JP5066413B2 - ヒータ制御装置およびヒータ制御方法 - Google Patents

ヒータ制御装置およびヒータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒータへの通電のオン、オフを制御するヒータ制御装置およびヒータ制御方法に関する。
断続的に動作するヒータのような大きな負荷を内蔵し、動作中に消費電流が大きく変動する機器、たとえば、ハロゲンランプなどの比較的消費電流が大きいヒータを含む定着ユニットを備えるファクシミリ装置では、ハロゲンランプを点灯したときに大きな突入電流が発生する。ファクシミリ装置が商用電源に接続されている場合、ハロゲンランプの点灯時に発生した突入電流によって商用電源の電圧降下が起こり、共通の商用電源に接続されている他の機器に悪影響を及ぼすフッリカ現象が起こる。たとえば、共通の商用電源に接続されている他の機器が蛍光灯である場合、フリッカ現象として蛍光灯のちらつきが起こる。
フリッカ現象の発生を抑制する第1の従来の技術として、複数のヒータを有し、トライアックによるゼロクロス点灯を行う定着装置を制御する定着制御装置がある。この定着制御装置は、定着ヒータの点灯にあたって、ヒータを1本ずつ順次点灯させる。さらに、1本のヒータについて、使用電源の周波数をxとすると、2x/N(Nは正の整数)の周波数で、かつON/OFFデューティが1/N若しくは(N−1)/Nのクロックで規定時間間欠点灯させる。規定時間終了後に通常点灯へ移行し、その後次のヒータを点灯させる。
たとえばN=3の場合、交流電圧が0ボルトになる時点から次に0ボルトになる時点までの時間、つまり交流の半周期をゼロクロス周期とすると、ヒータのオン、オフは、最初のゼロクロス周期がオン、第2,3のゼロクロス周期がオフ、第4のゼロクロス周期がオン、第5,6のゼロクロス周期がオフ、第7のゼロクロス周期がオン、第8,9のゼロクロス周期がオフ、そして第10のゼロクロス周期以降は通常点灯、つまりオンが継続する。2x/Nの周波数の信号は、専用の発振回路によって供給される(たとえば特許文献1参照)。
図7は、第2の従来の技術のヒータ制御装置9の構成を示す図である。図8は、ヒータ制御装置9によるヒータへの通電のオン、オフの制御動作を示すタイムチャートである。ヒータ制御装置9は、定着ユニット70、電力供給ユニット80、および制御基板ユニット90を含む。定着ユニット70は、ヒータ71およびサーミスタ72を含む。電力供給ユニット80は、交流電源接続プラグ81、ゼロクロス検出回路82、トライアック83、および論理積(AND)回路84を含む。制御基板ユニット90は、A/D( Analog-to-Digital)部91、HON信号出力部92、CPU(Central Processing Unit)95、およびゼロクロス入力部96を含む。
定着ユニット70では、ヒータ71は、交流電源接続プラグ81が接続される商用電源から交流電力が供給されるとオンとなり、定着ユニット70の温度を上昇させる。サーミスタ72は、定着ユニット70の温度を検出し、検出した温度を表す温度情報を、制御基板ユニット90のA/D部91を介してCPU95に送る。
電力供給ユニット80では、ゼロクロス検出回路82が、商用電源から交流電源接続プラグ81を介して供給される交流電力の電圧が0ボルトになる時点、つまりゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点を検出したことを表すパルス信号を、AND回路84に入力するとともに、制御基板ユニット90のゼロクロス入力部96を介してCPU95に送り、CPU95に割り込みをかける。トライアック83は、AND回路84の出力に応じて、すなわちゼロクロス点を検出したことを表すパルス信号が入力されるごとに、ヒータオン(略称:HON)信号出力部92から出力されるHON信号がオン(ON)であるかオフ(OFF)であるかに応じて、交流電源接続プラグ81が接続される商用電源から供給される交流電力をヒータ71に供給するか否かを切り換える。
制御基板ユニット90では、サーミスタ72から与えられる温度情報が表す温度が目標温度未満であると、CPU95は、ゼロクロス入力部96を介したゼロクロス検出回路82からの割り込みごとに、HON信号を制御するためのソフトタイマを起動する。ソフトタイマによる割り込みが発生すると、CPU95は、図8のタイムチャートに示すように、HON信号をONまたはOFFにする。HON信号は、HON信号出力部92によって出力され、AND回路84に入力される。
ゼロクロス入力部96を介したゼロクロス検出回路82からの割り込みごとに、ゼロクロス割り込み処理が行われる。ゼロクロス割り込み処理では、時間Tcのソフトタイマが起動される。ソフトタイマによって時間Tcが経過すると、ソフトタイマによる割り込みが発生し、HON信号制御処理が行われる。HON信号制御処理では、HON信号をONにするかOFFにするかの制御が行われる。
フリッカ現象に対しては、国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission;略称:IEC)による国際規格が制定されており、この国際規格による基準を満たす必要がある。たとえばヒータ71を、ゼロクロス点ごとに、オン、オフ、オフ、オン、オフ、オフと切り換えた後、継続してオンとする。
これを実現するために、HON信号制御処理では、第1回目の割り込みで、HON信号をONとし、第2回目および第3回目の割り込みで、HON信号をOFFとし、第4回目の割り込みでHON信号をONとし、第5回目および第6回目の割り込みで、HON信号をOFFとし、第7回目以降の割り込みでは、サーミスタ72から与えられる定着ユニット70の温度情報が表す温度が目標温度になるまで、継続してヒータへの通電をオンとするために、HON信号をONのままとする。図8に示した例では、交流電圧波形の第2番目の半周期および第5番目の半周期、ならびに第8番目の半周期以降に、ヒータ電流が流れている。
特開平11−52782号公報
第1の従来の技術では、2x/Nの周波数の信号を利用して定着装置を制御しているが、2x/Nの周波数の信号を供給するために発振回路を用いる必要があり、回路構成が複雑になるという問題がある。
第2の従来の技術では、CPUによって、ヒータへの通電のオン、オフの制御を行うように構成されているが、ゼロクロス点を検出したことを表すパルス信号によって、CPUつまりコンピュータに割り込みをかけるための割り込み回路が必要であり、回路構成が複雑になるという問題がある。第2の従来の技術において、割り込み回路を用いずに、CPUによってゼロクロス点を監視する場合は、短い時間間隔でゼロクロス点を監視する必要があり、CPUに大きな処理負荷がかかるという問題がある。
本発明の目的は、構成の簡単化および処理負荷の軽減を図ることができ、フリッカの発生を抑制することができるヒータ制御装置およびヒータ制御方法を提供することである。
本発明は、予め定める周波数の交流の電力供給源から供給され、ヒータに供給するための交流電力の電圧が0ボルトになる時点を検出するゼロクロス検出手段と、
ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されたとき、前記電力供給源から供給される交流電力をヒータに供給するか否かを切り換えることによって、ヒータへの通電をオン、オフする切換手段と、
ヒータによって加熱される加熱対象物の温度を検出する温度検出手段と、
温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、ヒータへの通電のオン、オフを、切換手段に交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行わせた後、温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、切換手段によってヒータへの通電をオンにさせる制御手段とを含み、
制御手段は、
前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって切換手段に繰り返し行わせる期間のうち、ヒータへの通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とし、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、ヒータへの通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、
前記制御手段は、ヒータへの通電をオン、オフさせるためのヒータ制御信号を前記切換手段に与え、
前記切換手段は、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオンの場合に、前記ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオンとし、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオフの場合に、前記ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオフとし、
前記制御手段は、ヒータ制御信号を切換手段に与えるにあたって、前記交流の半周期である1ゼロクロス周期がばらつく最大の周期を最大ゼロクロス周期Tmax、およびゼロクロス周期がばらつく最小の周期を最小ゼロクロス周期Tminとするとき、
前記温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であると、T0<Tminを満たす第1の期間T0の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
第1の期間T0経過後でかつ、3×Tmax−Tmin<T1<4×Tmin−Tmaxを満たす第2の期間T1の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
第2の期間T1経過後でかつ、4×Tmax−Tmin<T1+T2<5×Tmin−Tmaxを満たす第3の期間T2の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
第3の期間T2経過後でかつ、6×Tmax−Tmin<T1+T2+T3<7×Tmin−Tmaxを満たす第4の期間T3の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
mを4以上の偶数の整数とするとき、第mの期間Tm−1経過後でかつ、Tmax<Tm<2×Tminを満たす第(m+1)の期間Tmの間は、ヒータ制御信号をオンとし、
nを5以上の奇数の整数とするとき、第nの期間Tn−1経過後でかつ、Tmax<Tn<2×Tminを満たす第(n+1)の期間Tnの間は、ヒータ制御信号をオフとすることを特徴とするヒータ制御装置である。
また本発明は、前記第1の期間T0は、第1の期間T0と最小ゼロクロス周期Tminとの差の時間が予め定める時間内になるように決定されることを特徴とする。
また本発明は、予め定める周波数の交流の電力供給源から交流電力が供給されるヒータへの通電のオン、オフを制御するヒータ制御方法であって、
ヒータによって加熱される加熱対象物の温度を検出する温度検出ステップと、
前記電力供給源から供給される、ヒータに供給するための交流電力の電圧が0ボルトになる時点を検出するゼロクロス検出手段によって該電圧が0ボルトになる時点が検出されたときに、前記電力供給源から供給される交流電力をヒータに供給するか否かを切り換えることで、ヒータへの通電をオン、オフする切換手段を、制御手段が制御する制御ステップであって、温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、前記制御手段が前記切換手段を制御することで、ヒータへの通電のオン、オフを、交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行った後、温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、前記制御手段が前記切換手段を制御することで、ヒータへの通電をオンとする制御ステップとを含み、
制御ステップでは、前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行う期間のうち、ヒータへの通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とし、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、ヒータへの通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、
前記制御手段は、ヒータへの通電をオン、オフさせるためのヒータ制御信号を前記切換手段に与え、
前記切換手段は、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオンの場合に、ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオンとし、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオフの場合に、ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオフとし、
前記制御手段は、ヒータ制御信号を前記切換手段に与えるにあたって、前記交流の半周期である1ゼロクロス周期がばらつく最大の周期を最大ゼロクロス周期Tmax、およびゼロクロス周期がばらつく最小の周期を最小ゼロクロス周期Tminとするとき、
前記温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であると、T0<Tminを満たす第1の期間T0の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
第1の期間T0経過後でかつ、3×Tmax−Tmin<T1<4×Tmin−Tmaxを満たす第2の期間T1の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
第2の期間T1経過後でかつ、4×Tmax−Tmin<T1+T2<5×Tmin−Tmaxを満たす第3の期間T2の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
第3の期間T2経過後でかつ、6×Tmax−Tmin<T1+T2+T3<7×Tmin−Tmaxを満たす第4の期間T3の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
mを4以上の偶数の整数とするとき、第mの期間Tm−1経過後でかつ、Tmax<Tm<2×Tminを満たす第(m+1)の期間Tmの間は、ヒータ制御信号をオンとし、
nを5以上の奇数の整数とするとき、第nの期間Tn−1経過後でかつ、Tmax<Tn<2×Tminを満たす第(n+1)の期間Tnの間は、ヒータ制御信号をオフとすることを特徴とするヒータ制御方法である。
本発明によれば、ゼロクロス検出手段によって、予め定める周波数の交流の電力供給源から供給され、ヒータに供給するための交流電力の電圧が0ボルトになる時点が検出され、切換手段によって、ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されたとき、前記電力供給源から供給される交流電力をヒータに供給するか否かを切り換えることによって、ヒータへの通電がオン、オフされ、温度検出手段によって、ヒータによって加熱される加熱対象物の温度が検出される。
そして、制御手段によって、温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、ヒータへの通電のオン、オフが、切換手段に交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行わせた後、温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、切換手段によってヒータへの通電がオンにされる。
さらに、制御手段によって、前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって切換手段に繰り返し行わせる期間のうち、ヒータへの通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間が1ゼロクロス周期とされ、第3番目以降のヒータオン期間が、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとされ、ヒータへの通電をオフにするヒータオフ期間が、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとされる。
したがって、発振回路およびゼロクロス点の検出による割り込み回路を用いることなく、ヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、回路構成を簡単化してヒータ制御装置の製造コストを低減することができる。さらに、ゼロクロス点ごとにコンピュータに割り込みが発生することがなく、かつコンピュータによってゼロクロス点を監視する必要もないので、コンピュータによる処理負荷の軽減を図ることができる。さらに、ゼロクロス点でヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、フリッカの発生を抑制することができる。
また本発明によれば、予め定める周波数の交流の電力供給源から交流電力が供給されるヒータへの通電のオン、オフを制御するにあたって、温度検出ステップでは、ヒータによって加熱される加熱対象物の温度を検出する。制御ステップでは、温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行った後、温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、ヒータへの通電をオンとする。
さらに、制御ステップでは、前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行う期間のうち、ヒータへの通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とし、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、ヒータへの通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとする。
したがって、本発明によるヒータ制御方法をコンピュータに適用すれば、発振回路およびゼロクロス点の検出による割り込み回路を用いることなく、ヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、回路構成を簡単化して製造コストを低減することができる。さらに、コンピュータに割り込みが発生することがなく、かつコンピュータによってゼロクロス点を監視する必要もないので、コンピュータによる処理負荷の軽減を図ることができる。さらに、ゼロクロス点でヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、フリッカの発生を抑制することができる。
図1は、本発明の実施の一形態であるヒータ制御装置1の構成を示すブロック図である。ヒータ制御装置1は、たとえばファクシミリ装置、印刷装置、および複写機などに用いられるヒータへの通電のオン、オフを制御する装置である。本発明のヒータ制御方法は、ヒータ制御装置1で処理される。
ヒータ制御装置1は、定着ユニット10、電力供給ユニット20、および制御基板ユニット30を含む。定着ユニット10は、ヒータ11およびサーミスタ12を含む。ヒータ11は、たとえばハロゲンランプによって構成され、電力供給ユニット20から供給される電力によって発熱する。温度検出手段であるサーミスタ12は、ヒータ11によって加熱される加熱対象物、たとえば、定着ユニット10に、内部にヒータ11を備えて設けられる図示外の加熱ローラの表面温度を検出する温度センサであり、検出した温度を表す温度情報をアナログ信号として、後述する制御基板ユニット30のA/D(Analog-to- Digital)部31に送る。
電力供給ユニット20は、交流電源接続プラグ21、ゼロクロス検出回路22、トライアック23、および論理積(AND)回路24を含む。交流電源接続プラグ21は、たとえば周波数が50Hzあるいは60Hzの交流の電力供給源、たとえば商用電源に接続するためのプラグである。ゼロクロス検出手段であるゼロクロス検出回路22は、交流電源接続プラグ21が接続される商用電源から供給される交流電力の電圧が0ボルトになる時点(以下「ゼロクロス点」という場合がある)を検出し、ゼロクロス点を検出したことを表すパルス信号をAND回路24に入力する。
切換手段であるトライアック23は、AND回路24の出力がオンであるとき、交流電源接続プラグ21に接続される商用電源から供給される交流電力をヒータ11に供給する。切換手段であるAND回路24は、後述する制御基板ユニット30のヒータオン(略称:HON)信号出力部32から出力されるヒータ制御信号であるHON信号がオン(ON)であり、かつゼロクロス検出回路22からのパルス信号がオンであると、オンの信号を出力する。
制御基板ユニット30は、A/D部31、HON信号出力部32、RAM(Random Access Memory)33、ROM(Read Only Memory)34、CPU(Central Processing Unit)35およびデータバス39を含む。A/D部31は、サーミスタ12からの温度情報を示すアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号をCPU35に送る。HON信号出力部32は、CPU35の指示に従って、ヒータへの通電のオン、オフを制御するためのHON信号を出力する。HON信号出力部32から出力されたHON信号は、電力供給ユニット20のAND回路24に入力する。
RAM33は、読み書き可能な半導体メモリによって構成され、演算途中のデータなどを一時的に記憶する。ROM34は、読み出し専用の半導体メモリによって構成され、ヒータ制御装置1を制御するための制御プログラム、制御プログラムをRAM33にロードするためのロードプログラム、および後述するフリッカ対策用テーブル40(図3参照)を記憶する。
制御手段であるCPU35は、コンピュータであり、ROM34に記憶されるロードプログラムを実行することによって、ROM34に記憶される制御プログラムを読み出してRAM33に記憶し、RAM33に記憶した制御プログラムを実行する。CPU35は、RAM33に記憶した制御プログラムを実行することによって、A/D部31およびHON信号出力部32を制御する。データバス39は、A/D部31、HON信号出力部32、RAM33、ROM34、およびCPU35を接続し、データの送受信を可能にするバスである。
ヒータ制御装置1は、温度読取部およびフリッカ対策制御部を含む。温度読取部およびフリッカ対策制御部は、CPU35がRAM33に記憶される制御プログラムを実行することによって実現される機能である。
図2は、ヒータ制御装置1に含まれる温度読取部による温度読取処理の動作を示すタイムチャートである。温度読取部は、一定の時間間隔Tr、たとえば10ミリ秒(ms)ごとに起動される。期間Tsは、温度読取部が処理する温度読取処理の時間である。
温度読取部は、サーミスタ12が検出する加熱対象物の温度を表す温度情報をA/D部31を介して読み取る。温度情報が示す温度が予め定める目標温度、たとえば加熱対象物が加熱ローラである場合は定着に適した温度、具体的には摂氏190度に達していない場合は、HON信号をONにするとともに、フリッカ対策制御部にフリッカ対策制御処理を行わせるためのソフトタイマを起動する。温度情報が示す温度が予め定める目標温度に達した場合は、HON信号をOFFにする。フリッカ対策制御部は、温度読取部によって起動されたソフトタイマの時間が経過する処理を開始し、ヒータ11への通電をオン、オフするために、HON信号を制御する。
図3は、フリッカ対策制御処理に用いるフリッカ対策用テーブル40の一例を示す図である。ROM33に記憶されるフリッカ対策用テーブル40は、タイマ時間を制御用変数flickerの値ごとに示すテーブルである。タイマ時間は、HON信号をONとする期間もしくはHON信号をOFFとする期間、または終了を示すエンドコードである。図3に示したフリッカ対策用テーブル40には、制御用変数flickerの値が「0」〜「5」については、それぞれ第1の期間T0〜第6の期間T5が示され、制御用変数flickerの値が「6」については、終了を示すエンドコード「FF」が示されている。
フリッカ対策制御部は、HON信号をONからOFF、またはOFFからONに切り換えた後、次にフリッカ対策制御部がフリッカ対策制御処理を行うためのソフトタイマを、フリッカ対策用テーブル40に示されるタイマ時間で起動する。フリッカ対策用テーブル40に示されるタイマ時間が、終了を示すエンドコード「FF」の場合は、HON信号をOFFからONに切り換えた後、ソフトタイマを停止して、フリッカ対策制御処理を終了する。
図4は、ヒータ制御装置1によるヒータ11への通電のオン、オフの制御動作を示すタイムチャートである。温度読取部が行う温度読取処理では、定着ユニット10に設けられる図示外の加熱ローラの温度が予め定める目標温度に達していないと、HON信号をONにするとともに、フリッカ対策制御処理のための割り込みを、第1の期間T0経過後に発生させるためのソフトタイマを起動する。
第1の期間T0の時間が経過すると、ソフトタイマによる割り込みが発生し、フリッカ対策制御部による第1回目のフリッカ対策制御処理が行われる。第1回目のフリッカ対策制御処理では、HON信号をOFFにするとともに、次のフリッカ対策制御処理のための割り込みを、第2の期間T1経過後に発生させるためのソフトタイマを起動する。以後、ソフトタイマによる割り込みが発生するごとに、フリッカ対策制御処理が行われ、HON信号がOFFからONに、またはONからOFFに交互に切り換えられ、次のタイマ時間でソフトタイマが起動される。
ヒータ11への通電がオンにされている期間は、HON信号がONの期間にゼロクロス検出回路22によってゼロクロス点が検出された時点から、1ゼロクロス周期の期間である。1ゼロクロス周期は、ゼロクロス点から次のゼロクロス点までの時間つまり交流の半周期である。図4に示したタイムチャートでは、第3の期間T2、第5の期間T4、および第7の期間T6でゼロクロス点が検出されており、それらのゼロクロス点から1ゼロクロス周期の期間にヒータ11に電流が流れ、ヒータ11への通電がオンにされている。
HON信号がONの期間およびHON信号がOFFの期間、たとえば第1〜第7の期間T0〜T6は、3つの条件を満たすように決定される。第1の条件は、ヒータ11への通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とする。換言すれば、第1番目および第2番目のヒータオン期間は、1ゼロクロス周期の2倍の期間である2ゼロクロス周期以上にはしない。第2の条件は、ヒータ11への通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および1ゼロクロス周期の3倍の期間である3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つにする。第3の条件は、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとする。
このように、ゼロクロス検出回路22によって、予め定める周波数の交流の電力供給源から供給され、ヒータ11に供給するための交流電力の電圧が0ボルトになる時点が検出され、トライアック23およびAND回路24によって、ゼロクロス検出回路22によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されたとき、前記電力供給源から供給される交流電力をヒータ11に供給するか否かを切り換えることによって、ヒータ11への通電がオン、オフされ、サーミスタ12によって、ヒータ11によって加熱される加熱対象物の温度が検出される。
そして、CPU35によって、サーミスタ12によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、ヒータ11への通電のオン、オフが、トライアック23およびAND回路24に交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行わせた後、サーミスタ12によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、トライアック23およびAND回路24によってヒータ11への通電がオンにされる。
さらに、CPU35によって、前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、ヒータ11への通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたってトライアック23およびAND回路24に繰り返し行わせる期間のうち、ヒータ11への通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間が1ゼロクロス周期とされ、第3番目以降のヒータオン期間が、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとされ、ヒータ11への通電をオフにするヒータオフ期間が、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとされる。
したがって、発振回路およびゼロクロス点の検出による割り込み回路を用いることなく、ヒータ11への通電のオン、オフを制御することができるので、回路構成を簡単化してヒータ制御装置1の製造コストを低減することができる。さらに、ゼロクロス点ごとにCPU35つまりコンピュータに割り込みが発生することがなく、かつコンピュータによってゼロクロス点を監視する必要もないので、コンピュータによる処理負荷の軽減を図ることができる。さらに、ゼロクロス点でヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、フリッカの発生を抑制することができる。
1ゼロクロス周期つまり交流の半周期をT、1ゼロクロス周期がばらつく最大の周期を最大ゼロクロス周期Tmax、および1ゼロクロス周期がばらつく最小の周期を最小ゼロクロス周期Tminとするとき、第1の期間T0は、前述の第1の条件から、式(1)を満たす値に決定する。
T0<Tmin …(1)
すなわち、第1の期間T0を最小ゼロクロス周期Tmin未満とする。第1の期間T0でヒータ11への通電をオンにする確率を高くするために、第1の期間T0と最小ゼロクロス周期Tminとの差の時間を、予め定める時間、具体的には、フリッカ対策処理に要する時間となるように決定する。
このように、第1の期間T0は、第1の期間T0と最小ゼロクロス周期Tminとの差の時間が予め定める時間内になるように決定されるので、第1の期間T0でヒータ11への通電をオンにする確率を高くすることができる。
第2の期間T1は、前述の第2の条件から、式(2)を満たす値に決定する。
3×Tmax−Tmin<T1<4×Tmin−Tmax …(2)
第3の期間T2は、前述の第1の条件および第2の条件から、式(3)を満たす値に決定する。
4×Tmax−Tmin<T1+T2<5×Tmin−Tmax …(3)
すなわち、第1の期間T0が最小ゼロクロス周期Tmin未満であるので、第1の期間T0にゼロクロス点がなく、ヒータ11への通電をオンにすることができない場合が生ずるが、この場合は、第3の期間T2に必ずゼロクロス点があるように、第3の期間T2を決定する。
第4の期間T3は、前述の第2の条件から、式(4)を満たす値に決定する。
6×Tmax−Tmin<T1+T2+T3<7×Tmin−Tmax…(4)
変数mを4以上の偶数の整数とするとき、前述の第3の条件から、第(m+1)の期間Tmは、式(5)を満たす値に決定する。
Tmax<Tm<2×Tmin …(5)
変数nを5以上の奇数の整数とするとき、前述の第2の条件から、第(n+1)の期間Tnは、式(6)を満たす値に決定する。
Tmax<Tn<2×Tmin …(6)
たとえば周波数が50Hzの交流の場合、1ゼロクロス周期つまり交流の半周期Tは、10msであり、1ゼロクロス周期は5%前後でばらつくことを考慮して、たとえば最大ゼロクロス周期Tmaxを10.526ms、および最小ゼロクロス周期Tminを9.524msとすると、第1〜第6の期間T0〜T5は、前述の式(1)〜式(6)から、たとえば、T0=9.513ms、T1=22.066ms、T2=10.537ms、T3=21.042ms、T4=10.537ms、およびT5=19.037msとすることができる。
このように、CPU35によって、ヒータ11への通電をオン、オフさせるためのHON信号がトライアック23およびAND回路24に与えられ、トライアック23およびAND回路24によって、CPU35から与えられたHON信号がONの場合に、ゼロクロス検出回路22によって電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータ11への通電がオンとされ、CPU35から与えられたHON信号がOFFの場合に、ゼロクロス検出回路22によって電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータ11への通電がオフとされる。
そして、CPU35によって、HON信号がトライアック23およびAND回路24に与えられるにあたって、交流の半周期である1ゼロクロス周期がばらつく最大の周期を最大ゼロクロス周期Tmax、および1ゼロクロス周期がばらつく最小の周期を最小ゼロクロス周期Tminとするとき、サーミスタ12によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であると、前記式(1)を満たす第1の期間T0の間は、HON信号がONとされる。
さらに、第1の期間T0経過後でかつ、前記式(2)を満たす第2の期間T1の間は、HON信号がOFFとされ、第2の期間T1経過後でかつ、前記式(3)を満たす第3の期間T2の間は、HON信号がONとされ、第3の期間T2経過後でかつ、前記式(4)を満たす第4の期間T3の間は、HON信号がOFFとされる。mを4以上の偶数の整数とするとき、第mの期間Tm−1経過後でかつ、前記式(5)を満たす第(m+1)の期間Tmの間は、HON信号がONとされ、nを5以上の奇数の整数とするとき、第nの期間Tn−1経過後でかつ、前記式(6)を満たす第(n+1)の期間Tnの間は、HON信号がOFFとされる。
したがって、CPU35つまりコンピュータは、交流の周波数と非同期の1ゼロクロス周期とに基づいて、ヒータ11への通電のオン、オフを制御することができる。すなわち、ゼロクロス点が、割り込みによってコンピュータに知らされなくても、ヒータ11への通電のオン、オフを制御することができるので、コンピュータによる処理負荷の軽減を図ることができる。さらに、ゼロクロス点でヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、フリッカの発生を抑制することができる。
図5は、温度読取部による温度読取処理の処理手順を示すフローチャートである。一定の時間間隔Tr、たとえば10msごとに温度読取部が起動されると、ステップA1に移る。
ステップA1では、温度読取部は、予め定める期間Ts内に、サーミスタ12で検出される定着ユニット11に設けられる加熱ローラの温度を表す温度情報を、A/D部31を介して取得する。ステップA2では、温度情報をn回、たとえば10回取得したか否かを判定する。n回取得した場合は、ステップA3に進み、n回取得していない場合は、温度読取処理を終了する。
ステップA3では、ステップA1で取得した温度情報のうち、最新のn回の温度情報が示す温度の平均値を算出する。ステップA4では、ステップA3で算出した平均値を、温度を表す変数Pcに格納する。ステップA5では、温度Pcが目標温度Pt未満であるか否かを判定する。温度Pcが目標温度Pt未満でない場合、換言すれば温度Pcが目標温度Ptに達している場合は、ステップA6に進み、温度Pcが目標温度Pt未満である場合、換言すれば温度Pcが目標温度Ptに達していない場合は、ステップA9に進む。
ステップA6では、ソフトタイマを停止する。このソフトタイマは、フリッカ対策制御部を起動するためのタイマである。ステップA7では、HON信号を「0」、つまりOFFとする。ステップA8では、制御用変数flickerを「0」として、温度読取処理を終了する。
ステップA9では、HON信号を「1」、つまりONとする。ステップA10では、フリッカ対策制御部を起動するためのソフトタイマを起動する。ステップA10でのソフトタイマの時間は、第1の期間T0の時間である。ステップA11では、制御用変数flickerを「1」として、温度読取処理を終了する。図5に示すフローチャートにおいて、ステップA1〜ステップA4は、温度検出ステップであり、ステップA5〜ステップA11は、制御ステップである。
図6は、フリッカ対策制御部によるフリッカ対策制御処理の処理手順を示すフローチャートである。ソフトタイマによってフリッカ対策制御部が起動されると、ステップB1に移る。
ステップB1では、制御用変数flickerの値が「0」であるか否かを判定する。制御用変数f lickerの値が「0」である場合は、ステップB11に進み、制御用変数flickerの値が「0」でない場合は、ステップB2に進む。ステップB2では、ROM34に記憶されるフリッカ対策用テーブル40から、制御用変数flickerの値に対応するタイマ時間Tnを取得する。ステップB3では、ステップB2で取得したタイマ時間Tnがエンドコード「FF」であるか否かを判定する。ステップB3において、タイマ時間Tnがエンドコード「FF」である場合は、ステップB9に進み、タイマ時間Tnがエンドコード「FF」でない場合は、ステップB4に進む。
ステップB4では、ソフトタイマをタイマ時間Tnだけ起動する。ステップB5では、制御用変数fli ckerの値が奇数であるか否かを判定する。ステップB5において、制御用変数flickerの値が奇数である場合は、ステップB8に進み、制御用変数flickerの値が奇数でない場合、換言すれば制御用変数flickerの値が偶数である場合は、ステップB6に進む。ステップB6では、HON信号を「1」、つまりONとする。ステップB7では、制御用変数flickerに「1」を加算して、フリッカ対策制御処理を終了する。
ステップB8では、HON信号を「0」、つまりOFFとして、ステップB7に進む。ステップB9では、HON信号を「1」、つまりONとする。ステップB10では、制御用変数flickerを「0」とする。ステップB11では、ソフトタイマを停止して、フリッカ対策制御処理を終了する。図6に示すフローチャートにおいて、ステップB1〜ステップB11は、制御ステップである。
このように、予め定める周波数の交流の電力供給源から交流電力が供給されるヒータ11への通電のオン、オフを制御するにあたって、図5に示した温度読取処理のステップA1〜ステップA4では、ヒータ11によって加熱される加熱対象物の温度を検出する。図5に示した温度読取処理のステップA5〜ステップA11および図6に示したフリッカ対策制御処理のステップB1〜ステップB11では、図5に示した温度読取処理のステップA1〜ステップA4で検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、ヒータ11への通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行った後、図5に示した温度読取処理のステップA1〜ステップA4で検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまでヒータ11への通電をオンとする。
さらに、図5に示した温度読取処理のステップA5〜ステップA11および図6に示したフリッカ対策制御処理のステップB1〜ステップB11では、前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータ11への通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行う期間のうち、ヒータ11への通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とし、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、ヒータ11への通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとする。
したがって、本発明によるヒータ制御方法をCPU11つまりコンピュータに適用すれば、発振回路およびゼロクロス点の検出による割り込み回路を用いることなく、ヒータ11への通電のオン、オフを制御することができるので、回路構成を簡単化して製造コストを低減することができる。さらに、コンピュータに割り込みが発生することがなく、かつコンピュータによってゼロクロス点を監視する必要もないので、コンピュータによる処理負荷の軽減を図ることができる。さらに、ゼロクロス点でヒータへの通電のオン、オフを制御することができるので、フリッカの発生を抑制することができる。
前述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば、図5に示すフローチャートのステップA3では、10回取得した温度情報が示す温度の平均値を算出し、この平均値を、ヒータ11への通電のオン、オフを制御する温度Pcとする構成にしているが、このような構成に限定されず、たとえば取得した温度情報が示す温度のばらつきを考慮し、ステップA3では、取得した温度情報が示す温度から特異値の温度を除いた残余の温度を用いて平均値を算出するようにしてもよい。
具体的に述べると、温度情報の取得開始時と取得終了時とは、ばらつきが生じやすいため、10回取得した温度情報のうち、たとえば第2〜9回目に取得した温度情報を採用する。そして、第2〜9回目に取得した温度情報が示す温度のうちの最大値の温度と最小値の温度とを除いた残余の温度の平均値を算出し、この算出した温度の平均値を、ヒータ11への通電のオン、オフを制御する温度Pcとしてもよい。
または、図5に示すフローチャートのステップA5で温度を判定するタイミングに、より近い時点の温度情報を利用して判定するために、10回取得した温度情報のうち、温度情報の取得終了前のM回分、たとえば第6〜9回目に取得した4回分の温度情報を採用する。そして、第6〜9回目に取得した温度情報が示す温度のうちの最大値の温度と最小値の温度とを除いた残余の温度の平均値を算出し、この算出した温度の平均値を、ヒータ11への通電のオン、オフを制御する温度Pcとしてもよい。これらのように構成される場合であっても、前述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の一形態であるヒータ制御装置1の構成を示すブロック図である。 ヒータ制御装置1に含まれる温度読取部による温度読取処理の動作を示すタイムチャートである。 フリッカ対策制御処理に用いるフリッカ対策用テーブル40の一例を示す図である。 ヒータ制御装置1によるヒータ11への通電のオン、オフの制御動作を示すタイムチャートである。 温度読取部による温度読取処理の処理手順を示すフローチャートである。 フリッカ対策制御部によるフリッカ対策制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2の従来の技術のヒータ制御装置9の構成を示す図である。 ヒータ制御装置9によるヒータへの通電のオン、オフの制御動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1,9 ヒータ制御装置
10,70 定着ユニット
11,71 ヒータ
12,72 サーミスタ
20,80 電源供給ユニット
21,81 交流電源接続プラグ
22,82 ゼロクロス検出回路
23,83 トライアック
24,84 論理積(AND)回路
30,90 制御基板ユニット
31,91 A/D部
32,92 HON信号出力部
33 RAM
34 ROM
35,95 CPU
40 フリッカ対策用テーブル
96 ゼロクロス入力部

Claims (3)

  1. 予め定める周波数の交流の電力供給源から供給され、ヒータに供給するための交流電力の電圧が0ボルトになる時点を検出するゼロクロス検出手段と、
    ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されたとき、前記電力供給源から供給される交流電力をヒータに供給するか否かを切り換えることによって、ヒータへの通電をオン、オフする切換手段と、
    ヒータによって加熱される加熱対象物の温度を検出する温度検出手段と、
    温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、ヒータへの通電のオン、オフを、切換手段に交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行わせた後、温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、切換手段によってヒータへの通電をオンにさせる制御手段とを含み、
    制御手段は、
    前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって切換手段に繰り返し行わせる期間のうち、ヒータへの通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とし、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、ヒータへの通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、
    前記制御手段は、ヒータへの通電をオン、オフさせるためのヒータ制御信号を前記切換手段に与え、
    前記切換手段は、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオンの場合に、前記ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオンとし、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオフの場合に、前記ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオフとし、
    前記制御手段は、ヒータ制御信号を切換手段に与えるにあたって、前記交流の半周期である1ゼロクロス周期がばらつく最大の周期を最大ゼロクロス周期Tmax、およびゼロクロス周期がばらつく最小の周期を最小ゼロクロス周期Tminとするとき、
    前記温度検出手段によって検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であると、T0<Tminを満たす第1の期間T0の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
    第1の期間T0経過後でかつ、3×Tmax−Tmin<T1<4×Tmin−Tmaxを満たす第2の期間T1の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
    第2の期間T1経過後でかつ、4×Tmax−Tmin<T1+T2<5×Tmin−Tmaxを満たす第3の期間T2の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
    第3の期間T2経過後でかつ、6×Tmax−Tmin<T1+T2+T3<7×Tmin−Tmaxを満たす第4の期間T3の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
    mを4以上の偶数の整数とするとき、第mの期間Tm−1経過後でかつ、Tmax<Tm<2×Tminを満たす第(m+1)の期間Tmの間は、ヒータ制御信号をオンとし、
    nを5以上の奇数の整数とするとき、第nの期間Tn−1経過後でかつ、Tmax<Tn<2×Tminを満たす第(n+1)の期間Tnの間は、ヒータ制御信号をオフとすることを特徴とするヒータ制御装置。
  2. 前記第1の期間T0は、第1の期間T0と最小ゼロクロス周期Tminとの差の時間が予め定める時間内になるように決定されることを特徴とする請求項に記載のヒータ制御装置。
  3. 予め定める周波数の交流の電力供給源から交流電力が供給されるヒータへの通電のオン、オフを制御するヒータ制御方法であって、
    ヒータによって加熱される加熱対象物の温度を検出する温度検出ステップと、
    前記電力供給源から供給される、ヒータに供給するための交流電力の電圧が0ボルトになる時点を検出するゼロクロス検出手段によって該電圧が0ボルトになる時点が検出されたときに、前記電力供給源から供給される交流電力をヒータに供給するか否かを切り換えることで、ヒータへの通電をオン、オフする切換手段を、制御手段が制御する制御ステップであって、温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であるとき、前記制御手段が前記切換手段を制御することで、ヒータへの通電のオン、オフを、交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行った後、温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度に達するまで、前記制御手段が前記切換手段を制御することで、ヒータへの通電をオンとする制御ステップとを含み、
    制御ステップでは、前記交流の半周期を1ゼロクロス周期とするとき、前記ヒータへの通電のオン、オフを交互にかつ予め定める回数にわたって繰り返し行う期間のうち、ヒータへの通電をオンにするヒータオン期間であって、第1番目および第2番目のヒータオン期間を1ゼロクロス周期とし、第3番目以降のヒータオン期間を、1ゼロクロス周期および2ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、ヒータへの通電をオフにするヒータオフ期間を、1ゼロクロス周期、2ゼロクロス周期および3ゼロクロス周期のうちのいずれか1つとし、
    前記制御手段は、ヒータへの通電をオン、オフさせるためのヒータ制御信号を前記切換手段に与え、
    前記切換手段は、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオンの場合に、ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオンとし、前記制御手段から与えられたヒータ制御信号がオフの場合に、ゼロクロス検出手段によって前記電圧が0ボルトになる時点が検出されると、ヒータへの通電をオフとし、
    前記制御手段は、ヒータ制御信号を前記切換手段に与えるにあたって、前記交流の半周期である1ゼロクロス周期がばらつく最大の周期を最大ゼロクロス周期Tmax、およびゼロクロス周期がばらつく最小の周期を最小ゼロクロス周期Tminとするとき、
    前記温度検出ステップで検出される加熱対象物の温度が予め定める温度未満であると、T0<Tminを満たす第1の期間T0の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
    第1の期間T0経過後でかつ、3×Tmax−Tmin<T1<4×Tmin−Tmaxを満たす第2の期間T1の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
    第2の期間T1経過後でかつ、4×Tmax−Tmin<T1+T2<5×Tmin−Tmaxを満たす第3の期間T2の間は、ヒータ制御信号をオンとし、
    第3の期間T2経過後でかつ、6×Tmax−Tmin<T1+T2+T3<7×Tmin−Tmaxを満たす第4の期間T3の間は、ヒータ制御信号をオフとし、
    mを4以上の偶数の整数とするとき、第mの期間Tm−1経過後でかつ、Tmax<Tm<2×Tminを満たす第(m+1)の期間Tmの間は、ヒータ制御信号をオンとし、
    nを5以上の奇数の整数とするとき、第nの期間Tn−1経過後でかつ、Tmax<Tn<2×Tminを満たす第(n+1)の期間Tnの間は、ヒータ制御信号をオフとすることを特徴とするヒータ制御方法。
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