JP2004127730A - 針状金属酸化物構造体及びその製造方法 - Google Patents

針状金属酸化物構造体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004127730A
JP2004127730A JP2002290649A JP2002290649A JP2004127730A JP 2004127730 A JP2004127730 A JP 2004127730A JP 2002290649 A JP2002290649 A JP 2002290649A JP 2002290649 A JP2002290649 A JP 2002290649A JP 2004127730 A JP2004127730 A JP 2004127730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
metal oxide
substrate
metal
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002290649A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Saito
斎藤 秀俊
Tetsuo Ueno
上野 哲生
Susumu Imai
今井 進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2002290649A priority Critical patent/JP2004127730A/ja
Publication of JP2004127730A publication Critical patent/JP2004127730A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】電子放出用の冷陰極素子に適した、導電性基板と該基板表面より伸びる針状金属酸化物とを有する構造体を提供する。
【解決手段】10−3Ω・cm以下である導電性基板上に針状金属酸化物が伸びており、該基板平行な任意の10μm×10μmの範囲内において、該針状金属酸化物の長さの平均値が0.5〜10μmであり、該平均値の5倍を超える長さの金属酸化物の数が10%未満である構造体。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に複数の針状金属酸化物を有する構造体に関し、特に、電子放出用の冷陰極素子として好ましく用いられる構造体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
突起物状または針状の金属酸化物を基板上に形成してなる構造体の製造方法として、金属化合物を原料として大気圧雰囲気のCVD法により基板上に金属酸化物を析出させる方法が特許文献1に開示されている。また、このような金属酸化物の針状構造の特徴を活かして、先端を導電性物質で被覆した構造体を電子放出素子として用いる技術も特許文献2に開示されている。さらに、上記電子放出素子を用いて構成された発光装置も特許文献3に開示されている。
【0003】
上記文献に開示された提案においては、針状金属酸化物の断面の円換算径、基板上密度、突起物の断面の円換算径に対する長さの比、先端を2次曲線で近似した場合の曲率半径等が規定されている。しかし、針状金属酸化物構造体を電子放出素子の冷陰極素子として用いる場合、各々の針状金属酸化物の長さが揃っていることが均一な電子放出のために重要であるが、上記提案においては長さのばらつきについて何ら考慮されず、開示もされていない。また、同じく針状金属酸化物構造体を冷陰極素子として用いる場合、その基板は電極として導電性を有することが望ましいが、上記提案においては基板はAl単結晶や、MgO単結晶上へのエピタキシャル成長の検討が主であり、基板の導電性に関しては何ら開示されていない。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−159599号公報
【特許文献2】
特開2000−276999号公報
【特許文献3】
特開2001−35424号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、電子放出用の冷陰極素子に適した針状金属酸化物構造体を提供することにあり、さらには、電極としても機能する基板を備えた針状金属酸化物構造体とその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための課題】
本発明者らは、大気圧CVD条件による針状金属酸化物の形状変化、基板材質の検討を進め本発明に到った。即ち本発明は、
(1)基板と該基板表面に直交する方向に伸びる複数の針状金属酸化物とを少なくとも有する構造体であって、該構造体の基板に平行な任意の10μm×10μmの範囲を走査型電子顕微鏡で観察した時、当該範囲内で観察される針状金属酸化物の長さの数平均値が0.5μm〜10μmの範囲にあり、該数平均値の5倍を超える長さの針状金属酸化物の数が、当該範囲内で観察される針状金属酸化物の数の10%未満であることを特徴とする針状金属酸化物構造体、
(2)上記基板の電気抵抗率が10−3Ω・m以下であることを特徴とする上記(1)の針状金属酸化物構造体、
(3)上記基板が元素の周期律表の4族から13族に含まれる金属、もしくは該金属を主成分とする合金から形成されていることを特徴とする上記(2)の針状金属酸化物構造体、
(4)上記基板がAl、Ti、Niのいずれか、もしくはこれら金属を主成分とする合金から形成されていることを特徴とする上記(3)の針状金属酸化物構造体、
(5)上記針状金属酸化物中の金属がZn、Si、Al、Sn、Ti、Zr、Mn及びPbから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかの針状金属酸化物構造体、
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの針状金属酸化物構造体の製造方法であって、揮発性または昇華性を有する少なくとも1種の金属化合物であって、少なくとも1種の酸化物形成物質と反応して金属酸化物を形成する金属化合物を気化させてキャリアガス中に混合させてなる金属化合物含有気体を、上記酸化物形成物質を含む雰囲気にある反応帯域に置かれた基板上に導入し、上記金属化合物と酸化物形成物質とを反応させて、上記基板上に針状金属酸化物を形成することを特徴とする針状金属酸化物構造体の製造方法、
である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の針状金属酸化物構造体は、少なくとも基板と針状金属酸化物とを有し、該針状金属酸化物が該基板表面に対して直交する方向に伸びていることを特徴とする。
【0008】
本発明における基板とは、CVD法等の手法により針状金属酸化物を成長させることが可能な材質であれば特に制限はなく、金属酸化物単結晶、半導体単結晶、セラミックス、シリコン、金属、ガラス、プラスチック等を用いることができるが、本発明の構造体を冷陰極素子として用いる場合には、該基板の電気抵抗率は10−3Ω・m以下であることが望ましい。電気抵抗率が10−3Ω・mより大きい基板を冷陰極素子の電極として用いた場合には、該素子の電子放出効率が悪くなる。電気抵抗率が10−3Ω・cm以下の基板素材としては、元素の周期律表の4族から13族に含まれる金属、または該金属を主成分とする合金が好ましい。特にAl、Ti、Ni、もしくはこれらを主成分とする合金が好ましく用いられる。
【0009】
本発明の構造体を用いて構成した冷陰極素子を平面発光体の電子放出素子として用いる場合には、本発明にかかる基板全面が同一の素材からなる単一の電極として用いることができる。また、複数の画素を有するフラットパネルディスプレイを構成する場合には、各画素間を絶縁体で区切った導電性素材からなる画素の集合体として基板を構成することにより、針状金属酸化物を複数画素に区切ることができる。
【0010】
本発明において、針状金属酸化物の針状とは、例えば走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」と略す)で、構造体を観測して得られる形状から規定することができ、例えばSEMにより得られた画像を画像解析装置等により解析して得られる円換算径、アスペクト比等の値で望ましい範囲を記述できる。円換算径は個々の針状金属酸化物の長さ方向の中心高さでの断面の断面積を計算し、その面積を円周率πで除した値の平方根を2倍した値の数平均で求める。好ましい円換算径は0.1μm以上10μm以下である。アスペクト比は個々の針状金属酸化物の数平均値を上記円換算径で除した値で定義される。平均値を求めるには、本発明の構造体の、基板に平行な10μm×10μmの範囲内をSEMで観察し、その範囲内で観察される針状金属酸化物について実施する。尚、当該観察においては、必要に応じて構造体を切断した断面観察や、構造体表面に対して斜め方向からの観察も含む。
【0011】
本発明において、針状金属酸化物として好ましい円換算径は0.1μm以上10μm以下であり、好ましいアスペクト比は0.5以上20以下である。針状金属酸化物の先端の形状を2次曲線(y=ax+bx+c)で近似し、1/(2a)の式で近似して求めた先端の曲率の平均値は10μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、最も好ましくは0.1μm以下である。
【0012】
本発明にかかる針状金属酸化物の長さの数平均値は0.5μm以上10μm以下であることが必要である。該酸化物の長さが0.5μm未満では、針状構造が扁平となり、冷陰極素子としての使用には適していない。また10μmより長くなると、電子放出用の冷陰極素子として使用した場合、電子を供給する電極と、電子を放出する先端との距離が大きくなり、電子放出性が低下するため好ましくない。
【0013】
さらに、本発明においては、上記SEMによる観察において、10μm×10μmの範囲内で観察される針状金属酸化物の長さの数平均値の5倍を超える長さの針状金属酸化物の数が、当該範囲内で観察される針状金属酸化物の数の10%を超えないことが必要であり、好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。数平均値の5倍の長さを超える巨大金属酸化物の数が10%を超えると、本発明の構造体を冷陰極素子として用いた場合に、電子放出の均一性が損なわれるため、好ましくない。
【0014】
本発明の構造体を構成する金属酸化物とは、元素の周期律表において、水素を除く1族、2族、ホウ素を除く13族、炭素を除く14族、窒素とリンと砒素を除く15族、Po及び3〜12族にそれぞれ属する金属或いは半金属の酸化物である。金属種としては、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Po、Sc、Y、La、Th、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg等であり、これらの中でも、好ましくはLi、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Sc、Y、La、Ce、Th、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hgであり、さらに好ましくは、Li、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、In、Si、Sn、Pb、Th、Y、Ce、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Zn、Cdである。
【0015】
上記金属種中、特に好ましい金属はZn、Si、Al、Sn、Ti、Zr、Mnであり、最も好ましいのはZnである。これらの金属は単独でも二種以上を組み合わせても使用することもできる。例えば、MgO、Al、In、SiO、SnO、TiO、ZnO、チタン酸バリウム、SrTiO、LiNiO、PZT〔Pb(ZrTi1−x)O〕、YBCO(YBaCu7−x)、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、YAG(YAl12或いは3Y・5Al)、ITO(In/SnO)等が挙げられる。
【0016】
また、アルカリ金属と他の金属を組み合わせて使用することもできる。例えば、Ta、Nbとアルカリ金属等を組み合わせてKTaOや、NbLiOのような複合酸化物を形成させて、金属酸化物とすることができる。金属酸化物は、基本的には結晶質、非晶質を問わないが、結晶質であることがより好ましい。
【0017】
本発明の構造体を冷陰極素子として用いる場合には、金属酸化物が導電性を有することが好ましく、そのような金属酸化物として、ZnO中にAlを少量ドープしたものを挙げることができる。
【0018】
本発明の構造体においては、該構造体の針状金属酸化物の少なくとも先端部が電子親和力の低い易電子放出性材料によって被覆された構造も好ましく適用することができる。上記易電子放出性材料としては、例えば、少なくとも炭素と水素、または少なくとも炭素と水素と窒素を含んだ物質であって、水素/炭素の原子比が0.1以上である、ダイヤモンド薄膜、炭素薄膜、窒化炭素薄膜や、MgO、Y、KTaO、NbLiOなどの金属酸化物が挙げられる。
【0019】
次に本発明の針状金属酸化物構造体の製造方法について説明する。
【0020】
本発明の製造方法は、揮発性または昇華性を有する少なくとも1種の金属化合物であって、少なくとも1種の酸化物形成物質と反応して金属酸化物を形成する金属化合物を気化させてキャリアガス中に混合させてなる金属化合物含有気体を、上記酸化物形成物質を含む雰囲気にある反応帯域に置かれた基板上に導入し、上記金属化合物と酸化物形成物質とを反応させて、上記基板上に針状金属酸化物を形成することを特徴とする。
【0021】
本発明の製造方法に用いられる金属化合物は、前記した本発明の構造体にかかる金属酸化物を構成する金属或いは半金属を含む化合物であり、該金属或いは半金属と配位子を1種あるいは2種以上有する各種の錯体や、ハロゲン化金属化合物を使用することができる。
【0022】
上記錯体を構成する配位子としては、カルボニル、β−ジケトン類、ケトエステル類、ケトアルコール類、ジカルボン酸類やヒドロキシカルボン酸類またはその塩類、アルコキシド類、グリコール類、シッフ塩基類、多価アミン類、アルカノールアミン類、エノール性活性水素化合物類、アルキル基、アルケニル基、フェニル或いはアルキルフェニル基等のアリール基、シクロペンタジエニル等のジエニル基、シクロペンタトリエニル等のトリエニル基、アレン基等が好ましく用いられる。
【0023】
本発明において用いられる錯体の配位子となる化合物の具体例としては、例えば、アセチルアセトン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、エチレンテトラミン、ビピペリジン、シクロヘキサンジアミン、テトラアザシクロテトラデカン、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンビス(グアニド)、エチレンビス(サリチルアミン)、テトラエチレングリコール、アミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、酒石酸、グリシン、トリグリシン、ナフチリジン、フェナントロリン、ペンタンジアミン、ピリジン、サリチルアルデヒド、サリチリデンアミン、カテコール、ポルフィリン、チオ尿素、8−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキナルジン、β−アミノエチルメルカプタン、ビスアセチルアセトンエチレンジイミン、エリオクロムブラックT、オキシン、キナルジン酸サリチルアルドキシム、ピコリン酸、ジメチルグリオキシマト、ジメチルグリオキシム、α−ベンゾインオキシム、
【0024】
N,N’−ビス(1−メチル−3−オキソブチリデン)エチレンジアミン、3−{(2−アミノエチル)アミノ}−1−プロパノール、3−(アミノエチルイミノ)−2−ブタンオキシム、アラニン、N,N’−ビス(2−アミノベンジリデン)エチレンジアミン、α−アミノ−α−メチルマロン酸、2−{(3−アミノプロピル)アミノ}エタノール、アスパラギン酸、1−フェニル−1、3,5−ヘキサントリオン、5,5’−(1,2−エタンジイルジニトリロ)ビス(1−フェニル−1,3−ヘキサンジオン)、1,3−ビス{ビス[2−(1−エチルベンズイミダゾリル)メチル]アミノ}−2−プロパノール、1,2−ビス(ピリジン−α−アルジミノ)エタン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジルエチル)アミノメチル}ベンゼン、1,3−ビス{ビス(2−ピリジルエチル)アミノメチル}フェノール、2,2’−ビピペリジン、2,6−ビス{ビス(2−ピリジルメチル)アミノメチル}−4−メチルフェノール、
【0025】
2,2’−ビピリジン、2,2’−ビピラジン、ヒドロトリス(1−ピラゾリル)ホウ酸イオン、カテコール、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4,8,11−テトラアザシクロドデカン、3,4:9,10−ジベンゾ−1,5,8,12−テトラアザシクロテトラデカン−1,11−ジエン、2,6−ジアセチルピリジンジオキシム、ジベンジルスルフィド、N−{2−(ジエチルアミノ)エチル}−3−アミノ−1−プロパノール、o−フェニレンビス(ジメチルホスフィン)、2−{2−(ジメチルアミノ)エチルチオ}エタノール、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン、ジメチルグリオキシム、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、
【0026】
1,3−ビス(ジアセチルモノオキシムイミノ)プロパン、3,3’−トリメチレンジニトロビス(2−ブタンオキシム)1,5−ジアミノ−3−ペンタノールジピバロイルメタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ジエチルジチオカルバミン酸イオン、N,N’−ビス{2−(N,N’−ジエチルアミノエチル)アミノエチル}オキサミド、エチレンジアミンテトラ酢酸、7−ヒドロキシ−4−メチル−5−アザヘプト−4−エン−2−オン、2−アミノエタノール、N,N’−エチレンビス(3−カルボキシサリチリデンアミン)、1,3−ビス(3−ホルミル−5−メチルサリチリデンアミノ)プロパン、3−グリシルアミノ−1−プロパノール、グリシルグリシン、N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリ酢酸、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ヒスチジン、5,26:13,18−ジイミノ−7,11:20,24−ジニトロジベンゾ[c,n]−1,6,12,17−テトラアザシクロドコシン、
【0027】
2,6−ビス{N−(2−ヒドロキシフェニル)イミノメチル}−4−メチルフェノール、5,5,7,12,12,14−ヘキサメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−N,N”−ジ酢酸、1,2−ジメチルイミダゾール、3,3’−エチレンビス(イミノメチリデン)−ジ−2,4−ペンタンジオン、N,N’−ビス(5−アミノ−3−ヒドロキシペンチル)マロンアミド、メチオニン、2−ヒドロキシ−6−メチルピリジン、メチルイミノジ酢酸、1,1−ジシアノエチレン−2,2−ジチオール、1,8−ナフチリジン、3−(2−ヒドロキシエチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチルポルフィリン、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタメチルポルフィリン、シュウ酸、オキサミド、
【0028】
2−ピリジルアルドキシム、3−{2−(2−ピリジル)エチルアミノ}−1−プロパノール、3−(2−ピリジルエチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、2−ピコリルアミン、3−(2−ピリジルメチルイミノ)−2−ブタノンオキシム、二亜リン酸二水素イオン、3−n−プロピルイミノ−2−ブタノンオキシム、プロリン、2,4−ペンタンジアミン、ピリジン、N,N’−ジピリドキシリデンエチレンジアミン、N−ピリドキシリデングリシン、ピリジン−2−チオール、1,5−ビス(サリチリデンアミノ)−3−ペンタノール、サリチルアルデヒド、N−サリチリデンメチルアミン、サリチル酸、N−(サリチリデン)−N’−(1−メチル−3−オキソブチリデン)エチレンジアミン、サリチリデンアミン、N,N’−ジサリチリデン−2,2’−ビフェニリレンジアミン、
【0029】
N,N’−ジサリチリデン−2−メチル−2−(2−ベンジルチオエチル)エチレンジアミン、N,N’−ジサリチリデン−4−アザ−1,7−ヘプタンジアミン、N,N’−ジサリチリデンエチレンジアミン、N−サリチリデングリシン、サリチルアルドキシム、N,N’−ジサリチリデン−o−フェニレンジアミン、N,N’−ジサリチリデントリメチレンジアミン、3−サリチリデンアミノ−1−プロパノール、テトラベンゾ[b,f,j,n]−1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデシン、1,4,7−トリアザシクロノナン、5,14−ジヒドロジベンゾ[b,i]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデシン、トリス(2−ベンズイミダゾリルメチル)アミン、6,7,8,9,16,17,18,19−オクタヒドロジシクロヘプタ[b,j]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデセン、4,6,6−トリメチル−3,7−ジアザノン−3−エン−1,9−ジオール、トリス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリルメチル)アミン、2,2’:6’,2”−テルピリジン、
【0030】
5,7,7,12,14,14−ヘキサメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、テトラヒドロフラン、トリス(2−ピリジルメチル)アミン、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)オキサミド、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン、all−cis−5,10,15,20−テトラキス{2−(2,2’−ジメチルプロピオンアミド)フェニル}ポルフィリン、5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリン、1,4,7−トリス(2−ピリジルメチル)−1,4,7−トリアザシクロノナン、ヒドロトリス(1−ピラゾリル)ボレイト、3,3’,4−トリメチルジピロメテン、トリメチレンジアミンテトラ酢酸、3,3’5,5’−テトラメチルジピロメテン、5,10,15,20−テトラキス(p−トリポルフィリン)などが挙げられる。
【0031】
この中で特に好ましい配位子はカルボニルとアセチルアセトンである。
【0032】
本発明において、上記金属化合物は、必要に応じて加熱等により気化を促進することが可能である。また、これらの金属化合物と反応して金属酸化物を生成させる酸化物形成物質としては、酸素、水、アンモニアが好ましく用いられる。中でも、酸素と水が好ましい。これらの酸化物形成物質は、金属化合物とは別に反応帯域に導入することも可能であるが、反応帯域が大気圧条件下にあり、周囲の大気圧雰囲気と遮断されていない場合、酸素、水分はこの大気圧雰囲気から供給することが可能であり、その時には酸化物形成物質を別途供給することなく反応させることも可能である。
【0033】
気化した金属化合物と共に反応帯域に導入されるキャリアガスとしては、金属化合物と反応するものでなければ特に限定されないが、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス等が挙げられる。金属化合物とキャリアガスからなる金属化合物含有気体は、ノズル、スリット等の吹き出し口から基板の置かれた反応帯域に導入され、基板上に針状金属酸化物が形成される。この時、金属化合物含有気体は吹き出し前に加熱されていることが好ましい。基板の置かれた反応帯域の雰囲気は減圧下、常圧、加圧いずれの条件であってもよい。装置設計の容易さから、好ましい雰囲気圧力は0.01MPa〜1MPaであり、望ましくは大気圧である。金属化合物含有気体中の金属化合物濃度、温度、流量、基板温度、また反応帯域の雰囲気温度、反応時間は用いる金属化合物、基板の種類、目的とする針状金属酸化物の構造が得られる範囲で任意に設定することができる。
【0034】
本発明で好ましく用いられる反応装置の1例の略図を図1に示す。図中、1は流量計、2はキャリアガス余熱ヒーター、3は気化室、4は金属化合物試料容器、5は気化室加熱ヒーター、6は金属化合物含有気体加熱ヒーター、7は加熱ヒーター、8はスリット、9はカバー、10は反応帯域、11は基板、12は基板加熱台である。
【0035】
図1の装置において、キャリアガスは予熱されて気化室3に導入され、該気化室3において必要に応じて加熱されて気化した金属化合物を随伴してスリット8まで導かれる。スリット8の下方には基板加熱台12があり、その上に基板11が置かれ加熱されている。スリット8下には、カバー9を設け、カバー9と加熱台12の間には隙間があり、雰囲気は大気圧の状態にあるとともに、スリット8から流出した金属化合物含有気体が、基板11上に向けて流れる、または、基板11上の雰囲気に滞留できるようにしている。
【0036】
本発明の構造体はその優れた構造と、基板との組み合わせにより、電子素子、特に好ましくは電子放出用の冷陰極素子として蛍光発光体や、フィールドエミッションディスプレイに用いることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0038】
(実施例1)
図1に示した装置を用いて本発明の構造体を製造した。100mm長で、0.6mm幅のスリット8と基板の距離は19mmで、カバー9と基板加熱台12の間の隙間は6mmとして、反応帯域10を構成した。カバー9の底面の大きさは130mm×130mmである。キャリアガスとして窒素を用い、流量計1で2.0ml/minの流量に制御して流した。キャリアガスはヒーター2で予熱してから気化室3に導入した。気化室3にはビス−アセチルアセトナト亜鉛(添川理化学株式会社製)とトリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム(株式会社同仁化学研究所製)をそれぞれアルミ製の容器4に入れ、ヒーター5を用いて108℃に加熱した。気化室3から出た金属化合物含有気体をスリット8までの間保温するためにヒーター6、7を用いた。基板11としてAl含量が99.7%以上の0.5mm厚、表面を鏡面仕上したアルミ板(電気抵抗率:10−8Ω・m)を用い、基板加熱台12で560℃に加熱した。反応は1.5時間実施し、構造体を得た。得られた構造体のSEM写真を図2に示す。
【0039】
得られた構造体の針状金属酸化物の長さの数平均値は1.3μmであり、該平均値の5倍を超える巨大針状金属酸化物は見られなかった。
【0040】
(実施例2)
図1の装置において、スリット8と基板11の距離が24mm、カバー9と基板加熱台12の距離が4mmとなるように20mmの長さのカバーに変えた以外は実施例1と同様にし、構造体を得た。得られた構造体のSEM写真を図3に示す。
【0041】
本例で得られた構造体の針状金属酸化物の長さの数平均値は1.1μmであり、該平均値の5倍を超える巨大針状金属酸化物は見られなかった。
【0042】
(比較例1)
図1の装置において、基板加熱台12とカバー9の隙間を3mm、反応温度を602℃、反応時間を2時間に変更した以外は実施例1と同様にし、構造体を得た。得られた構造体のSEM写真を図4に示す。
【0043】
得られた構造体の針状金属酸化物の長さの数平均値は1.5μmであり、該平均値の5倍を超える巨大針状金属酸化物が14%存在し、長さが不揃いであった。
【0044】
(実施例3)
基板として3mm厚のパイレックス(登録商標)ガラスを用い、基板温度を604℃とした以外は実施例1と同様にし、構造体を得た。得られた構造体のSEM写真を図5に示す。
【0045】
得られた構造体の針状金属酸化物の長さの数平均値は0.9μmであり、該平均値の5倍を超える巨大針状金属酸化物は1%以下であった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の構造体は、針状金属酸化物の長さが揃っており、電子放出特性が均一な冷陰極素子を構成することが可能である。また基板に導電材料を用いることにより基板を電極として用いることが可能となり、冷陰極素子としての素子設計が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で好ましく用いられる針状金属酸化物構造体の製造装置の1例の略図である。
【図2】本発明の実施例1の構造体を斜め上方から観察したSEM写真である。
【図3】本発明の実施例2の構造体を斜め上方から観察したSEM写真である。
【図4】本発明の比較例1の構造体を斜め上方から観察したSEM写真である。
【図5】本発明の実施例3の構造体を斜め上方から観察したSEM写真である。
【符号の説明】
1 流量計
2 キャリアガス予熱ヒーター
3 気化室
4 金属化合物試料容器
5 気化室加熱ヒーター
6 金属化合物含有気体加熱ヒーター
7 加熱ヒーター
8 スリット
9 カバー
10 反応帯域
11 基板
12 基板加熱台

Claims (6)

  1. 基板と該基板表面に直交する方向に伸びる複数の針状金属酸化物とを少なくとも有する構造体であって、該構造体の基板に平行な任意の10μm×10μmの範囲を走査型電子顕微鏡で観察した時、当該範囲内で観察される針状金属酸化物の長さの数平均値が0.5μm〜10μmの範囲にあり、該数平均値の5倍を超える長さの針状金属酸化物の数が、当該範囲内で観察される針状金属酸化物の数の10%未満であることを特徴とする針状金属酸化物構造体。
  2. 上記基板の電気抵抗率が10−3Ω・m以下であることを特徴とする請求項1に記載の針状金属酸化物構造体。
  3. 上記基板が元素の周期律表の4族から13族に含まれる金属、もしくは該金属を主成分とする合金から形成されていることを特徴とする請求項2に記載の針状金属酸化物構造体。
  4. 上記基板がAl、Ti、Niのいずれか、もしくはこれら金属を主成分とする合金から形成されていることを特徴とする請求項3に記載の針状金属酸化物構造体。
  5. 上記針状金属酸化物中の金属がZn、Si、Al、Sn、Ti、Zr、Mn及びPbから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の針状金属酸化物構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の針状金属酸化物構造体の製造方法であって、揮発性または昇華性を有する少なくとも1種の金属化合物であって、少なくとも1種の酸化物形成物質と反応して金属酸化物を形成する金属化合物を気化させてキャリアガス中に混合させてなる金属化合物含有気体を、上記酸化物形成物質を含む雰囲気にある反応帯域に置かれた基板上に導入し、上記金属化合物と酸化物形成物質とを反応させて、上記基板上に針状金属酸化物を形成することを特徴とする針状金属酸化物構造体の製造方法。
JP2002290649A 2002-10-03 2002-10-03 針状金属酸化物構造体及びその製造方法 Withdrawn JP2004127730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002290649A JP2004127730A (ja) 2002-10-03 2002-10-03 針状金属酸化物構造体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002290649A JP2004127730A (ja) 2002-10-03 2002-10-03 針状金属酸化物構造体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004127730A true JP2004127730A (ja) 2004-04-22

Family

ID=32282446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002290649A Withdrawn JP2004127730A (ja) 2002-10-03 2002-10-03 針状金属酸化物構造体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004127730A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008192396A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Nagaoka Univ Of Technology 電極材料及びその製造方法、並びに該電極材料を使用した電界放射装置
JP2009016281A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Asahi Kasei Corp 電界放出型電子放出素子
JP2009277357A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Asahi Kasei Corp ZnO系電界放出電子源
JPWO2008069243A1 (ja) * 2006-12-06 2010-03-25 石原産業株式会社 冷陰極電子源及びその製造方法並びにそれを用いた発光素子

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008069243A1 (ja) * 2006-12-06 2010-03-25 石原産業株式会社 冷陰極電子源及びその製造方法並びにそれを用いた発光素子
JP2008192396A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Nagaoka Univ Of Technology 電極材料及びその製造方法、並びに該電極材料を使用した電界放射装置
JP2009016281A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Asahi Kasei Corp 電界放出型電子放出素子
JP2009277357A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Asahi Kasei Corp ZnO系電界放出電子源

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW200424338A (en) Method for metal oxide thin film deposition via MOCVD
Murugan et al. Defect induced magnetic transition in Co doped CeO2 sputtered thin films
Suh et al. Chemical vapor deposition of cerium oxide films from a cerium alkoxide precursor
JP2004127730A (ja) 針状金属酸化物構造体及びその製造方法
JP2004124180A (ja) 針状金属酸化物構造体の製造方法及び製造装置
JP4651138B2 (ja) 酸化亜鉛構造体の製造方法
Todorovska et al. Spray pyrolysis deposition of YSZ and YSZ–Pt composite films
EP1542260A1 (en) Light-emitting device
JP4259677B2 (ja) 特定の位置に突起物を有する金属酸化物構造体及びその製造方法
JP2001114600A (ja) 金属酸化物構造体及びその製造方法
Milanova et al. Polymetallic citric complexes as precursors for spray-pyrolysis deposition of thin LaFeO3 films
CN1265434C (zh) 一种制备p型ZnO晶体薄膜的方法
JP2000067740A (ja) 金属酸化物の構造体
JP2000067739A (ja) 金属酸化物を用いた構造体
ES2774084T3 (es) Procedimiento de preparación de una solución sol-gel que se puede usar para la preparación de una cerámica de titanato de bario dopado con hafnio y/o con al menos un elemento lantánido
Lu et al. Preparation and characterization of Y2O3-doped CeO2 ultrathin film made from Langmuir–Blodgett films
DE19983159B4 (de) Verfahren zur Herstellung eines Funktionselementes zur Verwendung in einer elektrischen, elektronischen oder optischen Vorrichtung
JP2000103700A (ja) 金属酸化物による構造体
JP2001020073A (ja) 積層した突起物を有する金属酸化物
JP2001115262A (ja) 積層した突起物を持つ金属酸化物
Valade et al. Thin Films and Nano-Objects of Molecule-Based Materials: Processing Methods and Application to Materials Exhibiting Conductive, Magnetic or Photochromic Properties
JP2000096236A (ja) 網目状構造を有する金属酸化物構造体
JP2000247800A (ja) 突起物を持った金属酸化物構造体
JPH01224209A (ja) セラミック超電導体の製造に用いる方法
JP2000058365A (ja) 金属酸化物構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050725

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050926

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20051214