JP2008173816A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は記録ヘッドへのインク供給経路に混入した気泡を除去し、インクの吐出不良を防止し、高画質な画像記録を行うインクジェット記録装置に関し、特にインク供給経路からの気泡の除去を容易かつ短時間で行うことができるインクジェット記録装置を提案するものである。
【解決手段】記録媒体にインクを吐出して画像形成を行う記録ヘッド2と、該記録ヘッド2にインクを供給する少なくともタンク16とインク供給経路23、24等を備えるインクジェット記録装置であり、上記タンク16には上部に気泡の排出部が形成され、記録ヘッド2から混入した気泡をインク液面の上昇や負圧の印加によって排出部から溢れさせ、気泡をタンク外に排出する構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は記録ヘッドへのインク供給経路に混入した気泡を除去し、吐出不良を防止し、高画質な画像記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置の記録ヘッドには、例えばサーマル方式とピエゾ方式が使用され、記録ヘッドのノズルから記録媒体にインクを吐出して画像記録を行う。しかし、ピエゾ方式の記録ヘッドにおいては、記録ヘッド内のインクに気泡が混入すると、気泡に圧力を吸収され、吐出不良が発生する。
また、サーマル方式においてはインクの吐出量が変動するため、インク供給経路中の気泡の除去手段が多数提案されている。例えば、特許文献1にはインクジェットヘッドにインクを供給するバッファタンクを配置し、このバッファタンク上部の空間に貯留した気泡を循環ポンプによりサブタンクに移動させ、インク経路中の気泡を除去している。
特開2004−114611
しかしながら、特許文献1の構成では記録ヘッドを含むインク経路によりインクを循環させて気泡を除去するので、気泡の除去効率を高くする為に循環流量を大きくすると記録ヘッドのノズルのメニスカスを壊してしまい、ノズルより空気を記録ヘッド内部に引き込むおそれがある。この為、特許文献1の発明では気泡除去の為のインク循環時に記録ヘッドのノズル面を吸引キャップにて覆って密閉する必要がある。その為、気泡除去の為に吸引キャップが記録ヘッドに対向する為に移動する必要があり、気泡除去に時間を要する。
そこで、本発明はインク供給経路からの気泡の除去を容易かつ短時間で行うことができるインクジェット記録装置を提案するものである。
上記課題は本発明によれば、録媒体にインクを吐出して画像形成を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドにインクを供給する少なくともタンクを有するインク供給経路とを有し、前記タンクは前記タンク内の上部に排出部を有し、前記タンク内の気泡を前記排出部から溢れさせることによって前記気泡を前記タンク外に排出するインクジェット記録装置を提供することによって達成できる。
また、前記タンク内のインクの液面を高くすることで前記気泡を前記タンクから排出する構成である。また、前記タンクへのインク流入量を前記タンクからのインク流出量より多くすることでインクの液面を高くする構成である。さらに、前記タンク内の容積を小さくすることでインクの液面を高くする構成である。
前記インク供給経路は、例えば前記記録ヘッドから前記タンクにインクを戻すインク経路、及びインクポンプを有する循環式のインク供給経路である。また、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出し画像形成する印字モードと、前記気泡を前記タンクから排出する気泡除去モードを有する構成である。
また、前記タンク内を減圧することで、前記タンク内の気泡を減少させる構成である。また、前記タンクから排出した気泡とともに溢れさせたインクから気泡を分離後、前記インク供給経路にインクを戻す構成である。さらに、前記インク供給経路には気泡検知装置が備えられている構成である。
本発明によれば、サブタンクの上部から気泡を含むインクを排出することによってインク経路内の気泡の除去を容易に行うことができる。したがって、気泡によるインクの吐出不良を無くし、高画質の印刷を行うことができるインクジェット記録装置を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は本実施形態に使用するインクジェット記録装置における、インク補給経路を説明する図である。また、図2はインクジェット記録装置の概略構成を説明する模式図である。
先ず、図2において、インクジェット記録装置1は記録ヘッド2、インク補給部3、媒体供給部4、媒体搬送部5、媒体収納部6で構成されている。記録ヘッド2はインク経路を介してインク補給装置8に接続されている。インク補給装置8には消費されるインクを補充するインクタンク10が設けられており、インク経路とインク補給装置8によってインク補給部3を構成している。
記録媒体11は媒体供給部4に収納され、1枚ずつ装置内に搬入され、媒体搬送部5によって記録ヘッド2の直下に搬送される。そして、記録ヘッド2から画像データに従ったインク滴が吐出され、画像データに従った記録処理が記録媒体11に対して行われる。記録処理が施された記録媒体11は、媒体収納部6に収納される。尚、媒体搬送部5による記録媒体11の搬送は、駆動ローラ5aと従動ローラ5b及びテンションローラ5c間に張設された搬送ベルト9を回転させることによって行われる。
次に、図1に従ってインク補給部3のインク補給経路を説明する。インク補給部3は前述のインクタンク10、及びサブタンク15、16、廃液タンク18、循環ポンプ19、廃液ポンプ20、加減圧ポンプ21、22等で構成されている。記録ヘッド2とサブタンク15はインク経路23によって接続され、記録ヘッド2とサブタンク16はインク経路24によって接続されている。また、サブタンク15と16の間には循環ポンプ19が配設され、サブタンク16からサブタンク15側へインクが送られる。
また、サブタンク15からインク経路23を介してインクが記録ヘッド2に供給され、記録ヘッド2において吐出に使用されると共に、吐出に供しなかったインクはインク経路24を介してサブタンク16に戻される。
また、サブタンク15にはバッファ27を経由して加減圧ポンプ21が接続され、サブタンク15の内圧を調整し、サブタンク16にはバッファ28を経由して加減圧ポンプ22が接続され、サブタンク16の内圧を調整し、それぞれのサブタンク15、16の内圧を安定に維持している。
具体的には、サブタンク15内の内圧が圧力センサ12によって検知され、例えば記録ヘッド2にインクを供給すると、サブタンク15内の内圧が低下し、この内圧低下を圧力センサ12が検知する。この圧力センサ12からの検知信号によって、制御部31は加減圧ポンプ21の制御を行う。一方、サブタンク16内の内圧は圧力センサ13によって検知され、循環ポンプ19の駆動によってサブタンク15にインクを補給すると、サブタンク16の内圧が低下し、この内圧の低下を圧力センサ13が検知する。この場合、圧力センサ13から検知信号が制御部31に出力され、制御部31によって加減圧ポンプ22が加圧側に制御される。尚、制御部31は上記加減圧ポンプ21、22の制御の他、本例のインク経路の全ての構成部材の制御を行う。
図3はサブタンク15、及び16に設けられたインク液面センサ29、30の構成を示す図である。フロート33の先端に磁石34が装着され、この磁石34が位置検知基板35に近接すると、基板上の不図示のリードスイッチがオンし、サブタンク15又は16内のインク液面を検知する。
前述のように、サブタンク16内のインク液面は、循環ポンプ19を駆動してインクをサブタンク15に供給することによって次第に低下し、インク液面センサ30(位置検知基板35)から液面低下の検知信号が制御部31に向けて出力される。制御部31は上記検知信号が入力すると、インクタンク10のインク供給バルブ37を開く指令を出力し、インクタンク10からインクをサブタンク16に補給する。その後、インク液面センサ30が設定液面を検知すると、インク供給バルブ37を閉じ、サブタンク16のインク液面を設定レベルに維持する。
また、記録ヘッド2へのインク供給は、加減圧ポンプ21と22を制御して行い、先ずサブタンク15の内圧を僅かずつ高め、記録ヘッド2に向けてインク出口15bからインク経路23にインクを押し出す。同時に、記録ヘッド2の内圧の設定値を維持するように、サブタンク16の内圧を低く制御し、インク経路24内のインクをインク入口16aから吸入する。このように制御することによって、サブタンク15から記録ヘッド2を経由して、サブタンク16にインクが流れる。
しかしながら、何らかの原因によってインク経路内に気泡が混入すると、安定したインク循環が維持できず、インク経路内に様々な問題が発生する。図4は上記循環経路に気泡が混入した状況を示す模式図であり、サブタンク16に混入した気泡39がサブタンク16の上部に溜っている様子を示す。また、記録ヘッド2において気泡を巻き込む様子を、図5を用いて説明する。
正常に循環しているインクは、記録ヘッド2のインク補給口2aから共通インク室2bを経て、チャネル2cに入り、ピエゾ素子やヒータなどによる圧力発生手段によって、ノズル2dからインク滴38となって吐出される。一方、吐出に供しなかったインクはインク排出口2eから、インク経路24に戻される。
印字動作中、何らかの要因、例えばインク経路内での圧力変動や、記録ヘッド2への衝撃、ノズル2dへの気泡の押し込みなどによって、ノズル2dから気泡39を巻き込む場合がある。しかし、通常は記録ヘッド2内部のインクの流れによって、気泡39はすぐに除去されるが、記録ヘッド2内の流量や負圧の設定によっては、ノズル2dからの気泡39の巻き込みが止まらず、連続して記録ヘッド2の共通インク室2bに入り込むことがある。この場合、インク排出口2eから気泡39がインク経路24に大量に混入する。
記録ヘッド2から連続して巻き込んだ気泡39は、インク経路24を経由して、サブタンク16内に入り込み、サブタンク16の上部に浮いた状態で排出されず、図4に示すように大量に溜まる。この状態ではインク液面センサ30のフロート33は、気泡39の圧力によって下方に押さえ込まれ、インク液面を検知できず、サブタンク16内のインクをオーバーフローさせる。
さらに、サブタンク16内の気泡39の量が増加してサブタンク16の下部にまで達すると、インク出口16bから循環ポンプ19によって、インクと共に気泡39を吸い上げる。この場合、気泡39が混じったインクは、更に記録ヘッド2に送られ、記録ヘッド2の内部に気泡39が到達してミスファイアが発生する。
また、気泡39がインク経路内を何度も循環すると、定期的に発生するミスファイアによって、印刷の品質が大きく低下し、さらに、気泡39の除去や消失に長時間を要すると、印刷処理のスループットを大幅に低下させる。この気泡39の混入が更に進むとインク経路内に気泡が詰まり、ついには送液できなくなる。
上述した状態を防止する為、本実施形態では以下のようにして気泡39をインク経路から除去する。以下、具体的に説明する。
図6は、特に前述のサブタンク15、16、及び循環ポンプ19を示す模式図であり、先ず正常なインク吐出及びインク循環が行われている状態を示す。このとき各インク経路内でのインク流量は、記録ヘッド2からサブタンク16のインク入口16aに戻ってくる流量G1、サブタンク16のインク出口16bから循環ポンプ19がインクを吸引し、サブタンク15のインク入り口15aに送る流量G2、サブタンク15のインク出口15bから記録ヘッド2へ供給する流量をG3とすると、それらの流量は等しく、G1=G2=G3であって、各サブタンク15、16のインク量(インク液面高さ)は安定して維持されている。
一方、図7はサブタンク16に気泡39が巻き込まれている状態を示す模式図である。このような異常状態の時、インク液面センサ30が正常に動作しないため、ある設定時間を超えても設定液面レベルを検出できない場合、例えばタイムアウトの出力を行い、異常事態であることを検出する。
このようにして異常を検知した場合、気泡除去モードに入り、まずインク経路の流量を変更する。例えば、循環ポンプ19による送液流量G2を低下させることで、サブタンク16内のインク量を増加させ、意図的にサブタンク16の上部に配置された排出部である圧力調整口16cからインクをオーバーフローさせる。この時、インク液面センサ30はインクの液面検知動作を停止し、制御部31にインク液面に関する検知信号を送信しない。
このようにサブタンク16内のインク量を増加させることで、サブタンク16内部で気泡39を浮き易くし、気泡39とインクとを層状に分離して気泡39をサブタンク16の上部に集め、圧力調整口16cからインクをオーバーフローさせる。さらに、サブタンク16の底に近い部分からインクを吸引しているインク出口16bの吸引口から気泡39を遠ざけることで、気泡39の混入したインクをサブタンク15に送液し難くする。
なお、この気泡除去モードでは、記録ヘッド2のノズル2dは気泡を巻き込んでいて正常な印字ができない状態にあり、サブタンク15内部の圧力はインクの安定的な循環を得るには不十分な圧力設定となる可能性があり、通常の印刷処理は行わない。また、気泡除去時にサブタンク16の液面が上昇しても、記録ヘッド2のメニスカスが壊れない程度のヘッド内圧力に調整されている。
図8は、サブタンク16の内部がインクで満杯になった状態を示す模式図である。この場合、サブタンク16上部の浮いた気泡39は、圧力調整口16cから図1及び図4に示した圧力バッファ28に、サブタン16内で溢れたインクと共に流出し、サブタンク16から除去される。気泡混じりのインクの除去は、上記オーバーフロー動作をある一定間隔で所定回数繰り返して行う。
その後、圧力バッファ28に溜まった気泡を含んだインクは、廃液バルブ45を開けることで、廃液タンク18に排出される。廃液タンク18に溜まったインクは廃棄するか、回収フィルター46で、インク成分以外の異物や気泡を除去してから廃液タンク18に溜め、回収経路47上にある回収ポンプ20によって、インクタンク10に戻し、印刷に再利用することも可能である。
この気泡除去モードによって、気泡39がサブタン16から除去された後、循環ポンプ19の流量G2を増加させることで、サブタンク16のインクをサブタンク15に送り、サブタンク16のインク液面の高さを低下させる。この時の送液量はサブタンク15がオーバーフローしない量とするため、サブタンク15のインク液面センサ29が設定値の場合には、サブタンク16上部の空間がインクで埋まらない量とし、インク液面センサ29が設定値より低い場合には、設置値になるように制御部31で監視する。その後、両方のサブタンク15、16のインク液面センサ29、30が設定値を検知し、正常な循環状態に復帰させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、インク経路に大量に気泡が混入したとしても、サブタンク16内のインク量を増量してサブタンク16の重力方向上部に配置された圧力調整口16cからインクと共に溢れさせ、簡単で、かつ短時間で正常なインク循環状態への復帰を実現することができる。したがって、例えば高速プリンタの場合はスループットの低下を最小で済ますことができ、さらに気泡の混入を原因とする画質の劣化から最小の時間で復帰させることができる。
尚、図9に示すように、気泡39の検知を気泡検知装置を用いて行う構成としてもよい。この場合、サブタンク16のインク入口16aに気泡検知装置40を装着し、気泡39が通過すると、その累積通過数量や時間当たり通過量をカウントし、気泡39のサブタンク16への流入を監視する。また、気泡の検知方法は、例えば超音波発信器と受信器の組合せによって、気泡39の混入による音波の伝播状態の違いを検知する方法や、光学式であってインクの光の透過率、あるいは反射率、更にはレーザでの反射波検知などによって気泡39を検知する。
また、図9に示した圧力調整口16cに気泡検知装置42を設け、インクに混入する気泡量が所定量以下となって、ほぼインクのみになるまでオーバーフロー動作を行わせる監視手段として使用してもよい。
また、サブタンク16内のインク量を増加させる別の方法として、例えばインク供給バルブ37を開け、インクタンク10からインクを補給する構成としてもよい。
さらに、サブタンク15内部の圧力を高め、記録ヘッド2を経由してインクをサブタンク16へ送る構成としてもよい。また、サブタンク15からの送液量で不足する場合は、インクタンク10からも補給を行う。この方法によれば、サブタンク15の液面を下げたままにしておくことで、気泡除去モードが終了したときにサブタンク16のインクをサブタンク15に送るだけでオーバーフローしているサブタンク16を適正インク量に復帰させ、さらに、低下しているサブタンク15の液面を適正インク量に近づけるだけで通常の印字モードに戻すことができ、復帰時間を短くできる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図10は本発明の第2実施形態を説明する図である。本実施形態においてインクは循環せず、例えばインクパック51はスパウトパックのような密閉構造のインクパックであり、このインクパックを膨らます方向に付勢することで内部に負圧を発生させる。記録ヘッド2とインクパック51は2本のインク経路25、26で接続され、インクパック51の上部に接続されたインク経路25にはバルブ25aが配設され、インクパック51の下部に接続されたインク経路26にはバルブ26aが配設されている。インク経路25は気泡除去モード時に使用され、このモードの時バルブ25aが開かれる。一方、インク経路26は印字モード時に使用され、このモードの時バルブ26aが開かれる。
インクパック51の重力方向の最上部には負圧発生機構27が設けられ、インクパック51には負圧発生機構27の駆動により負圧が掛けられる。この負圧はインク経路26を経由して記録ヘッド2のノズル2dにメニスカスを形成させる圧力となる。この時のヘッドの内圧はP1である。
図11は、記録ヘッド2のノズル2cから気泡39を巻き込んでいる様子を示す。気泡39を巻き込む原因としては、前述の第1の実施形態と同様の理由が考えられる。前述のように、印字モード時バルブ26aが開かれ、ノズル2cからインク経路26に混入した気泡39は負圧に維持されているインクパック51に向かい、インクパック51の上部に蓄積される。
この時少量の気泡39であれば問題はないが、ある程度以上の気泡39が溜まると記録ヘッド2の内圧は所定の負圧P1を維持できず、それより高い負圧(大気圧により近い)P2に上昇し、ノズル2cでメニスカスを維持できず、インクがノズル2cから流れ出し、インクジェット記録装置1の内部がインクで汚染されるおそれがある。そこで、気泡39がインクパック51に混入し始めたら早期に気泡39を除去する必要がある。
図12は、気泡39を除去するための処理を示す説明図である。この場合、気泡除去モードであり、バルブ26aを閉じると共に、バルブ25aが開かれ、インクパック51を通常の印字モード状態とは逆に正圧力P3で加圧することで、インクパック51内のインクをインク経路25を介して押し出し、記録ヘッド2のノズル2cから溢れさせ、気泡39をインクと共に排出する。このときの圧力はP3>P2>P1である。
このようにして、インクパック51から気泡を排出させた後、図10に示すように、記録ヘッド2内の圧力を所定の負圧P1に戻すことで正常な印刷処理ができる状態に復帰させることができる。
このように構成することにより、インクパック51内に大量に気泡が混入したとしても、インクパック51に負圧を掛け、インク経路25を介して気泡39を押し出し、記録ヘッド2のノズル2cから気泡39を排出することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は基本的に前述の図1のインク補給部3の構成に対応するものである。
図13は、前述の図1に示したサブタンク16の模式図である。内部には気泡39が巻き込まれ、インクが入っているにもかかわらず、正常な液面が検知できずインク無しが表示されるという、正常な動作が損なわれている状態を示している。また、図14は、加減圧ポンプ22を減圧方向で動作させ、圧力バッファ28を経由して、サブタンク16の圧力調整口16cからサブタンク16内部を減圧している様子を示す。
サブタンク16内部の気泡39は減圧するに従って膨張し、気泡同士で結合し、破裂して消失して数が減少する。図15は、更に減圧が進んだ状態下で膨張した気泡がほぼ消失した状態を示している。気泡39が消失することでインク液面検知センサ30も正常な位置に復帰し、インク液面高さが検知可能となる。さらに、図16は完全に気泡39が消失し、正常なインク液面に復帰して安定したインクの循環状態になった状態を示す。
以上のように、本実施形態によれば、サブタンク内部を減圧することで、気泡39を膨張させ、気泡39を除去することにより、短時間で正常な循環状態に復帰させることができる。
また、気泡39が混入し易いサブタンク16を減圧しているときには、サブタンク15内部の圧力も低下させることで循環流量を制御することが可能である。従って、前述の実施形態のように気泡除去モードにおいて印刷処理を停止して気泡除去を行うだけでなく、通常の印字モード中であっても、気泡を検知した場合、印刷処理を継続しながら、同時に気泡除去モードとしての動作を行うことができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態は基本的に前述の図1のインク補給部3の構成に対応するものである。
図17は前述と同様サブタンク16に気泡39が巻き込まれており、インクが入っているにもかかわらず、インク無しが表示される状態を示す。本実施形態におけるサブタンク16の底部は可動底部55であり、上下動機構56と接続されている。
図18はサブタンク16の可動底55を上下動機構56が押し上げる方向に動作しており、サブタンク16の容積を減少させている状態である。容積が減少したためインク液面が上昇し、圧力調整口16cから圧力バッファ28へ気泡39がインクと共に排出されている状態を示す。
このサブタンク16の容積を変更する動作中は、気泡除去モードとなってインク循環は停止しており、インク入口16aとインク出口16bはインクの出入りがない状態となっている。
図19は可動底55が上昇できる最上部まで上昇し、サブタンク16内部の気泡39が除去された状態である。サブタンク内部にはインク入口、インク出口に接続されるチューブ類やインク液面センサ30などの部材があり、サブタンク最上部まで上昇することはできない。そのため、サブタンク16内部に混入する気泡39の量は、図9で示した気泡検知装置40などにより設定量以上の気泡39が混入したことを検知して、サブタンク16内部が気泡で満たされないうちに気泡除去モードに移行する必要がある。あるいはインク補給を併用してインク液面を上昇させなければならない。しかし、早期に気泡除去モードに移行した場合、可動底55が上昇するだけで気泡除去が可能であり、ごく短時間で実行可能である。
図20は可動底55を元の位置まで下げ、サブタンク16の容積を通常の状態に戻し、正常なインク液面となった状態を示す。
以上、本実施形態で説明したように、サブタンク16の容積を減少させることで、気泡39を排出除去し、短時間で正常な循環状態に復帰させることができる。
尚、本実施形態ではサブタンク16の可動底部55によりサブタンク16の容積を減少させて気泡39をオーバーフローさせている。この為、第1の実施形態の様な循環ポンプ19や加減圧ポンプ21、22がインク経路に無い、例えば1つのサブタンクが記録ヘッド2に対してメニスカス形成に必要なだけ低い位置に配置された非循環タイプのインク経路にも容易に適用できる。また、本実施形態によれば、短時間で気泡の除去が可能である。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態は基本的に前述の図1のインク補給部3の構成に対応するものである。本実施の形態ではサブタンク16内に膨張部材を配置し、膨張部材を膨張させることでサブタンク内の容積を減少させて気泡をオーバーフローさせるものである。
図21は、前述と同様サブタンク16内に気泡が巻き込まれている状態を示している。本実施形態におけるサブタンク16内部には、膨張部58と圧力導入部59が設置されており、圧力導入部59から加圧空気を導入することで、膨張部58を膨張される構成である。
図22はサブタンク16内部にある可変容積の膨張部58に、不図示の加圧源から、加圧空気が加圧導入部59に導かれ、膨張部58が膨張を開始した状態である。サブタンク16内の容積が減少したためインク液面が上昇し、圧力調整口16cから図示しない圧力バッファ28に気泡39がインクと共に排出されている状態を示している。このサブタンク16内の容積を変更する動作中、気泡除去モードとなってインク循環は停止しており、インク入口16aとインク出口16bにはインクの出入りがない状態である。
図23は、膨張部58が最大容積まで膨張し、サブタンク16内部の気泡39が除去された状態である。この場合にも、サブタンク16内部にはインク入口、インク出口に接続されるチューブ類やインク液面センサなどの部材があり、最上部まで上昇することはできないが膨張部58の形状を工夫することによってある程度上部まで到達することができる。
しかしながら、サブタンク16内部に混入する気泡39の量は、図9で示した気泡検知装置40などにより設定量以上の気泡39が混入したことを検知し、サブタンク16内部が気泡39で満たされないうちに気泡除去モードに移行する必要がある。しかし、気泡除去モードに移行すると、膨張部58が膨張するだけで気泡除去が可能であるため、本実施例においてもごく短時間で気泡除去が実行可能である。
図24は、膨張部58内の加圧空気を開放し、元のサイズに戻してサブタンク16の内容積を通常の状態に戻しており、正常なインク液面となって循環が可能となった状態を示したものである。
本実施例で説明したように、サブタンク内容積を減少させることで、気泡を排出除去することにより、短時間で正常な循環状態に復帰させることができる。また、機械的な可動部を使用しないので、例えばシールなどからのインク漏れが無い。また、サブタンク内のチューブ等があっても、容易にサブタンク内容積を減少させることができる。
なお、上記第1乃至第5の実施形態において、記録ヘッド2は固定のラインヘッドに限定されることはなく、例えば記録ヘッドが主走査方向に移動するインクジェット記録装置にも適用可能である。
インクジェット記録装置のインク補給経路を説明する図である。 インクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 インク液面センサの構成を説明する図である。 循環経路に気泡が混入した状況を示す模式図である。 記録ヘッドにおいて気泡を巻き込む様子を説明する図である。 サブタンク及び循環ポンプを抜き出した模式図である。 サブタンクに気泡が巻き込まれている状態を示す模式図である。 サブタンクの内部がインクで満杯になった状態を示す模式図である。 気泡検知装置を用いた検出を説明する図である。 本発明の第2実施形態を説明する図である。 記録ヘッドのノズル部から気泡を巻き込んでいる様子を示す図である。 気泡を除去するための動作を示す説明図である。 本発明の第3実施形態を説明するサブタンクの模式図である。 加減圧ポンプを減圧している様子を示す図である。 減圧が進んだ状態下で膨張した気泡がほぼ消失した状態を示す図である。 完全に気泡が消失し、正常なインク液面に復帰して安定した循環状態になった状態を示す図である。 本発明の第4実施形態を説明する図であり、サブタンクに気泡が巻き込まれており、インクが入っているにもかかわらず、インク無しが表示される状態を示す図である。 サブタンクの可動底を上下動機構が押し上げる方向に動作しており、サブタンクの容積を減少させている状態を示す図である。 可動底が上昇できる最上部まで上昇し、サブタンク内部の気泡が除去された状態を示す図である。 可動底を元の位置まで下げ、サブタンクの容積を通常の状態に戻し、正常なインク液面となった状態を示す図である。 本発明の第5実施形態を説明する図であり、サブタンク内に気泡が巻き込まれている状態を示す図である。 サブタンク内部にある可変容積の膨張部に、不図示の加圧源から、加圧空気が加圧導入部に導かれ、膨張部が膨張を開始した状態を示す図である。 膨張部が最大容積まで膨張し、サブタンク内部の気泡が除去された状態を示す図である。 正常なインク液面となって循環が可能となった状態を示す図である。
符号の説明
1・・・インクジェット記録装置
2・・・記録ヘッド
2a・・インク補給口
2b・・共通インク室
2c・・チャネル
2d・・ノズル2d
3・・・インク補給部
4・・・媒体供給部
5・・・媒体搬送部
6・・・媒体収納部
7・・・インク経路
8・・・インク補給装置
10・・インクタンク
11・・記録媒体
12、13・・圧力センサ
15、16・・サブタンク
18・・廃液タンク
19・・循環ポンプ
20・・廃液ポンプ
21、22・・加減圧ポンプ
23、24・・インク経路
28・・バッファ
29、30・・インク液面センサ
31・・制御部
33・・フロート
34・・磁石
35・・位置検知基板
37・・インク供給バルブ
38・・インク滴
39・・気泡
40・・気泡検知装置
42・・インク検知装置
45・・廃液バルブ
46・・回収フィルター
47・・回収経路
55・・可動底
58・・膨張部
59・・圧力導入部

Claims (9)

  1. 記録媒体にインクを吐出して画像形成を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドにインクを供給する少なくともタンクを有するインク供給経路とを有し、
    前記タンクは前記タンク内の上部に排出部を有し、前記タンク内の気泡を前記排出部から溢れさせることによって前記気泡を前記タンク外に排出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記タンク内のインクの液面を高くすることで前記気泡を前記タンクから排出することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記タンクへのインク流入量を前記タンクからのインク流出量より多くすることでインクの液面を高くすることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記タンク内の容積を小さくすることでインクの液面を高くすることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インク供給経路は、前記記録ヘッドから前記タンクにインクを戻すインク経路、及びインクポンプを有する循環式のインク供給経路であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出し画像形成する印字モードと、前記気泡を前記タンクから排出する気泡除去モードを有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記タンク内を減圧することで前記タンク内の気泡を減少させることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記タンクから排出した気泡とともに溢れさせたインクから気泡を分離後、前記インク供給経路にインクを戻すことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記インク供給経路には気泡検知装置が備えられていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
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