JP4615656B2 - 酸化亜鉛単結晶およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスセンサや発振素子、プローブ、ポジショナ、マイクロマシン部品等として好適に用いられる外形略六角柱状の酸化亜鉛単結晶およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化亜鉛(ZnO)の電気的特性は、酸化ビスマス(Bi2O3)、二酸化チタン(TiO2)等の各種添加物を加えた場合に非直線抵抗性が発現することが知られており、この特性を活かして、酸化亜鉛は、サージ吸収用の電子デバイスとして実用化されている。一方、酸化亜鉛はバンドギャップが3.37eVであることから、光学的に、紫外レーザ発振子等としての応用が注目される物質でもある。
【0003】
このような酸化亜鉛の単結晶は、例えば、「Crystal Shapes of Zinc Oxide Prepared by the Homogeneous Precipitation Method,藤田ら、窯業協会誌、92巻、4月号、227〜230頁、1984」に記載されているように、均一沈殿法によれば、粒状、棒状、針状の形態となることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献に記載されている酸化亜鉛単結晶は、その大きさや形状が不揃いであるために、例えば、先端を用いて機能性素子を再現性良く作製するといった目的には、必ずしも適しているとは言えない。そこで、形状の揃った酸化亜鉛単結晶及びこのような単結晶を再現性良く製造することができる製造方法が必要とされていた。
【0005】
また、酸化亜鉛単結晶については、ウィスカとしてc軸方向に成長しやすいことが知られており、酸化亜鉛ウィスカを原料の1つとした複合材料には、レーザ発振を含めた新機能性、高機能性の発現が期待される。従って、このような観点から、針状または棒状の形状の整った酸化亜鉛単結晶には、種々の電子製品、光学製品等への応用が期待される。
【0006】
本発明は上述した従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所定の形状を有する酸化亜鉛単結晶およびその酸化亜鉛単結晶を再現性良く製造する製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有することを特徴とする酸化亜鉛単結晶が提供される。
また、本発明によれば、外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する中空状酸化亜鉛単結晶の前記空間内に、外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が析出した形態を有することを特徴とする酸化亜鉛単結晶が提供される。
【0008】
ここで、外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する中空状酸化亜鉛単結晶の前記空間内に、外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が析出した形態を有する酸化亜鉛単結晶の好適な形態としては、前記中空状酸化亜鉛単結晶の端面から、前記別の酸化亜鉛単結晶の端面が突出している形態、前記中空状酸化亜鉛単結晶の端面と前記別の酸化亜鉛単結晶の端面とが略平行である形態、前記別の酸化亜鉛単結晶もまた中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する形態、が挙げられる。
【0009】
また、本発明によれば、線材状の酸化亜鉛焼結体または酸化亜鉛成形体に電流を流したときに発生するジュール熱によって前記焼結体または成形体を加熱することにより、酸化亜鉛ウィスカ、または、六角柱状で先端が六角錘である酸化亜鉛単結晶、または、外形が六角柱状で中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する酸化亜鉛単結晶、または、外形が六角柱状で中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する中空状酸化亜鉛単結晶の前記空間内に外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が析出してなる酸化亜鉛単結晶、の少なくともいずれかを析出させることを特徴とする酸化亜鉛単結晶の製造方法が提供される。
【0010】
このような酸化亜鉛単結晶の製造方法においては、原料となる焼結体または成形体に流れる電流の電流密度、および/または、焼結体または成形体が配置される雰囲気の酸素濃度を制御することによって、析出する結晶の形態を制御することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。本発明に係る酸化亜鉛単結晶の第1の形態は、図1(a)、(b)のSEM写真に示されるような、六角柱状で先端が六角錘である酸化亜鉛単結晶である。ここで「六角柱状」とは、単結晶の胴部が六角柱状であることを意味し、胴部の長手方向に垂直な断面の形状が六角形となる。また、「先端が六角錘である」とは、最先端が点状となって細くなるように六角柱状の胴部が徐々に細くなり、六角錘の形状が形成されていることを指す。
【0012】
このような中実六角柱状の形状は、酸化亜鉛単結晶を気相中で自由成長させたときの自形であるために製造において再現性が高く、通常は、胴部が正六角柱状、先端が正六角錘という一定形状を取る。従って、先端の六角錘における対頂角、面角は常に一定であることから、このような形態を有する酸化亜鉛単結晶の先端を、別の酸化亜鉛単結晶等に接触させて加熱、反応させると、一定の面積で接合された界面を形成することができる。こうして、極微小界面を利用した高精度、高機能なセンサやマイクロバリスタを作製することが可能となる。
【0013】
本発明に係る酸化亜鉛単結晶の第2の形態は、外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する、いわば中空六角柱状のものである。「外形が六角柱状である」とは、胴部の外観が六角柱の形状を有することを意味し、前述した第1の形態における胴部の外観と同様の形態を有する。従って、ほとんどの場合に、「六角柱状」は「正六角柱状」を意味する。そして、「中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する」ことから、第2の形態では、長手方向に垂直な断面においては、外周が六角形で内周は円形となり、内周内は空間となる。
【0014】
このような中空状の酸化亜鉛単結晶は、マイクロ共振器用素子等に好適に用いることが可能であると考えられる他、光動作回路の導光路としての応用も期待される。なお、このような中空状単結晶は、後述する製造方法に記すように、製造時に通電試料(酸化亜鉛成形体または焼結体)に印加する電流値を大きくすること等によって得ることができる。
【0015】
本発明に係る酸化亜鉛単結晶の第3の形態は、図2(a)、(b)のSEM写真に示すように、外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する中空状酸化亜鉛単結晶のその空間内に、外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が析出した形態を有するものである。つまり、外側が前述した第2の形態と同様である中空状酸化亜鉛単結晶からなり、内側に外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が存在する形態である。
【0016】
これら外側と内側の各単結晶は、結晶成長の過程を通して一体的に得られるものであり、従って、第3の形態においては全体として1つの単結晶とみなすことができる。しかしながら、以下において、説明の便宜上、この1個の単結晶を「内側の単結晶」と「外側の単結晶」とに分けることとする。
【0017】
内側の単結晶の外周の任意の一面について、その面を垂直に貫く向きを考えた場合には、外側の単結晶の外周の一面もまたこの向きと垂直になるように形成されている。つまり、内側の単結晶の外周の各面について、平行な外側の単結晶の外周の面が存在しており、互いに平行な一組の面の間隔は、どの組についてもほぼ一定である。
【0018】
また、図2(a)、(b)に示される通り、通常、この第3の形態の酸化亜鉛単結晶は、外側の単結晶の端面から内側の単結晶の端面が突出した形態を有している。更に、外側の単結晶の端面と内側の単結晶の端面とは、略平行である。なお、内側の単結晶もまた中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する形態を有する場合が多々ある。
【0019】
そこで、上述した第3の形態では、このような形状的な特徴を活かして、たとえば、内側と外側の各結晶の互いに平行な外周面に電極を配設することで、精密なセンサ素子を歩留まりよく得ることができると考えられる。また、内側と外側の各結晶の平行面の間隔や端面間のギャップを利用して、マイクロマシン用のポジショナ等として利用することも可能と考えられる。
【0020】
次に、上述した種々の形態を有する酸化亜鉛単結晶を製造する方法について説明する。原料としては酸化亜鉛粉末が好適に用いられ、この粉末を成形、焼成して酸化亜鉛焼結体を得る。粉末の成形方法としては、押出成形法や射出成形法、プレス成形法等の従来公知の各種成形方法を用いることができ、酸化亜鉛粉末に、酸化ビスマスや二酸化チタン等の添加物を加えることも好ましい。
【0021】
成形体もしくは焼結体において、試料形状を好ましくは線材状とする。従って、粉末の成形段階で線材状に成形してもよいし、成形体から加工により線材状のものを切り出してもよく、また、焼結体に機械加工を施すことで線材状試料を得てもよい。試料形状を線材状とする理由は、後述するように、その長さ方向に所定の電流を流す場合に、断面積が大きい棒状や板状であると、より大きな電流を流す必要が生じ、装置コストや安全性等の点でデメリットが生ずるからである。
【0022】
なお、焼結体とせず、成形体の状態のまま用いることも可能である。ただし、一般的に成形体では成形体を構成する粒子どうしの結合が密でないために抵抗が極めて大きくなり、これにより所定の電流を流すためには印加する電圧を大きくしなければならなくなる問題を生ずる。
【0023】
得られた線材状試料の端面に金属電極を形成し、通電試料とする。そして、所定の雰囲気下で通電試料の電極間に所定の電流を流すことによりジュール熱を発生させ、このジュール熱により通電試料そのものを加熱する。金属電極は、好ましくは、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)等の貴金属ペーストを塗布して、焼き付けることにより形成される。なお、スパッタ法等により形成することも可能である。また、形成された金属電極には、銀線や白金線等を用いてリード線を設けることも好ましい。
【0024】
「所定の雰囲気」とは、酸素分圧が所定の値となるように制御されたガス雰囲気を指す。また、電極間に流す電流値(電流密度)を制御することによって発生するジュール熱を制御し、通電試料の発熱温度を制御する。このような雰囲気制御と発熱制御によって、析出する酸化亜鉛単結晶の形態(形状、大きさ等)を制御することが可能である。
【0025】
上述したジュール熱を利用した酸化亜鉛単結晶の製造方法においては、まず、自己が発する熱によって酸化亜鉛中の酸素が抜け出し、試料表面付近が亜鉛リッチな組成となり、ここで金属亜鉛は融点が419℃、沸点が906℃であるため、加熱によって蒸発して試料の表面近傍に亜鉛蒸気となって漂い、フランク機構、コッセル機構に従って、この亜鉛蒸気が蒸発源よりも離れた温度の低い部分に凝縮したり、さらには蒸発源が断線して急激に温度が下がった部分に凝縮することにより、単結晶が成長するものと考えられる。また、自己発熱により、酸化亜鉛組成の蒸気が発生することによって、同様の機構によって単結晶が成長する可能性も考えられる。
【0026】
なお、単結晶の形状が成長速度によって変化する物質があるが、酸化亜鉛単結晶の場合も、まさにこのような例と同様と考えられる。従って、上述した酸化亜鉛単結晶の製造方法を用いると、複数の形態の単結晶を同時に得ることも可能であるが、この場合には、通電試料の表面温度分布に従い、試料の位置によって析出する結晶の形態が異なることとなる。
【0027】
前述した第1の形態の酸化亜鉛単結晶は、一定値以上の酸素濃度がある雰囲気下で、電流密度が小さい場合に多く析出が観察される。また、第2および第3の形態の酸化亜鉛単結晶は、一定値以上の酸素濃度がある雰囲気下で、電流密度を大きくした場合に多く析出が観察され、特に、通電試料が断線に至る部分に多く析出する。
【0028】
本方法によれば、図3のSEM写真に示されるように、酸化亜鉛ウィスカを製造することもまた可能であり、このウィスカは、第2および第3の形態の酸化亜鉛単結晶が析出するような条件において、これらの単結晶の析出位置に近接した最終的には通電試料が断線する部分の近傍で多く観察される。なお、通電試料に流す電流密度を大きくした場合には、テトラポット状結晶であって、その脚の長さの短い酸化亜鉛単結晶が、断線部分から離れた部分に析出する。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0029】
【実施例】
純度99.999%の酸化亜鉛粉末を20MPaの圧力で一軸プレス成形し、大気中、750℃で1時間焼成した。次に、得られた焼結体からダイヤモンドカッターを用いて線材状試料を切り出し、その両端に銀ペーストと銀線を用いて電極端子を形成して通電試料とし、水平に設置した。電極端子に直流電源を接続し、室温で、電流密度および/または雰囲気の酸素濃度を変化させて、直流電流を流すことによりジュール熱を発生させ、通電試料を自己発熱させた。通電試料の表面温度は、非接触式赤外放射温度計により測定し、通電終了後の通電試料の表面に析出、成長した結晶をSEMにより観察した。
【0030】
図4は、空気中で、電流密度を変えて通電を行った場合の、通電条件と通電試料表面に成長した結晶の観察結果を示したものであり、通電試料の形状も併記されている。通電する電流密度が小さい場合には、析出する結晶の殆どが、先に図1(a)、(b)に示した本発明の第1の形態である中実六角柱状の形態を有することが確認された。
【0031】
徐々に電流密度を大きくして、一定の電流密度以上の直流電流を通電試料に流し続けた場合には、ある時間で試料が白炎を伴って激しく燃焼し、断線するという現象が認められた。図4中の断線時間に示されるように、電流密度が大きいほど断線時間は短くなるが、0.33A/mm2以下では断線は生じなかった。電流密度を大きくした場合には、観察される酸化亜鉛単結晶の形態が中実六角柱状から、前述した第2・第3の形態である中空六角柱状へと移行することが確認された。
【0032】
ここで、図5は、電流の大きさと通電試料の表面温度との関係を示した図であり、通電試料に流す電流を0.1Aから0.1A刻みで各電流値において30秒保持しつつ1.2Aまで増加させ、引き続き、同様にして1.2Aから0.1Aまで減少させた結果を示している。
【0033】
図5から明らかなように、流す電流を大きくした場合に通電試料表面温度が高くなっており、このことは発生するジュール熱が増加していることを示している。従って、図4に示されるような電流密度に依存した酸化亜鉛単結晶の析出形態の変化は、ジュール熱の増加によって通電試料表面近傍での金属亜鉛もしくは酸化亜鉛の蒸気の過飽和度が増加し、通電試料表面での結晶の成長の形態に不安定化が発生したために現れたものと考えられる。また、先に図2(a)、(b)に示した第3の形態を有する酸化亜鉛単結晶の析出には、成長温度による晶癖変化もまた大きく関係しているものと考えられる。
【0034】
なお、図5において、電流減少時の通電試料表面温度が、電流増加時の通電試料表面温度よりも低くなっているのは、電流増加時の発熱により通電試料の焼結が促進されて通電試料そのものの抵抗が小さくなったことに起因していると考えられる。
【0035】
次に、図6に、電流密度を0.45A/mm2と一定として、雰囲気における酸素濃度を変化させた場合に析出する酸化亜鉛単結晶の形態の変化を示す。酸素濃度が20%以下の場合には、ウィスカが多く析出するが、酸素濃度を増加させるにつれて、中実六角柱状単結晶と中空六角柱状単結晶が併存して多く観察されるように、析出する結晶の形態が変化することが確認された。図7は、実施例9の場合に得られた中空六角柱状単結晶のSEM写真である。これら中実六角柱状および中空六角柱状の単結晶の併存は、図4に示されるように、中実六角柱状単結晶の析出から中空六角柱状単結晶の析出への移行が起こっている電流密度を選択したことにも、起因していると考えられる。
【0036】
以上の結果から、本発明の酸化亜鉛単結晶の製造方法によれば、一定の高酸素濃度以上で高電流密度の場合には中空六角柱状単結晶が多く得られ、一定の酸素濃度以上で低電流密度の場合には中実六角柱状単結晶が多く得られ、低酸素濃度の場合で高電流密度の場合にウィスカが多く得られるという傾向が確認された。このことより、逆に雰囲気や電流密度等の制御により、目的とする酸化亜鉛単結晶を再現性良く製造することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
上述の通り、本発明の酸化亜鉛単結晶およびその製造方法によれば、外形が六角柱状である新規な形状を有する種々の酸化亜鉛単結晶を、再現性よく得ることが可能となる。こうして、本発明は、機能素子や発振素子等の高性能化、高機能化に著しく寄与する。また、本発明は、マイクロマシン等の再現性、効率性を高めた製造を可能ならしめるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸化亜鉛単結晶の一形態を示すSEM写真。
【図2】本発明に係る酸化亜鉛単結晶の別の形態を示すSEM写真。
【図3】本発明の酸化亜鉛単結晶の製造方法により得られるウィスカの形態を示すSEM写真。
【図4】本発明における製造方法の条件と得られる結晶形態との関係を示す説明図。
【図5】本発明の製造方法における電流の大きさと試料温度との関係を示す説明図。
【図6】本発明における製造方法の条件と得られる結晶形態との関係を示す別の説明図。
【図7】本発明に係る酸化亜鉛単結晶のさらに別の形態を示すSEM写真。
Claims (7)
- 外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有することを特徴とする酸化亜鉛単結晶。
- 外形が六角柱状であり、中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する中空状酸化亜鉛単結晶の前記空間内に、外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が析出した形態を有することを特徴とする酸化亜鉛単結晶。
- 前記中空状酸化亜鉛単結晶の端面から、前記別の酸化亜鉛単結晶の端面が突出していることを特徴とする請求項2に記載の酸化亜鉛単結晶。
- 前記中空状酸化亜鉛単結晶の端面と、前記別の酸化亜鉛単結晶の端面とが略平行であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の酸化亜鉛単結晶。
- 前記別の酸化亜鉛単結晶が、その中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の酸化亜鉛単結晶。
- 線材状の酸化亜鉛焼結体または酸化亜鉛成形体に電流を流したときに発生するジュール熱によって前記焼結体または成形体を加熱することにより、
酸化亜鉛ウィスカ、
または、六角柱状で先端が六角錘である酸化亜鉛単結晶、
または、外形が六角柱状で中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する酸化亜鉛単結晶、
または、外形が六角柱状で中心部に長手方向に平行な円柱状の空間を有する中空状酸化亜鉛単結晶の前記空間内に外形が六角柱状である別の酸化亜鉛単結晶が析出してなる酸化亜鉛単結晶、
の少なくともいずれかを析出させることを特徴とする酸化亜鉛単結晶の製造方法。 - 前記焼結体または成形体に流れる電流の電流密度、および/または、前記焼結体または成形体が配置される雰囲気の酸素濃度を制御することによって、析出する結晶の形態を制御することを特徴とする請求項6に記載の酸化亜鉛単結晶の製造方法。
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