JP2000276999A - 電子放出素子 - Google Patents

電子放出素子

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JP2000276999A
JP2000276999A JP7790399A JP7790399A JP2000276999A JP 2000276999 A JP2000276999 A JP 2000276999A JP 7790399 A JP7790399 A JP 7790399A JP 7790399 A JP7790399 A JP 7790399A JP 2000276999 A JP2000276999 A JP 2000276999A
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致知 植田
Hideo Kinoshita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の冷陰極素子よりも、製造方法が簡単で製
造コストの低い冷陰極素子を提供する。 【解決手段】この電子放出体は、部材3とゲート電極4
と区画部材6とを備えている。先ず、基板11の一方の
面に多数の針状体12が形成された剣山状部材1を作製
する。基板11はAl2 3 単結晶板であり、針状体1
2は酸化亜鉛である。この剣山状部材1の針状体12側
の表面全体に金属薄膜2を形成することにより、多数の
突起状の電子放出体31を有する部材3を得る。ゲート
電極4は、電子放出体31の先端部を露出させる穴41
を有する。区画部材6は、電子放出体31を複数個毎に
区分する空洞61を形成するための部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子放出素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子放出素子としては、従来より、例え
ばブラウン管のような熱陰極素子が用いられてきた。し
かし、熱陰極素子は、熱エネルギーによって電子を放出
させるために、エネルギー効率が低いという問題点があ
る。そのため、近年は、電子放出に熱エネルギーを使用
しない冷陰極素子の需要が大きくなりつつある。
【0003】冷陰極素子の一例として、図5に示す構造
のアレイ状電界放射冷陰極が挙げられる。この冷陰極素
子は、シリコン基板8上に、多数のコーン状の電子放出
体31が隙間を開けて並列に配置されている。各電子放
出体31は絶縁層60で分離された空洞内に配置され、
この絶縁層60の上に、各電子放出体31の先端部を露
出させる穴41を有するゲート電極4が設けてある。こ
の冷陰極素子では、ゲート電極4と電子放出体31との
間に高電圧を印加することにより、電子放出体31の先
端に強い電界が生じて、電子放出体31の先端から電子
が放出する。
【0004】この冷陰極素子はスピント型と称され、例
えば以下のようにして作製される。先ず、高導電率シリ
コン基板8の上に、絶縁層60となるシリコン酸化膜を
形成し、その上にゲート電極4となるモリブデン膜を成
膜する。次に、このモリブデン膜の上にホールパターン
を形成し、このパターンを用いてモリブデン膜とシリコ
ン酸化膜をエッチングする。これにより、モリブデン膜
とシリコン酸化膜に、各電子放出体の位置に対応させた
穴が形成される。次に、モリブデン膜の穴の部分に、ア
ルミニウムの犠牲層を斜め蒸着した後、モリブデンをシ
リコン酸化膜の穴にコーン状に蒸着する。次に、アルミ
ニウムの犠牲層をエッチングにより除去する。
【0005】その他の多数の突起物を有する構造体とし
て、例えば針状結晶が挙げられる。従来より、多数の針
状結晶を形成する方法として、有機金属熱分解法(以下
MOCVD法と記述する)を用いて III−V族化合物半
導体、IV−VI族化合物半導体、元素半導体のいずれか少
なくとも一者からなる針状結晶をMOCVD法を用いて
形成する方法が行われている。しかし、この方法で得ら
れる針状結晶は III−V族化合物半導体、IV−VI族化合
物半導体、元素半導体のいずれか少なくとも一者からな
り、金属酸化物の形成に関しては公知の文献には教示も
示唆もない。
【0006】さらに、常圧下、MOCVD法を用いて金
属酸化物を形成する方法として、例えばジャーナル・オ
ブ・ザ・セラミック・ソサイエティー・オブ・ジャパ
ン,105(1997年)第551頁から第554頁
(Journal of theCeramic So
ciety of Japan,105(1997)p
p.L551〜R554)に記載されている方法があ
る。しかし、該論文中に記載の方法では酸化チタン薄膜
が形成されるのみで、高い存在密度を有する針状結晶を
得る方法は開示されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の冷陰
極素子よりもエネルギー効率の高い電子放出素子を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、電子放出
素子として好ましく用いられる構造体について鋭意検討
を行った結果、ある特定の形状を有する針状体が特定の
密度で存在する金属酸化物を見出し、本発明を完成する
に至ったものである。すなわち本発明は、下記の(1)
〜(11)の電子放出素子を提供する。 (1)断面の円換算径0.01〜10000μmかつ断
面の円換算径に対する長さの比が0.01以上1未満で
ある金属酸化物の突起物を有する電子放出素子。 (2)突起物が、金属酸化物面上の10μm×10μm
の面積当たり0.01〜10000個の密度で存在する
(1)記載の電子放出素子。 (3)突起物の中心軸が相互に平行である(1)、
(2)記載の電子放出素子。 (4)金属酸化物が金属酸化物単結晶であることを特徴
とする(1)〜(3)記載の電子放出素子。 (5)突起物を構成する金属酸化物結晶が相互に平行
に、かつ結晶軸が同一方向に成長していることを特徴と
する(1)〜(4)記載の電子放出素子。 (6)突起物の断面の円換算径に対する長さの比の加重
平均が0.01以上0.5未満である(1)〜(5)記
載の電子放出素子。 (7)突起物の断面の円換算径に対する長さの比の加重
平均が0.5以上1未満である(1)〜(5)記載の電
子放出素子。 (8)突起物の長さの加重平均が0.1μm以上である
(1)〜(7)記載の電子放出素子。 (9)突起物の長さの加重平均が0.1μm未満である
(1)〜(7)記載の電子放出素子。 (10)突起物の先端が導電性物質で被覆された(1)
〜(9)記載の電子放出素子。 (11)有機物質、無機物質、金属で突起物の間を固定
した(1)〜(10)記載の電子放出素子。
【0009】本発明は、また、多数の突起状の電子放出
体が隙間を開けて並列に配置されている構造の電子放出
素子において、前記電子放出体は、導電性を有する金
属酸化物の針状体であるか、金属酸化物からなる針状
体の少なくとも先端部に導電性物質が被覆されたもので
あり、この針状体が下記の方法で得られたものであるこ
とを特徴とする電子放出素子を提供する。
【0010】上記針状体の製造方法は、空気中の酸素ま
たは水と反応して酸化物を形成する金属化合物を原材料
として用い、所定圧力の空気が存在する空間に設置され
た基板の面に、この金属化合物の気体および/または微
粒子を向かわせて、金属酸化物を基板面上にエピタキシ
ャル成長させる方法である。この方法により、基板と金
属酸化物からなる多数の針状体とで構成され、針状体が
基板面から垂直に延びていて、隣り合う針状体同士に隙
間を有する剣山状部材が得られる。なお、針状体の断面
の円換算径および配置密度は、製造条件の設定などによ
り所定径および所定密度に制御される。
【0011】本発明の請求項12〜16に係る電子放出
素子(アレイ状電界放射冷陰極)によれば、突起状の電
子放出体が、上記方法によって得られた金属酸化物から
なる針状体により、あるいは、この針状体の表面に金属
薄膜を被覆することにより形成されるため、従来のアレ
イ状電界放射冷陰極と比較して製造方法が簡単になる。
【0012】本発明の電子放出素子において、針状体の
断面(針状体の長さ方向中心点での断面)の円換算径は
小さいほど好ましいが、上記方法によって、断面の円換
算径が0.01μm未満の針状体を得ることは困難であ
る。針状体の断面の円換算径が10000μmを超える
と、電子放出体としての作用が十分に得られ難い。針状
体の断面の円換算径の好ましい範囲は0.01μm以上
10000μm以下であり、より好ましい範囲は0.0
1μm以上100μm以下であり、さらに好ましい範囲
は0.1μm以上10μm以下である。
【0013】なお、円換算径とは、例えば画像解析を利
用した従来公知の方法で測定された断面積を、円周率π
で除した値の平方根を2倍した値である。本発明の電子
放出素子において、針状体の配置密度は大きいほど好ま
しいが、上記方法によって、基板面100μm2 当たり
の配置密度が10000本を超える針状体を得ることは
困難である。基板面100μm2 当たりの配置密度が
0.01本未満であると、電子放出体としての作用が十
分に得られ難い。針状体の配置密度(基板面100μm
2 当たり)の好ましい範囲は0.01本以上10000
本以下であり、より好ましい範囲は0.01本以上10
00本以下であり、さらに好ましい範囲は1本以上50
0本以下である。
【0014】本発明の電子放出素子において、針状体の
長さは、0.1μm以上10000μm以下であること
が好ましい。針状体の長さが0.1μm未満であると電
子放出体としての作用が十分に得られ難く、10000
μmを超えると針状体の機械的強度が著しく低下する。
針状体の長さのより好ましい範囲は1μm以上1000
μm以下であり、さらに好ましい範囲は10μm以上5
00以下である。
【0015】本発明の電子放出素子において、針状体の
断面の円換算径に対する長さの比(アスペクト比)は
0.01以上1.0未満であることが好ましい。アスペ
クト比がこの範囲を外れると、電子放出体としての作用
が十分に得られ難い。また、アスペクト比が1.0を超
えると、使用時に変形が生じる可能性が高くなる。ま
た、針状体の中心軸は相互に平行であることが好まし
い。針状体をなす金属酸化物は単結晶であることが好ま
しい。針状体(金属酸化物結晶)は相互に平行に、且つ
結晶軸が同一方向に存在していることが好ましい。
【0016】針状体の断面形状は円形、略円形、多角
形、略多角形等、いずれであってもよい。また、針状体
の断面形状は、長さ方向全体で同じであっても、途中で
変化するものであってもよいが、先端が例えば円錐の頂
点のように先鋭化されているものが好ましい。また、針
状体の断面形状が途中で変化する場合には、隣り合う針
状体同士が接触しないようにする。
【0017】本発明の電子放出素子の針状体を製造する
上記方法において、基板を設置する空間の圧力は大気圧
にすることが好ましい。また、原材料として使用する金
属化合物は、揮発性の高いものであることが好ましい。
本発明の電子放出素子の針状体をなす金属酸化物として
は、例えば、MgO、Al2 3 、In2 3 、SiO
2 、SnO2 、TiO2 、ZnO、チタン酸バリウム、
SrTiO3 、LiNiO3 、PZT、YBCO、YS
Z、YAG、ITO(In2 3 /SnO2 )等が挙げ
られる。また、ZnO中にAl2 3 がドーピングされ
ているようなものであってよい。さらに、KTaO
3 や、NbLiO3 のような複合酸化物であってもよ
い。
【0018】また、二種類以上の金属酸化物を用いても
よい。その場合、針状体は、混合された金属酸化物によ
り形成されていてもよいし、組成の異なる金属酸化物の
層が積層された状態になっていてもよい。針状体をなす
金属酸化物が絶縁体の場合には、針状体の少なくも先端
部に導電性物質を被覆する必要がある。針状体をなす金
属酸化物が導電性を有する(金属的または半導体的な導
電性を示す)場合には、必ずしも導電性物質を被覆する
必要はないが、例えば使用する金属酸化物の導電率があ
まり高くない場合(半導体的な導電性である場合)に
は、十分な電子放出作用を得るために導電性物質を被覆
することが好ましい。
【0019】本発明の電子放出素子を作製する際には、
例えば、先ず、上記方法により、基板上に多数の針状体
が形成された前記剣山状部材を作製する。次に、必要に
応じて、この剣山状部材の針状体の表面に導電性物質を
被覆する。導電性物質の被覆は、少なくとも針状体の先
端部に設けるが、針状体の表面全体に設けてあってもよ
い。
【0020】針状体に被覆する導電性物質としては、固
有抵抗率が10Ω/m以下、好ましくは1Ω/m以下の
物質を使用する。具体的には、銅、ニッケル、クロム、
鉄、金、銀、パラジウム、アルミニウム、亜鉛、錫、ま
たはチタン等の金属、これらの金属の合金、シリコン、
ITO(In2 3 /SnO2 )、導電性樹脂、炭素薄
膜、ダイヤモンド薄膜等が挙げられる。
【0021】針状体の表面に導電性物質を被覆する方法
としては、導電性物質を、気相や液相を通じて物理的ま
たは化学的に金属酸化物上に形成する方法、例えば、蒸
着、スパッタリング、ディッピング、および溶液鍍金等
の鍍金、塗布、印刷が挙げられる。また、焼き付け法
や、特公昭57−13515号公報や特開昭61−17
475号公報に記載の方法(導電性物質と金属酸化物の
間に該導電性物質の粉末または該導電性物質の主たる成
分とする粉末を介在させ、反応性または不活性な雰囲気
中で、導電性物質の融点より低い温度で加熱して熱処理
する方法)等が挙げられる。
【0022】本発明の電子放出素子においては、剣山状
部材の針状体が倒れたり折れたりすることを防止するた
めに、隣り合う針状体同士の隙間の基板側の部分を合成
樹脂やエラストマー等で埋めることが好ましい。この隙
間を埋める材料として使用可能な材料としては、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、およびシアノア
クリレートのような瞬間接着剤等の有機物質、または、
ガラスやセラミックス等の無機物質が挙げられる。[剣
山状部材の作製方法]基板と金属酸化物からなる多数の
針状体とで構成された前記剣山状部材を得るための、上
述の方法について、以下に詳述する。
【0023】この方法は、原材料である金属化合物を
気体化および/または微粒子化する工程と、気体化お
よび/または微粒子化された金属化合物を、所定圧力の
空気が存在する空間に設置された基板の面に向かわせる
工程と、この金属化合物を空気中の酸素または水と反
応させて、金属酸化物からなる多数の針状体を基板面上
にエピタキシャル成長させる工程とで構成される。
【0024】原材料である金属化合物としては、空気中
の酸素または水と反応して目的とする金属酸化物が形成
されるものを使用する。このような金属化合物として
は、例えばアルコキシド類、配位子として、アセチ
ルアセトン、エチレンジアミン、ビピペリジン、ビピラ
ジン、シクロヘキサンジアミン、テトラアザシクロテト
ラデカン、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンビス
(グアニド)、エチレンビス(サリチルアミン)、テト
ラエチレングリコール、アミノエタノール、グリシン、
トリグリシン、ナフチリジン、フェナントロリン、ペン
タンジアミン、ピリジン、サリチルアルデヒド、サリチ
リデンアミン、ポルフィリン、チオ尿素などから選ばれ
る1種あるいは2種以上を有する錯体、配位子とし
て、カルボニル基、アルキル基、アルケニル基、フェニ
ルあるいはアルキルフェニル基、オレフィン基、アリー
ル基、シクロブタジエン基をはじめとする共役ジエン
基、シクロペンタジエニル基をはじめとするジエニル
基、トリエン基、アレーン基、シクロヘプタトリエニル
基をはじめとするトリエニル基などから選ばれる1種あ
るいは2種以上を有する、各種の有機金属化合物および
ハロゲン化有機金属化合物が挙げられる。
【0025】この中でも、アセチルアセトンを配位子と
して有する錯体およびアルコキシド類がより好ましく用
いられる。の工程が金属化合物を気体化する工程であ
る場合には、の工程では、蒸発圧が十分高くなる温度
に金属化合物を加熱することを行う。この加熱温度は使
用する金属化合物によって異なるが、例えば30℃以上
600℃以下、50℃以上300℃以下とする。使用す
る金属化合物が、アルコキシド類やアセチルアセトンを
配位子として有する錯体である場合には、80〜180
℃とすることが好ましい。
【0026】の工程が金属化合物を微粒子化する工程
である場合には、の工程では、金属化合物を蒸気圧が
十分高くなる温度に加熱して気体化した後、得られた金
属化合物の蒸気を冷却するか、金属化合物を液状で噴霧
するか、金属化合物を固体の状態で擦り潰すことを行
う。の工程では、系内に、酸素や水を存在させない
か、その存在量を極めて少なくしておくことが好まし
い。このようにしないと、の工程で金属化合物と酸素
または水との反応が生じ、配管に詰まりが生じたり、所
望の形態の金属酸化物が基板面上に形成されない恐れが
ある。ただし、使用する金属化合物の酸素および水との
反応速度が極めて遅い場合には、の工程で系内に酸素
や水を共存させてもよい。
【0027】の工程では、金属化合物の気体および/
または微粒子のみをそのまま基板面に向かわせてもよい
し、キャリヤガスを用いて金属化合物の気体および/ま
たは微粒子を積極的に移動させ、キャリアガスとの混合
状態でノズルから基板面に吹き付けてもよい。この場合
のキャリアガスの流量は、の工程の温度や基板を設置
する空間の雰囲気によってその最適値が異なる。
【0028】基板の設置空間が室温、常圧雰囲気である
場合には、キャリアガスの流量を、空間体積値が20/
分以下となるようにすることが好ましく、5/分以下と
なるようにすることがより好ましい。ここで、空間体積
値とは、キャリアガスの流量R(1分当たりの体積)
と、の工程で金属化合物を気体化および/または微粒
子化させる加熱槽(キャリアガスが導入される空間)の
体積Vとの比(R/V)に相当する。
【0029】キャリアガスは、原材料の金属化合物と反
応しないものであれば特に限定されない。具体例とし
て、窒素ガスやヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性
ガス、炭酸ガス、有機弗素ガス、あるいはヘプタン、ヘ
キサン等の有機物質等が挙げられる。これらのうちで、
安全性、経済性の上から不活性ガスが好ましい。特に窒
素ガスが経済性の面より最も好ましい。
【0030】キャリアガスを用いて、金属化合物をノズ
ルから基板面に吹き付ける方法を採用する場合は、ノズ
ルの吹き出し口と基板面との距離を所定範囲内とするこ
とが好ましい。この範囲は、吹き出し口の開口部の長軸
(断面が長方形である場合には長辺の長さ、正方形であ
る場合には1辺の長さ)をL、吹き出し口と基板面との
距離をKとしたときに、その比(K/L)が0.01以
上1以下となるようにすることが好ましく、0.05以
上0.7以下となるようにすることがより好ましく、
0.1以上0.5以下となるようにすることがさらに好
ましい。この比(K/L)が1を超えると、の工程で
金属化合物が金属酸化物に変換される効率が低くなる。
【0031】基板の設置空間の雰囲気は、減圧下、常圧
下、あるいは加圧下のいずれでもよい。しかしながら、
高度な減圧下、例えば超真空下であると、酸化物単結晶
の成長速度が遅く、生産性に劣るため好ましくない。加
圧下で実施する場合、酸化物単結晶のの成長速度に関し
ては問題ないが、加圧するための設備が必要となって好
ましくない。したがって、基板の設置空間の雰囲気は、
0.001〜20atmとすることが好ましく、0.1
〜10atmとすることがより好ましく、常圧とするこ
とが最も好ましい。
【0032】の工程で使用する基板をなす材料として
は、例えば、酸化アルミニウムのような金属酸化物の単
結晶、半導体の単結晶、セラミック、シリコンを含む金
属、ガラス、プラスチックが挙げられる。ガラス板やプ
ラスチック板を使用する際は、表面が配向処理されてい
るものが好ましい。これらの中で好ましく用いられる基
板材料は、シリコンを含む金属、金属酸化物、及びZn
Te、GaP、GaAs、InP等の半導体単結晶であ
る。
【0033】金属酸化物や半導体の単結晶からなる基板
を使用する場合には、基板の単結晶種として、その格子
定数が、基板面上にエピタキシャル成長させる金属酸化
物(針状体)の結晶種の格子定数と近いものを選択する
ことが好ましい。格子定数の測定は、広角X線回折法等
の従来公知の方法で行うことができる。基板をなす単結
晶種としては、針状体をなす単結晶種の基板との接触面
の格子定数(A)と、基板をなす単結晶種の針状体との
接触面の格子定数(B)との比(A/B)が、0.8以
上1.2以下となるものを選択することが好ましい。こ
の比(A/B)が0.9以上1.1以下となるものを選
択することがさらに好ましく、0.95以上1.05以
下となるものを選択することが特に好ましい。
【0034】基板をなす単結晶種として特に好ましく用
いられるものは、シリコンや、酸化アルミニウム、酸化
マグネシウム、SrTiO3 等の金属酸化物である。基
板は、一種類以上の単結晶からなるものであっても、多
結晶からなるものであってもよい。非晶部と結晶部を同
時に有する一種類以上の半結晶性物質からなるものであ
ってもよい。また、これらの混合物であってもよい。し
かしながら、一種類の単結晶からなるものが最も好まし
い。
【0035】この場合、基板の表面は単結晶の特定の面
になっていることが好ましい。具体的には、例えば、基
板面上にエピタキシャル成長させる金属酸化物が酸化チ
タンであって、基板が酸化マグネシウム基板である場合
には、基板表面の結晶面を(100)面とすることが好
ましい。また、基板面上にエピタキシャル成長させる金
属酸化物が酸化亜鉛であって、基板がシリコン基板であ
る場合には、基板表面の結晶面を(111)面とするこ
とが、基板が酸化アルミニウム基板である場合には基板
表面の結晶面を(0001)面とすることが、基板がS
rTiO3 基板である場合には基板表面の結晶面を(0
01)面とすることが好ましい。
【0036】の工程で基板面上に形成される金属酸化
物の状態は、主に、基板温度と原材料である金属化合物
の過飽和度によって決定される。基板温度は原材料の基
板面での拡散距離を決定する因子であり、この拡散距離
によって単位面積当たりの金属酸化物結晶の数、すなわ
ち核生成密度が決定される。一般に、基板温度が高いと
核生成密度は小さくなって、単位面積当たりの金属酸化
物結晶の数が小さくなる。基板温度が低いと核生成密度
は大きくなって、単位面積当たりの金属酸化物結晶の数
が大きくなる。したがって、基板温度は、必要とする針
状体の形成密度に応じて設定すればよい。この基板温度
としては、例えば、0℃以上800℃以下が好ましく、
20℃以上800℃以下がより好ましく、100℃以上
700℃以下がさらに好ましい。
【0037】金属化合物の過飽和度は結晶晶癖を決定す
る因子であり、この結晶晶癖で金属酸化物結晶の径およ
び長さ、すなわちアスペクト比が決定される。一般に、
過飽和度が低いと、金属酸化物結晶は、基板面に垂直な
方向よりも水平な方向に成長する傾向にあるため、アス
ペクト比が小さくなる。過飽和度が高いと、金属酸化物
結晶は、基板面に水平な方向よりも垂直な方向に成長す
る傾向にあるため、アスペクト比が大きくなる。
【0038】金属酸化物結晶のアスペクト比を1以上と
するためには、過飽和度を1%以上とすることが好まし
い。また、この過飽和度は10%以上とすることがより
好ましく、20%以上とすることがさらに好ましい。こ
の場合の過飽和度の定義は、[(実際の蒸気圧−平衡蒸
気圧)/平衡蒸気圧]×100である。の工程で、金
属化合物を空気中の酸素または水と反応させて、金属酸
化物からなる多数の針状体を基板面上にエピタキシャル
成長させるための最適な反応時間は、反応条件や使用す
る原材料の種類に応じて異なる。例えば、原材料として
亜鉛アセチルアセトネートを用いた場合は、通常の室
温、常圧雰囲気下では10分以上とすることが好まし
い。さらに好ましくは30分以上、特に好ましくは1時
間以上である。また、原材料としてテトライソプロポキ
シチタネートを用いた場合は、通常の室温、常圧雰囲気
下では3分以下とすることが好ましく、90秒以下とす
ることがさらに好ましい。
【0039】金属酸化物が基板面上でエピタキシャル成
長しているかどうかは、通常のX線回折法により確認す
ることができる。特に、基板と針状体(金属酸化物結
晶)との面内方位関係を、φスキャン法で観察する方法
を採用することが好ましい。金属酸化物結晶の結晶軸が
同一方向にある(結晶軸方位が揃っている)ことが好ま
しい。例えば、X線ロッキング曲線法において測定され
る結晶軸方位のゆらぎが10度以内であることが好まし
く、5度以内であることがさらに好ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の一実施形態に相当する電子
放出素子を示す概略構成図であって、(a)は平面図で
あり、(b)は(a)のA−A線断面図である。この電
子放出素子は、多数の突起状の電子放出体31を有する
部材3として、剣山状部材1の針状体12側の表面全体
に金属薄膜2が被覆された部材を備えている。この電子
放出素子は、さらに、電子放出体31の先端部を露出さ
せる穴41を有するゲート電極4と、電子放出体31を
複数個毎に区分する空洞61を形成する区画部材6とを
備えている。
【0041】この電子放出素子は、以下のようにして作
製される。先ず、以下のようにして剣山状部材1を得
る。この剣山状部材1は、基板11と多数の針状体12
とからなり、基板11の一方の面から多数の針状体12
が垂直に延びている。また、隣り合う針状体12が接触
していないため、隣り合う針状体12同士に隙間があ
る。基板11はAl2 3 単結晶板からなり、針状体1
2は酸化亜鉛からなる。
【0042】この剣山状部材1は、図2に示すような製
造装置を用い、基板11の一方の面に金属酸化物からな
る針状体12を、所定条件でエピタキシャル成長させる
ことによって得られる。この製造装置は、キャリアガス
である窒素の供給源51と、キャリアガスの流量を調整
する流量計52と、原材料である金属化合物を気化する
加熱槽53と、キャリアガスを加熱槽53に導入する配
管54と、加熱槽53で気化された金属化合物を基板1
1に向かわせる配管55と、基板11を加熱状態で保持
する基板ステージ56とで構成されている。配管54に
は液体窒素トラップ57が設けてある。この液体窒素ト
ラップ57は、供給源51から供給されたキャリアガス
中に含まれる液体窒素を除去するものである。
【0043】配管55の先端部には所定形状の吹き出し
口58が接続してあり、この吹き出し口58の開口部5
8aは、配管55からの気体が、基板11の針状体12
を形成する面全体に吹き出されるように形成されてい
る。また、配管55および吹き出し口58はリボンヒー
タで加熱されている。基板ステージ56は、吹き出し口
58と基板11の面との距離Kが、吹き出し口の開口部
58aの長軸Lに対する比(K/L)で0.6となるよ
うに配置されている。
【0044】吹き出し口58および基板ステージ56を
常温の実験室内に配置し、吹き出し口58と基板ステー
ジ56との間の空間を大気圧とした。基板11は、一方
の面が結晶面(0001)に沿うように形成されたもの
であり、この面を上に向けて基板ステージ56に設置し
た。この基板11を基板ステージ56で550℃に加熱
するとともに、加熱槽53内に亜鉛アセチルアセトネー
トを入れて115℃に加熱した。この状態で、供給源5
1から配管54に窒素を1.2dm3 /minで供給す
ることにより、金属化合物の気体と窒素ガスとの混合気
体を、配管55を介して吹き出し口58から基板11の
面に吹き付けた。
【0045】これにより、原材料である金属化合物は、
基板11面上およびその近傍で、空気中の酸素または水
と反応して金属酸化物となり、この金属酸化物が基板1
1面上にエピタキシャル成長する。その結果、基板11
の一方の面上に多数の針状体12が垂直に延びている剣
山状部材1が得られる。このようにして得られた剣山状
部材1は、混合ガスの吹き付け時間を10分とした場
合、針状体12の長さが1μm、針状体12の断面の円
換算径が2μm、断面の円換算径に対する長さの比が
0.5となった。また、得られた剣山状部材1の電子顕
微鏡写真を図3に示す。この図から、針状体12の先端
は略円錐状になっていることが分かる。
【0046】次に、このようにして得られた剣山状部材
1の針状体12側の表面に、スパッタリング法により例
えばニッケル等の金属薄膜2を形成することにより、部
材3を得る。次に、導電性材料からなる板材に、この部
材3の各針状体12の位置に対応させた穴41を形成す
ることにより、ゲート電極4を得る。次に、このゲート
電極4の一方の面に、電子放出体31を複数個毎に区分
する区画部材6を固定する。この区画部材6は絶縁性材
料で形成する。
【0047】次に、この区画部材6を部材3の金属薄膜
2側の面に固定する。このとき、区画部材6が針状体1
2同士の隙間に配置されるようにする。この区画部材6
により、ゲート電極4と部材3との間に、電子放出体3
1を複数個毎に区分する空洞61が形成される。したが
って、この電子放出素子のゲート電極4と電子放出体3
1との間に高電圧を印加して、電子放出体31の先端に
強い電界を生じさせることにより、電子放出体31の先
端から電子の放出が生じる。また、この電子放出素子
は、従来のアレイ状電界放射冷陰極と比較して、突起状
の電子放出体の形成方法が簡単であるため、製造コスト
を低減することができる。
【0048】なお、この実施形態では、剣山状部材1を
形成する際の基板11としてAl23 単結晶板を用
い、この基板11の上に酸化亜鉛の針状体12をエピタ
キシャル成長させている。このように、基板11の材質
は、成長させる針状体12と異なるものであってもよい
し、同じであってもよい。次に、前記部材3の電子放出
特性を以下のようにして測定した。
【0049】先ず、前記と同じ条件で、Al2 3 単結
晶板からなる基板11の上に、酸化亜鉛からなる針状体
12を形成することにより、剣山状部材1を作製した。
得られた剣山状部材1の、基板11面に対する針状体1
2の配置密度は200万本/mm2 (100μm2 当た
り200本)であった。また、針状体12の長さは1μ
m、針状体12の断面の円換算径は2μm、断面の円換
算径に対する長さの比は0.5であった。次に、この剣
山状部材1をスパッタリング試料とするために、図4に
示すように、剣山状部材1の基板11の裏面にシリコン
基板71を両面テープで貼り付けた。
【0050】この試料をスパッタリング装置に入れて、
剣山状部材1側の面に金属薄膜2を形成した。スパッタ
リング装置としては、日電アネルバ(株)製「SPF−
332」を使用した。スパッタリング条件は、Ar雰囲
気、圧力0.1torr、スパッタリング時間4時間と
し、金属薄膜2としてニッケル薄膜を形成した。この金
属薄膜2は、剣山状部材1の針状体12側の表面全体
と、基板11の端面およびシリコン基板71の表面に形
成された。
【0051】次に、この試料のシリコン基板71の裏面
に、シリコン基板71より外形寸法の大きな銅製の電極
板72を取り付けて、この電極板72をアースに接続し
た。次に、この電極板72のシリコン基板71より外側
となる部分に、シリコン基板71の外形寸法より一回り
大きな寸法の貫通穴73aを有するシリコン製のスペー
サ73を取り付けた。次に、この貫通穴73aとシリコ
ン基板71との隙間を導電性ペースト74で塞ぐことに
より、金属薄膜2と電極板72を電気的に接続した。
【0052】このスペーサ73およびシリコン基板71
の上に、剣山状部材1の周囲を囲むようにシリコン製の
スペーサ75を取り付けた。このスペーサ75の高さ
は、取り付けたときに、部材3の電子放出体31の上方
に所定寸法の空間76が形成される高さとした。次に、
絶縁フィルム77の中心部に正方形の切り抜き部77a
を設けた後、この絶縁フィルム77を、銅製の電極板7
8の一方の面に貼りつけた。
【0053】次に、この電極板78を、絶縁フィルム7
7側の面を下側にしてスペーサ75の上に載せることに
より、電極板78の絶縁フィルム77で覆われていない
部分(切り抜き部)77aと電子放出体31とを対向さ
せた。この電極板78を陽極に接続した。これにより、
部材3を陰極とする回路が形成された。図4はこの回路
を示す。ここでは、切り抜き部77aをなす正方形の一
辺を2mmとし、電子放出体31の先端と電極板78と
の距離Dを0.5mmとした。
【0054】この回路を真空チャンバ内に入れ、チャン
バ内圧力を6×10-6torrにした。この回路の陽極
とアースの間に電流電圧計と高圧電源を取り付け、高圧
電源から電圧を印加してこの回路に流れる電流を測定し
た。その結果、陽極−アース間の電位差が3kVの時に
部材3からの放出電流は0.4μAであり、4kVの時
には3μAであった。
【0055】次に、混合ガスの吹き付け時間を100分
にした以外は上記と同じ方法で剣山状部材1を作製し、
この剣山状部材1を使用して上記と同じ方法で図4の回
路を作製した。この剣山状部材1の針状体11は、長さ
が100μm、断面の円換算径が1.5μm、断面の円
換算径に対する長さの比が67であった。基板11面に
対する針状体12の配置密度は50万本/mm2 (10
0μm2 当たり50本)であった。
【0056】この回路を用いて、上記と同じ方法で放出
電流を測定したところ、陽極−アース間の電位差が3k
Vの時に部材3からの放出電流は0.1μAであり、4
kVの時には0.5μAであった。これらの2つの回路
の放出電流の差は、針状体11のアスペクト比(断面の
円換算径に対する長さの比)の違いによるものと考えら
れ、この比が0.5である場合に、この比が67の場合
の4倍以上の放出電流が得られた。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エネルギー効率の高い電子放出素子が得られる。特に、
請求項12〜16に係る電子放出素子によれば、従来の
冷陰極素子よりも、製造方法が簡単で製造コストの低い
冷陰極素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に相当する電子放電素子を
示す概略構成図であって、(a)は平面図であり、
(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】剣山状部材を製造するための製造装置を示す概
略構成図である。
【図3】実施形態で得られた剣山状部材を示す電子顕微
鏡写真の図である。
【図4】実施形態で、電子放出特性を測定するために作
製した回路を示す概略構成図である。
【図5】冷陰極素子の従来例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 剣山状部材 2 金属薄膜 3 多数の電子放出体を備えた部材 4 ゲート電極 6 区画部材 11 基板 12 針状体 31 電子放出体 51 窒素の供給源 52 流量計 53 加熱槽 54 配管 55 配管 56 基板ステージ 57 液体窒素トラップ 58 吹き出し口 58a 開口部 61 空洞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 秀雄 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成工業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面の円換算径0.01〜10000μ
    mかつ断面の円換算径に対する長さの比が0.01以上
    1未満である金属酸化物の突起物を有する電子放出素
    子。
  2. 【請求項2】 突起物が、金属酸化物面上の10μm×
    10μmの面積当たり0.01〜10000個の密度で
    存在する請求項1記載の電子放出素子。
  3. 【請求項3】 突起物の中心軸が相互に平行である請求
    項1または2記載の電子放出素子。
  4. 【請求項4】 金属酸化物が金属酸化物単結晶であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電
    子放出素子。
  5. 【請求項5】 突起物を構成する金属酸化物結晶が相互
    に平行に、かつ結晶軸が同一方向に成長していることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子放
    出素子。
  6. 【請求項6】 突起物の断面の円換算径に対する長さの
    比の加重平均が0.01以上0.5未満である請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の電子放出素子。
  7. 【請求項7】 突起物の断面の円換算径に対する長さの
    比の加重平均が0.5以上1未満である請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の電子放出素子。
  8. 【請求項8】 突起物の長さの加重平均が0.1μm以
    上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子放出
    素子。
  9. 【請求項9】 突起物の長さの加重平均が0.1μm未
    満である請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子放出
    素子。
  10. 【請求項10】 突起物の先端が導電性物質で被覆され
    た請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子放出素子。
  11. 【請求項11】 有機物質、無機物質、金属で突起物の
    間を固定した請求項1〜10のいずれか1項に記載の電
    子放出素子。
  12. 【請求項12】 多数の突起状の電子放出体が隙間を開
    けて並列に配置されている構造の電子放出素子におい
    て、 前記電子放出体は、導電性を有する金属酸化物の針状体
    であり、 この針状体は、空気中の酸素または水と反応して酸化物
    を形成する金属化合物を原材料として用い、所定圧力の
    空気が存在する空間に設置された基板の面に、この金属
    化合物の気体および/または微粒子を向かわせて、金属
    酸化物を基板面上にエピタキシャル成長させることによ
    って得られたものであることを特徴とする電子放出素
    子。
  13. 【請求項13】 多数の突起状の電子放出体が隙間を開
    けて並列に配置されている構造の電子放出素子におい
    て、 前記電子放出体は、金属酸化物からなる針状体の少なく
    とも先端部に導電性物質が被覆されたものであり、 この針状体は、空気中の酸素または水と反応して酸化物
    を形成する金属化合物を原材料として用い、所定圧力の
    空気が存在する空間に設置された基板の面に、この金属
    化合物の気体および/または微粒子を向かわせて、金属
    酸化物を基板面上にエピタキシャル成長させることによ
    って得られたものであることを特徴とする電子放出素
    子。
  14. 【請求項14】 基板を設置する空間の圧力は大気圧で
    あることを特徴とする請求項12または13に記載の電
    子放出素子。
  15. 【請求項15】 針状体の断面の円換算径は0.01μ
    m以上10000μm以下であり、針状体の断面の円換
    算径に対する長さの比は0.01以上1.0未満である
    ことを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記
    載の電子放出素子。
  16. 【請求項16】 針状体の配置密度は、100μm2
    たり0.01本以上10000本以下であることを特徴
    とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の電子放
    出素子。
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