JP2010120249A - 記録装置 - Google Patents

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Toshiro Sugiyama
敏郎 杉山
Takeaki Shima
丈明 島
Tsutomu Obata
力 小幡
Naoaki Wada
直晃 和田
Takashi Kawabata
隆 川端
Yohei Izumi
洋平 泉
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Abstract

【課題】記録装置の構成が複雑になることを抑えながら、回復処理を行うことができる記録装置を提供すること。
【解決手段】記録装置500は、記録ヘッド100の少なくとも一部に、第一の液室101及び第二の液室110の内部の圧力に応じて変形可能なフィルム136を有している。また、記録装置500は、第一の液室101及び第二の液室110へ供給されるインクの供給量を調節し、フィルム136の変位に応じて開閉することが可能な負圧弁ユニット120を有している。そして、負圧弁ユニット120が開状態になったときには、第一の液室101及び第二の液室110に、加圧された状態のインクが供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は液体を記録媒体に吐出することで記録を行う記録装置に関する。
従来、インクジェット記録装置は、記録ヘッドからインク滴を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置が多く採用されている。記録ヘッドが、吐出口から記録媒体上にインク滴を吐出することで、記録媒体にイメージまたは文字を形成する。記録ヘッドへ供給されるインクは、一旦、インク収納容器(以下インクタンクともいうものとする)に貯留されて、そこから供給される。
また、プラテン上に載置された記録媒体に対して重力方向下方向に吐出口が向けられてインク滴を吐出する記録装置がある。その場合、記録ヘッド内のインクが滴下しないように記録ヘッドがインクを保持するように、記録ヘッド内に負圧が形成されることが求められる。そして、インクにおける大気との境界としてのメニスカスが吐出口内部に形成されるような負圧が形成されことが望まれる。
このように、記録ヘッド内に負圧を形成し維持するインクジェット記録装置として従来採用されているものとしては、例えば特許文献1に水頭差を利用した方法が提案されている。その特許文献1に開示されたインクジェット記録装置によれば、インクタンクを所定位置に搭載すると、チューブの接続された2本のインク針がインクタンクに突き刺される。そして、一方のチューブがインク針を介して記録ヘッドへ、他方のチューブがインク針を介して大気に連通される。記録装置は、記録ヘッドが配置されている位置とインクタンク内のインクの液面との間に高低差があるように形成されている。そして、インクタンク内のインクの液面と記録ヘッドとの間の水頭差により負圧を発生させている。このように発生された負圧によって、記録ヘッドが内部のインクを保持している。
しかし、このような方法が採用されると、記録ヘッドとインクタンクとの間の位置関係が制限され、インクジェット記録装置の大きさに制約を与えてしまう。つまり、インクジェット記録装置を小型化するうえでこれらの間の位置関係が大きな妨げとなってしまう。
そのような課題に対して改良されたインクジェット記録装置としては、内圧に応じて開閉する弁機構を持つ記録ヘッドへ加圧されたインクを供給するものが特許文献2に提案されている。このインクジェット記録装置によれば、記録ヘッドとインクタンクとの間の位置関係に制約が生じずに記録ヘッド内を負圧に維持できるため、装置の小型化を図ることができる。
以下、特許文献2に開示されている内圧に応じて開閉する弁機構について説明する。
特許文献2に開示されている記録装置は、インクタンクを備えたインクカートリッジから加圧されたインクを記録ヘッド側の自己封止機能を有する弁ユニットが受けるように構成されている。そして、この弁ユニットは、インク供給室と圧力室とを備え、インクカートリッジから、インク供給室、圧力室を経て記録ヘッドに供給されるようになっている。なお、インク供給室と圧力室との間には弁が設けられており、この弁の開閉によってインク供給室と圧力室とが連通・非連通となるように構成されている。そして、圧力室の内部のインク量が減少することによって圧力室の一部を構成するフィルム部材が変位し、その変位が弁に伝達されることによって、弁が動作されるように構成する。
そして、記録ヘッド内のインクが消費されてインク量が減少し、圧力が低下すると弁が開状態となり、インク供給室から圧力室にインクが供給されるようになる。この結果、圧力室には、記録ヘッドにおけるインクの消費量に応じたインクが供給されるようになる。つまり、圧力室内部の圧力が所定圧力値まで達すると弁が開き、インクが供給されると弁が閉まるという動作を繰り返すことで、圧力室内部の圧力が所定圧力(メニスカス維持のための負圧)に維持される。
次に、このようなインク供給機構をもつ記録ヘッドの回復処理について説明する。回復処理としては、一般的に、吸引回復方法が用いられることが多い。吸引回復方法は、記録ヘッドの吐出口形成面を弾性部材等からなるキャップ部材によって覆い、キャップ内部に、記録ヘッド内部のインクを保持するための負圧を上回る負圧を形成してインクを吸引する。これにより、吐出口内及びインク供給路内のインクを強制的に吸引させ、気泡やゴミ、吐出口のゴミ等をインクとともに排出させている。このとき、記録ヘッド内部のインクは記録ヘッド内部に形成された負圧によって記録ヘッド内部に保持されていることから、インクを記録ヘッドから吸引するためには、その負圧を上回る負圧を形成することが求められる。キャップの内部に負圧を形成するには、キャップと吐出口との間を密閉した状態で、キャップの内部に連通したチューブを介して接続された吸引ポンプを駆動させることによりキャップ部内を負圧としている。吸引回復が行われて、インクが強制的に吸引させることにより、記録ヘッド内部の増粘したインクやインクに混入したゴミ等が記録ヘッドの外部に排出される。
特開2002−248779号公報 特開2005−095861号公報
しかしながら、上述のインク供給機構における吸引回復方法は、以下のような課題が存在する。吸引回復方法の課題としては、吐出口に連通させたキャップ内部を、インクを保持するための負圧を上回る負圧を形成する必要がある。そのためには、負圧を形成するためのポンプ手段が必要となる。従って、吸引回復のためのポンプ手段を記録装置に設ける必要が生じ、これが記録装置の製造上のコストの抑制及び装置の小型化の妨げになっている。
また、近年のインクジェット記録装置は、益々高速化、画像精緻化が進んでおり、これに伴い、記録ヘッド内部のインク流路が狭く形成されるようになってきている。従って、少しのインクの増粘やわずかなゴミ等の混入によっても、記録ヘッドが目詰まりを引き起こす可能性が高くなっている。従って、吐出口やインク供給路を、ある程度の頻度で清掃しないと、高画質の画像形成が保証できなくなる。また、インク流路が狭くなっていることから、ある程度の吸引力によって吸引することがポンプ手段に求められる。従って、さらに吸引能力の高いポンプ手段を設けることが求められる。このような要求があることから、さらにポンプ手段が大型化し、これに伴い記録装置の製造コストが嵩み、紀郎装置が大型化する虞がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、記録装置の構成が複雑になることを抑えながら、回復処理を行うことができる記録装置を提供することを目的とする。
本発明の記録装置によれば、液室に貯留された液体を吐出口から吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドを有する記録装置において、前記記録ヘッドの少なくとも一部に、前記液室の内部の圧力に応じて変形可能な変形部と、前記液室へ供給される液体の供給量を調節し、前記変形部の変位に応じて開閉することが可能な弁機構とを有し、前記弁機構が開状態になったときには、前記液室に、加圧された状態の液体が供給され、前記記録ヘッドの回復処理を行う際には、前記変形部を強制的に変形させて前記弁機構を開状態にし、加圧された液体を液室に流入させて前記液室内部の圧力を高め、前記液室内部の液体を前記吐出口から排出することを特徴とする。
本発明の記録装置によれば、記録ヘッドの回復処理を行うための構成を簡素化することができ、その分の記録装置の製造コストを抑制することができる。また、記録装置の小型化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための実施形態に係るインクジェット記録装置について添付図面を参照しながら説明する。
まず、本実施形態に係るインクジェット記録装置の構成について説明する。図1には、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置としての記録装置500のインクタンク200と記録ヘッド100についての模式的な断面図が示されている。図1には、模式的に一色分だけが示されているが、記録装置500が複数の色のインクに対応した記録装置であれば、記録装置500には色ごとに複数のインクタンク及び記録ヘッドが配置されていても良い。本実施形態の記録装置500は、取り替え可能なインクタンク200に接続されている記録ヘッド100を有している。記録ヘッド100には、流体導管250の一端が接続されており、流体導管250の他端はインクタンク200に接続され、流体導管250を介して記録ヘッド100とインクタンク200とが接続されている。記録ヘッド100は、流体導管250によってインクタンク200からインクを受け取って、記録媒体(不図示)上へのインクの吐出が選択的に行われて所望の画像が記録される。本実施形態では、記録ヘッド100からのインクの吐出は、記録ヘッド100内に吐出口ごとに配置された記録素子(不図示)が選択的に駆動されて、記録ヘッド内で気泡を発生させることによる発泡圧によってインク滴が吐出される。記録素子の駆動は、記録装置制御基板(不図示)によって制御される。
インクタンク200は、柔軟部材で形成された袋体202によってインクを保持し、袋体202が剛性を有したケース205によって収容されて、インクがインクタンク200内部に保持されている。流体導管250がインクタンク200に接続されている接続部には、ゴム栓201が配置されている。ゴム栓201には、流体導管250のインクタンク側の端部に設けられたインク針203がゴム栓201を貫通するように突き刺されており、ゴム栓201によってインクタンク200とインク針203との間に隙間が生じないようにされている。このように、インクタンク200が密閉されている。ケース205には、ケース205と袋体202との間の空間に空気を送り、その空間を加圧することが可能な加圧ポンプ207が設けられている。加圧ポンプ207には、大気開放弁(不図示)と圧力センサー(不図示)が設けられており、圧力センサーにより、インクタンク200内部を所定圧力に制御可能になっている。
記録装置500の使用時には、加圧ポンプ207を駆動させインクタンク200内部を加圧することによって、袋体202内が加圧状態にされる。記録装置500の電源OFF時、非記録時などの非使用時には、加圧状態が開放されるようになっている。
このような構成のインクタンク200が、記録装置500に搭載され、流体導管250の一端の先端に設けられた鋭利な中空管であるインク針203がゴム栓201に差し込まれる。これにより、インクタンク200から流体導管250へのインクの流入が可能となる。
記録ヘッド100は、不図示の記録媒体に向けられた吐出口105を有している。本実施形態では、吐出口105は、鉛直下向き方向に向けられている。記録ヘッド100は、第一の液室101、第二の液室110及び不図示の負圧発生手段を有している。記録ヘッド100は、液室としての第一の液室101及び第二の液室110に貯留された液体としてのインクを吐出口105から吐出して記録媒体に記録を行う。本実施形態では、第一の液室101は、複数の吐出口105に連通するように形成されており、第一の液室101よりも記録媒体から遠い側(本実施形態の鉛直上側方向)には、第二の液室110が形成されている。第二の液室110には、負圧発生手段が形成されており、第二の液室110と負圧発生手段との間は気密に接続されている。第一の液室101と第二の液室110の間には、フィルター102が配置されており、インク内に混入したゴミ等が第一の液室101側の吐出口105に入らないようにされている。また、記録ヘッド100が負圧発生手段によって第一の液室101、第二の液室110内部に負圧を形成することにより、第一の液室101、第二の液室110内部に貯留されたインクが、記録時以外に吐出口105から鉛直下向きに垂れ落ちないようにしている。
記録ヘッド100における第二の液室110の一部は、可撓性を有したフィルム136によって形成されている。このように、記録ヘッド100の少なくとも一部に、第一の液室101及び第二の液室110の内部の圧力に応じて変形可能な変形部としてフィルム136が形成されている。これにより、第一の液室101及び第二の液室110内圧の変化によって第二の液室110の可撓膜であるフィルム136の形状が変形するのを許容している。フィルム136には、バネ受け138が溶着されている。
また、記録ヘッド100の第二の液室110には、負圧弁ユニット120が設けられている。負圧弁ユニット120は、負圧アーム132及び弁バネ134を有している。負圧弁ユニット120は、負圧アーム132を有しており、負圧アーム132は、レバー状のアーム部132aとその回動軸132bと、アーム部132a先端に配置された弁ゴム132cを有している。アーム部132aにおける弁バネ134に対して逆側の端部には、負圧バネ139が設けられている。負圧バネ139からの力がバネ受け138で受けられ、フィルム136の変位あるいは負圧アーム132の変位に応じて、フィルム136を図1に示すA方向、負圧アーム132をB方向(負圧弁を開放する方向)へそれぞれ付勢している。すなわち、記録ヘッド100は、負圧弁ユニット120が閉状態になっている状態の位置にフィルム136が維持されるように、フィルム136を付勢する変形部付勢手段としての負圧バネ139を有している。負圧弁ユニット120は、流体導管250に接続されており、流体導管250の記録ヘッド側の一端における接続流路122の連通部が、負圧弁ユニット120に接続されている。また、接続流路122の連通部122aと負圧アーム132弁ゴム132cとが接触しており、状態で配置されている。弁バネ134の付勢力によって負圧アーム132が閉状態に付勢されて、接続流路122の連通部122aと弁ゴム132cとが密着している。すなわち、負圧弁ユニット120は、閉状態を維持するように付勢する弁機構付勢手段としての弁バネ134を有している。
次に、記録ヘッド100内の負圧の発生方法について説明する。図2〜4には、図1の記録ヘッド100について拡大した模式的な断面図が示されている。このとき、初めは接続流路122が閉じられた状態になっており、インクタンク200のインクが記録ヘッド100に入らないようになっている(図2、3)。
この状態から記録ヘッド100内部のインクが消費されていくと、記録ヘッド内部の圧力が低下し、第一の液室101及び第二の液室110内に負圧が形成され、フィルム136が図2の状態と比較して内側に凹んだ形状に変形する(図3)。この状態からさらにインクが消費されるとフィルム136の凹状態が大きくなり、フィルム136が内側に引っ張られる力がバネ受け138を介して負圧アーム132に作用する。これにより、負圧アーム132を開状態にしようとする方向に力が働く。このとき、フィルム136が内側に引っ張られて負圧アーム132を開状態にしようとする方向の力が、負圧バネ139と弁バネ134による付勢力を上回れば、負圧アーム132が開状態の方へ変位し、連通部122aと弁ゴム132cの密着が解かれる(図4)。このとき、接続流路122が開放され、接続流路122に接続された流体導管250内で加圧されて供給されるインクが記録ヘッド100内に入る。このように、インクの消費によって記録ヘッド100内部の負圧が大きくなると、負圧弁ユニット120の負圧アーム132が開状態になり、第一の液室101及び第二の液室110に、加圧された状態のインクが供給される。こうして記録ヘッド100内部にインクが供給される。ここで、インクタンク200から図2〜4に示されるC方向に加圧されて流れるインクは、流体導管250を介して、記録ヘッド100の接続流路122の連通部に供給されている。負圧アーム132を開状態の方向へ変位させる際には、弁バネ134に抗する力を発生させることで、連通部122aと弁ゴム132cの密着が解かれるように負圧アーム132を変位させる。こうして接続流路122を開放させ、インクを記録ヘッド100に入れる。
インクが記録ヘッド100に入ると、第一の液室101及び第二の液室110内の負圧が小さくなり、フィルム136を内側に引っ張る力が小さくなる。従って、フィルム136の内側への変位が小さくなるので、バネ受け138を介した負圧アーム132を押す力が小さくなる。また、それと同時に負圧バネ139と弁バネ134による付勢力が、負圧アームを閉状態にさせる方向に力を作用させるので、負圧アーム132は閉状態の方へ変位する。従って、連通部122aと弁ゴム132cとが再び密着し、負圧アーム132が閉状態になる。このように、インクが記録ヘッド100に供給されることによって記録ヘッド100内部の負圧が小さくなると負圧アーム132が閉状態に戻り、記録ヘッド内部の負圧が維持される。
このような負圧弁ユニット120の開状態、閉状態が繰り返されて第一の液室101及び第二の液室110内の負圧値が、ある程度の変動幅に維持することができる。このように、負圧弁ユニット120は、第一の液室101及び第二の液室110へ供給されるインクの供給量を調節し、フィルム136の変位に応じて開閉することが可能な弁機構として機能する。この負圧値は、負圧バネ139による力、弁バネ134による力、流体導管250からの加圧されたインクよる力及び大気圧による力のバランスにより決まる値である。この負圧値については、吐出口の内部にメニスカスが維持されるような大きさの負圧に設定されることが求められる。発明者らの実験によると、この微負圧力は、20〜200mmAq程度が良いとされる。
次に、このようなインク供給機構を有するインクジェット記録装置としての記録装置500における回復方法について説明する。
図5(a)は本実施形態に係る記録装置500の記録ヘッド100について拡大した模式的な平面図であり、図5(b)は側面から見た記録ヘッド100について拡大した模式的な断面図である。本実施形態では、キャリッジ50に二色分の記録ヘッド100が搭載された際の記録装置500について示している。
図6には、図5(a)、(b)に示された記録装置500について回復が行われている状態の模式的な断面図が示されている。
次に、記録装置500において、回復を行う回復手段としての回復ユニット300の構成について説明する。図5、6に示されるように、記録装置500は、回復処理を行うための回復ユニット300を有している。回復ユニット300は、記録装置500における回復処理が行われるべき所定の位置(回復ポジション40)で、記録ヘッド100を受け入れられるように形成されている。回復ユニット300は、負圧弁解除レバー30及び解除レバーバネ35を有している。断面がL字形に形成されている負圧弁解除レバー30は、負圧弁解除レバー30が図5の矢印Dに示される方向に屈曲可能なように、回動可能な回動軸30aを有している。負圧弁解除レバー30は、解除レバーバネ35を介して記録装置500に取り付けられている。解除レバーバネ35は、負圧弁解除レバー30を非解除方向(図5(a)に示す時計方向)に付勢している。また、負圧弁解除レバー30は、回復ポジション40でバネ受け138を押圧するためのバネ受押圧部30b及びキャリッジ50と当接するキャリッジ当接部30cを有している。
次に、回復処理を行う工程について説明する。
記録ヘッド100について回復処理を行う際には、まず、記録装置500に回復指令が出されると、キャリッジ50を図5(a)に示すE方向へ進ませて、記録ヘッド100を回復ポジション40に移動させる。そして、キャリッジ当接部30cがキャリッジ50と当接し、記録ヘッド100が負圧弁解除レバー30に接するような回復ポジション40に受け入れられると、負圧弁解除レバー30が駆動されることで、回動軸30aが回動する。これにより、バネ受押圧部30bにより、記録ヘッド100のフィルム136が変形し、バネ受け138が押され、負圧弁120が開放される。なお、回動軸30aが回動するのではなく、負圧弁解除レバー30の全体が角度を回転させて記録ヘッド100を押圧して記録ヘッド100を変形させても良い。このように、記録ヘッド100が、予め定められている回復位置としての回復ポジション40に位置すると、記録ヘッド100のフィルム136を押圧してフィルム136の変形を引き起こす押圧部材としての負圧弁解除レバー30を有している。
つまり、記録ヘッド100の第一の液室101及び第二の液室110内の負圧には関係なく強制的に負圧アーム132を開状態にする。これにより、流体導管250内を介して供給されている加圧されたインクが第一の液室101及び第二の液室110内に入っていく。そうすると、その加圧されたインクが流入することによって第一の液室101及び第二の液室内部の圧力が高まる。
そして、第一の液室101及び第二の液室110内部のインクの圧力が、吐出口105内のインクの液面におけるメニスカスが表面張力によって吐出口105内に留まろうとする力を超えると、液面が外側へ押出される。そして、第一の液室101及び第二の液室110内のインクの高い圧力によって第一の液室101及び第二の液室110に貯留されているインクが吐出口105を通して外部に押出される。このように、インクが吐出口105から排出される。これにより、それぞれの吐出口105周辺の増粘したインクや、吐出口105周辺の気泡、ゴミ等をインクとともに外部に排出させることができる。排出されたインクは廃インク受け60によって受けられ集積される。
その後、不図示のワイパーにより吐出口105表面のインクを除去し回復が完了する。このように、記録ヘッド100の回復処理を行う際には、フィルム136を強制的に変形させて負圧ユニット120の負圧アーム132を開状態にする。そして、加圧されたインクを第一の液室101及び第二の液室110に流入させて第一の液室101及び第二の液室110内部の圧力を高める。こうして、第一の液室101及び第二の液室110内部のインクを吐出口105から排出する。
この回復時には、
X:加圧された状態で流体導管250を介して記録ヘッド100に供給されるインクの圧力としての加圧値
Y:単位面積当りの吐出口105内のメニスカスが吐出口105内に留まろうとする力としてのメニスカス耐力値
とすると、
X>Y
が吐出口105からインクが噴出するのに必要な条件となる。本発明の発明者らは、インクの最大消費量から最低必要となる加圧値Xmin=約20kpa、吐出口105の大きさや数等によりYmax=約10kpaに設定し、この条件に適合させている。
また、キャリッジ50による負圧弁ユニット120の負圧アーム132を開状態とした時間を制御することで、回復量を制御することができる。つまり、回復量の多い大回復が行われる場合には、負圧アーム132を開状態として開放する時間を長くなるよう制御し、逆に回復量の少ない小回復では負圧アーム132を開放する時間を短くするように制御すれば良い。負圧アームを開放する時間は、キャリッジ50が回復ポジション40に位置し、バネ受押圧部30bが記録ヘッド100のフィルム136を押圧する時間の長さを調節することで調整される。
なお、初期設置時のインク充填が行われた際においても、この一連の回復シーケンスを適用しても良い。また、本実施形態では、二色分の記録ヘッド100有する記録装置500を用いて説明したがこれに限られず、三色以上の記録ヘッドが用いられても良いし一色であっても良い。また、本実施例では、変形可能な変形部とその変形部の変位に応じて開閉する弁機構(負圧弁ユニット120)は、記録ヘッド内に有するものとして説明したが、これに限られず、記録ヘッドと別体でインク流路により接続されたのものであっても良い。
本実施形態では、加圧供給系でのインクへの加圧力と記録ヘッドの変形による負圧弁ユニットの開閉動作を利用することで、記録ヘッドの回復が行われている。従って、従来記録ヘッドの回復処理を行うために必要とされていた吸引手段を用いる必要が無いので、記録装置の構成を簡素化することができる。これにより、記録装置の製造上のコストを抑制することができ、また、装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る記録装置の記録ヘッド及びインクタンクについて模式的に示した断面図である。 図1の記録装置における記録ヘッドについて拡大して模式的に示した断面図である。 図2の記録ヘッドのフィルムが内側に変形したときの記録ヘッドについて模式的に示した断面図である。 図2の記録ヘッドのフィルムがさらに変形し、負圧弁ユニットが開状態になったときの記録ヘッドについて模式的に示した断面図である。 (a)は図1の記録ヘッドが回復ポジションに移動しているときの記録ヘッドについての平面図であり、(b)はその記録ヘッドを側面から見たときの模式的な断面図である。 図5の記録ヘッドのフィルムが負圧弁解除レバーによって押圧されて変形したときの記録ヘッドについて、記録ヘッドを側面から見たときの模式的な断面図である。
符号の説明
30 負圧弁解除レバー
40 回復ポジション
100 記録ヘッド
101 第一の液室
105 吐出口
110 第二の液室
120 負圧弁ユニット
132 負圧アーム
136 フィルム
134 弁バネ
139 負圧バネ
200 インクタンク

Claims (5)

  1. 液室に貯留された液体を吐出口から吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドを有する記録装置において、
    前記記録ヘッドの少なくとも一部に、あるいは前記記録ヘッドと接続された、前記液室の内部の圧力に応じて変形可能な変形部と、
    前記液室へ供給される液体の供給量を調節し、前記変形部の変位に応じて開閉することが可能な弁機構とを有し、
    前記弁機構が開状態になったときには、前記液室に、加圧された状態の液体が供給され、
    前記記録ヘッドの回復処理を行う際には、前記変形部を強制的に変形させて前記弁機構を開状態にし、加圧された液体を液室に流入させて前記液室内部の圧力を高め、前記液室内部の液体を前記吐出口から排出することを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録ヘッドの前記変形部を押圧して前記変形部の変形を引き起こす押圧部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドが予め定められている回復位置に位置すると、前記押圧部材が前記変形部を押圧することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記弁機構は、閉状態を維持するように付勢する弁機構付勢手段を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記弁機構が閉状態になっている状態の位置に前記変形部が維持されるように、前記変形部を付勢する変形部付勢手段を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9039147B2 (en) 2010-11-19 2015-05-26 Seiko Epson Corporation Liquid feed valve unit and liquid ejection device
CN110014744A (zh) * 2019-04-26 2019-07-16 南安圣克褀商贸有限公司 一种基于出墨量控制的负压式墨盒填充系统
US10493691B2 (en) 2014-10-17 2019-12-03 Applied Materials, Inc. Polishing articles and integrated system and methods for manufacturing chemical mechanical polishing articles

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