JP5067255B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、ヘッドのインク吐出不良に対する回復動作を行うインクジェット記録装置に関する。
ヘッドからインクを吐出して画像の記録を行うインクジェット記録装置において、増粘したインク又はインク中の気泡若しくは異物が、ヘッドの吐出ノズルに詰まってインクの吐出不良を発生させることが知られている。
この吐出不良を回復する方法としては、減圧ポンプと連通するキャップをヘッドに被せノズル内を減圧して異物等を吸い出す減圧クリーニングの他に、ヘッド内のインクを加圧してノズルから異物等を排出する加圧クリーニングがよく用いられる。この加圧クリーニングは、ヘッドの長尺化又はマルチヘッド化に有利である反面、加圧したヘッド内の圧力が復帰するまでの正味のクリーニング時間が長く、その際に排出される廃インク量も多いといった欠点を有している。更に、ヘッド内の圧力が加圧状態から復帰する際に、当該圧力が略大気圧までアンダーシュートすることでノズルがエアや異物を吸い込んでインクの吐出不良を発生させてしまうといった不具合も報告されている。
このうち、加圧クリーニングの前者の欠点、つまりクリーニング時間が長く廃インク量が多いことに対しては、ヘッド内の加圧後にノズルから予備吐出を行うことで圧力を速やかに低下させる技術(例えば、特許文献1参照)や、ヘッド内の加圧後に加圧用のエア供給路を大気開放するとともに、エアポンプを逆回転させてインクタンク内に負圧を付与する技術(例えば、特許文献2参照)が提案されている。これらの技術は、いずれもヘッド内の加圧後の圧力復帰を早めることにより、クリーニング時間の短縮化や廃インク量の減少を図ったものである。
また、加圧クリーニングの後者の不具合、つまりヘッド内圧のアンダーシュートによりエアや異物を吸い込むことに対しては、エアの加圧経路に複数の大気連通弁を設け、ヘッド内の加圧後にこの複数の大気連通弁を開放したのち、ヘッド内の圧力が大気圧近傍まで低下したときに、開放する大気連通弁を減らし圧損を大きくして当該圧力のアンダーシュートを防ぐ技術(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2005−22167号公報 特開2007−8014号公報 特開2005−262879号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の技術では、ヘッド内の加圧直後における圧力減少の大きさや圧力減少の時間の長さについては制御していないので、図9(a)〜(c)に示すように、ヘッド内の加圧後に急激な圧力減少が生じてしまう。ここで、図9(a)〜(c)は、それぞれ特許文献1〜3に記載の加圧クリーニングにおけるヘッド内の圧力チャートである。この急激な圧力減少は、特許文献1,2に記載の技術(図9(a),(b)参照)においては、クリーニング時間の短縮化を図るために寧ろ意図的に発生させているが、特許文献3に記載の技術(図9(c)参照)においても、加圧したヘッド内の圧力が大気圧近傍まで低下する際に発生している。
そして、ヘッド内が加圧状態から復帰する際にこのような急激な圧力減少が生じると、ノズル内においてインクのメニスカスが大きく振動して正常に形成され難くなり、インクの吐出不良を引き起こしてしまう。その結果、クリーニングを繰り返すこととなり、クリーニング時間の伸長化や廃インク量の増大、ひいてはクリーニングの信頼性の低下を招いてしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、ヘッド内の加圧クリーニングにおいて、ノズルからのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、クリーニングの信頼性を向上することができるインクジェット記録装置の提供を課題とする。
前記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、インクジェット記録装置であって、
記録媒体へインクを吐出するヘッドと、
前記ヘッドに対するインク供給路を介して前記ヘッドと連通し、前記インクを貯留するインクタンクと、
前記インク供給路の中途部分に設けられ、前記インクを貯留するサブタンクと、
前記サブタンクと大気とを連通する経路中に設けられた大気連通弁と、
前記インク供給路内を加圧する加圧手段と、
前記インク供給路内を減圧するポンプからなる減圧手段と、
前記加圧手段により加圧された前記インク供給路内の圧力を、単位時間当たりに所定範囲内の値だけ減少させるように、前記大気連通弁を開放することなく前記減圧手段を制御する減圧制御手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記単位時間当たりに減少させる所定範囲内の値は、1kPa/sec以上かつ30kPa/sec以下の範囲の値であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記インク供給路内の圧力を計測する圧力センサを備え、
前記減圧制御手段は、前記圧力センサが計測する前記圧力に基づいて、前記減圧手段を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記加圧手段及び前記減圧手段は、前記ヘッドに対し、前記インク供給路を通じて前記インクを正逆方向へ送液量可変に送液可能な送液ポンプであることを特徴とする。
ここで、送液ポンプは、ヘッドに対してインクを正方向に送液することによりインク供給路内を加圧し、逆方向へ送液することによりインク供給路内を減圧する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記加圧手段及び前記減圧手段は、前記サブタンク内の圧力を変化させることにより前記インク供給路の圧力を可変とするエアポンプであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、加圧手段により加圧されたインク供給内の圧力を、単位時間当たりに所定範囲内の値だけ減少させるよう減圧手段を制御するので、加圧後の圧力低下において、アンダーシュートも急激な圧力減少も生じさせることなく、インク供給路内の圧力つまりヘッド内の圧力を復帰させることができる。したがって、ヘッド内の加圧クリーニングにおいて、ノズルからのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、ノズルのメニスカスを正常に形成させてクリーニングの信頼性を向上することができる。
請求項3に記載の発明によれば、減圧制御手段は、圧力センサが計測するインク供給路内の圧力に基づいて減圧手段を制御するので、ヘッド内の圧力をより高精度に制御して、クリーニングの信頼性をより一層向上することができる。
請求項4に記載の発明によれば、加圧手段及び減圧手段は、ヘッドに対しインク供給路を通じてインクを正逆方向へ送液量可変に送液可能な送液ポンプであるので、送液ポンプの送液方向及び送液量を適宜変えるだけで、加圧手段及び減圧手段をそれぞれ設ける必要なく、ヘッド内の加圧及び減圧を自在とすることができる。したがって、ヘッド内の加圧クリーニングにおいて、簡易な構成で、ノズルからのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、クリーニングの信頼性を向上することができる。
請求項5に記載の発明によれば、加圧手段及び減圧手段は、サブタンク内の圧力を変化させることにより前記インク供給路の圧力を可変とするエアポンプであるので、エアポンプでサブタンク内の圧力を適宜変えるだけで、加圧手段及び減圧手段をそれぞれ設ける必要なく、ヘッド内の加圧及び減圧を自在とすることができる。したがって、ヘッド内の加圧クリーニングにおいて、簡易な構成で、ノズルからのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、クリーニングの信頼性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置1の概略構成図である。
この図に示すように、インクジェット記録装置1は、主に、ヘッド2、インクタンク3、インク供給管4、サブタンク5、送液ポンプ6、及び制御部7を備えている。このインクジェット記録装置1は、ヘッド2から記録媒体(図示せず)へインクを吐出することにより、当該記録媒体に所定の画像を記録するものである。
ヘッド2は、インク供給管4に接続されるとともに、当該インク供給管4と連通する複数のノズル21を下面に備えている。また、ヘッド2は、後述する制御部7のヘッド制御部71(図2参照)と電気的に接続されており、当該ヘッド制御部71にノズル21の駆動を制御されることにより、インク供給管4を通じて供給されるインクをノズル21から記録媒体へ吐出する。なお、図1では、図示の簡略化のため、ノズル21の一部のみを図示している。
インクタンク3は、インク供給管4を介してヘッド2と連通し、インクを貯留するタンクである。このインクタンク3は、画像の記録やヘッド2内の加圧クリーニングによる消費量に対し十分多いインク量を貯留するとともに、外部からインクの補給が可能なようになっている。
インク供給管4は、インクタンク3及びサブタンク5を連通する第1インク供給管4aと、サブタンク5及びヘッド2を連通する第2インク供給管4bとから構成されて、ヘッド2とインクタンク3とを連通するインクの流路である。このうち、第2インク供給管4bには、中途部分にヘッド入口弁V1が配設されている。このヘッド入口弁V1は、第2インク供給管4bの遮断が可能な電磁弁であり、後述する制御部7の電磁弁制御部73(図2参照)と電気的に接続されて、制御可能になっている。
サブタンク5は、インク供給管4の中途部分に設けられており、第1インク供給管4aを介してインクタンク3と連通され、第2インク供給管4bを介してヘッド2と連通されて、ヘッド2へ供給されるインクを一時的に貯留する密閉タンクである。このサブタンク5は、制御部7と電気的に接続された液面センサSwを内部に備え、貯留するインクの液面高さを当該液面センサSwにより計測して制御部7へ出力するようになっている。
また、サブタンク5は、内部の圧力が計測可能な圧力センサSpを備えるとともに、大気に連通する大気連通管51と、圧力センサSpに連通する圧力計測管52とが上部に連通している。これら大気連通管51及び圧力計測管52は、それぞれの中途部分に配設された大気連通弁V2及びセンサ保護弁V3によって遮断が可能になっている。大気連通弁V2及びセンサ保護弁V3は、後述する制御部7の電磁弁制御部73(図2参照)と電気的に接続されて制御される電磁弁である。また、圧力センサSpは、制御部7と電気的に接続され、圧力計測管52を介して計測したサブタンク5内の圧力を、制御部7へ出力するようになっている。
送液ポンプ6は、第1インク供給管4aの中途部分に配設され、後述する制御部7のポンプ制御部72(図2参照)と電気的に接続され制御されることにより正逆方向に回転可能な回転式ポンプである。この送液ポンプ6は、正方向への回転(以下、正回転という)によって、サブタンク5を介しインク供給管4を通じてヘッド2へインクを送液するとともに、逆方向への回転(以下、逆回転という)によってインクタンク3へインクを送液する。つまり、送液ポンプ6は、正回転によりヘッド2、インク供給管4及びサブタンク5内を加圧し、逆回転によりヘッド2、インク供給管4及びサブタンク5内を減圧する。また、送液ポンプ6は1回転当たりの送液量が一定量となる定量ポンプであり、回転数を増減することでインクの送液量が可変となっている。このような送液ポンプ6により、当該送液ポンプ6の送液方向及び送液量を適宜変えるだけで、加圧手段及び減圧手段をそれぞれ設ける必要なく、ヘッド2内の加圧及び減圧を自在とすることができる。なお、送液ポンプ6は、停止時に第1インク供給管4a内の当該送液ポンプ6部分をインクが流れないよう当該部分を閉止する。
制御部7は、図2に示すように、ヘッド2のノズル21の駆動を制御するヘッド制御部71と、送液ポンプ6の駆動を制御するポンプ制御部72と、ヘッド入口弁V1、大気連通弁V2、及びセンサ保護弁V3の開閉を制御する電磁弁制御部73とを備えている。また、制御部7は、圧力センサSp及び液面センサSwと電気的に接続され、これら圧力センサSp及び液面センサSwから出力されるサブタンク5内の圧力及びインクの液面高さに基づいて、所定の制御を行うようになっている。
続いて、ヘッド2内の加圧クリーニングを行う際のインクジェット記録装置1の動作について、図3〜図5を参照して説明する。この加圧クリーニングは、ヘッド2内のインクを加圧することにより、ノズル21内に詰まった増粘したインク又はインク中の気泡若しくは異物(以下、異物等という)をヘッド2内のインクと共にノズル21から排出して、インクの吐出不良を回復させるものである。
ここで、図3は加圧クリーニングのフロー図であり、図4(a)、(b)は加圧クリーニングにおけるヘッド加圧、減圧制御の各詳細フロー図であり、図5は加圧クリーニングにおけるヘッド加圧及び減圧制御のタイミングチャートである。
加圧クリーニングが開始されると、図3に示すように、まず、制御部7による背圧制御が停止される(ステップR1)。ここで、背圧とは、待機中又は画像印刷中においてヘッド2内に作用する常態の圧力を指し、圧力センサSpによって間接的に計測される。また、背圧制御とは、制御部7が一定の時間間隔で背圧を監視し、当該背圧が所定範囲の値となるよう、送液ポンプ6を適宜制御する動作である。なお、この時点では、ヘッド入口弁V1及びセンサ保護弁V3は開状態、大気連通弁V2は閉状態となっている。
次いで、サブタンク5へインクが導入される(ステップR2)。このステップでは、まず、電磁弁制御部73によりヘッド入口弁V1及びセンサ保護弁V3が閉じられるとともに、大気連通弁V2が開かれる。そして、液面センサSwに計測されるサブタンク5内のインクの液面高さに基づいて、ポンプ制御部72が送液ポンプ6を駆動させる。この液面高さが所定以上になると、ポンプ制御部72は送液ポンプ6を停止させ、電磁弁制御部73は大気連通弁V2を閉じる。
インクの導入が完了すると、サブタンク5内は与圧される(ステップR3)。このステップでは、ポンプ制御部72が送液ポンプ6を正回転で駆動させることによりサブタンク5内を与圧する。そして、送液ポンプ6が予め設定された回転数だけ回転すると、ポンプ制御部72は送液ポンプ6を停止させる。
次いで、ヘッド2内が加圧される(ステップR4)。このステップでは、図4(a)及び図5に示すように、まず、電磁弁制御部73によりヘッド入口弁V1が開かれる(ステップR41)。すると、サブタンク5内で与圧された圧力がヘッド2内を加圧し、ヘッド2内の圧力は急激に上昇する。ヘッド2内の圧力が上昇すると、ある時点で、ヘッド2内のインクの圧力が大気圧とノズル21の流路抵抗とに打ち勝って、ノズル21からインクが吐出される。そして、所定の待機時間T1だけ待機する(ステップR42)と、ヘッド2内の圧力とサブタンク5内の圧力とが均一になり、その後、ノズル21からインクが吐出されるにつれてヘッド2内の圧力は減少する。
待機時間T1が経過すると、ヘッド2内の減圧制御が行われる(ステップR5)。このステップでは、図4(b)及び図5に示すように、電磁弁の制御は行われず、ノズル21からインクを吐出させたまま、ポンプ制御部72により送液ポンプ6が逆回転で駆動される(ステップR51)。こうしてヘッド2内は更に減圧され、当該ヘッド2内の圧力は上記ステップR4における圧力減少よりも大きな勾配で減少する。このとき、ポンプ制御部72は、ヘッド2内の圧力が単位時間当たりに所定範囲内の値だけ減少するよう送液ポンプ6を制御する。この制御により、アンダーシュートも急激な圧力減少も生じさせることなく、ヘッド2内の圧力を背圧近傍まで復帰させることができる。そして、この制御を行いつつ所定の待機時間T2だけ待機する(ステップR52)と、ヘッド2内の圧力は減少し続け、背圧近傍まで達した時点で電磁弁制御部73によりセンサ保護弁V3が開かれる(ステップR53)。
上記ステップR4及びステップR5での一連のヘッド2内の圧力減少において、ノズル21からインクが勢いよく吐出され、同時に当該ノズル21内に詰まった異物等が排出される。
なお、ステップR4でのヘッド2内の圧力減少は、ステップR5での圧力減少よりも小さな圧力勾配を維持している点においてクリーニング効果が高いものの、仮にこの圧力勾配の時間を長くすると正味のクリーニング時間が長くなり廃インク量も多くなる。この場合、ステップR4及びステップR5での待機時間T1及びT2を適宜調整することにより、クリーニング効果を向上させつつ、クリーニング時間の短縮化及び廃インク量の減少を図ることができる。
次いで、図3に示すように、背圧設定が行われる(ステップR6)。ここでは、上記の背圧制御と同様に、圧力センサSpに計測される背圧が所定範囲の値となるよう、制御部7のポンプ制御部72が送液ポンプ6を制御する。
背圧設定が完了すると、上記ステップR1で停止された背圧制御が再び開始される(ステップR7)。そして、所定時間の経過によりノズル21内のインクが静定するのを待って、加圧クリーニングが終了し、インクジェット記録装置1は待機状態となる。
以上の加圧クリーニングにより、アンダーシュートも急激な圧力減少も生じさせることなくヘッド2内の圧力を減少させることで、クリーニング効果を向上させつつ、クリーニング時間の短縮化及び廃インク量の減少を図ることが可能となる。
ここで、上記加圧クリーニングによる効果の一例を示す。ここでは、図6(a)に示すように、上記待機時間T1をそれぞれ9secとし、その後、送液ポンプ6を逆回転で駆動する際にヘッド2内、インク供給管4内及びサブタンク5内の圧力が単位時間当たりに1.4kPa/secから4.5kPa/secの範囲内で減少するように送液ポンプ6を制御した。このときの待機時間T2は14secであった。このように、上記加圧クリーニングを実施した場合と、図6(b)に示すように、上記加圧クリーニングにおいて待機時間T1の9sec経過後、送液ポンプ6による減圧を行わず、従来のクリーニングのように大気連通弁V2を開放してヘッド2内を急激に減圧した場合とで、ノズル21のインク吐出不良の発生率を比較している。その結果、前者の上記加圧クリーニングの方が、後者の従来のクリーニングに比べ、インク吐出不良の発生率が3分の1にまで低下しており、高いクリーニング効果を確認することができた。
ここで、ポンプ制御部72にて送液ポンプ6を制御してヘッド2内、インク供給管4内及びサブタンク5内の圧力を減少させるに際しての単位時間当たりの値としては、1kPa/sec以上かつ30kPa/sec以下の範囲の値であることが好ましい。単位時間当たりに30kPa/secを超えるような急激な減圧を行うと、前述したようなアンダーシュートや急激な圧力減少による不具合が発生する。また、単位時間当たりに1kPa/sec以下の減圧では、上記待機時間T2が長くなり、インクの排出量すなわち廃インク量が過大となって無駄にインクを消耗してしまう。なお、この待機時間T2としては、インクジェット記録装置1のヘッド2やインク供給管4などの大きさといった条件にもよるが、1secから40sec程度の範囲、好ましくは1secから20secの範囲が適当である。
なお、上記の加圧クリーニングでは、サブタンク5内の加圧時にセンサ保護弁V3を閉じて圧力センサSpに過大な圧力が掛からないよう保護しているが、サブタンク5内の加圧時の圧力以上の耐圧限界値を有する圧力センサSpを使用して、この保護動作を行わないようにしてもよい。この場合、上記ステップR5において、圧力センサSpが計測するサブタンク5内の圧力に基づいて減圧制御を行うことができる。このようにすれば、ヘッド2内の圧力をより高精度に制御することができる。
また、上記のステップR51は、送液ポンプ6の駆動制御に代えて、大気連通弁V2の開度を制御してもよい。大気連通弁V2を開いてサブタンク5内を減圧することでもヘッド2内の減圧が可能であり、この場合、当該大気連通弁V2の開度を制御して、ヘッド2内の圧力を単位時間当たりに所定範囲内の値だけ減少させればよい。このような大気連通弁V2の開度の制御によっても、上記と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態におけるインクジェット記録装置1によれば、ヘッド2内の加圧クリーニングにおいて、加圧後の圧力低下時にアンダーシュートも急激な圧力減少も生じさせることなく、ヘッド2内の圧力を背圧近傍まで復帰させることができるので、ノズル21からのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、ノズル21のメニスカスを正常に形成させてクリーニングの信頼性を向上することができる。
また、サブタンク5内の加圧時の圧力以上の耐圧限界値を有する圧力センサSpを使用して、当該圧力センサSpが計測するサブタンク5内の圧力に基づいて減圧制御を行えば、ヘッド2内の圧力をより高精度に制御して、クリーニングの信頼性をより一層向上することができる。
また、送液ポンプ6の送液方向及び送液量を適宜変えるだけで、加圧手段及び減圧手段をそれぞれ設ける必要なく、ヘッド2内の加圧及び減圧を自在とすることができるので、ヘッド2内の加圧クリーニングにおいて、簡易な構成で、ノズル21からのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、クリーニングの信頼性を向上することができる。
[変形例]
続いて、上記実施の形態の変形例としてのインクジェット記録装置1Aについて、図7及び図8を参照して説明する。なお、上記実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
インクジェット記録装置1Aは、上記実施の形態におけるサブタンク5に代えてサブタンク5Aを、送液ポンプ6に代えて送液ポンプ6Aを、制御部7に代えて制御部7Aを備えている。
サブタンク5Aは、上記実施の形態におけるサブタンク5の構成に加え、エアポンプ8と当該エアポンプ8に連通するポンプ連通管53とを備えている。このエアポンプ8は、ポンプ連通管53を通じてサブタンク5A内の圧力を変化させることで、ヘッド2及びインク供給管4内の圧力を可変としている。また、エアポンプ8は、後述する制御部7Aのポンプ制御部72Aと電気的に接続されて制御される。このようなエアポンプ8により、当該エアポンプ8でサブタンク5A内の圧力を適宜変えるだけで、加圧手段及び減圧手段をそれぞれ設ける必要なく、ヘッド2内の加圧及び減圧を自在とすることができる。
送液ポンプ6Aは、上記実施の形態における送液ポンプ6の構成に対し、逆回転での駆動ができない点でのみ異なる。つまり、この送液ポンプ6Aは、ヘッド2、インク供給管4及びサブタンク5A内を減圧することができない。
制御部7Aは、上記実施の形態におけるポンプ制御部72に代えて、送液ポンプ6Aとエアポンプ8とを駆動制御するポンプ制御部72Aを備えている。
続いて、ヘッド2内の加圧クリーニングを行う際のインクジェット記録装置1Aの動作について説明する。
インクジェット記録装置1Aによるヘッド2内の加圧クリーニングは、上記実施の形態における加圧クリーニングと同様のステップを経て実施される。但し、送液ポンプ6Aは、ステップR2でのサブタンク5Aへのインク導入時のみに駆動され、ヘッド2又はサブタンク5A内の加圧及び減圧は、ポンプ制御部72Aがエアポンプ8を駆動制御することにより行われる。つまり、ステップR3でのサブタンク5Aの与圧、ステップR51でのヘッド2内の減圧、及びステップR6での背圧設定におけるヘッド2又はサブタンク5A内の加圧及び減圧は、エアポンプ8により行われる。
以上のように、本実施の形態の変形例におけるインクジェット記録装置1Aによれば、エアポンプ8でサブタンク5A内の圧力を適宜変えるだけで、加圧手段及び減圧手段をそれぞれ設ける必要なく、ヘッド2内の加圧及び減圧を自在とすることができるので、ヘッド2内の加圧クリーニングにおいて、簡易な構成で、ノズル21からのエアや異物の吸い込みを防ぎつつ、クリーニングの信頼性を向上することができる。
なお、上記実施の形態及びその変形例においては、圧力センサSpは、送液ポンプ6又はエアポンプ8によるヘッド2内の加圧及び減圧が確認できればよく、サブタンク5、5A内の圧力計測に限定されるものではない。この場合、例えば、インク供給管4内の圧力が計測できるように設けてもよい。
また、その他の点においても、本発明は上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではなく、適宜変更可能であるのは勿論である。
本実施の形態におけるインクジェット記録装置の概略構成図である。 本実施の形態における制御部の構成を示すブロック図である。 本実施の形態における加圧クリーニングのフロー図である。 (a)本実施の形態における加圧クリーニングのヘッド加圧のフロー図であり、(b)減圧制御のフロー図である。 本実施の形態における加圧クリーニングでのヘッド加圧及び減圧制御のタイミングチャートである。 (a)本実施の形態における加圧クリーニングでのヘッド内圧力変化の一例を示す図であり、(b)従来の加圧クリーニングでのヘッド内圧力変化の一例を示す図である。 本実施の形態の変形例におけるインクジェット記録装置の概略構成図である。 本実施の形態の変形例における制御部の構成を示すブロック図である。 (a)従来の加圧クリーニングでのヘッド内圧力変化の一例を示す図であり、(b)別例を示す図であり、(c)第2の別例を示す図である。
符号の説明
1、1A インクジェット記録装置
2 ヘッド
3 インクタンク
4 インク供給管
5、5A サブタンク
6、6A 送液ポンプ
7、7A 制御部
8 エアポンプ
21 ノズル
51 大気連通管
52 圧力計測管
53 ポンプ連通管
71 ヘッド制御部
72、72A ポンプ制御部
73 電磁弁制御部
R1〜R7 加圧クリーニングの各ステップ
R41、R42 ヘッド加圧の各ステップ
R51〜R53 減圧制御の各ステップ
Sp 圧力センサ
Sw 液面センサ
T1、T2 待機時間
V1 ヘッド入口弁
V2 大気連通弁
V3 センサ保護弁

Claims (5)

  1. 記録媒体へインクを吐出するヘッドと、
    前記ヘッドに対するインク供給路を介して前記ヘッドと連通し、前記インクを貯留するインクタンクと、
    前記インク供給路の中途部分に設けられ、前記インクを貯留するサブタンクと、
    前記サブタンクと大気とを連通する経路中に設けられた大気連通弁と、
    前記インク供給路内を加圧する加圧手段と、
    前記インク供給路内を減圧するポンプからなる減圧手段と、
    前記加圧手段により加圧された前記インク供給路内の圧力を、単位時間当たりに所定範囲内の値だけ減少させるように、前記大気連通弁を開放することなく前記減圧手段を制御する減圧制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記単位時間当たりに減少させる所定範囲内の値は、1kPa/sec以上かつ30kPa/sec以下の範囲の値であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インク供給路内の圧力を計測する圧力センサを備え、
    前記減圧制御手段は、前記圧力センサが計測する前記圧力に基づいて、前記減圧手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記加圧手段及び前記減圧手段は、前記ヘッドに対し、前記インク供給路を通じて前記インクを正逆方向へ送液量可変に送液可能な送液ポンプであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記加圧手段及び前記減圧手段は、前記サブタンク内の圧力を変化させることにより前記インク供給路の圧力を可変とするエアポンプであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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