JP5072251B2 - モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法および装置 - Google Patents

モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法および装置に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンをモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応により得る製造方法および装置に関するものである。
モノ低級アルキルアルカノールアミンは、一般的な有機合成の中間原料、例えば、カチオン系凝集剤や医農薬中間体、樹脂用エッチング液、合成繊維用の柔軟剤、腐蝕防止剤、石油精製または石油プロセス用中和剤、分散剤など商業的需要が高い有用な化合物である。
モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの反応によるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造については古くから文献等で報告されている(例えば、非特許文献1)。モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応では、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンとモノ低級アルキルジアルカノールアミンとが並行して生成される。この反応において、有用なモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを選択的に得るためには、アルキレンオキシドに対しモノ低級アルキルアミンを大過剰に使用する必要がある。そのため、この反応では、未反応のモノ低級アルキルアミンが大量に残存する。
一方、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの反応によるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法としては、この反応を水の存在下で行う製造方法が広く知られている。しかし、この方法には、精製系で大量の水を蒸留除去するために大きな熱負荷が必要であるという問題があった。
特許文献1には、モノメチルアミンとエチレンオキシドからモノメチルアミノエタノールを製造する方法が開示されている。特許文献1に記載の方法では、アミン回収系の蒸留塔に粗液をアルコールと混合後、または別ラインで粗液とアルコールを仕込むことによって、未反応のモノメチルアミンを回収している。しかし、この方法では、モノメチルアミンを回収するために、アルコールと混合する必要があり、また、モノメチルアミンを再利用するためには、更なる蒸留塔が必要である等、工程が煩雑であり、しかも、設備費が高くなるという問題があった。
これに対して、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応からモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造に際して、水の存在下で反応させることによる熱負荷の問題なく、選択性よくモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを得る技術が提供されている(特許文献2)。
前記特許文献2に記載の技術の特徴は、触媒として水を使用せずに、結晶性メタロシリケートもしくは層状粘土化合物からなる触媒を用いる点にある。すなわち、特許文献2に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法は、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを反応させてモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造する方法であって、結晶性メタロシリケートもしくは層状粘土化合物からなる触媒の存在下で上記反応を行うことを特徴とする。また、この特許文献2に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置は、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとからモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造するための装置であって、少なくとも、触媒が充填され、かつモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応を行うための反応部;前記反応部から排出された反応生成混合物からモノ低級アルキルアミンを回収するための回収手段;ならびに前記回収されたモノ低級アルキルアミンを原料モノ低級アルキルアミンに合流させるための循環手段を有することを特徴とする。
この特許文献2に記載の技術は、反応に水を用いないので、熱負荷の問題なく、選択性よくモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを得ることができる大変優れた技術である。
小田良平、寺村一広、「界面活性剤」、槇書店、1965年、p.262〜263 特開平8−333310号公報 特開2004−275933号公報
前述のように、特許文献2に記載の技術は、反応に水を用いないので、熱負荷の問題なく、選択性よくモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを得ることができる大変優れた技術である。しかしながら、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンをより大量に、かつ経済的に製造することを考えた場合、連続的に製造するとともに、その収率をさらに向上させることが要望される。そして、そのためのより効率的な製造方法および装置が提供されることが要望される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その課題は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率のより高い製造方法および装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の第1の発明は、1乃至6個の炭素原子を有するモノ低級アルキルアミンと2乃至4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させる反応ゾーンから得られる反応混合物から未反応の前記モノ低級アルキルアミンおよび前記アルキレンオキシドと、これらの反応生成物であるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンとを蒸留法により分離する蒸留ゾーンと前記反応ゾーンとの間で前記反応混合物中の未反応アルキレンオキシド濃度を測定し、その測定値に基づいて、前記反応ゾーンに供給するモノ低級アルキルアミン供給量に対するアルキレンオキシド供給量を調節するモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法であって、前記反応ゾーンを多段に構成し、最前段の反応ゾーン内の温度を上流から下流にかけて等間隔に継続的に測定し、該反応ゾーン内の温度ピーク位置が該反応ゾーンの下流に移行した時を交換時期として、前記最前段の反応ゾーンを交換することにより反応ゾーン全体の長寿命化を図るモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第2の発明は、前記第1の発明において、前記蒸留ゾーンで分離されたモノ低級アルキルアミンを前記反応ゾーンの前流に合流させることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第3の発明は、前記第1または2の発明において、前記多段の反応ゾーン各段の間において反応混合物を冷却することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第4の発明は、前記第3の発明において、前記各段の間における反応混合物の冷却を前記反応ゾーンに供給する前の原料モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを用いて行うことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第5の発明は、前記第1〜4のいずれか一つの発明において、前記蒸留ゾーンの後流において精製後の生成物中の不純物濃度を測定し、その測定値に基づいて蒸留処理条件を調整することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第の発明は、前記第1〜のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第の発明は、前記第の発明において、前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とする請求項8に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第の発明は、前記第1〜のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第の発明は、前記第の発明において、前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第10の発明は、前記第の発明において、前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第11の発明は、前記第1〜10のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第12の発明は、前記第1〜11のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第13の発明は、前記第12の発明において、前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第14の発明は、前記第1、またはの発明において、前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
本発明の第15の発明は、1乃至6個の炭素原子を有するモノ低級アルキルアミンと2乃至4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させる反応器と、該反応器から得られる反応混合物から未反応の前記モノ低級アルキルアミンおよび前記アルキレンオキシドと、これらの反応生成物であるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンとを蒸留法により分離する蒸留塔とを有し、前記反応器から前記反応混合物を前記蒸留塔に導く流路に、前記反応混合物中の未反応アルキレンオキシド濃度を測定し、その測定値に基づいて、前記反応器に供給するモノ低級アルキルアミン供給量に対するアルキレンオキシド供給量を調節する原料供給調節機構が設けられているモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置であって、最前段の反応器には該反応器内の温度を測定する温度計が上流から下流にかけて等間隔に設置され、前記温度計の継続的測定により、前記最前段の反応器内の温度ピーク位置の下流への移行が検出されることにより該最前段の反応器内の触媒が劣化したことが確認された場合の交換用の予備反応器が前記多段の反応器に併置されているモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第16の発明は、前記第15の発明において、前記原料供給調節機構が、アルキレンオキシド計測装置と、該計測装置の測定値を分析して原料供給調節量を指令するコンピュータ装置と、該コンピュータ装置からの指令により前記反応器への原料供給量を調節する流量調節弁とを有することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第17の発明は、前記第15または16の発明において、前記蒸留塔で分離されたモノ低級アルキルアミンを前記反応器の前流のモノ低級アルキルアミンの供給流路に合流させる未反応原料還流流路が設けられていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第18の発明は、前記第1517のいずれか一つの発明において、前記反応器が多段に構成され、各段の間に反応混合物を冷却する冷却器が介装されていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第19の発明は、前記第18の発明において、前記冷却器の冷熱媒として前記反応器に供給する前の原料モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとが用いられることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第20の発明は、前記第1519のいずれか一つの発明において、前記蒸留塔の後流に、精製後の生成物中の不純物濃度を測定し、その測定値に基づいて蒸留処理条件を調整する蒸留制御機構が設けられていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第21の発明は、前記第20の発明において、前記蒸留制御機構が、前記蒸留塔の後流に設置された一時貯留タンクと、該タンク内の一時貯留生成物中の不純物濃度を計測する不純物計測装置と、該計測装置の測定値を分析して蒸留塔の温度調節量を指令するコンピュータ装置とを有することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第22の発明は、前記第1521のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第23の発明は、前記第22の発明において、前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第24の発明は、前記第1523のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第25の発明は、前記第24の発明において、前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第26の発明は、前記第25の発明において、前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第27の発明は、前記第1526のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第28の発明は、前記第1527のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第29の発明は、前記第28の発明において、前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
本発明の第30の発明は、前記第1522または23の発明において、前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
前記構成の本発明によれば、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率の高い製造方法および装置を提供することができる。
以下、本発明の構成をさらに詳しく説明するとともに、代表的な実施の形態を説明する。
(使用触媒)
本発明において、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンをモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを反応させて製造するために用いる触媒としては、結晶性メタロシリケートを挙げることができる。
本発明では、結晶性メタロシリケートとして、例えば、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素の少なくとも一種を含むものを用いることができ、中でも、Alおよび/またはGaを含むものを用いることが好ましく、特に、Alを含むものを用いることが好ましい。具体的には、結晶性アルミノシリケートを用いることが好ましく、中でも、ゼオライトを用いることが好ましい。結晶性メタロシリケートは、いわゆる水熱合成法やドライゲル法などの公知の方法によって調製されたものを用いることができる。
本発明において使用される結晶性メタロシリケートにおいて、Siと金属元素Mとの比は、酸化物基準で、Si/M(ここでMは金属元素を表す)=5〜1000であることが好ましく、より好ましくは10〜500である。Siと金属元素Mとの比が上記範囲内であれば、モノ低級アルキルジアルカノールアミン(以下、「ジ型」ともいう)に対してモノ低級アルキルモノアルカノールアミン(以下、「モノ型」ともいう)を選択性よく得ることができる。
メタロシリケートの種類としては、国際ゼオライト学会の構造を示すフレームワークトポロジーコードで表すと、MFI、MEL、BEA、MOR、MTW、TON、FAUなどが挙げられる。中でも、本発明では、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの選択的合成の面から、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有するものを用いることが好ましい。MFIとMELは構造が良く似ており、インターグロースが起こって一つの結晶の中に両方の構造を含む場合があるが、本発明ではいずれも使用することができる。
MFI構造を有するメタロシリケートとしては、合成ゼオライトとして知られるZSM−5が挙げられる。ZSMとは、開発した会社の名に由来したZeolite of Socony Mobilの略である。またMEL構造を有するものとしては、同じく合成ゼオライトとして知られるZSM−11が挙げられる。本発明では、ゼオライトを用いることが好ましく、特に、ZSM−5を用いることが好ましい。
一般に、結晶性メタロシリケートは、陽イオンとして、プロトンやアンモニウムイオンなどを含有する。そのような陽イオンとしては、例えば、H+、NH4 +、Na+、K+、Ca2+、La3+等を挙げることができ、陽イオンの種類によって、プロトン型、アンモニウムイオン型等と呼ばれる。本発明では、いずれのタイプのものも用いることができ、中でも好ましいものは、NH4 +、H+、Na+を含有するものであり、特に好ましいものは、NH4 +、H+を含有するものである。
本発明では、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを反応させてモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造するために用いる触媒として、層状粘土化合物を挙げることもできる。ここで、「層状粘土化合物」とは、層状粘土鉱物を含む粘土をいい、層状粘土鉱物としては、カオリン鉱物、雲母粘土鉱物、スメクタイト(モンモリロナイト)の3種類および混合層鉱物を挙げることができる。これらを含む粘土はイオン交換性、吸着性、触媒能、複合体形成能、膨潤性など特異的な性質を有している。これらの化学的活性を表面活性と言い、この性質を持つ層状粘土化合物としては、スメクタイトを主成分鉱物として含有する、ベントナイト、酸性白土などと呼ばれる層状粘土化合物を挙げることができる。また層状粘土化合物は、それを構成する結晶性ケイ酸塩におけるケイ酸四面体の層の重なり方とその層内の原子の種類や配置などによって、ハイロサイト、カオリナイト、スメクタイト、バーミキュライト、クロライト等に分類される。
本発明において使用される触媒として好適な層状粘土化合物としては、酸性白土、Caベントナイト及びハイロサイトが挙げられ、さらにこれらを酸処理することにより吸着能・脱色能・触媒能等の性能を向上させた活性白土が挙げられる。選択性の点で特に好適な層状粘土化合物は酸性白土である。
前記層状粘土化合物は、そのまま触媒として用いることもできるが、選択性の面からは、乾燥処理して用いることが好ましい。乾燥処理は、重量減少が一定になるまで行うことが好ましく、通常、重量が5〜10%程度減少するまで行うことができ、例えば、50〜200℃で0.5〜24時間程度行うことができる。
本発明では、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応において、上記の結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物を含む触媒を用いることもできる。結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)は、5:95〜50:50であることが好ましく、より好ましくは、5:95〜30:70である。両成分の混合比が上記範囲内であれば、それぞれを単独で用いる場合に比べて、より高い選択性でモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造することができる。また、一般に、結晶性メタロシリケートは、層状粘土化合物に比べて高価であるため、コスト面からは、所望の選択性が得られる範囲で、結晶性メタロシリケートの割合を少なくすることが好ましい。
本発明において、結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物を含む触媒を用いる場合、両者の組み合わせに特に制限はないが、好適な組み合わせとして、ゼオライトと酸性白土、ゼオライトと活性白土、ゼオライトと酸性白土および活性白土が挙げられる。特に好適な組み合わせとしては、ゼオライトと酸性白土が挙げられる。
前記触媒は、そのまま使用することができるが、使用に際して適当な大きさや硬さに成形してもよい。必要であれば、シリカゾルなどの各種酸化物ゾルや粘土鉱物類などの助剤またはバインダーを用いて成形してもよい。
本発明で使用するモノ低級アルキルアミンに特に制限はないが、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミン、モノイソブチルアミン、モノsec−ブチルアミン、モノt−ブチルアミン、モノn−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、モノn−ヘキシルアミンなどの1乃至6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状モノアルキルアミンを用いることができ、好適にはモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミン、モノイソブチルアミン、モノt−ブチルアミンを用いることができ、特に好適にはモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミンを用いることができる。
本発明で使用するアルキレンオキシドに特に制限はないが、好適にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどの2乃至4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドを用いることができ、特に好適にはエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを用いることができる。
モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造は、例えば、40乃至300℃の温度範囲で行うことができる。好適な温度範囲は50乃至200℃であり、特に好適な温度範囲は50乃至150℃である。操作圧力は、例えば0.1乃至20MPaとすることができ、好ましくは0.1乃至15MPaであり、特に好適には3.0乃至10MPaである。 モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの使用量および触媒の使用量は、反応条件等に応じて適宜設定することができる。モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応によってモノ型を選択的に得るためには、アルキレンオキシドに対してモノ低級アルキルアミンを過剰量使用する必要があり、例えば、モル基準で1.5〜20倍の量で用いることができ、特に、2〜10倍の量で用いることが好ましい。
本発明のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させることにより、製造する装置である。この製造装置の特徴構成は、前記触媒が充填される反応器が多段に構成され、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路が前記多段の反応器に直列的に連結されるとともに、前記アルキレンオキシドの供給流路が分岐して前記多段の反応器の各反応器の前流に並列に連結されている点にある。かかる特徴構成のより具体的構成ついては、以下に示す実施例において説明する。
前述のように、本発明のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させることにより、製造する装置において、前記触媒が充填される反応器と、該反応器から得られる反応混合物から未反応のモノ低級アルキルアミンおよびアルキレンオキシドと反応生成物とを蒸留法により分離する蒸留塔とを有し、前記反応器から前記反応混合物を前記蒸留塔に導く流路に、前記反応混合物中の未反応アルキレンオキシド濃度を測定し、その測定値に基づいて、前記反応器に供給するモノ低級アルキルアミン供給量に対するアルキレンオキシド供給量を調節する原料供給調節機構が設けられている点に特徴がある。
(実施例1)
本実施例のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置において、図1に示すように、結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒が充填され、かつモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応を行うための反応器1と、前記反応器1から導出された反応混合物から、未反応のモノ低級アルキルアミンおよびアルキレンオキシドと、反応生成物とを蒸留法により分離する第1の蒸留塔2と、該第1の蒸留塔2から導出された反応生成物から水および軽質分を蒸留法により除去する第2の蒸留塔3と、前記分離した反応生成物から、生成したモノ低級アルキルモノアルカノールアミンとモノ低級アルキルジアルカノールアミンとを蒸留法により分離して前記モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを回収する第3の蒸留塔4とが設けられている。
原料は、前述のように、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドであり、それぞれ供給流路5と6により前記反応器1に供給される。これら供給流路5,6には、それぞれ流量調節弁7,8が介装されている。前記供給流路5には、前記第1の蒸留塔2で分離された未反応モノ低級アルキルアミンを再利用原料として送り戻す未反応原料還流流路5が合流されている。
前記反応器1からの反応混合物を前記第1の蒸留塔2に送る流路10には、サンプリング弁11が介装され、このサンプリング弁11には該サンプリング弁11からの採取した反応混合物中のアルキレンオキシド濃度を測定するアルキレンオキシド計測装置12が連結されている。このアルキレンオキシド計測装置12は、ガスクロマトグラフィーとコンピュータとを内蔵しており、測定したアルキレンオキシド濃度値が規定値を超えている場合に前記流量調節弁7,8に指令を出して、モノ低級アルキルアミンの供給量に対するアルキレンオキシド供給量を低減させる。なお、前記ガスクロマトグラフィーとコンピュータとを内蔵するアルキレンオキシド計測装置12と前記流量調節弁7,8によって本発明における原料供給調節機構13が構成される。
通常、前記アルキレンオキシドの供給流路6を介して供給されるアルキレンオキシドの供給量は、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路5を介して供給されるモノ低級アルキルアミンの供給量に対して、モル比で0.3〜0.5とすることが、目的とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率を高めるために、好ましいので、前記範囲内で原料供給量が調整されている。しかし、反応器1内の温度変動や触媒の劣化度合いにより、反応混合物中に未反応となる余剰アルキレンオキシド量が増加する場合がある。この余剰アルキレンオキシドは反応の副生成物であるモノ低級アルキルジアルカノールアミン(ダイマー)が生成される原因となるので、極力低減することが回収目的物であるモノ低級アルキルモノアルカノールの収率向上を可能にする。本実施例の装置によれば、前記原料供給調節装置13により前記余剰アルキレンオキシド量を極力低減することができる。また、余剰アルキレンオキシド量が低減されるため、未反応原料としてモノ低級アルキルアミンのみをリサイクルし、反応性の高いアルキレンオキシドをリサイクルしなくて済むので、安全性を確保することができる。
前述のように、前記構成のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置によれば、連続合成法を確立され、さらに反応の副生成物であるモノ低級アルキルジアルカノールアミン(ダイマー)が生成される原因となる余剰アルキレンオキシドの発生を抑制することができ、それにより、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率を向上させ、モノ低級アルキルモノアルカノールを低コストで効率的に生産することができる。
(実施例2)
図2に本実施例の装置の概略を示す。本実施例では、反応器が多段化(図では2段)され、かつ槽型となっている。さらに前流の槽型反応器21と後流の槽型反応器22との間に冷却器23が設けられている。その他の構成は、前記実施例1と同様である。
本実施例の装置によれば、前記実施例1の装置により得られる効果に加えて、次のような効果を付け加えることができる。すなわち、反応器を槽型とすることによりメンテナンスおよび冷却が容易となり、さらに前流の槽型反応器21の後に冷却器23を設けることにより反応系の温度を反応に好適な温度に確実に制御することが可能になり、余剰アルキレンオキシドの発生量をより一層抑制することができる。
(実施例3)
図3に本実施例の装置の概略を示す。本実施例では、前流の反応器31と後流の反応器32との間に設けられている冷却器23の熱冷媒として、前流の反応器31に供給する前の原料モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを用いる点に特徴がある。そのために、原料モノ低級アルキルアミンの供給流路51と、原料アルキレンオキシドの供給路61とは前記冷却器23を通過して、それぞれの流路内の原料が冷却され、その後、反応器31に原料を供給するように、反応器31に連結されている。その他の構成は、前記実施例2の装置構成とほぼ同様である。
本実施例の装置によれば、前記実施例2の装置により得られる効果に加えて、次のような効果を付け加えることができる。すなわち、冷却器23の冷媒として前流の反応器31に供給する前の原料モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを用いているので、装置全体の消費熱量を低減することができ、製造コストの低減が可能となる。
(実施例4)
図4に本実施例の装置の概略を示す。本実施例では、第3の蒸留塔4の後流に合成生成物(モノ低級アルキルモノアルカノールアミン)を一時的に貯留する中間タンク40と中間タンク40に一時的に貯留した生成物を製品として貯留する製品タンク41を設けている。前記中間タンク40には、該中間タンク40からの採取した反応生成物中の不純物(前記ダイマーや生成分解物)を検出し、その混入量を測定する不純物計測装置42のサンプリング管が接続されている。この不純物計測装置42は、ガスクロマトグラフィーとコンピュータとを内蔵しており、測定した不純物濃度値が規定値を超えている場合に前記各蒸留塔2,3,4のリボイラに指令を出して、ダイマーの発生を抑制するとともに、発生ダイマーの分離を促進するように、リボイラ温度を制御する。なお、前記ガスクロマトグラフィーとコンピュータとを内蔵する不純物計測装置42と前記リボイラによって本発明における蒸留制御機構43が構成される。その他の構成は、前記実施例1の装置構成とほぼ同様である。
本実施例の装置によれば、前記実施例1の装置により得られる効果に加えて、次のような効果を付け加えることができる。すなわち、蒸留制御機構43により、製品とする反応生成物に混入するダイマーや分解生成物を低減化できるため、製品として回収するモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの純度を向上することができる。
(実施例5)
本実施例装置の特徴は、その要部を図5に示すように、前記反応器70が多段、図では、反応器71,72,73からなる3段に構成され、この反応器70に、その多段の反応器の最前段の反応器71内の触媒が劣化した場合の交換用の予備反応器74が併置されている点にある。
図6に示すように、前記最前段の反応器71には該反応器71内の温度を測定する複数の温度計A,B,C,Dが上流から下流にかけて等間隔に設置されている。これら温度計A〜Dによって、最前段の反応器71内の温度分布がリアルタイムに確認することができる。反応器71内において、反応による触媒への負荷は、原料供給の蒸留ほど高い。したがって、反応器71内の触媒の活性が充分である場合は、図6の右側に示した温度分布のグラフに実線で示したピーク曲線のように、反応器71の入口に近い最上流部分に温度のピークがある。その後、装置の運転を続ける内に、反応器71内の触媒層のより負荷の大きな上流部分の触媒が劣化し、その部分が反応に関与できなくなり、活性の劣化がないより下流部分に反応の中心が移行する。それに伴って、図6のグラフに示すように、温度ピーク位置が経時的により下流に移行する。したがって、温度計A〜Dの継続的測定により、例えば、温度計Cでの測定温度がピーク温度を過ぎたことが確認された時点で、反応器71を予備反応器74に交換する。
さらに、本実施例では、前記最前段の反応器31内の触媒が劣化した場合の交換用の予備反応器34が併置されている。
このように、本実施例では、交換用の予備反応器74が併置され、最前段の反応器71内の温度分布をリアルタイムで計測できるので、最前段の反応器71の触媒能力が実用的な値より下がったと判断された所定の時点で、反応器71を迅速に予備反応器74に交換することができ、合成装置の運転を長時間中断せずに運転再開することが可能となる。
以上説明したように、本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法及び装置は、純度の高いモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを効率よく高い収率で連続的に製造することができる。
本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例1を示す概略構成図である。 本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例2を示す概略構成図である。 本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例3を示す概略構成図である。 本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例4を示す概略構成図である。 本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例5を示す要部構成図である。 図5に示した多段構成の反応器の最前段反応器の温度分布測定機構と、温度分布グラフとを併置して示した実施例5の説明図である。
符号の説明
1,21,22,31,32,71,72,73 反応器
2,3,4 蒸留塔
5,51 原料モノ低級アルキルアミンの供給流路
6,61 原料アルキレンオキシドの供給流路
7,8 流量調節弁
10 反応混合物流路
12 アルキレンオキシド計測装置
13 原料供給調節機構
23 冷却器
40 中間タンク(一時貯留タンク)
42 不純物計測装置
43 蒸留制御機構
74 予備反応器
A,B,C,D 最前段の反応器内の温度分布を測定する温度計

Claims (30)

  1. 1乃至6個の炭素原子を有するモノ低級アルキルアミンと2乃至4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させる反応ゾーンから得られる反応混合物から未反応の前記モノ低級アルキルアミンおよび前記アルキレンオキシドと、これらの反応生成物であるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンとを蒸留法により分離する蒸留ゾーンと前記反応ゾーンとの間で前記反応混合物中の未反応アルキレンオキシド濃度を測定し、その測定値に基づいて、前記反応ゾーンに供給するモノ低級アルキルアミン供給量に対するアルキレンオキシド供給量を調節するモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法であって、
    前記反応ゾーンを多段に構成し、最前段の反応ゾーン内の温度を上流から下流にかけて等間隔に継続的に測定し、該反応ゾーン内の温度ピーク位置が該反応ゾーンの下流に移行した時を交換時期として、前記最前段の反応ゾーンを交換することにより反応ゾーン全体の長寿命化を図るモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  2. 前記蒸留ゾーンで分離されたモノ低級アルキルアミンを前記反応ゾーンの前流に合流させることを特徴とする請求項1に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  3. 前記多段の反応ゾーン各段の間において反応混合物を冷却することを特徴とする請求項1または2に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  4. 前記各段の間における反応混合物の冷却を前記反応ゾーンに供給する前の原料モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを用いて行うことを特徴とする請求項3に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  5. 前記蒸留ゾーンの後流において精製後の生成物中の不純物濃度を測定し、その測定値に基づいて蒸留処理条件を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  6. 前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  7. 前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とする請求項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  8. 前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  9. 前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とする請求項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  10. 前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とする請求項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  11. 前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  12. 前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  13. 前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とする請求項12に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  14. 前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とする請求項1、またはに記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
  15. 1乃至6個の炭素原子を有するモノ低級アルキルアミンと2乃至4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させる反応器と、該反応器から得られる反応混合物から未反応の前記モノ低級アルキルアミンおよび前記アルキレンオキシドと、これらの反応生成物であるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンとを蒸留法により分離する蒸留塔とを有し、
    前記反応器から前記反応混合物を前記蒸留塔に導く流路に、前記反応混合物中の未反応アルキレンオキシド濃度を測定し、その測定値に基づいて、前記反応器に供給するモノ低級アルキルアミン供給量に対するアルキレンオキシド供給量を調節する原料供給調節機構が設けられているモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置であって、
    前記反応器が多段に構成されるとともに、最前段の反応器には該反応器内の温度を測定する温度計が上流から下流にかけて等間隔に設置され、
    前記温度計の継続的測定により、前記最前段の反応器内の温度ピーク位置の下流への移行が検出されることにより該最前段の反応器内の触媒が劣化したことが確認された場合の交換用の予備反応器が前記多段の反応器に併置されているモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  16. 前記原料供給調節機構が、アルキレンオキシド計測装置と、該計測装置の測定値を分析して原料供給調節量を指令するコンピュータ装置と、該コンピュータ装置からの指令により前記反応器への原料供給量を調節する流量調節弁とを有することを特徴とする請求項15に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  17. 前記蒸留塔で分離されたモノ低級アルキルアミンを前記反応器の前流のモノ低級アルキルアミンの供給流路に合流させる未反応原料還流流路が設けられていることを特徴とする請求項15または16に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  18. 前記反応器が多段に構成され、各段の間に反応混合物を冷却する冷却器が介装されていることを特徴とする請求項1517のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  19. 前記冷却器の冷熱媒として前記反応器に供給する前の原料モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとが用いられることを特徴とする請求項18に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  20. 前記蒸留塔の後流に、精製後の生成物中の不純物濃度を測定し、その測定値に基づいて蒸留処理条件を調整する蒸留制御機構が設けられていることを特徴とする請求項1519のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  21. 前記蒸留制御機構が、前記蒸留塔の後流に設置された一時貯留タンクと、該タンク内の一時貯留生成物中の不純物濃度を計測する不純物計測装置と、該計測装置の測定値を分析して蒸留塔の温度調節量を指令するコンピュータ装置とを有することを特徴とする請求項20に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  22. 前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とする請求項1521のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  23. 前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とする請求項22に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  24. 前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1523のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  25. 前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とする請求項24に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  26. 前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とする請求項25に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  27. 前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とする請求項1526のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  28. 前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とする請求項1527のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  29. 前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とする請求項28に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
  30. 前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とする請求項1522または23に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
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