JP2001020073A - 積層した突起物を有する金属酸化物 - Google Patents
積層した突起物を有する金属酸化物Info
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- JP2001020073A JP2001020073A JP19138899A JP19138899A JP2001020073A JP 2001020073 A JP2001020073 A JP 2001020073A JP 19138899 A JP19138899 A JP 19138899A JP 19138899 A JP19138899 A JP 19138899A JP 2001020073 A JP2001020073 A JP 2001020073A
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Abstract
μmであり、かつ断面の円換算径に対する長さの比が1
以上である金属酸化物の突起物を有しており、該突起物
が2層以上の積層した金属酸化物からなる金属酸化物構
造体。 【効果】 本発明の金属酸化物構造体は、狭い面積に数
多くの金属酸化物が積層した突起物を有し、かつ、小さ
な容積で表面積を大きくすることができた。該構造体
は、絶縁体、導電体、固体電解質、蛍光表示管、EL素
子、セラミックコンデンサー、アクチュエーター、レー
ザー発振素子、冷陰極素子、強誘電体メモリー、圧電
体、サーミスター、バリスタ、超伝導体等の電子材料、
電磁波シールド剤、光誘電体、光スイッチ、光センサ
ー、太陽電池、光波長変換素子、光吸収フィルター等の
光素子、温度センサー、ガスセンサー等のセンサー材
料、表面修飾剤、表面保護剤、反射防止剤、抗菌、防汚
効果等を目的とする表面改質剤、気相や液相やその両方
の相における触媒やその担体等に使用することができ
る。
Description
た金属酸化物からなる突起物を有する金属酸化物に関す
るものである。
ー、アクチュエーター、光波長変換素子、レーザー発振
素子、冷陰極素子等の電子材料や光材料、抗菌、防汚効
果等を目的とする表面改質剤、気相や液相やその両方の
相における触媒やその担体等に使用されている。これら
の材料に使用するためには、容積当たりの表面積が大き
いことが望まれる。容積当たりの表面積を大きくするた
めには、例えば積層する技術が従来より行われてきた。
しかし、この方法では容積当たりの表面積を大きくする
ことには限界があった。
の針状結晶を形成する方法もある。従来より、有機金属
熱分解法(以下「MOCVD法」と記述する)を用いて
III−V族化合物半導体、IV−VI族化合物半導
体、元素半導体のいずれか少なくとも一種からなる針状
結晶をMOCVD法を用いて形成する方法が行われてい
る。しかし、この方法では得られる針状結晶はIII−
V族化合物半導体、IV−VI族化合物半導体、元素半
導体のいずれかの少なくとも一種からなるものであり、
金属酸化物の形成に関しては公知の文献には教示も示唆
もない。
属酸化物を形成する方法として、例えばジャーナル・オ
ブ・ザ・セラミック・ソサイエティー・オブ・ジャパ
ン,105(1997年)第551頁から第554頁
(Journal of theCeramic So
ciety of Japan,105(1997)p
p.L551〜R554)に記載されている方法があ
る。しかし、該論文中に記載された方法では酸化チタン
薄膜が形成されるのみで、大きな表面積とする方法は開
示されていない。さらに、用途によっては2種類以上の
複数の金属酸化物が容積当たりの表面積が大きい構造体
が必要になる場合がある。特に、用途によってはμmオ
ーダーで複数の金属酸化物が分散した容積当たりの表面
積が大きい構造体が必要になる場合がある。かかる構造
体を得る方法は未だ開発されていない。
を有する突起物が存在することにより、2種類以上の複
数の金属酸化物が積層した、表面積が大きい等の特異な
構造を持った金属酸化物を提供するものである。
りの表面積が大きい突起物を多く有する構造体について
鋭意検討を行った結果、狭い面積に数多くの突起物を有
する金属酸化物を見出し、本発明を完成するに至ったも
のである。すなわち本発明は、(1)断面の円換算径が
0.01〜10000μmであり、かつ断面の円換算径
に対する長さの比が1以上である金属酸化物の突起物を
有しており、該突起物が2層以上の積層した金属酸化物
からなる金属酸化物構造体、(2)突起物が、金属酸化
物面上の10μm×10μmの面積当たり0.01〜1
0000個の密度で存在する(1)記載の金属酸化物構
造体、(3)突起物の中心軸が相互に平行である(1)
又は(2)記載の金属酸化物構造体、
ることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の
金属酸化物構造体、(5)突起物を構成する金属酸化物
結晶が相互に平行で、かつ結晶軸が同一方向に成長して
いることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載
の構造体、(6)突起物の断面の円換算径に対する長さ
の比の加重平均が5未満である(1)〜(5)のいずれ
かに記載の金属酸化物構造体、(7)突起物の断面の円
換算径に対する長さの比の加重平均が5以上である
(1)〜(5)のいずれかに記載の金属酸化物構造体、
上である(1)〜(7)のいずれかに記載の構造体、
(9)突起物の先端部分のみが2層以上の積層した金属
酸化物からなる(1)〜(8)のいずれかに記載の金属
酸化物構造体、(10)突起物の先端部分における2層
目以上の層の高さが突起物の側面部分における2層目以
上の層の厚さの1.1倍以上である(1)〜(8)のい
ずれかに記載の金属酸化物構造体、(11)有機物質、
無機物質、金属から選ばれた少なくとも1種で突起物の
間を固定した(1)〜(10)のいずれかに記載の金属
酸化物構造体、である。
おける突起物とは、山形の隆起した部分や、塊状、また
は棒状の構造を持った物のことを言う。突起物の大きさ
は、断面の円換算径が0.01〜10000μmである
ことが好ましく、さらに好ましくは0.01〜100μ
m、最も好ましくは0.1〜10μmである。円換算径
が0.01μm未満の場合には成長した突起物を得るこ
とが困難であり、10000μmを越えた場合には突起
物による表面積増加の効果が乏しく好ましくない。
算径に対する長さの比、すなわちアスペクト比は1以上
である。アスペクト比が小さすぎると突起物による表面
積増加の効果が発現しない。アスペクト比は高ければ高
いほど突起物の効果が発現する。ここで言う断面とは、
突起物の長さの1/2の位置における面のことを意味す
る。
物が面上から実質的に突起している位置から突起物の頂
点までの長さのことを意味する。長さは使用する用途に
よって異なり、特に限定されないが、通常、実用面から
0.1〜10000μmが好ましく、より好ましくは1
〜1000μm、さらに好ましくは10〜500μmで
ある。突起物の長さが0.1μm未満の場合には突起物
による表面積増加の効果が乏しく、また10000μm
を越えた場合には構造体の強度保持が困難となる。ま
た、ここで言う円換算径とは、例えば画像解析を始めと
する従来公知の方法で断面積を算出し、得られた面積を
円周率πで除したものの平方根の2倍の値で表される。
る場合、その各々の突起物は同一の形状とならない場合
がある。即ちアスペクト比や長さの異なる突起物の集合
体となる場合がある。この場合の本発明のアスペクト比
や長さは、平均値で示す。アスペクト比の平均値は、構
造体中心部の200μmの断面における突起物のアスペ
クト比の加重平均値で示す。又、長さの平均値は、金属
酸化物面上の10μm×10μmの範囲における突起物
の長さの加重平均値で示す。複数の突起物を有する構造
体は、大きく分けて2つに分類できる。即ち、イメージ
として例えば生け花を固定する剣山の様な棒状類似構造
の形状、及びイメージとして例えばアルプスの様な連山
類似構造の形状である。前者の突起物の場合のアスペク
ト比の平均値は、一般に5以上であり、後者の突起物の
場合のアスペクト比の平均値は、一般に5未満である
が、これらは用途によって使い分けることができる。長
さの加重平均値は、両者共1μm以上であることがより
好ましい。
が、棒状類似構造の形状を持つ構造体の場合、具体的に
は、根元部分から先端部分まで径が変わらないもの、根
元部分からある距離まで径が変わらないもの、突起物の
根元部分の径が小さく先端部に行くにつれ一度径が大き
くなった後再度径が少しずつ減少していくもの、突起物
の根元部分から先端部に行くにつれ径が少しずつ減少し
ていくもの、先端近くのある距離から角錐または角錐台
や円錐または円錐台や半球のような形状を取っているも
の等、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましく
は角柱状、あるいは、突起物の根元部分の径が小さく一
旦径が大きくなった後角柱状の形状を取るものである。
角柱状の場合、具体的な形状は金属酸化物の結晶構造に
より異なるが、例えば、金属酸化物が酸化亜鉛の場合は
六角柱、酸化アルミニウムの場合は四角柱あるいは六角
柱、酸化チタンの場合は四角柱となることが多い。ま
た、それ以外の多角形を断面の形状に持つ角柱であって
も差し支えない。これらの中でも特に好ましくは一本の
角柱の中で、向かい合った面同志が相互に平行な部分を
持つものである。またこの場合、相互に平行な面を有し
ていれば、突起物がそれ以外の形状を取っていても差し
支えない。
わってくるために、特に限定されないが、先端の形状が
面である場合は、先端の形状は、例えば円錐台や、角錐
台となる。この場合は、先端の円換算径/断面の円換算
径の比が1未満であることが好ましく、より好ましくは
0.5以下、さらに好ましくは0.3以下である。先端
の形状が線である場合は、先端の形状は、例えば山の稜
線のように、2つ以上の平面が一つの辺でつながった形
状をとる。この場合は、先端の長さ/断面の円換算径の
比が1未満であることが好ましく、より好ましくは0.
5以下、さらに好ましくは0.3以下である。先端の形
状が点である場合は、先端の形状は、例えば円錐や、角
錐となる。この場合は、先端の長さ/断面の円換算径の
比は0となるのでさらに好ましい範囲に入る。
とが好ましい。また、複数の突起物が相互に平行である
面を持つものでも好ましい。さらに、一本の角柱の中で
向かい合った面同志が相互に平行な部分を持つ突起物同
志が相互に平行な面を持つものも好ましい例である。突
起物は2層以上の積層した金属酸化物からなる。金属酸
化物が積層している形態はいずれの形態であってもよ
い。突起物の先端部分のみに金属酸化物が積層している
形態、突起物部分の先端部分以外の部分に金属酸化物が
積層している形態、突起物部分の先端部分を含んだ部分
に金属酸化物が積層している形態、突起物を有する構造
体の一部または全体に突起物を含んで金属酸化物が積層
している形態など、いずれであって差し支えない。ま
た、他の形態であっても勿論差し支えない。
上の積層した金属酸化物からなる構造体、先端部分の2
層目以上の層の高さが突起物の側面部分の層の厚さの
1.1倍以上である形態である。ここで言う2層目以上
の層とは、中央部を1層とし、そこから表面に向かって
2層目、3層目と数えられる層のことを言う。また、層
の高さとは、例えば透過型電子顕微鏡を始めとする従来
公知の方法により算出された突起物の頂点の部分から1
層と2層の界面までの最短の距離のことを言う。さら
に、層の厚さとは、例えば透過型電子顕微鏡を始めとす
る従来公知の方法により測定された突起物の長さの1/
2の位置における断面を、例えば画像解析を始めとする
従来公知の方法で1層のみと最外層の各々の断面積を算
出し、得られた面積を円周率πで除したものの平方根の
値の差で表される。
に向かって1層、2層または2層以上、3層と表記す
る。複数の突起物が存在する場合、金属酸化物からなる
突起物の総数に対する、2層以上の積層した金属酸化物
からなる突起物の個数の割合はいずれであってもよい。
金属酸化物からなる突起物の総数に対する、2層以上の
積層した金属酸化物からなる突起物の個数の割合は好ま
しくは0.2以上、より好ましくは0.5以上、さらに
好ましくは0.7以上である。
0μm×10μmの面積当たり0.01〜10000個
であることが好ましく、より好ましくは0.01〜10
00個、さらに好ましくは1〜500個である。この値
が0.01個未満である場合は、突起物による表面積増
加の効果が乏しく、10000個を越える場合は、成長
した突起物を得ることが困難であり、好ましくない。本
発明における構造体は金属酸化物からなる。本発明にお
ける金属酸化物とは、金属種が、周期律表において水素
を除く1族、2族、ホウ素を除く13族、炭素を除く1
4族、窒素とリンと砒素を除く15族、Po及び3、
4、5、6、7、8、9、10、11、12族に属する
各元素である金属の酸化物である。
K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、A
l、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、S
b、Bi、Po、Sc、Y、La、Th、Ce、Pr、
Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、
Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、R
u、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、C
u、Ag、Au、Zn、Cd、Hg等が挙げられ、これ
らのなかでも、好ましくはLi、Na、K、Rb、C
s、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、I
n、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、S
c、Y、La、Ce、Th、Ti、Zr、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Os、
Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、A
u、Zn、Cd、Hgであり、さらに好ましくは、L
i、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、In、Si、
Sn、Pb、Th、Y、Ce、Ti、Zr、V、Nb、
Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、P
d、Pt、Cu、Ag、Zn、Cdである。
種以上を組み合わせて使用することもできる。例えば、
MgO、Al2 O3 、In2 O3 、SiO2 、Sn
O2 、TiO2 、ZnO、チタン酸バリウム、SrTi
O3 、LiNiO3 、PZT〔Pb(Zrx Ti1-x )
O3 〕、YBCO(YBaCu3 O7-x )、YSZ(イ
ットリア安定化ジルコニア)、YAG(Y3 Al
5 O12、または3Y2 O3 ・5Al2 O3 )、ITO
(In2 O3 /SnO2 )等が挙げられる。また、アル
カリ金属と他の金属を組み合わせて使用することもでき
る。例えば、Ta、Nbとアルカリ金属等を組み合わせ
てKTaO3 や、NbLiO3 のような複合酸化物を形
成させて、金属酸化物とすることができる。
を問わないが、結晶質であることがより好ましい。結晶
質は一種以上の単結晶であっても、多結晶であっても、
非晶部と結晶部を同時に有する一種以上の半結晶性物質
であっても、また、これらの混合物であってもよい。特
に好ましくは単結晶である。また、二種類以上の金属酸
化物を用いる場合、積層構造を取ってさえいれば、一層
中に含まれる金属酸化物種が混合されていても、組成の
異なる金属酸化物の層が積層されていてもよい。本発明
における金属酸化物構造体は、一般に突起物である金属
酸化物と、突起物が存在している突起物を除いた金属酸
化物部分とからなる。突起物と突起物を除いた金属酸化
物の部分の金属酸化物種は同じであっても異なっていて
もよい。好ましくは同じ種類である。
的に平面及び/または曲面を有していればいずれでもよ
いが、板状がより好ましい。また、板状の場合、突起を
有する面の面積が他の面と比較して最大である面である
ことが好ましい。突起を有する面の大きさは特に問わな
いが、板状である場合、その厚さは、0.001μm〜
100mmであることが好ましく、さらに好ましくは
0.002μm〜50mm、最も好ましくは0.005
μm〜10mmである。本発明の構造体は、金属酸化物
を基板としてその上に金属酸化物の突起物が存在したも
のあるいは金属酸化物以外の材料を基板としたものも含
む。例えば、次に例示する製造方法によれば、通常基板
上にまず金属酸化物薄膜が形成されその上に突起物が成
長してゆく。基板が金属酸化物以外の場合も金属酸化物
薄膜の上に突起物が存在することになり、この金属酸化
物薄膜上に金属酸化物の突起物が存在する構造体も本発
明の金属酸化物構造体に含まれる。突起物を除いた金属
酸化物と基板を合わせた形状が板状である場合、その厚
さは、実用面から0.01mm〜100mmであること
が好ましく、さらに好ましくは0.02mm〜50m
m、最も好ましくは0.05mm〜10mmである。
る好ましい方法について述べる。本発明における金属酸
化物は、例えば、金属酸化物の原料である金属化合物を
気体及び/又は微粒子とし、酸素、水、アンモニア等と
反応させることにより製造することができる。この際、
金属化合物は、目的とする構造体の金属酸化物中の金属
を有し、酸素、水、アンモニア等と反応して酸化物を形
成する金属化合物であれば特に限定されない。
属または金属類似元素の原子に、アルコールの水酸基の
水素が金属で置換されたアルコキシド類、金属または金
属類似元素の原子にアセチルアセトン、エチレンジアミ
ン、ビピペリジン、ビピラジン、シクロヘキサンジアミ
ン、テトラアザシクロテトラデカン、エチレンジアミン
テトラ酢酸、エチレンビス(グアニド)、エチレンビス
(サリチルアミン)、テトラエチレングリコール、アミ
ノエタノール、グリシン、トリグリシン、ナフチリジ
ン、フェナントロリン、ペンタンジアミン、ピリジン、
サリチルアルデヒド、サリチリデンアミン、ポルフィリ
ン、チオ尿素などから選ばれる配位子を1種あるいは2
種以上有する各種の錯体、配位子としてカルボニル基を
有するFe、Cr、Mn、Co、Ni、Mo、V、W、
Ruなどの各種金属カルボニル、さらに、カルボニル
基、アルキル基、アルケニル基、フェニルあるいはアル
キルフェニル基、オレフィン基、アリール基、シクロブ
タジエン基をはじめとする共役ジエン基、シクロペンタ
ジエニル基をはじめとするジエニル基、トリエン基、ア
レーン基、シクロヘプタトリエニル基をはじめとするト
リエニル基などから選ばれる配位子を1種あるいは2種
以上有する各種の金属化合物、ハロゲン化金属化合物を
使用することができる。また、金属錯体も使用できる。
この中でも、アセチルアセトン等の錯体、アルコキシド
類がより好ましく用いられる。
ジケトン類、ケトエステル類、ヒドロキシカルボン酸類
またはその塩類、各種のシッフ塩基類、ケトアルコール
類、多価アミン類、アルカノールアミン類、エノール性
活性水素化合物類、ジカルボン酸類、グリコール類、フ
ェロセン類などの配位子が1種あるいは2種以上結合し
た化合物が挙げられる。
合物の具体例としては、例えば、アセチルアセトン、エ
チレンジアミン、トリエチレンジアミン、エチレンテト
ラミン、ビピペリジン、シクロヘキサンジアミン、テト
ラアザシクロテトラデカン、エチレンジアミンテトラ酢
酸、エチレンビス(グアニド)、エチレンビス(サリチ
ルアミン)、テトラエチレングリコール、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、酒石酸、グリシン、ト
リグリシン、ナフチリジン、フェナントロリン、ペンタ
ンジアミン、サリチルアルデヒド、カテコール、ポルフ
ィリン、チオ尿素、8−ヒドロキシキノリン、8−ヒド
ロキシキナルジン、β−アミノエチルメルカプタン、ビ
スアセチルアセトンエチレンジイミン、エリオクロムブ
ラックT、オキシン、キナルジン酸サリチルアルドキシ
ム、ピコリン酸、グリシン、ジメチルグリオキシマト、
ジメチルグリオキシム、α−ベンゾインオキシム、N,
N’−ビス(1−メチル−3−オキソブチリデン)エチ
レンジアミン、
−プロパノール、3−(アミノエチルイミノ)−2−ブ
タンオキシム、アラニン、N,N’−ビス(2−アミノ
ベンジリデン)エチレンジアミン、α−アミノ−α−メ
チルマロン酸、2−{(3−アミノプロピル)アミノ}
エタノール、アスパラギン酸、1−フェニル−1,3,
5−ヘキサントリオン、5,5’−(1,2−エタンジ
イルジニトリロ)ビス(1−フェニル−1,3−ヘキサ
ンジオン)、1,3−ビス{ビス[2−(1−エチルベ
ンズイミダゾリル)メチル]アミノ}−2−プロパノー
ル、1,2−ビス(ピリジン−α−アルジミノ)エタ
ン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジルエチル)アミノ
メチル}ベンゼン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジル
エチル)アミノメチル}フェノール、2,2’−ビピペ
リジン、2,6−ビス{ビス(2−ピリジルメチル)ア
ミノメチル}−4−メチルフェノール、2,2’−ビピ
リジン、2,2’−ビピラジン、ヒドロトリス(1−ピ
ラゾリル)ホウ酸イオン、
ミン、1,4,8,11−テトラアザシクロドデカン、
3,4:9,10−ジベンゾ−1,5,8,12−テト
ラアザシクロテトラデカン−1,11−ジエン、2,6
−ジアセチルピリジンジオキシム、ジベンジルスルフィ
ド、N−{2−(ジエチルアミノ)エチル}−3−アミ
ノ−1−プロパノール、o−フェニレンビス(ジメチル
ホスフィン)、2−{2−(ジメチルアミノ)エチルチ
オ}エタノール、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピ
リジン、N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサン
ジアミン、ジメチルグリオキシム、1,2−ビス(ジメ
チルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジアセチルモ
ノオキシムイミノ)プロパン、3,3’−トリメチレン
ジニトロビス(2−ブタンオキシム)1,5−ジアミノ
−3−ペンタノールジピバロイルメタン、1,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタン、ジエチルジチオカル
バミン酸イオン、N,N’−ビス{2−(N,N’−ジ
エチルアミノエチル)アミノエチル}オキサミド、エチ
レンジアミンテトラ酢酸、7−ヒドロキシ−4−メチル
−5−アザヘプト−4−エン−2−オン、2−アミノエ
タノール、
サリチリデンアミン)、1,3−ビス(3−ホルミル−
5−メチルサリチリデンアミノ)プロパン、3−グリシ
ルアミノ−1−プロパノール、グリシルグリシン、N’
−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリ酢
酸、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ヒスチジン、
5,26:13,18−ジイミノ−7,11:20,2
4−ジニトロジベンゾ[c,n] −1,6,12,17
−テトラアザシクロドコシン、2,6−ビス{N−(2
−ヒドロキシフェニル)イミノメチル}−4−メチルフ
ェノール、5,5,7,12,12,14−ヘキサメチ
ル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン
−N,N”−ジ酢酸、1,2−ジメチルイミダゾール、
3,3’−エチレンビス(イミノメチリデン)−ジ−
2,4−ペンタンジオン、N,N’−ビス(5−アミノ
−3−ヒドロキシペンチル)マロンアミド、メチオニ
ン、
チルイミノジ酢酸、1,1−ジシアノエチレン−2,2
−ジチオール、1,8−ナフチリジン、3−(2−ヒド
ロキシエチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、2,
3,7,8,12,13,17,18−オクタエチルポ
ルフィリン、2,3,7,8,12,13,17,18
−オクタメチルポルフィリン、シュウ酸、オキサミド、
2−ピリジルアルドキシム、3−{2−(2−ピリジ
ル)エチルアミノ}−1−プロパノール、3−(2−ピ
リジルエチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、2−ピ
コリルアミン、3−(2−ピリジルメチルイミノ)−2
−ブタノンオキシム、二亜リン酸二水素イオン、3−n
−プロピルイミノ−2−ブタノンオキシム、プロリン、
2,4−ペンタンジアミン、ピリジン、N,N’−ジピ
リドキシリデンエチレンジアミン、
−2−チオール、1,5−ビス(サリチリデンアミノ)
−3−ペンタノール、サリチルアルデヒド、N−サリチ
リデンメチルアミン、サリチル酸、N−(サリチリデ
ン)−N’−(1−メチル−3−オキソブチリデン)エ
チレンジアミン、サリチリデンアミン、N,N’−ジサ
リチリデン−2,2’−ビフェニリレンジアミン、N,
N’−ジサリチリデン−2−メチル−2−(2−ベンジ
ルチオエチル)エチレンジアミン、N,N’−ジサリチ
リデン−4−アザ−1,7−ヘプタンジアミン、N,
N’−ジサリチリデンエチレンジアミン、N−サリチリ
デングリシン、サリチルアルドキシム、N,N’−ジサ
リチリデン−o−フェニレンジアミン、N,N’−ジサ
リチリデントリメチレンジアミン、3−サリチリデンア
ミノ−1−プロパノール、テトラベンゾ[b,f,j,
n]−1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデシ
ン、
14−ジヒドロジベンゾ[b,i]−1,4,8,11
−テトラアザシクロテトラデシン、トリス(2−ベンズ
イミダゾリルメチル)アミン、6,7,8,9,16,
17,18,19−オクタヒドロジシクロヘプタ[b,
j]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデセ
ン、4,6,6−トリメチル−3,7−ジアザノン−3
−エン−1,9−ジオール、トリス(3,5−ジメチル
−1−ピラゾリルメチル)アミン、2,2’:6’,
2”−テルピリジン、5,7,7,12,14,14−
ヘキサメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテ
トラデカン、テトラヒドロフラン、トリス(2−ピリジ
ルメチル)アミン、N,N,N’,N’−テトラメチル
尿素、
キサミド、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリ
ジルメチル)エチレンジアミン、all−cis−5,
10,15,20−テトラキス{2−(2,2’−ジメ
チルプロピオンアミド)フェニル}ポルフィリン、5,
10,15,20−テトラフェニルポルフィリン、1,
4,7−トリス(2−ピリジルメチル)−1,4,7−
トリアザシクロノナン、ヒドロトリス(1−ピラゾリ
ル)ボレイト、3,3’4−トリメチルジピロメテン、
トリメチレンジアミンテトラ酢酸、3,3’5,5’−
テトラメチルジピロメテン、5,10,15,20−テ
トラキス(p−トリポルフィリン)などが挙げられる。
用いて金属酸化物を形成することがより好ましい。金属
酸化物を形成する方法として、金属化合物の気体及び/
又は微粒子を基板表面で金属酸化物に反応させる方法、
微粒子となった金属酸化物を析出及び/又は積層する方
法等いずれの方法でもよい。また、この両方の方法を併
用することもできる。ここで言う特定の基板とは、例え
ば、酸化アルミニウムのような金属酸化物単結晶板、半
導体単結晶、通常のセラミック、シリコンを含む金属、
ガラス、プラスチック等のことを言う。ガラス、プラス
チックを使用する際は、表面が配向処理されていること
が好ましい。これらの中で好ましく用いられるのはシリ
コンを含む金属、金属酸化物、及びZnTe、GaP、
GaAs、InP等の半導体単結晶である。基板として
好ましく用いられる単結晶種を選択する一つの要因とし
て、形成される金属酸化物結晶種の格子定数と基板とし
て用いられる単結晶種の格子定数が近いことが挙げられ
る。格子定数は広角X線回折法等従来公知の方法で測定
できる。この値は、〔形成される金属酸化物結晶種が基
板に接する面の格子定数〕/〔基板として用いられる単
結晶種が形成される金属酸化物結晶と接する面の格子定
数〕で表される比が0.8〜1.2であることが好まし
く、0.9〜1.1であることがさらに好ましく、0.
95〜1.05であることが特に好ましい。
シリコン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、Sr
TiO3 等の金属酸化物単結晶である。この場合の結晶
は一種以上の単結晶であっても、多結晶であっても、非
晶部と結晶部を同時に有する一種以上の半結晶性物質で
あっても、また、これらの混合物であってもよい。最も
好ましくは単結晶である。この場合、基板表面は単結晶
の特定の面になっていることが好ましい。具体的には、
例えば、形成する金属酸化物として酸化チタンを選択し
た場合には、酸化マグネシウム基板では(100)面、
形成する金属酸化物として酸化亜鉛を選択しだ場合に
は、シリコン基板では(111)面、酸化アルミニウム
基板では(0001)面、SrTiO3 基板では(00
1)面であることがより好ましい。また、基板は金属酸
化物構造体中に含まれていても含まれていなくてもよ
い。
る。まず、金属化合物を気体及び/又は微粒子にする。
突起物を有する金属酸化物を得るためには、この際の温
度条件を制御することが重要である。この際の温度は用
いる金属化合物により異なる。好ましくは金属化合物が
気化する温度、あるいはそれ以上に加熱される温度であ
り、特に好ましくは30〜600℃であり、最も好まし
くは50〜300℃である。
属化合物によりそのまま金属酸化物を形成しても、他の
気体を媒体として吹き付けられて金属酸化物を形成して
もどちらでもよい。好ましくは他の気体を媒体として吹
き付けられて金属酸化物を形成する方法である。この場
合、気体の流量は、金属化合物を気体及び/又は微粒子
とする温度や金属酸化物を形成する場の雰囲気とも関連
する。この気体の流量は、特に、通常の室温、常圧雰囲
気下では流量を金属化合物加熱槽の体積で除じた値で示
される空間体積値が20/分以下が好ましい。さらに好
ましくは5/分以下である。気体及び/又は微粒子とな
った金属化合物の量は過飽和度によっても制御される。
本発明中の過飽和度は、[(実際の蒸気圧−平衡蒸気
圧)/平衡蒸気圧]×100で規定される。本発明中の
金属酸化物を得るためには、過飽和度は1%以上である
ことが好ましく、さらに好ましくは10%以上であり、
特に好ましくは20%以上である。
を吹き付ける場合に用いられる媒体としての気体は、使
用する金属化合物と反応するものでなければ、特に限定
はされない。具体的には、窒素ガスやヘリウム、ネオ
ン、アルゴン等の不活性ガス、炭酸ガス、有機弗素ガ
ス、あるいはヘプタン、ヘキサン等の有機物質等が挙げ
られる。これらのうちで、安全性、経済性の上から不活
性ガスが好ましい。特に窒素ガスが経済性の面より最も
好ましい。
を気体で吹き付けて金属酸化物を基板上で形成する場合
には、金属化合物の吹き出し口と金属酸化物表面の距離
は、どれだけの大きさの金属酸化物を形成するかによっ
て異なるが、この距離は、吹き出し口と金属酸化物表面
の距離/開口部の長軸の長さの比で規定することが好ま
しい。この値は好ましくは0.01〜1、さらに好まし
くは0.05〜0.7、特に好ましくは0.1〜0.5
である。この比はまた吹き出し口の形状によっても異な
るが、1以上では、金属化合物が有効に金属酸化物に変
換されず効率が悪く、好ましくない。金属酸化物が形成
される際の基板自身の温度は、基板近傍及び表面で固体
金属酸化物が形成される温度であれば特に限定されない
が、この温度は形成された金属酸化物の形状に影響を与
える。好ましくは0〜1000℃、さらに好ましくは2
0〜900℃、特に好ましくは100〜900℃であ
る。
は得られた構造体が本明細書の記載中に例示されている
範囲であればいずれであっても差し支えない。一般的に
は、1層目の金属酸化物の突起物を有する金属酸化物構
造体が形成された後、2層目の金属酸化物構造体を形成
する方法が用いられる。具体的には、1層目の金属酸化
物構造体が形成された後に大気圧解放CVD法を始めと
したCVD法、従来公知の焼き付け、蒸着、スパッタリ
ング、ディッピング、及び溶液鍍金等の鍍金、塗布、印
刷等により2層目以上の層を形成する方法が挙げられ
る。勿論他の方法であっても差し支えない。
成された後に大気圧解放CVD法を始めとしたCVD法
により積層する方法であり、さらに好ましくは上述した
好ましい金属酸化物構造体を形成する方法である大気圧
解放CVD法により1層目の金属酸化物構造体を形成し
た後に、金属化合物種を変えて大気圧解放CVD法によ
り2層目以降の金属酸化物層を1層目の金属酸化物構造
体上で形成する方法である。
れる条件は、基板上に吹き付ける金属酸化物の濃度、温
度、基板温度のみでは必ずしも決定されない。例えば、
金属化合物が放出される温度、基板の温度とのバランス
で本発明の針状金属酸化物構造体が得られる。即ち、基
板上に吹き付ける金属化合物の濃度、放出速度、温度あ
るいは基板温度等を制御することが本発明の針状金属酸
化物構造体を得るための重要な要因となる。また、金属
酸化物を積層する際には、形成される金属酸化物種ごと
に金属化合物が放出される温度、基板の温度とのバラン
スにより決定された条件により本発明の針状金属酸化物
構造体が得られる。
は基板上にエピタキシャル成長をしていることがより好
ましい。金属酸化物が基板上でエピタキシャル成長して
いるかどうかは、通常のX線回折法により確認すること
ができる。特に、φスキャン法により基板、及び金属酸
化物の面内方位関係を観察することにより確認する方法
が好ましく用いられる。金属酸化物上の突起物が金属酸
化物結晶である場合、結晶軸が同一方向にある(結晶軸
方位が揃っている)ことが好ましい。例えば、X線ロッ
キング曲線法において測定される結晶軸方位のゆらぎが
10度以内であることが好ましい。さらに好ましくは5
度以内である。
と、放出する前に装置内で金属酸化物の形成が起こり、
詰まり等が発生し、望みの形態を持った金属酸化物を得
ることができず好ましくない。但し、金属化合物が酸
素、水、アンモニア等との反応速度が極めて遅い場合
は、予め系内に酸素、水、アンモニア等を共存させる場
合もある。気体及び/又は微粒子となった金属化合物と
基板が存在する雰囲気は、減圧下であってもよいし、常
圧下あるいは加圧下であってもよい。しかしながら、高
度な減圧下、例えば超真空下で実施すると、金属酸化物
の成長速度が遅く、生産性に劣り好ましくない。加圧下
で実施する場合、金属酸化物の成長速度には問題ない
が、加圧するための設備が必要となる。通常0.001
〜20気圧で実施することが好ましく、さらに好ましく
は0.1〜10気圧である。最も好ましくは常圧であ
る。
は、特に限定されない。反応条件や原料の種類によって
も異なり、例えば原料に亜鉛アセチルアセトネートを用
いた場合は通常の室温、常圧雰囲気下では10分以上が
好ましい。さらに好ましくは30分以上、特に好ましく
は1時間以上である。また、原料としてテトライソプロ
ポキシチタネートを用いた場合は通常の室温、常圧雰囲
気下では3分以下が好ましい。さらに好ましくは90秒
以下である。
を混合して気体及び/又は微粒子にすることもできる
し、気体及び/又は微粒子にした金属化合物を混合させ
てもよい。また、この両方の方法を併用することもでき
る。本発明中で好ましく用いられる反応装置の一例の概
略図を図1に示す。N2 は液体窒素トラップにより脱水
される。金属化合物加熱槽で金属化合物はヒーターによ
り加熱され気体及び/又は微粒子になり、N2 によりノ
ズル、スリットを経由して基板上に吹き付けられる。加
熱槽以降のラインはリボンヒーターで加熱されている。
基板には(0001)面がスリットに向いたAl2 O3
単結晶板を用いている。ヒーターにより加熱された基板
上で金属化合物は本発明中記載の金属酸化物を形成す
る。
の間に空隙がある。使用状況によっては使用時に変形が
起こる可能性がある。すなわち物理的応力により、多く
の棒状体がなぎ倒されたような状況になる可能性があ
る。これを防ぐために、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、エラストマー、シアノアクリレートのような瞬間
接着剤等の有機物質、ガラス、セラミック等の無機物
質、金属等で突起物の間を固定することもできる。
樹脂としては、低、中、高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(以下
「SAN樹脂」と略記する)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(以下「ABS樹脂」と略記
する)、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルメタア
クリレート、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリ
エーテルイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンサル
ファイト、スチレン−ブタジエン共重合体及びその水素
添加組成物等、及びこれら2種類以上の組み合わせのポ
リマーブレンド及び共重合体、例えば、ポリカーボネー
トとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリフェニレンエーテルとポリスチレン等を挙げる
ことができる。
樹脂としては、エポキシ樹脂、DFK樹脂、キシレン樹
脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニル
エステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリ(p−ヒドロキシ安
息香酸)、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂などを挙げることができる。突起物を固
定する為に用いられるエラストマーとしては、天然ゴム
やブタジエンゴム、シリコーンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチ
ルゴム、イソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴ
ム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体
ゴム、アクリルゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴ
ム、塩酸ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、多
硫化ゴム等の合成のゴム、等が挙げられる。その他ポリ
テトラフルオロエチレン、石油樹脂、アルキド樹脂等も
用いることができる。
おける金属酸化物は、突起物のみを取り出された状態で
も使用することができる。本発明における金属酸化物
は、例えばそれをコンデンサー等の用途に使用する場合
は、導電性物質を被覆して使用することができる。本発
明における導電性物質とは、固有抵抗率が10Ω/m以
下であるものを言う。好ましくは、1Ω/m以下であ
る。具体的には、金属及び/又は金属ペースト、ITO
(In2 O3 /SnO2 )、導電性樹脂、炭素薄膜、ダ
イヤモンド薄膜等である。金属の種類は特に限定されな
いが、具体例としては、銅、ニッケル、クロム、鉄、
金、銀、パラジウム、アルミニウム、亜鉛、錫、シリコ
ン、チタン及びこれらの合金が挙げられる。
式図を図2〜5に示す。図2は突起物の先端部のみが金
属酸化物2層で積層されたものであり、図3は突起物の
先端部のみが金属酸化物2層、金属酸化物3層で積層さ
れたものであり、図4は突起物の先端部及び側面部が金
属酸化物2層で積層されたものであり、図5は突起物の
先端部、側面部及び基材表面部が金属酸化物2層で積層
されたものである。本発明中の金属酸化物は、絶縁体、
導電体、固体電解質、蛍光表示管、EL素子、セラミッ
クコンデンサー、アクチュエーター、レーザー発振素
子、冷陰極素子、強誘電体メモリー、圧電体、サーミス
ター、バリスタ、超伝導体等の電子材料、電磁波シール
ド材、光誘電体、光スイッチ、光センサー、太陽電池、
光波長変換素子、光吸収フィルター等の光素子、温度セ
ンサー、ガスセンサー等のセンサー材料、表面修飾剤、
表面保護剤、反射防止剤、抗菌、防汚効果等を目的とす
る表面改質剤、気相や液相やその両方の相における触媒
やその担体等に使用することができる。
らに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り何ら限定されるものではない。
合物加熱槽にZn(C5 H7 O2)2 を仕込んだ。金属
化合物加熱槽を加熱して内温を115℃にした。吹き出
しスリットの真下にAl2 O3 単結晶2個を550℃に
加熱し、(0001)面がスリットに向くようにセット
した。金属化合物加熱槽に1.2dm3 /分の流量で乾
燥窒素ガスを導入し、Zn(C5 H7 O2 )2 をAl2
O3 単結晶上に吹き付けた。吹き付け開始から20分
後、Zn(C5 H7 O2 )2 を吹き付けることを中止し
た。これを金属化合物1と表記する。
タリングにより導電性物質として金を金属酸化物全体に
蒸着した後、走査型電子顕微鏡(以下「SEM」と記述
する)による観察を行った。突起物の大きさの平均値は
旭化成工業(株)製画像解析装置IP−1000を用い
て算出した。突起物の平均長さは3.6μmであり、突
起物断面の円換算径は0.8μmであった。
7 O2 )2 をZn(C5 H7 O2 ) 2 に替えて仕込み、
金属化合物加熱槽を加熱して内温を250℃にした。吹
き出しスリットの真下に金属化合物1のもうひとつをを
600℃に加熱し、基板Al 2 O3 単結晶の(000
1)面がスリットに向くようにセットした。金属化合物
加熱槽に1.2dm3 /分の流量で乾燥窒素ガスを導入
し、Mg(C5 H7 O2)2 を金属酸化物1上に吹き付
けた。吹き付け開始から10分後、得られた金属酸化物
をAl2 O3 単結晶ごと取り外した。
より導電性物質として金を金属酸化物全体に蒸着した
後、SEMによる観察を行った。この際、構造体の立体
的な形状を明らかにするために、得られた構造体を断面
方向からSEM観察を行った。得られたSEM画像を図
6に示す。さらに、得られた金属酸化物の突起物の大き
さの平均値を旭化成工業(株)製画像解析装置IP−1
000を用いて算出した。突起物の平均長さは5μmで
あり、突起物断面の円換算径は1.1μmであった。
に数多くの金属酸化物が積層した突起物を有し、かつ、
小さな容積で表面積を大きくすることができた。該構造
体は、絶縁体、導電体、固体電解質、蛍光表示管、EL
素子、セラミックコンデンサー、アクチュエーター、レ
ーザー発振素子、冷陰極素子、強誘電体メモリー、圧電
体、サーミスター、バリスタ、超伝導体等の電子材料、
電磁波シールド剤、光誘電体、光スイッチ、光センサ
ー、太陽電池、光波長変換素子、光吸収フィルター等の
光素子、温度センサー、ガスセンサー等のセンサー材
料、表面修飾剤、表面保護剤、反射防止剤、抗菌、防汚
効果等を目的とする表面改質剤、気相や液相やその両方
の相における触媒やその担体等に使用することができ
る。
装置の一例の概略図である。
積層された金属酸化物構造体の模式図である。
金属酸化物3層で積層された金属酸化物構造体の模式図
である。
2層で積層された金属酸化物構造体の模式図である。
が金属酸化物2層で積層された金属酸化物構造体の模式
図である。
たSEM写真である。但し、この構造体は、SEM観察
のために全体が導電性物質で覆われている。
Claims (11)
- 【請求項1】 断面の円換算径が0.01〜10000
μmであり、かつ断面の円換算径に対する長さの比が1
以上である金属酸化物の突起物を有しており、該突起物
が2層以上の積層した金属酸化物からなる金属酸化物構
造体。 - 【請求項2】 突起物が、金属酸化物面上の10μm×
10μmの面積当たり0.01〜10000個の密度で
存在する請求項1記載の金属酸化物構造体。 - 【請求項3】 突起物の中心軸が相互に平行である請求
項1又は2記載の金属酸化物構造体。 - 【請求項4】 金属酸化物が金属酸化物単結晶であるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属酸
化物構造体。 - 【請求項5】 突起物を構成する金属酸化物結晶が相互
に平行で、かつ結晶軸が同一方向に成長していることを
特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属酸化物
構造体。 - 【請求項6】 突起物の断面の円換算径に対する長さの
比の加重平均が5未満である請求項1〜5のいずれかに
記載の金属酸化物構造体。 - 【請求項7】 突起物の断面の円換算径に対する長さの
比の加重平均が5以上である請求項1〜5のいずれかに
記載の金属酸化物構造体。 - 【請求項8】 突起物の長さの加重平均が1μm以上で
ある請求項1〜7のいずれかに記載の金属酸化物構造
体。 - 【請求項9】 突起物の先端部分のみが2層以上の積層
した金属酸化物からなる請求項1〜8のいずれかに記載
の金属酸化物構造体。 - 【請求項10】 突起物の先端部分における2層目以上
の層の高さが突起物の側面部分における2層目以上の層
の厚さの1.1倍以上である請求項1〜8のいずれかに
記載の金属酸化物構造体。 - 【請求項11】有機物質、無機物質、金属から選ばれた
少なくとも1種で突起物の間を固定した請求項1〜10
のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19138899A JP2001020073A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 積層した突起物を有する金属酸化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19138899A JP2001020073A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 積層した突起物を有する金属酸化物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001020073A true JP2001020073A (ja) | 2001-01-23 |
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ID=16273782
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---|---|---|---|
JP19138899A Pending JP2001020073A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 積層した突起物を有する金属酸化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001020073A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206799A (ja) * | 2000-01-26 | 2001-07-31 | Masasuke Takada | 酸化亜鉛単結晶およびその製造方法 |
JP2011121862A (ja) * | 2002-07-08 | 2011-06-23 | Qunano Ab | 光電子デバイス、太陽電池、及びフォトディテクタ |
-
1999
- 1999-07-06 JP JP19138899A patent/JP2001020073A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206799A (ja) * | 2000-01-26 | 2001-07-31 | Masasuke Takada | 酸化亜鉛単結晶およびその製造方法 |
JP2011121862A (ja) * | 2002-07-08 | 2011-06-23 | Qunano Ab | 光電子デバイス、太陽電池、及びフォトディテクタ |
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