JP2010105195A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2010105195A JP2008276814A JP2008276814A JP2010105195A JP 2010105195 A JP2010105195 A JP 2010105195A JP 2008276814 A JP2008276814 A JP 2008276814A JP 2008276814 A JP2008276814 A JP 2008276814A JP 2010105195 A JP2010105195 A JP 2010105195A
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Abstract

【課題】 記録ヘッドへの加圧インク供給を複雑化せずに実施するとともに、インク袋内への不要空気侵入及びインク袋からのインク垂れを防ぐ。
【解決手段】 インクタンクは、袋(インク袋)状に形成されており、そのインク袋を押圧することで、その先に接続された、記録ヘッドにインクを加圧供給する。
インク袋を押圧する押圧部材はインクタンクに内蔵されており、インクタンクを装置本体に挿入することで、本体側に設けられた付勢手段と連結され、その付勢力により、インク袋が押圧され、加圧供給される。
また、押圧部材は一方向駆動機構(ラチェット)が、インク針との接続部には逆止弁が、設けられている。これにより、インクタンクが取り外されても、インク袋内を加圧状態に保持でき、インクタンクへの不要空気侵入及びインク垂れを防ぐことが可能になる。
加圧インク供給の加圧方法としては、インク袋を巻き取ることで行なっても良い。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクを吐出することで記録をおこなうインクジェット記録装置およびそれと同等のものに関するもので、特に記録ヘッドへインクを加圧供給するインク供給機構に関するものである。
従来、インクジェット記録装置は、(用紙のような)記録媒体を横切って往復運動するキャリッジに搭載されるインクジェット記録ヘッドを利用することが多い。記録ヘッドが記録媒体を横切って運動するにつれて、制御電子部品が記録ヘッドの吐出部分を起動して、記録媒体上にイメージまたは文字を形成するため吐出ノズルからインク滴を吐出する。記録ヘッドへのインクの補給はインク補給容器(以下インクタンク)がおこなう。
一部の記録装置は取り替えることが可能なインクタンクを記録装置本体の一部に収納し、インクタンクに接続された柔軟でしかも中空な流体導管を経由して記録ヘッドにインクを補給する。また、記録媒体に対し重力方向上方の記録ヘッドが下方向にインク滴を吐出する記録装置も見受けられる。その場合記録ヘッド内は微負圧に維持され吐出ノズル内のインクは大気との境界にメニスカスを形成することが良いとされる。
次に、インクタンクから記録ヘッドへのインク供給機構の従来例を説明する。
従来のインクジェット記録装置において、記録ヘッド内の微負圧の維持方法として水頭差を利用した方法が提示されている(例えば特許文献3参照)。その方法によれば、インクタンクを装着すると、2本のインク針が刺さり、片方が記録ヘッドへ、もう片方が大気連通され、その大気連通口と記録ヘッドの水頭差により微負圧を発生させるものである。
しかし、この方法によれば、インクタンクの高さ方向位置に制約があり、インクジェット記録装置の大きさに制約を与えてしまう。つまり、インクジェット記録装置を小型化するうえで大きな妨げとなってしまう。
その問題を改善した方法として、内圧に応じて開閉する弁機構を持つ記録ヘッドへ、加圧インク供給する(特許文献4参照)というものが提案されている。この方法によれば、記録ヘッドとインクタンク位置に制約が発生しないため、装置の小型化を図るうえで大きな役割を果たすことができる。
この加圧インク供給する方法としては、インクを収納する袋体(柔軟部材)と袋体を密閉するケースを有するインクタンクで、加圧ポンプにてケースに加圧空気を送ることで袋体の周囲を加圧し袋体に収容したインクを記録ヘッドに供給するものがある。
しかしながら、この方法では、加圧ポンプを必要とするため、装置は複雑化/コスト高となってしまっている。
これを改善する方法として、袋体を直接押圧することで加圧インク供給するものが提案させている。その一例として、特許文献1の従来例によれば、押しボタンを押すとレバーがインク袋の膨張力に抗して下方へ移動し、インク袋の一部を圧接し、インク袋は圧縮し、内部のインク圧力が高められ、インク供給する、というものである。また、別の一例として、特許文献2によれば、インク袋を有するインクタンクを備え、外圧付加手段によってインク袋の充填部に外圧を与えることにより、充填部内のインクを流路部及びチユーブを介して記録ヘッドに供給するようにする、というものがある。
特開平2-187363号公報(従来の技術、図11) 特開平10-166611号公報(第30項、図6) 特開2002-248779号公報(第13項、図3) 特表2001-514985号公報(第32項、図1) 特許登録第3812337号公報(図4、5)
しかしながら、上記したインクジェット記録装置のインク供給機構は、インクタンク脱着の際及びインクタンクを取り外した状態で、接続部(インク針)及びインクタンク内から空気が混入する/インクがたれるという問題をはらんでいる。空気が混入すると、その空気は流体導管内のインク消費とともにやがては記録ヘッド内に入り、インクジェット記録装置の動作に影響を与える可能性がある。つまり、記録ヘッド内のノズルのメニスカス維持の妨げとなり、記録ヘッドに不吐出が生じることがあり、吐出状態を回復させる動作が必要となる。また、負圧に維持しておく記録ヘッド内の圧力が正圧となった場合には、ノズルからインクが流出し、不必要にインクを消費してしまうおそれがある。
上述した空気混入/インクのたれは、インク針及びインクタンクが、大気に露出することで発生する。インク針は針穴、インクタンクは以下に説明する小径穴が大気に露出することで発生する。
つまり、インクタンクと装置本体との接続を、弾性部材であるゴム栓(インクタンク)にインク針(本体)を刺しこむという構成の場合(構造的に簡単であり、一般的に良く用いられる構成である)、そのゴム栓は、一度インク針を貫通させると小径穴が開くことになる。さらに何回ものインク針の抜き差しにより小径穴は大きくなる。そうすると、インクタンク内圧と大気圧との差により、インクタンクをインク針から抜く際、ゴム栓の弾性力による小径穴が塞がれる前に、インクタンクへ空気混入/インクのたれを起こしてしまうということがある。この空気混入/インクのたれは、インクタンク内と大気圧との差が大きければ大きいほど、ゴム栓の弾性力(復元力)が小さければ小さいほど起こりやすくなるわけである。また、上述したように、小径穴が大きくなってしまうと、インクタンクを取り出した状態において、インクタンク内の圧力変化により、その小径穴よりインクがたれたり、また逆に空気が混入してしまうわけである。
前者のインク針からの空気混入を防止するものとして、インク針の封止構造などが提案されている(特許文献5参照)。
したがって、本発明の目的は、インクタンク内への空気混入/インクのたれを防止可能なインク供給機構を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の実施例1に記載のインクジェット記録装置では、
記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドにインクを供給し、装置本体に着脱可能なインクタンクを有するインクジェット記録装置であって、インクを内部に収容し変形可能なインク袋と、そのインク袋を押圧する押圧部材と、その押圧部材の押圧力を発生する押圧発生手段とを有するインク供給機構を備え、押圧部材はインクタンク内に配置し、押圧発生手段は装置本体に配置し、インクタンクを装置本体に挿入することで、押圧発生手段と押圧部材が接合され、インク袋を押圧することで、記録ヘッドへ加圧インク供給し、
その押圧部材に一方向駆動機構と、インクタンク内が加圧で閉まる弁機構とを設け、
インクタンクが取り外されてもインク袋内を加圧状態に保持できるので弁が閉まる。これにより、インクタンクへの空気侵入/インクタンクからのインクのたれを防止することができる。
また、本発明の実施例2に記載のインクジェット記録装置では、
記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドにインクを供給し、装置本体に着脱可能なインクタンクを有するインクジェット記録装置であって、インクを内部に収容し変形可能なインク袋と、そのインク袋を巻き取る巻取り部材と、その巻取り部材の巻取り力を発生する巻取り力発生手段とを有するインク供給機構を備え、巻取り部材はインクタンク内に配置し、巻取り力発生手段は装置本体に配置し、インクタンクを装置本体に挿入することで、巻取り力発生手段と巻取り部材が接合され、インク袋を巻き取ることで、記録ヘッドへ加圧インク供給し、
その巻取り部材に一方向駆動機構と、インクタンク内が加圧で閉まる弁機構とを設け、
インクタンクが取り外されてもインク袋内を加圧状態に保持できるので弁が閉まる。これにより、インクタンクへの空気侵入/インクタンクからのインクのたれを防止することができる。
本発明では、インク袋内を常に加圧状態に保持でき、その加圧手段はポンプなどを必要としないため簡単な構造で実現できる。そして、上記加圧力で弁が閉まるため、インクタンクへの空気侵入/インクタンクからのインクのたれを防止できる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
図1は、本発明のインクジェット記録装置500を示している。インクジェット記録装置500は流体導管250を経由して取り替え可能なインクタンク200に接続される記録ヘッド100を含む。記録ヘッド100は、流体導管250からインクを受け取って、記録装置制御基板(不図示)の制御下に記録媒体(不図示)上へのインクの吐出を選択的におこなうことを可能にする。
インクタンク200は柔軟部材で形成された袋体202とインク導出口を密閉するゴム栓201および袋体202を密閉するケース205、袋体202を押しつぶすことで袋体202内を加圧状態にする(後述する)加圧コロ207、その加圧コロ207が一方向にしか動かない(逆もどりしない)メカニズムである(後述する)ラチェット機構230で構成される。また、本体には、インクタンク200を収納・保持する収納ケース242、加圧コロ207を案内する加圧コロガイド209、加圧コロ207を付勢する加圧コロバネ211を有し、インクタンク200を本体に挿入し、流体導管250一端の先端に設けられた鋭利な中空管であるインク針203をゴム栓201に差し込むことで、インクタンク200→流体導管250へのインク流入が可能となる。
100は記録ヘッドを示し、下向きに吐出ノズル105をもつ重力方向下方の第一の液室101と負圧発生手段をもち重力方向上方にある第二の液室110が接続し気密一体的に形成される。
第二の液室110は流体導管250からのインクを受け取る供給口113と第二の液室よりも重力方向下方にある第一の液室101と接続する供給フィルター102がインクの流路として形成される。
負圧発生手段は柔軟部材であるダイヤフラム111とダイヤフラム111を変形させるダイヤフラムバネ112である。ダイヤフラム111は片面が第二の液室内に面し他面が大気に露出されて形成され、第二の液室110が体積増となる大気側へダイヤフラム111を変形させるダイヤフラムバネ112により第二の液室110内の微負圧を実現する。前記第二の液室内に発生させた微負圧は気密一体的に接続された第一の液室101もほぼ同一の微負圧を発生し、記録ヘッド100の下方にある記録媒体(不図示)に向けて下向きに開口したノズル105に良好なメニスカスを形成する。
供給制御手段は前記負圧発生手段と連動する供給制御弁160である。供給口113は弾性部材で形成された供給制御弁160で間欠的に開閉される。ダイヤフラム111とアーム161を介して一体的に動作する供給制御弁160はダイヤフラムバネ112によって付与されたバネ力を受け供給口113を閉塞する。インクの吐出により記録ヘッド内の負圧は変動する。所定微負圧を越えた圧力で供給制御弁160は開放し、供給口113よりインクが流入する。記録ヘッド100内は圧力が増加し、再び所定の微負圧となる。連続記録動作は供給制御弁の間欠的な開閉動作によりインクは記録ヘッド100に供給される。この時、インクタンク200により、流体導管250内は、ほぼ一定の圧力にて加圧されているため(後述する)、供給口113が開放されると、第二の液室110内にインクタンク200のインクを流入する。
また、この加圧値は記録ヘッド100とインクタンク200の高さ方向(重力方向)位置により決まるものではないため、記録ヘッド100とインクタンク200の位置関係を自由にレイアウトできる。
それから、第一の液室101と第二の液室110はポンプ室120を経由して循環路を形成する。これは、第一の液室101内の印字泡(空気)を廃インクを出すことなく除去するための構成である。つまり、第一の液室101内空気を第二の液室110に集めることで、記録ヘッド100の、両液室(第一101、第二110)空気を一気に除去できるようにしたものである。その構成を説明する。
第一の液室101は複数のノズル列105に沿って長手方向両端にインクの入り口側に供給フィルター102とインク出口側に排出フィルター103をもつ一方向流路を形成している。ノズル105の上方は傾斜面104をもつ流路を形成し、傾斜面下側が供給フィルター102であり、重傾斜面上側に位置するのが排出フィルター103である。
第一の液室の空気溜りを除去するポンプ手段はダイヤフラムポンプ121である。泡抜きポンプ室120は第一の液室101と第二の液室110とで循環経路を形成する小部屋であり、接続流路をそれぞれ一方向に開閉する開閉弁A130と開閉弁B131と泡抜きポンプ室を体積変化させる柔軟部材で形成されたダイヤフラムポンプ121で形成する。
開閉弁A130は泡抜きポンプ室内に開閉弁B131は第二の液室内に開放する一方向弁である。
第二の液室110から空気を除去する手段は排出口114である。排出口114のさらに下流には空気抜き流路181を経由して傘バルブ180があり記録ヘッド内の第一と第二の液室を大気から隔絶している。排出口114は満タン制御弁150で間欠的に開閉される。満タン制御弁150の動作はフロート140の浮力によっておこなう。第二の液室110にインクが充填されフロート140が浮き上がった状態で回転軸145を回転中心に満タン制御弁は排出口114を閉塞する。記録動作により第二の液室内からインクが減った場合満タン制御弁150は開放する。傘バルブ180の下流側には空気抜き口182が大気に開口する。
記録ヘッド100のノズル詰まりなどの問題を改善するのが回復系300である。回復系300は吸引負圧発生部330とノズルキャップ310、空気抜きキャップ320、前記キャップと吸引負圧発生部をそれぞれ接続する流路311、321および開閉弁312と322で構成される。負圧発生部は不図示のチューブポンプと駆動モーターおよぶ駆動制御基板で構成される。
このような構成において、空気抜き動作について説明する。
第一の液室の空気を抜く動作は第一の液室101と第二の液室110とポンプ室120の循環によりおこなう。循環が行われるときノズル105のメニスカスが破壊しないようにノズルキャップ310は閉塞して行われる。
ポンプ室120の体積変化はダイヤフラム121の変形により実現する。回復系から駆動されるアーム400の往復動によりダイヤフラム121は一部が上下に変形し、ポンプ室120の体積変化とともに圧力変化をもたらす。アーム400の下降動作によりポンプ室の圧力が増加し、開閉弁A130は閉塞し、開閉弁B131は開放する。次にアーム400の上昇動作によりポンプ室120の圧力が低下し、開閉弁B131は閉塞し、開閉弁A130は開放する。ポンプ室120は微負圧よりも圧力低下があるため、排出フィルター103の下方のインクはポンプ室120に移動する。このとき排出フィルター103の下方に空気溜りがあれば移動するインクとともに空気もポンプ室120に移動する。再度アーム400が下降することでポンプ室120の圧力が高まったとき、第一の液室101から移動してきた空気は開閉弁131が開放することで第二の液室に移動する。このように第一の液室→ポンプ室→第二の液室→第一の液室というようにインクの循環が行われることでインクとともに移動した空気は第二の液室内の上方に蓄積する。
第二の液室では空気の移動によりインクの液位が下がり、フロート140の下降に伴い満タン制御弁150の開放する。ここで空気抜きキャップ320が空気抜き口182に接合し、回復系300の駆動により負圧が発生すれば傘バルブ180を経て第二の液室の空気が排出されるのは明らかである。
長期保存により流体導管250を透過した空気やインクタンクの交換により混入した中空管の空気は記録動作の再開により第二の液室上方に蓄積され、満タン制御弁の開放により空気抜きは実現される。
次に、本発明の特徴であるインクタンク200の加圧機構について説明する。
図2はインクタンク200およびインクタンク200を収納保持する収納ケース242を示し、図3、図4はインクタンク200の収納状態を示す。
図1、図2、図3に示すように、インクタンク200を装置本体・収納ケース242に挿入すると、加圧コロガイド209→加圧コロ207→袋体202と付勢される。その付勢力は加圧コロバネ211により発生される。さらに、その加圧コロバネ211の付勢力に抗してインクタンク200を装置本体に押し込むと、袋体202は押しつぶされ、袋体202内は加圧状態になる。なお、インクタンク200を収納ケース242に挿入することにより、インク針203がゴム栓201に差し込まれるため、インクタンク200と流体導管250は接続され、袋体202内の加圧力により、流体導管250へのインクが加圧供給される。
図3は袋体202内が満杯状態で、加圧コロバネ211が圧縮された様子を示し、図4は袋体202内が空状態で、加圧コロバネ211が延びた様子を示す。
図3、図4のように袋体202内のインクが減ると、加圧コロバネ211により加圧コロ207が右方向に移動し、加圧コロバネ211の付勢力が低下するが、袋体202内のインクが空になるまでその内圧を後述する設定値に保てるよう加圧コロバネ211が予め設定されているため、袋体202内 加圧力不足になることはない。
次に、記録ヘッド100、インクタンク200内の圧力の設定値について説明する。
記録ヘッド100のノズル105内インクは、メニスカスを形成した状態で充満している。(図1)そのため、記録ヘッド105の内部(第一の液室101/内第二の液室内110内)は、大気圧に対して負圧の状態に保たれている。ただし、負圧が小さすぎると、ノズル105の先端に異物やインクが付着した場合、インクの吐出口におけるメニスカスが破れてインクがノズル105から漏れ出てしまうことがある。またこの逆に負圧が大きすぎると、吐出時にインクに与えられるエネルギーよりもノズル105内(第一の液室101内)にインクを引き戻す力が強くなってしまい、吐出不良となってしまう。
よって、第一の液室101及び第二の液室110内における負圧は、大気圧よりも若干低い一定の範囲に保たれる。この負圧の範囲は、ノズル105の数、断面積、発熱抵抗素子の性能等により異なるが、一般的に−20mmAq〜−200mmAqの範囲が好ましいとされる。
したがって、供給制御弁160の開閉動作は、
−200mmAqで開き、−20mmAqで閉じるよう設定すれば良いことになり、この設定はダイヤフラムバネ112の荷重により予め決められる。
よって、インクタンク200の加圧力は、この開閉圧力を考慮した値にすれば良いことになる。なお、流路内の各所の条件にもよるが、本発明者らは、実験結果に基づき、1000mmAq程度の加圧力に設定している。
次に、インクタンク200を外した際に袋体202内への空気の混入(逆流)/インクのたれ防止について説明する。
図5はインクタンク200内部の構造を示し、図6はラチェット機構230を示す。
図7、図8はインクタンク200と本体との接続部であるゴム栓201、インク針203、逆止弁240を示す。
ゴム栓201は、一度インク針203を貫通させると、小径穴201aが開くことになる。
そうすると、インクタンク200のインク針203との接続を切り離した瞬間に、袋体202内に空気混入及び逆に袋体202からインクがたれてしまう可能性がある。つまり、環境変化(温度変化)などにより、袋体202内が大気圧と差がある状態の場合、インク針203を抜くと、ゴム栓201の弾性力による小径穴が塞がれる前に、空気混入及びインクがたれてしまうということである。この空気混入及びインクたれは、袋体202内と大気圧との差が大きければ大きいほど、ゴム栓201の弾性力(復元力)が小さければ小さいほど起こりやすくなる。
これを防ぐためには、袋体202内を常に大気圧より高く保つ必要がある。その構成について説明する。
230は、加圧コロ207を一方向にしか動かないよう規制するラチェット機構を示し(図5、図6の矢印A方向しか動かない)、加圧コロ207の両端に配置される。
その構成は、加圧コロ207を回転自在に保持し図6の矢印方向に移動可能な加圧コロホルダー238、加圧コロホルダー238に回動自在(図6のB、C方向)に保持され、対で配置されるラチェットレバー232、ラチェットレバー232を付勢するラチェットレバーバネ234、ラチェットホルダー238のガイドであり、鋸の歯状の凹凸をもつラチェットガイド236からなる。(図6参照)
240は、インクタンク200内の逆止弁であるタンク逆止弁を示し、ゴムなどの弾性部材により形成される。
このような構成で、インクタンク200を外すと、図7、図8のごとく、インク針203がゴム栓201から離間される。そうすると袋体202が加圧状態であるため、図7、図8のP方向に力がかかり、ゴム栓201からインク針203が抜ける前にタンク逆止弁240が作用し、ゴム栓201の小径穴201aを塞ぐ。そして、完全にインク針203がゴム栓201を抜けてから、そのゴム栓201の弾性力(復元力)によりゴム栓201小径穴201aが塞がれていくが、その時にはタンク逆止弁240により空気混入及びインクたれは完全に防止されており、ゴム栓201のゴム弾性力(復元力)の強弱の影響は受けない。
そして、インクタンク200を本体から抜くと、加圧コロ207は加圧コロバネ211の付勢力を受けなくなるが、ラチェットレバー232がラチェットレバーバネ234をラチェットガイド236方向に付勢することにより、ラチェットレバー232の先端がラチェットガイド236の鋸状の凹凸に引っ掛かり、(図6A方向)逆方向に移動しなくなる。つまり、ラチェットガイド236は図6A方向には緩やかな傾斜をもつ鋸状の凹凸を有するため、図6A方向には、移動可能であるが逆方向にはラチェットレバー232の先端が引っ掛かり移動できないよう構成されている。
このようにして、ラチェット機構230により加圧コロ207が逆方向に移動しないため、袋体202は加圧状態が保たれ、タンク逆止弁242が閉じられ、空気混入及び袋体202からのインクたれを防止することが可能となる。
次に、実施例2として、袋体202への押圧ではない加圧力発生について説明する。
なお、袋体202への押圧 以外は同様手段のため、説明を割愛する。
図9に実施例2の1色分の流路図、図9、図10に実施例2のインクタンク200の内部構造を示す。(実施例1における図5に相当する図)
図9、図10、図11において、244はインク巻き芯であり、袋体202の端部を固定しA方向に移動可能である。244aは巻き芯ギアであり、インク巻き芯244に固定され、ラック248と噛み合うことで、A方向への移動にともなって、回転する。
このような構成で、上述した実施例1と同様に、インクタンク200を装置本体に挿入すると加圧コロバネ211によりインク巻き芯244がA方向に付勢され移動すると、インク巻き芯244は回転し、袋体202を巻き取る。その巻取りにより、袋体202内は加圧される。この加圧コロバネ211が巻取り力発生手段となるわけである。
また、上述した実施例1と同様にラチェット機構230及び逆支弁242は備わっており、その作用により空気混入及びインクたれを防止することが可能となる。
このように、巻取り力発生手段(加圧コロバネ211)により、袋体202を巻き取ることで、加圧供給のための加圧力を発生することができる。
本発明のインクジェット記録装置 本発明のインクタンク及び収納ケース 本発明のインクタンク及び収納ケース(収納状態) 本発明のインクタンク及び収納ケース(収納状態) 本発明のインクタンク 本発明のインクタンク・ラチェット機構 本発明のインクタンクとの接続部 本発明のインクタンクとの接続部 本発明のインクジェット記録装置(実施例2) 本発明のインクタンク(実施例2) 本発明のインクタンク(実施例2)
符号の説明
100 記録ヘッド
160 供給制御弁
200 インクタンク
201 ゴム栓
202 袋体
203 インク針
207 加圧コロ
209 加圧コロガイド
211 加圧コロバネ
230 ラチェット機構
240 タンク逆止弁
244 インク巻取り芯

Claims (6)

  1. 記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドにインクを供給し、装置本体に着脱可能なインクタンクを有するインクジェット記録装置であって、
    前記インクを内部に収容し変形可能なインク袋と、前記インク袋を押圧する押圧部材と、前記押圧部材の押圧力を発生する押圧発生手段とを有するインク供給機構を備え、
    前記押圧部材は前記インクタンク内に配置し、
    前記押圧発生手段は装置本体に配置し、
    前記インクタンクを前記装置本体に挿入することで、前記押圧発生手段と前記押圧部材が接合され、前記インク袋を押圧することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク袋への押圧により前記記録ヘッドへ加圧インク供給することを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
  3. 前記押圧部材に一方向駆動機構、前記インクタンク内に弁機構を設けたことを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
  4. 記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドにインクを供給し、装置本体に着脱可能なインクタンクを有するインクジェット記録装置であって、
    前記インクを内部に収容し変形可能なインク袋と、前記インク袋を巻取る巻取り部材と、前記巻取り力を発生する巻取り力発生手段とを有するインク供給機構を備え、
    前記巻取り部材は前記インクタンク内に配置し、
    前記巻取り力発生手段はインクジェット記録装置本体に配置し、
    前記インクタンクを前記インクジェット記録装置本体に挿入することで、前記巻取り部材と前記巻取り力発生手段が接合され、前記インク袋を巻取ることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 前記インク袋を巻取ることにより前記記録ヘッドへ加圧インク供給することを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
  6. 前記巻取り部材に一方向駆動機構、前記インクタンク内に弁機構を設けたことを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
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