JP2003229302A - 電圧非直線抵抗体 - Google Patents

電圧非直線抵抗体

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JP2003229302A
JP2003229302A JP2002024904A JP2002024904A JP2003229302A JP 2003229302 A JP2003229302 A JP 2003229302A JP 2002024904 A JP2002024904 A JP 2002024904A JP 2002024904 A JP2002024904 A JP 2002024904A JP 2003229302 A JP2003229302 A JP 2003229302A
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Takeshi Udagawa
剛 宇田川
Toshiya Imai
俊哉 今井
Yasunobu Kasuga
靖宣 春日
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/02Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form
    • C03C8/04Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form containing zinc

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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化亜鉛を主成分とした焼結体素子の周囲側面
にサージ吸収時のフラッシュオーバを防止する目的で側
面高抵抗層を形成した電圧非直線抵抗体では、サージ吸
収能力、課電寿命特性などの特性に優れ、耐水性が良
く、安定した電気特性を維持でき、環境上の問題を発生
せず、更に小型化することが望まれている。 【解決手段】酸化亜鉛を主成分とした焼結体素子の周囲
側面に形成する側面高抵抗層を、Bi(ビスマス)を主
成分とし、少なくともZn(亜鉛)、B(硼素)、Al
(アルミニウム)、Ba(バリウム)を、酸化物換算で ZnO=1〜25wt% B=3〜15wt% Al=0.3〜3wt% BaO=0.25〜10wt% 含有するビスマス系ガラスで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化亜鉛を主成分
とし、過電圧保護装置の内部要素として使用される電圧
非直線抵抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統においては、送電線路に設けた
遮断器などの開閉時に発生する開閉サージや、雷放電に
よる雷インパルスなどによる過電圧がある限度を超えた
時、これを放電し、続流を短時間のうちに遮断すること
によって系統の電気機器を過電圧から保護し、系統を早
期に正常状態に復帰させるための避雷器やサ−ジアブソ
−バといった過電圧保護装置が用いられている。この過
電圧保護装置の内部要素には、電圧非直線抵抗体が主に
使用されている。ここで、電圧非直線抵抗体とは、正常
な電圧ではほぼ絶縁特性を示し、過電圧が印加された時
には比較的低抵抗となって過電圧を放電させるような電
圧―電流非直線特性を有する抵抗体である。このような
電圧非直線抵抗体は一般にセラミックス、即ち焼結体か
ら構成されている。
【0003】従来、この種の焼結体は主成分である酸化
亜鉛(ZnO)に、非直線抵抗特性を得るための添加物
としてビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、コバルト
(Co)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、ニッケ
ル(Ni)、ケイ素(Si)などの金属酸化物を添加し
たものを混合し、造粒し、成形し、焼成して円板状に形
成し、この円板の端面を研磨後電極を付与することによ
り焼結体素子が形成される。また、焼結体素子の側面に
は、サージ吸収時に側面からのフラッシュオーバ(閃
絡)を防止するために電気絶縁材料から成る側面高抵抗
層が形成されている。このように形成された円板状の焼
結体素子を放電容量に応じて複数枚電極が接するように
積み重ね、容器内に収納して過電圧保護装置を構成す
る。
【0004】前記焼結体の側面高抵抗層を形成する電気
絶縁材料としては従来より各種絶縁材料が考えられてい
る。例えば特開平8−172002号公報においては、
エポキシ樹脂により側面高抵抗層を形成することが記載
され、特開平3−30301号公報においてはジンクシ
リケート(ZnSiO)や亜鉛アンチモンスピネル
(ZnSi12)により側面高抵抗層を形成する
ことが記載され、特開平10−312908号公報にお
いてはZn−Sb−Si及びFe−Mn−Bi−Siを
構成成分とする結晶質無機物により側面高抵抗層を形成
することが記載されている。更に特開平8−30650
6号公報においてはジンクシリケート(ZnSiO
を主成分とし、Feが固溶した亜鉛アンチモンスピネル
(ZnSi12)を副成分とする材料により側面
高抵抗層を形成することが記載され、特開平5−205
907号公報においては鉛を主成分とするガラスにより
側面高抵抗層を形成することが記載され、特許第251
6531号においてはホウ珪酸ビスマスガラス(B−S
i−Bi−Zn−O)により側面高抵抗層を形成するこ
とが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電力需要の
伸びと高度情報化社会の発展がめざましい近年、安定且
つ安価な電力供給が強く求められている。これを受け
て、過電圧保護装置においても高信頼性、小型化および
コスト低減への要求が高まっている。その要求に応える
ために最近では、電圧非直線抵抗体の単位厚み当たりの
電圧値を大きくして高さ寸法を低く抑え小型化を図り、
さらにはエネルギー吸収能力の向上により過電圧保護装
置の性能向上の改良が種々進められている。このような
電圧非直線抵抗体の性能向上のための技術的な改良ポイ
ントの一つとして側面高抵抗層にいかなる特性の優れた
材料を用いるかと言う点にある。
【0006】このような点から考えて、従来の電圧非直
線抵抗体において、例えば特開平8−172002号公
報に開示されているように焼結体素子の側面にエポキシ
樹脂などの有機高分子樹脂を主成分とする側面高抵抗層
を形成した場合、焼結体素子と側面高抵抗層の熱膨張係
数の違いが大きいため、非直線抵抗体にサージが加わっ
た時に発生する熱により、側面高抵抗層が焼結体素子か
ら剥離し、良好なエネルギー吸収能力が得られないと言
う問題点がある。このため、単位厚み当たりの電圧の増
大や小径化により電圧非直線抵抗体を小型化した時に要
求される雷インパルスや過電圧等のサージに対し期待さ
れる保護能力に応えることが出来ず、非直線抵抗体のあ
る一定以上の小型化が難しかった。
【0007】また、近年配電系統で使用される過電圧保
護装置においては、従来、電圧非直線抵抗体を収納する
容器に磁器碍子を使用していたものを、電圧非直線抵抗
体に過剰なサージが加わり最悪爆発等が生た場合、磁器
碍子が飛散することによる危険が存在することから高分
子ゴムや高分子樹脂等を容器の材料として使用した過電
圧保護装置が使用されるようになってきた。
【0008】ところが、従来の電圧非直線抵抗体におい
て、特開平10−312908号公報に開示されている
ようにZn−Sb−Si−OやZn−Si−Oを構成成
分とする結晶質無機物により焼結体素子の側面に側面高
抵抗層を形成した場合、それらの物質の耐水性が良好で
ないことにより、高分子ゴムや高分子樹脂等の容器から
浸透する若干の水分が原因で、電圧非直線抵抗体の電気
特性が劣化する恐れがあった。したがって、Zn−Sb
−Si−OやZn−Si−Oを構成成分とする結晶質無
機物による側面高抵抗層を電圧非直線抵抗体に形成した
場合、高分子ゴムや高分子樹脂等を容器として使用する
ことは信頼性の上から好ましくなかった。もしくは、Z
n−Sb−Si−OやZn−Si−Oを構成成分とする
結晶質無機物を側面高抵抗層にしようする場合には、高
分子ゴムや高分子樹脂等の容器から水分が浸透しないよ
うな充分な防水対策が必要となり、このようにするとコ
ストが高くなるという問題点があった。
【0009】また鉛を主成分とするガラス化合物により
焼結体素子の側面に側面高抵抗層を形成した場合は、鉛
が有毒物質であることにより、製造時の有毒物質に対す
る安全対策や、製造時に生じる残材、廃棄物及び廃液等
の処理を行うのに多大な費用が生じることにより経済性
が劣るだけではなく、使用を終えた過電圧保護装置の処
分方法によっては環境汚染を引き起こす恐れがあるなど
の問題点があった。そのため最近では電圧非直線抵抗体
の側面高抵抗層として、特許第2516531号に開示
されているような、無鉛であることを特徴とするホウ珪
酸ビスマスガラス(B−Si−Bi−Zn−O)が使用
されるようになっている。ところが、ホウ珪酸ビスマス
ガラス(B−Si−Bi−Zn−O)の組成範囲では、
ビスマスガラス組成物を焼結体素子の側面に塗布し、焼
付けてガラス化する際に550℃以下の温度で焼付ける
ことが出来ない組成範囲が生じるため、組成範囲によっ
て550℃以上の高温で焼付ける必要が生じる。
【0010】このような高温の焼付け温度であると焼付
時にガラス構成成分が焼結体素子1に溶け込んでしまっ
たり、もしくは、焼結体素子1内部の構成成分の結晶構
造が変化することにより、電圧非直線抵抗体の電流−電
圧特性や課電寿命特性を悪化させてしまう問題点があっ
た。また、ホウ珪酸ビスマスガラス(B−Si−Bi−
Zn−O)の組成範囲では、焼結体素子とホウ珪酸ビス
マスガラスの熱膨張係数が大きく異なる組成範囲が生じ
るため、電圧非直線抵抗体にサージが加わった時に、側
面高抵抗層が焼結体素子から剥離したり、もしくは、側
面高抵抗層に亀裂が生じるなどして、良好なエネルギー
吸収能力が得られなくなると言う問題点もあった。
【0011】さらに、特許第2516531号に開示さ
れているホウ珪酸ビスマスガラス(B−Si−Bi−Z
n−O)の組成範囲では、電圧非直線抵抗体に大きなサ
ージが加わった後の電圧非直線抵抗体の電流―電圧特性
は、そのサージ吸収前後の特性変化が大きい為、サージ
吸収後の寿命特性が悪くなり、一定のサージエネルギー
しか吸収できなくなるという問題点があった。
【0012】このように、従来の電圧非直線抵抗体を構
成する焼結体素子の周囲側面に形成される側面高抵抗層
の材料としては、更に特性の優れた組成材料のものが望
まれていた。
【0013】本発明は、以上の課題を解決するために成
されたもので、大きなサージエネルギーを吸収した後で
も課電寿命特性が良好であり、かつ雷インパルスや過電
圧等のサージに対するサージ吸収保護能力に優れ、耐水
性がよくポリマー容器による過電圧保護装置に適用した
場合においても、安定した電気特性を維持でき、さらに
製造時、使用後の廃却時において環境上問題が生じない
安全性が高く、更に小型化した電圧非直線抵抗体を得る
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の電圧非直線抵抗体の発明は、酸化亜鉛
を主成分とした焼結体素子を備え、前記焼結体素子の周
囲側面に側面高抵抗層を形成した電圧非直線抵抗体にお
いて、前記側面高抵抗層は、Bi(ビスマス)を主成分
とし、少なくともZn(亜鉛)、B(硼素)、Al(ア
ルミニウム)、Ba(バリウム)を、酸化物換算でZn
O=1〜25wt%、B=3〜15wt%、Al
=0.3〜3wt%、BaO=0.25〜10w
t%含有するビスマス系ガラスであることを特徴とす
る。
【0015】この発明によれば、低い焼付温度で側面高
抵抗層を形成することが可能となり、かつ焼結体との接
着強度が増す。さらに耐水性が良好となり、環境上の問
題が生じなくなる。
【0016】請求項2記載の電圧非直線抵抗体の発明
は、酸化亜鉛を主成分とした焼結体素子を備え、前記焼
結体素子の周囲側面に側面高抵抗層を形成した電圧非直
線体抵抗体において、 前記側面高抵抗層は、Bi(ビ
スマス)を主成分とし、少なくともZn(亜鉛)、B
(硼素)、Si(シリコン)、Al(アルミニウム)、
Ba(バリウム)を、酸化物換算でZnO=1〜25w
t%、B=3〜15wt%、SiO=0.1〜
5wt%、Al=0.3〜3wt%、BaO=
0.25〜10wt%含有するビスマス系ガラスである
ことを特徴とする。
【0017】この発明によれば、低い焼付温度で側面高
抵抗層を形成することが可能となり、かつ焼結体との接
着強度が増す。さらに耐水性が良好となり、環境上の問
題が生じなくなる。
【0018】請求項3記載の電圧非直線抵抗体の発明
は、請求項1または2記載の発明において、コーデイラ
イト(MgAlSi18)、シリカ、ムライト
(Al Si13)、リン酸ジルコニル、アルミ
ナ、カリ長石、カオリン、窒化珪素、炭化珪素、窒化ボ
ロン(BN)、ジルコニア、Si-Al-Bガラスおよび
Si-Al-Ca-B-Mgガラスの中から少なくとも1種
類をフィラーとしてガラスの総重量に対して1〜30w
t%加えたことを特徴とするものである。
【0019】この発明によれば、フィラー添加量の規定
によって、サージ吸収後の電流−電圧特性や課電寿命特
性がより良好でかつ、エネルギー吸収能力が高くなり、
また側面高抵抗層がビスマス系ガラスとこれに添加した
特定のフィラーとのガラス化合物であることより、耐水
性が良好となる。
【0020】請求項4記載の電圧非直線抵抗体の発明
は、請求項3記載の発明において、フィラ−の平均粒径
が1〜50μmであることを特徴とするものである。こ
の発明によれば、側面高抵抗層の材料の熱膨張係数が焼
結体の熱膨張係数に近ずき、かつ焼結体との接着強度が
強くなり、サージ吸収後の電流−電圧特性や課電寿命特
性がより良好となる。
【0021】請求項5記載の電圧非直線抵抗体の発明
は、請求項3または4記載の発明において、フィラ−の
うち、少なくとも1種類は形状が球状であることを特徴
するものである。この発明によれば、サージ吸収時の熱
による亀裂の起点となる表面の突起物を少なくし、サー
ジ吸収後の電流−電圧特性や課電寿命特性がより良好に
なる。
【0022】請求項6記載の電圧非直線抵抗体の発明
は、請求項3または4記載の発明において、フィラ−の
うち、少なくとも1種類は形状がウイスカー状であるこ
とを特徴するものである。この発明によれば、サージ吸
収時の熱による亀裂の進展を抑制する事が出来、サージ
吸収後の電流−電圧特性や課電寿命特性がより良好にな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図を参照して説明する。図1は電圧非直線抵抗体を示
す断面図である。電圧非直線抵抗体1は、円板状の焼結
体素子2と、この焼結体素子2の両端面に形成された電
極3a、3bと、焼結体素子2の周囲側面に被覆形成さ
れた側面高抵抗層4とから構成されている。この円板状
の焼結体素子2を放電容量に応じて複数枚電極3a、3
bを介して直列に積み重ね、図示しない容器内に収納し
て避雷器やサージアブソーバといった過電圧保護装置を
構成する。
【0024】このような非直線抵抗体1は次のような手
段で製造する。まず、主成分である酸化亜鉛(ZnO)
に対して酸化ビスマス(Bi)、酸化マンガン
(MnO)をそれぞれ0.5モル%、酸化コバルト
(Co )、酸化ニッケル(NiO)、三酸化アン
チモン(Sb)をそれぞれ1モル%添加して、こ
の原料を水および有機物バインダと共に混合装置で混合
分散し、混合スラリ−を作る。つづいて、この混合スラ
リ−をスプレ−ドライヤで噴霧造粒した後、この造粒粉
を金型に所定重量入れて所定の圧力で加圧することによ
り例えば直径50mmの円板に成形する。その後、空気
中で、400〜500℃で熱処理して脱脂し、さらに1
200℃で焼成することにより円板状の焼結体素子2を
製作する。
【0025】次に、Bi(ビスマス)を主成分とし、Z
n(亜鉛)、B(硼素)、Al(アルミニウム)、Ba
(バリウム)を、酸化物換算で所定量含むビスマス系ガ
ラス粉末を有機バインダおよび水とともに混合すること
により混合スラリーを作る。
【0026】本実施の形態においては表1に示すように
試料No1〜7及び試料No18〜27に示すようにそ
れぞれ添加量(wt%)の異なる17種類の混合スラリ
ーを試作した。
【0027】また、前記成分からなるビスマス系ガラス
にフィラーとして、リン酸ジルコニル、またはシリカを
ガラスの総重量に対しそれぞれ所定量添加し、この混合
物を有機バインダおよび水とともに混合することにより
試料No8から17に示すようにそれぞれ添加量(wt
%)の異なる10種類の混合スラリーを試作した。次い
で、前記各混合スラリーを前記円板状の焼結体素子2の
周囲側面にそれぞれ塗布し、焼き付けることにより側面
高抵抗層4を形成した。
【0028】次に、前記側面高抵抗層4を有する各焼結
体素子2の表裏の端面を研磨し、これらの研磨面に溶射
によりアルミニウム電極3a、3bを形成した。このよ
うな工程により表1に示す成分組成の異なる27種類の
側面高抵抗層をコーティングした電圧非直線抵抗体の試
料を試作した。
【0029】これらの各試料について、4/10μsの
波形のインパルス電流を、電流値が100kAになるよう
にして2回通電し、冷却後、DC10μA時の電圧値を測
定することにより、インパルス電流吸収前の電圧値と比
較を行い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率と
はインパルス電流吸収前の電圧値をVb、インパルス電
流吸収後の電圧値をVaとするとΔV10μA=(Va−
Vb)/Vb×100と定義する。さらに、同様の27種
類の試料を別にもう1セット用意し、各々の試料につ
き、2ms波形の矩形波電流を、電圧非直線抵抗体の単
位当たりのエネルギーに換算して300J/cmになる
ように調整した電流値として1分間隔にて3回通電さ
せ、これを1群とし、さらに電圧非直線抵抗体を冷却後
合計6群まで繰り返し通電し、その後各試料について、
115℃の温度に保持した乾燥機の中で、室温において
1mAの電流が流れるような交流電圧を1000時間課
電し、1000時間課電終了後のDC10μA時の電圧値
を測定することにより、矩形波電流吸収前の電圧値と比
較を行い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率と
はインパルス電流を通電した時の場合と同様な方法で計
算した。これらの結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】前記表1から明らかなようにBiを主成分
とし、Zn、B、Al、Baを、酸化物換算でZnO=
1〜25wt%、B=3〜15wt%、Al
=0.3〜30wt%、BaO=0.25〜10wt
%の範囲内で含有するビスマス系ガラスからなる側面高
抵抗層を有する本発明の試料No5〜7、18〜22の
電圧非直線抵抗体は、インパルス電流通電後のDC10μ
A時の電圧値の変化率がΔV10μA>−10%と良好
な電流−電圧特性を示す。また、これらの試料No5〜
7、18〜22の電圧非直線抵抗体は矩形波電流通電
後、課電試験を行なった後のDC10μA時の電圧値の変
化率がΔV10μA>−5%と良好な電流−電圧特性を
示す。
【0032】これに対し、Biを主成分とし、Zn、
B、Al、Baが酸化物換算で前記範囲を外れる側面高
抵抗層を有する試料No1〜4,23〜27の電圧非直
線抵抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA時の電
圧値の変化率がΔV10μA>−10%と劣っているこ
とがわかる。また、これらの試料No1〜4、23〜2
7の電圧非直線抵抗体は矩形波電流通電後、課電試験を
行なった後のDC10μA時の電圧値の変化率がΔV10
μA>−5%と劣っていることがわかる。
【0033】さらに、Biを主成分とし、Zn、B、A
l、Baが酸化物換算にて前記範囲内で含有し、さらに
フィラーとしてリン酸ジルコニルまたはシリカを1〜3
0wt%の範囲で添加した側面高抵抗層を有する本実施
の形態の試料No9〜11、14〜16の電圧非直線抵
抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA時の電圧値
の変化率がΔV10μA>−10%と良好な電流−電圧
特性を示す。また、これらの試料No9〜11、14〜
16の電圧非直線抵抗体は矩形波電流通電後、課電試験
を行なった後のDC10μA時の電圧値の変化率がΔV1
0μA>−5%とフィラー無添加の試料に比べてさらに
高く、より一層優れた電流−電圧特性を示すことがわか
る。
【0034】ただし、フィラー添加量が1wt%未満の
側面高抵抗層を有する試料No8、13の電圧非直線抵
抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA時の電圧値
の変化率、サージ吸収後課電試験を終了した後のΔV1
0μAがフィラー無添加の試料No5〜7、18〜22
の電圧非直線抵抗体と大差がないことがわかる。また、
フィラー添加量が30wt%を超える側面高抵抗層を有
する試料No12、17の電圧非直線抵抗体は、インパ
ルス電流通電後のDC10μA時の電圧値の変化率ΔV1
0μA<−20%と課電寿命特性が劣り、かつサージ吸
収後課電試験を終了した後のDC10μA時の電圧値の変
化率がΔV10μA<20%と電流−電圧特性が劣って
いることがわかる。
【0035】以上、本発明の第1の実施の形態によれば
Biを主成分とし、Zn、B、Al、Baを、酸化物換
算でZnO=1〜25wt%、B=1〜15wt
%、Al=0.05〜3wt%、BaO=0.0
5〜10wt%の範囲内で含有するビスマス系ガラスか
らなる側面高抵抗層を酸化亜鉛を主成分とする焼結体素
子の周囲側面に形成するようにしたので、550℃以下
の低い焼付け温度で側面高抵抗層を形成することが可能
となり、側面高抵抗層の成分が焼結体素子に浸透したり
焼結体素子の結晶構造に変化が生じたりすることなく、
電圧非直線抵抗体の電流−電圧特性や、課電寿命特性を
向上させ、矩形波電流を通電した後でも良好な電流−電
圧特性や課電寿命特性を得ることができる。
【0036】また、側面高抵抗層の材料が焼結体素子の
熱膨張係数と大きく異ならない熱膨張係数を有し、かつ
焼結体素子との接着強度が強い側面高抵抗層と成ること
からサージ吸収後の電流−電圧特性や課電寿命特性がよ
り良好でかつ、エネルギー吸収能力が高くなり、小型化
することが出来る。
【0037】さらに、前記側面高抵抗層はガラス化合物
であることより、耐水性が良好に成り、さらにまた、鉛
を主成分とするガラス化合物による側面高抵抗層を形成
した場合とは異なり、製造時の中毒防止や製造時に生じ
る残材、廃棄物及び廃液の処理を行うのに多大な費用が
生じたり、使用を終えた過電圧保護装置の処分方法によ
っては環境汚染を引き起こすなどの経済上、環境上の問
題が生じない。
【0038】さらにまた、第1実施の形態によればBi
を主成分とし、Zn、B、Al、Baが酸化物換算にて
前記範囲内で含有し、さらにフィラーとして、リン酸ジ
ルコニルまたはシリカを1〜30wt%の範囲で添加し
た側面高抵抗層を焼結体側面に形成することによって、
より一層良好な電流−電圧非直線特性を示し、エネルギ
ー吸収能力がより向上された電圧非直線抵抗体が実現で
きる。
【0039】なお、前記第1の実施の形態においてはフ
ィラーとしてリン酸ジルコニルまたはシリカを例に挙げ
たが、その他のフィラーとしてコーデイライト(Mg
Al Si18)、ムライト(AlSi
13)、アルミナ、カリ長石、カオリン、窒化珪
素、炭化珪素、窒化ボロン(BN)、ジルコニア、Si
-Al-BガラスおよびSi-Al-Ca-B-Mgガラスの
中から少なくとも1種類のフィラーを添加しても同様な
特性を示す事を確認出来た。
【0040】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。第2の実施の形態においては次のような成分組
成の材料により側面高抵抗層を形成し、電圧非直線抵抗
体を試作した。
【0041】まず、Bi(ビスマス)を主成分とし、Z
n(亜鉛)、B(硼素)、Si(シリコン)、Al(ア
ルミニウム)、Ba(バリウム)を、酸化物換算で所定
量含むビスマス系ガラス粉末を有機バインダおよび水と
ともに混合することにより混合スラリーを作る。
【0042】本実施の形態においては表2に示すように
試料No1〜8及び試料No19〜31に示すようにそ
れぞれ添加量(wt%)の異なる21種類の混合スラリ
ーを試作した。
【0043】また、前記成分からなるビスマス系ガラス
粉末にフィラーとしてコーデイライト(MgAl
18)またはSi-Al-Bガラスをガラスの総重
量に対しそれぞれ所定量添加し、この混合物を有機バイ
ンダおよび水とともに混合することにより試料No9〜
18に示すようにそれぞれ添加量(wt%)の異なる1
0種類の混合スラリーを試作した。
【0044】次いで、前記各混合スラリーを第1の実施
の形態と同様な円板状の焼結体素子2の周囲側面にそれ
ぞれ塗布し、焼き付けることにより側面高抵抗層4を形
成した。
【0045】次に、前記側面高抵抗層4を有する各焼結
体素子2の表裏の端面を研磨し、これらの研磨面に溶射
によりアルミニウム電極3a、3bを形成した。このよ
うな工程により表2に示す成分組成の異なる31種類の
側面高抵抗層をコーティングした電圧非直線抵抗体の試
料を試作した。
【0046】これらの各試料について、4/10μsの
波形のインパルス電流を、電流値が100kAになるよう
にして2回通電し、冷却後、DC10μA時の電圧値を測
定することにより、インパルス電流吸収前の電圧値と比
較を行い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率と
はインパルス電流吸収前の電圧値をVb、インパルス電
流吸収後の電圧値をVaとするとΔV10μA=(Va−
Vb)/Vb×100と定義する。さらに、同様の31
種類の試料を別にもう1セット用意し、各々の試料につ
き、2ms波形の矩形波電流を、電圧非直線抵抗体の単
位当たりのエネルギーに換算して300J/cmになる
ように調整した電流値として1分間隔にて3回通電さ
せ、これを1群とし、さらに電圧非直線抵抗体を冷却後
合計6群まで繰り返し通電し、その後各試料について、
115℃の温度に保持した乾燥機の中で、室温において
1mAの電流が流れるような交流電圧を1000時間課
電し、1000時間課電終了後のDC10μA時の電圧値
を測定することにより、矩形波電流吸収前の電圧値と比
較を行い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率と
はインパルス電流を通電した時の場合と同様な方法で計
算した。これらの結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表2から明らかなようにBiを主成分と
し、Zn、B、Si、Al、Baを、酸化物換算でZn
O=1〜25wt%、B=3〜15wt%、Si
=0.1〜5wt%、Al=0.3〜3wt
%、BaO=0.25〜10wt%の範囲内で含有する
ビスマス系ガラスからなる側面高抵抗層を有する本実施
の形態の試料No6、7、8、19〜24の電圧非直線
抵抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA時の電圧
値の変化率がΔV10μA>−10%と良好な電流−電
圧特性を示す。また、これらの試料No6、7、8、1
9〜24の電圧非直線抵抗体は矩形波電流通電後、課電
試験を行なった後のDC10μA時の電圧値の変化率がΔ
V10μA>−5%と良好な電流−電圧特性を示す。
【0049】これに対し、Biを主成分とし、Zn、
B、Si、Al、Baが酸化物換算で前記範囲を外れる
側面高抵抗層を有する試料No1〜5、25〜31の電
圧非直線抵抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA
時の電圧値の変化率がΔV10μA<−20%と課電寿
命特性が劣っていることがわかる。また、これらの試料
No1〜5、25〜31の電圧非直線抵抗体は矩形波電
流通電後、課電試験を行なった後のDC10μA時の電圧
値の変化率がΔV10μA<−20%と矩形波電流通電
した後の課電寿命試験後の電流−電圧特性が劣っている
ことがわかる。
【0050】さらに、Biを主成分とし、Zn、B、S
i、Al、Baが酸化物換算にて前記範囲内で含有し、
さらにフィラーとしてコーデイライト(MgAl
18)またはSi-Al-Bガラスを1〜30wt
%の範囲で添加した側面高抵抗層を有する本実施の形態
における試料No10〜12、15〜17の電圧非直線
抵抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA時の電圧
値の変化率がΔV10μA>−5%と良好な電流−電圧
特性を示す。また、これらの試料No10〜12、15
〜17の電圧非直線抵抗体は矩形波電流通電後、課電試
験を行なった後のDC10μA時の電圧値の変化率がΔV
10μA>2%とフィラー無添加の試料に比べてさらに
高く、より一層優れた電流−電圧特性を示すことがわか
る。
【0051】ただし、フィラー添加量が1wt%未満の
側面高抵抗層を有する試料No9、14の電圧非直線抵
抗体は、インパルス電流通電後のDC10μA時の電圧値
の変化率、サージ吸収後課電試験を終了した後のΔV1
0μAがフィラー無添加の試料No6、7、8、19〜
24の電圧非直線抵抗体と大差がないことがわかる。ま
た、フィラー添加量が30wt%を超える側面高抵抗層
を有する試料No13、18の電圧非直線抵抗体は、イ
ンパルス電流通電後のDC10μA時の電圧値の変化率Δ
V10μA<−20%と課電寿命特性が劣り、かつサー
ジ吸収後課電試験を終了した後のDC10μA時の電圧値
の変化率がΔV10μA<20%と電流−電圧特性が劣
っていることがわかる。
【0052】以上、本発明の第2の実施形態によればB
iを主成分とし、Zn、B、Si、Al、Baを、酸化
物換算でZnO=1〜25wt%、B=3〜15
wt%、SiO=0.1〜5wt%、Al
0.3〜3wt%、BaO=0.25〜10wt%の範
囲内で含有するビスマス系ガラスからなる側面高抵抗層
を酸化亜鉛を主成分とする焼結体素子の周囲側面に形成
するようにしたので、第1の実施の形態に比較すると焼
付け温度は若干高いものの、550℃以下の低い焼付け
温度で側面高抵抗層を形成することが可能となり、側面
高抵抗層の成分が焼結体素子に浸透したり焼結体素子の
結晶構造に変化が生じたりすることなく、電圧非直線抵
抗体の電流−電圧特性を向上させ、矩形波電流を通電し
た後でも良好な電流−電圧特性や課電寿命特性を得るこ
とができる。
【0053】また、側面高抵抗層の材料が焼結体素子の
熱膨張係数と大きく異ならない熱膨張係数を有し、かつ
焼結体素子との接着強度が強い側面高抵抗層と成ること
からサージ吸収後の電流−電圧特性や課電寿命特性がよ
り良好でかつ、エネルギー吸収能力が高くなり、小型化
することとが出来る。
【0054】さらにまた、前記側面高抵抗層はガラス化
合物であることより、耐水性が良好に成り、さらにま
た、鉛を主成分とするガラス化合物による側面高抵抗層
を形成した場合とは異なり、製造時の中毒防止や製造時
に生じる残材、廃棄物及び廃液の処理を行うのに多大な
費用が生じたり、使用を終えた過電圧保護装置の処分方
法によっては環境汚染を引き起こすなどの経済上、環境
上の問題が生じない。
【0055】さらに、第2の実施の形態によればBiを
主成分とし、Zn、B、Si、Al、Baが酸化物換算
にて前記範囲内で含有し、さらにフィラーとしてコーデ
イライト(MgAlSi18)またはSi-A
l-Bガラスを1〜30wt%の範囲で添加した側面高
抵抗層を形成することによって、より一層良好な電流−
電圧特性を示し、エネルギー吸収後の電流−電圧特性の
能力がより向上された電圧非直線抵抗体が実現できる。
【0056】なお、前記第2の実施の形態においてはフ
ィラーとしてコーデイライト(Mg AlSi
18)およびSi-Al-Bガラスを例に挙げたが、その
他のフィラーとして、ムライト(MgAlSi
18)、シリカ、リン酸ジルコニル、アルミナ、カリ長
石、カオリン、窒化珪素、炭化珪素、窒化ボロン(B
N)、ジルコニア、およびSi-Al-Ca-B-Mgガラ
スの中から少なくとも1種類のフィラーを添加しても同
様な特性を示す事を確認出来た。
【0057】次に本発明の第3の実施の形態について説
明する。第3の実施の形態においては次のような成分組
成の材料により側面高抵抗層を形成し、電圧非直線抵抗
体を試作した。
【0058】まず、Bi(ビスマス)を主成分とし、Z
n(亜鉛)が酸化物(ZnO)換算で10wt%、B
(硼素)が酸化物(B)換算で5wt%、Si
(シリコン)が酸化物(SiO)換算で1.0wt
%、Al(アルミニウム)が酸化物(Al)換算
で1wt%、Ba(バリウム)が酸化物(BaO)換算
で1wt%含有するビスマス系ガラス粉末にフィラーと
して平均粒径が0.5μm、1μm、10μm、50μ
m、60μm、100μmのアルミナをガラスの総重量
に対しそれぞれ10wt%添加し、この混合物を有機バ
インダおよび水とともに混合することにより混合スラリ
ーを試作した。
【0059】次いで、前記混合スラリーを第1の実施の
形態と同様な円板状の焼結体素子2の周囲側面にそれぞ
れ塗布し、焼き付けることにより側面高抵抗層4をそれ
ぞれ形成した。
【0060】次に、前記側面高抵抗層4を有する焼結体
素子2の表裏の端面を研磨し、これらの研磨面に溶射に
よりアルミニウム電極3a、3bを形成した。このよう
な工程により成分組成の異なる6種類の側面高抵抗層を
コーティングした電圧非直線抵抗体の試料を試作した。
【0061】これらの各試料について、2ms波形の矩
形波電流を、電圧非直線抵抗体の単位当たりのエネルギ
ーに換算して300J/cmになるように調整した電流
値として1分間隔にて3回通電させ、これを1群とし、
さらに電圧非直線抵抗体を冷却後合計6群まで繰り返し
通電し、その後各試料について、115℃の温度に保持
した乾燥機の中で、室温において電圧非直線抵抗体に1
mAの電流が流れるような交流電圧を1000時間課電
し、1000時間課電終了後のDC10μA時の電圧値を
測定することにより、矩形波電流吸収前の電圧値と比較
を行い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率とは
矩形波電流吸収前の電圧値をVb、矩形波電流吸収後の
電圧値をVaとするとΔV10μA=(Va−Vb)/V
b×100と定義する。
【0062】その結果を図2に示す。図2から明らかな
ようにフィラーとして平均粒径が1μm、10μm、5
0μmのアルミナを添加した材料から成る側面高抵抗層
を有する電圧非直線抵抗体は、矩形波電流通電後のΔV
10μAが10%と優れた電流−電圧特性を示すことが
わかる。変化率がプラスになるほど課電試験中のワット
ロスは垂下傾向を示し、良好な特性を示す。これに対
し、アルミナの平均粒径が0.5μm、60μm、10
0μmの材料から成る側面高抵抗層を有する電圧非直線
抵抗体は矩形波電流通電後のΔV10μAが5〜6%と
小さく、平均粒径が1μm、10μm、50μmの材料
から成る側面高抵抗層を有する電圧非直線抵抗体に比
べ、電流−電圧特性が劣ることがわかる。
【0063】以上、本発明の第3の実施の形態によれば
主成分に添加されるフィラーの平均粒径を1〜50μm
とすることによって、側面高抵抗層の材料の熱膨張係数
がより焼結体素子の熱膨張係数に近ずき、かつ焼結体素
子との接着強度がより強くなり、側面高抵抗層の剥離、
亀裂などが発生せず、サージ吸収後の電流−電圧特性や
課電寿命特性がより良好でかつエネルギー吸収能力が高
くなる。
【0064】なお、第3の実施の形態においてはフィラ
ーとしてアルミナを例に挙げたが、その他のフィラーと
して、コーデイライト(MgAlSi18)、
ムライト(Al6Si213)、シリカ、リン酸ジルコニ
ル、カリ長石、カオリン、窒化珪素、炭化珪素、窒化ボ
ロン(BN)、ジルコニア、Si-Al-Bガラスおよび
Si-Al-Ca-B-Mgガラスの中から少なくとも1種
類のフィラーを添加しても同様な特性を示す事を確認出
来た。
【0065】次に本発明の第4の実施の形態について説
明する。第4の実施の形態においては次のような成分組
成の材料により側面高抵抗層を形成し、電圧非直線抵抗
体を試作した。
【0066】まず、Bi(ビスマス)を主成分とし、Z
n(亜鉛)が酸化物(ZnO)換算で10wt%、B
(硼素)が酸化物(B)換算で5wt%、Si
(シリコン)が酸化物(SiO)換算で1.0wt
%、Al(アルミニウム)が酸化物(Al)換算
で1wt%、Ba(バリウム)が酸化物(BaO)換算
で1wt%含有するビスマス系ガラス粉末にフィラーと
して炭化珪素またはSi-Al-Ca-B-Mgガラスを球
状、ウィスカー状に加工した物と加工しないでそのまま
の粉末のものを、ガラスの総重量に対しそれぞれ10w
t%添加し、この混合物を有機バインダおよび水ととも
に混合することにより混合スラリーを試作した。
【0067】次いで、前記混合スラリーを第1の実施の
形態と同様な円板状の焼結体素子2の周囲側面にそれぞ
れ塗布し、焼き付けることにより側面高抵抗層4をそれ
ぞれ形成した。
【0068】次に、前記側面高抵抗層4を有する焼結体
素子2の表裏の端面を研磨し、これらの研磨面に溶射に
よりアルミニウム電極3a、3bを形成した。このよう
な工程により表3に示す成分組成及びフィラーの形状の
異なる11種類の側面高抵抗層をコーティングした電圧
非直線抵抗体の試料を試作した。
【0069】これらの各試料について、4/10μsの
波形のインパルス電流を、電流値が100kAになるよう
にして2回通電し、冷却後、DC10μA時の電圧値を測
定することにより、インパルス電流吸収前の電圧値と比
較を行い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率と
はインパルス電流吸収前の電圧値をVb、インパルス電
流吸収後の電圧値をVaとするとΔV10μA=(Va−
Vb)/Vb×100と定義する。さらに、同様の11
種類の試料を別にもう1セット用意し、2ms波形の矩
形波電流を、電圧非直線抵抗体の単位当たりのエネルギ
ーに換算して300J/cmになるように調整した電流
値として1分間隔にて3回通電させ、これを1群とし、
さらに電圧非直線抵抗体を冷却後合計6群まで繰り返し
通電し、その後各試料について、115℃の温度に保持
した乾燥機の中で、室温において電圧非直線抵抗体に1
mAの電流が流れるような交流電圧を1000時間課電
し、1000時間終了後のDC10μA時の電圧値を測定
することにより、矩形波電流吸収前の電圧値と比較を行
い変化率の評価を行った。評価に用いた変化率とは矩形
波電流吸収前の電圧値をVb、矩形波電流吸収後の電圧
値をVaとするとΔV10μA=(Va−Vb)/Vb×
100と定義する。これらの結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】表3から明らかなようにフィラーの形状が
球状、ウィスカー状に加工した物を使用した側面高抵抗
層を有する試料No4、5、7、8の電圧非直線抵抗体
はインパルス電流通電後のDC10μA時の電圧値の変化
率がΔV10μA>−2.0%、矩形波電流通電後、課
電試験を行なった後のDC10μA時の電圧値の変化率が
ΔV10μA>4.0%と更に優れた電流−電圧特性を
示すことがわかる。これに対し、フィラーの形状を加工
しないそのままの粉末を用いた側面高抵抗層を有する電
圧非直線抵抗体はインパルス電流通電後のDC10μA時
の電圧値の変化率がΔV10μA>−5%、矩形波電流
通電後、課電試験を行なった後のDC10μA時の電圧値
の変化率がΔV10μA>2%と球状、ウィスカー状に
加工した側面高抵抗層を有する電圧非直線抵抗体より低
く、電流−電圧特性が劣ることがわかる。さらにフィラ
ーの形状が球状の物とウィスカー状に加工した物を使用
した側面高抵抗層を有する電圧非直線抵抗体はインパル
ス電流通電後のDC10μA時の電圧値の変化率がΔV1
0μA>1%、矩形波電流通電後、課電試験を行なった
後のDC10μA時の電圧値の変化率がΔV10μA>
9.5%とさらに優れた電流−電圧特性を示すことがわ
かる。
【0072】以上、本発明の第4実施の形態によれば、
フィラーの形状を球状またはウィスカー状に加工するこ
とによって、例えばフィラーの形状が球状であることに
よって、サージ吸収時の熱による亀裂の起点となる表面
の突起物を少なくし、側面高抵抗層の材料の熱膨張係数
がより焼結体素子の熱膨張係数に近ずき、かつ焼結体と
の接着強度が強い側面高抵抗層を実現することができる
ことによって、サージ吸収後の電流−電圧特性や課電寿
命特性がより良好でかつエネルギー吸収能力が高くな
る。
【0073】また、フィラーの形状がウイスカー状であ
ることによって、サージ吸収時の熱による亀裂の進展を
抑制する事が出来、側面高抵抗層の材料の熱膨張係数が
より焼結体素子の熱膨張係数に近ずき、かつ焼結体との
接着強度が強い側面高抵抗層を実現することができるこ
とによって、サージ吸収後の電流−電圧特性や課電寿命
特性がより良好でエネルギー吸収能力の高い電圧非直線
抵抗体が実現できる。球状とウイスカー状のフィラーと
を混ぜ合わせることによってさらに良好でエネルギー吸
収能力の高い電圧非直線抵抗体が実現できる。
【0074】なお、第4の実施の形態においてはフィラ
ーとして窒化珪素、またはSi-Al-Ca-B-Mgガラ
スを例に挙げたが、その他のフィラーとしてコーデイラ
イト(MgAlSi18)、ムライト(Al
Si13)、シリカ、リン酸ジルコニル、カリ長
石、アルミナ、カオリン、炭化珪素、窒化ボロン(B
N)、ジルコニア、Si-Al-Bガラスの中から少なく
とも1種類のフィラーを添加しても同様な特性を示す事
を確認出来た。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、酸
化亜鉛を主成分とした焼結体素子を備え、前記焼結体素
子の周囲側面に側面高抵抗層を形成した電圧非直線抵抗
体において、前記側面高抵抗層は、Bi(ビスマス)を
主成分とし、少なくともZn(亜鉛)、B(硼素)、A
l(アルミニウム)、Ba(バリウム)を、酸化物換算
で ZnO=1〜25wt% B=3〜15wt% Al=0.3〜3wt% BaO=0.25〜10wt% 含有するビスマス系ガラスにより構成したので、大きな
サージエネルギーを吸収した後でも課電寿命特性が良好
であり、かつ雷インパルスや過電圧等のサージに対する
サージ吸収保護能力に優れ、耐水性がよくポリマー容器
による過電圧保護装置に適用した場合においても、安定
した電気特性を維持でき、さらに製造時、使用後の廃却
時において環境上問題が生じない安全性が高く、更に小
型化した電圧非直線抵抗体を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電圧非直線抵抗体を示す断面図。
【図2】本発明の第3の実施の形態による電圧非直線抵
抗体におけるフィラーの平均粒径と矩形波通電後の電流
−電圧特性の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…電圧非直線抵抗体、2…焼結体素子、3a、3b…
電極、4…側面高抵抗層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春日 靖宣 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 4G062 AA08 BB07 DA01 DB02 DB03 DC03 DC04 DD01 DE03 DE04 DF01 EA01 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG02 EG03 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM07 MM31 NN40 PP02 PP03 PP05 PP06 PP09 PP10 PP11 5E034 CB01 CC01 CC02 DA02 DE03 DE16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とした焼結体素子を備
    え、前記焼結体素子の周囲側面に側面高抵抗層を形成し
    た電圧非直線抵抗体において、前記側面高抵抗層は、B
    i(ビスマス)を主成分とし、少なくともZn(亜
    鉛)、B(硼素)、Al(アルミニウム)、Ba(バリ
    ウム)を、酸化物換算で ZnO=1〜25wt% B=3〜15wt% Al=0.3〜3wt% BaO=0.25〜10wt% 含有するビスマス系ガラスであることを特徴とする電圧
    非直線抵抗体。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛を主成分とした焼結体素子を備
    え、前記焼結体素子の周囲側面に側面高抵抗層を形成し
    た電圧非直線抵抗体において、前記側面高抵抗層は、B
    i(ビスマス)を主成分とし、少なくともZn(亜
    鉛)、B(硼素)、Si(シリコン)、Al(アルミニ
    ウム)、Ba(バリウム)を、酸化物換算で ZnO=1〜25wt% B=3〜15wt% SiO=0.1〜5wt% Al=0.3〜3wt% BaO=0.25〜10wt% 含有するビスマス系ガラスであることを特徴とする電圧
    非直線抵抗体。
  3. 【請求項3】 コーデイライト(MgAlSi
    18)、シリカ、ムライト(AlSi13)、リン
    酸ジルコニル、アルミナ、カリ長石、カオリン、窒化珪
    素、炭化珪素、窒化ボロン(BN)、ジルコニア、Si
    -Al-BガラスおよびSi-Al-Ca-B-Mgガラスの
    中から少なくとも1種類をフィラーとしてガラスの総重
    量に対して1〜30wt%添加したことを特徴とする請
    求項1または2記載の電圧非直線抵抗体。
  4. 【請求項4】 前記フィラーは、平均粒径が1〜50μ
    mであることを特徴とする請求項3記載の電圧非直線抵
    抗体。
  5. 【請求項5】 前記フィラ−のうち、少なくとも1種類
    は形状が球状であることを特徴とする請求項3または4
    記載の電圧非直線抵抗体。
  6. 【請求項6】 前記フィラ−のうち、少なくとも1種類
    は形状がウイスカー状であることを特徴とする請求項3
    または4記載の電圧非直線抵抗体。
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