JP2010099855A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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【課題】インクジェット記録装置におけるバッファタンクを用いた加圧供給の構成を利用してインクタンクなどにおけるインクの攪拌量を増すことを可能とする。
【解決手段】ベローズポンプ2を駆動することにより供給弁19を介してインクタンク1からバッファタンク4にインクを流動させる。この際、バイパス弁23を開けた状態の攪拌動作では、バイパス23Aを介してインクタンク1のインク貯留室内に流れ込む。このとき、ベローズポンプ2の駆動によるインク貯留室内に周期的なインクの脈動を生じさせることができる。この脈動はインク貯留室への流れ込みとインク貯留室からの流れ出しであるから、結果としてバッファタンクとインク貯留室との間でインク流の循環を生じさせることができる。その結果、ポンプの駆動力がそれほど大きなものでなくても、攪拌量を多くすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明はインクジェット記録装置に関し、詳しくは、インクタンクやインクタンクから記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給系におけるインクの攪拌に関するものである。
インクジェットプリンタなどのインクジェット記録装置では、インクタンクやインクタンクから記録ヘッドにインクを供給するための供給系におけるインク色材の沈降が問題になることがある。すなわち、インクタンクなどにおいて色材が沈降することによってインクの色材濃度が変化すると、色材濃度が変化したインクを吐出して記録した画像の記録濃度が低すぎたりあるいは逆に高すぎたりするなど、記録品位の低下をもたらすことがある。中でも色材として顔料を用いるインクは、顔料が沈降し易いことから上記の問題が顕著となる。
このようなインク色材の沈降を解消する構成としてインク攪拌が知られている。特許文献1には、攪拌の対象となるインクタンクに対して、ポンプによってインクを吸引、排出することによりタンク内にインクの流動を生じさせ、それによって攪拌を行う構成が記載されている。
特開2002−19137号公報 特開平05−318760号公報 特開2007−044885号公報
しかしながら、特許文献1に記載のようにポンプによってインクを吸引、排出することによるインク流動だけでは撹拌量が十分でない場合がある。また、インク供給系にバッファタンクを用いる形態にあって、バッファタンク内のインクをインクタンクに戻してインク流動を生じさせて攪拌を行う構成が考えられる。しかし、この構成では攪拌量はバッファタンクから戻る量に応じたものとなり、この場合も十分な攪拌を実現できないことがある。
ところで、インクタンクから記録ヘッドへインクを供給する方式の一つとして加圧方式が知られている(特許文献2、特許文献3)。この加圧方式は、ポンプを用いて記録ヘッドに対する供給側の圧力を相対的に高くし、安定した圧力でインクを供給するものである。特許文献2では、記録ヘッドの吸引回復を行うためのポンプを利用してカートリッジ側に圧力を付与することが記載されている。また、特許文献3では、専用のポンプを用いてカートリッジ側の圧力を高くする構成が記載されている。
加圧供給方式として、上記特許文献2、3に記載の構成以外に、上述したバッファタンクを用いるものがある。この構成では、インクタンクからバッファタンクにインクを流動(供給)させるポンプの駆動を利用して、バッファタンク内ひいては記録ヘッド内のインクを加圧する。
本発明は、このようなバッファタンクを用いた加圧供給の構成を利用してインクタンクおよび供給系のインク攪拌の量を増すことを可能とするものであり、そのためのインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
そのために本発明では、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給し、該供給されるインクを記録ヘッドから吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、インクタンクと記録ヘッドとの間にバッファタンクが設けられ前記インク供給を行うためのインク供給系であって、インクタンクからバッファタンクへインクを供給するための供給経路と、開閉弁を備え、バッファタンクからインクタンクへインクを戻すための、前記供給経路とは別のバイパス経路とを有したインク供給系と、前記開閉弁を開として当該バイパス経路を介してバッファタンクからインクタンクへインクを戻し、および前記供給経路を介してインクタンクからバッファタンクへインクを供給することによってバッファタンクとインクタンクとの間でインクの循環を生じさせる循環手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、バッファタンクとインクタンクとの間にインクの循環を生じさせるので、インクタンクなどにおけるインクを効果的に攪拌することができる。その結果、比較的少ない動力源で攪拌量の多い攪拌を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置における、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給系を模式的に示す図である。
図1において、インクタンク1はインク貯留部内にインクを貯留する。インクタンク1のケース内でインク貯留部の外側には廃インク貯留部が形成されている。一方、記録ヘッド6は、以下に説明するインク供給系を介して供給されるインクを吐出する。記録ヘッド6とインクタンク1との間にはバッファタンク4が連結され、インクタンク1のインクはこのバッファタンク4で加圧されて記録ヘッド6に供給される。具体的には、バッファタンク4はベローズポンプ2を備え、また、このベローズポンプ2は逆止弁である供給弁19および供給チューブ(供給経路)19Aを介してインクタンクに連通する。これにより、ベローズポンプ2を駆動することによって、インクタンク1のインクを吸引してバッファタンク4内にインクが満たされるとともに、バッファタンクに連通する記録ヘッド6に一定の圧力でインクが供給される。ベローズポンプ2はベローズスイッチ(SW)17を備え、このベローズSW17によって、バッファタンク4内のインクの圧力ひいては記録ヘッド6内のインクの圧力を知ることができる。このベローズSW17は、ベローズポンプ2の、その駆動に応じて変位する部分の位置に応じて圧力を検出するためのものである。すなわち、ベローズSW17は、インクが記録ヘッドに満たされたときの圧力として設定されている最大圧力に釣り合う、ベローズポンプのベローズ部分が縮む方向の変位を検出し、インクが充填されたことを知ることができる。このとき、インクの圧力とベローズポンプの駆動力が釣り合ってベローズがそれ以上縮むことができずその位置でベローズは固定されることになる。一方、インクタンク1のインク残量がほぼ無くなった状態のインクの最小圧力に釣り合う、ベローズ部分が縮む方向の最大変位を検出し、インクタンクにインクがほぼ無いことを知ることができる。
供給チューブ19Aを介してバッファタンク4に接続するインクタンク1の供給弁14Aは、貫通針を介してインク貯留室内に連通する。この供給弁14Aとバッファタンク4との間には、上記の供給チューブ19A以外にバイパス(バイパス経路)23Aが設けられ、このバイパスを介することによってもバッファタンク4とインクタンク1はインク連通することができる。バイパス23Aにはバイパス弁(開閉弁)23が設けられ、後述する攪拌動作ではこの弁が開状態とされる。
以上、主要な構成を説明したインク供給系における他の構成および動作を以下に併せて説明する。
インクタンク1は、装着される前の新しい状態では、インク14がインク貯留室を満たし、廃インク収容室15にインクは存在しておらず、また、負圧室16は大気に開放された状態にある。インクタンク1を装着する際は、供給弁14Aのインク針をインク貯留室内に貫通させて供給チューブ19Aとインク貯留室を連通させる。一方、廃インク弁12は緩く閉じた状態とする。
次に、記録ヘッド6へのインク充填動作を行う。すなわち、ベローズポンプ2を所定回数駆動して、ベローズSW17が変位を確認する。ここで、インクが満たされた状態である、ベローズの縮む方向の最大変位に至っていないときは、バッファタンク4内にインクが満ちていないことを確認する。
このベローズポンプ2の駆動によるインク充填動作とともに、記録ヘッド上部からの気泡抜きを行う。具体的には、三方向弁9を切り替えて、チューブ8を介したチューブポンプ10による吸引が可能な状態とする。そして、フロート弁リセット部材18を押下して記録ヘッド6のフロート弁7を開け、ポンプ10を駆動して吸引を行う。これにより、インク供給系、バッファタンク、記録ヘッド内に滞留する気泡は、吸引チューブ8を介して抜くことができる。この際、ベローズポンプ2の駆動によるベローズSW17の変位を観測し、ベローズSW17が検出する変位がインクが満たされた状態である、ベローズが縮む方向の最大変位に至らないと判断するまでベローズポンプ2の駆動を行う。そして、記録ヘッド6にインクが満たされると、そのフロート弁7がインクで浮き上がって供給路を閉じる。なお、フロート弁が誤動作する可能性がある場合、確実にインクを満たすために、再度の、記録ヘッド上部からの気泡抜きを行うと良いことは言うまでもない。この動作によって、確実に気泡のないインクで供給系を満たした状態で記録ヘッドによる記録が可能になる。
上述した記録ヘッド上部からの気泡抜きで通常は充分であるが、本実施形態では、記録ヘッドの中間部分に気泡がある場合に対応するため、下部からも気泡抜きを行う。三方向弁9を切り替えて、キャップ20を介した吸引を可能な状態とする。そして、所定時間ポンプ10を駆動して吸引を行い、記録ヘッドの下部、すなわちノズルからインクを吸引、排出させる。なお、この吸引においても、ベローズポンプ2を駆動して記録ヘッド内にインク(圧力)を補充する。以上の2つの気泡抜きにおいて吸引、排出されたインクは廃インクタンク11に導かれる。
記録動作の前には、記録ヘッド6にインクが充填されていることの確認を行う。すなわち、ベローズポンプ2を駆動するとともに、ベローズSW17が検出する変位がインクが充填、加圧されている変位であることを再確認する。そして、記録動作では、不図示のインク吐出制御によって記録ヘッド6からインクを吐出して記録を行う。なお、記録によるインク消費に伴ってインクタンク1内のインク量が減少すると、ベローズポンプ2のベローズ部分が縮小するが、これはベローズSW17の変位によって検出することができる。従って、記録中でもベローズポンプ2を駆動して、インクの充填、加圧を行うことができる。
記録を終了すると、ベローズポンプ2を駆動して、ベローズ部分を所定の延びた状態に固定し、これにより、インクの圧力を減圧してトラブルを避けるようにする。また、チューブポンプ10は逆転してチューブの開放を行う。また、キャップ20は記録ヘッド6を覆ってノズルの乾燥を防止する。
インクタンク1に設けられたEEPROM(不図示)には、インク残量と廃インク許容量の情報を記憶して、制御や表示に供する。インク残量は、インク貯蔵部の初期容量から吐出命令の積算量としてのインク消費量を減算して記憶し、タンク交換を促す告知を行う。廃インク許容量は廃インクタンク15の初期容量からインク吸引量だけ増加し、廃インク回収量、即ち回収行為完了で所定回収量だけ減少する。廃インク回収の順序としては、廃インク許容量が大きく、インク消費量が多い色の廃インクタンクを優先して廃インク回収を行う。廃インク回収の開始時に廃インク許容量を減少する情報を設定し、たとえ回収途中でインクタンクの脱着あるいは電源の遮断があっても既回収量の目安とする。また、廃インク回収で所定時間で回収終了しなかった場合のような回収困難時は、空気の混入などが考えられ、廃インク許容量を零にして、そこから所定のインク回収が発生してから、再度の回収候補とする。
廃インクの回収は次のように行う。廃インクタンク11にインクが溜まったことを重量SW21によって検知した場合で、廃インク許容量に余裕のあるインクタンクが有る場合は廃インク回収を行う。すなわち、三方弁9をチューブポンプ10の負圧室側に切替えるとともに、負圧選択三方向弁13で該当する廃インクタンクを選択する。そして、ポンプ10を駆動してインクタンク1の負圧室16を負圧にし、廃インク領域15へ該当する廃インクタンク11から廃インクを流し込む。通常は、所定時間内で、廃インクタンク11が所定の軽さになり、重量SW21でこれを検出すると、該当するインクタンクのEEPROMの廃インク許容量を回収量だけ減じる。そして、ポンプ10を停止開放して、負圧選択三方向弁13を開放へ戻して負圧室に大気を導入し、三方向弁9をキャップ20とポンプ10を連結するように切り替えて回収動作を完了。なお、所定時間が経過しても廃インクタンク11が所定の軽さにならない場合は、回収が未完であるとして、該当する廃インクタンクの廃インク許容量を零にして、回収を中断する。他に廃インク許容量に余裕のあるインクタンクがあれば、そのインクタンクを対象に廃インク回収を行う。もちろん、記録中に廃インクタンクに廃インクが溜まり、負圧室16を負圧にする場合もあるが、通常のベローズポンプ2の動作で、供給弁19を通してインク14を汲み上げ、加圧供給可能なような圧力設定に設計することは言うまでもない。また、廃インクタンクの異常は、重量過多SW22によって検知する。その際、総ての廃インクタンクを選択対象としてタンク選択弁をポンプ10に切り替え、ポンプ10で総ての廃インクタンクを減圧して廃インクを回収する。
ベローズSW17が検出する変位のうちベローズ部分が最大に縮む変位は、上述したようにインクタンク1内にインクがほとんど無い状態に対応している。すなわち、ベローズポンプ2を所定回数駆動しても、ベローズSW17が検出する位置が最大に縮んだ位置である場合は、インク残量無と判断する。密閉系でインクが無い場合は、そのときの圧力とベローズポンプのバネ力が釣り合ってベローズを収縮させないことができず駆動に応じて最大伸縮を繰り返すだけとなる。この状態では、記録ヘッド6内のインクのみで残量が少なく、インク供給圧力も低下するので、所定以上の記録は禁止する。このように加圧供給系では先行してインク残量が少ないことを検知できないので、上述したインクタンクのEEPROMなどによるインク残量情報に基づいて警告などすることが望ましい。
プラテン・フチ無し孔24には、縁無し記録やプラテン上での予備吐出を行う場合に、吐出されたインクを廃インクタンク11へ導くための流路が接続している。
以上説明したインク供給系における本実施形態のインク攪拌の構成について次に説明する。所定期間記録を行わなかった場合など、染料や顔料などのインク色材が沈降する可能性があり、これによるインク色材濃度の変化を解消するためにインク撹拌を行う。本実施形態では、バッファタンク4とインクタンク1のインク貯留室を連結するインク経路であるバイパス23Aを設け、通常閉じているバイパス弁23を不図示の機構で開放して撹拌を行う。具体的には、ベローズポンプ2を駆動することにより供給弁19を介してインクタンク1からバッファタンク4にインクを流動させ、さらに記録ヘッドにインクを供給する。この際、記録ヘッドにインクが供給されるが、バイパス弁23を開けた状態の攪拌動作では、その一部がバイパス23Aを介してインクタンク1のインク貯留室内に流れ込む。この場合、ベローズポンプ2の駆動はベローズ部分を収縮させるものであり、この収縮によってインク貯留室内に周期的なインクの脈動を生じさせることができる。これとともに、この脈動はインク貯留室への流れ込みとインク貯留室からの流れ出しであるから、結果としてバッファタンクとインク貯留室との間でインク流の循環を生じさせることができる。
以上のとおり、本実施形態の攪拌は、バッファタンクとインクタンクとの間でインクの循環を生じさせるものであることから、ポンプの駆動力がそれほど大きなものでなくても、攪拌量を多くすることができる。また、本実施形態は、インク流動の動力源としてベローズポンプを用いることから、循環とともに比較的大きな脈動を生じさせることができ、攪拌をより効果的なものとすることが可能となる。
インク撹拌を終了すると、バイパス弁23を閉じる。その際、必要に応じて上述した記録ヘッド上部からの気泡抜きを行い、その後、ベローズポンプ2を駆動して供給弁19を介した記録ヘッドへのインク充填を行う。
(実施形態2)
図2は本発明の第2の実施形態に係るインク供給系を示す図であり、図1と同様の図である。図2に示すように、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、バッファタンク4に大気連通弁3を設けた点である。この連通弁3はバイパス弁23の動作と連動しており、攪拌時にバイパス弁23を開けるとき同時に連通弁が開けられてバッファタンク内が大気に連通する。これにより、攪拌動作の最初において比較的大量のインクを、バイパス23Aを介してバッファタンク4からインクタンク1の貯留室へ流動させることができる。その後、上記第1実施形態で説明したのと同様、ベローズポンプ2を用いた攪拌動作を行う。このように、本実施形態によれば、攪拌動作の最初に大量のインクをバッファタンクからインクタンクに戻すので、より効率的な撹拌が可能になる。
本実施形態では、インク撹拌終了後に、バイパス弁23を閉じ、同時に大気連通弁3を閉じるが、上記連通によってバッファタンク4内に空気が残っている可能性があり、記録ヘッド上部からの気泡抜きを行う。その後、ベローズポンプ2を動作させ、インクを補充して撹拌を終了する。
なお、上記の例は、バイパス弁を開けるタイミングと大気連通弁を開けるタイミングが同じものとしたが、必ずしもこのタイミングである必要はない。例えば、大気連通弁を開けるタイミングがバイパス弁を開けるタイミングよりわずかに後であってもよい。
(実施形態3)
図3は本発明の第3の実施形態に係るインク供給系を示す図であり、図1と同様の図である。図3に示すように、本実施形態は、第2実施形態と同様バッファタンク4に大気連通弁を設ける形態において、その大気連通弁をフロート弁25としたものである。
このフロート弁はインクに浮く「浮き」で開閉を行うものであり、これにより、バッファタンク4におけるインクの圧力低下(液位低下)によって大気連通口を開け、バッファタンクにインクが満たされたときに閉じることができる。
本実施形態の攪拌動作は、最初にインクタンク側を負圧にする。具体的には、三方向弁9をインクタンク1の負圧室16とポンプ10を連通するように切替え、また、負圧選択三方向弁13を選択する。この状態でポンプ10を駆動することによりインクタンク1の負圧室16に負圧を発生させる。この状態でバイパス弁23を開けることにより、バッファタンク4からインクタンク側へインクが流動するとともに、そのインク流動によってバッファタンク4の液位が下がりフロート弁25が開く。その結果、フロート弁25から大気が導入され、バッファタンクからインクタンク1へのインクの逆流が促進されて比較的大量のインクがインクタンク側に流動する。次に、バイパス弁23を閉じて、チューブポンプ10を逆転させて負圧室16を加圧する。これにより、バッファタンク4内の空気をフロート弁25を介して抜きながら、インクタンク側のインクをバッファタンク4へ圧送する。このようにして、バッファタンクからインクタンク側へ、次に、その逆方向のそれぞれインク流動を生じさせてバッファタンクとインクタンク側の間のインク循環を生じさせることができる。これにより、インクタンクおよびバッファタンクなどの供給系におけるインク循環による攪拌を行うことができる。すなわち、本実施形態は、ポンプ10などのインクタンク内の圧力を変更する圧力変更機構を有し、インクタンク内を負圧にするとともにバイパス弁を開としてバッファタンクからインクタンクにインクを戻す。また、インクタンク内を加圧するとともにバイパス弁を閉としてインクタンクからバッファタンクにインクを供給する。これらの動作によってインクの循環を生じさせ、攪拌をすることができる。
なお、上記の例では循環を1サイクルとしたが、インク供給系などの使用に応じて、バッファタンクからインクタンク側へ、次に、その逆方向のそれぞれインク流動を複数回繰り返して、循環を複数サイクル実施してもよいことはもちろんである。
以上の攪拌動作を終了すると、バッファタンクに対するインク充填でフロート弁25が閉じ、これにより、ベローズポンプ2を駆動して所定インク圧力になるまで記録ヘッドへのインク供給動作を行い、記録ヘッドのインク充填を行う。
本実施形態によれば、比較的大量の攪拌動作が可能となり、より効率的な撹拌を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給系を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給系を模式的に示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給系を模式的に示す図である。
符号の説明
1 インクタンク
2 ベローズポンプ
3 大気連通弁
4 バッファタンク
6 記録ヘッド
10 チューブポンプ
11 廃インクタンク
16 負圧室
23 バイパス弁
25 フロート弁

Claims (5)

  1. インクタンクから記録ヘッドにインクを供給し、該供給されるインクを記録ヘッドから吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    インクタンクと記録ヘッドとの間にバッファタンクが設けられ前記インク供給を行うためのインク供給系であって、インクタンクからバッファタンクへインクを供給するための供給経路と、開閉弁を備え、バッファタンクからインクタンクへインクを戻すための、前記供給経路とは別のバイパス経路とを有したインク供給系と、
    前記開閉弁を開として当該バイパス経路を介してバッファタンクからインクタンクへインクを戻し、および前記供給経路を介してインクタンクからバッファタンクへインクを供給することによってバッファタンクとインクタンクとの間でインクの循環を生じさせる循環手段と、
    を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記循環手段は、インクタンクからバッファタンクへインクを流動させるためのポンプを有し、該ポンプを駆動して前記循環を生じさせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ポンプは、ベローズポンプであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インク供給系は、前記バッファタンク内を大気に連通させる大気連通弁をさらに有し、前記循環手段は前記大気連通弁を開とするとともに前記開閉弁を開として前記循環を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記循環手段は、インクタンク内の圧力を変更する圧力変更手段を有し、インクタンク内を負圧にするとともに前記開閉弁を開としてバッファタンクからインクタンクにインクを戻し、およびインクタンク内を加圧するとともに前記開閉弁を閉としてインクタンクからバッファタンクにインクを供給することによって前記循環を生じさせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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