JP5074651B2 - 画像読取方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置の制御方法に係り、特に画像を読取って画像ファイルを作成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置から画像を読取り、読取った画像を電子メールソフトに添付するユーティリティソフトを、画像読取装置に接続したコンピュータで実行した場合の画面を図8に示す。807は画像読取装置から読取る色を設定する画像タイププルダウンリストでカラー、グレー、白黒を設定する。808はスキャンする原稿の大きさを設定する原稿サイズプルダウンリストである。809はスキャンする解像度(75,150,300,400,600,1200dpi)を設定する、読取り解像度プルダウンリストである。夫々の設定を行ってからスキャンボタンで画像読取りの指示をおこない、画像読取装置にて画像読取りが開始される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような画像読取装置の設定では、読取り解像度として高解像度を選択するとJPEGに圧縮してもかなり大きなファイルになってしまう場合がある。このため、圧縮等の処理にも長時間を要し、例えばメールへの添付にも適さない。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、画像ファイルサイズに制限を持たせるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
【0006】
原稿の画像を画像読取装置で読取って画像ファイルを作成する画像読取方法であって、ユーザが前記原稿のサイズを設定することで画像の読取領域を設定する読取領域設定工程と、ユーザが画像ファイルの大きさの上限を設定するファイルサイズ上限設定工程と、前記読取領域設定工程で設定された領域を読取る解像度として、前記ファイルサイズ上限設定工程で設定されたファイルサイズ上限内に収まる画像ファイルを作成する解像度を、前記原稿の画像の読取より前に算出する解像度算出工程と、前記解像度算出工程で算出された解像度を表示する解像度表示工程と、前記解像度表示工程で表示された解像度から読取解像度をユーザが選択する解像度選択工程と、前記読取領域設定工程で設定された前記原稿の領域を、前記解像度選択工程で選択された解像度で、前記画像読取装置を用いて読取ることで、前記解像度算出工程で算出された解像度の画像ファイルを作成する画像ファイル作成工程と、を有することを特徴とする画像読取方法。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0022】
図1は本発明にかかわるシステム構成を示す図である。101はフラットベッドスキャナであり、USBケーブルを解してパーソナルコンピュータ(以下PCと記す)102に接続されている。103はプリンタでUSBケーブルでPC102に接続されている。104はモデムでモデムケーブルを解してPC102に接続されている。モデム104は電話回線106を解して公衆網に接続されている。
【0023】
図2は本発明に関する、PC102のソフトウェア構成を示す図である。201はオペレーティングシステムである。202はデバイスドライバであり、PC102に接続されているスキャナ101、プリンタ103、モデム104との接続を管理する。203はスキャナ101から画像を取り込むためのTWAINドライバであり、デバイスドライバを介し、スキャナ101を制御する。204はプリンタドライバであり、指定されたファイルをプリンタ103に出力する。205は本発明の実施例であるスキャナユーティリティである。後で詳しく説明する。206は電子メールソフトである。207はスキャナ101から読取った複数の画像を管理するアルバム管理ソフトである。208はスキャナ101から読取った画像を編集するための画像編集ソフトである。209はスキャナ101から読取った白黒画像をテキスト化するOCRアプリケーションである。
【0024】
スキャナユーティリティソフト205がTWAINドライバ203経由でスキャナ101からスキャンを行う場合、TWAINドライバ203のユーザインタフェース画面を表示するモードと表示しないモード場合がある。TWAINドライバ203のユーザインタフェース画面を表示する場合(TWAINドライバUIオン)は、カラー/グレー/白黒等の画像タイプ、スキャンする領域、読取り解像度はTWAINドライバ203のユーザインタフェース画面で設定する。TWAINドライバ203のユーザインタフェース画面を表示しない場合は(TWAINドライバUIオフ)、カラー/グレー/白黒等の画像タイプ、スキャンする領域、読取り解像度はスキャナユーティリティソフト205のユーザインタフェース画面で設定する。
【0025】
図3はオートクロップとマルチオートクロップに関して説明する図である。301はスキャナ101の原稿台である。302は原稿台の上に置かれた原稿である。TWAINドライバ203は実際のスキャン動作を行う前に、プレビューという試しのスキャンを行う。これは原稿台301のどの位置に原稿がおかれているかを識別するためである。304はスキャンする領域を指定するためのクロップ枠である。クロップ枠の設定はユーザがマウスで明示的に行う場合と、TWAINドライバ203が自動で行う場合がある。TWAINドライバ203が自動的にクロップ枠の設定を行う動作をオートクロップ/マルチオートクロップという。オートクロップすると304の様に原稿の含まれる領域を自動的に検出し、クロップ枠を設定する。マルチオートクロップすると、クロップ枠305とクロップ枠306の様に複数のクロップ枠が設定される。この場合、別々の画像としてスキャンされる。
【0026】
図4はスキャナユーティリティのメイン画面である。401はコピーボタンでありTWAINドライバ経由でスキャナ101から読取った画像をプリンタ103に出力するためのボタンである。402はメールボタンでありTWAINドライバ203経由でスキャナ101から読取った画像を電子メール206の送信メールに添付するためのボタンである。403はOCRボタンでありTWAINドライバ203経由でスキャナ101から読取った画像をOCRソフト209に出力するためのボタンである。404は保存ボタンでありTWAINドライバ203経由でスキャナ101から読取った画像をPC102のハードディスクに保存するためのボタンである。405〜407はスキャンボタンであり、TWAINドライバ203経由でスキャナ101から読取った画像を任意のアプリケーションに渡す為のボタンである。登録されたアプリケーションのアイコンが表示される。408は設定ボタンであり各種設定を行うための画面を表示する。
【0027】
図5はメールボタン402を押した場合に表示される画面である。501は画像タイププルダウンリストであり、白黒/カラー/グレースケール/オートクロップ/マルチオートクロップ等、スキャンする画像のタイプを選択する。502は原稿サイズプルダウンリストであり、A4/A5/B5/Letter等、スキャンする画像のサイズを選択する。
【0028】
503は添付ファイルサイズの上限プルダウンリストであり、150KB/300KB/600KB/900KB等送信メールに添付する画像ファイルの上限を設定する。504は読取り解像度プルダウンリストであり、75dpi/150dpi/300dpi等、上記の条件に合ってスキャンできる画像の解像度を設定する。505はファイル名エディットボックスであり、スキャンした画像を保存する場合のファイル名を設定する。506はスキャン画像を保存するフォルダを表示するエディットボックスであり、右側の参照ボタンで保存先フォルダを変更できる。507はスキャン画像を添付する電子メールソフトを表示するエディットボックスであり、右側の設定ボタンで電子メールソフトを選択できる。
【0029】
508はスキャンボタンで、このボタンを押すと、501〜504で設定された条件でスキャンが開始され、スキャンされた画像は505で指定されるファイル名で、506で指定されるフォルダに保存され、保存された画像は507で指定されるメールソフトの送信メールに添付される。スキャンはTWAINドライバ203経由で行われる。ファイルのフォーマットは画像タイプ501でカラー、グレーが指定された場合はJPEG、白黒が選択された場合は、PNGである。画像タイププルダウンリスト501でオートクロップまたはマルチオートクロップが選択された場合は、原稿サイズ502と読取り解像度504のプルダウンリストをグレーアウトしユーザによる設定の入力は行われない。
【0030】
図6は画像タイププルダウンリスト501でユーザが設定内容を選択した場合の動作を示すフローチャートである。S601でユーザがどの画像タイプ(白黒/カラー/グレースケール/オートクロップ/マルチオートクロップ)を選択したかをチェックする。S602で選択した画像タイプがオートクロップまたはマルチオートクロップならばS604へ、それ以外はS603へ進む。S603では原稿サイズプルダウンリスト502で設定された原稿サイズと添付ファイルの上限プルダウンリスト503で設定された添付ファイルの上限サイズから、読取り解像度プルダウンリスト504に表示する解像度の上限を計算する。原稿サイズの幅をX(インチ)、高さをY(インチ)、解像度をR(dpi/dot per inch)、添付ファイルの上限をFmax(バイト)、JPEGの圧縮率を8%とすると、24ビットカラーの場合、添付ファイルの上限サイズは以下の式で制限される。
【0031】
Fmax<X×R×Y×R×3×0.08・・・ 式1
この条件を満たす解像度Rは
【外1】
Figure 0005074651
である。
【0032】
S605では読取り解像度プルダウンリスト504に式2を満たす解像度をリスト表示する。この場合、JPEGの圧縮率は必ずしも8%に達するとは限らないので、余裕をもった解像度を表示する。
【0033】
S604では原稿サイズプルダウンリスト502と読取り解像度プルダウンリスト504をグレーアウトする。これはオートクロップの場合、スキャンしなければ原稿サイズと読取り解像度がわからないためである。
【0034】
図7は、508のスキャンボタンをマウスでクリックした時の動作を説明するフローチャートである。S701でスキャナユーティリティ205がTWAINドライバ203を介してスキャナ101から画像を取得するために、TWAINケーパビリティを設定する。TWAINケーパビリティで設定されるパラメータとしては、スキャンする画像の解像度、色(カラー、グレー、白黒)、位置、スケール、画像の転送モード等を設定する。またTWAIN協議会の定義するケーパビリティの他に、カスタムケーパビリティとしてベンダーユニークな拡張パラメータを設定することができる。例えば、オートクロップやマルチオートクロップはカスタムケーパビリティで設定する。S702でTWAINドライバ203から画像を取得する。
【0035】
S703で、S701のケーパビリティ設定でオートクロップまたはマルチオートクロップを指定したか判定する。オートクロップまたはマルチオートクロップを設定している場合はS704へ、設定してない場合は、S706へ進む。S704で画像サイズの合計を計算する。オートクロップの場合は1枚の画像がTWAINドライバ203から取得されるので、取得した画像サイズが合計サイズに相当する。マルチオートクロップの場合は、TWAINドライバ203から複数の画像が渡される可能性があり、渡された画像のサイズを合計する。S705でJPEGに圧縮した後の画像の合計サイズが、添付ファイルの上限プルダウンリストを超えないようにスキャンした画像の解像度を変換する。原稿サイズが小さい場合は、そのままの解像度でJPEGに圧縮してファイルを作成しても上限内に収まることもある。JPEGの圧縮率は8%として計算する。S706でJPEGファイルを作成する。S707で画像を電子メールの送信メールに添付する。
【0036】
上記実施形態では、JPEGの圧縮率を8%として解像度を算出したが、圧縮の結果としてのファイルサイズが上限を超えてしまった場合には、予想の圧縮率に達しなかった旨をユーザに知らせて、解像度変換にて解像度を下げた画像データを作成した後に再度圧縮して条件を満足するファイルサイズにすることができる。
【0037】
また、圧縮の程度を選択できるようにすることもできる。この場合は、選択される圧縮の程度に応じて、解像度の算出において夫々異なる圧縮率の数値を用いる。そして、圧縮した結果、上限のファイルサイズを越えていた場合には、圧縮の程度を変えて再度圧縮して条件を満足するようにすることができる。
【0038】
また、上記実施の形態では、電子メールソフトに渡すことを例として挙げたが、電子メールに限られているわけではなく、例えば、アルバム管理ソフトで管理できる1枚の画像データの大きさが限られている様な場合にも適用できる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、ファイルサイズに制限をもたせて、画像ファイルを作成することが容易となり、特に後の処理にファイルサイズの制約があるような場合、例えば電子メールのようなアプリケーションプログラムに渡すとき等に操作が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例に係る画像読取装置及びホストコンピュータの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した画像読取装置の制御ソフトの構成を示す図である。
【図3】オートクロップとマルチオートクロップを説明する図である。
【図4】スキャナユーティリティのメイン画面である。
【図5】スキャナユーティリティのメール画面を説明するための図である。
【図6】メール画面の設定処理を説明するフローチャートである。
【図7】メール画面のスキャン処理動作を示すフローチャートである。
【図8】従来のスキャナユーティリティのメール画面を説明するための図である。

Claims (3)

  1. 原稿の画像を画像読取装置で読取って画像ファイルを作成する画像読取方法であって、
    ユーザが前記原稿のサイズを設定することで画像の読取領域を設定する読取領域設定工程と、
    ユーザが画像ファイルの大きさの上限を設定するファイルサイズ上限設定工程と、
    前記読取領域設定工程で設定された領域を読取る解像度として、前記ファイルサイズ上限設定工程で設定されたファイルサイズ上限内に収まる画像ファイルを作成する解像度を、前記原稿の画像の読取より前に算出する解像度算出工程と、
    前記解像度算出工程で算出された解像度を表示する解像度表示工程と、
    前記解像度表示工程で表示された解像度から読取解像度をユーザが選択する解像度選択工程と、
    前記読取領域設定工程で設定された前記原稿の領域を、前記解像度選択工程で選択された解像度で、前記画像読取装置を用いて読取ることで、前記解像度算出工程で算出された解像度の画像ファイルを作成する画像ファイル作成工程と、を有することを特徴とする画像読取方法。
  2. 請求項に記載の画像読取方法をコンピュータで制御し実現するためのコンピュータで実行可能なプログラム。
  3. 請求項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
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