JPH11204805A - ダイオード電極用モリブデン材とその製造方法 - Google Patents

ダイオード電極用モリブデン材とその製造方法

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JPH11204805A
JPH11204805A JP582998A JP582998A JPH11204805A JP H11204805 A JPH11204805 A JP H11204805A JP 582998 A JP582998 A JP 582998A JP 582998 A JP582998 A JP 582998A JP H11204805 A JPH11204805 A JP H11204805A
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JP
Japan
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diode
molybdenum
molybdenum material
diode electrode
less
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Pending
Application number
JP582998A
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English (en)
Inventor
Takaaki Kushimoto
孝陽 櫛本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tungsten Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質が揃い且つ寿命の長いダイオードを得る
ことができるダイオード電極用モリブデン材とその製造
方法とを提供すること。 【解決手段】 ダイオード電極用モリブデン材は,ダイ
オード10に,ダイオードチップ1を挟みこむモリブデ
ン電極2,3として組み込み,200〜1500Vの電
位を与えたときの逆方向電流Irが17nA以下であ
る。このダイオード電極用モリブデン材は,モリブデン
棒に1000〜2000℃の範囲で熱処理を施すことに
より,単位面積当たりの結晶粒数を6500個/mm2
以下に制御して製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ダイオード素子の
ダイオード電極に用いられるモリブデン材とその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,ダイオードは,逆方向電圧Vr
をかけた時,逆方向電流Irが発生する。この逆方向電
流Irが大きいほど,ダイオードとしての特性が低く,
短寿命に繋がるとされている。このようなダイオードに
用いられる電極,即ち,ダイオード電極としてφ0.8
〜φ3mmの径を備えたモリブデン材が使用されてい
る。このモリブデン材では,加工方法として,粉末冶金
法により焼結された棒,又は角棒を転打加工及び線引加
工し,中間工程にて加工し易くするための熱処理を施し
ながら,電解研磨の化学処理,又は芯なし研磨,バレル
研磨等の機械的処理により目的の径に仕上げている。そ
の時におけるモリブデン材中のモリブデンの結晶粒の数
は,径によっても異なるが,20000〜40000個
/mm2 程度である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前述の
モリブデン材を電極として使用したダイオードにおいて
は,逆方向電圧Vrを与えた時,逆方向電流1rのばら
つきが大きく,一つづつ全数に渡って評価テストを行う
ような選別が必要であるという欠点があった。
【0004】そこで,本発明の技術的課題は,品質が揃
い且つ寿命の長いダイオードを得ることができるダイオ
ード電極用モリブデン材とその製造方法とを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は,モリブデン
加工時に1000℃〜2000℃の熱処理を施し,結晶
粒の数を単位面積当たり6500個/mm2 以下に制御
することにより,ダイオード電極として,逆方向電流I
rを著しく低下させることができることを見出だし本発
明を為すに至ったものである。
【0006】本発明によれば,ダイオードに組み込み,
200〜1500Vの電位を与えたときの逆方向電流I
rが17nA以下であることを特徴とするダイオード電
極用モリブデン材が得られる。
【0007】また,本発明によれば,前記ダイオード電
極用モリブデン材において,単位面積当たりの結晶粒の
数が6500個/mm2 以下であることを特徴とするダ
イオード電極用モリブデン材が得られる。
【0008】さらに,本発明によれば,モリブデン棒に
1000〜2000℃の範囲で熱処理を施すことによ
り,単位面積当たりの結晶粒数を6500個/mm2
下に制御することを特徴とするダイオード電極用モリブ
デン材の製造方法が得られる。
【0009】ここで,本発明において,ダイオード電極
として,逆方向電流Irを著しく低下させることができ
る理由としては,次のように推定することができる。
【0010】まず,モリブデン材の粒界に存在する不純
物等が抵抗のばらつきを発生させると考えられ,粒子を
大きくすることにより,粒界の不純物の影響が少なくな
ったことが考えられる。
【0011】また,モールドする前処理としてエッチン
グ等の化学処理を行うが,その時に粒界が少ない為,安
定した処理ができることにより,モールドするガラス等
との密着性が良くなったことが考えられる。
【0012】尚,次に述べる本発明の実施の形態におい
ては,従来の加工後に熱処理をして,結晶粒の数をコン
トロールしているが,加工途中にて熱処理を行うことに
よって結晶粒数のコントロールを行っても,同様の結果
が得られる。
【0013】また,本発明において,熱処理温度設定の
理由は,次の通りである。熱処理温度が1000℃未満
の場合は粒子を大きくすることができないために,従来
と同様に品質の揃った特性の良好なものが得られないか
らであり,またモリブデンの融点は2620℃前後であ
り,それ以下でなければ,粉末冶金による利点が得られ
ないとともに,2000℃を超えた熱処理を行う場合に
は,コストが高く,実用性にかける為,前述の範囲とし
たものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態によるダイオー
ド電極用モリブデン材を用いたダイオードの概略構成を
示す断面図である。図1を参照すると,ダイオード10
は,ダイオードチップ1がモリブデン電極2,3の一端
間に挟み込まれ,モリブデン電極2,3とともにガラス
モールド6に覆われることによって形成されている。ま
た,モリブデン電極2,3の他端からパッカーション溶
接又は銀ろう付によって設けられたリード線4,5が夫
々外方に延在している。これらのリード線は,Zr含有
Cu等のCu合金又は,Cu合金にSn,Ni等をめっ
きしたものからなる。このモリブデン電極2,3は,次
のように製造されている。
【0016】従来と同様の加工,即ち,粉末冶金法によ
り焼結された棒または角棒を転打加工および線引加工
し,中間工程にて加工し易くするための熱処理を施しな
がら,電解研磨の化学処理又は芯なし研磨,バレル研磨
等の機械的処理により目的の径に仕上げた。次に,目的
の製品の製作後,1200℃,1〜3時間にて熱処理を
施し,結晶粒数が単位面積当たり約4000個/m
2 ,約6500個/mm2,約7000個/mm2
ものを各50個作製した。この試料に,逆方向電圧Vr
をかけた時の逆方向電流Irは,下記表1に示すよう
に,6500個以下/mm2 の場合には5〜17nAと
ばらつきが小さく,7000個/mm2 の場合,5〜1
00nAとなり逆方向電流Irのばらつきが大きくなっ
た。
【0017】一方,比較の為に,前述と同様の加工を施
し,熱処理を行わなかった従来と同様のモリブデン材で
あって,結晶粒数が単位面積当たり,20,000〜4
0,000個/mm2 にしたφ0.8〜3.0mmのモ
リブデン材にダイオードチップを挟み込み,ガラスにて
モールドしたダイオードを得た。その比較のためのダイ
オード試料を測定した結果,逆方向電圧Vrをかけた時
の逆方向電流Irは,5〜150nAのばらつきが発生
した。下記表1にその一例を示した。
【0018】
【表1】
【0019】上記表1から,本発明の実施の形態による
ダイオード電極用モリブデン材を用いたダイオードによ
れば,比較試料のものに比べて,最大逆方向電流Irm
axが1/10〜1/5程度に抑えられ,ばらつきが小
さくなり,歩留まりが向上することが判った。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
品質が揃い且つ寿命の長いダイオードを得ることができ
るダイオード電極用モリブデン材とその製造方法とを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるダイオード電極用モ
リブデン材を用いたダイオードの概略構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 ダイオードチップ 2,3 モリブデン電極 4,5 リード線 6 ガラスモールド 10 ダイオード
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 691 C22F 1/00 691B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオードに組み込み,200〜150
    0Vの電位を与えたときの逆方向電流Irが17nA以
    下であることを特徴とするダイオード電極用モリブデン
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のダイオード電極用モリブ
    デン材において,単位面積当たりの結晶粒の数が650
    0個/mm2 以下であることを特徴とするダイオード電
    極用モリブデン材。
  3. 【請求項3】 モリブデン棒に1000〜2000℃の
    範囲で熱処理を施すことにより,単位面積当たりの結晶
    粒数を6500個/mm2 以下に制御することを特徴と
    するダイオード電極用モリブデン材の製造方法。
JP582998A 1998-01-14 1998-01-14 ダイオード電極用モリブデン材とその製造方法 Pending JPH11204805A (ja)

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JPH11204805A true JPH11204805A (ja) 1999-07-30

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008144250A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Allied Material Corp モリブデン材料とその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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