JP2011046109A - インクジェット記録装置の空気排出方法 - Google Patents

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大岳 加藤
Nobumori Shimizu
信盛 清水
Yasuyuki Takanaka
康之 高中
Toshiro Sugiyama
敏郎 杉山
Yoshiyuki Kurita
義之 栗田
Junya Kawase
順也 川瀬
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Abstract

【課題】 記録ヘッド内の空気を、廃インクを出すことなく機外へ排出する。
【解決手段】 空気排出方法は、第一の液室の空気を第二の液室へと収集する第一の工程と、第二の液室より空気を排出する第二の工程からなると共に、第二の工程終了後、第一の工程を実施する。
【選択図】 図6

Description

本発明はインクを吐出することで記録を行うインクジェット記録装置における空気排出方法に関するものである。
従来、インクジェット記録装置は、ランニングコストが安く、装置の小型化も可能であり、さらに、複数色のインクを用いてカラー画像記録に対応することも容易であることから、コンピュータ関係の出力機器等に幅広く利用され、商品化されている。
一方、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたもの、レーザーなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させるもの、あるいは、発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によって液体を加熱させるもの等がある。
その中でも熱エネルギーを利用してインク滴を吐出させる方式のインクジェット記録方式のヘッドは、吐出口を高密度に配列することができるため、高解像度の記録が可能である。電気熱変換素子をエネルギー発生素子として用いた記録ヘッドは、小型化も容易であり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易で製造コストも安価なことから有利である。
また最近では、より高精細の印字を行うために、インクを吐出するためのノズルを、フォトリソ技術を用いて高精度に作成する方法等も利用されてきている。
図10は従来のインクジェット記録装置のインク供給系の概略構成図を示している。図10に示すように、記録ヘッド100は装置本体に対して移動可能なキャリッジ(不図示)に搭載されている。200は装置本体に固定されたインクタンクを示す。インクタンク200のインクが少なくなったときには、インクタンク200を交換する構成を有している。記録ヘッド1とインクタンク200とは流体導管250によって連結されている。キャリッジは、印字時には往復移動するが、流体導管250の少なくとも一部に柔軟性のあるチューブ(例えばシリコンチューブ、ポリエチレンチューブ等)を用いることで、キャリッジの移動が妨げられることはない。インクタンク200には大気連通孔(不図示)が設けられ、インクタンク200の内部は大気中に連通している。したがって、記録ヘッド100からインクが吐出されると、インクはインクタンク200から流体導管250を経て、記録ヘッド100に補給されていく。記録ヘッド100内の圧力は、吐出口からインクが漏れ出してこないように負圧状態に保たなければならない。記録ヘッド100内の圧力はインクタンク200のインクレベルによって決まり、インクタンク200のインクレベルは記録ヘッド1の吐出口の高さよりも20〜100mm程度低い位置に設けることが好ましい。
記録ヘッド内の特に、吐出ノズル近傍の空気はインクジェット記録装置に問題を発生させることがある。記録ヘッドにインクが補給されず、吐出部分に空気が補給された場合インク滴は吐出されずに記録不良となる。また、空気は周囲温度の変化により体積変化を起こし、微負圧に維持された圧力は変化し正圧になることがある。下向きにノズル列の形成された記録ヘッドの場合、メニスカスの維持が困難となりノズルからのインク流出になる場合がある。
記録ヘッド内への空気の混入は以下のような場合に発生する。
・インクそのものに溶存する空気が周囲条件の変化に伴い集積する場合
・インク吐出に伴いノズルから空気を抱き込む場合
・記録ヘッド内の空気が周囲温度の下降により体積変化を起こし維持された微負圧を越えて大きな負圧がメニスカスを破壊した場合
また、こうして集積された記録ヘッド内の空気は周囲温度の低下により体積変化を起こし、ノズルからさらに空気を取り込むことがある。
この空気除去の為に、ノズルフェース面をノズルキャップ310で覆い、ポンプ300を駆動させ、前記記録ヘッド1のインク流路内を負圧にしてインクをノズルよりキャップへ排出すると同時に空気も一緒にノズルから排出することで空気排出処理を行う。
ただしこのような吸引回復方式による空気除去では記録ヘッド内部の空気除去は可能であるが回復動作時に廃インクが発生してしまう。
そこで、前記吸引回復方式の課題を解決する技術として、特開平11−48501(特許文献1)記載技術として廃インクを発生させずに空気除去を行う方法がある。記録ヘッド内のインク室内部にインクより比重の軽いフロート部材を配置し、前記インク室上部より大気へ通じる排気チューブより減圧ポンプにより前記インク室内を減圧することで内部の空気を大気へ放出し、さらにはそれと同時にインク室内へインクが供給されることで液面が上昇し前記フロート部材が自動的に閉じることで、前記インク室内の空気除去動作を廃インクを発生させずに行なうことが可能となる。
特開平11−48501号公報
ただし上記フロート弁構成の空気除去構成においては、図9(a)〜(c)に示す如くフロート弁の動作を阻害する状況が発生する。
図9(a)のように、フロート部材1gの周辺にインクも空気も存在していない状況からインク室1c内部の空気を除去しようとすると、前記インク室1c内部の空気がフロート室内部に泡状のまま流れ込んでしまう。このような現象は、フロート室1nの内壁とフロート部材1gの間に泡の膜が形成されることによって起こる。
その結果、空気除去の際、泡状のまま空気を排出する為、少なからずインクも排出されることになる。
このような現象はフロート室を小型化するほど発生しやすくなる。
以上の様な課題を鑑み、本発明は空気排出時の廃インク低減を実現することを目的とする。
上記目的を達するために、液体を吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドに備えた吐出口と、前記吐出口に液体を供給するための前記記録ヘッド内に設けられた第一の液室と、前記第一の液室にインクを供給するための第二の液室と、前記第一の液室に溜まった空気を前記第二の液室に収集するポンプ手段と、前記第二の液室より空気を排出する手段を有したインクジェット記録装置の空気排出方法において、前記空気排出方法は、前記ポンプ手段により前記第一の液室の空気を収集する第一の工程と、前記第二の液室より空気を排出する第二の工程からなると共に、前記第二の工程終了後、前記第一の工程が実施されることを特徴とする。
本発明によれば、まず第二の工程により、第二の液室より空気が排出される。この時、排出される空気は、前回行われた空気排出工程中の第一の工程によって、第一の液室から第二の液室に収集された空気である。続いて第一の工程により第一の液室に溜まった空気を第二の液室に収集する。収集された空気は、次回の空気排出工程が実施されるまで第二の液室内に留まることになる。第二の液室に収集された空気は泡状になっているが、時間経過とともに泡状態は解消され、液室内は空気層とインク層とに別れる。そして次回の空気排出工程で第二の液室内の空気は排出されるが、上述した様に液室内の泡状態は解消されている為、廃インクを排出することもなく空気を除去する事が可能となる。また泡状態の解消の為の時間が印字可能時間よりも短い為、空気排出工程のタイミングを特段設けることなく空気を除去する事が可能となる。
本発明によるインク供給系の実施例を示す簡略図 本発明によるインク供給系の実施例を示す簡略図 本発明によるインク供給系の実施例を示す簡略図 本発明によるインク供給系の実施例を示す簡略図 本発明によるインク供給系の実施例を示す簡略図 本発明の空気排出工程を示すフローチャート 本発明の空気排出工程のタイミングと第一の液室101に溜まった空気量、及び空気収容部145内の泡量との関係を示す概略図 本発明のインクジェット記録装置の概略構成図 従来のインクインクジェット記録装置内に構成されたフロート弁周辺に空気が溜まった時から空気の排出を行う時の概略フロート弁断面図 従来のインクジェット記録装置のインク供給系の概略構成図
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図8は、本発明のインクジェット記録装置500を示している。インクジェット記録装置500は流体導管250を経由して取り替え可能なインクタンク200に接続される記録ヘッド100を含む。加圧ポンプ210によりインクタンク200から押し出されたインクは流体導管250を経由して記録ヘッド100に供給され、記録装置制御基板(不図示)の制御下に記録面601上へのインクの吐出を選択的におこなうことを可能にする。スライド軸420により移動可能に支持されたキャリッジ410に搭載された記録ヘッド100は、キャリッジモーター450とCRベルト430およびプーリー440により記録媒面上を往復動する。
チューブポンプ(不図示)などの吸引手段をもつ回復系300は記録ヘッドの往復動する記録幅より外側に位置し、ノズルキャップ(不図示)などが記録ヘッドに接合し、前記吸引手段の発生する負圧により吐出ノズル(不図示)からインクを吸引することでノズル付近の増粘インクによるの問題を解消する。
記録装置下方に回転自在に支持されたロール紙状の記録媒体600はガイド460およびLFローラー群470により記録媒体をプラテン490の上面に搬送する。プラテン490の上面が記録位置であり、記録媒体の上方に位置する記録ヘッドが記録媒体上を往復動しながらインクを吐出し、記録媒体600がLFローラー群470により間欠送りされることで連続的な記録が行われる。
図1において本発明における記録ヘッド及びインク供給系の構成とインクの流れについて説明する。インクタンク200は柔軟部材で形成された袋体202とインク導出口を密閉するゴム栓201および袋体202を密閉するケース205で構成される。流体導管250の一端は先端が鋭利な中空管であるインク針203がゴム栓201に差し込まれることで流体導管250へのインクの導出を可能とする。インク針203のゴム栓への差込と同時に加圧ポンプ210が密閉ケース205と接続する。加圧ポンプ210は密閉ケース205に加圧空気を送ることで袋体202の周囲を加圧し、袋体に収容したインクを流体導管250および記録ヘッド100に送付する。
記録ヘッド100は下向きに吐出ノズル105をもつ重力方向下方の第一の液室101をもち、後述する第二の液室110上部の空気収容部145と供給路135(チューブ)により接続されている。一方、インク吐出のための負圧を発生する第二の液室110は、上部に空気収容部145を有すとともに下部から出ている供給路136(チューブ)により記録ヘッド100に接続される。記録ヘッド100と供給路135及び供給路136の接続は、切り離しが可能なようゴム栓138と針139により構成される。
第一の液室101は、内部に供給フィルターを104備えたインク流路102を有し、供給路136からのインクは、針139→ゴム栓138→インク流路102をとおって、第一の液室101に導かれる。そのインク流路102は、ノズル列方向に傾斜して取り付けられており、その傾斜上部に排出フィルターを備えた排出口103が形成される。つまり、印字により取り込まれる第一の液室101内の空気は、インク流路102の傾斜により上方に導かれ排出口103付近に溜まる。
第二の液室110は流体導管250からのインクの流入口である供給口113を有している。
第二の液室110内部には、インク吐出のために負圧を発生する機構を有している。その機構について説明する。可撓膜111と可撓膜111を変形させるように付勢する可撓膜バネ112を有している。
可撓膜111は第二の液室110を形成する隔壁の一部を構成し、内部の面は第二の液室110内に面し、外側の面は大気に露出されている。
可撓膜バネ112は可撓膜111を大気側に膨らませる方向に付勢している。
可撓膜バネ112が、第二の液室110内の容積を増加させる方向に変形させる方向に可撓膜111を付勢することによって、第二の液室110内は所定の微負圧(大気圧−約80mmAq)状態になる。
第二の液室110内を微負圧状態にすると、気密状態で第二の液室110に接続された第一の液室101も微負圧状態となる。第一の液室101内が微負圧状態となることによって、吐出口105Aに良好なメニスカスを形成する。
供給口113と、その供給口113を開閉する供給開閉弁160は供給制御手段を構成する。
供給制御弁160は前記負圧発生手段と連動して供給口を開閉する。アーム161を介して可撓膜111と一体的に動作する供給制御弁160は可撓膜バネ112と供給制御弁バネ114によって付与されたバネ力を受け供給口113を閉塞する。
インクの吐出による記録ヘッド100内のインクの減少により第二の液室110内部は減圧される。第二の液室110内部が所定の微負圧よりさらに減圧されると大気圧が可撓膜バネ112と供給制御弁バネ114に打ち勝って、可撓膜111を容積が小さくなる方向に変形させる。可撓膜111の変形はアーム161を介して供給制御弁160を開放方向に移動させる。
供給制御弁160が供給口113を開放すると、流体導管250より加圧されたインクが流入する。記録ヘッド内のインク量増加に伴い内部圧力が増加し、再び所定の微負圧となると可撓膜111は変形前の状態に戻り、供給制御弁160は閉じる。
記録ヘッドからのインクの吐出が連続的に行なわれる連続記録動作においては、供給制御弁160は間欠的な開閉動作を繰り返し、インクはインクタンク200から流体導管250を介し、第二の液室110に供給され、そして供給路136を介して記録ヘッド100に安定的に供給される。
第二の液室110上部には、第二の液室110の空気と第一の液室101の空気を収容する空気収容部145を有する。
その空気収容部145と第一の液室101は供給路135により接続され、ダイヤフラムポンプ121を経由して接続されている。
ダイヤフラムポンプ121はその内部の圧力を第一の液室101内の圧力より低くすることにより、その圧力差にて前記排出口103を介して前記第一の液室101から流体を吸い出す。同時に、第一の液室101−供給路135−ダイヤフラムポンプ121−空気収容部145−第二の液室110−供給路136−第一の液室101という循環路を形成する。
前記ダイヤフラムポンプ121を駆動させ、第一の液室101にたまった空気を空気収容部145に送る。
前記ダイヤフラムポンプ121は、循環路の容積を繰り返し拡大縮小させるダイヤフラム122を備えている。ダイヤフラム122は柔軟部材(例えばゴムなど)で形成され、循環路の容積を増加させる方向または減少させる方向に変形する。
ダイヤフラムポンプ121は、ダイヤフラム122を2個有しており、片方の容積を増加させるともう一方は容積を減少させるように駆動し循環路全体の体積を一定に保つようにしている。これにより負圧発生手段である第二の液室110が体積変化による可撓膜111縮小、そして、メインタンク200からのインク供給を防止している。
第二の開閉弁130は、ダイヤフラムポンプ121から空気収容部145へのインクの流れを許容し、空気収容部145からダイヤフラムポンプ121へのインクの流れを阻止する第二の一方向弁である。第一の開閉弁131は、第一の液室101からダイヤフラムポンプ121へのインクの流れを許容し、ダイヤフラムポンプ121から空気収容部145へのインクの流れを阻止する第一の一方向弁である。
つまり、第一の開閉弁131は、第一の液室101から還流路への流れを許容し、逆方向の流れを阻止する第一の還流制御弁を構成する。第二の開閉弁130は、還流路から空気収容部145への流れを許容し、逆方向の流れを阻止する第二の還流制御弁を構成する。
これら、ダイヤフラムポンプ121、第一の開閉弁131、第二の開閉弁130は、排出口103からのインクや空気などの流体を空気収容部145に収集する還流手段を構成する。空気収容部145から空気を排出する排出流路を形成するのは空気抜き流路181である。
空気抜き流路181は第二の排出口114を介して空気収容部145に接続されている。
排出口114上部には、排出口114と空気抜き流路181の開閉を行う押圧弁117であり、排出口114の上部に押圧ゴム118を接離することで、流路の開閉を行う。119は押圧ゴム118を付勢する押圧付勢バネ119である。
排出口114は気液分離手段であるところのフロート弁150で間欠的に開閉される。フロート弁150の開閉動作はフロート140の浮力によって行う。空気収容部145にインクが充填されフロート140が浮き上がりフロートシール142を閉塞する。これにより、フロート弁150は閉鎖される。空気抜き流路181の下流側には負圧源である吸引手段330ある。その吸引手段とは回復系300のノズルキャップ310用の吸引手段330である。回復系300は吐出ノズルの問題を回復するノズルキャップ310の吸引と空気抜き流路181の吸引を開閉弁312と322により切り換えられるよう構成される。上述した吸引手段は、チューブポンプなどのポンプにより構成される。
このような構成において、インクジェット記録装置からの空気排出工程を説明する。
まず、空気収容部145から泡抜き動作について説明する(第二の工程)。図2は、第一の液室101及び空気収容部145に所定量の空気が溜まった状態を表す。図2の状態で、不図示の駆動手段により開閉弁322を開き、開閉弁312を閉じ、さらに、加圧ポンプ210によりインクタンク200を加圧状態にし、押圧弁117を開く。そして、吸引手段330を不図示の駆動手段により空気抜き流路181が負圧になるよう駆動する。そうすると、空気収容部145の空気が図2のB方向へ流れ、空気収容部145は負圧状態になる。空気収容部145が負圧状態になると、第二の液室110内も負圧になり、上述したように、供給制御弁160が開き、流体導管250を通って、インクタンク200のインクが第二の液室110に流れ込む。この時、第二の液室110が負圧になるため、供給路136により接続される第一の液室101も負圧になり、吐出ノズル105から空気が入り込んでしまうことが懸念される。これを防止するため、供給制御弁160が開く負圧力は、吐出ノズル105のメニスカスを破壊し空気を取り入れてしまう負圧力より、低く設定することで、供給制御弁160を開けるよう設定されている。つまり、吐出ノズル105のメニスカスを破壊力は、吐出ノズル105の径、ノズル数、インクの物性(表面張力や粘度など)などにより異なる。本発明者らの発明した記録ヘッド100によると、メニスカス破壊力を、約−6kPa(ゲージ圧)に設定し、供給制御弁160の開く負圧力を約−2kPa(ゲージ圧)に設定することで、成り立たせている。この供給制御弁160の開く負圧力の設定は、上述した可撓膜バネ112と供給制御弁バネ114の付勢力により設定している。このように吐出ノズル105のメニスカスを保ちつつ、インクが第二の液室110→空気収容部145に入り、液面(空気収容部145のインク面)が上昇する。その液面に合わせてフロート140も上昇し、空気収容部145がインクで満たされると、図3のように、フロート140により閉じられる(上述したフロート弁150の作用)。フロート弁150が閉じられると、空気収容部145と空気抜き流路181が封鎖され、吸引手段330の負圧力は、空気収容部145、第二の液室110へ伝達されなくなり、インクタンク200→流体導管250→第二の液室110へのインクの流れが止まる。この状態で、吸引手段330を止め、押圧弁117を閉じる(不図示の駆動手段)。ここでは、空気抜き流路181は、負圧状態にあるため、開閉弁322と、開閉弁312を開き大気開放する。これで、第二の液室の空気排出動作は終了する。
次に第一の液室101の空気を空気収容部145へ送り出す動作について説明する(第一の工程)。図3は、第一の液室101に所定量の空気が溜まった状態を表す。まず、ダイヤフラムポンプ121が駆動される。この駆動は、2個のダイヤフラム122を体積変化させるよう不図示の駆動手段により行なわれる。2個のダイヤフラム122は、体積膨張/縮小の位相が逆になるように駆動させる。そうすると、上述した第二の開閉弁130、第一の開閉弁131の一方向弁の作用により図2のA方向にインクが流れる。これにより、第一の液室101内が負圧になり、内部の空気がインク共々、排出口103を介して流れていく。つまり、第一の液室101内のインク及び空気はダイヤフラムポンプ121を駆動させると、排出口103→供給路135→ダイヤフラムポンプ121→空気収容部145へと流れ込む。その時、第一の液室101内は負圧状態になるため、流れ出したインク及び空気量だけ供給路136→インク流路102を介して、第二の液室110から供給される。送り出されたインク及び空気は空気収容部145において、空気は上へインクは下へ溜まる。空気収容部145は第二の液室110の上部に位置しているため、インクは、第二の液室110へ流れ込む。このように、第一の液室101→排出口103→供給路135→ダイヤフラムポンプ121→空気収容部145→第二の液室110→供給路136→インク流路102→第一の液室101と循環する。その際、空気収容部145で空気が上方へインクが下方へいくことで気液分離する。ダイヤフラムポンプを一定回数駆動させる事で、第一の液室101の空気を空気収容部145へと収集する。図4は、第一の工程が終った後の空気収容部145の空気量を表した様子を表す。
以上説明したように、第一の液室101に溜まった空気は、ダイヤフラムポンプ121により泡循環させることで空気収容部145に収集し(第一の工程)、空気収容部145から空気排出を行なう(第二の工程)事で記録装置本体からの空気排出が成される。
尚、記録装置は、第一の液室101から空気を空気収容部145に移動させている図4の状態で印字可能状態となる。
ところで第一の工程終了直後の空気収容部は泡状の空気で満たされる。これは第一の液室145の空気はインクと共に移動し、空気収容部に収容される際、気泡状となって収容されるからである。この泡状の空気で満たされている状態は、時間と共に軽減していく。時間が経過するにつれて、泡同士が結合し泡のサイズが大きくなると共に泡の数自体も減っていく。図5は第二の工程終了後所定時間経過後の様子を表す。泡の消泡する時間は、インク物性や空気収容部のサイズ、空気量等により異なる。本発明者らの発明したインクジェット記録装置の空気排出方法において、空気収容部145に空気を移動した直後から泡は消泡を始め、数分後には消泡が完了した。
空気収容部145に収集された空気は次回の空気排出工程が成されるタイミング時まで空気収容部に貯蔵され、次回の第二の工程により空気が排出される。次回の空気排出工程が成されるタイミングとは、第一の液室101に空気が溜まった時(図2)である。第一の液室101の空気を排出した後、再度第一の液室101に空気が所定量溜まるまでの時間は、周囲環境、ノズル数やインク物性、吐出回数等によって異なる。本発明者らの発明したインクジェット記録装置においては、第一の液室101に空気が溜まるまでの時間は少なくとも1時間以上であった。
第一の液室101に空気が所定量溜まり、残検ピン106(例えば、導電性のあるSUSなどの金属で出来ている)により検出されると、装置本体のCPU(不図示)は空気排出の命令を出す。空気排出命令が出されると記録装置は空気排出工程を開始する。図6は空気排出工程を示すフローチャートを示す。空気排出工程は第二の工程から始まる。本工程により、前回の空気排出工程によって空気収容部145に収容された空気が排出される(図3)。図7は空気排出工程のタイミングと第一の液室101に溜まった空気量、及び空気収容部145内の泡量との関係を示す概略図である。横軸にはあるタイミングで実施された空気排出工程が終了した時からの経過時間を表し、縦軸にそれぞれ第一の液室101に溜まった空気量、空気収容部145内に溜まった泡の液面からの高さを表している。周囲環境や吐出条件を変えずにインク吐出を行うと、第一の液室101に溜まる空気量は時間と共に増加する。またインク吐出を行っている間、空気収容部145に溜まっていた泡は消泡を開始し、泡の高さが低くなっていく。そして上述したように残検ピン106により所定の空気量が溜まった事が検出されたタイミング(t1)で空気排出工程が行われる。
第一の工程により空気収容部145に収容された泡状の空気が消泡するまでの時間に対し、次回の空気排出工程が成されるまでの時間が十分長い。この為、本工程開始時(t1)は、図2にある通り、空気収容部145内は消泡している為、廃インクを伴わずに空気のみを排出する事が可能となる。
第二の工程終了後、第一の工程が行われる。本工程により、第一の液室101に溜まった空気が空気収容部145に収集され、空気排出工程が完了する。この時の空気収容部145は図4の状態となり、泡が多数存在することとなる。
なお、空気収容部145を第二の液室110上部に配置することで、第二の液室110内の空気は、空気収容部145に導かれるため、空気収容部145の空気排出動作は、第二の液室110の空気排出を行なうことも含まれているということは、言うまでもない。
100 記録ヘッド
101 第一液室
105 吐出ノズル
106 残検ピン
110 第二液室
111 可撓膜
113 供給口
114 排出口
121 ダイヤフラムポンプ
122 ダイヤフラム
130 第二の開閉弁
131 第一の開閉弁
135 供給路
136 供給路
140 フロート
145 空気収容部
150 フロート弁
160 供給制御弁
200 インクタンク
201 ゴム栓
202 袋体
210 加圧ポンプ
250 流体導管

Claims (2)

  1. 液体を吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドに備えた吐出口と、前記吐出口に液体を供給するための前記記録ヘッド内に設けられた第一の液室と、前記第一の液室にインクを供給するための第二の液室と、前記第一の液室に溜まった空気を前記第二の液室に収集するポンプ手段と、前記第二の液室より空気を排出する手段を有したインクジェット記録装置の空気排出方法において、前記空気排出方法は、前記ポンプ手段により前記第一の液室の空気を収集する第一の工程と、前記第二の液室より空気を排出する第二の工程からなると共に、前記第二の工程終了後、前記第一の工程が実施されることを特徴とするインクジェット記録装置の空気排出方法。
  2. 前記第二の液室より空気を排出する手段として、前記第二の液室より空気を排出する排出路中に移動可能に配置され、液体と共に上方に移動して、前記排出路に設けられたフロートシール部材と接触することにより流路を遮断する液体よりも比重の小さいフロート部材と、前記排出路からエアを排出するためのポンプ手段から成ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置の空気排出方法。
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