JPH09240016A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH09240016A
JPH09240016A JP5628696A JP5628696A JPH09240016A JP H09240016 A JPH09240016 A JP H09240016A JP 5628696 A JP5628696 A JP 5628696A JP 5628696 A JP5628696 A JP 5628696A JP H09240016 A JPH09240016 A JP H09240016A
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JP
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pressure
cap
ink jet
ink
orifice
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JP5628696A
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Hisashi Yuasa
久 湯浅
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】キャップの開放に伴って一度回復したメニスカ
スが後退することがなく、印字開始のタイミングが遅く
ならないようにする。 【解決手段】先端に複数のオリフィスを備えたオリフィ
ス面が形成されたインクジェットヘッドと、該インクジ
ェットヘッドの先端に密着させられ、前記オリフィス面
を覆い、密閉空間を形成するキャップと、該キャップ内
に圧力を発生させる圧力発生手段と、前記キャップ内の
圧力を制御する圧力制御手段とを有する。該圧力制御手
段は、負圧発生工程において前記キャップ内の圧力を負
圧にして前記オリフィスからインクを吸引する負圧発生
手段と、前記負圧発生工程の後の常圧回復工程において
前記キャップ内の圧力が常圧に戻るのを促進する常圧回
復手段とを有する。キャップ内の圧力が常圧になった後
にキャップが開放されるので、開放に伴ってオリフィス
面に作用する圧力が急激に変化することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンタ等のイン
クジェット記録装置においては、インクジェットヘッド
のオリフィス面に形成された複数のオリフィスからイン
クを噴射させ、媒体に付着させて印字を行うようになっ
ている。この場合、印字が行われない状態が長時間続く
と、インクが乾燥してオリフィスが詰まったり、振動に
よってメニスカスが後退したり、インク加圧室に気泡が
発生したりし、これにより、ドット抜けが発生して印字
品位が低下したり、印字が不可能になったりする。
【0003】そこで、印字が行われない状態が長時間続
いた場合に、負圧発生手段によって前記インクをオリフ
ィスから吸引し、オリフィスに詰まった乾燥インクを除
去したり、後退したメニスカスを回復させたりするよう
にしている。図2は従来のインクジェット記録装置の負
圧発生手段の概略図である。図において、11はインク
ジェットヘッド、11aは該インクジェットヘッド11
の先端に形成されたオリフィス面であり、該オリフィス
面11aに複数のオリフィス24が形成される。前記イ
ンクジェットヘッド11には図示しないインク貯留手段
が連結され、該インク貯留手段からのインクがインク通
路22を介してインク加圧室23に供給されるようにな
っている。該インク加圧室23には図示しないインク加
圧手段が配設され、該インク加圧手段が印字データに従
って選択的に駆動されると、インク加圧室23内のイン
クがオリフィス24からインク滴になって吐出させられ
る。
【0004】ところで、インクが乾燥してオリフィス2
4が詰まったり、振動によってメニスカスmが後退した
り、インク加圧室23に気泡が発生したりすると、ドッ
ト抜けが発生して印字品位が低下したり、印字が不可能
になったりする。そこで、印字が行われない状態が長時
間続いた場合に、前記オリフィス面11aをキャップ1
5によって覆い、オリフィス24からインクを吸引する
ことによって、オリフィス24に詰まった乾燥インクを
除去したり、後退したメニスカスmを回復させたりする
ようにしている。そのために、負圧発生手段として図示
しない吸引ポンプ及び吸引管17が配設され、前記吸引
ポンプ及び吸引管17によって前記キャップ15内に負
圧を発生させ、前記インク加圧室23内のインクをオリ
フィス24から強制的に吸引するようになっている。
【0005】ところが、前記オリフィス24からインク
を吸引した後、キャップ15を開放すると、それまでに
負圧が作用していたオリフィス24に、急激に常圧が作
用するようになる。したがって、圧力の変化に伴って、
一度回復したメニスカスmが後退してしまう。そこで、
前記オリフィス24からインクを吸引した後、負圧発生
手段を停止させ、所定時間が経過してキャップ15内の
圧力が常圧になった後にキャップ15を開放するように
したインクジェット記録装置が提供されている(米国特
許第4551735号明細書参照)。
【0006】この場合、キャップ15を開放するとき
に、オリフィス24に作用する圧力が急激に変化するこ
とがないので、一度回復したメニスカスmが再び後退す
るのを防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のインクジェット記録装置においては、キャップ15
内の圧力が常圧になるのを待機するようになっているの
で、印字開始のタイミングがその分遅くなってしまう。
本発明は、前記従来のインクジェット記録装置の問題点
を解決して、キャップの開放に伴って一度回復したメニ
スカスが後退することがなく、印字開始のタイミングが
遅くなることがないインクジェット記録装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のイ
ンクジェット記録装置においては、先端に複数のオリフ
ィスを備えたオリフィス面が形成されたインクジェット
ヘッドと、該インクジェットヘッドの先端に密着させら
れ、前記オリフィス面を覆い、密閉空間を形成するキャ
ップと、該キャップ内に圧力を発生させる圧力発生手段
と、前記キャップ内の圧力を制御する圧力制御手段とを
有する。
【0009】そして、該圧力制御手段は、負圧発生工程
において前記キャップ内の圧力を負圧にして前記オリフ
ィスからインクを吸引する負圧発生手段と、前記負圧発
生工程の後の常圧回復工程において前記キャップ内の圧
力が常圧に戻るのを促進する常圧回復手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図3は本発明の
第1の実施の形態におけるインクジェット記録装置の斜
視図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるインク
ジェット記録装置の要部拡大図、図5は本発明の第1の
実施の形態におけるインクジェットヘッドの拡大図であ
る。
【0011】図において、11はインクジェットヘッ
ド、11aは該インクジェットヘッド11の先端に形成
されたオリフィス面であり、該オリフィス面11aに複
数のオリフィス24が形成される。前記インクジェット
ヘッド11にはインク貯留手段21が連結され、該イン
ク貯留手段21からのインクがインク通路22を介して
インク加圧室23に供給されるようになっている。該イ
ンク加圧室23には図示しないインク加圧手段が配設さ
れ、該インク加圧手段が印字データに従って選択的に駆
動されると、インク加圧室23内のインクがオリフィス
24からインク滴になって吐出させられる。
【0012】また、12は記録媒体、13はガイドシャ
フト、14は前記インクジェットヘッド11を搭載する
キャリッジであり、該キャリッジ14は、記録媒体12
の搬送方向に対して直角の方向に、前記ガイドシャフト
13に沿って往復させられる。ところで、印字が行われ
ない状態が長時間続いた場合に、インクが乾燥してオリ
フィス24が詰まったり、振動によってメニスカスm
(図2参照)が後退したり、インク加圧室23に気泡が
発生したりすると、ドット抜けが発生して印字品位が低
下したり、印字が不可能になったりする。
【0013】そこで、印字が行われない状態が長時間続
いた場合に、前記オリフィス面11aをキャップ15に
よって覆い、オリフィス24からインクを吸引すること
によって、オリフィス24に詰まった乾燥インクを除去
したり、後退したメニスカスmを回復させたりするよう
にしている。また、キャップ15は、例えば、インクジ
ェットヘッド11のホームポジションにおいて進退自在
(図3の矢印方向に移動自在)に配設され、インクジェ
ットヘッド11を搭載するキャリッジ14が前記ホーム
ポジションに移動したときに図示しない駆動源によって
前進(図3における上方に移動)させられ、インクジェ
ットヘッド11に密着させられて、オリフィス面11a
を覆う。その結果、キャップ15内は密閉される。
【0014】前記キャップ15の下面には、キャップ1
5内と連通する吸引管17が配設され、該吸引管17の
他端には、キャップ15内に圧力を発生させる圧力発生
手段としての吸引ポンプ20が接続される。そして、ポ
ンプモータ18を駆動して吸引ポンプ20を作動させる
ことによってキャップ15内に負圧を発生させ、該負圧
をインクジェットヘッド11のオリフィス面11aに作
用させることによって、オリフィス24からインクを吸
引することができる。
【0015】なお、前記吸引ポンプ20にはインク排出
チューブ19が配設され、吸引ポンプ20によって吸引
されたインクはインク排出チューブ19を介して排出さ
れる。次に、前記構成のインクジェット記録装置の動作
について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に
おけるインクジェット記録装置のブロック図、図6は本
発明の第1の実施の形態におけるインクジェット記録装
置の動作を示す第1の概略図、図7は本発明の第1の実
施の形態におけるインクジェット記録装置の動作を示す
第2の概略図、図8は本発明の第1の実施の形態におけ
る吸引ポンプの動作を示す第1の図、図9は本発明の第
1の実施の形態における吸引ポンプの動作を示す第2の
図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるキャッ
プ内の圧力と時間との関係図、図11は本発明の第1の
実施の形態におけるキャップ内の圧力とポンプモータの
回転数との関係図、図12は本発明の第1の実施の形態
におけるインクジェット記録装置の動作を示すフローチ
ャートである。なお、図10において、横軸に時間を、
縦軸にキャップ15内の圧力(上方が負圧側)を、図1
1において、横軸にポンプモータ18の回転数を、縦軸
にキャップ15内の圧力を採ってある。
【0016】図1において、18は駆動方向を変えるこ
とが可能なポンプモータ、20は吸引ポンプ、30は圧
力制御手段としての制御部であり、該制御部30はマイ
クロプロセッサ31、ROM32、RAM33、タイマ
34、スペーシング(SP)モータコントロール部36
及びポンプモータコントロール部37によって構成され
る。
【0017】また、前記スペーシングモータコントロー
ル部36を制御することによってスペーシング(SP)
モータ38を駆動し、ポンプモータコントロール部37
を制御することによってポンプモータ18を駆動するこ
とができる。そして、前記制御部30の図示しない作動
方向反転手段は、ポンプモータ18の駆動方向を変える
ことによって吸引ポンプ20の作動方向を反転させ、正
転又は逆転させる。
【0018】前記構成のインクジェット記録装置におい
て、前記マイクロプロセッサ31がスペーシングモータ
コントロール部36にインク吸引動作の指示を与える
と、インクジェットヘッド11(図3)を搭載するキャ
リッジ14がホームポジションに移動させられ、キャッ
プ15と対向させられる。続いて、キャップ15は、図
示しない駆動源によって前進させられ、図6に示すよう
にインクジェットヘッド11に密着させられ、オリフィ
ス面11aを覆ってキャップ15内を密閉する。
【0019】次に、制御部30は、負圧発生工程におい
て、前記ポンプモータ18を正方向に駆動して吸引ポン
プ20を正転(矢印A方向に回転)させることによって
負圧を発生させ、キャップ15内の圧力を負圧にする。
その結果、前記キャップ15内の負圧が前記オリフィス
面11aに作用すると、オリフィス24からインクが吸
引され、図7に示すように、メニスカスmが回復させら
れる。このとき、インク通路22内又はインク加圧室2
3内の気泡を除去することもできる。
【0020】なお、本実施の形態において、吸引ポンプ
20は、吸引管17とインク排出チューブ19とを結ぶ
フラットチューブ41、及び回転自在に配設され、回転
に伴って先端がフラットチューブ41を押さえて移動す
る4本のベーン42を有する。したがって、前記吸引ポ
ンプ20を正転させることによって吸引管17側に負圧
を発生させ、吸引ポンプ20を逆転(矢印B方向に回
転)させることによって吸引管17側に正圧を発生させ
ることができる。
【0021】次に、制御部30は、設定時間が経過して
常圧回復工程に入ると、前記ポンプモータ18を逆方向
に駆動して吸引ポンプ20を逆転させることによって正
圧を発生させ、キャップ15内の圧力を高くする。この
間、キャップ15内の圧力を設定されたパターンで変化
させて常圧に戻すために、前記マイクロプロセッサ31
の図示しない常圧回復手段は、ポンプモータコントロー
ル部37を介して吸引ポンプ20を制御する。これによ
り、キャップ15内の圧力が常圧に戻るのが促進され
る。
【0022】したがって、図10に示すように、タイミ
ングt1までの負圧発生工程においてポンプモータ18
を正方向に駆動して吸引ポンプ20を正転させると、キ
ャップ15内の圧力は急激に低く(負圧側に高く)な
り、設定時間が経過したタイミングt1においてポンプ
モータ18を逆方向に駆動して吸引ポンプ20を設定量
だけ逆転させると、続く常圧回復工程においてキャップ
15内の圧力は徐々に高く(負圧側に低く)なり、タイ
ミングt2で常圧に戻る。
【0023】なお、本実施の形態においては、前記常圧
回復工程で吸引ポンプ20を設定量だけ逆転させるよう
にしているが、吸引ポンプ20を設定時間だけ逆転させ
たり、設定パルス数だけ逆転させたりすることもでき
る。したがって、タイミングt2においてキャップ15
を開放すると、開放に伴ってオリフィス面11aに作用
する圧力が急激に変化することがないので、一度回復し
たメニスカスmが再び後退するのを防止することができ
る。
【0024】また、吸引ポンプ20を逆転させる分だけ
キャップ15内の圧力を高く(負圧側に低く)すること
ができるので、キャップ15内の圧力が常圧に戻るのが
促進され、タイミングt2までの時間を短くすることが
できる。したがって、印字開始のタイミングが遅くなる
ことはない。さらに、吸引ポンプ20を設定量だけ逆転
させるために、特別な部品は必要にならないので、コス
トが高くなることはない。
【0025】なお、図11に示すように、ポンプモータ
18の回転数を正方向に高くするほど、キャップ15内
の圧力は低くなり、ポンプモータ18の回転数を負方向
に高くするほど、キャップ15内の圧力は高くなる。次
に、前記構成のインクジェット記録装置の動作について
フローチャートに基づいて説明する。 ステップS1 キャリッジ14をホームポジションに移
動させる。 ステップS2 キャップ15をインクジェットヘッド1
1に密着させて、オリフィス面11aを覆いキャップ1
5内を密閉する。 ステップS3 制御部30のタイマ34による計時を開
始する。 ステップS4 制御部30の図示しない負圧発生手段
は、吸引ポンプ20を正転させる。 ステップS5 設定時間が経過したかどうかを判断す
る。設定時間が経過した場合はステップS6に進み、経
過していない場合はステップS4に戻る。 ステップS6 制御部30の図示しない常圧回復手段
は、吸引ポンプ20を逆転させる。 ステップS7 吸引ポンプ20が設定量だけ回転したか
どうかを判断する。吸引ポンプ20が設定量回転した場
合はステップS8に進み、設定量回転していない場合は
ステップS6に戻る。 ステップS8 キャップ15を開放する。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図13は本発明の第2の実施の形態における
インクジェット記録装置の斜視図、図14は本発明の第
2の実施の形態におけるインクジェット記録装置の要部
拡大図である。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有
するものについては、同じ符号を付与することによって
その説明を省略する。
【0027】図において、15はキャップであり、該キ
ャップ15の下面には、キャップ15内と連通する吸引
管50が配設され、該吸引管50の他端に吸引ポンプ2
0が接続される。そして、前記吸引管50には、キャッ
プ15内の圧力を検出する圧力検出手段としての圧力セ
ンサ51が配設される。該圧力センサ51は、例えば、
圧電素子から成り、キャップ15内の圧力が圧電素子に
作用するように配設される。なお、本実施の形態におい
ては、前記圧力センサ51は吸引管50に配設されてい
るが、キャップ15内に配設することもできる。
【0028】次に、前記構成のインクジェット記録装置
の動作について説明する。図15は本発明の第2の実施
の形態におけるインクジェット記録装置のブロック図、
図16は本発明の第2の実施の形態におけるキャップ内
の圧力及びポンプモータの回転数と時間との関係図、図
17は本発明の第2の実施の形態におけるインクジェッ
ト記録装置の動作を示すフローチャートである。なお、
図16において、横軸に時間を、縦軸にキャップ15
(図14)内の圧力(上方が負圧側)及びポンプモータ
18の回転数(上方が正側)を採ってある。また、第1
の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ
符号を付与することによってその説明を省略する。
【0029】図15において、60は圧力制御手段とし
ての制御部、51は圧力センサ、61は該圧力センサ5
1の圧力検出信号を受ける圧力セサンサ検出部である。
前記構成のインクジェット記録装置において、マイクロ
プロセッサ31がスペーシング(SP)モータコントロ
ール部36にインク吸引動作の指示を与えると、インク
ジェットヘッド11(図13)を搭載したキャリッジ1
4がホームポジションに移動させられ、キャップ15と
対向させられる。
【0030】続いて、キャップ15は、図示しない駆動
源によって前進させられ、図6に示すようにインクジェ
ットヘッド11に密着させられ、オリフィス面11aを
覆ってキャップ15内を密閉する。次に、制御部60
は、図16に示すようなパターンでポンプモータ18の
回転数Nを変化させる。すなわち、負圧発生工程におい
て、前記ポンプモータ18を正方向に駆動して吸引ポン
プ20を正転させることによって負圧を発生させ、キャ
ップ15内の圧力Pを負圧にする。そして、タイミング
t3においてキャップ15内の圧力Pが設定圧P1にな
った後、タイミングt4までの設定時間が経過して常圧
回復工程に入ると、制御部60は、ポンプモータ18を
逆方向に駆動して吸引ポンプ20を逆転させることによ
って、吸引管50側に正圧を発生させ、キャップ15内
の圧力Pを高くする。この間、キャップ15内の圧力P
を設定されたパターンで変化させて常圧にするために、
マイクロプロセッサ31は、ポンプモータコントロール
部37を介して吸引ポンプ20を制御する。これによ
り、キャップ15内の圧力Pが常圧に戻るのが促進され
る。
【0031】したがって、ポンプモータ18を正方向に
駆動して吸引ポンプ20を正転させると、図16に示す
ように、タイミングt3までの負圧発生工程においてキ
ャップ15内の圧力Pは急激に低くなり、タイミングt
3において前記圧力Pが設定圧P1になった後、設定時
間が経過したタイミングt4において、制御部60の図
示しない工程切換手段がポンプモータコントロール部3
7を介して吸引ポンプ20の作動方向を反転させる。そ
して、前記常圧回復工程において吸引ポンプ20が設定
量だけ逆転させられると、キャップ15内の圧力Pは徐
々に高く(負圧側に低く)なり、タイミングt5で常圧
になる。
【0032】したがって、タイミングt5においてキャ
ップ15を開放すると、開放に伴ってキャップ15内の
圧力Pが急激に変化することがないので、一度回復した
メニスカスm(図7)が再び後退するのを防止すること
ができる。しかも、前記圧力センサ51によってキャッ
プ15内の圧力Pを検出しながら吸引ポンプ20を制御
し、キャップ15内の圧力Pを徐々に常圧にすることが
できるので、前記メニスカスmの回復の精度を高くする
ことができるだけでなく、インクジェット記録装置の装
置間の印字特性のばらつきをなくすことが可能になる。
【0033】また、吸引ポンプ20を逆転させる分だけ
キャップ15内の圧力Pを高くすることができるので、
タイミングt5までの時間を短くすることができる。さ
らに、吸引ポンプ20を設定量だけ逆転させるために、
特別な部品は必要にならないので、コストが高くなるこ
とはない。なお、前記圧力センサ51に代えて、キャッ
プ15が一旦(いったん)開放されると、キャップ15
内の圧力Pが常圧になるまで開放状態を保つ弁を使用す
ることもできる。
【0034】次に、前記構成のインクジェット記録装置
の動作についてフローチャートに基づいて説明する。 ステップS11 キャリッジ14をホームポジションに
移動させる。 ステップS12 キャップ15をインクジェットヘッド
11に密着させて、オリフィス面11aを覆いキャップ
15内を密閉する。 ステップS13 制御部60の図示しない負圧発生手段
は、吸引ポンプ20を正転させる。 ステップS14 キャップ15内の圧力Pが設定圧P1
になったかどうかを判断する。キャップ15内の圧力P
が設定圧P1になった場合はステップS15に進み、設
定圧P1になっていない場合はステップS13に戻る。 ステップS15 制御部60のタイマ34による計時を
開始する。 ステップS16 設定時間が経過するのを待機する。 ステップS17 制御部60の図示しない常圧回復手段
は吸引ポンプ20を逆転させる。 ステップS18 キャップ15内の圧力Pが常圧になっ
たかどうかを判断する。キャップ15内の圧力Pが常圧
になった場合はステップS19に進み、常圧になってい
ない場合はステップS17に戻る。 ステップS19 キャップ15を開放する。
【0035】前記第1、第2の実施の形態においては、
吸引ポンプ20を正転させた後に逆転させるようにし
て、キャップ15内の圧力Pを制御するようにしている
が、吸引ポンプ20を正転させながらポンプモータ18
の回転数Nを徐々に低下させてキャップ15内の圧力P
を制御することもできる。この場合、前記制御部30、
60に配設される図示しない作動速度変更手段は、吸引
ポンプ20の作動速度を設定された圧力パターンに対応
させて変更する。
【0036】さらに、前記第1、第2の実施の形態にお
いては、吸引ポンプ20としてロータリ型のポンプを使
用しているが、レシプロ型のものを使用することもでき
る。その場合、負圧及び正圧を発生させるための切換弁
がポンプに接続させられる。なお、本発明は前記実施の
形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づい
て種々変形させることが可能であり、これらを本発明の
範囲から排除するものではない。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インクジェット記録装置においては、先端に複数
のオリフィスを備えたオリフィス面が形成されたインク
ジェットヘッドと、該インクジェットヘッドの先端に密
着させられ、前記オリフィス面を覆い、密閉空間を形成
するキャップと、該キャップ内に圧力を発生させる圧力
発生手段と、前記キャップ内の圧力を制御する圧力制御
手段とを有する。
【0038】該圧力制御手段は、負圧発生工程において
前記キャップ内の圧力を負圧にして前記オリフィスから
インクを吸引する負圧発生手段と、前記負圧発生工程の
後の常圧回復工程において前記キャップ内の圧力が常圧
に戻るのを促進する常圧回復手段とを有する。この場
合、印字が行われない状態が長時間続くと、前記インク
ジェットヘッドの先端にキャップが密着させられ、オリ
フィス面が覆われて、キャップ内が密閉される。
【0039】そして、前記負圧発生手段は、負圧発生工
程において前記キャップ内の圧力を負圧にして前記オリ
フィスからインクを吸引する。したがって、オリフィス
に詰まった乾燥インクを除去したり、後退したメニスカ
スを回復させたり、インク加圧室に発生した気泡を除去
したりすることができる。また、前記常圧回復手段は、
負圧発生工程の後の常圧回復工程において前記キャップ
内の圧力が常圧に戻るのを促進する。
【0040】この場合、キャップ内の圧力が常圧になっ
た後にキャップが開放されるので、開放に伴ってオリフ
ィス面に作用する圧力が急激に変化することがない。し
たがって、一度回復したメニスカスが再び後退するのを
防止することができるだけでなく、前記キャップ内の圧
力が常圧に戻るのが促進されるので、印字開始のタイミ
ングが遅くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ット記録装置のブロック図である。
【図2】従来のインクジェット記録装置の負圧発生手段
の概略図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ット記録装置の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ット記録装置の要部拡大図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ットヘッドの拡大図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ット記録装置の動作を示す第1の概略図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ット記録装置の動作を示す第2の概略図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における吸引ポンプ
の動作を示す第1の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における吸引ポンプ
の動作を示す第2の図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるキャップ
内の圧力と時間との関係図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるキャップ
内の圧力とポンプモータの回転数との関係図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェット記録装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェット記録装置の斜視図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェット記録装置の要部拡大図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェット記録装置のブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態におけるキャップ
内の圧力及びポンプモータの回転数と時間との関係図で
ある。
【図17】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェット記録装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 インクジェットヘッド 11a オリフィス面 15 キャップ 18 ポンプモータ 20 吸引ポンプ 24 オリフィス 30、60 制御部 37 ポンプモータコントロール部 51 圧力センサ 61 圧力センサ検出部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)先端に複数のオリフィスを備えた
    オリフィス面が形成されたインクジェットヘッドと、
    (b)該インクジェットヘッドの先端に密着させられ、
    前記オリフィス面を覆い、密閉空間を形成するキャップ
    と、(c)該キャップ内に圧力を発生させる圧力発生手
    段と、(d)前記キャップ内の圧力を制御する圧力制御
    手段とを有するとともに、(e)該圧力制御手段は、負
    圧発生工程において前記キャップ内の圧力を負圧にして
    前記オリフィスからインクを吸引する負圧発生手段と、
    前記負圧発生工程の後の常圧回復工程において前記キャ
    ップ内の圧力が常圧に戻るのを促進する常圧回復手段と
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力制御手段は、前記負圧発生工程
    と常圧回復工程とで圧力発生手段の作動方向を反転させ
    る作動方向反転手段を有する請求項1に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力制御手段は、前記圧力発生手段
    の作動速度を変更する作動速度変更手段を有する請求項
    1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力発生手段によって発生させられ
    た圧力を検出する圧力検出手段を有するとともに、前記
    圧力制御手段は、検出された圧力に対応させて負圧発生
    工程から常圧回復工程に切り換える工程切換手段を備え
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
JP5628696A 1996-03-13 1996-03-13 インクジェット記録装置 Withdrawn JPH09240016A (ja)

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