JP2000067739A - 金属酸化物を用いた構造体 - Google Patents

金属酸化物を用いた構造体

Info

Publication number
JP2000067739A
JP2000067739A JP25469198A JP25469198A JP2000067739A JP 2000067739 A JP2000067739 A JP 2000067739A JP 25469198 A JP25469198 A JP 25469198A JP 25469198 A JP25469198 A JP 25469198A JP 2000067739 A JP2000067739 A JP 2000067739A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
metal oxide
structure according
metal
projections
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25469198A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Saito
秀俊 斉藤
Yoshitomo Ueda
致知 植田
Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
Hideo Kinoshita
秀雄 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP25469198A priority Critical patent/JP2000067739A/ja
Publication of JP2000067739A publication Critical patent/JP2000067739A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 金属酸化物からなる、突起物を有する基
材が突起物の先端を含んだ基材表面の一部または全部を
導電性物質により覆われている構造体であり、好ましく
は、突起物が、基材上の10μm×10μmの面積当た
り0.01〜10000個の密度で存在する構造体。特
に冷陰極素子用途に最適な構造体である。 【効果】 本発明の構造体は、小さな電界で電子放出電
流値を大きくすることができ、特に冷陰極素子用途に好
ましく用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属酸化物構造
体、主に冷陰極素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属酸化物は、セラミックコンデンサ
ー、アクチュエーター、光波長変換素子、レーザー発振
素子、冷陰極素子等の電子材料に使用されている。その
中でも、冷陰極素子は、視野角が広く、低い発熱量で電
子の供給を行うことができ、面で電子供給が可能であ
り、消費電力が低いという特長の故に、フィールドエミ
ッションディスプレイ、テレビ用途に利用が広がってい
る。しかし、現在の冷陰極素子は電子放出電流値が低い
ために、使用する際に蛍光体との間に大きな電界をかけ
る必要があり、発熱量、あるいは消費電力が大きくなる
という課題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小さな電界
で電子放出電流値を大きくした構造体、特に冷陰極素子
として有用な構造体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、冷陰極素子
等に有効な構造体である、小さな電界で電子放出電流値
を大きくした構造体、特に冷陰極素子について鋭意検討
を行った結果、狭い面積に数多くの突起物を有する基材
を作成しこれに電極をつけることにより、冷陰極素子等
に有効な構造体が得られることを見出し本発明に至った
ものである。
【0005】すなわち本発明は、(1)金属酸化物から
なる、突起物を有する基材が突起物の先端を含んだ基材
表面の一部または全部を導電性物質により覆われている
構造体、(2)突起物が、基材上の10μm×10μm
の面積当たり0.01〜10,000個の密度で存在す
る(1)記載の構造体、(3)突起物が、断面の円換算
径が0.01〜10,000μm、かつ長さ/断面の円
換算径の比1以上の棒状物である(1)、(2)記載の
構造体、(4)突起物が、先端の円換算径/断面の円換
算径の比が1未満である(1)〜(3)の構造体。
(5)突起物の中心軸が相互に平行である(1)〜
(4)記載の構造体。(6)基材が金属酸化物単結晶で
あることを特徴とする(1)〜(5)記載の構造体。
(7)突起物を構成する金属酸化物結晶が、基材上に、
相互に平行に、かつ結晶軸が同一方向に成長しているこ
とを特徴とする(1)〜(6)記載の構造体。(8)導
電性物質に外部電極をつけた(1)〜(7)の構造体。
(9)(1)〜(8)記載の構造体からなる冷陰極素
子。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける突起物とは、山形の隆起した部分や、塊状、また
は棒状の構造を持った物のことを言う。突起物の大きさ
は、断面の円換算径が0.01〜10000μmである
ことが好ましく、さらに好ましくは0.05〜100μ
m、最も好ましくは0.1〜10μmである。また、突
起物の形状としては、長さ/断面の円換算径の比、すな
わちアスペクト比が1以上であり、好ましくは3以上で
あり、さらに好ましくは5以上である。アスペクト比が
小さすぎると突起物により電子放出電流値を大きくする
効果が現れない。アスペクト比が高ければ高いほど突起
物の効果が現れるが、アスペクト比が高すぎると導電性
物質で被覆する際に構造体の強度保持が困難になり、樹
脂等により補強する必要が出てくる。
【0007】ここで言う断面とは、突起物の長さの1/
2の位置における面のことを示す。また、ここで言う突
起物の長さとは、突起物が面上から実質的に突起してい
る位置から突起物の頂点までの長さのことを示す。長さ
は使用する用途によって異なり限定されないが、通常、
実用面から0.1〜10000μmが好ましく、より好
ましくは1〜1000μm、さらに好ましくは10〜5
00μmである。突起物の立体的な形状としては特に限
定されないが、棒状類似形状が好ましい。より好ましく
は先端の径が断面の径より小さくなっている形状であ
る。具体的には、突起物の根本部分の径が小さく、先端
部に行くにつれ一度径が大きくなった後、再度径が少し
ずつ減少していくもの、突起物の根本部分から先端部に
行くにつれ径が少しずつ減少していくもの、先端近くの
ある位置から角錐または角錐台や円錐または円錐台や半
球のような形状を取っているもの等が挙げられる。また
この場合、先端の径が断面の径より小さくなっていれ
ば、それ以外の形状を取っていても差し支えない。
【0008】突起物先端の大きさは、先端の形状とも関
わってくるために、特に限定されないが、先端の形状が
面である場合は、先端の円換算径/断面の円換算径の比
が1未満であることが好ましく、より好ましくは0.5
以下、さらに好ましくは0.3以下である。先端の形状
が線である場合は、先端の長さ/断面の円換算径の比が
1未満であることが好ましく、より好ましくは0.5以
下、さらに好ましくは0.3以下である。先端の形状が
点である場合は、先端の長さ/断面の円換算径の比は0
となるのでさらに好ましい。突起物はその中心軸が相互
に平行であることが好ましい。さらに好ましくは、複数
の突起物が相互に平行である面を有しているものであ
る。突起物が面上に存在する割合としては、10μm×
10μmの面積当たり0.01〜10000個であるこ
とが好ましく、より好ましくは1〜1000個、さらに
好ましくは10〜500個である。
【0009】本発明における基材は、突起物を有する金
属酸化物からなる。本発明における金属酸化物とは、金
属種が、周期律表において水素を除く1族、2族、ホウ
素を除く13族、炭素を除く14族、窒素とリンと砒素
を除く15族、Po及び3、4、5、6、7、8、9、
10、11、12族に属する各元素である酸化物であ
る。金属種としては、例えば、Li、Na、K、Rb、
Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、I
n、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、P
o、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、
Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
u、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、R
h、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Z
n、Cd、Hg等であり、これらのなかでもBe、N
a、Mg、Al、Si、K、Ca、Ti、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni、Zn、Ga、Ge、As、Y、Z
r、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、Pb、B
i、Th等がより好ましく、さらにMg、Ti、Ba、
Sr、K、Ta、Nb、Li、Pb、Zr、In、Sn
が特に好ましい。これらの金属は単独でも使用できる
し、二種以上を組み合わせて使用することもできる。例
えば、チタン酸バリウム、SrTiO3 、PZT等が挙
げられる。また、アルカリ金属と他の金属を組み合わせ
て使用することもできる。例えば、Ta、Nbとアルカ
リ金属等を組み合わせてKTaO3 や、NbLiO3
ような複合酸化物を形成させて、金属酸化物とすること
ができる。
【0010】金属酸化物は、基本的には結晶質、非晶質
を問わないが、結晶質であることが好ましい。結晶質は
一種以上の単結晶であっても、多結晶であっても、非晶
部と結晶部を同時に有する一種以上の半結晶性物質であ
っても、また、これらの混合物であってもよい。特に好
ましくは、単結晶である。また、二種類以上の金属酸化
物を用いる場合、金属酸化物は混合されて一層になって
いても、組成の異なる金属酸化物の層が積層されていて
もよい。突起物と突起物を除いた基材の部分の金属酸化
物種は同じであっても違っていてもよい。好ましくは同
じ種類である。
【0011】突起物を除いた基材の形状は、実質的に平
面及び/または曲面を有していればいずれでもよいが、
厚みに対して表面積が大きい板状がより好ましい。ま
た、板状の場合には、突起を有する面の面積が他の面と
比較して最大である面であることが好ましい。突起を有
する面の大きさは特に問わないが、板状である場合に
は、その厚さは実用上から0.01mm〜100mmで
あることが好ましく、さらに好ましくは0.02mm〜
50mm、最も好ましくは0.05mm〜10mmであ
る。金属酸化物からなる基材は、酸素、水、アンモニア
等と反応して金属酸化物を形成する金属化合物から形成
される。
【0012】本発明における金属化合物は、金属酸化物
中の金属を有し、酸素、水、アンモニア等と反応して酸
化物を形成するものであれば特に限定されない。このよ
うな金属化合物として、例えば、金属または金属類似元
素の原子に、アルコールの水酸基の水素が金属で置換さ
れたアルコキシド類、金属または金属類似元素の原子に
アセチルアセトン、エチレンジアミン、ビピペリジン、
ビピラジン、シクロヘキサンジアミン、テトラアザシク
ロテトラデカン、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレ
ンビス(グアニド)、エチレンビス(サリチルアミ
ン)、テトラエチレングリコール、アミノエタノール、
グリシン、トリグリシン、ナフチリジン、フェナントロ
リン、ペンタンジアミン、ピリジン、サリチルアルデヒ
ド、サリチリデンアミン、ポルフィリン、チオ尿素など
から選ばれる配位子を1種あるいは2種以上有する各種
の錯体、配位子としてカルボニル基を有するFe、C
r、Mn、Co、Ni、Mo、V、W、Ruなどの各種
金属カルボニル、
【0013】さらに、カルボニル基、アルキル基、アル
ケニル基、フェニルあるいはアルキルフェニル基、オレ
フィン基、アリール基、シクロブタジエン基をはじめと
する共役ジエン基、シクロペンタジエニル基をはじめと
するジエニル基、トリエン基、アレーン基、シクロヘプ
タトリエニル基をはじめとするトリエニル基などから選
ばれる配位子を1種あるいは2種以上有する各種の金属
化合物、ハロゲン化金属化合物を使用することができ
る。また、金属錯体も使用することができる。この中で
も、アセチルアセトン等の錯体、アルコキシド類がより
好ましく用いられる。
【0014】本発明における錯体としては、金属にβ−
ジケトン類、ケトエステル類、ヒドロキシカルボン酸類
またはその塩類、各種のシッフ塩基類、ケトアルコール
類、多価アミン類、アルカノールアミン類、エノール性
活性水素化合物類、ジカルボン酸類、グリコール類、フ
ェロセン類などの配位子が1種あるいは2種以上結合し
た化合物である。
【0015】本発明に用いられる錯体の配位子となる化
合物の具体例としては、例えば、アセチルアセトン、エ
チレンジアミン、トリエチレンジアミン、エチレンテト
ラミン、ビピペリジン、シクロヘキサンジアミン、テト
ラアザシクロテトラデカン、エチレンジアミンテトラ酢
酸、エチレンビス(グアニド)、エチレンビス(サリチ
ルアミン)、テトラエチレングリコール、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、酒石酸、グリシン、ト
リグリシン、ナフチリジン、フェナントロリン、ペンタ
ンジアミン、サリチルアルデヒド、カテコール、ポルフ
ィリン、チオ尿素、8−ヒドロキシキノリン、8−ヒド
ロキシキナルジン、β−アミノエチルメルカプタン、ビ
スアセチルアセトンエチレンジイミン、エリオクロムブ
ラックT、オキシン、キナルジン酸サリチルアルドキシ
ム、ピコリン酸、グリシン、ジメチルグリオキシマト、
ジメチルグリオキシム、α−ベンゾインオキシム、N,
N’−ビス(1−メチル−3−オキソブチリデン)エチ
レンジアミン、
【0016】3−{(2−アミノエチル)アミノ}−1
−プロパノール、3−(アミノエチルイミノ)−2−ブ
タンオキシム、アラニン、N,N’−ビス(2−アミノ
ベンジリデン)エチレンジアミン、α−アミノ−α−メ
チルマロン酸、2−{(3−アミノプロピル)アミノ}
エタノール、アスパラギン酸、1−フェニル−1,3,
5−ヘキサントリオン、5,5’−(1,2−エタンジ
イルジニトリロ)ビス(1−フェニル−1,3−ヘキサ
ンジオン)、1,3−ビス{ビス[2−(1−エチルベ
ンズイミダゾリル)メチル]アミノ}−2−プロパノー
ル、1,2−ビス(ピリジン−α−アルジミノ)エタ
ン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジルエチル)アミノ
メチル}ベンゼン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジル
エチル)アミノメチル}フェノール、2,2’−ビピペ
リジン、2,6−ビス{ビス(2−ピリジルメチル)ア
ミノメチル}−4−メチルフェノール、
【0017】2,2’−ビピリジン、2,2’−ビピラ
ジン、ヒドロトリス(1−ピラゾリル)ホウ酸イオン、
カテコール、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,
4,8,11−テトラアザシクロドデカン、3,4:
9,10−ジベンゾ−1,5,8,12−テトラアザシ
クロテトラデカン−1,11−ジエン、2,6−ジアセ
チルピリジンジオキシム、ジベンジルスルフィド、N−
{2−(ジエチルアミノ)エチル}−3−アミノ−1−
プロパノール、o−フェニレンビス(ジメチルホスフィ
ン)、2−{2−(ジメチルアミノ)エチルチオ}エタ
ノール、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、
N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミ
ン、ジメチルグリオキシム、1,2−ビス(ジメチルホ
スフィノ)エタン、1,3−ビス(ジアセチルモノオキ
シムイミノ)プロパン、
【0018】3,3’−トリメチレンジニトロビス(2
−ブタンオキシム)1,5−ジアミノ−3−ペンタノー
ルジピバロイルメタン、1,2−ビス(ジフェニルホス
フィノ)エタン、ジエチルジチオカルバミン酸イオン、
N,N’−ビス{2−(N,N’−ジエチルアミノエチ
ル)アミノエチル}オキサミド、エチレンジアミンテト
ラ酢酸、7−ヒドロキシ−4−メチル−5−アザヘプト
−4−エン−2−オン、2−アミノエタノール、N,
N’−エチレンビス(3−カルボキシサリチリデンアミ
ン)、1,3−ビス(3−ホルミル−5−メチルサリチ
リデンアミノ)プロパン、3−グリシルアミノ−1−プ
ロパノール、グリシルグリシン、N’−(2−ヒドロキ
シエチル)エチレンジアミントリ酢酸、ヘキサフルオロ
アセチルアセトン、ヒスチジン、5,26:13,18
−ジイミノ−7,11:20,24−ジニトロジベンゾ
[c,n] −1,6,12,17−テトラアザシクロド
コシン、2,6−ビス{N−(2−ヒドロキシフェニ
ル)イミノメチル}−4−メチルフェノール、5,5,
7,12,12,14−ヘキサメチル−1,4,8,1
1−テトラアザシクロテトラデカン−N,N”−ジ酢
酸、
【0019】1,2−ジメチルイミダゾール、3,3’
−エチレンビス(イミノメチリデン)−ジ−2,4−ペ
ンタンジオン、N,N’−ビス(5−アミノ−3−ヒド
ロキシペンチル)マロンアミド、メチオニン、2−ヒド
ロキシ−6−メチルピリジン、メチルイミノジ酢酸、
1,1−ジシアノエチレン−2,2−ジチオール、1,
8−ナフチリジン、3−(2−ヒドロキシエチルイミ
ノ)−2−ブタノンオキシム、2,3,7,8,12,
13,17,18−オクタエチルポルフィリン、2,
3,7,8,12,13,17,18−オクタメチルポ
ルフィリン、シュウ酸、オキサミド、2−ピリジルアル
ドキシム、3−{2−(2−ピリジル)エチルアミノ}
−1−プロパノール、3−(2−ピリジルエチルイミ
ノ)−2−ブタノンオキシム、2−ピコリルアミン、3
−(2−ピリジルメチルイミノ)−2−ブタノンオキシ
ム、二亜リン酸二水素イオン、3−n−プロピルイミノ
−2−ブタノンオキシム、プロリン、2,4−ペンタン
ジアミン、ピリジン、
【0020】N,N’−ジピリドキシリデンエチレンジ
アミン、N−ピリドキシリデングリシン、ピリジン−2
−チオール、1,5−ビス(サリチリデンアミノ)−3
−ペンタノール、サリチルアルデヒド、N−サリチリデ
ンメチルアミン、サリチル酸、N−(サリチリデン)−
N’−(1−メチル−3−オキソブチリデン)エチレン
ジアミン、サリチリデンアミン、N,N’−ジサリチリ
デン−2,2’−ビフェニリレンジアミン、N,N’−
ジサリチリデン−2−メチル−2−(2−ベンジルチオ
エチル)エチレンジアミン、N,N’−ジサリチリデン
−4−アザ−1,7−ヘプタンジアミン、N,N’−ジ
サリチリデンエチレンジアミン、N−サリチリデングリ
シン、サリチルアルドキシム、N,N’−ジサリチリデ
ン−o−フェニレンジアミン、N,N’−ジサリチリデ
ントリメチレンジアミン、
【0021】3−サリチリデンアミノ−1−プロパノー
ル、テトラベンゾ[b,f,j,n]−1,5,9,1
3−テトラアザシクロヘキサデシン、1,4,7−トリ
アザシクロノナン、5,14−ジヒドロジベンゾ[b,
i]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデシ
ン、トリス(2−ベンズイミダゾリルメチル)アミン、
6,7,8,9,16,17,18,19−オクタヒド
ロジシクロヘプタ[b,j]−1,4,8,11−テト
ラアザシクロテトラデセン、4,6,6−トリメチル−
3,7−ジアザノン−3−エン−1,9−ジオール、ト
リス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリルメチル)アミ
ン、2,2’:6’,2”−テルピリジン、5,7,
7,12,14,14−ヘキサメチル−1,4,8,1
1−テトラアザシクロテトラデカン、テトラヒドロフラ
ン、トリス(2−ピリジルメチル)アミン、N,N,
N’,N’−テトラメチル尿素、
【0022】N,N’−ビス(3−アミノプロピル)オ
キサミド、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリ
ジルメチル)エチレンジアミン、all−cis−5,
10,15,20−テトラキス{2−(2,2’−ジメ
チルプロピオンアミド)フェニル}ポルフィリン、5,
10,15,20−テトラフェニルポルフィリン、1,
4,7−トリス(2−ピリジルメチル)−1,4,7−
トリアザシクロノナン、ヒドロトリス(1−ピラゾリ
ル)ボレイト、3,3’4−トリメチルジピロメテン、
トリメチレンジアミンテトラ酢酸、3,3’5,5’−
テトラメチルジピロメテン、5,10,15,20−テ
トラキス(p−トリポルフィリン)などが挙げられる。
【0023】本発明における基材の製造方法は、金属酸
化物の原料である金属化合物を気体及び/または微粒子
とし、酸素、水、アンモニア等と反応させる方法が好ま
しく用いられる。基材を形成する際に、特定の基板を用
いて基材を形成することがより好ましい。基材が形成さ
れるのは、金属化合物の気体及び/または微粒子を基材
表面で金属酸化物に反応させる方法でも、気体及び/ま
たは微粒子となった金属酸化物を析出及び/または積層
する方法でもいずれの方法でもよい。また、この両方の
方法を併用することもできる。
【0024】ここで言う特定の基板とは、例えば、酸化
アルミニウム、SrTiO3 等のような金属酸化物単結
晶板、通常のセラミック、シリコンを含む金属、ガラ
ス、プラスチック等のことを言う。ガラス、プラスチッ
クを使用する際は、表面が配向処理されていることが好
ましい。これらの中で好ましく用いられるのは金属酸化
物である。特に好ましく用いられるのは、酸化アルミニ
ウム、SrTiO3 等の金属酸化物単結晶である。この
場合の結晶は一種以上の単結晶であっても、多結晶であ
っても、非晶部と結晶部を同時に有する一種以上の半結
晶性物質であっても、またこれらの混合物であってもよ
い。最も好ましくは単結晶である。この場合、基板表面
は単結晶の特定の面になっていることが好ましい。具体
的には、酸化アルミニウムを用いる場合には(000
1)面、SrTiO3 を用いる場合には(001)面で
あることが好ましい。また、金属酸化物からなる基材を
構造体として使用する場合、基板は構造体中に含まれて
いても含まれていなくてもよい。
【0025】まず、金属化合物を気体及び/または微粒
子にする。突起物を有する金属酸化物を得るためには、
この際の温度条件を制御することが重要である。この際
の温度は用いる金属化合物により異なる。好ましくは金
属化合物が気化する温度、あるいはそれ以上に加熱され
た温度であり、特に好ましくは50〜200℃である。
こうして気体及び/または微粒子となった金属化合物に
よりそのまま基材を形成しても、他の気体で吹き付けて
基材を形成してもどちらでもよい。
【0026】気体及び/または微粒子となった金属化合
物を吹き付ける場合に用いられる気体は、使用する金属
化合物と反応するものでなければ特に限定はされない。
具体例として、窒素ガスやヘリウム、ネオン、アルゴン
等の不活性ガス、炭酸ガス、有機弗素ガス、あるいはヘ
プタン、ヘキサン等の有機物質等が挙げられる。これら
のうちで、安全性、経済性の上から不活性ガスが好まし
い。特に窒素ガスが経済性の面より最も好ましい。
【0027】気体及び/または微粒子となった金属化合
物を気体で吹き付けて基材を基板上で形成する場合に
は、金属化合物の吹き出し口と基材表面の距離は、どれ
だけの大きさの基材を形成するかによって異なるが、こ
の距離は、吹き出し口と基材表面の距離/開口部の長軸
の長さの比で規定することが好ましい。この値は好まし
くは0.01〜1、さらに好ましくは0.05〜0.
7、特に好ましくは0.1〜0.5である。この比は吹
き出し口の形状によっても異なるが、1以上では、金属
化合物が有効に金属酸化物に変換されず効率が悪く、好
ましくない。
【0028】基材が形成される際の基材自身の温度は、
基材近傍及び表面で固体金属酸化物が形成される温度で
あれば特に限定されないが、好ましくは0〜800℃、
さらに好ましくは20〜700℃、特に好ましくは10
0〜600℃である。基板が金属酸化物である場合、基
材は基板上にエピタキシャル成長をしていることがより
好ましい。基材が基板上でエピタキシャル成長している
かどうかは、通常のX線回折法により確認することがで
きる。特に、φスキャン法により基板及び基材の面内方
位関係を観察することにより確認する方法が好ましく用
いられる。
【0029】基材上の突起物が金属酸化物結晶である場
合、結晶軸が同一方向にある(結晶軸方位が揃ってい
る)ことが好ましい。例えば、X線ロッキング曲線法に
おいて測定される結晶軸方位のゆらぎが5度以内である
ことが好ましい。系内に酸素、水、アンモニア等が存在
すると、放出する前に装置内で金属酸化物の形成が起こ
り、詰まり等が発生し、望みの形態を持った基材を得る
ことができず好ましくない。但し、金属化合物が酸素、
水、アンモニア等との反応速度が極めて遅い場合は、予
め系内に酸素、水、アンモニア等を共存させる場合もあ
る。
【0030】気体及び/または微粒子となった金属化合
物と基材が存在する雰囲気は、減圧下であってもよい
し、常圧下あるいは加圧下であってもよい。しかしなが
ら、高度な減圧下、例えば超真空下で実施すると、金属
酸化物の成長速度が遅く、生産性に劣り好ましくない。
加圧下で実施する場合、酸化物の成長速度には問題ない
が、加圧するための設備が必要となる。通常0.001
〜20atmで実施することが好ましく、さらに好まし
くは0.1〜10atmである。最も好ましくは常圧で
ある。基材を形成する際には、金属化合物を混合して気
体及び/または微粒子にすることもできるし、気体及び
/または微粒子にした金属化合物を混合させてもよい。
また、この両方の方法を併用することもできる。
【0031】本発明で好ましく用いられる反応装置の一
例の略図を図1に示す。N2 は液体窒素トラップにより
脱水される。金属化合物は、金属化合物加熱槽でヒータ
ーにより加熱され気体及び/または微粒子になり、N2
によりノズル、スリットを経由して基板上に吹き付けら
れる。加熱槽以降のラインはリボンヒーターで加熱され
ている。基板には(0001)面がスリットに向いたA
2 3単結晶板を用いている。金属化合物はヒータに
より加熱された基板上で本発明の基材を形成する。
【0032】本発明における導電性物質とは、固有抵抗
率が10Ω/m以下であるものを言う。好ましくは、1
Ω/m以下である。具体的には、金属及び/または金属
ペースト、ITO(In2 3 /SnO2 )、導電性樹
脂、炭素薄膜、ダイヤモンド薄膜等である。金属の種類
は特に限定されないが、具体例としては、銅、ニッケ
ル、クロム、鉄、金、銀、パラジウム、アルミニウム、
亜鉛、錫、シリコン、チタン及びこれらの合金が挙げら
れる。
【0033】本発明における基材は、導電性物質により
被覆される。導電性物質は2つ以上の部分に分かれてい
てもよい。ここで言う2つ以上の部分に分かれていると
は、実質的に互いに導電性を示さない2つ以上の部分に
分かれていることを示す。この部分は、2つ以上であっ
てもよいが、他の導電性物質を介して、実質的に互いに
導電性を示す電気的に1つの部分につながっていること
が好ましい。基材が導電性物質により被覆される部分は
基材上のいずれの部分であっても良い。好ましくは導電
性物質が基材上の突起物を含んで被覆しているものであ
る。特に好ましくは導電性物質が基材上の突起物の先端
を含んで被覆しているものである。
【0034】次に、基材と導電性物質を形成、または結
合させる方法について記す。この方法には、基材の上に
導電性物質を直接形成する方法、基材と導電性物質を直
接結合する方法が知られている。基材の上に導電性物質
を直接形成する方法としては、導電性物質を気相や液相
を通じて物理的、または化学的に基材上に形成する方法
であり、蒸着、スパッタリング、ディッピング、及び溶
液鍍金等の鍍金、塗布、印刷が挙げられる。基材と導電
性物質を直接結合する方法は、従来公知の焼き付け等の
方法に加え、特公昭57−13515号公報、特開昭6
1−17475号公報に記載の方法、すなわち、導電性
物質と基材の間に該導電性物質の粉末または該導電性物
質の主たる成分とする粉末を介在させ、反応性、または
不活性な雰囲気中で導電性物質の融点より低い温度で加
熱して熱処理する方法等が挙げられる。
【0035】好ましい構造体の一例の模式図を図2に示
す。本発明における金属酸化物構造体は、外部電極を取
り付けて使用することができる。外部電極は導電性物質
と電気的につながっていればいずれの形状であっても差
し支えない。導電性物質と外部電極を形成、または結合
させる方法は上記の導電性物質と金属酸化物の場合に挙
げたような方法の他にはんだで接合する方法、ワイヤー
ボンディング等の方法が用いられる。
【0036】
【発明の効果】本発明に記載の構造体は、小さな電界で
電子放出電流値を大きくすることができた。さらに本発
明の構造体は、特に冷陰極素子としての用途に好ましく
利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で好ましく用いられる反応装置の一例の
略図である。
【図2】本発明の構造体の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中沢 桂一 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成工業株式会社内 (72)発明者 木下 秀雄 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA17A AA19 AR00B AT00A BA02 DD03A GB41 JA11A JG01B JG10 YY00A 5C027 AA03 AA10 BB02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物からなる、突起物を有する基
    材が突起物の先端を含んだ基材表面の一部または全部を
    導電性物質により覆われている構造体。
  2. 【請求項2】 突起物が、基材上の10μm×10μm
    の面積当たり0.01〜10,000個の密度で存在す
    る請求項1記載の構造体。
  3. 【請求項3】 突起物が、断面の円換算径が0.01〜
    10,000μm、かつ長さ/断面の円換算径の比が1
    以上の棒状物である請求項1または2記載の構造体。
  4. 【請求項4】 突起物が、先端の円換算径/断面の円換
    算径の比が1未満である請求項1〜3のいずれかに記載
    の構造体。
  5. 【請求項5】 突起物の中心軸が相互に平行である請求
    項1〜4のいずれかに記載の構造体。
  6. 【請求項6】 基材が金属酸化物単結晶であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の構造体。
  7. 【請求項7】 突起物を構成する金属酸化物結晶が、基
    材上に、相互に平行に、かつ結晶軸が同一方向に成長し
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の構造体。
  8. 【請求項8】 導電性物質に外部電極をつけた請求項1
    〜7のいずれかに記載の構造体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載の構造体からなる冷陰
    極素子。
JP25469198A 1998-08-26 1998-08-26 金属酸化物を用いた構造体 Pending JP2000067739A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25469198A JP2000067739A (ja) 1998-08-26 1998-08-26 金属酸化物を用いた構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25469198A JP2000067739A (ja) 1998-08-26 1998-08-26 金属酸化物を用いた構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000067739A true JP2000067739A (ja) 2000-03-03

Family

ID=17268533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25469198A Pending JP2000067739A (ja) 1998-08-26 1998-08-26 金属酸化物を用いた構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000067739A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004119018A (ja) * 2002-09-20 2004-04-15 Japan Fine Ceramics Center 電子放出素子
JP2007299723A (ja) * 2006-04-07 2007-11-15 Asahi Glass Co Ltd 電界電子放出素子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004119018A (ja) * 2002-09-20 2004-04-15 Japan Fine Ceramics Center 電子放出素子
JP2007299723A (ja) * 2006-04-07 2007-11-15 Asahi Glass Co Ltd 電界電子放出素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000026119A (ja) 透明導電性酸化物薄膜を有する物品及びその製造方法
JPH04104937A (ja) 導電性酸化亜鉛焼結体及びその製法並びに用途
Tachikawa et al. High T c superconducting films of Y‐Ba‐Cu oxide prepared by low‐pressure plasma spraying
JP2000007333A (ja) 金属酸化物およびこれを用いた薄膜形成用ターゲット材の製法、金属酸化物薄膜形成用ターゲット材および金属酸化物薄膜の形成法
Abe et al. High-rate sputter deposition of electrochromic nickel oxide thin films using substrate cooling and water vapor injection
JPH0350148A (ja) 酸化亜鉛焼結体及びその製造法並びに用途
JP2000269561A (ja) 複合構造体
JP2000067739A (ja) 金属酸化物を用いた構造体
JP2000067740A (ja) 金属酸化物の構造体
CN101405426A (zh) SiOx:Si合成材料复合物及其制造方法
JP2001114600A (ja) 金属酸化物構造体及びその製造方法
JP4651138B2 (ja) 酸化亜鉛構造体の製造方法
JP2001115262A (ja) 積層した突起物を持つ金属酸化物
JP2000058365A (ja) 金属酸化物構造体
JP2000058366A (ja) 積層構造体
JP2004127730A (ja) 針状金属酸化物構造体及びその製造方法
CN117280073A (zh) 溅射靶和铯钨氧化物膜的成膜方法
JP2001020073A (ja) 積層した突起物を有する金属酸化物
JP2000104169A (ja) 網目状金属酸化物構造体
JP2000247800A (ja) 突起物を持った金属酸化物構造体
JP2000103700A (ja) 金属酸化物による構造体
JP4259677B2 (ja) 特定の位置に突起物を有する金属酸化物構造体及びその製造方法
JP2000096236A (ja) 網目状構造を有する金属酸化物構造体
JP2004124180A (ja) 針状金属酸化物構造体の製造方法及び製造装置
JP2000276999A (ja) 電子放出素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20031201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040126

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050519

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070522