JP5068986B2 - モリブデン材料とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、引張強さと伸びと折り曲げの3つの特性をバランス良く備えた塑性変形が容易なモリブデン線材及び棒材のいずれか一方からなるモリブデン材料とその製造方法に関する。
モリブデン線材及び棒材(以下、単に線棒材という)は高融点、高高温強度、低蒸気圧などの特性が利用され、工業炉用部材やランプ用部品などに多用されている。
例えば、工業炉用部材の代表的用途ではメッシュヒーター、棒ヒーターやヒーター支持フック等のほか、熱反射板用コイルスペーサー、C形スペーサーや取り付けリベットなどがある。
また、ランプ用部品ではタングステンフィラメントのサポートやアンカー、外部導入線等が挙げられ、さらに冷陰極蛍光ランプ(CCFL)の放電電極やこれに接続される導入線等がある。
さらに、ランプに直接組み込まれないが、タングステンフィラメントを製作する際のマンドレル材料として重用されている。
これらを製作する際には素材となるモリブデン線棒材に切断、曲げ、潰しなどの機械加工が施される。このため、引張強さと伸びと折り曲げの3つの特性をバランス良く備えていることが理想的である。
しかしながら、モリブデンは延性が小さく脆性材料であり、当該線棒材の切断や曲げ、潰し加工時に割れが生じ易いといった問題がある。
このため、引張強さについては塑性加工が困難とならない値、つまり、800MPa(N/mm)以上、且つ15%以上の伸びと10回以上の折り曲げ特性とを備えているモリブデン線棒材の提供が切望されている。
ここで、モリブデン線棒材の製造における引張強さと伸びと折り曲げ強度との関係について以下詳述する。
モリブデン線棒材の製造は、一般的な粉末冶金法により行われる。原料粉末をプレス・成形した後、高温下で焼結することでインゴットを得る。次に、このインゴットに圧延加工、線引加工を施して所望の寸法に仕上げられる。
上記の圧延加工や線引加工等の塑性加工を施すことによって当該線棒材は長さ方向に組織が発達する。このため、加工が進むにつれて、長さ方向に引っ張った際の強さと伸び、曲げ特性は、長さ方向に対する直角方向へのこれらの特性とでは、差が生じてくる。
特に、伸び特性について云えば、熱処理温度が高くなるにつれて大きくなるが、ある処理温度以上で粗大結晶が現れ始め、その占める割合が大きくなるに従い伸びは小さくなっていく。
一方、折り曲げ特性は、ある程度の高温熱処理温度域までは引張強度と同等の強度変化を維持し、それ以上の温度領域の粗大結晶が現れる前段階での再結晶核発生開始時点で劣り始める。
即ち、伸びが最も大きくなる熱処理温度と、折り曲げ強度を維持できる熱処理温度に差があるために、伸びを大きくしようとした場合には折り曲げ強度が小さく、折り曲げ強度を維持しようとした場合には十分な伸び特性が得られないというトレードオフの関係がある。
従って、伸びと折り曲げの両方の特性を必要とする要求や用途については、どちらの特性を優先するかによって、当該特性を有する線棒材を選択する。なお、両者の中間の熱処理温度で熱処理を行った線棒材を使用すると云う選択肢もあるが、何れも已むを得ない選択であり、要求特性を満たしていないのが実情である(なお、本明細書の後述する表6に、比較例として熱処理温度と伸びと折り曲げの関係を示す)。
なお、再結晶温度を高め、高温強度や曲げ特性を向上させたドープモリブデン線が提供されている。例えばAl、K、Siを微量ドープしたAKSドープ線、Tiなどの遷移金属を微量ドープした線がある(特許文献1、参照)。また、原料である二酸化モリブデン粉末にランタンを硝酸ランタン溶液の形態で添加し、還元してモリブデン粉末を得、これを粉末冶金法によって焼結して、加工したモリブデン材も提案されている(特許文献2、参照)。これらドープ線は添加する元素の種類と量を特別に管理する手法が必要であるため、純モリブデン線棒材に比較して価格が高額となる。また、真空中で使用するとドープ元素が真空中にわずかながら放出されることや、例えば前述ランプ用部品に用いた場合、ランプ中のガス成分との反応が懸念される。このため、これら懸念を払拭できる純モリブデン線棒材の実現期待が高い。
特開平4−214836号公報 特開平7−54093号公報
従って、本発明の技術的課題は、ドープ材を含まない実質的に純モリブデンであって、上述の引張強さと伸びと折り曲げの3つの特性をバランス良く備えているモリブデン線材及び棒材からなるモリブデン材料とその製造方法とを提供することにある。
前述のとおり、伸び及び折り曲げ特性に差が生じるのは、圧延加工、線引加工によって金属組織が線材の長さ方向に発達していくためである。この差を縮めるためには、一度、再結晶処理を行い、結晶粒を粗大結晶化させるのが効果的であるが、非常に脆くなってしまい、その後の線引き加工が困難となる。このため、従来、線引き加工が進んだ段階で結晶粒を粗大結晶化(再結晶化処理と云う)するような熱処理温度、具体的には1500℃以上の高温で熱処理することは、その後の線引き加工の困難性を考慮して行われなかった。
本発明者等の知見によれば、上記のモリブデン線棒材を、更に1500℃以上の再結晶熱処理を施しても後処理を行うことにより極めて有効な結果が得られた。即ち、本発明では、1500℃以上で再結晶熱処理を行った後、800〜1000℃の範囲で加熱しながら断面減少率で58.8%を超え81%未満の範囲で線引き加工を施し、更に非酸化雰囲気中で熱処理し、アスペクト比(L/W)8以内の結晶粒子を4200から13000個/mmを備える組織を得るという手段によって、上記の課題が解決できることが判明し、本発明をなすに至った。ここで本発明において、結晶粒のアスペクト比(L/W)とは、結晶粒における材料の長手方向の大きさ{長径方向の長さ(L)}と材料の径方向の大きさ{短径方向の長さ(W)}の比で定義される。
即ち、本発明では、モリブデン線棒材からなるモリブデン材料において、前記モリブデン材料の純度が99.99%以上(JIS H1404)であり、前記モリブデン材料の線引き方向に平行な断面組織の結晶粒におけるアスペクト比(L/W)が8以下の結晶粒の数4200から13000個/mmの範囲で有することを特徴とする。
ここで、本発明において、線棒材とは、線材あるいは棒材等の一定方向に長さをもった材料を呼ぶ。
また、本発明のモリブデン材料は、前記モリブデン材料において、引張強さが800〜1060MPa(N/mm)で、伸び15%以上、且つ折り曲げ試験(JIS Z2248の巻きつけ法を準用)による折り曲げ回数が10回以上を有することを特徴とする。
また、本発明では、前記モリブデン材料を製造する方法であって、純度が99.99%以上(JIS H1404)であるモリブデン線棒材を用意し、前記モリブデン線棒材にさらに非酸化雰囲気中1500〜1700℃にて1回以上の再結晶化処理を施す第1の熱処理工程と、前記モリブデン材料に大気中で800℃〜1000℃の酸化加熱処理を行いながら総断面減少率58.8%を超え81%未満となる断面減少加工を施す線引き加工工程と、前記線引き加工されたモリブデン材料を非酸化雰囲気900〜1200℃で熱処理する第2の熱処理工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明では、前記モリブデン材料の製造方法において、前記線引き加工工程は、前記第1の熱処理を施したモリブデン材料を大気中で800℃〜1000℃の酸化加熱処理を行いながら前記モリブデン材料の表面に黒鉛付着焼付けを施し、引き続き断面減少加工を施すことを特徴とする。
また、本発明では、前記いずれかのモリブデン材料の製造方法において、前記第2の熱処理工程は、前記線引き加工されたモリブデン材料を電解研磨加工、次いで、切り棒加工した後、または電解研磨加工の前あるいは切り棒加工の前に行われることを特徴とする。
また、本発明では、前記いずれか1つのモリブデン材料の製造方法において、前記線引き加工における線引き1回当たりの断面減少率は5〜20%で施すことを特徴とする。
本発明によれば、実質的に純モリブデン製の線材又は棒材であり、且つ、引張強さと伸びと折り曲げの3つの特性をバランス良く備えている、詳しくは、引張強さについては塑性加工が困難とならない値、つまり、800MPa(N/mm)以上、且つ15%以上の伸びと10回以上の折り曲げ特性とを備えているモリブデン線材又は棒材からなるモリブデン材料とその製造方法とを提供することができる。
例えば、本発明のモリブデン材料は上記の特性を備えているため、このモリブデン線棒材の先端部に当該線棒材の断面積に比較して大きな面積を有する円板状の頭部を一体で形成することが求められるヘッダー加工部品や、あるいは複数の段付形成が求められるヘッダー加工部品の作製用途に好適に用いることができる。
本発明について、更に具体的に述べる。
本発明によるモリブデン材料は、粉末冶金法で作製されるモリブデン純度が99.99%以上(JIS H1404)であるモリブデン棒材又は線材等のモリブデン線棒材に、さらに再結晶熱処理を施したモリブデン材料であって、この長さ方向である線引き方向に平行な断面組織の結晶粒のアスペクト比(L/W)が8以下である結晶粒の数が単位面積当たり4200から13000個/mmの範囲にある。
また、本発明のモリブデン材料において、引張強さが800〜1060MPa(N/mm)で、伸び15%以上、且つ折り曲げ試験(JIS Z2248の巻きつけ法を準用)による折曲げ回数が10回以上を有する。
また、本発明のモリブデン材料を製造するには、モリブデン純度が99.99%以上(JIS H1404)であるモリブデン棒材又は線材等のモリブデン線棒材を用意し、これに第1の熱処理工程と線引き加工工程と第2の熱処理工程を順に施す。
ここで、本発明において、第1の熱処理工程は、前記モリブデン材料を非酸化雰囲気中で1回以上の再結晶化処理を施す工程である。第1の熱処理工程の再結晶化処理を施す熱処理温度は1500℃〜1700℃である。
また、線引き加工工程は、前記モリブデン材料を大気中で酸化加熱処理し、且つ前記モリブデン材料に断面減少加工を施す工程で、この線引き加工工程を酸化加熱処理しながら、前記モリブデン材料の表面に黒鉛付着焼付けを施こしながら行っても良い。このように、黒鉛付着焼付けを施し且つ前記線棒材に断面減少加工を施す熱処理温度は800℃〜1000℃である。また、前記線引き加工における線引き1回当たりの断面減少率は5〜20%で、且つ総断面減少率は58.8%を超え81%未満の範囲で施される。
さらに、第2の熱処理工程は、前記線引き加工されたモリブデン材料を非酸化雰囲気で熱処理する工程で、前記線引き加工されたモリブデン材料を電解研磨加工、次いで矯正して定められた長さに切断(切り棒加工)した後に行うが、電解研磨加工の前、あるいは切り棒加工の前に行っても良い。この第2の熱処理温度は、900℃〜1200℃である。
次に、本発明の各条件の限定理由について、述べる。
(イ)モリブデン純度が99.99%以上のモリブデン線を用いる理由について:モリブデン純度が99.99%未満の場合は、含有不純物がドーパントとなり粒成長を助長し、本発明で必要とするアスペクト比を超える結晶粒径になるためである。
(ロ)線棒材の組織(アスペクト比(L/W)が8以下結晶粒の数が4200から13000個/mm)について:
引張強さが800〜1060MPa(N/mm)で、伸び15%以上、且つ折り曲げ試験(JIS Z2248の巻きつけ法を準用)による折り曲げ回数が10回以上の特性を備える線材とするためには、当該組織の結晶粒のアスペクト比(L/W)が8以下の結晶粒の数4200から13000個/mmの範囲とすることが必要である。
この両者の値から外れると熱処理を施しても上記の引張強さ、伸び、折り曲げ回数が得られないためである。
(ハ)第1の熱処理温度、即ち、モリブデンの再結晶化処理の温度(1500℃〜1700℃)について:
1500℃未満の温度では線棒材の再結晶化が均一に進行せず、組織にむらが生じる。また、1700℃超の温度では再結晶化組織が粗大化しすぎて強度が低下し、次工程での線引き加工が困難になるためである。
以上の理由で再結晶化処理の温度を1500℃〜1700℃とするのが望ましい。
(ニ)モリブデン酸化加熱処理の温度および黒鉛焼付けの温度(800〜1000℃)について:
モリブデン酸化加熱処理温度を大気中で800〜1000℃とし、引き続き同範囲の温度で黒鉛焼付けをする理由は、800℃未満の温度では線棒材表面における酸化膜形成と黒鉛焼付けが不十分であり、1000℃超の温度では線引き応力により線径細りの発生や断線不具合が生じるためである。
(ホ)線引き加工の断面減少率(5〜20%)について:
断面減少率が5%未満では線材表面の塑性変形ばかり進行し、線棒材内部との品質特性に差が生じてしまう。また、20%を超える断面減少率では塑性変形量が大きく断線してしまうためである。以上の理由で線引き加工の断面減少率5〜20%とするのが望ましい。
(へ)線引き加工の総断面減少率(58.8%を超え81%未満)について:
58.8%以下の総断面減少率、あるいは81%以上の総断面減少率を当該線棒材に施すと、その後に熱処理を施しても所望の数の結晶粒を得ることが出来ないためである。
以上の理由で線引き加工の総断面減少率は58.8%を超え81%未満とするのが良い。好ましくは62.8%以上78%以下である。
(ト)線引き加工後の第2の熱処理温度(非酸化雰囲気下900℃〜1200℃)について:第2の熱処理は、線引き加工後に、非酸化雰囲気下で熱処理することによって、線材の表面の酸化物を除去する。また、900℃〜1200℃の範囲を外れると所望のアスペクト比を備える結晶粒とその数、並びに引張強さ、伸び、折り曲げ回数が得られないためである。
以上の理由により非酸化雰囲気下で熱処理、且つ熱処理温度は900℃〜1200℃とするのが望ましい。
次に、本発明の実施例(試料1〜45)と比較例(試料46〜54)に供するモリブデン線棒材の製造方法について述べる。
なお、次の(i)〜(iii)項に示す製造方法は、一般的な粉末冶金法(以下、「定法」と云う)である。
(i)インゴットの作製:
平均粒径4.2μmの純モリブデン粉末を用意し、このモリブデン粉末を196MPa(約2.0ton/cm)の圧力で静水圧プレスを行い、圧粉成形体を得て、次に、水素還元雰囲気で1800℃×10時間の焼結を施し、長さ300mmで直径(φ)40mmのインゴットを作製した。
(ii)棒材の作製:
上記インゴットを1100〜1400℃の範囲で加熱しながら、1回当たりの断面減少率を15〜40%の範囲内に順次設定した孔型圧延加工し、φ5.2mmの棒材を作製した。
(iii)線材の作製:
上記φ5.2mmの棒材を800〜1000℃の範囲で加熱しながら断面減少率が15〜40%範囲内で線引き加工を施し、φ0.61mm、φ0.95、φ1.0mm、φ1.2mm、φ1.3mm、φ1.4mmのモリブデン線をそれぞれ作製した。尚、線引き時の線引き用ダイスとの摩擦減少および線引き温度保持の目的で黒鉛潤滑剤を用いた。
以上の製造方法によって、モリブデン純度が99.99%以上(JIS H1404)であるモリブデン線材を用意した。
本発明のモリブデン線材の具体的な製造工程とその材料について述べる。
(I)再結晶化熱処理工程:
上記の定法で作製したモリブデン線材の内、下記表1に示すφ1.0mmの試料No.1〜9と、下記表2に示すφ1.2mmの試料No.10〜18と、下記表3に示すφ1.3mmの試料No.19〜27、下記表4に示すφ0.95mmの試料No.28〜36、下記表5に示すφ1.4mmの試料No.37〜45のそれぞれのモリブデン線材を、更に水素雰囲気中1500℃以上の温度で再結晶化熱処理を施した。
一方、比較例として、定法によって作製した下記表6に示すφ0.6mmの試料No.46〜54を用意したが、再結晶化熱処理(I)、線引き加工(II)は行わなかった。
(II)線引き加工工程:
次いで、大気中で800℃〜1000℃の酸化加熱処理を行いながら線引き加工の際の潤滑剤となる黒鉛を付着・焼き付けし、その後、断面減少率を5〜20%の範囲内としダイスによる線引き加工を繰り返して施した。
具体的に、下記表1に示す試料1〜9のφ1.0mmの線は、総断面減少率62.8%を施した。また、下記表2に示す試料10〜18のφ1.2mmの線は、総断面減少率74.2%を施した。また、下記表3に示すφ1.3mmの線は、総断面減少率78.0%を施した。また、下記表4に示すφ0.95mmの線は、総断面減少率58.8%を施した。また、下記表5に示すφ1.4mmの線は、総断面減少率81.0%を施した。
上記の線引き加工を行い下記表1〜表5の試料No.1〜45に供するφ0.61mmのモリブデン線材をそれぞれ作製した。
なお、この時の再結晶熱処理を行うための熱処理炉の炉口と、大気中で酸化物を形成させるバーナーと、黒鉛の付着・焼き付けさせるバーナー、及び線引き加工のダイスを直線状に並べることによって、再結晶熱処理により脆化したモリブデン線の折れトラブルを回避した。
上記に加え、線引き時の線材加熱温度だけでなく線引きダイス加熱温度も管理する必要がある。ダイス加熱温度は前述の断面減少率並びに後述の線引き速度と関連付けて調節・管理する。線引き加工が進行し、線径が小さくなるに従い線材加熱温度を低くし、1100℃から650℃で制御する。1100℃を超えると引き細り、断線に至たり易い。一方、650℃未満では変形抵抗が大きく、引ききれず断線に至る。なお、ダイスの材質は超硬合金あるいはダイヤモンドを用いる。
ダイス加熱温度の管理は、線材温度を保持するためとダイス材質を保護するために行う。この際、上限は450℃、下限は300℃。上限を超えるとダイス材質が変化してダイスの機能が損なわれ、下限を下回ると線材の断線が生じ易くなるためである。
上記の条件内で、ダイスを用いて一度線引き加工されたモリブデン線については、その後の線引き加工に断線などの支障を来たすことはなく、表1から表5の試料1〜45のφ0.61mmのモリブデン線を得ることが出来た。
さらに、線引き加工速度は、線材の線径が細くなるに従い速く制御するのが良い。本実施例では3m/分から10m/分である。これらの範囲を外れると、断線、引き細りなどの不具合が生じたためである。
(III)電解研磨工程:
次いで、試料No.1〜45に供するφ0.61mmのモリブデン線の表面に付着している黒鉛を除去する為に、30%苛性カリウム(KOH)の電解液用いて電解研磨を施した。電解研磨後のモリブデン線の径は夫々φ0.60mmであった。同様に、比較例として、表6に示す試料46〜54も電解研磨を行った。
(IV)切棒材
次いで、下記表1〜表6に示した上記のモリブデン線材に直線加工を施し、任意の長さに切断し、φ0.60mm×長さ300mm(但し任意の長さである)のモリブデン切棒材とした。
(V)熱処理
次いで、上記のモリブデン切棒材の内、表1〜5に記載の「第2熱処理温度(なし)」の他は、水素雰囲気中で800〜1500℃の範囲内の800℃、900℃、1000℃、1100℃、1200℃、1300℃、1400℃、1500℃の8通りの温度でそれぞれ熱処理を施した。
上記で得られた本発明例と比較例のそれぞれの試料の引張強さ、伸び、折り曲げ試験、組織の測定を行った。その結果を下記表1〜6に示す。
引張強さと伸びは、JIS H4460に準じて測定を行った。折り曲げは、JIS Z2248の巻き付け法に準じて測定を行った。また、得られたモリブデン線を、JIS H1404:2001の分析方法によって不純分測定を実施した。その結果、不純分は0.01%以下であり、モリブデン純度は99.99%以上であることを確認した。
なお、各特性と組織形態の関係、並びに結晶数の測定については、まず、対象モリブデン材料から採取した小片を線引き方向(RD方向)に平行な断面の線径の中心部近傍まで鏡面に仕上げた後、エッチング処理を行い金属顕微鏡観察試料を得た。組織形態の判断は、上記の各試料を光学顕微鏡を用い400倍で組織観察を行い、繊維組織中に占める再結晶粒の割合を面積比率で求め、この面積比率が50%以上を占めた場合を再結晶組織と定義し、同様に50%未満の場合は繊維組織と定義し、表1〜6に示した。
また、再結晶組織を呈していた試料については再結晶粒度Naの測定を行った。すなわち、光学顕微鏡を用い任意の倍率M(計数精度を考慮すると400倍および800倍が望ましい)で組織観察し、得られた写真上にφ70mmの円を描いた。その面積中に完全に含まれる再結晶粒の数Nwと一部が含まれる再結晶粒の数Niとを数え、それらの総数Nt(=Nw+Ni/2)を算出し、次の数1式で再結晶粒度Naを求めた。また、本明細書では、この再結晶粒度Naを再結晶粒の数と定義し、表1〜6には示した。尚、数1式中、πは、円周率である。
この方法による結晶粒の数の測定結果を表1〜表6に示す。
なお、実際には組織中にアスペクト比(L/W)が8を超える結晶粒も存在しているが、アスペクト比8以下で、その数を単位面積当たり4200から13000個/mmの範囲と定めることによって、本発明の要求特性、即ち、引張強さと伸びと折り曲げの3つの特性をバランス良く備えているモリブデン線が得られることが判明した。なお、アスペクト比8を超える結晶粒の数の測定は除外した。
図1は本発明のモリブデン線棒材の再結晶組織の一例を示す金属顕微鏡写真(500倍)で、表1の試料No.5の再結晶組織を示している。図2は比較例に係るモリブデン線棒材の繊維組織の一例を示す金属顕微鏡写真(500倍)で、表4の試料No.39の繊維組織を示している。これらの写真は金属顕微鏡により撮影したものであり、倍率は500倍である。
図1の写真において、繊維状組織を残す中に広く点在している大小の塊(一辺が長辺状で尖った形状を呈している)が再結晶粒であり、且つこの組織写真から当該再結晶粒は微細な再結晶組織を呈していることが分かる。
一方、図2において、再結晶粒が含まれていない繊維組織状態にあることが分かる。なお、何れの写真も線引き加工に平行な断面の組織状態を示している。
上記表1〜表6の各試料1〜54の評価結果について説明する。
上記表1〜表3に示すように、第1の熱処理として1500℃の再結晶化熱処理を施し、上記した総断面減少率で、800〜1000℃で加熱して線引き加工したモリブデン線材(試料1〜27)に、900〜1200℃の第2の熱処理温度を施すことによって、上記表1の試料3〜6,上記表2の試料12〜15,上記表3の試料21〜24のいずれもが15%以上の伸び特性と10回以上の折り曲げの両特性が得られていることが分かる。なお、上記の特性が得られなかった他の試料である上記表1の試料1、2と7〜9,上記表2の試料10,11と16〜18,上記表3の試料19と20,25〜27,上記表4の試料28〜36,上記表5の試料37〜45は本発明の範囲外とした。なお、比較例として上記表6に再結晶処理を行わない場合の各特性の測定結果を示した。
上記、伸び特性と折り曲げ特性が得られた表1の試料3〜6,表2の試料12〜15,表3の試料21〜24の引張強さの範囲は、800〜1060MPa(N/mm)の範囲であり、これは熱処理を施された一般的な引張強さとほぼ同じであり、15%以上の伸び、10回以上の折り曲げ特性を得ても引張強さが高い故に形状加工が困難となったり、引張強さが低く強度不足になることがない特性値である。
また、上記表4に示すとおり、定法により作製したモリブデン線棒材に、更に1500℃の再結晶化熱処理(第1熱処理)を施し、その後、60%未満の断面減少率で線引き加工したモリブデン線材は、15%以上の伸び特性が得られる第2の熱処理温度が900〜1100℃であるのに対し、10回以上の折り曲げ特性が得られる第2熱処理温度は800℃以下である。このため、伸び15%以上、折り曲げ10回以上の両方の特性を得る熱処理条件が無く、上記表4の試料28〜36は本発明の範囲外とした。
また、上記表5に示すとおり、更に1500℃の再結晶化熱処理(第1熱処理)を施し、その後、80%を超える断面減少率で線引き加工したモリブデン線材は、15%以上の伸び特性が得られる第2の熱処理温度が1200〜1400℃であるのに対し、10回以上の折り曲げ特性が得られる第2熱処理温度は1100℃以下である。このため、伸び15%以上、折り曲げ10回以上の両方の特性を得る熱処理条件が無く、上記表5の試料37〜45は、本発明の範囲外とした。
比較例の上記表6の試料46〜54は、1500℃の再結晶熱処理を施さなかったモリブデン線棒材については、15%以上の伸び特性が得られる熱処理温度が1200〜1400℃であるのに対し、10回以上の折り曲げ特性を得られる熱処理温度は1100℃以下であり、このため、伸び15%以上、折り曲げ10回以上の両方の特性を得られる熱処理条件は無く、どちらを優先し、どちらを犠牲にする選択肢しかないことが分かる。
次に、上記表1〜表6のモリブデン線材の金属組織について説明する。
上記表1〜6に示すとおり、15%以上の伸び特性が得られるのは、いずれも再結晶状態の組織のものである。しかし、単位面積当たりの結晶の個数が少なくなってくる。つまり、再結晶化が進み個々の結晶粒が粗大化してしまうと伸び、折り曲げ特性とも劣ってしまうことが分かる。
これは、粗大化した結晶の粒界強度が、再結晶が進むにつれて弱くなってしまう為と、粗大化した分、多くの応力を受けるようになってしまう為である。
従って、伸び、折り曲げ両方の特性を得るには、再結晶は開始しているが、粗大結晶化までは至っていなく、なおかつ、その結晶粒ができるだけ細かいものが望ましいと云える。
上記表1の試料3〜6、表2の試料12〜15、表3の試料21〜24において、15%以上の伸びと10回以上の折り曲げ特性が得られたときの単位面積あたりの再結晶粒の数は、いずれも4200個以上/mmとなっている。これは、表1の試料7〜9,表2の試料16〜18,表3の試料25〜27,表4の試料30〜36,表5の試料40〜45,及び比較例である表6の試料49〜54のいずれの熱処理温度でも得られないことが分かる。
従って、本発明によって単位面積当たりの結晶粒の数が多くできたことは明らかである。
ここで、本発明の範囲は、前述の工業炉用部材、ランプ用部品、タングステンフィラメントを製作する際のマンドレル等において、実用上要求される引張り強さ800MPa(N/mm)以上、伸び15%以上、折り曲げ回数10回以上の3つの特性を満足する値が得られたものを発明品としている。
以上の説明の通り、本発明によるモリブデン材料は、工業炉用部材では、メッシュヒーター、棒ヒーターやヒーター支持フック等のほか、熱反射板用コイルスペーサー、C形スペーサーや取り付けリベットに、また、ランプ用部品ではタングステンフィラメントのサポートやアンカー、外部導入線等のほか、CCFL用の放電電極やこれに接続される導入線等にも好適である。
更に、本発明のモリブデン材料は、タングステンフィラメントを作製する際のマンドレルの材料としても好適である。
本発明によるモリブデン材料の再結晶組織の一例を示す光学顕微鏡写真である。 比較例に係るモリブデン材料の繊維組織の一例を示す光学顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. モリブデン線棒材からなるモリブデン材料において、前記モリブデン材料の純度が99.99%以上(JIS H1404)であり、前記モリブデン材料の線引き方向に平行な断面組織の結晶粒におけるアスペクト比(L/W)が8以下の結晶粒の数を4200から13000個/mmの範囲で有することを特徴とするモリブデン材料。
  2. 請求項1に記載のモリブデン材料において、引張強さが800〜1060MPaで、伸び15%以上、且つ折り曲げ試験(JIS Z2248の巻きつけ法を準用)による折り曲げ回数が10回以上を有することを特徴とするモリブデン材料。
  3. 請求項1又は2に記載のモリブデン材料を製造する方法であって、純度が99.99%以上(JIS H1404)であるモリブデン線棒材を用意し、前記モリブデン線棒材にさらに非酸化雰囲気中1500〜1700℃にて1回以上の再結晶化処理を施す第1の熱処理工程と、前記モリブデン材料に大気中で800℃〜1000℃の酸化加熱処理を行いながら総断面減少率58.8%を超え81%未満となる断面減少加工を施す線引き加工工程と、前記線引き加工されたモリブデン材料を非酸化雰囲気900〜1200℃で熱処理する第2の熱処理工程とを備えることを特徴とするモリブデン材料の製造方法。
  4. 請求項3に記載のモリブデン材料の製造方法において、前記線引き加工工程は、前記第1の熱処理を施したモリブデン材料を大気中で800℃〜1000℃の酸化加熱処理を行いながら前記モリブデン材料の表面に黒鉛付着焼付けを施し、引き続き断面減少加工を施すことを特徴とするモリブデン材料の製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載のモリブデン材料の製造方法において、前記第2の熱処理工程は、前記線引き加工されたモリブデン材料を電解研磨加工、次いで、切り棒加工した後、または電解研磨加工の前あるいは切り棒加工の前に行われることを特徴とするモリブデン材料の製造方法。
  6. 請求項3乃至の内のいずれか1つに記載のモリブデン材料の製造方法において、前記線引き加工における線引き1回当たりの断面減少率は5〜20%で施すことを特徴とするモリブデン材料の製造方法。
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