JP2013001064A - インク供給系およびこれを搭載可能な記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成で良好に循環動作を行うことが可能な機構を備えたインク供給系およびこれを搭載可能な記録装置を提供する。
【解決手段】インク供給系は、吐出口105からインクを吐出する記録ヘッドに備えられた第1液室101と、第2液室110と、第1液室101と第2液室110とを連通させる流路135,136および第2流路と、を有する。インク供給系は、第1液室101、流路135、第2液室110、流路136、第1液室101の順にインクを循環させる。インク供給系は、第2液室110の容積を繰り返し変化させる制御機構190を有する。インク供給系は、流路135に設けられ、第1液室101から第2液室110へのみに流体を流動可能にする一方向弁131と、流路136に設けられ、第2液室110から第1液室101へのみに流体を流動可能にする一方向弁130と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、インク供給系およびこれを搭載可能な記録装置に関する。
インクジェット記録装置(以下、単に「記録装置」ともいう。)は、用紙のような記録媒体を横切って往復運動するキャリッジに搭載されるインクジェット記録ヘッド(以下、単に「記録ヘッド」ともいう。)を利用することが多い。一般的な記録装置では、記録ヘッドの往復運動に伴って、記録ヘッドが吐出口から記録媒体にインク滴を吐出するインク吐出動作(記録動作)を行う。これにより、記録媒体上にイメージや文字が形成される。記録ヘッドへのインクの補給は、インクを収容したインク補給容器(以下、「インクタンク」という。)からなされる。
一般的な記録装置は、交換可能なインクタンクが搭載される接続部を有する。このような記録装置では、インクタンク内のインクは、該インクタンクの接続部に接続された柔軟性を有する中空の流体導管を経由して記録ヘッドに補給される。記録ヘッドは吐出口が重力方向下向きとなるように記録装置に搭載される。記録装置に搭載された記録ヘッドの内部の圧力は、インクが吐出口内にメニスカスを形成した状態で留まるように、所定の微負圧に保たれる。なお、本明細書では、大気圧より高い圧力を正圧、大気圧より低い圧力を負圧と言うこととする。
記録ヘッド内に空気が混入している場合、記録装置に不具合が発生することがある。たとえば、記録ヘッド内の空気が吐出口内に導かれた場合、記録装置のインク吐出動作の際に吐出口からインク滴が吐出されない場合がある。また、空気は温度が高くなると膨張するため、記録ヘッド内を所定の微負圧にしようとしても、記録ヘッド内の空気が膨張することにより、記録ヘッド内が正圧になることがある。この場合、吐出口内でのインクのメニスカスが維持されず、インクが吐出口から漏れ出てしまう。
記録ヘッド内への空気の混入はたとえば以下のような場合に発生する。
・インクタンクを交換する際に記録装置本体の接続部が大気に開放される場合
・空気が流体導管などのインクの流路を形成する物質そのものを長時間かけて透過する場合
・インク自体に溶存する空気が周囲条件の変化に伴い集積する場合
・インク吐出の際に吐出口から空気が入り込む場合
・記録ヘッド内の空気が温度の下降により収縮し、記録ヘッド内が大きな負圧となり、吐出口内でのインクのメニスカスが破壊される場合
記録ヘッド内の空気を除去する技術が、特許文献1に開示されている。
図8は特許文献1に記載されたヘッドカートリッジ1の概略構成図である。ヘッドカートリッジ1は、記録ヘッド2と、インクタンク3と、インクタンク3から記録ヘッド2にインクを送るための供給管路4と、記録ヘッド2からインクタンク3にインクを戻すための還流管路5と、を有する。また、還流管路5には送液ポンプ6が設けられている。
ヘッドカートリッジ1では、記録ヘッド2、還流管路5、インクタンク3、供給管路4により循環路が構成されている。ヘッドカートリッジ1では、送液ポンプ6を駆動させることにより、インクをこの循環路で循環させる泡循環動作を行う。記録ヘッド2内の空気は、この泡循環動作により、インクタンク3に送り出される。
特開2005−125667号公報
図8に示したヘッドカートリッジ1では、インクタンク3が記録ヘッド2の近傍に設けられている。そのため、ヘッドカートリッジ1を記録装置のキャリッジに搭載される際には、記録ヘッド2のみならずインクタンク3もキャリッジに搭載される。そのため、記録装置におけるインク吐出動作時にキャリッジが重くなる。キャリッジが重くなることは、キャリッジの動作が鈍くなる要因となる。
近年、記録装置には、記録の高速化が求められており、そのためにはヘッドカートリッジが搭載されるキャリッジが高速で動作する必要がある。上記特許文献1に示されるような循環動作を行うヘッドカートリッジには、キャリッジの高速な動作の妨げにならないように、構成の簡素化が求められている。
そこで、本発明は、簡素な構成で良好に循環動作を行うことが可能な機構を備えたインク供給系およびこれを搭載可能な記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインク供給系は、吐出口からインクを吐出する記録ヘッドに備えられた第1液室と、該第1液室に供給するインクを収容する第2液室と、前記第1液室と前記第2液室とを連通させる第1流路および第2流路と、を有し、前記第1液室、前記第1流路、前記第2液室、前記第2流路、前記第1液室という順番にインクを循環させる循環動作を行う機構を備えたインク供給系において、前記第2液室の容積の膨張と収縮とを繰り返す駆動動作を行う制御機構と、前記第1流路に設けられ、前記第1液室から前記第2液室に向かう方向のみに流体を流動可能にする第1の一方向弁と、前記第2流路に設けられ、前記第2液室から前記第1液室に向かう方向のみに流体を流動可能にする第2の一方向弁と、を有し、前記制御機構の前記駆動動作により前記循環動作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、簡素な構成で良好に循環動作を行うことが可能な機構を備えたインク供給系およびこれを搭載可能な記録装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成図である。 一般的なインク供給系の一例の概略構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置のインク供給系の概略構成図である。 図3に示したインク供給系の部分拡大図である。 図3に示したインク供給系の部分拡大図である。 図1に示したインクジェット記録装置のインク供給系の概略構成図である。 本発明の第2の実施形態に係るインク供給系の概略構成図である。 一般的なヘッドカートリッジの概略構成図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置500の概略構成図である。インクジェット記録装置500は流体導管250を経由して、取り替え可能なインクタンク200に接続される記録ヘッド100を含む。加圧ポンプ210によりインクタンク200から押し出されたインクは流体導管250を経由して記録ヘッド100に供給される。記録ヘッド100は、記録装置制御基板(不図示)の制御の下に記録面601上にインクを吐出することが可能である。スライド軸420により移動可能に支持されたキャリッジ410に搭載された記録ヘッド100は、キャリッジモーター450により付与された駆動力がCRベルト430およびプーリー440により伝達されて記録面601上を往復動する。
チューブポンプ(不図示)などの吸引装置330(図3参照)を備えた回復系300は記録ヘッド100の往復動の動作幅より外側に位置している。回復系300は、吸引装置330により吐出口(不図示)からインクを吸引することで記録ヘッド100の吐出口付近の増粘インクを除去する。
インクジェット記録装置500は、その下部にロール状の記録媒体600を回転自在に支持している。記録媒体600は、ガイド460およびLFローラー群470により引き出されてプラテン490の上面まで搬送される。記録ヘッド100はプラテン490の上面にある記録媒体600上を往復動しながらインクを吐出する。記録媒体600は、記録ヘッド100の往復動に伴って、LFローラー群470により間欠送りされる。このような動作により、記録ヘッド100は記録媒体600に連続的な記録を行うことができる。
次に、図1に示したインクジェット記録装置500に搭載される本実施形態に係るインク供給系について説明するが、その前に一般的なインク供給系について説明する。
図2は、本発明に関連する一般的なインク供給系の概略構成図である。図2に示したインク供給系では、キャリッジに搭載される二点鎖線で囲まれたヘッドカートリッジ108Aとは別にインクタンク200が設けられている。
ヘッドカートリッジ108Aは、記録ヘッド100に設けられた第1液室101と、所定の微負圧に保たれるように構成された第2液室110と、を有している。第1液室101と第2液室110とは、流路136により連通されており、第2液室110も第1液室101と同様に所定の微負圧に保たれている。第1液室101内が所定の微負圧に保たれていると、吐出口105内においてインクのメニスカスが維持される。
また、第1液室101と第2液室110とは、流路135および流路137によっても接続されている。流路135と流路137との間にはダイヤフラムポンプ121が設けられている。ダイヤフラムポンプ121は、流路135内のインクを矢印A方向に流動させる。したがって、ヘッドカートリッジ108Aでは、第1液室101、流路135、ダイヤフラムポンプ121、流路137、第2液室110、流路136により循環路が形成されている。ヘッドカートリッジ108Aでは、ダイヤフラムポンプ121を駆動させることにより、インクをこの循環路を循環させる循環動作(以下、「泡循環動作」という。)を行う。ヘッドカートリッジ108Aでは、泡循環動作により、第1液室101内の空気が第2液室110内に送り出される。
第1液室101内から第2液室110内に送り出された空気が第2液室110内に溜まると、吸引装置330により第2液室110内の空気を吸引する吸引動作を行う。ヘッドカートリッジ108Aでは、吸引動作により第2液室110内の圧力が低くなると、ヘッドカートリッジ108Aに接続されたインクタンク200から第2液室110内にインクが供給される。
図3は、図1に示したインクジェット記録装置に搭載される本実施形態に係るインク供給系の概略構成図である。図3では、図2に示した一般的なインク供給系と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を部分的に省略する。図3に示したインク供給系では、キャリッジに搭載可能な二点鎖線で囲まれたヘッドカートリッジ108とは別にインクタンク200が設けられている。
インクタンク200は、柔軟部材で形成された袋体202および該袋体202を密閉するケース205で構成される。インクタンク200は、袋体202およびケース205に対して気密に設けられたゴム栓201で密閉されている。流体導管250の一端は鋭利な中空管であるインク針203に接続され、該インク針203がゴム栓201に差し込まれている。これにより、インクタンク200の袋体202に収容されたインクを、インク針203を介して流体導管250に導出させることが可能になる。ケース205には、加圧ポンプ210が接続されている。加圧ポンプ210は密閉状態のケース205に空気を送り込むことで、袋体202の周囲を加圧し、袋体202内のインクを流体導管250に導出させる。
記録ヘッド100は吐出口105が重力方向下方を向くように配置されている。記録ヘッド100は、吐出口105の重力方向上方に第1液室101を備えている。第1液室101の重力方向上部から引き出された第1流路135(チューブ)は図2に示したインク供給系とは異なり、第2液室110の重力方向上部に直接接続されている。つまり、本実施形態に係るインク供給系には、ダイヤフラムポンプ121が設けられていない。
また、インクジェット記録装置500には、インク吐出動作時に、良好なインク吐出を行えるように第1液室101を所定の微負圧に保つための第2液室110が設けられている。第2液室110の重力方向上部には流路135が接続されている。また、第2液室110の重力方向下部から引き出されている第2流路136(チューブ)は記録ヘッド100の第1液室101に接続されている。流路135の記録ヘッド100に対する接続および流路136の記録ヘッド100に対する接続は、それぞれ、着脱可能な一対のゴム栓138および針139によりなされている。
上述のように、第1流路135と第2流路136とはそれぞれ別々に第1液室101と第2液室110とを連通させている。
第1液室101は、内部にフィルターを備えたインク流路102を有し、流路136内のインクは、針139、インク流路102の順に通って、第1液室101内に導かれる。インク流路102は、吐出口105の列方向に対して斜め上方に形成されており、その重力方向上部にフィルターを備えた排出流路103が設けられている。つまり、第1液室101内の空気は、インク流路102の傾斜により重力方向上方に導かれ排出流路103付近に溜まる。
第2液室110は流体導管250からインクの供給を受ける供給口113を有している。第2液室110は、その内部に、負圧を発生させる機構を有している。第2液室110を形成する隔壁の一部は可撓性部材111によって構成されている。第2液室110の内部には、可撓性部材111を外向きに変形させるように付勢する可撓部バネ112が設けられている。
可撓性部材111は可撓部バネ112によって外側に膨らまされている。可撓部バネ112が、可撓性部材111を、第2液室110内の容積を増加させる方向に変形させることによって、第2液室110内が所定の微負圧に保たれている。本実施形態では、第2液室110内の圧力を、大気圧よりも約80mmAq低い値に設定している。つまり、第2液室110内の圧力の設定値は−80mmAqである。
上述したように、第2液室110の可撓性部材111および可撓部バネ112は、第2液室110内ならびに第1液室101内を所定の微負圧にするための負圧発生機構を構成する。
供給口113と、該供給口113を開閉する供給開閉弁160とは、インク供給制御手段を構成する。供給制御弁160は負圧発生機構を構成する可撓性部材111や可撓部バネ112と連動して供給口113を開閉する。アーム161を介して可撓性部材111の動作に伴って動作する供給制御弁160は、可撓部バネ112と供給制御弁バネ115との2つのバネ部材から力を受けて供給口113を開閉する。
吐出口105からのインクを吐出する記録ヘッド100のインク吐出動作による第1液室101内のインクの減少により第2液室110内の圧力は低くなる。第2液室110内の圧力が所定の微負圧より低くなると、可撓性部材111が内側から受ける可撓部バネ112と供給制御弁バネ115による力が、可撓性部材111が外側から受ける大気からの押圧力より小さくなる。そうすると、可撓性部材111は、第2液室110の容積が小さくなるように変形する。この可撓性部材111の変形に伴い、アーム161が回動するとともに、供給制御弁160が移動して供給口113を開放する。
供給制御弁160が供給口113を開放すると、加圧されたインクが流体導管250から第2液室110内に流入する。第2液室110内にインクが流入してゆくと、第2液室内の圧力が、徐々に増加してゆき、やがて再び所定の微負圧となる。第2液室110内の圧力が所定の微負圧となると、可撓性部材111が外向きに変形するとともに、供給制御弁160が閉塞される。
記録ヘッド100からインクを連続して吐出する連続吐出動作では、供給制御弁160は間欠的に供給口113の開閉を繰り返す。これにより、インクは、インクタンク200から流体導管250を介して第2液室110に安定して供給される。そして、第2液室110内のインクは、流路136を介して記録ヘッド100に供給される。
記録ヘッド100からインクを連続して吐出する連続吐出動作では、供給制御弁160は間欠的に供給口113の開閉を繰り返す。これにより、インクは、インクタンク200から流体導管250を介して第2液室110に安定して供給される。そして、第2液室110内のインクは、流路136を介して記録ヘッド100に供給される。
図3に示したインク供給系におけるインクの泡循環動作について説明する。図4および図5は図3に示したインク供給系の第2液室110およびその周囲を拡大して示した図である。
本実施形態に係るインク供給系は、バルブ制御機構185および可撓性部材制御機構190を有している。
バルブ制御機構185は、第2可撓性部材186、バルブ制御レバー187、バルブ制御駆動部188により構成されている。バルブ制御駆動部188により、バルブ制御レバー187が駆動させられると、バルブ制御レバー187は第2液室110の外側から第2可撓性部材186を介してアーム161を押圧する。これにより、アーム161は、供給口113に付勢され、供給口113を閉塞した状態に保持される。そのため、この状態では、インクタンク200から第2液室110へのインクの流れが遮断される。
可撓性部材制御機構190は、可撓性部材制御レバー192および可撓性部材制御駆動部193により構成されている。上記のように、バルブ制御機構185によって、供給制御弁160が閉塞した状態で、可撓性部材制御機構190の可撓性部材制御駆動部193が可撓性部材制御レバー192を駆動させる。可撓性部材制御レバー192が駆動させられると、可撓性部材制御レバー192は、図5に示すように可撓性部材111を第2液室110の外側に引っ張る動作と、図4に示すように可撓性部材111を第2液室110の内側に押圧する動作を繰り返す。これにより、第2液室110の容積の膨張および収縮が繰り返される。
可撓性部材制御機構190が第2液室110の容積の膨張と縮小とを繰り返す駆動動作を行うことにより、第2液室110がポンプの役割を果たす。つまり、第2液室110の容積が膨張する動作に伴って、流路135内のインクや空気が、図3に示す矢印A方向に流れ、第2液室110内に流入する。また、第2液室110の容積が収縮する動作に伴って、第2液室110内のインクが流路136へ押し流される。
流路135および流路136には第1の一方向弁130および第2の一方向弁131が設けられている。一方向弁131は、流路135内のインクや空気が第1液室101から第2液室110に向かう方向(図3における矢印A方向)にのみ流れるように作用する。一方向弁130は、流路136内のインクが第2液室110から第1液室101に向かう方向にのみインクが流れるように作用する。したがって、第2液室110の容積が収縮する動作に伴って、第2液室110内のインクが流路135へ押し流されることはない。同様に、第2液室110の容積が膨張する動作に伴って、流路136内のインクが第2液室110内に流入することもない。
本実施形態では、第1液室101、流路135、第2液室110、流路136、第1液室101という順番にインクが流れる循環路が形成されている。本実施形態では、第2液室110に備えられた可撓性部材制御機構190の駆動力により、インクを当該循環路で循環させる泡循環動作を行う。これらの構成全体が、インクを循環させるためのインク循環機構を構成している。
また、本実施形態に係るインク供給系は、流路136の一方向弁130より下流側(第1液室101側)にバッファ175を有している。バッファ175は、ゴムや可撓性部材で構成されたダイヤフラム構造を有している。バッファ175は膨張および収縮することにより、流路136の容積を変化させる。バッファ175は、可撓性部材制御機構190により第2液室110の容積が変化する際に、第2液室110の容積の変化を相殺するように容積を変化させる。そのため、本実施形態に係るインク供給系では、可撓性部材制御機構190が第2液室110の体積を変化させても、循環路全体の容積は変化しない。これにより、循環路内の圧力の変化を抑制できる。
バルブ制御機構185、可撓性部材制御機構190、一方向弁130,131、バッファ175は、第1液室101の排出流路103から流出したインクや空気などの流体を第2液室110に収集する。
第2液室110の重力方向上部には、第2液室110内の空気を排出するための空気抜き流路181が設けられている。空気抜き流路181は排出口114を介して第2液室110に接続されている。排出口114の重力方向上部には、排出口114および空気抜き流路181の開閉を行う押圧弁117が設けられている。押圧弁117は、排出口114の重力方向上部に押圧ゴム118を接離することで、排出口114の開閉を行う。押圧ゴム118は押圧付勢バネ119によって排出口114に付勢されている。
排出口114は押圧弁117のみならず気液分離手段であるフロート弁150によっても開閉される。フロート弁150の開閉動作機構にはフロート140の浮力を用いられている。第2液室110にインクが充填されフロート140の位置が高くなると、フロート140がフロートシール142を閉塞する。これにより、フロート弁150は閉じる。そして、インク吐出動作により第2液室110内のインクが減った場合、フロート140の位置が下がると、フロート弁150が開く。
空気抜き流路181の下流側には負圧源である吸引装置330が設けられている。吸引装置330とは回復系300の一部としてノズルキャップ310の吸引にも用いられる。吸引装置330は、ノズルキャップ310による吸引と、空気抜き流路181による吸引と、を2つの開閉弁312,322の開閉により切り替えられる。なお、ノズルキャップ310による吸引は、吐出口105の回復、すなわち吐出口105内の増粘インクの除去のために行われる。
以上説明したように、本実施形態に係るインク供給系では、可撓性部材111を変形させる可撓性部材制御機構190と、可撓部材111の変形による第2液室110の容積変化を相殺するように容積変化するバッファ機構175と、が設けられている。また、第2流路110の上流および下流の流路135,136におけるインクの流れを一方向に規制する一方向弁131,130と、第2液室110内の供給制御弁160を閉めるためのバルブ制御機構185と、が設けられている。バルブ制御機構185により供給制御弁160を閉塞した状態で、可撓性部材制御機構190を駆動して、第2液室110内の容積変化を繰り返すことにより、インクが上述した循環路を循環する。これにより、第1液室101内の空気を第2液室110内に収集することができる。
このように、本実施形態に係るインク供給系では、図2に示した一般的なインク供給系が有するダイヤフラムポンプ121等が設けずに、簡素な構成で、第1液室101内の空気を除去することができる。そのため、本実施形態に係るヘッドカートリッジ108は、その簡素な構成により、図2に示した一般的なヘッドカートリッジ108より軽量化することができる。したがって、本実施形態に係るインク供給系を用いることにより、インク吐出動作時におけるキャリッジが軽量化するため、キャリッジの動作の安定化、インクの着弾精度の向上、インクにより形成される画質の向上につながる。
また、本実施形態では、吐出ノズル105に増粘インクなどが固着することによる吐出不良を防止することを目的とした回復動作を行うことも可能である。図6を参照して吐出ノズル105を回復する回復動作について説明する。本実施形態に係る回復動作では、以下に示す弁閉じ吸引動作により強力な回復動作を行うことが可能である。
本実施形態に係る弁閉じ吸引動作は、図5に示すようにバルブ制御機構185により供給制御弁160を閉塞した状態で行う。この状態で、図6に示すように、ノズルキャップ310によって記録ヘッド100の重力方向下側から吐出口105全体を覆い、ノズルキャップ310に接続された吸引装置330による吸引動作を行う。吸引装置330によって第1液室101内のインクが吸引されると、第1液室101内および第2液室110内の空気が減少し、第1液室101内および第2液室110内が大きな負圧になる。
前述したように、このとき第2液室110内の供給制御弁160は閉塞した状態であるので、インクタンク200から第2液室110内にインクが流入することはない。そして、第2液室110内の圧力が所定の圧力まで下がった状態で吸引装置330の駆動を停止し、バルブ制御機構185によって供給制御弁160を開放する。
吸引装置330の駆動を停止する前の第2液室110内の所定の圧力は、吐出口105への増粘インクの固着の度合いなどによって変えるべきものであるが、吐出口105への増粘インクの固着の度合いなどが最も高い状態を想定して設定されることが望ましい。本実施形態では、吸引装置330の駆動を停止する前の第2液室110内の圧力は、たとえば実験的に決定することができる。本実施形態では、第2液室110内の圧力が−40kPa程度なったときに吸引装置330の駆動を停止した。上記第2液室110内の所定の圧力は、吸引装置330の駆動時間によってコントロールする。
供給制御弁160が開放されると、急激に、インクタンク200内のインクが供給制御弁160から第2液室110に流入するようになる。第2液室110に流入したインクは、流路136、第1液室101を経由して、各吐出ノズル105から勢いよく放出される。これにより、吐出口105に付着した増粘インク等は、生インクとともに吐出口105から放出され、吐出口105の回復が完了する。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係るインク供給系の概略構成図である。図7では、図2および図3に示したインク供給系と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を部分的に省略する。
本実施形態に係るインク供給系には、サブタンク(第3液室)230が設けられている。サブタンク230は流体導管203によってインクタンク200に接続されており、流体導管203にはポンプ210aが設けられている。インクタンク200内のインクは、ポンプ210aにより吸出され、サブタンク230内に供給される。
このインク供給系では、インクタンク200の交換の際に、インクタンクを取り外した場合にも、サブタンク230内のインクが記録ヘッド100に供給されるように構成されている。そのため、インクタンク200の交換の際にも、記録ヘッド100によるインク吐出動作を継続可能である。換言すると、記録ヘッド100によるインク吐出動作中にもインクタンク200を交換することが可能である。第2液室110の重力方向上部から引き出された空気抜き流路181は、吸引装置330ではなく、サブタンク230に接続されている。
サブタンク230には、サブタンク230内を大気開放する大気開放弁232が設けられている。第1の実施形態に係るインク供給系には、図3に示すように、第2液室110に気液分離手段であるフロート弁150が設けられていたが、本実施形態に係るインク供給系には設けられていない。本実施形態に係るインク供給系には、第2液室110に接続された第1流路135,第2流路136,空気抜き流路(第3流路)181にそれぞれ流路切替え制御弁220が設けられている。各流路切替え制御弁220は、流路135,136,181を個別に開閉することが可能である。
記録ヘッド100によるインク吐出動作時には、流路切替え制御弁220によって、流路135,181を閉塞し、流路136を開放する。泡循環動作時には、流路切替え制御弁220によって、流路135,136を開放し、流路181を閉塞する。
本実施形態に係るインク供給系では、第1液室101、流路135、第2液室110、流路181、サブタンク230、流体導管250(第4流路)、流路136、第1液室101という順番にインクが流れる循環路が形成されている。本実施形態では、第2液室110に備えられた可撓性部材制御機構190の駆動力により、インクを当該循環路で循環させる泡循環動作を行う。これらの構成全体が、インクを循環させるためのインク循環機構を構成している。
流路181および流体導管250には第3の一方向弁234および第4の一方向弁236が設けられている。一方向弁234は、流路181内のインクや空気が第2液室110からサブタンク230に向かう方向(図7における矢印B方向)にのみ流れるように作用する。一方向弁236は、流体導管250内のインクがサブタンク230から第2液室110に向かう方向(図7における矢印C方向)にのみインクが流れるように作用する。したがって、第2液室110の容積が収縮する動作に伴って、第2液室110内のインクが流体導管250へ押し流されることはない。同様に、第2液室110の容積が膨張する動作に伴って、サブタンク230内のインクが流路181内に流入することもない。
図7に示したインク供給系における泡循環動作について説明する。本実施形態に係る泡循環動作では、まず、第1の実施形態と同様に、第1液室101内から第2液室110内への空気の収集を行う。このとき、流路切替え制御弁220によって流路181が閉塞されており、サブタンク230の大気開放弁232は開放されている。次に、第2液室110内からサブタンク230内へ空気を移動させるために、流路切替え制御弁220によって、流路135,136を閉塞し、流路181を開放し、さらに、サブタンク230の大気開放弁232を閉塞する。そして、バルブ制御機構185によって、供給制御弁160を開放する。
この状態で、可撓性部材制御機構190によって、第2液室110の容積の膨張および縮小を繰り返す。これにより、第1の実施形態と同様に、第2液室110がポンプの役割を果たす。つまり、第2液室110の容積が膨張する動作に伴って、流路135内のインクおよび空気が図7に示す矢印A方向に流れ、第2液室110内に流入する。また、第2液室110の容積が収縮する動作に伴って、第2液室110内の空気が、流路181内を介してサブタンク230内に送り込まれるとともに、サブタンク230内のインクが流体導管250を介して第2液室110内に送り込まれる。
本実施形態に係るインク供給系のインク供給系では、以上のように泡循環動作を行うことにより、第1液室101内の空気が第2液室110内に収集され、さらに第2液室110内の空気がサブタンク230内に収集される。一方、サブタンク230内のインクを第2液室110内に送るための流体導管250はサブタンク230の重力方向下部から引き出されているため、サブタンク230内の空気が第2液室110内に戻ることはない。
その後、サブタンク230の大気開放弁232を開放し、インクタンク200内のインクをサブタンク230内に流入させるとともに、サブタンク230内の空気を大気開放弁232から排出する。
以上説明したように、本実施形態に係るインク供給系では、可撓性部材111を変形させる可撓性部材制御機構190と、可撓部材111の変形による第2液室110の容積変化を相殺するように容積変化するバッファ機構175と、が設けられている。また、第2流路110の上流および下流の流路135,136におけるインクの流れを一方向に規制する一方向弁131,130が設けられている。また、サブタンク230の上流および下流の流路181,250におけるインクの流れを一方向に規制する一方向弁234,236が設けられている。バルブ制御機構185により供給制御弁160を閉塞した状態で、可撓性部材制御機構190を駆動して、第2液室110内の容積変化を繰り返すことにより、インクが上述した循環路を循環する。これにより、第1液室101内の空気をサブタンク230内に収集することができる。
このように、本実施形態に係るインク供給系では、図2に示した一般的なインク供給系が有するダイヤフラムポンプ121等を設けずに、簡素な構成で、第1液室101内の空気を除去することができる。そのため、本実施形態に係るヘッドカートリッジ108Bは、その簡素な構成により、図2に示した一般的なヘッドカートリッジ108Aより軽量化することができる。したがって、本実施形態に係るインク供給系を用いることにより、インク吐出動作時におけるキャリッジが軽量化されるため、キャリッジの動作の安定化、インクの着弾精度の向上、インクにより形成される画質の向上につながる。
100 記録ヘッド
101 第1液室
105 吐出ノズル
110 第2液室
111 可撓性部材
112 可撓部バネ
113 供給口
114 排出口
121 ダイヤフラムポンプ
130 一方向弁
131 一方向弁
135 流路
136 流路
160 供給制御弁
180 キャリッジ
185 バルブ制御手段
190 可撓性部材制御手段
200 インクタンク
250 流体導管

Claims (4)

  1. 吐出口からインクを吐出する記録ヘッドに備えられた第1液室と、該第1液室に供給するインクを収容する第2液室と、前記第1液室と前記第2液室とを連通させる第1流路および第2流路と、を有し、前記第1液室、前記第1流路、前記第2液室、前記第2流路、前記第1液室という順番にインクを循環させる循環動作を行う機構を備えたインク供給系において、
    前記第2液室の容積の膨張と収縮とを繰り返す駆動動作を行う制御機構と、前記第1流路に設けられ、前記第1液室から前記第2液室に向かう方向のみに流体を流動可能にする第1の一方向弁と、前記第2流路に設けられ、前記第2液室から前記第1液室に向かう方向のみに流体を流動可能にする第2の一方向弁と、を有し、前記制御機構の前記駆動動作により前記循環動作を行うことを特徴とするインク供給系。
  2. 前記第2流路の、前記第2の一方向弁と前記第1液室との間に、前記第2液室の容積の変化を相殺するように容積が変化するバッファが設けられている、請求項1に記載のインク供給系。
  3. インクおよび空気を収容可能な第3液室と、該第3液室の上部と前記第2液室の上部とを接続する第3流路と、該第3液室の下部と前記第2液室とを接続する第4流路と、前記第3流路に設けられ、前記第2液室から前記第3液室に向かう方向のみに流体が流動可能にする第3の一方向弁と、前記第4流路に設けられ、前記第3液室から前記第2液室に向かう方向のみに流体が流動可能にする第4の一方向弁と、を有し、前記第1液室、前記第1流路、前記第2液室、前記第3流路、前記第3液室、前記第4流路、前記第2液室、前記第2流路、前記第1液室という順番にインクを循環させる前記循環動作を行う、請求項1または2に記載のインク供給系。
  4. 記録ヘッドの吐出口から記録媒体にインクを吐出することによって該記録媒体に記録を行う記録装置において、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のインク供給系を備えたヘッドカートリッジを搭載可能なキャリッジを有することを特徴とする記録装置。
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