JP5079394B2 - 静電気保護素子とその製造方法 - Google Patents

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この発明は、回路内のICやその中の素子等を静電気放電等による過渡電圧から保護する為に、回路基板上に実装される静電気保護素子とその製造方法に関する。
従来、回路内のIC等を静電気等の過渡電圧から保護する静電気保護素子であるESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)対策部品として、特許献1に開示されているような金属酸化物等の焼結体から成るバルク構造の素子があった。この素子は、焼結体から成る積層型チップバリスタであり、積層体と一対の外部電極を備え、積層体はバリスタ部とこのバリスタ部を挟むように配置される一対の外層部を有する。バリスタ部は、バリスタ特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極を含み、内部電極は外部電極に電気的に接続されている。
特開2005−353845号公報
しかしながら、特許文献1に開示された焼結体である積層型チップバリスタは、シート成形、内部電極印刷、シート積層等から成る複雑な工程による製造プロセスが必要であった。従って、実装工程中での層間剥離等の不具合の発生も起こり易いと言う問題があった。
また、最近の通信ネットワークに用いられる高速インターフェイスでは、高速化を実現するために、IC自体の回路構造がESDに対して脆弱になってきている。この為、高速伝送系ICにおいて、ESD対策の要求が高まってきており、ESD対策部品の回路基板への搭載が進んでいる。しかし、高速伝送系ICにおいては、周波数が高くなることによりESD対策部品の静電容量の低減は必須であり、ESD対策部品の静電容量が大きいと、信号品位に問題を生じ、最悪の場合は通信不可となる恐れがあった。
この発明は、前記従来の技術に鑑みて成されたもので、簡単な構成で、基板上に厚膜素子として製造することができ、低静電容量化が可能であり、高速通信に必要な高周波帯域でも通信品質に影響を与えることなく十分な静電対策が可能な静電気保護素子とその製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、絶縁基板上に形成され互いに端部が所定間隔を空けて対向し一対の端部電極につながった一対の電極パターンと、この電極パターン間にまたがって積層された一連の静電気吸収体と、当該静電気吸収体を挟んで前記各電極パターンにまたがるように対向して、導体ペーストを印刷して積層された中間電極と、前記各電極パターンにまたがって前記中間電極及び前記静電気吸収体を覆って積層された絶縁体の保持層を備え、前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、前記保持層は、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料を印刷形成して成る静電気保護素子である。または、前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、前記保持層は、熱膨張係数を前記静電気吸収体と合わせるために、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラスにZnO成分を添加した材料を印刷形成して成るものでも良い。
またこの発明は、絶縁基板上の中央部に形成された中間電極と、この中間電極を覆って積層された静電気吸収体と、当該静電気吸収体を挟んで前記中間電極に各々対面して積層され互いに端部が所定間隔を空けて対向し一対の端部電極に各々つながった一対の電極パターンと、この一対の電極パターンにまたがって前記静電気吸収体を覆って積層された絶縁体の保持層を備え、前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、前記保持層は、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料を印刷形成して成る静電気保護素子である。または、前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、前記保持層は、熱膨張係数を前記静電気吸収体と合わせるために、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラスにZnO成分を添加した材料を印刷形成して成るものでも良い。
前記一対の電極パターン間の所定間隔は、前記電極パターンと中間電極の間に存在する前記静電気吸収体の厚さよりも大きいものである。
前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に添加材として炭化珪素、或いは酸化ルテニウムを含んだセラミック体である。
前記静電気吸収体は、主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物・酸化物と、半導体化材としてY、Nb酸化物の2種類を混合して合成したセラミック体でも良い。
またこの発明は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末を形成し、前記セラミック体の粉末を粉砕装置によりさらに細かく微粉砕し、その粉末と有機成分からなるビヒクルと混合・混練し、厚膜印刷用ペーストを形成し、絶縁基板上に導体ペーストを印刷して、一対の電極パターンを形成し、前記厚膜印刷用ペーストを前記絶縁基板上の一対の電極パターン間にまたがるように印刷して、静電気保護用の静電気吸収体を形成し、この静電気吸収体を挟んで前記各電極パターンにまたがるように対向して、導体ペーストを印刷して中間電極を形成し、前記静電気吸収体及びこれに積層された前記中間電極を覆って、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料の絶縁体の保持層を印刷する静電気保護素子の製造方法である。
またこの発明は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末を形成し、前記セラミック体の粉末を粉砕装置によりさらに細かく微粉砕し、その粉末と有機成分からなるビヒクルと混合・混練し、厚膜印刷用ペーストを形成し、絶縁基板上に導体ペーストを印刷して中間電極を形成し、前記厚膜印刷用ペーストを、前記絶縁基板上に形成された中間電極を覆うように印刷して、静電気保護用の静電気吸収体を形成し、この静電気吸収体を挟んで前記中間電極に各々対向するように一対の電極パターンを、導体ペーストを印刷して形成し、前記静電気吸収体及びこれに積層された前記一対の電極パターンにまたがるように覆って、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料の絶縁体の保持層を印刷する静電気保護素子の製造方法である。
この発明の静電気保護素子とその製造方法は、静電気吸収体の組成物によるペーストを用いて、スクリーン印刷により静電気吸収体を形成することができ、厚膜スクリーン印刷法によって、静電容量が極めて小さく放電開始電圧も低い静電気保護素子の作成が可能となる。これにより、素子の静電容量はセラミック焼結体よりも低くすることが出来る。
さらに、積層構造の形態により、静電容量の調整が可能である。また、対をなす端部電極に対して、静電気吸収体を挟んで対面する中間電極を設け、より静電容量の低い静電気保護素子を形成することができる。特に、端部電極間の間隔を静電気吸収体の厚さよりも大きいものとすることにより、小さい静電容量で耐圧の高い静電気吸収体を形成することができる。
積層構造における中間電極上或いは上部電極上に保持層を設ける事により、アブソーバ性能としてピーク電圧のバラツキが安定化する。更に、電極間の放電スパークによる表面保護コートへの衝撃、或いは保護コートへのピンホールの発生も抑制することが出来る。
従って、この発明静電気保護素子により、静電容量が例えば1pF〜10.0pFの微少範囲で調整可能であり、放電開始電圧が400V以下の静電気保護素子の作成が可能となる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1、図2は、この発明の第一実施形態の保護素子10を示す。この保護素子10は、表面実装型のチップ型素子であって、ZnOを主成分とし、炭化珪素等を含む組成物粉末のペーストから形成されたESD保護のための機能膜である静電気吸収体12が、絶縁基板14上の一対の電極パターン16,18を覆って形成されている。一対の電極パターン16,18は、その対をなす端面同士が、10μm〜50μmの間隔を空けて対向し、間隔19を形成して設けられている。そして、一対の電極パターン16,18上の静電気吸収体12は、間隔19を埋めて印刷形成されたもので、電極パターン16,18の端部間の間隔19により容量を形成する。
さらに、静電気吸収体12を挟んで電極パターン16,18に対向して積層された中間電極20と、この中間電極20及び静電気吸収体12を覆った絶縁体の保持層22を備えている。保持層22は、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いはBiリッチの各種静電気吸収体の組成物、または熱膨張係数を前記静電気吸収体と合わせるために前記誘電体ガラスにZnO成分を添加した材料から成る。
さらに、電極パターン16,18上の保持層22を覆うように、ガラス及び樹脂から成る保護被覆24が設けられている。そして、絶縁基板14の端面には、電極パターン16,18の端部と接するようにして、各々Agペースト等による端部電極26が形成されている。端部電極26は、表面にニッケルめっき、及び半田めっき或いは錫めっきが施されている。中間電極20は、一定電圧以上の過渡電圧が印加された場合に間隔19間、または中間電極20を介して放電するものである。
次に、この実施形態の保護素子10の製造方法について説明する。まず、静電気吸収体12となる、ZnOを主成分とし炭化珪素を含む組成物粉末のペーストを形成する。静電気吸収体12に用いる材料としては、純度99.9%のZnOに半導体化としてMn、Coを混合し1000℃〜1200℃で1〜3h合成した粉末と、Bi(或いはPr)、Sb、Ti、La、K、Al、Si、Ni、Ca、Baの炭化物或いは酸化物を均一に混合し、800℃〜1000℃で熱処理する。
静電気吸収体12の組成は、添加材として炭化珪素、或いは酸化ルテニウムを含んだものでも良い。また、静電気吸収体は、主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物・酸化物と、半導体化材としてY、Nb酸化物の2種類を混合して合成したセラミック体でも良い。
前記合成粉は、ボールミル等の粉砕装置により微粉砕を行い、厚膜印刷用ペースト用の組成物粉末とする。そして、前記組成物粉末100wt%に対し、アンカー作用としてのガラスフリットを5wt%添加・混合する。その後、溶剤・ビヒクル・分散剤の有機成分と馴染ませ、混合・混錬して厚膜印刷用ペーストとする。
そして、Ag−Pd等の導体ペーストを用い、絶縁基板14を多数個取りする大型基板上に、間隔19を有して対向した一対の電極パターン16,18を、スクリーン印刷により形成する。電極パターン16,18は、帯状の導電体パターンを形成した後、レーザートリミング、エッチング、或いはダイシング加工等により、導電体パターンに間隔19を形成し、一対の電極パターン16,18としても良い。所定の間隔19の幅は、例えば10〜50μmである。この間隔19は、電極パターン16,18と中間電極20の間に存在する静電気吸収体12の厚さよりも大きくする。
電極パターン16,18上には、静電気吸収体12の厚膜印刷用ペーストをスクリーン印刷し、静電気吸収体12を形成する。この静電気吸収体12の厚みは15〜40μmとし、必要とする厚みに応じて静電気吸収体12の粉体ペーストの印刷を繰り返して積層する。この後、保護素子10の表面の静電気吸収体12及び電極パターン16,18の間隔19の両側に跨って静電気吸収体12に積層される中間電極20をAg−Pd等の導体ペーストにより印刷する。
さらに、中間電極20とその両側に露出した電極パターン16,18の一部を覆う保持層22を印刷形成する。この後、保護素子10の表面に両端部電極端子部を露出した状態で、低温ガラス及び樹脂から成る保護膜24を形成する。
続いて、大型基板に形成された横分割溝を用いて、横並びに一列に機能素子が連続したブロック単位で分割する分割工程を行う。
さらに、分割工程により分離したブロックの分断面、即ち素子両端面に導電ペーストを定着させ、絶縁基板14上の電極パターン16,18の露出面から、絶縁基板14の端面と、更に絶縁基板裏面部を覆う様に端部電極22を形成する。このときの端部電極22は、Agペースト或いは、樹脂硬化型Agペーストを用いる。
最後に、前記分割工程で、分割し処理したブロックを更に、個片毎に分割し、端部電極22の表面にめっき処理を行なう為に、ニッケルめっき処理を行う。この後、半田めっき処理或いは、錫めっき処理を施して、チップ型の静電気保護素子が完成する。この時のチップサイズは、例えば1.6mm×0.8mmである。
この実施形態の静電気保護素子とその製造方法は、前記組成物による静電気吸収体12の材料のペースト化により、スクリーン印刷による機能膜を形成することができ、厚膜スクリーン印刷法により比較的薄い静電気吸収体12を形成することができる。さらに、対向して対をなす電極パターン16,18間に積層された静電気吸収体12の構造により、静電容量の低い静電気保護素子を得ることができる。また、積層構造における中間電極20上或いは電極パターン16,18上に保持層を設ける事により、アブソーバ性能としてピーク電圧のバラツキが安定化する。更には電極間の放電スパークによる表面保護コートへの衝撃、或いは保護コートへのピンホールの発生も抑制出来る。
そして、厚膜スクリーン印刷における積層構造の静電気保護素子の製造において、静電容量が0.1pF〜10.0pFの範囲で調整可能であり、放電開始電圧が400V以下の静電気保護素子を製造することができる。
次に、この発明の第二実施形態の保護素子30について、図3、図4を基にして説明する。ここで、前記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の保護素子30は、絶縁基板14を多数個取りする大型基板上に、まずAg−Pd等の導体ペーストを用い中央部の中間電極20と、その両側の電極パターン15,17を印刷して形成する。この中間電極20上に、静電気保護用の厚膜印刷用ペーストを用いて静電気吸収体12を印刷形成する。この時の厚みは15〜40μmとし、厚みに応じて機能膜の印刷を繰り返す(積層)。更に、この静電気吸収体12上に、静電気保護機能膜をスクリーン印刷にて形成する。この時の厚みは10〜30μmとし、厚みに応じて静電気吸収体12の印刷を繰り返す(積層)。そして、この静電気吸収体12上に中間電極20と対向して対を成す電極パターン16,18を、電極パターン15,17に接続させて、対向する隙間19を隔てて形成する。これにより、静電気吸収体12を電極16,18,20間で挟む積層構造とする。以下、前記実施形態と同様に、分割して個々の素子とする。
この実施形態の保護素子30によっても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、その他の実施形態の保護素子32について、図5、図6を基にして説明する。ここで、前記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の保護素子32は、多数個取りの大型絶縁基板上にAg−Pd等の導体ペーストを用い、スクリーン印刷にて下地電極34パターンを形成する。この電極パターン34上に静電気保護用の厚膜印刷用ペーストを用いて、静電気吸収体12を形成する。この時の厚みは15〜40μとし、厚みに応じて静電気吸収体12の印刷を繰り返す(積層)。そして、静電気吸収体12上に上部電極パターン36を形成し、静電気吸収体12を電極34,36間により挟む積層構造とする。以下、前記実施形態と同様に、分割して個々の素子とする。
この実施形態の保護素子30によっても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、この発明の保護素子は前記実施形態に限定されるものではなく、機能膜の厚さや電極パターンの形状、放電間隔の幅や形状は適宜設定し得るものである。
以下、この発明の静電気保護素子の実施例について、第一実施形態の構造で、1.6mm×0.8mmの大きさで、静電気吸収体12の厚さが20μmのチップ型静電気保護素子を用いて、絶縁抵抗及び、静電容量、放電開始電圧を測定した。その結果、絶縁抵抗はT(テラ)Ω台、放電開始電圧は400V以下であり、静電容量は0.1pFまでの特性が得られた。従って、高速通信機器等における、高周波回路での静電対策部品に適することが確かめられた。
この実施例の静電気保護素子のIEC試験の結果を図7(a)、(b)に示す。この実験では、10個のサンプルについて、1〜20回の印加パルス試験を行った。横軸が静電気印加回数、縦軸がピーク電圧である。素子構造及び製造方法は前記第一実施形態の通りである。これにより、保持層22を形成した方が、ピーク電圧のばらつきが抑えられ、且つピーク電圧の最大値も低くなることが確かめられた。
この発明の第一実施形態の静電気保護素子の縦断面図である。 この発明の第一実施形態の静電気保護素子の保護被覆を形成する前の斜視図である。 この発明の第二実施形態の静電気保護素子の縦断面図である。 この発明の第二実施形態の静電気保護素子の保護被覆を形成する前の斜視図である。 その他の実施形態の静電気保護素子の縦断面図である。 その他の実施形態の静電気保護素子の保護被覆を形成する前の斜視図である。 この発明の実施例の静電気保護素子の保持層が無い場合(a)と、保持層を設けた場合(b)のIEC試験結果のグラフである。
10 静電気保護素子
12 静電気吸収体
14 絶縁基板
16,18 電極パターン
18 上部電極
20 中間電極
22 保持層
24 保護膜
26 端部電極

Claims (7)

  1. 絶縁基板上に形成され互いに端部が所定間隔を空けて対向し一対の端部電極につながった一対の電極パターンと、
    この電極パターン間にまたがって積層された一連の静電気吸収体と、
    当該静電気吸収体を挟んで前記各電極パターンにまたがるように対向して、導体ペーストを印刷して積層された中間電極と、
    前記各電極パターンにまたがって前記中間電極及び前記静電気吸収体を覆って積層された絶縁体の保持層を備え、
    前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、
    前記保持層は、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料を、印刷形成して成ることを特徴とする静電気保護素子。
  2. 絶縁基板上に形成され互いに端部が所定間隔を空けて対向し一対の端部電極につながった一対の電極パターンと、
    この電極パターン間にまたがって積層された一連の静電気吸収体と、
    当該静電気吸収体を挟んで前記各電極パターンにまたがるように対向して、導体ペーストを印刷して積層された中間電極と、
    前記各電極パターンにまたがって前記中間電極及び前記静電気吸収体を覆って積層された絶縁体の保持層を備え、
    前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、
    前記保持層は、熱膨張係数を前記静電気吸収体と合わせるために、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラスにZnO成分を添加した材料を印刷形成して成ることを特徴とする静電気保護素子。
  3. 絶縁基板上の中央部に形成された中間電極と、
    この中間電極を覆って積層された静電気吸収体と、
    当該静電気吸収体を挟んで前記中間電極に各々対面して積層され互いに端部が所定間隔を空けて対向し一対の端部電極に各々つながった一対の電極パターンと、
    この一対の電極パターンにまたがって前記静電気吸収体を覆って積層された絶縁体の保持層を備え、
    前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、
    前記保持層は、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料を、印刷形成して成ることを特徴とする静電気保護素子。
  4. 絶縁基板上の中央部に形成された中間電極と、
    この中間電極を覆って積層された静電気吸収体と、
    当該静電気吸収体を挟んで前記中間電極に各々対面して積層され互いに端部が所定間隔を空けて対向し一対の端部電極に各々つながった一対の電極パターンと、
    この一対の電極パターンにまたがって前記静電気吸収体を覆って積層された絶縁体の保持層を備え、
    前記静電気吸収体は、主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末から成り、さらに前記静電気吸収体は、前記セラミック体の粉末にガラスフリットと溶剤を混合した厚膜印刷用ペーストを印刷して形成され、
    前記保持層は、熱膨張係数を前記静電気吸収体と合わせるためにSi−Ba−Bi系の誘電体ガラスにZnO成分を添加した材料を印刷形成して成ることを特徴とする静電気保護素子。
  5. 前記一対の電極パターン間の所定間隔は、前記電極パターンと中間電極の間に存在する前記静電気吸収体の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の静電気保護素子。
  6. 主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末を形成し、
    前記セラミック体の粉末を粉砕装置によりさらに細かく微粉砕し、その粉末と有機成分からなるビヒクルと混合・混練し、厚膜印刷用ペーストを形成し、
    絶縁基板上に導体ペーストを印刷して一対の電極パターンを形成し、
    前記厚膜印刷用ペーストを前記絶縁基板上の一対の電極パターン間にまたがるように印刷して、静電気保護用の静電気吸収体を形成し、
    この静電気吸収体を挟んで前記各電極パターンにまたがるように対向して、導体ペーストを印刷して中間電極を形成し、
    前記静電気吸収体及びこれに積層された前記中間電極を覆って、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料の絶縁体の保持層を印刷することを特徴とする静電気保護素子の製造方法。
  7. 主としてZnOからなる組成物に、添加材として炭化物或いは酸化物を含んだセラミック体の粉末、または主成分としてBa、Ca、Sr、Tiの炭化物或いは酸化物と半導体化材を混合して合成したセラミック体の粉末を形成し、
    前記セラミック体の粉末を粉砕装置によりさらに細かく微粉砕し、その粉末と有機成分からなるビヒクルと混合・混練し、厚膜印刷用ペーストを形成し、
    絶縁基板上に導体ペーストを印刷して中間電極を形成し、
    前記厚膜印刷用ペーストを、前記絶縁基板上に形成された中間電極を覆うように印刷して、静電気保護用の静電気吸収体を形成し、
    この静電気吸収体を挟んで前記中間電極に各々対向するように一対の電極パターンを、導体ペーストを印刷して形成し、
    前記静電気吸収体及びこれに積層された前記一対の電極パターンにまたがるように覆って、Si−Ba−Bi系の誘電体ガラス、或いは前記静電気吸収体の組成物にBiを添加してBiリッチとした材料の絶縁体の保持層を印刷することを特徴とする静電気保護素子の製造方法。
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