JP2016000848A - チタン合金鍛造材 - Google Patents

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Koji Yamashita
浩司 山下
良規 伊藤
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良規 伊藤
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Shogo Murakami
昌吾 村上
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Abstract

【課題】疲労強度および延性を向上させたニアβ型チタン合金鍛造材およびその製造方法を提供する。【解決手段】Mo当量が6.0を超え15未満であるチタン合金からなるチタン合金鍛造材は、鍛造方向の径が20μm以上600μm以下かつアスペクト比が2.0を超える旧β粒である扁平粒が90%以上で、鍛造方向の径が50μm以上かつアスペクト比が2.0以下のβ粒である非扁平粒が5%以下であり、前記扁平粒内に析出した一次α相の最大方向長さが、平均で30μm以上90μm以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、チタン合金鍛造材に関し、特に、ニア(near)β型チタン合金のβ鍛造材に係る技術に関する。
航空機のエンジン部品等には、軽量であることや高強度であることに加え、破壊靭性や疲労強度特性が高いことが要求されることから、α+β型チタン合金やニアβ型チタン合金が多く使用されている。α+β型チタン合金は、主相である稠密六方晶(hcp構造)のα相と体心立方晶(bcc構造)のβ相とが室温で安定に共存して、強度と延性等とのバランスに優れており、一方、β変態点(Tβ)以上の温度域でβ相単相となる。ニアβ型チタン合金は、α+β型チタン合金とより高強度なβ型チタン合金との中間的な結晶組織を有し、α+β型チタン合金と同様にα相とβ相とが共存する。これらのチタン合金の鍛造材には、Tβ以上の温度に到達しないようにTβ未満の温度域(α+β二相域)に加熱してこの温度域で鍛造するα+β鍛造によるものと、Tβ以上の温度域(β単相域)に加熱して鍛造するβ鍛造によるものとがあり、形成される材料組織は全く異なり、それに伴い材料特性が異なることが知られている。
チタン合金鍛造材は、β鍛造によれば、針状α相組織となる。具体的には、次のように組織が形成される。まず、Tβ以上の温度域でβ相単相となり、その後、冷却されてα+β二相域に降下すると、この温度域において、β粒(β相)の結晶粒界に沿ってα相(粒界α相)が膜状に析出し、引き続き、β粒の結晶粒内にα相(一次α相)が針状に析出する(図1(a)で白く示されているのがα相)。また、β粒は、鍛造加工により等軸状から扁平に潰されている(図1(a)における上下方向が鍛造方向)。β鍛造には、β単相域で鍛造を完了させるもの、β単相域外(α+β二相域)に温度降下後も鍛造が継続されるもの、およびα+β二相域に温度が降下してから鍛造を開始するものがある。さらにβ鍛造材は、鍛造条件やその後の冷却条件によって、旧β粒の結晶粒界上のα相の形態や厚さ、また粒内の針状α相の長さや厚さが変化し、さらには粒界上の膜状のα相が存在しないものもあり得る。一方、チタン合金鍛造材は、α+β鍛造によれば、粒状α組織となる(図1(b)参照)。一般的に、α+β型チタン合金鍛造材やニアβ型チタン合金鍛造材において、破壊靭性はβ鍛造をされた鍛造材の方がα+β鍛造をされた鍛造材よりも優れ、逆に疲労強度特性はα+β鍛造をされた鍛造材の方がβ鍛造をされた鍛造材よりも優れることが知られている。
航空機のエンジン部品には破壊靭性と疲労強度の両方が要求されることから、ニアβ型チタン合金鍛造材のβ鍛造において、高い破壊靭性を保持しつつ、他の特性を高くするための研究がなされている(例えば非特許文献1)。さらに、一次α相の金属組織における面積率および形状を制御することにより、低サイクル疲労特性を高くしたニアβ型チタン合金鍛造材が提案されている(特許文献1)。
特許第5385097号公報
大山英人,石外伸也,木田貴之,"ニアβ合金(Ti-17)鍛造品の機械的特性に及ぼす加工熱処理の影響" ,神戸製鋼技報,Vol.49,No.3,p.23−25,1999.12
しかしながら、航空機のエンジン部品には、疲労強度のいっそうの向上が要求され、また、延性についてもより高いことが要求され、前記特許文献1に開示されたチタン合金鍛造材には改良の余地がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、β鍛造材の高い破壊靭性を保持しつつ、延性や疲労強度を向上させたチタン合金鍛造材を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、β鍛造後の再結晶を抑制して、鍛造で扁平になったβ粒が多くを占める結晶組織とし、また、一次α相の大きさ(長さ)を適切な範囲に制御することにより、β鍛造材の高い破壊靭性を保持しつつ、疲労強度および延性が向上することを見出した。
すなわち、本発明に係るチタン合金鍛造材は、次式(1)で表されるMo当量[Mo]eqが6.0を超え15未満であるチタン合金からなり、鍛造方向の径が20μm以上600μm以下かつアスペクト比が2.0を超える旧β粒の結晶粒である扁平粒が90%以上で、鍛造方向の径が50μm以上かつアスペクト比が2.0以下のβ相の結晶粒である非扁平粒が5%以下であり、前記扁平粒の粒内に析出した一次α相の最大方向長さが、平均で30μm以上90μm以下であることを特徴とする。
[Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe] ・・・(1)
ただし、前記式(1)の[X]は、前記チタン合金における元素Xの含有量(質量%)とする。
かかる構成のチタン合金鍛造材は、所定の範囲の大きさの旧β粒が90%以上存在し、かつ再結晶粒である非扁平粒が抑制された結晶組織に規定され、さらに一次α相が適度に成長していることで、β鍛造材としての強度を低下させることなく、疲労強度および延性に優れる。
本発明に係るチタン合金鍛造材によれば、高い破壊靭性と疲労強度、延性とが両立し、航空機のエンジン部品等にいっそう好適になる。
一般的なチタン合金鍛造材の組織の画像写真であり、(a)はβ鍛造材、(b)はα+β鍛造材のそれぞれの一例である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔チタン合金鍛造材〕
本発明に係るチタン合金鍛造材は、航空機のエンジン部品に適用され、特に高い破壊靭性と疲労強度が要求されるものに好適である。例えば、特に高い信頼性が要求される、外周部に動翼の付く回転体ディスク材に適用することができる。
本発明に係るチタン合金鍛造材は、Mo(モリブデン)当量(後記の式(1)で表される[Mo]eq)が6.0を超え15未満となる組成のチタン合金からなり、従来のβ鍛造材と同様に、鍛造により扁平な形状になった旧β粒(β相)と、旧β粒の結晶粒界上や結晶粒内に析出したα相とを有する。特に、本発明に係るチタン合金鍛造材は、アスペクト比が2.0を超える旧β粒(扁平粒)について、鍛造方向の径が20μm以上600μm以下のものが結晶組織の90%以上を占め、一方、アスペクト比が2.0以下であるβ相の再結晶粒については、径が50μm以上のものが結晶組織の5%以下に抑制される。さらに、扁平粒の粒内に析出したα相(一次α相)は、その最大方向長さを平均で30μm以上90μm以下とする。
(チタン合金:Mo当量6.0を超え15未満)
本発明に係るチタン合金鍛造材を形成するチタン合金は、次式(1)で表されるMo当量[Mo]eqが6.0を超え15未満となる組成を有する。チタン合金は、Mo当量が大きくなるにしたがい、α相の体積含有率が減少して旧β粒界の形状の影響が強くなる。したがって、Mo当量が6.0を超える組成にすることで、旧β粒の扁平粒による破壊靱性の向上効果が十分に得られる。チタン合金のMo当量は、好ましくは7.5以上、さらに好ましくは8.5以上である。一方、チタン合金は、Mo当量[Mo]eqが大きくなるにしたがい、合金元素が偏析し易くなり、組織がばらつく虞があるため、15未満とする。チタン合金のMo当量は、好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下である。
[Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe] ・・・(1)
ただし、式(1)の[X]は、チタン合金における元素X(X:Mo,Ta,Nb,W,V,Cr,Ni,Mn,Co,Fe)の各含有量(質量%)とする。
このような組成のチタン合金として、α+β型チタン合金とβ型チタン合金の中間的なニアβ型チタン合金が含まれ、代表的なものとして、AMS4995で規定されるTi−17合金(Ti−5Al−2Zr−2Sn−4Mo−4Cr)が挙げられる。その成分は、Al:4.5〜5.5質量%、Sn:1.5〜2.5質量%、Zr:1.5〜2.5質量%、Cr:3.5〜4.5質量%、Mo:3.5〜4.5質量%を含有し、残部はTiおよび不可避的不純物である。前記不可避的不純物としては、例えば、Fe:0.03質量%、N:0.04質量%、C:0.05質量%、N:0.04質量%、H:0.0125質量%を含有する。
(扁平粒:鍛造方向の径20μm以上600μm以下、存在割合90%以上)
β鍛造においては、チタン合金材がβ変態点(Tβ)以上の温度域(β単相域)に加熱されて保持されることで、β相単相状態となって、等軸状の(アスペクト比が1に近い)β相の結晶粒(β結晶粒、β粒)が形成され成長する。そして、鍛造加工により、β結晶粒が潰されて鍛造方向(圧下方向)に垂直に広がった扁平形状に変形し、パンケーキ形状となったβ結晶粒(旧β粒)が積み重なった多結晶構造の組織となる。したがって、β鍛造材において、旧β粒は、径が鍛造方向において最小となる場合が多い。本発明において、β粒のアスペクト比とは、鍛造方向の径に対するこの方向に垂直な方向の径の比を指す。そして、アスペクト比が2.0を超え、かつ鍛造方向の径が20μm以上600μm以下の旧β粒を扁平粒と定義する。チタン合金鍛造材は、旧β粒が大き過ぎると疲労強度が低下するため、また、その粒内に析出する一次α相が大きく(長く)なり易いため、鍛造方向における径が600μm以下であることが好ましい。そして、チタン合金鍛造材は、この範囲の大きさの扁平粒が結晶組織の多くを占めることで、破壊靭性、延性、および疲労強度が確保され、具体的には、結晶組織の90%以上とする。さらにチタン合金鍛造材は、扁平粒が95%以上存在することが好ましい。旧β粒の大きさは、鍛造前の加熱におけるβ単相域での温度および保持時間により調整される。
(鍛造方向の径50μm以上の非扁平粒:存在割合5%以下)
β鍛造材は、鍛造後において、冷却が遅い等、β単相域から十分に温度が降下するまでの時間が長いと、鍛造後に新たに等軸状のβ粒が成長する。また、鍛造の歪み速度が速いと、鍛造後の再結晶が促進されて、新たにβ粒が成長する。このような非扁平粒で、ある程度大きなものが生じると、延性や疲労強度が低下する。したがって、アスペクト比が2.0以下で鍛造方向の径が50μm以上であるβ粒(非扁平粒)が、結晶組織の5%を超えないようにする。非扁平粒は、より少ない方が好ましく、存在しないこと(0%)がもっとも好ましい。非扁平粒は、β鍛造における温度や歪み速度、その後の冷却速度を制御することによって、成長が抑制される。
本発明に係るチタン合金鍛造材は、径が20μm未満の旧β粒や、径が50μm未満のβ粒(再結晶粒)が存在していてもよい。また、径が600μmを超える粗大な旧β粒は、存在しない方が好ましいが、径が20〜600μmの範囲の旧β粒(扁平粒)の存在割合90%以上を満足していれば、存在していてもよい。
(扁平粒の粒内に析出した一次α相の最大方向長さ:30μm以上90μm以下)
β鍛造材は、β単相域に加熱された後にα+β二相域に降下すると、β粒の結晶粒界に沿って膜状に厚さ0.5μm程度以上のα相(粒界α相)が析出し、引き続き、β粒の結晶粒内に、粒界α相の厚さよりも細い針状にα相(一次α相)が析出する(図1(a)参照)。一次α相の最大方向長さ(針状の長手方向の長さ)が小さいと、β鍛造材としての破壊靭性が十分に得られず、また、疲労強度が低下する。したがって、扁平粒(アスペクト比が2.0を超え、鍛造方向の径20μm以上600μm以下のβ粒)の粒内に析出した一次α相は、最大方向長さが平均で30μm以上とし、45μm以上が好ましい。一方、一次α相が長くなると、延性や疲労強度が低下する。したがって、扁平粒の粒内に析出した一次α相は、最大方向長さが平均で90μm以下とし、80μm以下が好ましい。一次α相の長さは、鍛造時の温度を適切な範囲とし、さらに鍛造後に、鍛造温度に応じて十分に高速で冷却することによって、制御される。
本発明に係るチタン合金鍛造材のβ粒(扁平粒および非扁平粒)の径および存在割合、ならびに扁平粒内の一次α相の長さは、当該チタン合金鍛造材の鍛造方向と平行な断面における1ないし複数視野における値とすることができる。すなわち、チタン合金鍛造材を鍛造方向と平行な面で切断し、断面を研磨(機械研磨、電解研磨)仕上げの後に腐食させて組織観察に供する。
β粒は、光学顕微鏡により、観察面(断面)から例えば1〜数mm角程度の視野を1ないし複数選択して観察することができる。断面の鍛造方向とこれに直交する方向とのそれぞれにおけるβ粒の長さ(径)を測定し、アスペクト比を算出し、径およびアスペクト比に基づいて扁平粒および非扁平粒を定義する。これにより、チタン合金鍛造材の断面の前記視野における扁平粒および非扁平粒の面積率(存在割合)を算出することができる。
一次α相は、走査型電子顕微鏡(SEM)により、観察面から例えば数〜100μm角程度の視野を1ないし複数選択して観察することができる。一次α相は、切断面で寸断されていたり、手前に他の一次α相が交差して見かけ上短いものが観察される。そこで、一次α相同士が交差したものは、交差した箇所において括れ(凹み)が小さく見える方を連続した1本とみなし、括れが大きい方は交差した箇所で分離した2本とみなす。また、例えば10°以上屈曲して見える一次α相は、屈曲部で2本がつながっているとみなす。そして、視野において最も長いものから例えば5番目に長いものまでを選出して、これら5本の平均値で判定する。
〔チタン合金鍛造材の製造方法〕
本発明に係るチタン合金鍛造材は、前記組成のチタン合金からなるインゴットを公知の方法でビレットに鍛造し(ビレット鍛造工程と称する)、必要に応じて機械加工を行ってから、β鍛造を行って所望の製品形状に製造される。ビレット鍛造工程は、例えば、β鍛造→α+β鍛造→β熱処理→応力除去焼鈍→α+β鍛造→焼鈍の順序で行われる。α+β鍛造はチタン合金のβ変態点(適宜、Tβと表す)よりも10〜200℃程度低い温度域に、β鍛造はTβよりも10〜150℃程度高い温度域に、それぞれ加熱し、所定の鍛錬比(鍛伸方向に垂直な断面の、鍛造前に対する鍛造後の面積比、例えば1.5)の鍛造を行い、室温に冷却する。ビレット鍛造工程における鍛造をα+β鍛造とするかβ鍛造とするかは製品に要求される特性に応じて設定すればよく、鍛造の回数も所望するビレットの径等に応じて行えばよい。また、2回の焼鈍はそれぞれ必要に応じて行えばよく、例えば2回目の焼鈍はその後の機械加工をし易くするために行われる。さらにチタン合金ビレットを機械加工することで、表面の酸化皮膜やシワやバリが除去され、表面粗度を整えることができ、その後の鍛造(チタン合金鍛造材の製造におけるβ鍛造)がし易くなる。そして、本発明に係るチタン合金鍛造材を製造するために、チタン合金ビレットを以下の方法でβ鍛造する。β鍛造前にチタン合金ビレットに対してα+β二相域にて荒地鍛造を行い、所望の形状に仕上げてもよい。なお、チタン合金鍛造材のβ鍛造前をチタン合金素材と称し、ここではチタン合金素材としてチタン合金ビレットを適用するものとして説明する。また、後続のβ鍛造も含めて、温度とは、記載のない限り、チタン合金ビレットやチタン合金鍛造材の全体の温度を指す。したがって、加熱(昇温)時や冷却時に、例えば表面の温度を計測することにより管理する場合には、中心部の温度との差を加味することが好ましい。
本発明に係るチタン合金鍛造材を製造する方法は、チタン合金素材(チタン合金ビレット)を(Tβ+10℃)以上に加熱して、開始時の表面温度Ts(Tβ−150℃<Ts≦Tβ+60℃)で、歪み速度0.1s-1以下にて鍛造した後に、冷却速度vcool(℃/min)で(Tβ−200℃)まで冷却する。なお、冷却速度vcoolは、次式(2)が成立する範囲とする。
Ts−111×ln(vcool)≦567 ・・・(2)
(鍛造前加熱温度:≧Tβ+10℃)
鍛造前加熱は、一般的なβ鍛造と同様に、鍛造前に、チタン合金ビレットをβ単相域まで加熱してβ相単相にするために行われる。β単相域とはβ変態点(Tβ)以上の温度域であり、Tβはチタン合金ビレットの全体(100%)がβ相となる最低温度で、当該チタン合金ビレット(チタン合金鍛造材)を形成するチタン合金の組成によって変化する。例えば、AMS4995で規定されるチタン合金(Ti−17合金)は、Tβが890℃程度である。本発明においては、チタン合金ビレットを深部まで確実にβ相単相とするために、(Tβ+10℃)以上に加熱する。鍛造前加熱温度が高い程、このβ単相域でのβ相の結晶粒の成長速度が速いため、扁平粒の径が大きくなり易い。さらに鍛造前加熱温度が高いと、結晶粒径を制御し難く過大になったり、鍛造開始時のチタン合金ビレットの表面温度Tsが高くなって冷却速度vcoolを速くする必要が生じる。したがって、チタン合金ビレットの鍛造前加熱温度は、(Tβ+150℃)以下が好ましい。また、加熱時間((Tβ+10℃)以上での保持時間)は、加熱温度に応じて、30分間〜10時間の範囲で調整する。
(鍛造開始時の表面温度Ts:Tβ−150℃<Ts≦Tβ+60℃)
鍛造開始時の温度が高いと、鍛造後に再結晶し易く、また、α相の核生成頻度が減少するために一次α相のそれぞれが大きく(長く)なり易い。さらに、鍛造後にβ単相域から十分に温度が降下するまでに時間を要して、新たなβ粒(非扁平粒)が成長する。したがって、具体的には、鍛造開始時において、チタン合金ビレットの表面温度Tsは(Tβ+60℃)以下とし、(Tβ+40℃)以下が好ましく、(Tβ+20℃)以下がさらに好ましい。一方、鍛造温度が低い程、鍛造加工が困難になるため、鍛造加工性の観点では鍛造温度が高い方が好ましい。また、鍛造温度が低いと、一次α相の長いものが優先的に析出し易い。したがって、具体的には、鍛造開始時において、チタン合金ビレットの表面温度Tsは(Tβ−150℃)を超えるものとし、(Tβ−120℃)以上が好ましく、(Tβ−100℃)以上がより好ましく、(Tβ−70℃)以上がさらに好ましい。
(歪み速度:0.1s-1以下)
鍛造において歪み速度が速いと、鍛造後の再結晶が促進される。したがって、歪み速度を0.1s-1以下とし、鍛造温度が降下し過ぎず、また、生産性を損なわない範囲で遅いことが好ましい。それ以外は、一般的な仕上げ鍛造と同様の条件で行うことができる。
((Tβ−200℃)までの冷却速度vcool(℃/min):Ts−111×ln(vcool)≦567)
鍛造完了後は直ちに冷却する。このとき、(Tβ−200℃)までの冷却速度vcool(℃/min)を、鍛造開始時のチタン合金ビレットの表面温度Ts(℃)に基づき、次式(2)が成立するように設定する。
Ts−111×ln(vcool)≦567 ・・・(2)
式(2)は、vcool≧exp[(Ts−567)/111]と置き換えることができ、すなわち、鍛造温度(鍛造開始温度Ts)が高い程、急速に冷却する必要がある。式(2)が成立しない、すなわち鍛造開始温度Tsに対して冷却速度vcoolが遅いと、一次α相が長くなり易く、さらに、鍛造開始温度Tsが高い場合は、鍛造後にβ単相域から十分に温度が降下するまでに時間を要して、新たなβ粒(非扁平粒)が成長する。さらに、次式(3)が成立するように、冷却速度vcoolがより速いことが好ましい。
Ts−111×ln(vcool)≦500 ・・・(3)
なお、冷却速度vcoolは、上限を特に規定されないが、500℃/min以下が実用的である。また、鍛造完了時から冷却開始までの時間は特に規定されないが、できるだけ時間を空けずに冷却を開始することが好ましく、冷却速度vcoolは、[鍛造完了時の温度−(Tβ−200℃)]/(鍛造完了時から(Tβ−200℃)到達時までの経過時間)で算出する。
(Tβ−200℃)到達後のさらなる冷却は、特に規定されず、引き続き冷却速度vcoolで冷却してもよいし、緩やかに冷却してもよい。ただし、(Tβ−200℃)よりも低い温度域における冷却速度が過剰に急速になると、一次α相の析出が極端に少ない場合があり、破壊靭性や引張強さが低下するため、60℃/min以下が好ましい。
得られたチタン合金鍛造材は、必要に応じて、公知の方法にて溶体化処理および時効処理にて調質熱処理を行い、さらに機械加工を行って酸化皮膜や余肉を除去して、チタン合金鍛造部品となる。
以上、本発明を実施するための形態について述べてきたが、以下に、本発明の効果を確認した実施例を、本発明の要件を満たさない比較例と対比して具体的に説明する。なお、本発明はこの実施例によって制限を受けるものではなく、請求項に示した範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
〔試験材作製〕
(β鍛造)
チタン合金素材として、AMS4995で規定されるTi−17合金(Mo当量:9.5、Tβ:890℃)からなるビレットを用いた。このチタン合金ビレットを、表1に示す開始温度Tsに応じて930〜1000℃の範囲で2hr保持して加熱した。その後、チタン合金ビレットの表面が開始温度Tsになるまで必要に応じて空冷し、表1に示す歪み速度で圧下率67%の据え込み鍛造を行って、直径:約160mm×高さ:約60mmの円盤状(高さの小さい円柱状)にして、表面の温度について表1に示す冷却速度vcoolで、室温まで冷却した。なお、冷却速度vcoolの最小速度(式(2)が成立する下限値)vcoolminを、vcoolmin=exp[(Ts−567)/111]にて算出し、表1に併記する。
(調質)
室温に冷却したチタン合金鍛造材を、Tβ未満(α+β二相域)の805℃に加熱して4hr保持し、平均冷却速度150℃/minで室温に冷却する溶体化処理を行った。さらに溶体化処理の後、620℃で8hr保持し、平均冷却速度60℃/minで室温に冷却する時効処理を行い、試験材とした。
〔材料組織の観察〕
切断面が試験材における1/4D位置を含むように、平面(鍛造方向に垂直な面)視において半径の1/2の位置でこの半径に垂直な線で、鍛造方向に沿って試験材を切断して試料を切り出した。この試料の切断面に対して、エメリー紙で機械研磨を行い、ダイヤモンド砥粒による仕上げ研磨の後、フッ硝酸溶液で腐食を行い、組織観察に供した。
(扁平粒、非扁平粒の存在割合)
β粒(扁平粒、非扁平粒)の面積率は、光学顕微鏡にて倍率100倍で観察することにより測定した。試料の観察面(切断面)の、試験材における1/2H,1/4D位置を含む3200μm×2000μmの視野をパノラマ状に観察した。β粒の鍛造方向(軸方向)の径とアスペクト比を測定して、扁平粒と非扁平粒を抽出し、視野における面積率を算出し、表1に示す。
(一次α相の最大方向長さ)
一次α相の最大方向長さは、SEMにて倍率500倍で観察することにより測定した。試料の観察面の、試験材における1/2H,1/4D位置を含む3200μm×3200μmの視野を観察した。この視野における扁平粒の粒内の一次α相で、特に長いものが観察された10箇所を写真に撮影した。10枚の写真について、扁平粒内の一次α相のそれぞれの長さを画像解析により求め、1番目から5番目までの長さの平均値を算出し、表1に示す。一次α相の最大方向長さの測定においては、一次α相同士が交差したものは、交差した箇所において括れ(凹み)が小さく見える方を連続した1本とみなし、括れが大きい方は交差した箇所で分離した2本とみなす。また、10°以上屈曲した一次α相は、屈曲部で2本がつながっているとみなす。
〔評価〕
チタン合金鍛造材の機械的特性の評価として、引張試験および低サイクル疲労試験を実施した。試験材の1/2H,1/4D位置から、試験材の周(接線)方向が荷重軸と平行になる試験片を切り出し、それぞれの評価用として別々に用意した。
(引張試験)
室温にて、ASTM規格のE8に準拠した引張試験を実施し、引張強さ(TS)および伸び(EL)を測定し、表1に示す。合格基準は、引張強さが1150MPa超、伸びが8.5%超とする。
(低サイクル疲労試験)
室温にて、ASTM規格のE466に準拠した低サイクル疲労試験を、歪み制御で、最大歪み0.9%、歪み比1.0、三角波の条件で、試験片が破断するまで行った。破断サイクル数について、試験材No.12を基準(1.0)として規格化した値(破断サイクル数比LCF)を算出し(試験材No.12の破断サイクル数で除する)、表1に示す。破断サイクル数比1.3以上を疲労強度合格とする。
表1に示すように、試験材No.1〜8は、扁平粒が十分に存在し、かつ非扁平粒がほとんどなく、さらに一次α相の長さが抑制された本発明の範囲の結晶組織を有するため、β鍛造材の高い強度を有し、さらに延性と疲労強度が向上した。特に、試験材No.2,3,7,8は、鍛造後の冷却速度が式(3)を満足して(最小速度vcoolminの1.83倍以上)速かったために、98〜100%を扁平粒が占めてかつ非扁平粒が観察されず、また、一次α相の長さが好ましい範囲となって、その結果、延性と疲労強度に優れていた。
これに対して、試験材No.9〜13は、結晶組織が本発明の範囲外の比較例である。試験材No.9は、β鍛造における歪み速度が速かったため、鍛造開始時において表面温度TsがTβよりも低かったにもかかわらず、鍛造後に再結晶を生じて、非扁平粒が過剰に存在し、その結果、延性が低下した。試験材No.10も、β鍛造における歪み速度が速かったが、鍛造時の温度が低かったために再結晶は生じなかった。しかし、鍛造温度が低過ぎたために、一次α相が過剰に長くなり、その結果、疲労強度が十分に得られなかった。
試験材No.11は、鍛造時の温度が高過ぎた上、この温度に対して鍛造後の冷却速度が遅かったために、再結晶が促進され、さらに鍛造後に新たにβ粒が成長して、非扁平粒が特に多く存在し、その結果、延性が大きく低下した。また、鍛造開始時に過剰に温度を高くしたことで、β相が比較的大きく成長したと推測され、径20〜600μmの範囲外の粗大な旧β粒もある程度存在した。さらに、鍛造時の温度が高過ぎたために、一次α相が過剰に長くなり、その結果、疲労強度が十分に得られなかった。
試験材No.12,13は、従来のβ鍛造を行った比較例であり、鍛造後の冷却速度が鍛造開始温度に対して十分に速くなかったために、鍛造後に新たにβ粒が成長して非扁平粒が過剰に存在して、その結果、延性が低下した。さらに、鍛造温度が比較的高かった試験材No.12は、一次α相が過剰に長くなり、その結果、疲労強度が十分に得られなかった。

Claims (1)

  1. 次式(1)で表されるMo当量[Mo]eqが6.0を超え15未満であるチタン合金からなるチタン合金鍛造材であって、
    鍛造方向の径が20μm以上600μm以下かつアスペクト比が2.0を超える旧β粒の結晶粒である扁平粒が90%以上で、
    鍛造方向の径が50μm以上かつアスペクト比が2.0以下のβ相の結晶粒である非扁平粒が5%以下であり、
    前記扁平粒の粒内に析出した一次α相の最大方向長さが、平均で30μm以上90μm以下であることを特徴とするチタン合金鍛造材。
    [Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe] ・・・(1)
    ただし、前記式(1)の[X]は、前記チタン合金における元素Xの含有量(質量%)とする。
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