JP3210041B2 - 非直線抵抗体 - Google Patents

非直線抵抗体

Info

Publication number
JP3210041B2
JP3210041B2 JP28026591A JP28026591A JP3210041B2 JP 3210041 B2 JP3210041 B2 JP 3210041B2 JP 28026591 A JP28026591 A JP 28026591A JP 28026591 A JP28026591 A JP 28026591A JP 3210041 B2 JP3210041 B2 JP 3210041B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
linear resistor
resistance layer
thermal conductivity
sample
sintered body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28026591A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05121206A (ja
Inventor
孝二 東畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP28026591A priority Critical patent/JP3210041B2/ja
Publication of JPH05121206A publication Critical patent/JPH05121206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3210041B2 publication Critical patent/JP3210041B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、避雷器、サージアブソ
ーバ等に用いられる酸化亜鉛を主成分とした非直線抵抗
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統においては、正常な電圧に重畳
される過電圧を除去し、電力系統や電気機器を保護する
ため、避雷器やサージアブソーバなどの過電圧保護装置
が用いられている。この過電圧保護装置には正常な電圧
ではほぼ絶縁特性を示し、過電圧が印加された時には比
較的低抵抗となる非直線抵抗体が用いられている。
【0003】非直線抵抗体は酸化亜鉛ZnOを主成分と
し、非直線特性を得るために添加物として少なくとも一
種類以上の金属酸化物を加えて混合、造粒、成形し、焼
成した焼結体を用いる。個々の焼結体の両端面にはアル
ミニウム等の電極が形成され、側面には過電圧印加時の
沿面閃絡を防止するために高抵抗層が形成されている。
このような構成の個々の非直線抵抗体を系統電圧に応じ
て必要枚数積層し避雷器等に使用する。
【0004】ところで、近年電力系統は大容量化、高電
圧化が進み、これに伴い大きなサージエネルギーを処理
できる高電圧用避雷器が必要となってきた。このような
避雷器に使用される高電圧用の非直線抵抗体は大容量化
に対応するため、厚みや径を増加して大型化を図った
り、積層枚数を増加する必要がある。非直線抵抗体の大
型化は、非直線抵抗体の製造が困難であるうえ避雷器の
制限電圧の点からも限界がある。したがって高電圧化に
伴い非直線抵抗体の積層枚数が増加することは避けられ
ない。非直線抵抗体の高抵抗層としては例えば (1) 珪酸亜鉛Zn2 SiO4 とアンチモン酸亜鉛Zn7
Sb2 12を主成分とする高抵抗層。(特公昭53-2937
5、特公昭55-48441) (2) ガラスによる非晶質高抵抗層。(特開昭53-29375、
特公昭54-26710) (3) 樹脂による絶縁層。(特開平1-227401、特開平1-25
7306) が知られている。従来は焼付け温度や耐熱性などに着目
して高抵抗層を形成する物質を選定し、放熱特性につい
ては特に留意していなかった。しかしながら積層枚数が
増加していくとサージエネルギーを繰り返し印加した場
合に発生する熱を非直線抵抗体が放熱しきれなくなり、
放電耐量特性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の非
直線抵抗体は積層枚数の増加に伴い放電耐量が低下し、
500KV あるいは実用化が計画されている1000KV(UH
V)のような高電圧用の避雷器への対応が困難である、
という問題があった。そこで本発明の目的は積層枚数が
増加しても放電耐量の低下が起こりにくい高電圧用の非
直線抵抗体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は酸化亜鉛を主成分とする焼結体と、この焼
結体の側面に形成された熱伝導率が5.0w/m・k以上50.0w/
m k以下の高抵抗層と、前記焼結体の両端面に形成され
た電極とを備えた非直線抵抗体を提供する。
【0007】
【作用】本発明の非直線抵抗体における高抵抗層の熱伝
導率は5.0w/m ・k 以上であるため積層枚数が増加して
も非直線抵抗体の放熱特性の低下が起こりにくくなる。
また熱伝導率の値を制御することによって高抵抗層の特
性のバラツキのため生じる局部加熱を防止することがで
きる。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1,図2および表
1を参照して説明する。主成分の酸化亜鉛ZnOに、酸
化ビスマスBi2 3 、酸化マンガンMnO、二酸化珪
素SiO2 、酸化クロムCr2 3 をそれぞれ0.5 モル
%、酸化コバルトCo2 3 、酸化アンチモンSb2
3 、酸化ニッケルNiOをそれぞれ1モル%添加する。
これらの原料を水、分散剤および有機バインダー等とと
もに混合装置に入れ混合する。こうして得られた原料ス
ラリーをスプレードライヤーで、例えば粒径が100 ミク
ロンになるように噴霧造粒する。次にこれらの造粒粉を
金型に入れ加圧し、直径125mm 、厚さ30mmの円板に成形
する。この成形体から添加した分散剤、バインダー等を
除くために空気中、500 ℃で予め焼成し、さらに1200℃
で焼成する。こうして得られた焼結体1の側面に図1に
示すように高抵抗層2を形成する。高抵抗層2は表1に
示すようにアルミナAl2 3 (試料No. A)、
【0009】
【表1】
【0010】窒化珪素Si3 4 (試料No. B)、窒化
アルミニウムAlN(試料No. C)の粉末をそれぞれ異
なる焼結体1の側面に溶射して焼付けることによって形
成される。この高抵抗層2が形成された焼結体1の両端
面を平行に研磨し、焼結体1の厚さを20mmにして両端面
にアルミニウム溶射で電極3を形成し非直線抵抗体を得
る。
【0011】比較のため表1に示すように珪酸亜鉛Zn
2 SiO4 とアンチモン酸亜鉛Zn7 Sb2 12(試料
No. D)、非晶質ガラス(試料No. E)、樹脂(試料N
o. F)およびジルコニアZrO2 (試料No. G)を主
成分とする高抵抗層2をそれぞれ異なる焼結体1に形成
し、両端面にアルミニウムの電極を形成して非直線抵抗
体とした。
【0012】以上のようにして得られた非直線抵抗体を
積層し、積層枚数を変化させて放電耐量試験を行った。
放電耐量試験は100KA ,4×10μS のサージエネルギー
を繰り返して印加して非直線抵抗体の破壊あるいは閃絡
が起こった回数を調べるという方法を採用した。次に作
用および効果について説明する。
【0013】表1に示すように本実施例の試料No. A,
B,Cの高抵抗層2はそれぞれAl2 3 ,Si
3 4 ,AlNを主成分とし、熱伝導率はそれぞれ5.0
,10,50w/m ・k である。このように大きな熱伝導率
を有する物質で高抵抗層2を形成することによりサージ
エネルギーが繰り返し印加されて非直線抵抗体が急激な
温度上昇をおこしてもその熱はすみやかに放熱される。
したがって非直線抵抗体の温度上昇による放電耐量の低
下がおこりにくくなり、図2に示すように積層枚数が増
加しても安定した放電耐量特性が得られる。これに対し
試料No. Eの非晶質ガラスの熱伝導率は1.5w/m ・k で
あり、試料No. Fの樹脂は1.0w/m ・k の熱伝導率を有
し、ともに熱伝導率が5.0w/m ・k 以下である。これら
の試料No. E,Fの非直線抵抗体は積層枚数が5枚を越
えると、2,3回のサージの印加で破壊あるいは閃絡を
起こす。また試料No. Gのジルコニアは熱伝導率が2.5w
/m ・kであり、40枚以上積層すると2,3回のサージ
印加で破壊や閃絡がおこる。試料No. Dの珪酸亜鉛とア
ンチモン酸亜鉛を主成分とする高抵抗層2の熱伝導率は
3.5w/m ・k であり、試料No. E,F,Gより優れた放
電耐量特性を有するものの、積層枚数が50枚を越えると
耐サージ回数は30回前後にまで低下する。一方本実施例
の試料No. A,B,Cの非直線抵抗体は積層枚数を100
枚まで増加しても耐サージ回数は100 回以上であり高電
圧用の避雷器に十分対応することができる。
【0014】また本実施例の試料No.A,B,Cの熱伝導率は
ともに5.0w/m・k以上であるがそれぞれ5.0,10,50w/m・kと
異なる値をもつ。それにもかかわらず、図2に示すよう
に非直線抵抗体の放電耐量特性に大きな違いはみられな
い。したがって高抵抗層2の熱伝導率は5.0w/m・k以上に
なるようにすればよく、熱伝導率の値を5.0w/m・k以上に
することにより高抵抗層2における局部加熱を防止する
ことができる。なお、焼結体1の原料は焼成により酸化
物になるものであればよく、例えば水酸化物、あるいは
炭化物等でもよい。また高抵抗層2を形成する物質は熱
伝導率が5.0w/m・k以上の高抵抗層であればよく、セラミ
ックの粉末に限るものではない。なお、熱膨張率の値が
大きければ大きい程放熱特性が向上し優れた放電耐量特
性が得られることから、熱膨張率の上限値は本来あり得
ないものと推測される。しかし、発明者は、熱膨張率の
上限値を示す物質として窒化アルミニウムAlN(試料No.
C)を試験したに留まり、その際の熱伝導率は50w/m kで
あった。したがって、少なくとも熱伝導率の値が50w/m
kでは、優れた放電耐量特性が確認された。以 上
【0015】
【発明の効果】以上述べたように熱伝導率が5.0w/m ・
k 以上の高抵抗層を有する非直線抵抵体を使用すること
により積層枚数が増加しても放電耐量にすぐれ、しかも
安定した品質の非直線抵抗体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す非直線抵抗体の断面図。
【図2】本発明の実施例である非直線抵抗体の放電耐量
試験の結果を示す特性図。
【符号の説明】
1…焼結体、2…高抵抗層、3…電極、試料No. A,
B,C…本発明の実施例、試料No. D,E,F,G…従
来例。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とする焼結体と、この焼
    結体の側面に形成された熱伝導率が5.0w/m・k以上50.0w/
    m k以下の高抵抗層と、前記焼結体の両端面に形成され
    た電極とを備えた非直線抵抗体。
JP28026591A 1991-10-28 1991-10-28 非直線抵抗体 Expired - Fee Related JP3210041B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28026591A JP3210041B2 (ja) 1991-10-28 1991-10-28 非直線抵抗体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28026591A JP3210041B2 (ja) 1991-10-28 1991-10-28 非直線抵抗体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05121206A JPH05121206A (ja) 1993-05-18
JP3210041B2 true JP3210041B2 (ja) 2001-09-17

Family

ID=17622590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28026591A Expired - Fee Related JP3210041B2 (ja) 1991-10-28 1991-10-28 非直線抵抗体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3210041B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05121206A (ja) 1993-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001307909A (ja) 電流−電圧非直線抵抗体
CA1100749A (en) Pre-glassing method of producing homogeneous sintered zno non-linear resistors
CA2050097C (en) Voltage non-linear resistor and method of producing the same
JPH02128401A (ja) 電圧非直線抵抗体及びその製造方法
JP3210041B2 (ja) 非直線抵抗体
JPH0429204B2 (ja)
EP0320196B1 (en) Voltage non-linear type resistors
JP5337073B2 (ja) 電流−電圧非直線抵抗体およびその製造方法
JP7242274B2 (ja) 電圧非直線抵抗体
JP4282243B2 (ja) 非直線抵抗体
JP2003229302A (ja) 電圧非直線抵抗体
JP2692210B2 (ja) 酸化亜鉛形バリスタ
JP3256366B2 (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JP2735320B2 (ja) 非直線抵抗体
JPH01228105A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JP3270618B2 (ja) 電圧非直線抵抗体
JPH07106108A (ja) 非直線抵抗体
JPH0574921B2 (ja)
WO2019146065A1 (ja) 電流-電圧非直線抵抗体用材料、電流-電圧非直線抵抗体およびその製造方法
JP2000286107A (ja) 電圧非直線抵抗体及びその製造方法
JPH08107003A (ja) 絶縁部材および該絶縁部材を含む非直線抵抗体
JPH10321409A (ja) セラミック素子
JPH0373123B2 (ja)
JPH0529108A (ja) 非直線抵抗体
JPH08124717A (ja) 非直線抵抗体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees