JP5079382B2 - 溶鋼の精錬方法 - Google Patents

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本発明は転炉等の製鋼炉で製鋼された溶鋼を真空精錬して極低炭鋼を溶製する方法に関する。
転炉等の製鋼炉で製鋼された溶鋼に対して、脱炭を目的として真空精錬を施すことが一般に行われており、そのための精錬装置としては、RH真空脱ガス設備やDH真空脱ガス設備などが用いられている。これらの処理においては、未脱酸状態の溶鋼を真空下にさらすことによって溶鋼中の炭素と酸素がCOガスとなって分離除去される。図1に真空脱炭処理の一例を示す。一般的な極低炭素鋼の真空精錬では、300〜600ppm程度炭素濃度の未脱酸溶鋼が、10〜20分程度の真空精錬で100ppm以下の極低炭素領域まで真空脱炭される。目標の炭素濃度まで脱炭された溶鋼は、その後Alなどの脱酸元素の添加により脱酸されて、さらに合金元素の添加などによって所定の成分に調整された後、鋳造されて鋳塊となる。
ここで、脱酸後の溶鋼中には脱炭反応に必要な酸素は存在しないため炭素濃度を減少させる手段がなく、仮に炭素濃度が目標上限値を越えていた場合には、その溶鋼は成分外れとして屑化するか、あるいは製鋼炉に返送して製鋼しなおすしかない。このため、真空脱炭処理においては炭素濃度の終点制御が非常に重要になる。
この真空脱炭処理における脱炭速度は、一般に[5]式のような一次反応速度式で整理されることが良く知られている。
dC/dt=−KC(C−Ce) [5]
この式を解くと、
ln((C0−Ce)/(C−Ce))=KC・t [6]
t=ln((C0−Ce)/(C−Ce))/KC [7]
ここで、
C:脱炭の容量係数(1/min)、C0:初期炭素濃度(質量ppm)
e:平衡炭素濃度(脱炭限界炭素濃度)(質量ppm)
C:t分後の炭素濃度(質量ppm)、t:脱炭時間(分)
図2は、[6]式を用いて、KCを変化させた場合の時間と炭素濃度の関係を計算した結果を示したものである。
従来の真空脱炭処理においては、図2に示したような関係に基づいて処理条件を決めていた。具体的には、過去の精錬実績を重回帰することにより得られた平衡炭素濃度Ceと容量係数KCを用いて、初期炭素濃度と目標とする炭素濃度の比(C0−Ce)/(C−Ce)から[7]式を用いて脱炭に必要な時間を計算し、それを基準として脱炭処理が行われていた。しかしながら、KCは常に同じ値とはならず、また初期炭素濃度だけでなく初期の酸素濃度によっても変化するため、この方法では脱炭後の炭素濃度のバラツキが大きい。そのため、要求される成分範囲の[C]濃度に調整するためには、バラツキを考慮して、目標とする炭素濃度を超えない様に安全側に脱炭せざるを得なかったことから、目標とする炭素濃度よりも大幅に低い炭素濃度まで過剰に脱炭する必要があった。
これに対して、処理中に中間サンプルを採取し、これを化学分析して得られる炭素濃度を用いることにより炭素濃度の制御性を高めることが広く行われており、たとえば処理開始前の炭素濃度と中間時点での溶鋼中炭素濃度から、この間における脱炭速度を計算し、この脱炭速度から目標炭素濃度に達する時間を計算する方法や、任意の時刻での炭素濃度の分析値と排ガス分析による物質収支に基づく方法(特許文献1)などが公知であるが、いずれも極低炭素領域までの炭素濃度予測に対してはその精度はまだ不十分である。
さらに、最近の高速・高効率な真空脱炭プロセスにおいては、脱炭時間が20分未満と短いのに対して、サンプル採取から分析値判明までの時間が最低5分程度かかることから、中間サンプル採取による制御精度の向上には限界がある。これは、中間サンプルを採取する方法において終点炭素濃度制御の精度を高めるためには、中間サンプル採取時点での炭素濃度は低い方が好ましいが、極低炭素領域ではカントバック法などのような迅速分析法では分析精度が不足するため、より分析時間が必要な燃焼法などの化学分析を適用する必要があるためである。この結果、中間サンプル採取タイミングは、この分析待ち時間を考慮したタイミングである比較的高い炭素濃度でしか採取できず、結果としてある程度のバラツキを許容せざるを得なかった。
この理由を図3を用いて説明する。図3において点線は例えば[6]式を用いて処理開始時に予測した炭素濃度の変化であり、これに対して処理開始後10分のタイミングで中間サンプルを採取し、分析値がさらに10分後に判明した場合を示している。(a)のケースはこの中間サンプルの分析値が予測値よりも低い場合であり、中間サンプル分析値から推定される炭素濃度は分析値判明時点では目標炭素濃度よりも大幅に低い値となる。一方、(b)のケースは逆に予測値よりも高かった場合で、この場合は中間サンプルの分析値から濃度推定計算を行って目標炭素濃度以下となるまで脱炭を継続する必要がある。このように、たとえ中間サンプルを採取する場合においてもバラツキは許容せざるを得ず、(a)のケースのように脱炭速度が推定より速い場合は目標炭素濃度よりも過剰に脱炭する必要があった。また、(b)のようなケースであっても、処理中のリアルタイムの炭素濃度は中間サンプリングの分析結果から例えば[6]式等により推定せざるを得ず、推定式のバラツキを補償するためには予測した目標炭素濃度よりも過剰に脱炭する必要があった。
さらに、目標炭素濃度の範囲を狭い成分範囲に制御する必要がある場合は、真空脱炭処理処理後の成分を分析して溶鋼中炭素濃度を確認する必要があるが、この場合、分析にかかる時間は処理を中断して待機しなければならず、生産能力、処理効率やエネルギー効率向上の上で課題となっていた。
一方、これらの技術に対して、脱炭処理中の成分濃度をリアルタイムで分析できれば、炭素濃度を推定することなく直接制御できるため、上記のような課題は一気に解消すると考えられる。この目的で、溶鋼中濃度測定にレーザーを利用した発光分光分析法を適用した技術が過去多く報告されている。これらのほとんどは尖頭出力の高いパルスレーザーを集光して溶鋼に照射することによってプラズマ状態を生成し、このプラズマからの発光を分光分析することにより溶鋼中元素濃度を測定するものであり、一般にレーザー発光分析法等と呼ばれている。例えば特許文献2には、転炉の耐火物を貫通した羽口を通してレーザーを溶鋼に照射し、発光を光ファイバーで分光器に伝送して分光分析する方法が開示されている。
しかし、レーザー発光分析法を精錬炉内溶鋼中炭素濃度測定に適用する際には、次のような問題がある。すなわちマトリクスである鉄を始め共存元素の発光が同時に放出されるので、回折格子によって波長分散して得られるスペクトル上で、目的元素の発光線を波長が近接する他の発光線に対して十分分別可能な高分解能を有す分光器が必要となる。
このような分光器は、大型かつ精密機器であるため熱、振動、ダスト、飛散物等がある精錬炉近傍の厳しい環境下に設置することが困難である。従って、精錬炉から十分離れた位置に分光器を据え付け、精錬炉から分光器まで発光シグナルを光ファイバーで伝送する必要があるが、光ファイバーの伝送損失は、波長が短くなるにつれて増大し、炭素の共鳴線のある真空紫外域においては透過率が極めて小さくなる。この結果、発光線を光ファイバーで伝送することによる溶鋼分析はほぼ不可能である。
一方、目的元素の共鳴波長の一つに波長をチューニングしたレーザーを蒸気原子に照射して、この原子の蛍光を誘起するレーザー誘起蛍光法は、高感度かつ選択性に優れた分析法として知られており、本発明者等は、この点に注目して、レーザー誘起蛍光法による溶鋼中CやPのモニタリング技術を開発した。これらの技術の詳細は、特許文献3に開示されているところである。レーザー誘起蛍光法を用いた分析では、先ず試料の一部を蒸発・原子化するためにアブレーションレーザを照射する。そして、アブレーションレーザパルスから適当な遅延時間経過後、選択励起レーザーを照射する。このとき、目的元素の蛍光のみが選択的に放出されるので、大型の分光器を用いる必要は無く、光電子増倍管やフォトダイオード等の光量測定器によって直接目的元素から放出されたシグナル光量を測定することができる。
特開昭61−19726号公報 特開昭60−231141号公報 特開2001−356096号公報
上記従来技術を用いて脱炭処理中の溶鋼中炭素濃度をリアルタイムでモニタしながら脱炭処理を行えば、高精度で終点を判定できることが期待されるが、終点判定に無関係な高炭素濃度域でもリアルタイムでモニタリングすることになり、レーザーコストやプローブ、ガスコストなどの点からも非効率であること、蛍光強度が炭素濃度に対して飽和していくため、極低炭素域での炭素定量精度を確保するにはレーザー強度や遅延時間などの設定や検量線を、極低炭素域用と高炭素域用で別々に持つ必要があるなどの課題があった。
さらに、真空脱炭精錬においては真空槽内と大気圧との圧力差に相当する高さまで溶鋼が吸い上げられるが、真空槽内の圧力は脱炭処理に伴って低下していくため、槽内に吸い上げられる溶鋼量が増加していき、取鍋内の溶鋼湯面位置が変化していく。従って、本技術を用いてリアルタイムでモニタするためには、処理中の湯面高さの変化に追随する必要があるが、アブレージョンレーザーと選択励起レーザーという2種類のレーザー光の光路を確保しつつ、確実に溶鋼に照射するためには、装置が精密かつ複雑になるという実用上の大きな課題があった。
本発明は上記のような事情に着目してなされたものであり、リアルタイムモニタリング技術を用いた極低炭素鋼の真空脱炭精錬において、プローブやガスコストを抑制しつつ、目標炭素濃度に対する成分制御精度を高め、かつ処理時間の短縮を図ることにより、極低炭素鋼の高精度かつ高効率な溶製方法を提供することを目的とする。
リアルタイムモニタリング技術を極低炭素領域のみに適用した場合は、終点判定に必要な成分範囲のみの適用となるためレーザーコストやプローブ、ガスコストなどの点からも効率的であるばかりか、検量線も1本でよい上、極低炭素領域に限ると、脱炭反応が遅いために真空槽内の圧力の変化は十分小さいため、測定湯面の変動という連続モニタリング適用上の大きな課題は解消される。
即ち、本発明は下記を要旨とする。
(1) 溶鋼を真空脱炭処理で溶鋼中炭素濃度をリアルタイムでモニタリングする装置を用いて連続モニタリングを行いながら100ppm以下の極低炭素領域まで脱炭する方法において、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング開始時間を決定する工程と、この開始時間より溶鋼中炭素濃度の連続モニタリングを行い、脱炭処理の終了時間を決定する工程を有することを特徴とする溶鋼の精錬方法。
(2) 溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング開始時間(tMon)を決定する工程において、該開始時間を[1]、[2]式に基づいて決定することを特徴とする(1)に記載の溶鋼の精錬方法。
Mon=ln((C0−Ce)/(CMon.−Ce))/KC [1]
Mon.=(CAIM−Ce)exp(1+nσKc/KC)+Ce [2]
ここで、
Mon:モニタリング開始時間(分)、C0:処理前炭素濃度(質量ppm)
e:平衡炭素濃度(質量ppm)
Mon.:モニタリング開始目標炭素濃度(質量ppm)
C:脱炭速度容量係数(1/分)、CAIM:目標炭素濃度(質量ppm)
σKc:KCの標準偏差、n=2
(3) 溶鋼成分の連続モニタリング開始時間(tMon)を決定する工程において、該開始時間を、真空脱炭処理前の溶鋼中炭素濃度の測定値と、脱ガス処理中の排ガス流量および排ガス組成の測定値から求まる排ガス中に排出された炭素総量とから、溶鋼中の炭素濃度を推定し、この推定炭素濃度が前記のモニタリング開始目標炭素濃度(CMon.)以下となった時点とすることを特徴とする(1)に記載の溶鋼の精錬方法。
(4) 真空脱炭処理中に中間サンプルを採取して溶鋼中炭素濃度を測定する場合、溶鋼成分の連続モニタリング開始時間(tMon)を決定する工程において、該開始時間を[2]〜[4]式に基づいて決定することを特徴とする(1)に記載の溶鋼の精錬方法。
Mon=tSampling+ln((CSamp.−Ce)/(CMon.−Ce))/(KC+nσKc) [3]
Sampling=ln((C0−Ce)/(CAIM−Ce))/KC−(1+nσKc/KC)Δt [4]
Mon.=(CAIM−Ce)exp(1+nσKc/KC)+Ce [2]
ここで、
Mon:モニタリング開始時間(分)、tSampling:中間サンプル採取時間(分)
Samp.:中間サンプルの炭素濃度(質量ppm)
Mon.:モニタリング開始目標炭素濃度(質量ppm)
e:平衡炭素濃度(質量ppm)、KC:脱炭速度容量係数(1/分)
σKc:KCの標準偏差、n=2
0:処理前炭素濃度(質量ppm)、CAIM:目標炭素濃度(質量ppm)
Δt:分析時間(サンプル採取〜分析値判明)(分)
(5) 溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング方法として、プローブを通じて溶鋼表面に第1のレーザーを照射してプラズマを生成し、さらに炭素に共鳴する固有の波長を有する第2のレーザーを前記プラズマに照射して発生させた炭素の蛍光光量を分析することにより炭素濃度を定量するレーザー誘起蛍光分析法を用いることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の溶鋼の精錬方法。
本発明によって、溶鋼の真空脱炭処理においてリアルタイムモニタリングに必要なプローブやガスコストを抑制しつつ、目標炭素濃度に対する成分制御精度を高めると同時に、過剰な脱炭を低減でき、さらには真空脱炭処理時間を短縮することができ、工業上大きな効果が期待できる。
本発明によれば、リアルタイムモニタリング技術の測定を極低炭素領域のみに最適に適用することで、溶鋼の湯面の変動という連続モニタリング適用上の大きな課題も解消されて、分析の精度を向上でき、また目標炭素濃度に対する溶鋼中炭素濃度の制御精度を高めることができるため、過剰な脱炭を低減でき、さらには真空脱炭処理時間を短縮することができることを新たに見出した。
以下に詳細に説明する。
まず、本発明にかかる真空脱ガス処理装置は、図4ないし図5に模式的に示すように、下部に浸漬管を有する真空槽を備え、浸漬管を取鍋内溶鋼に浸漬して脱ガス処理を行う。また、図示しないがいわゆるタンク脱ガス装置のように取鍋全体を真空容器に収容する装置や取鍋に接続した真空容器を用いて、取鍋内溶鋼表面を真空状態にする装置でもよい。
これらの装置は適宜手段により真空排気系(図示せず)に接続されており、真空槽内部を例えば100Pa程度の真空に保持することができる。この真空排気系統には、脱ガス成分の分析可能な排ガス分析計と排ガス流量計が設けられている。また取鍋内の溶鋼温度の測定装置や、溶鋼分析用サンプル採取装置が設けられている。さらに、溶鋼中炭素濃度のリアルタイムでモニタリングする装置を備えている。
本発明において、この排ガス分析計や流量計などの具体的態様は特に制限されず、通常の計測手段であればよい。溶鋼中炭素濃度のモニタリング装置についても特に制限するものではないが、プローブを通じて溶鋼表面に第1のレーザーを照射してプラズマを生成し、さらに炭素に共鳴する固有の波長を有する第2のレーザーを前記プラズマに照射して発生させた炭素の蛍光光量を分析することにより炭素濃度を定量する、レーザー誘起蛍光分析法によるモニタリング装置を用いることが好適である。
本発明にかかる真空脱ガス処理装置には、そのほかに通常の装置におけると同様の各種機能、構造をさらに設けたものであってもよく、本発明においてそれらは特に制限されない。
ここに、本発明の実施の一形態として、2本の浸漬管を有するRH真空脱ガス装置を用いた場合を例に挙げて説明する。
本発明の対象となる溶鋼は、高炉による溶銑を転炉にて脱炭吹錬した後、取鍋に出鋼される。取鍋に出鋼された溶鋼は真空脱ガス装置に運搬され、極低炭素濃度まで脱炭処理が施される。
処理の一例を図1に示すが、処理に先立ち処理前サンプルの採取が行われる。これは真空脱ガス処理開始前であればよく、別の場所で採取してもかまわない。次いで真空槽下部に設けた2本の浸漬管を取鍋内溶鋼に浸漬し、真空槽内を排気するとともに一方の浸漬管(上昇管)内面から環流用ガスを導入して、取鍋内溶鋼を真空槽に吸い上げ還流させる。吸い上げられた溶鋼は真空槽内で脱炭反応により炭素濃度が減少し、もう一方の浸漬管(下降管)を経由して取鍋に戻る。
真空脱炭処理の経過とともに真空槽内の圧力は低下して行くため、真空槽内へ吸い上げられた溶鋼量が増加し(大気圧との差圧に相当する高さまで溶鋼が吸い上げらるため)、この結果取鍋内の溶鋼湯面位置は低下していくが、溶鋼中炭素濃度が100ppm以下の極低炭素領域になると、真空槽内の圧力は真空に近く大気圧との差圧の変動は小さくなるため、湯面変動は軽微になる。
所定の脱炭処理を施した後、該溶鋼は合金添加などにより成分調整の後、連続鋳造装置に送られる。
本発明では、連続モニタリングを、終点判定に必要な極低炭素領域の成分範囲のみの適用とすることで、測定湯面の変動という連続モニタリング適用上の大きな課題を解消し、1本の検量線で定量でき、かつ不用なレーザーコストやプローブコスト、ガスコストなどを省略できる精錬方法が提供できる。さらに、連続モニタリングの適用範囲は、真空脱炭処理において不可避な反応のバラツキを考慮して、定量的に決定することが重要である。
このため、本発明においては、溶鋼中炭素濃度が100ppm以下の極低炭素領域で、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリングを開始することを基本とする。但し、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリングを開始するタイミングは、溶鋼中炭素濃度がより低い方が、目標炭素濃度に近いことから、連続モニタリングを行う時間を短くできるため、好ましい。
そこで、溶鋼中炭素濃度が100ppm以下の極低炭素領域まで脱炭を行った際の、過去の真空脱炭処理における処理時間に対する溶鋼中炭素濃度のバラツキを考慮して、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリングを開始する時間を決定することを提案するものである。具体的には、上記のバラツキの小さい操業条件の場合は、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング開始のタイミングは、目標炭素濃度に比較的近い炭素濃度になるまで脱炭処理が進行してから行うことができるが、上記のバラツキの大きい操業条件の場合は、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング開始のタイミングは、目標炭素濃度に対して比較的高い炭素濃度の段階とすることを、技術思想とする。
次いで、決定した連続モニタリング開始時間より溶鋼中炭素濃度の連続モニタリングを行い、その値と目標炭素濃度との対比によって脱炭処理の終了タイミングを決定する。
次に、連続モニタリングを開始する時間の決定方法の具体的な形態について、説明する。
1)処理前の溶鋼中炭素濃度から計算して決定する方法。
連続モニタリングを開始する時間を次式により処理前の炭素濃度より求める。
Mon=ln((C0−Ce)/(CMon.−Ce))/KC [1]
ここで、
Mon:モニタリング開始時間(分)、C0:処理前炭素濃度(質量ppm)
e:平衡炭素濃度(質量ppm)
Mon.:モニタリング開始目標炭素濃度(質量ppm)
C:脱炭速度容量係数(1/分)
この式において、Ce、KCは過去の処理実績を重回帰することによりあらかじめ求めておくことができる。但し、簡便のために、Ce=0として計算してもかまわない(その場合でも、若干計算精度が低下する程度であるため)。
Mon.はモニタリングに関わるコストを抑制するためには低い方が好ましいが、低すぎる値を設定するとKCのバラツキからモニタリング開始時点で目標炭素濃度以下になっている恐れがあるため、目標炭素濃度とKCのバラツキによって設定することに着目し、統計的な手法を用いて設定できることを新たに見出した。具体的には、たとえば過去の処理実績から求めたKCの標準偏差σKcを用いて、 以下のように設定することができる。
Mon.=(CAIM−Ce)exp(1+nσKc/KC)+Ce [2]
ここでCAIMは処理後の目標炭素濃度であり、通常は製品の特性から要求される成分規格炭素濃度から、二次精錬〜製品までの炭素濃度変動代とバラツキ補償分を減じて設定される。nはバラツキの標準偏差に対する倍率で1以上が推奨され、原則としてn=2とする。n=2とすることにより、たとえ実績のKCが平均値より2σKc大きい値であったとしても、実績炭素濃度がCAIMに到達する前にモニタリングを開始することができる。
なお、CMon.は100ppm以下の範囲の値のため、その上限は100ppmとする。通常、[2]で求まる値は100ppmよりもかなり小さな値となるが、もし、[2]で求まる値が100ppmを超えた場合は、CMon.の上限値の100ppmを優先することとする。
2)排ガス中に排出された炭素総量から脱炭量を積算して決定する方法。
脱ガス処理中の排ガス流量と排ガス組成を測定し、[8]式を用いて排ガス中に排出された炭素総量から脱炭量を積算すれば、[9]式から溶鋼中の炭素濃度が推定できる。そこで、処理開始よりこの推定計算を行い、推定炭素濃度がモニタリング開始目標炭素濃度以下となった時点からモニタリング開始とする。モニタリング開始目標炭素濃度は前記1)と同様に設定すればよい。
ΔWC,i=12Q((%CO)+(%CO2))/2240 [8]
C=C0−1000∫(ΔWC,i)dt/W [9]
ここで、ΔWC,i:脱炭速度(kg/s)、Q:排ガス流量(Nm3/s):(%CO)(%CO2):排ガス中濃度(容量%)、C:推定炭素濃度(ppm)、C0:初期炭素濃度(ppm)、W:溶鋼質量(トン)
3)処理前の炭素濃度と、処理中に採取した中間サンプルの分析値より決定する方法。
中間サンプル採取〜分析完了時間が全体の真空脱炭処理時間に対して短い場合、中間サンプルを採取し、その分析結果から連続モニタリングを開始する時間を求めれば、さらに精度が向上する。
但し、採取した中間サンプルの分析値が判明した段階で、溶鋼中炭素濃度が、目標炭素濃度よりも低くなっていないタイミングで中間サンプルを採取する必要がある。
そこで、中間サンプルを採取するタイミングとしては、真空脱炭処理の開始から目標炭素濃度までに要する時間から、中間サンプルを採取してから分析が完了するまでの時間を差し引いた時間とする際に、加えて、上記の1)と同様に、操業条件によるバラツキに伴う所定の時間も差し引いて、中間サンプルを採取時間を決定することが好ましい。
具体的には、上記のバラツキの小さい操業条件の場合は、バラツキの大きい操業条件の場合と比較すると、この差し引く時間は、相対的に小さくても良い。
具体的に、中間サンプルを採取する時間は、前記1)と同様に統計的な手法を用いて設定すればよく、例えば過去の処理実績から求めたKCの標準偏差σKcを用いて、以下のように設定することができる。
Sampling=ln((C0−Ce)/(CAIM−Ce))/KC−(1+nσKc/KC)Δt [4]
ここで、tSampling:中間サンプル採取時間(分)、Δt:分析時間(サンプル採取〜分析値判明)(分)
次に、連続モニタリングを開始する時間を、[1]式の代わりに次式より求める。
Mon=tSampling+ln((CSamp.−Ce)/(CMon.−Ce))/(KC+nσKc) [3]
ここで、CSamp.:中間サンプルの炭素濃度(質量ppm)
この式において、Ce、KCは[1]式同様、過去の処理実績を重回帰することによりあらかじめ求めておく。nはバラツキの標準偏差に対する倍率で1以上が推奨され、原則としてn=2とする。n=2とすることにより、たとえ実績のKCが平均値より2σKc大きい値であったとしても、実績炭素濃度がCAIMに到達する前に分析値が判明し、モニタリングを開始することができる。
この方法は、上記1)、2)に示した方法よりも精度が高く、中間サンプルの分析時間が短い場合にその効果が顕著であるので、炭素濃度のオンサイト分析と組み合わせて行うことが望ましい。
以上、提示した方法により決定した時間より、連続モニタリングを開始する。
次に、連続モニタリング方法について説明する。
溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング方法は種々提案されているものから選択導入すればよいが、特に極低炭素領域での感度と分析精度から、本発明を実施するためには、レーザー誘起蛍光分析法(特許文献3を参照)を用いることが好ましい。これは、炭素に共鳴する固有の波長を有するレーザーを励起プラズマに照射して発生させた炭素の蛍光光量を分析することにより炭素濃度を定量する方法である。
具体的な方法は、まずプローブを通じて溶鋼表面に第一のレーザー(アブレーションレーザー)パルスを照射して試料の一部を蒸発・原子化する。次いで、アブレーションレーザパルスから適当な遅延時間経過後、選択励起レーザーを照射する。このとき、目的元素の蛍光のみが選択的に放出されるので、光電子増倍管やフォトダイオード等の光量測定器によって蛍光光量を測定し、あらかじめ作成した検量線により炭素濃度に変換する。
この方法を用いることにより、炭素の共鳴線が真空紫外域にあるため光ファイバーでの伝送が困難であるという課題を、大型の分光器を溶鋼直上に配置するなどの非現実的な対策を採ることなく回避することができる。
以上述べてきた本発明技術を用いれば、レーザーコストやプローブ、ガスコストなどの増大を抑制しつつ、脱炭処理末期の溶鋼中炭素濃度をリアルタイムでモニタしながら脱炭処理を行うことができるので、高精度で終点を判定できるようになり、炭素制御精度の向上、過剰脱炭の防止、処理時間の短縮などのメリットを享受できる。
高炉から出銑された溶銑をトピードカーに移して転炉工場に輸送した後、脱硫及び脱りん等の溶銑予備処理を行った後、270トン転炉に装入して脱炭吹錬を行った。その溶鋼を取鍋へ出鋼し、RH真空脱ガス装置で脱炭処理を行った。
転炉吹錬後の炭素濃度は200〜600ppmとし、真空脱炭後の炭素濃度はそれぞれの鋼種の成分目標に応じて設定し、炭素濃度100ppm以下の極低炭素濃度まで脱炭した。
表1に目標炭素濃度≦20ppmの鋼種に適用した例を示した。この鋼種では、真空脱炭後の目標炭素濃度は15ppmである。
実施例1〜4は、連続モニタリング開始時間を処理前の溶鋼中炭素濃度から計算して決定した例である。モニタリング開始時刻tMonは、前記1)に示した方法で決定した。目標炭素濃度CAIMは前記した通り15ppmとし、Ce、KC、σKcはそれぞれ過去10チャージの処理実績より求めた。なお、Ceは処理チャージによらずほぼ4ppm前後であったため、ここでは4ppm(一定値)とし、回帰分析によりKCとσKcを求めた。各チャージの推定に用いた値、およびtMonは表1に併記したとおりである。この例では、連続モニタリング開始時間は脱炭終了時間の概ね10分程度前になった。
実施例5〜8は、同じく排ガス中に排出された炭素総量から脱炭量を積算して決定した例であるが、実施例1〜4に比べて処理中の炭素濃度の推定精度が高まるため、より処理末期側からの連続モニタリング開始となった。
実施例9〜12は処理前の炭素濃度と、処理中に採取した中間サンプルの分析値より決定した例であり、中間サンプル採取時刻とその分析値もあわせて示した。この例では、[4]式により中間サンプル採取時間を決定し、その分析結果より[3]式を用いて連続モニタリング開始時間を決定したが、さらに処理末期側からの連続モニタリング開始となった。
一方、比較例1〜6は連続モニタリングを行わなかった例であるが、中間サンプル採取時間が目標炭素濃度に近いタイミングとなっており、結果的にいずれも過脱炭となっている。
Figure 0005079382
以上のように、本発明を用いることで過脱炭が抑制でき、処理時間が短縮できることが明らかとなったので、一定期間従来法と本発明法を併用し、その効果について調査した。
まず、本技術を用いない場合について、目標炭素濃度≦50ppm、≦30ppm、≦20ppmの鋼種について脱炭後の炭素濃度と脱炭時間を調査した。ここでの炭素濃度は、真空脱炭処理完了後に取鍋からから採取されたサンプルの炭素濃度であり、脱炭時間は純粋に脱炭時間のみで、昇熱、成分調整、などの時間は含まない。
結果を表2に示した。目標炭素濃度の低下に対して脱炭時間延長にて対応しており、一方、極低炭素濃度域ほど脱炭処理後の炭素濃度の標準偏差σは小さくなっている。
次に、本発明技術を適用した場合についての結果を同じく表2に示した。この場合、連続モニタリングによる炭素濃度分析結果によって終点判定を行っているため、連続モニタリング開始時間の決定方法が異なるものを区別せず、後述の方法1〜3の結果を、まとめて表記している。表1より、本発明の適用により、処理後の炭素濃度の標準偏差σを小さくでき、目標炭素濃度に対する過剰脱炭量を抑制し、もって脱炭時間を短縮できることがわかる。
Figure 0005079382
なお、連続モニタリング開始時刻決定方法による差異については、表3に各方法における連続モニタリング開始時間の平均値を示す。表中で方法1は処理前の溶鋼中炭素濃度から計算して決定する方法を、方法2は排ガス中に排出された炭素総量から脱炭量を積算して決定する方法を、そして方法3は処理前の炭素濃度と、処理中に採取した中間サンプルの分析値より決定する方法をそれぞれ示している。
Figure 0005079382
表3からもわかる様に、方法1より方法2、方法3の方がモニタリング開始時間が遅くなっている。なお、≦50ppmの場合はもともと処理時間が短いため、中間サンプル法を採取する方法3を適用しなかった。
このように、連続モニタリング開始時間はその決定方法によって若干の差異が生じるが、脱炭終点の判定は連続モニタリングによるため精度には差異が生じない。従って、いずれの方法によって決定してもよく、また複数の方法を適宜使い分けてもかまわない。その意味では、炭素濃度の目標値が高いほど脱炭時間が短いので、この差異は小さく、低いほど中間サンプリングによる方法の効果が大きくなるので、目標炭素濃度が高いときは方法1または2を使い、低い場合に方法3を用いる方法が好適である。
以上のように本発明法を適用することにより、処理後の炭素濃度のバラツキσが小さくでき、目標炭素濃度に対する過剰脱炭量を抑制し、もって脱炭時間を短縮できる。
真空脱炭処理の例を示す図 真空脱炭処理時の時間と炭素濃度の関係に及ぼすKCの影響を示す図 中間サンプルを採取する炭素濃度制御方法の模式図 真空脱ガス設備の模式図(RH) 真空脱ガス設備の模式図(REDA)

Claims (5)

  1. 溶鋼を真空脱炭処理で溶鋼中炭素濃度をリアルタイムでモニタリングする装置を用いて連続モニタリングを行いながら100ppm以下の極低炭素領域まで脱炭する方法において、溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング開始時間を決定する工程と、この開始時間より溶鋼中炭素濃度の連続モニタリングを行い、脱炭処理の終了時間を決定する工程を有することを特徴とする溶鋼の精錬方法。
  2. 溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング開始時間(tMon)を決定する工程において、該開始時間を[1]、[2]式に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の溶鋼の精錬方法。
    Mon=ln((C0−Ce)/(CMon.−Ce))/KC [1]
    Mon.=(CAIM−Ce)exp(1+nσKc/KC)+Ce [2]
    ここで、
    Mon:モニタリング開始時間(分)、C0:処理前炭素濃度(質量ppm)
    e:平衡炭素濃度(質量ppm)、
    Mon:モニタリング開始目標炭素濃度(質量ppm)、
    C:脱炭速度容量係数(1/分)、CAIM:目標炭素濃度(質量ppm)、
    σKc:KCの標準偏差、n=2
  3. 溶鋼成分の連続モニタリング開始時間(tMon)を決定する工程において、該開始時間を、真空脱炭処理前の溶鋼中炭素濃度の測定値と、脱ガス処理中の排ガス流量および排ガス組成の測定値から求まる排ガス中に排出された炭素総量とから、溶鋼中の炭素濃度を推定し、この推定炭素濃度がモニタリング開始目標炭素濃度(CMon.)以下となった時点とすることを特徴とする請求項1に記載の溶鋼の精錬方法。
  4. 真空脱炭処理中に中間サンプルを採取して溶鋼中炭素濃度を測定する場合、溶鋼成分の連続モニタリング開始時間(tMon)を決定する工程において、該開始時間を[2]〜[4]式に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の溶鋼の精錬方法。
    Mon=tSampling+ln((CSamp.−Ce)/(CMon.−Ce))/(KC+nσKc) [3]
    Sampling=ln((C0−Ce)/(CAIM−Ce))/KC−(1+nσKc/KC)Δt [4]
    Mon.=(CAIM−Ce)exp(1+nσKc/KC)+Ce [2]
    ここで、
    Mon:モニタリング開始時間(分)、tSampling:中間サンプル採取時間(分)、
    Samp:中間サンプルの炭素濃度(質量ppm)
    Mon.:モニタリング開始目標炭素濃度(質量ppm)
    e:平衡炭素濃度(質量ppm)、KC:脱炭速度容量係数(1/分)
    σKc:KCの標準偏差、n=2
    0:処理前炭素濃度(質量ppm)、CAIM:目標炭素濃度(質量ppm)、
    Δt:分析時間(サンプル採取〜分析値判明)(分)
  5. 溶鋼中炭素濃度の連続モニタリング方法として、プローブを通じて溶鋼表面に第1のレーザーを照射してプラズマを生成し、さらに炭素に共鳴する固有の波長を有する第2のレーザーを前記プラズマに照射して発生させた炭素の蛍光光量を分析することにより炭素濃度を定量するレーザー誘起蛍光分析法を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の溶鋼の精錬方法。
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