JP5076287B2 - ポリ乳酸フィルム - Google Patents
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透湿度が0.01〜40g/(m2・日)であり、かつヘーズが0.1〜10%であり、
前記可塑剤が、1分子中に分子量が1000〜10000であるポリ乳酸セグメントを1つ以上有し、かつ分子量が1000〜10000であるポリエーテルおよび/またはポリエステル系セグメントを有する高分子可塑剤であり、
異形度(長径/短径)が5〜1000であり、平均長径が0.1〜10μmである扁平
粒子を0.01〜10質量%含有し、
ワックス化合物を0.1〜5質量%含有し、
結晶性の低い柔軟フィルム層(層B)の両面に結晶性の高いポリ乳酸層(層A)を配置してなるA/B/A型の三層積層であり、
各層が、ポリ乳酸樹脂50〜95質量%と可塑剤5〜50質量%からなることを特徴とするポリ乳酸フィルム。
JIS L1099(1993年制定)のウォータ法(A−2法)を元に、以下の条件で評価を行った。内径60mmのアルミ製の容器内に純水を約20g入れ、フィルムサンプルを開放部に装着しパッキンとリングを取付け蝶ねじで固定する。この状態で重量を秤量し、その後2℃に設定した冷蔵庫(相対湿度90%以上)に3日間(72時間)静置する。72時間後に再度重量を秤量し、重量変化から透湿度を算出する。
・透湿度[g/(m2・日)]=(静置前の重量[g]−静置後の重量[g])/(サンプル面積[m2]×3[日])
ここで、サンプル面積は容器の内径から計算し、2.83×10−3m2である。
JIS K 7105(1985年)に基づいて、ヘーズメーター(スガ試験器社製HGM−2GP)を用いてヘーズの測定を行った。測定は任意の3ヶ所で行い、その平均値を採用した。
フィルムをクロロホルムで溶解後、遠心分離を行い固形分を採取して粒子含有量とした。
フィルムの長手方向と厚み方向からなる断面から超薄切片を採取し、透過型電子顕微鏡(TEM)にて50000倍で観察し、フィルム中に存在する粒子の長径と短径を求めた。そして各粒子について長径と短径から異形度を算出した。長径、短径および異形度は少なくとも50個の粒子について測定を行い、その平均値を求めた。
製造後7〜10時間経過した市販のおにぎりの包装を取り外し、実施例で製造したフィルムでラッピングを行った。なお、その際おにぎりの片面はフィルムが重ならないようにし、裏面は隙間無くフィルムで包んだ。各フィルム10個についておにぎりを5℃に設定した冷蔵庫に24時間保存し、保存後のおにぎりの状態で以下の基準で評価を行った。
A級:10個とも食するのに問題無かった。
B級:乾燥して食べられないおにぎりが1〜4個あった。
C級:乾燥して食べられないおにぎりが5個以上あった。
実施例で製造したフィルムを24℃、65%RHで3ヶ月保管した後、上記した食品保存性の試験を行い、同じ基準で評価を行った。
製膜に使用したポリ乳酸樹脂および高分子可塑剤は以下のように準備を行った。
L−ラクチド100質量部にオクチル酸スズを0.02質量部添加し、窒素雰囲気下185℃で30分間重合し、前駆ポリL−乳酸を得る。この前駆ポリL−乳酸をチップ化したのち、窒素雰囲気下140℃で3時間の固相重合を行い、ポリ乳酸Aを得た。
L−ラクチド76質量部とDL−ラクチド24質量部にオクチル酸スズを0.02質量部添加し、窒素雰囲気下185℃で60分間重合し、その後、ストランド上に吐出しチップ化することでポリ乳酸Bを得た。
平均分子量10000のポリエチレングリコール71質量部とL−ラクチド29質量部とオクチル酸スズ0.025質量部を混合し、窒素雰囲気下190℃で1時間重合することで、ポリエチレングリコールの両末端に平均分子量2000のポリ乳酸ユニットを有する高分子可塑剤を得た。
以下に本発明の実施例と比較例を示す。
層Aと層BがA/B/Aの構造に積層された積層フィルムとした。層Bはポリ乳酸A15質量部、ポリ乳酸B52質量部、高分子可塑剤27質量部、カルナウバワックス1質量部および扁平無機粒子であるタルク(平均長径1μm、異形度10)を5質量部を混合して、ベント式二軸押出機に供給し、ベントしながら溶融押出を行った。一方、層Aはポリ乳酸A72質量部、可塑剤27質量およびカルナウバワックス1質量部を同じく混合して、ベント式二軸押出機に供給し、溶融押出を行った。溶融した混合樹脂を400メッシュのスクリーンで異物などを除去した後、ダイ上部に設置したフィードブロックでA/B/A3層積層構造にし、Tダイより冷却ロール上に吐出した。なお積層厚み比は1:8:1となるように積層を行った。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ロールに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、加熱ロールを使用して55℃に加熱し、ロールの周速差を利用してフィルム長手方向に3.1倍延伸した。ついでテンター式横延伸機にフィルムを導入し、60℃にて幅方向に3倍延伸を行った。さらに、そのままテンター内で120℃10秒間の熱処理を行い、フィルム厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。
ポリ乳酸A25.5質量部、ポリ乳酸B52質量部、高分子可塑剤15質量部、タルク(平均長径1.2μm、異形度12)7質量部およびライスワックス0.5質量部を混合し、ベント式二軸押出機に供給し溶融押出を行い単層フィルムを得る以外は実施例1と同様の条件にてフィルムを製膜し、厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。
A/B/A型の3層積層フィルムとした。層Bにはポリ乳酸A18質量部、ポリ乳酸B48質量部、可塑剤としてエーテルエステル系可塑剤(旭電化工業社製“RS−1000”)22質量部、タルク(平均長径1μm、異形度10)12質量部を混合して使用した。一方、層Aはポリ乳酸A30質量部、ポリ乳酸B55質量部、エーテルエステル系可塑剤15質量部とした。各々の層ごとに異なるてベント式二軸押出機に樹脂を供給し、実施例1と同様にして厚み10μm、積層比1:8:1の積層ポリ乳酸フィルムを得た。
ポリ乳酸A70質量部とポリ乳酸B30質量部を計量し、回転式真空乾燥機で110℃5時間乾燥を行い、混合した。乾燥後の樹脂を単軸押出機に供給し、フィルムターにて異物を除供した後、Tダイより冷却ドラム上に吐出し、その後は実施例1と同様に逐次二軸延伸工程を経て厚み10μmのポリ乳酸フィルムを得た。その際の延伸条件としては以下の条件を採用した。フィルム長手方向には60℃で3倍、幅方向には60℃で3倍延伸し、その後115℃で5秒間熱処理を行った。
実施例1において、ワックス成分と扁平粒子であるタルクを添加しない以外は同様にして積層ポリ乳酸フィルムを得た。
Claims (1)
- 透湿度が0.01〜40g/(m2・日)であり、かつヘーズが0.1〜10%であり、
前記可塑剤が、1分子中に分子量が1000〜10000であるポリ乳酸セグメントを1つ以上有し、かつ分子量が1000〜10000であるポリエーテルおよび/またはポリエステル系セグメントを有する高分子可塑剤であり、
異形度(長径/短径)が5〜1000であり、平均長径が0.1〜10μmである扁平
粒子を0.01〜10質量%含有し、
ワックス化合物を0.1〜5質量%含有し、
結晶性の低い柔軟フィルム層(層B)の両面に結晶性の高いポリ乳酸層(層A)を配置してなるA/B/A型の三層積層であり、
各層が、ポリ乳酸樹脂50〜95質量%と可塑剤5〜50質量%からなることを特徴とするポリ乳酸フィルム。
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