、フマル酸クロリドなどが挙げられるが何らこれらに限定されるものではない。
上記一般式(9)で表される化合物の具体例として、ベンジル酸、マンデル酸、およびそれらのベンゼン環に置換基を有するもの、グリコリック酸、酪酸、3−ヒドロキシプロピオニック酸、2−ヒドロキシイソブチリック酸、2−ヒドロキシブチリック酸などが挙げられるが何らこれらに限定されるものではない。
<工程I:一般式(6)で表される化合物の合成>
一般式(6)で表される化合物を得るための一般式(8)で表されるジ酸クロリドと一般式(9)で表される化合物を反応させる方法としては、有機溶剤中で、塩基性触媒存在下、加熱攪拌する方法等が挙げられる。
一般式(6)で表される化合物を得るための一般式(8)で表されるジ酸クロリドと一般式(9)で表される化合物の反応の割合は、通常、モル比でジ酸クロリド/一般式(9)の化合物=1/2以上であることが好ましい。使用する一般式(9)で表される化合物の割合が少ないとジ酸クロリドの副反応等により、一般式(6)で表される化合物の収率が低下してしまい、逆に多すぎると一般式(9)で表される化合物が未反応物として残ることになる。従って一般式(9)の化合物の割合はジ酸クロリドに対して3倍モル以下の使用にすることが好ましく、より好ましくは2倍モル以下での使用である。
本工程において用いられる有機溶媒としては、後の精製工程を容易にするため非水溶性のものであって、反応の阻害になるアルコール類を除けば、特に限定されるものではない。当該有機溶媒としては、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル等が挙げられる。有機溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、通常は反応物の合計質量に対して、10倍以下の質量が好ましく、より好ましくは3〜5倍の質量である。
本工程において用いられる塩基性触媒としては、特に限定されるものではないが、好ましくはトリエチルアミン、トリメチルアミン等の有機アミン類が挙げられる。通常はジ酸クロリドに対して2倍モル以上の使用にすることが好ましく、より好ましくは2〜3倍モルでの使用である。
一般式(8)で表されるジ酸クロリドと一般式(9)で表される化合物の反応は通常、30℃以下で上記有機溶媒に上記塩基性触媒および一般式(9)で表される化合物を溶解し、そこに一般式(8)で表されるジ酸クロリドを滴下する。滴下時間は特に限定されないが通常、30分〜60分の範囲で行うことが好ましい。滴下終了後、30〜100℃、好ましくは40〜80℃で反応を行う。反応時間は特に限定されないが通常、1〜20時間の範囲で行うことによって、一般式(6)で表される化合物を含む反応溶液を得ることができる。
一般式(8)で表されるジ酸クロリドと一般式(9)で表される化合物の反応後、反応で生じた塩酸塩等を除去するため、塩酸水と水による洗浄を行う。洗浄の方法としては、希釈の必要がある場合、反応物の固形分が10〜30質量%となるように非水溶性溶媒を適宜追加し希釈する。このときの非水溶性溶媒は反応工程において使用したものに限定されることはなく、他のものであっても良い。次に希釈した反応液に対し、1.5質量%塩酸水を、希釈した反応液に対し、100〜200質量%追加し、5〜60分、好ましくは10〜20分撹拌を行う。撹拌後、塩酸塩は溶解し、静置すると反応液からなる有機層と、水層の2層に分離するため、分液操作で下層の水層を除去する。このときの静置時間は分離が完了するまでの時間であるが、通常10分〜2時間である。次に残った有機層に対し水を、希釈した反応液の100〜200質量%追加し、5〜60分、好ましくは10〜20分撹拌を行う。撹拌後、静置すると反応液からなる有機層と水層の2層に分離するため、分液操作で下層の水層を除去する。このときの静置時間は分離が完了するまでの時間であるが、通常10分〜2時間である。上記の水洗工程を必要に応じ、複数回繰り返すことにより、洗浄を行うなお洗浄の温度については特に限定されないが、通常10〜40℃の範囲で行われる。
洗浄後、分液操作で分離された有機層を、減圧留去等の方法で濃縮することにより、有機溶媒中の水分を除去し、一般式(6)で表される化合物の溶液を得ることができる。
<工程II:一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートの合成>
本発明の一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートを得るための、一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートを反応させる方法としては、上記一般式(6)で表される化合物の溶液に、塩基性触媒およびラジカル重合禁止剤存在下、空気等の酸素含有気体をバブリングし、加熱攪拌を行い、一般式(7)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートを加える方法等が挙げられる。このとき必要に応じて、前記有機溶媒を追加しても良い。
一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートの反応の割合は、通常、モル比で一般式(6)の化合物/グリシジル(メタ)アクリレート=1/2以上であることが好ましい。使用するグリシジル(メタ)アクリレートの割合が少ないと、目的とするジ(メタ)アクリレートの収率が低下してしまい、逆に多すぎると反応液中のラジカル重合成分の増加によるゲル化のおそれが高くなる。また所望のジ(メタ)アクリレート中に未反応分としてグリシジル(メタ)アクリレートが残ることになる。従ってグリシジル(メタ)アクリレートは一般式(6)で表される誘導体に対して3倍モル以下の使用にすることが好ましく、より好ましくは2倍モル以下での使用である。
本工程に用いる塩基性触媒としては、特に限定されるものではないが、好ましくはテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。通常は反応液に対して10〜10000ppmの範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1000〜5000ppmである。
本工程に用いるラジカル重合禁止剤としては、ラジカルを補足する化合物であれば特に限定されないが、好ましくはハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、エトキシハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン、フェノアジン、t−ブチルカテコール等といった従来から知られている通常のラジカル重合禁止剤が挙げられる。これらのラジカル重合禁止剤は単独で使用しても良いし、二種類以上を併用して使用しても良い。通常は反応液に対して10〜10000ppmの範囲で使用することが好ましく、より好ましくは50〜1000ppmである。
また反応中のラジカル重合防止のため、ラジカル重合禁止剤の添加に加え、反応時に空気等の酸素含有気体をバブリングすることが望ましい。
一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートの反応は通常、50〜150℃、好ましくは80〜100℃の範囲で行われる。反応時間は特に限定されないが通常、1〜20時間の範囲で行われる。
一般式(6)で表される化合物と一般式(4)で表されるグリシジル(メタ)アクリレートの反応後、反応で使用した触媒等を除去するため、必要に応じて水による洗浄を行う。洗浄の方法としては、反応終了後、反応物の固形分が10〜40質量%、より好ましくは15〜25質量%となるように非水溶性溶媒を適宜追加希釈する。このときの非水溶性溶媒は反応工程において使用したものに限定されることはなく、他のものであっても良い。次に希釈した反応液に対し、水を50〜200重量%、好ましくは70〜100質量%追加し、5〜60分、好ましくは10〜20分撹拌を行う。撹拌後、静置すると反応液からなる有機層と、水層の2層に分離するため、分液操作で下層の水層を除去する。このときの静置時間は分離が完了するまでの時間であるが、通常10分〜2時間である。上記の水洗工程を必要に応じ、複数回繰り返すことにより、洗浄を行う。なお洗浄の温度については特に限定されないが、通常10〜40℃の範囲で行われる。
洗浄後、分液操作で分離された有機層を、減圧留去等の方法で濃縮することにより、目的とするジ(メタ)アクリレートを得ることができる。また洗浄後、分液操作で分離された有機層より沸点の高い、所望の有機溶剤を加え、減圧留去等の方法で濃縮することにより、所望の有機溶剤を含有する目的のジ(メタ)アクリレート溶液を得ることができる。
上記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートの具体例としては、下記式(2)又は(3)で表されるジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
Figure 0005084461
Figure 0005084461
<工程III:オリゴマーの合成>
本発明の一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートの水酸基に一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物を反応させる方法としては、上記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートの溶液に、一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物を加え、塩基性触媒存在下、空気等の酸素含有気体をバブリングし、加熱撹拌する方法が挙げられる。
一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートと一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の反応の割合は通常、モル比で一般式(1)のジ(メタ)アクリレート/一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物=100/50〜100/100であることが好ましい。使用する一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の割合が少ないと分子量を十分に増加させて、重合性二重結合基を十分に導入することができず、逆に多すぎると分子量が増加せず、未反応のテトラカルボン酸二無水物が残ることになる。
本工程において用いられる有機溶媒としては、反応物を溶解し、反応の阻害になるアルコール類を除けば、特に限定されるものではない。当該有機溶媒としては、メトキシプロピルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒等が挙げられる。有機溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、通常は反応物の合計質量に対して、5倍以下の質量が好ましく、より好ましくは1〜3倍の質量である。
本工程において用いられる塩基性触媒としては、特に限定されるものではないが、好ましくはテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。通常は反応液に対して10〜10000ppmの範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1000〜5000ppmである。
一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートと一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の反応は通常、50〜150℃、好ましくは80〜120℃の範囲で行われる。反応時間は特に限定されないが通常、1〜20時間の範囲で行うことによって、一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートと一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の反応物を含む反応溶液を得ることができる。
<工程IV:光重合性不飽和化合物の合成>
上述のオリゴマーを得た後、末端水酸基への一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物を反応させる方法としては、前記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートと一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の反応物を含む反応溶液に、一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物を加え、空気等の酸素含有気体をバブリングし、加熱撹拌する方法が挙げられる。このとき必要に応じて前記有機溶媒を追加しても良い。
一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートと一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の反応物を含む反応溶液と一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物の反応の割合は、通常、モル比で使用したテトラカルボン酸二無水物とジカルボン酸無水物=1/99〜90/10であることが好ましい。使用する一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物の割合が少ないと、粘度増加、分子量の増大による作業性の低下を招き、逆に多すぎると分子量が増加せず、未反応のジカルボン酸無水物が残ることになる。
一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートと一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の反応物を含む反応溶液と一般式(3)で表されるジカルボン酸無水物の反応は通常、50〜150℃、好ましくは80〜120℃の範囲で行われる。反応時間は特に限定されないが通常、1〜20時間の範囲で行うことによって、請求項4の光重合性不飽和化合物を含む反応溶液を得ることができる。
[光硬化性樹脂組成物および硬化物]
本発明の光硬化性樹脂組成物は、前述の(A)光重合性不飽和化合物と(B)ラジカル重合開始剤を必須成分として含有する。
本発明に用いるラジカル重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−メチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。また市販品としては、セイクオールZ(精工化学(株)製)、イルガキュア184、同907、DAROCUR TPO(以上、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、KAYACURE DETX−S(日本化薬(株)製)等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種類以上を併用しても良い。
またラジカル重合開始剤と併せて、必要に応じて光増感剤を使用することができる。光増感剤として特に限定されることはないが、具体例としては、N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン(所謂ミヒラーズケトン)、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
また上記組成物において、前述の光重合性不飽和化合物に加えて、必要に応じ他のラジカル重合性化合物を併用して使用することも可能である。ラジカル重合性化合物としては単官能、多官能の(メタ)アクリレート類、スチレン、ジビニルベンゼンなどのスチレン誘導体が挙げられ、使用目的や必要物性に応じて、任意の割合で使用可能である。
上記(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。
これらの他のラジカル重合性化合物は、その1種のみを使用可能できるほか、2種類以上を併用して使用することもできる。そして、このような化合物は、粘度調整剤あるいは光架橋剤として作用するものであり、その使用量は、本発明の樹脂組成物の性能を損なわない範囲で適宜選択することができるが、通常は、上記化合物の少なくとも一種を上記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート100質量部に対して50質量部以下の範囲で更に配合する。これらの化合物の配合量が50質量部を越えると、硬化物を製造する際、プリベーク時にタックが起こるなどの問題が出てくる。
また、本発明の樹脂組成物において、さらにエポキシ誘導体等のカチオン重合性化合物を含有してもよい。上記エポキシ化合物としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂や、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を少なくとも1個有する化合物等が挙げられる。
これらエポキシ化合物は、その1種のみを単独で使用できるほか、2種以上を併用して使用することもできる。そして、これらエポキシ化合物は、通常、請求項4で表される光重合性不飽和化合物100質量部に対して、50質量部以下の範囲で更に配合する。これらの化合物の配合量が50質量部を越えると、光照射して硬化させたとき、割れが起こったり、基板上で硬化させた場合には密着性の低下が起こる場合がある。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物は上述の成分に加えて、必要に応じ、エポキシ基硬化促進剤、重合禁止剤、酸化防止剤、密着助剤、界面活性剤、消泡剤などの添加剤を配合してもよい。
上記組成物は、可視光や紫外線の照射によって本発明の硬化物と為すことができる。
次に実施例に基づいて本発明をより詳しく説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に記載のない限り、以下に示す%は質量%を表す。
<合成例1−1 一般式(6)で表される化合物の合成(イソフタル酸型)>
撹拌器、冷却管、温度計を取り付けた1L反応容器にベンジル酸91.3g(0.40mol)、イソフタル酸ジクロリド40.6g(0.20mol)、メチルイソブチルケトン528gを仕込み、滴下漏斗に仕込んだトリエチルアミン42.5g(0.42mol)を25℃で30分かけて滴下した。滴下終了後、50℃まで昇温し5時間反応させ、その後、25℃まで冷却を行った。得られた反応液を3L分液漏斗に移し、そこにメチルイソブチルケトン200g仕込み、撹拌して均一にした。その後、1.5%塩酸水を1500g仕込み、10分間撹拌後、1時間静置した。1時間後、有機層と水層の2層に分離し、水層を除去した。残った有機層にイオン交換水を650g加え、同様の分液操作を行い、水層を除去した。さらに同様の分液操作を行い、計3回水洗を行った。水洗後、有機層を3Lナスフラスコに移し、50℃で減圧留去により濃縮を行った。有機層の液量が1/3に濃縮されたところで、メチルイソブチルケトン200gを加え、更に濃縮を続けたところ、淡黄色溶液391.0gを得た。得られた化合物のGPC分析の結果、原料ピークが消失し新たなピークが一つ生成していること、下記H−NMR(400MHz、測定溶媒:重DMSO)の結果から目的とする一般式(6)で表される化合物(下記式(10)で表される化合物)が合成されていることを確認した。
Figure 0005084461
合成例1−1より得られた化合物のH−NMRスペクトルのスペクトルデータと帰属は以下の通りである。
H−NMR(δ,ppm,CDSOCD):
7.28〜7.42(m,12H、ベンジル酸由来のフェニル基の3,4位の水素)、7.60〜7.65(d,8H、ベンジル酸由来のフェニル基の2位の水素)、7.80〜7.85(t,1H、イソフタル酸ジクロライド由来のフェニル基の5位の水素)、8.40〜8.45(d,イソフタル酸ジクロライド由来のフェニル基の4,6位の水素)、8.73(s,イソフタル酸ジクロライド由来のフェニル基の2位の水素)
<合成例1−2 一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートの合成>
撹拌器、冷却管、温度計を取り付けた1L反応容器に合成例1−1で得られた上記式(10)で表される化合物を含むメチルイソブチルケトン溶液391.0gとテトラメチルアンモニウムクロリド0.53gとp−メトキシフェノール0.02gを仕込み、乾燥空気をバブリングしながら90℃まで昇温し、滴下漏斗に仕込んだグリシジルメタクリレート56.8g(0.40mol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、90℃にて8時間反応を行い、30℃まで冷却を行い、淡黄色液体を得た。得られた反応液を1Lナスフラスコに移し、50℃で減圧留去により濃縮を行った。液量が1/3に濃縮されたところで、メトキシプロピルアセテート500.0gを加え、更に濃縮を続けたところ、淡黄色溶液367.0gを得た。
得られた化合物のGPC分析の結果、原料ピークが消失し新たなピークが一つ生成していること、GC分析の結果、残存のグリシジルメタクリレートは確認されないことから、目的とする一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート(下記式(4)で表されるメトキシプロピルアセテート溶液)が合成されていることを確認した。
Figure 0005084461
<合成例1−3 光重合性不飽和化合物の合成>
撹拌器、冷却管、温度計を取り付けた1L反応容器に合成例1−3の上記式(4)のメトキシプロピルアセテート溶液367.0gとベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.2g(0.10mol)および臭化テトラエチルアンモニウム0.4gを仕込み、乾燥空気をバブリングしながら90℃まで加熱した。90℃にて6時間反応を行い、IRにおける1783cm−1の酸無水物のピークが消失したことを確認した後、テトラヒドロ無水フタル酸15.2g(0.10mol)を加え、90℃でさらに5時間反応を行い、30℃まで冷却を行い、淡黄色溶液を得た。
得られた化合物のGPC分析の結果、原料ピークが消失し新たなピークが一つ生成していること、IRにおける1778cm−1の酸無水物のピークが消失していることから、目的とする光重合性不飽和化合物が合成されていることを確認した。
<合成例2−1 一般式(6)で表される化合物の合成(アジピン酸型)>
撹拌器、冷却管、温度計を取り付けた1L反応容器にベンジル酸91.3g(0.40mol)、アジピン酸ジクロライド36.6g(0.20mol)、メチルイソブチルケトン509.2gを仕込み、滴下漏斗に仕込んだトリエチルアミン42.5g(0.42mol)を25℃で30分かけて滴下した。滴下終了後、60℃まで昇温し5時間反応させ、その後、25℃まで冷却を行った。得られた反応液を3L分液漏斗に移し、そこにメチルイソブチルケトン200g仕込み、撹拌して均一にした。その後、1.5%塩酸水を1500g仕込み、10分間撹拌後、1時間静置した。1時間後、有機層と水層の2層に分離し、水層を除去した。残った有機層にイオン交換水を650g加え、同様の分液操作を行い、水層を除去した。さらに同様の分液操作を行い、計3回水洗を行った。水洗後、有機層を3Lナスフラスコに移し、50℃で減圧留去により濃縮を行った。有機層の液量が1/3に濃縮されたところで、メチルイソブチルケトン200gを加え、更に濃縮を続けたところ、淡黄色溶液370.0gを得た。得られた化合物のGPC分析の結果、原料ピークが消失し新たなピークが一つ生成していること、下記H−NMR(400MHz、測定溶媒:重DMSO)の結果から目的とする一般式(6)で表される化合物(下記式(11)で表される化合物)が合成されていることを確認した。
Figure 0005084461
合成例2−1より得られた化合物のH−NMRスペクトルのスペクトルデータと帰属は以下の通りである。
H−NMR(δ,ppm,CDSOCD):2.45〜2.52(m,4H、アジピン酸クロリド由来の2,3位のメチレンの水素)、3.50〜3.95(m,4H、アジピン酸クロリド由来の1,4位のメチレンの水素)、
7.28〜7.42(m,12H、ベンジル酸由来のフェニル基の3,4位の水素)、7.45〜7.55(d,8H、ベンジル酸由来のフェニル基の2位の水素)
<合成例2−2 一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレートの合成>
撹拌器、冷却管、温度計を取り付けた1L反応容器に合成例2−1で得られた上記式(11)で表される化合物を含むメチルイソブチルケトン溶液370.0gとテトラメチルアンモニウムクロライド0.53gとp−メトキシフェノール0.02gを仕込み、乾燥空気をバブリングしながら90℃まで昇温し、滴下漏斗に仕込んだグリシジルメタクリレート56.8g(0.40mol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、90℃で8時間反応を行い、30℃まで冷却を行い、淡黄色液体を得た。得られた反応液を1Lナスフラスコに移し、50℃で減圧留去により濃縮を行った。液量が1/3に濃縮されたところで、メトキシプロピルアセテート500.0gを加え、更に濃縮を続けたところ、淡黄色溶液354.0gを得た。
得られた化合物のGPC分析の結果、原料ピークが消失し新たなピークが一つ生成していること、GC分析の結果、残存のグリシジルメタクリレートは確認されないことから、目的とする一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート(下記式(5)で表されるメトキシプロピルアセテート溶液)が合成されていることを確認した。
Figure 0005084461
<合成例2−3 光重合性不飽和化合物の合成>
撹拌器、冷却管、温度計を取り付けた1L反応容器に合成例1−3の上記式(5)のメトキシプロピルアセテート溶液367.0gとベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.2g(0.10mol)および臭化テトラエチルアンモニウム0.4gを仕込み、乾燥空気をバブリングしながら90℃まで加熱した。90℃にて6時間反応を行い、IRにおける1783cm−1の酸無水物のピークが消失したことを確認した後、テトラヒドロ無水フタル酸15.2g(0.10mol)を加え、90℃でさらに5時間反応を行い、30℃まで冷却を行い、淡黄色溶液を得た。
得られた化合物のGPC分析の結果、原料ピークが消失し新たなピークが一つ生成していること、IRにおける1778cm−1の酸無水物のピークが消失していることから、目的とする光重合性不飽和化合物が合成されていることを確認した。
[実施例]
合成例1−3で得られた化合物のメトキシプロピルアセテート溶液と合成例2−3で得られた化合物のメトキシプロピルアセテート溶液を用いて、表1に示す処方で感光性樹脂組成物を調製した。
得られた各感光性樹脂組成物について、下記(1)〜(8)に示した手順に基づいて各性能を評価した。表1に評価結果を併せて示す。
(1)非露光部のアルカリ溶解性
調製した各感光性樹脂組成物をガラス板上にバーコーターを用いて約10μmの厚さに塗布し、90℃で2分間乾燥後、25℃、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液の120秒間浸漬した。
浸漬後のガラス板上に残存する樹脂を目視にて以下の通り評価した。
○:ガラス板上に樹脂が全く残らないもの
△:ガラス板上に樹脂がわずかに残るもの
×:ガラス板上に樹脂が多く残るもの
<紫外線硬化膜の作製>
以下の(2)〜(7)の評価に用いた硬化膜は、以下の手順に基づいて作製した。
調製した各感光性樹脂組成物をガラス板上にバーコーターを用いて約10μmの厚さに塗布し、90℃で2分間乾燥後、395Wの高圧水銀ランプを用いて70mW/cmの紫外線を18秒間照射し、硬化膜を得た。
尚、実施例2、4、6、8の各感光性樹脂組成物を用いた膜作製においては、紫外線照射後、さらに150℃で30分加熱し、硬化膜を得た。
(2)光硬化性
上記方法によって得られた各硬化膜を、25℃、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液に120秒間浸漬した。その後、硬化膜の状態を以下の通り評価した。
○:硬化膜に影響がないもの
×:硬化膜に影響があったもの(完全溶解または剥がれがあったもの)
(3)タック性の有無
上記方法によって得られた各硬化膜のタック性について、指触を用いて以下の通り評価した。
○:タックが認められないもの
×:タックが認められたもの
(4)クラック性の有無の評価
上記方法によって得られた各硬化膜のクラックの有無について、目視によって以下の通り評価した。
○:クラックが認められないもの
×:クラックが認められたもの
(5)鉛筆硬度
上記方法によって得られた各硬化膜について、JIS K5600の試験法に準じて試験を行い、硬度を測定した。
(6)密着性
上記方法によって得られた各硬化膜の表面に、JIS K5600の試験法に準じて
25マスの碁盤目を作るようにクロスカットを入れ、セロハンテープによるピーリング試験を実施した。硬化膜の剥離状態について、目視によって以下の通り評価した。
○:全く剥離が認められないもの
×:剥離が認められたもの
(7)耐熱性
上記方法によって得られた各硬化膜を250℃で3時間加熱し、硬化膜の状態を以下の通り目視によって評価した。
○:割れ、剥離が認められず、さらに、加熱後、(6)密着性試験を行った後においても、全く剥離が認められないもの
×:割れ、剥離が認められる、或いは、加熱後、(6)密着性試験を行った後、剥離が認められたもの
(8)絶縁抵抗
調製した各感光性樹脂組成物をPET板上にバーコーターを用いて塗布し、90℃で2分間乾燥後、395Wの高圧水銀ランプを用いて70mW/cmの紫外線を18秒間照射し、厚さ約30μmの硬化膜を得た。
上記方法によって得られたPET板上の硬化膜の絶縁抵抗値を、ヒューレットパッカード社製ハイレジスタンスメーターを用いて測定した。
Figure 0005084461
表1に示すように、いずれの実施例のおいても光照射によって硬化膜が作製でき、非露光部のアルカリ溶解性にも優れるものであった。 また得られた硬化膜は、タック性、クラック性を生じず、硬度、密着性、耐熱性に優れ、絶縁抵抗の値も大きいことが観測された。
本発明の新規な光重合性不飽和化合物は、光硬化性樹脂組成物を為すことができ、該組成物から得られる硬化物は、光学材料、電子材料、接着剤、塗料、インキ、コーティング材料、印刷材料等の多くの用途への応用可能が期待できる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0005084461
    (式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、Aはジ酸クロリドの残基を表す。)
    で表されるジ(メタ)アクリレートの水酸基と、下記一般式(2)
    Figure 0005084461
    (式中、Xはテトラカルボン酸二無水物の残基を表す。)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物とを反応させてオリゴマーを得た後、下記一般式(3)
    Figure 0005084461
    (式中、Yはジカルボン酸無水物の残基を表す。)
    で表されるジカルボン酸無水物で末端水酸基を封鎖することより得られる光重合性不飽和化合物。
  2. 前記ジ(メタ)アクリレートが下記一般式(4)で表されるジメタアクリレートである請求項1に記載の光重合性不飽和化合物。
    Figure 0005084461
  3. 前記ジ(メタ)アクリレートが下記一般式(5)で表されるジメタアクリレートである請求項1に記載の光重合性不飽和化合物。
    Figure 0005084461
  4. (A)請求項1〜3のいずれか1項に記載の光重合性不飽和化合物、及び
    (B)ラジカル重合開始剤
    を必須成分として含有することを特徴とする、光硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項4記載の光硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
  6. 下記一般式(1)
    Figure 0005084461
    (式中、R 、R はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R 、R 、R 、R はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、R 、R はそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、Aはジ酸クロリドの残基を表す。)
    で表されるジ(メタ)アクリレート。
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