JP4396147B2 - 電力制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力制御装置及び方法に係り、詳しくは、ヒータ等の負荷に供給する交流電力を制御する電力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の複写機やプリンタにおける定着装置では、ヒートロールの温度をほぼ一定に保つために供給電力のオン・オフ制御がなされる。具体的には、ヒートロール表面の温度を検出し、その検出値が設定温度以下であれば、電力の供給を開始し、その検出値が設定温度を超えれば電力の供給を停止するようにしている。
【0003】
近年、複写機やプリンタ等の機器では、ウォームアップ時間を短縮するため、定着装置の低熱容量化、定着用ランプの電力増化が進んでいる。このような状況において、上述したような検出温度による単純な供給電力のオン・オフ制御では、時間応答の遅れによりヒートロール表面に温度むらが発生しやすく、定着不良が起こりやすいという問題がある。このような背景から、従来、種々の電力制御方法が提案されている。
【0004】
交流電力の制御方法として、所謂ゼロクロスオン・オフ制御及び位相制御の2つの制御方法が知られている。ゼロクロスオン・オフ制御(例えば、特許文献1参照)では、負荷に供給すべき交流電流波形におけるゼロクロスポイントを検出し、所定の制御サイクル(交流電流波形の半周期(半波に対応)の整数倍)毎に、先頭のゼロクロスポイントで通電を開始させ、目標となる電力量に応じて、その後通電をオフさせるゼロクロスポイントの位置を制御している(図14及び図15参照)。このようなゼロクロスオン・オフ制御によれば、通電の開始及び停止のタイミングが交流電流波形のゼロクロスポイントとなることから、ノイズや高調波の発生を防止できる。
【0005】
位相制御(例えば、特許文献2参照)では、負荷に供給すべき交流電流波形におけるゼロクロスポイントを検出し、目標となる電力量に応じて交流電流波形における各半波のゼロクロスポイントから通電を開始させるタイミング(位相)を制御することにより各半波における導通時間(導通角)を制御している(図16参照)。このような位相制御によれば、交流電流波形の各半波において通電を開始させるタイミングを任意に制御することができるので、電力量を連続的に制御することができることとなる。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−213996号公報
【特許文献2】
特開平10−133504号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したゼロクロスオン・オフ制御では、制御できる電力量の最小単位が負荷に供給すべき交流電流波形の半波分の電力であることから、電力量を連側的に制御することができない。例えば、制御サイクルを交流電流波形の周期の1.5倍に設定すると、図14に示すように、4段階(100%、66%、33%、0%)でしか電力量制御を行なうことができない。制御サイクルをのばすことにより制御可能な電力段階数を増やすことができる。例えば、制御サイクルを交流電流波形の周期の4倍に設定すると、図15に示すように、9段階(100%、88%、75%、・・・、38%、25%、13%、0%)の電力制御が可能になる。
【0007】
しかし、このように制御サイクルをのばすと、制御サイクルに対応した電圧変動の周波数が下がり、外部の照明機器等に対するフリッカの問題が顕著になってしまう。例えば、商用周波数(例えば、50Hz)の交流電力の制御を行なう場合、図14に示すように、制御サイクルを交流電流波形の周期の1.5倍に設定すると、電圧変動の周波数が約33Hzであるが、図15に示すように、制御サイクルを交流電流波形の周期の4倍に設定すると、電圧変動の周波数が12.5Hzになる。通常、8.8Hz〜10Hzのフリッカがあると人は不快に感じるといわれており、前記制御サイクルをのばすことは、照明機器等のフリッカの観点から好ましくない。
【0008】
一方、位相制御では、図16に示すように、交流電流波形の各半波内の任意のタイミングで通電が開始されるので、その通電の開始タイミングで急激な電流が流れる。特に、50%の電力制御では、その通電開始タイミングに交流電流波形のピーク値に相当する電流変動が発生する。このような交流電流波形の半波毎の急激な電流変動により高調波やノイズが発生してしまう。このため、位相制御による電力制御は比較的大きな電力容量の負荷に対しては適したものとはならない。
【0009】
また、2つの負荷(例えば、ヒータ)に対する供給電力を同じタイミングで位相制御する場合、図17に示すように、交流電流波形の各半波のおいて急激に立ち上がる各負荷に対する供給電流(図17における負荷1、負荷2参照)が重ね合わされて、全体としての供給電流の変動が更に大きくなる(図17における負荷1+2参照)。このため、前述した高調波やノイズが更に大きなものとなってしまう。
【0010】
本発明は、前述したような問題を解決するためになされたもので、ノイズや高調波の発生を極力抑えつつ、連続的な電力制御が可能となる電力制御装置を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、そのような電力制御装置が適用される画像形成装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電力制御装置は、負荷に供給する交流電流を制御する電力制御装置であって、前記負荷に供給すべき交流電流波形のゼロクロスポイントを検出するゼロクロス検出手段と、前記ゼロクロス検出手段にて検出されるゼロクロスポイントを基準にして前記交流電流波形の半周期の2以上の整数倍の周期となる制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御するオンタイミング制御手段と、前記制御サイクルの終端ゼロクロスポイントで通電を停止させるオフ制御手段とを有する構成となる。
【0013】
このような構成により、制御サイクル毎に任意のタイミングからその制御サイクルの終了タイミングまで負荷に対する通電を繰り返し行なうことができる。また、前記制御サイクルが交流電流波形の半周期の2以上の整数倍の周期となることから、通電の立上がりの周期は、従来の位相制御の場合に比べて長くなる。
【0014】
前記制御サイクルの周期は、外部の照明機器等のフリッカが人に不快感を与える範囲(8.8Hz〜10Hz)以外の範囲で定めることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る電力制御装置は、前記制御サイクルが、前記交流電流波形の半周期の3倍の周期に設定された構成とすることができる。
【0016】
このような構成により、商用周波数(50Hzまたは60Hz)の交流電流を負荷に供給する場合、制御サイクルの周期は交流電流の1.5倍となり、その制御サイクルに基づいたフリッカの周波数(約33Hzまたは40Hz)は人に不快を与える範囲(8.8Hz〜10Hz)外のものとなる。
【0017】
本発明に係る電力制御装置は、前記オンタイミング制御手段が、設定された時間を計測するタイマ手段と、前記制御サイクルの先頭ゼロクロスポイントで前記タイマ手段を起動させるタイマ起動制御手段とを有し、前記タイマ手段による前記設定された時間計測の終了タイミングで通電を開始させる構成とすることができる。
【0018】
このような構成により、容易に通電の開始タイミングを制御することができるとともに、前記タイマ手段に設定される時間を変えることにより任意の電力量の制御が可能となる。
【0019】
また、本発明に係る電力制御装置は、前記オフ制御手段が、前記ゼロクロス検出手段にて検出されるゼロクロスポイントの数を係数するカウンタ手段と、前記カウンタ手段での計数値に基づいて前記制御サイクルの終端ゼロクロスポイントを検出する終端検出手段とを有し、前記終端検出手段が前記制御サイクルの終端ゼロクロスポイントを検出したときに前記通電を停止させる構成とすることができる。
【0020】
このような構成により、制御サイクルの周期が負荷に供給すべき交流電流波形の半周期の何倍(2以上の整数倍)かが予め判っているので、前記交流電流波形のゼロクロスポイントの計数値に基づいて制御サイクルの終端ゼロクロスポインとを容易に検出することができる。
【0021】
本発明に係る電力制御装置は、前記負荷が、非加熱体を加熱するヒータであって、前記オンタイミング制御手段が、前記非加熱体の性質に対応した制御情報に基づいて前記通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0022】
このような構成により、非加熱体の性質に応じてその非加熱体を適正に加熱することができる。
【0023】
前記非加熱体の性質は、材質、大きさ、熱容量など、非加熱体の加熱特性に影響を与える性質であれば特に限定されない。
【0024】
また、本発明に係る電力制御装置は、前記負荷が、非加熱体を加熱するヒータであって、前記オンタイミング制御装置は、前記ヒータの検出温度に対応した制御情報に基づいて前記通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0025】
このような構成により、効率よくヒータを制御目標温度範囲に維持させることができるようになる。
【0026】
更に、本発明に係る電力制御装置は、前記負荷が、所定の機器に搭載されたヒータであって、前記オンタイミング制御手段は、前記機器の動作モードに対応した制御情報に基づいて前記通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0027】
このような構成により、機器の動作モードに応じてヒータの温度制御を効率的に行なうことができる。
【0028】
前記機器の動作モードは、ヒータの温度制御に影響を与える動作モードでれば特に限定されない。
【0029】
本発明に係る電力制御装置は、前記負荷が、前記制御サイクルを定める前記交流電流波形の半周期の数以下の複数の負荷ユニットを有するものであって、前記オンタイミング制御手段は、少なくとも前記交流波形の半周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御し、前記オフ制御手段は、制御サイクルの終端ゼロクロスポイントで対応する負荷ユニットに対する通電を停止させる構成となる。
【0030】
このような構成により、複数の負荷ユニットのそれぞれに対する通電開始タイミングが少なくとも各負荷ユニットに供給すべき交流電流波形の半周期ずつずれているので、複数の負荷ユニットに同時に通電が開始されて供給電流全体が急激に変動することを防止することができる。
【0031】
また、本発明に係る電力制御装置は、前記制御サイクルが、前記交流電流波形の半周期の3倍の周期に設定され、前記負荷が、2つの負荷ユニットを有するものであって、前記オンタイミング制御手段が、前記交流電流波形の半周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0032】
このような構成により、2つの負荷ユニットのそれぞれに対する通電開始タイミングが各負荷ユニットに供給すべき交流電流波形の半周期ずつずれているので、2つの負荷ユニットに同時に通電が開始されて供給電流全体が急激に変動することを防止することができる。
【0033】
更に、本発明に係る電力制御装置は、前記制御サイクルが、前記交流電流波形の半周期の3倍の周期に設定され、前記負荷は、2つの負荷ユニットを有するものであって、前記オンタイミング制御手段は、前記交流波形の1周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0034】
このような構成により、2つの負荷ユニットのそれぞれに対する通電開始タイミングが各負荷ユニットに供給すべき交流電流波形の1周期ずつずれているので、2つの負荷ユニットに同時に通電が開始されて供給電流全体が急激に変動することを防止することができる。
【0035】
また、本発明に係る電力制御装置は、前記制御サイクルが、前記交流波形の半周期の3倍の周期に設定され、前記負荷は、3つの負荷ユニットを有するものであって、前記オンタイミング制御手段は、前記交流電流波形の半周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0036】
このような構成により、3つの負荷ユニットのそれぞれに対する通電開始タイミングが各負荷ユニットに供給すべき交流電流波形の半周期ずつずれているので、複数(2つまたは3つ)の負荷ユニットに同時に通電が開始されて供給電流全体が急激に変動することを防止することができる。
【0037】
本発明に係る画像形成装置は、電子写真の手法に従って記録シート上にトナー像を形成する画像形成装置であって、前記記録シートを加熱するヒータを備え、該ヒータの加熱により前記トナー像を前記記録シートに定着させる定着器と、負荷となる前記ヒータに供給する交流電流を制御する前述したいずれかの電力制御装置とを有する構成となる。
【0038】
このような構成により、制御サイクル毎に任意のタイミングからその制御サイクルの終了タイミングまでヒータに対する通電を繰り返し行なうことができるので、定着器の温度を効率的に適正な温度に制御することができる。また、前記制御サイクルが交流電流波形の半周期の2以上の整数倍の周期となることから、通電の立上がりの周期は、従来の位相制御の場合に比べて長くなる。従って、画像形成装置から発せられるノイズや高調波を低減させることができる。
【0039】
また、前記制御サイクルの周期を適当に定めることにより、当該画像形成装置と同じ電源ラインに接続された照明機器等のフリッカを人に不快感を与えない範囲にすることができる。
【0040】
本発明に係る画像形成装置は、前記電力制御装置におけるオンタイミング制御手段が、前記記録シートの種類(例えば、材質、サイズ、重さなど)に応じて前記通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0041】
このような構成により、記録シートの種類に応じてその記録シートにトナー像が確実に定着されるように定着器の温度を制御することができるようになる。
【0042】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記電力制御装置におけるオンタイミング制御手段が、前記ヒータの検出温度に応じて前記通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0043】
このような構成により、定着器のヒータを効率よく制御目標温度範囲に維持させることができ、トナー像の記録シート上への定着させる処理を適正に行なうことができるようになる。
【0044】
更に、本発明に係る画像形成装置は、前記電力制御装置におけるオンタイミング制御装置が、当該画像形成装置の動作モードに応じて前記通電を開始させるタイミングを制御する構成とすることができる。
【0045】
このような構成により、ウォームアップモード、スタンバイモード、プリントモード等の画像形成装置における動作モードに応じて定着器のヒータの温度制御を効率的に行なうことができるようになる。
【0046】
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0047】
本発明の第一の実施の形態に係る電力制御装置は図1に示すように構成される。この電力制御装置は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における定着器のヒータに供給する交流電流を制御するものである。
【0048】
図1において、交流電源10は商用周波数(例えば、50Hz)の交流電流を出力する。ヒータ12は、画像形成装置の定着器に内蔵されたヒータランプであり、交流電源10から交流電流が供給される。ゼロクロス検出器13は、交流電源10からヒータ12に供給すべき交流電流波形のゼロクロスポイントを検出し、ゼロクロス検出信号を出力する。なお、ゼロクロス検出器13は公知のものと同様の構成とすることができる。
【0049】
温度センサ14は、サーミスタ等で構成され、ヒータ12の温度に応じた温度検出信号を出力する。制御ユニット15は、ゼロクロス検出器13からのゼロクロス検出信号及び温度センサ14からの温度検出信号を入力し、それらの検出信号に基づいてヒータ12に対する通電の開始及び停止を制御するための制御信号を出力する。ON/OFF回路16は、トラアック等で構成され、制御ユニット15から出力される前記制御信号に基づいて交流電源10とヒータ12との間の電気的な接続及び切断を行なう。
【0050】
制御ユニット15は、図2に示す手順に従って処理を行なう。
【0051】
ヒータ12の制御目標温度と検出温度との関係に基づいてヒータ12に通電するか否かの条件が予め定められている。図2において、制御ユニット15は、ヒータ12の制御目標温度と温度センサ14からの温度検出信号に基づいてそれらの関係がヒータ12に通電する条件であるか否か、即ち、ヒータNOの要求が有るか否かを判定している(S1)。ヒータ12に通電する条件であるとの判定がなされると(S1でYES)、制御ユニット15は、内部タイマにタイマ値をセットすると共に(S2)、ゼロクロスカウンタをゼロに初期化する(S3)。その後、制御ユニット15は、ゼロクロス検出器13からゼロクロス検出信号が供給されるか否かを判定する(S4)。そして、前記ゼロクロス検出信号がゼロクロス検出器13から供給されると(S4でYES)、制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタを+1だけインクリメントする(S5:ゼロクロスカウント値=1)。
【0052】
次いで、制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるか否かを判定する(S6)。ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるとの判定がなされると(S6でYES)、制御ユニット15は、ヒータ出力OFFの制御信号を出力すると共に(S7)、前記内部タイマをスタートさせる(S8)。これにより内部タイマは前記タイマ値に達するまでタイムカウント動作を行う。そして、内部タイマでのタイムカウント値が前記タイマ値に達すると(タイムアウト)、制御ユニット15は、ヒータ出力ONの制御信号を出力する。このヒータ出力ONの制御信号によりON/OFF回路16はON動作を行い、交流電源10からヒータ12に交流電流の通電が開始される。
【0053】
前記内部タイムタイマをスタートさせた制御ユニット15は、前記内部タイマのタイムカウント動作及びそのタイムアップに基づいた前記タイマ出力ONの制御信号の出力動作とは独立して、ヒータ12に通電する条件が維持されているか否かを判定し(S12)、その条件が維持されていれば(S12でYES)、次のゼロクロス検出信号が供給されるか否かを判定する(S4)。そして、次のゼロクロス検出信号がゼロクロス検出器13から供給されると(S4でYES)、制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタを更に+1だけインクリメントする(S5:ゼロクロスカウント値=2)。次いで、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」ではないとの判定がなされると(S6でNO)、制御ユニット15は、更に、ゼロクロスカウンタのカウント値が「3」であるか否かを判定する(S10)。
【0054】
制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタのカウント値が「3」ではないとの判定を行うと(S10でNO)、更に、ヒータ12に通電する条件が維持されていることを確認した後(S12でYES)、更に次のゼロクロス検出信号が供給されるか否かを判定する(S4)。そして、更に次のゼロクロス検出信号がゼロクロス検出器13から供給されると(S4でYES)、制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタを更に+1だけインクリメントする(S5:ゼロクロスカウント値=3)。そして、ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」ではないとの判定がなされた後に(S6でNO)、制御ユニット15は、そのカウント値が「3」であるとの判定を行うと(S10でYES)、ゼロクロスカウンタをゼロにリセットする(S111)。
【0055】
ゼロクロスカウンタをゼロにリセットした制御ユニット15は、再度ヒータ12に通電する条件が維持されていることを確認すると(S12でYES)、新たなゼロクロス検出信号が供給されるか否かを判定する(S4)。そして、新たなゼロクロス検出信号がゼロクロス検出器13から供給されると(S4でYES)、制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタを+1だけインクリメントする(S5:ゼロクロスカウント値=1)。そして、制御ユニット15は、ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるとの判定を行うと(S6でYES)、ヒータOFFの制御信号を出力する。このヒータOFFの制御信号に基づいたON/OFF回路のOFF動作により、前述したように内部タイマのタイムアウトのタイミングからなされていたヒータ12の通電が停止される。制御ユニット15は、ヒータOFFの制御信号を出力した後に前記内部タイマをスタートさせる(S8)。これにより内部タイマは再度前記タイマ値に達するまでタイムカウント動作を行い、内部タイマがタイムアウトすると、制御ユニット15からヒータONの制御信号が出力される(S9)。このヒータ出力ONの制御信号によるON/OFF回路16のON動作により、交流電源10からヒータ12への通電が再度開始される。
【0056】
制御ユニット15は、以後、ヒータ12に通電する条件が維持されている間(S12でYES)、上述した手順での処理(S4〜S12)を繰り返し実行する。その結果、図3に示すようにヒータ12に対する通電の開始及び停止が制御される。
【0057】
なお、前述した図2に示す手順に従った処理において、制御ユニット15は、ヒータ12に通電する条件が維持されていない(ヒータNOの要求がない)との判定を行うと(S12でNO)、ヒータ12の制御目標温度と温度センサ14からの温度検出信号に基づいてそれらの関係がヒータ12に通電する条件であるか否かの判定を繰り返し実行する(S1)。そして、ヒータ12に通電する条件になったとの判定がなされると(S1でYES)、再度、前述した手順(S2〜S12)に従った処理を実行する。
【0058】
前述した制御ユニット15の動作により、ゼロクロス検出器13によるゼロクロス検出信号の出力動作に同期してインクリメント動作を行うゼロクロスカウンタのカウント値は「1」、「2」、「3」の順で繰り返される。その過程で、図3に示すように、この繰り返し周期に対応した制御サイクル毎に、ゼロクロスカウンタのカウント値「1」のタイミングから前記タイマ値に対応した時間経過後のタイミングでヒータ12への通電が開始される(ヒータ出力ONの制御信号)。そして、ゼロクロスカウンタのカウント値が次に「1」となるタイミング(制御サイクルの終端ゼロクロスポイントかつ次の制御サイクルの先頭ゼロクロスポイントに対応)でヒータ12への通電が停止される(ヒータ出力OFFの制御信号)。ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」から次の「1」になるまでの周期、即ち、前記制御サイクルの周期は、ヒータ12に供給されるべき交流電流の周期の1.5倍(半周期の3倍)となる。
【0059】
図2に示すステップS2にて設定されるタイマ値を変えることにより、ヒータ12に供給される電力量を制御することができる。例えば、図4に示すように、前記タイマ値がゼロに設定すれば、常にゼロクロスカウンタのカウント値が「1」となるタイミング(制御サイクルの先頭)からゼロクロスカウンタのカウント値が次に「1」になるタイミング(制御サイクルの終端かつ次の制御サイクルの先頭)までヒータ12の通電がなされることとなるので、交流電源10の能力の100%の電力供給がなされる。前記タイマ値が交流電流周期の1/4の時間(5msec.)に設定されると、交流電源10の能力の83%の電力供給がなされ、前記タイマ値が交流電流周期の1/2の時間(10msec.)に設定されると、交流電源10の能力の67%の電力供給がなされ、前記タイマ値が交流電流周期の3/4の時間(15msec.)に設定されると、交流電源10の能力の50%の電力供給がなされる。また、前記タイマ値が交流電流周期に対応した時間(20msec.)に設定されると、交流電源10の能力の33%の電力供給がなされ、前記タイマ値が交流電流周期の1.25倍の時間(25msec.)に設定されると、交流電源10の能力の17%の電力供給がなされる。
【0060】
前記タイマ値は、例えば、ヒータ12が内蔵される定着器が搭載された画像形成装置(例えば、複写機)の動作モードに応じて変えることができる。この場合、制御ユニット15に動作モードとタイマ値の関係を表すROMテーブルが備えられる。例えば、電源のオン操作がなされた直後のウォームアップの動作モードではタイマ値がゼロに設定される(図2におけるS2)。このウォームアップの動作モードではヒータ12に対して100%の電力供給がなされる。また、スタンバイモードではタイマ値が20msec.に設定される。このスタンバイモードではヒータ12に対して33%の電力供給がなされる。更に、プリント動作モードではタイマ値が5msec.に設定される。このプリント動作モードではヒータ12に対して83%の電力供給がなされる。このように前記タイマ値を画像形成装置の動作モードに応じて変えることにより、動作モードに応じて定着器の温度を効率的に適正な温度に維持できるようになる。
【0061】
また、前記タイマ値は、画像形成装置にて用いられる記録シートの種類に応じて変えることができる。この場合、制御ユニット15に記録シートの種類とタイマ値の値を表すROMテーブルが備えられる。このように前記タイマ値を記録シートの種類やサイズに応じて変えることにより、記録シートに適した定着温度を効率的に維持できることとなる。
【0062】
更に、前記タイマ値は、ヒータ12の検出温度に応じて変えることができる。この場合、制御ユニット15に検出温度とタイマ値との関係を表すROMテーブルが備えられる。例えば、前述したステップS1とS2において、ヒータ12の検出温度が170℃以下であれば、タイマ値が0msec.に設定される(100%通電)。170℃〜175℃の範囲ではタイマ値が5msec.に設定される。この検出温度範囲では、ヒータ12に対して83%の電力供給がなされる。また、ヒータ12の検出温度が175℃〜180℃の範囲ではタイマ値が15msec.に設定される。この検出温度範囲では、ヒータに対して50%の電力供給がなされる。更に、ヒータ12の検出温度が180℃〜185℃の範囲ではタイマ値が25msec.に設定される。上記検出温度範囲では、ヒータ12に対して17%の電力供給がなされる。185℃を超えるとタイマ値は0msec.に設定され、ステップS1に戻る。このように前記タイマ値をヒータ12の検出温度に応じて変えることにより、ヒータ12を効率的に制御目標温度範囲に維持することができることとなる。
【0063】
なお、前述した例では、ヒータ12に対する電力供給量を6段階に制御する場合(図4参照)について述べたが、前記タイマ値を更に細かく変えることにより、ヒータ12に対する電力供給量を略連続的に変えることができる。
【0064】
前述した電力制御装置では、ヒータ12に対して供給される電流の急激な変動は交流電流波形の1.5周期(制御サイクル)に1回しか発生しないので、従来の位相制御に比べて供給電流が急激に変化する回数を低減させることができる。その結果、ノイズや高調波の発生量が低減される。
【0065】
更に、ヒータ12への通電開始が交流電流波形の1.5周期(制御サイクル)毎になされるので、その繰り返し周波数は33Hz(商用周波数50Hz)となり、外部の照明機器等にフリッカの悪影響を与えることもない。
【0066】
次に、本発明の第二の実施の形態に係る電力制御装置について説明する。この第二の実施の形態に係る電力制御装置は、複数の負荷(ヒータ)に対する電力供給制御を行なう点で、前述した第一の実施の形態に係る電力制御装置と相違する。
【0067】
本発明の第二の実施の形態に係る電力制御装置は、図5に示すように構成される。
【0068】
図5において、交流電源10から2つのヒータ、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに並列的に交流電流が供給されるようになっている。温度センサ14aは、ヒータメイン12aの温度を検出して温度検出信号を出力する。温度センサ14bは、ヒータサブ12bの温度を検出して温度検出信号を出力する。制御ユニット20は、交流電源10から出力される交流電流のゼロクロスポイントを検出するゼロクロス検出器13からのゼロクロス検出信号と温度センサ14a、14bからの温度検出信号に基づいてヒータメイン12aに対する通電の開始及び停止を制御するためのヒータメイン制御信号をヒータサブ12bに対する通電の開始及び停止を制御するためのヒータサブ制御信号を出力する。ヒータメインON/OFF回路16aは、制御ユニット20からのヒータメイン制御信号に基づいて交流電源10とヒータメイン12aとの間の電気的な接続及び切断を行う。ヒータサブON/OFF回路16bは、制御ユニット20からのヒータサブ制御信号に基づいて交流電源10とヒータサブ12bとの間の電気的な接続及び切断を行う。
【0069】
制御ユニット20は、図6及び図7に示す手順に従って処理を行う。
【0070】
図6において、制御ユニット20は、ヒータメイン12aに対応した内部メインタイマ及びヒータサブ12bに対応した内部サブタイマにタイマ値を設定し(S100)、ゼロクロスカウンタをゼロに初期化する(S101)。その後、制御ユニット20は、ゼロクロス検出器13からゼロクロス検出信号が入力されるか否かを判定する(S102)。前記ゼロクロス検出信号を入力すると(S102でY)、制御ユニット20は、ゼロクロスカウンタを+1だけインクリメントし(S103:ゼロクロスカウント値=1)、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるか否かを判定する(S104)。
【0071】
制御ユニット20は、ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるとの判定を行うと(S104でY)、温度センサ14aからの温度検出信号に基づいてヒータメイン12aに通電する条件となっているか否か(ヒータメインONの要求があるか否か)を判定する(図7におけるS105)。ヒータメイン12aに通電する条件となっているとの判定がなされると(S105でY)、制御ユニット20は、ヒータメイン出力OFFの制御信号を出力すると共に(S106)、前記内部メインタイマをスタートさせる(S107)。これにより内部メインタイマは前記タイマ値に達するまでタイムカウント動作を行う。そして、内部メインタイマでのカウント値が前記タイマ値に達すると(タイムアウト)、制御ユニット20は、ヒータメイン出力ONの制御信号を出力する(S108)。このヒータメイン出力ONの制御信号に基づいたヒータメインON/OFF回路16aのON動作により、交流電源10からヒータメイン12aに交流電流の通電が開始される。
【0072】
前記内部メインタイマをスタートさせた制御ユニット20は、前記内部メインタイマのタイムアップに基づいた前記タイマメインONの制御信号の出力動作とは独立して、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに通電を行う条件が維持されているか否かを判定する(図6におけるS115)。前記条件が維持されているとの判定がなされると(S115でY)、制御ユニット20は、次のゼロクロス検出信号がゼロクロス検出器13から入力するか否かを判定する(S102)。次のゼロクロス検出信号が入力すると、制御ユニット20は、ゼロクロスカウンタを更に+1だけインクリメントし(S103:ゼロクロスカウント値=2)、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるか否かを判定する(S104)。
【0073】
制御ユニット20は、ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」でないとの判定を行うと(S104でN)、更に、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「2」であるか否かを判定する(S109)。ゼロクロスカウンタのカウント値が「2」であるとの判定を行うと(S109でY)、制御ユニット20は、温度センサ14bからの温度検出信号に基づいてヒータサブ12bに通電する条件となっているか否か(ヒータサブONの要求があるか否か)を判定する(S110)。ヒータサブ12bに通電する条件となっているとの判定がなされると(S110でY)、制御ユニット20は、ヒータサブ出力OFFの制御信号を出力すると共に(S111)、前記内部サブタイマをスタートさせる(S112)。これにより内部サブタイマは前記タイマ値に達するまでタイムカウント動作を行う。そして、内部サブタイマでのカウント値が前記タイマ値に達すると(タイムアウト)、制御ユニット20は、ヒータサブ出力ONの制御信号を出力する(S113)。このヒータサブ出力ONの制御信号に基づいたヒータサブON/OFF回路16bのON動作により、交流電源10からヒータサブ12bに交流電流の通電が開始される。
【0074】
前記内部サブタイマをスタートさせた制御ユニット20は、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに通電する条件が維持されていることを確認した後(S115でY)、更に次のゼロクロス検出信号が入力されるか否かを判定する(S102)。そして、制御ユニット20は、更に次のゼロクロス検出信号を入力すると(S102でY)、ゼロクロスカウンタのカウント値を更に+1だけインクリメントする(S103:ゼロクロスカウント値=3)。制御ユニット20は、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」でなく、かつ「2」でないとの判定を行うと(S104でN、S109でN)、ゼロクロスカウンタのカウント値をゼロにリセットする(S114)。その後、制御ユニット20は、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに通電する条件が維持されていることを確認し(S115でY)、更に次のゼロクロス検出信号がゼロクロス検出器13から入力するか否かを判定する(S102)。
【0075】
その後、制御ユニット20は、更に次のゼロクロス検出信号を入力すると(S102でY)、ゼロクロスカウンタのカウント値を+1だけインクリメントし(S103:ゼロクロスカウント値=1)、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるか否かの判定を行う(S104)。ここで、ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」であるとの判定がなされると(S104でY)、制御ユニット20は、ヒータメイン12aに通電する条件が維持されていることを確認し(図7におけるS105でY)、ヒータメイン出力OFFの制御信号を出力する(S106)。このヒータメイン出力OFFの制御信号に基づいたヒータメインON/OFF回路16aのOFF動作により、前述したように内部メインタイマのタイムアウトのタイミングからなされていたヒータメイン12aの通電が停止される。その後、制御ユニット20は、内部メインタイマをスタートさせる(S108)。これにより、前述したのと同様に、内部メインタイマは再度前記タイマ値に達するまでタイムカウント動作を行い、内部メインタイマがタイムアウトすると、制御ユニット20からヒータメイン出力ONの制御信号が出力される(S108)。このヒータメイン出力ONの制御信号に基づいたヒータメインON/OFF回路16aのON動作により、交流電源10からヒータメイン12aへの通電が再度開始される。
【0076】
前記内部メインタイマをスタートさせた制御ユニット20は、前記ヒータメイン出力ONの制御信号の出力動作(S108)とは独立して、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに通電する条件が維持されていることを確認した後(図6におけるS115でY)、更にまた、ゼロクロス検出信号が入力するか否かの判定を行う(S102)。そして、制御ユニット20は、ゼロクロス検出信号が入力すると(S102でY)、ゼロクロスカウンタのカウント値を+1だけインクリメントし(S103:ゼロクロスカウント値=2)、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」である否かを判定する(S104)。制御ユニット20は、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「1」でないとの判定を行うと(S104でN)、更に、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「2」であるか否かを判定する(S109)。制御ユニット20は、そのゼロクロスカウンタのカウント値が「2」であるとの判定を行うと(S109でY)、ヒータサブ12bに通電する条件が維持されていることを確認し(S110でY)、ヒータサブ出力OFFの制御信号を出力する(S111)。
【0077】
このヒータサブ出力OFFの制御信号に基づいたヒータサブON/OFF回路16bのOFF動作により、前述したように内部サブタイマのタイムアウトのタイミングからなされていたヒータサブ12bの通電が停止される。その後、制御ユニット20は、内部サブタイマをスタートさせる(S108)。これにより、前述したのと同様に、内部サブタイマは再度前記タイマ値に達するまでタイムカウント動作を行い、内部サブタイマがタイムアウトすると、制御ユニット20からヒータメイン出力ONの制御信号が出力される(S113)。このヒータサブ出力ONの制御信号に基づいたヒータサブON/OFF回路16bのON動作により、交流電源10からヒータサブ12bへの通電が再度開始される。
【0078】
制御ユニット20は、以後、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに通電する条件が維持されている間(S115でY)、上述した手順での処理(S102〜S115)を繰り返し実行する。その結果、図8に示すように、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに対する通電の開始及び停止が制御される。
【0079】
なお、前述した図6及び図7に示す手順において、制御ユニット20は、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに通電する条件が維持されていない(ヒータONの要求がない)との判定を行うと(S115でN)、ゼロクロス検出器13からゼロクロス検出信号を入力する毎に(S102でY)、前述した手順での処理を実行する。その過程で、ヒータメイン12aに通電する条件が維持されていないとの判定(図7におけるS105でY)、及びヒータサブ12bに通電する条件が維持されていないとの判定(図6におけるS110でY)により、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bに対する通電の開始及び停止の制御はなされない。
【0080】
前述した制御ユニット20の制御により、ゼロクロス検出器13によるゼロクロス検出信号の出力動作に同期してインクリメント動作を行うゼロクロスカウンタのカウント値「1」、「2」、「3」の繰り返し周期に対応した制御サイクル毎に、図8に示すように、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bへの通電の開始及び停止の制御がなされる。そして、制御サイクルが前記ゼロクロスカウンタのカウント値「1」、「2」、「3」の繰り返し周期に対応することから、その制御サイクルの周期は供給交流電流の周期の1.5倍(半周期の3倍)となる。また、ヒータメイン12aに対する通電の停止及び開始(再開)が前記ゼロクロスカウンタのカウント値が「1」になるタイミングを基準としてなされ、ヒータサブ12bに対する通電の停止及び開始(再開)が前記ゼロクロスカウンタのカウント値が「2」になるタイミングを基準としてなされるので、ヒータメイン12aに対する制御サイクルとヒータサブ12bに対する制御サイクルは、図8に示すように、供給交流電流の半周期分ずれることになる。
【0081】
また、前記内部メインタイマ及び内部サブタイマに設定するタイマ値を変えることにより、ヒータメイン12a及びヒータサブ12bのそれぞれに供給される電力量を制御することができる。例えば、前記タイマ値をゼロに設定すると、図9に示すように、ヒータメイン12a(以下、この実施の形態において負荷1という)及びヒータサブ12b(以下、この実施の形態において負荷2という)のそれぞれに100%の電力量が供給される。この場合、負荷1及び負荷2全体に対する供給交流電流波形のピーク値は、各負荷1、2に対する供給交流電流波形のピーク値の2倍となる。
【0082】
更に、前記第一の実施の形態の場合と同様に、前記タイマ値を変えていくと、図10及び図11に示すように、各負荷1、2のそれぞれに対して83%、67%、50%、33%、17%の電力量を供給することができる。これらの場合において、負荷1に対する制御サイクルと負荷2に対する制御サイクルは、供給交流電流波形の周期の1.5倍の周期となり、それらがその供給交流電流波形の半周期分ずれていることから、各負荷1、2に対する供給電流が急激に立ち上がるタイミングが重なることがない(負荷1+2参照)。従って、負荷1及び負荷2全体に対する供給交流電流波形が急激に変化する回数及びその変化量が従来の位相制御の場合(図17参照)に比べて低減し、ノイズ及び高調波の発生量も低減する。また、負荷1及び負荷2全体に対する制御サイクルも供給交流電流波形の周期の1.5倍の周期(周波数33Hzに対応)となり、外部の照明機器等にフリッカの悪影響を与えることもない。
【0083】
第二の実施の形態では、各負荷1、2(ヒータメイン12a、ヒータサブ12b)に対する制御サイクルは、供給交流電流波形の半周期分ずらしたものとなっていたが、供給交流電流波形の1周期分ずらすこともできる。この場合も、各負荷1、2に対する供給交流電流が急激に立ち上がるタイミングは重なることがない。
【0084】
また、第二の実施の形態では、前記タイマ値は、負荷1(ヒータメイン12a)及び負荷2(ヒータサブ12b)に対して同じ値が設定されたが、それぞれ異なる値を設定してもよい。ただし、この場合、各負荷1、2に対して通電を開始するタイミングが重ならないように設定することが好ましい。
【0085】
更に、3つの負荷1、2、3に対する電力制御を前記第二の実施の形態に係る電力制御装置と同様に行うことも可能である。この場合、各負荷に対する制御サイクルが供給交流電流波形の周期の1.5倍(半周期の3倍)に設定され、それぞれが供給交流電流波形の半周期分ずつずれるように制御される。具体的な電力制御装置の構成は、図5に示す構成に加え、交流電源10から交流電流が供給される第三の負荷(負荷3)に対するON/OFF回路及び第三の負荷の温度を検出する温度センサが追加される。そして、制御ユニット20がゼロクロス検出器13からのゼロクロス検出信号と各温度センサからの温度検出信号に基づいて3つのON/OFF回路に対する制御信号を出力する。制御ユニット20の処理は、図6及び図7に示す処理手順に加え、第三の負荷に対するタイマ値の設定と、ゼロクロスカウンタのカウント値が「2」でないとの判定がなされたときに(S109でNO)、ゼロクロスカウンタのカウント値をゼロにリセットすると共に、第三の負荷に対する処理(S110、S111、及びS113に相当)がなされるようにする。
【0086】
このように3つの負荷の電力制御を行う場合も、各負荷に対するタイマ値を変化させることにより各負荷に供給される電力量を制御することができる。例えば、前記各実施の形態の場合と同様に、前記タイマ値を変えることにより、図12及び図13に示すように、各負荷1、2、3のそれぞれに対して83%、67%、50%、33%、17%の電力量を供給することができる。これらの場合において、負荷1に対する制御サイクル、負荷2に対する制御サイクル及び負荷3に対する制御サイクルは、供給交流電流波形の周期の1.5倍(半周期の3倍)の周期となり、それらが供給交流電流波形の周期の半周期分ずつずれていることから、3つの負荷1、2、3に対する供給電流が急激に立ち上がるタイミングが重なることがない(負荷1+2+3参照)。従って、負荷1、負荷2及び負荷3全体に対する供給交流電流波形が急激に変化する回数及びその変化量が従来の位相制御の場合(図17参照)に比べて低減し、ノイズ及び高調波の発生量も低減する。また、前述した各実施の形態の場合と同様に、制御サイクルが供給交流電流波形の周期の1.5倍の周期(周波数33Hzに対応)となり、外部の照明機器等にフリッカの悪影響を与えることもない。
【0087】
なお、前述した各実施の形態では、各負荷に対応した制御サイクルは、供給交流電流波形の周期の1.5倍(半周期の3倍)であったが、この制御サイクルは、従来の位相制御の制御サイクルである供給交流電流波形の半周期(図16及び図17参照)より大きければ任意に設定できる。ただし、その制御サイクルは、外部の照明機器等に与えるフリッカの影響を考慮して定めることが好ましい。
【0088】
また、前述した各実施の形態では、電力制御の対象となる負荷は、ヒータであったが、交流電流が供給される任意の負荷を前記電力制御の対象とすることができる。また、前述した各実施の形態では、負荷が搭載される機器は、電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機)であったが、これに限られるものではない。
【0089】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によれば、制御サイクル毎に任意のタイミングからその制御サイクルの終了タイミングまで負荷に対する通電を繰り返し行なうことができ、また、前記制御サイクルが交流電流波形の半周期の2以上の整数倍の周期となることから、通電の立ち上がりの周期は、従来の位相制御の場合に比べて長くなる。従って、ノイズや高調波の発生を極力抑えつつ、連続的な電力制御が可能となる電力制御装置を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態に係る電力制御装置を示す図である。
【図2】 図1に示す電力制御装置における制御ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】 図1に示す電力制御装置によるヒータに対する通電制御の状態を示すタイミングチャートである。
【図4】 各制御電力量に対応した供給交流電流波形を示す波形図である。
【図5】 本発明の第二の実施の形態に係る電力制御装置を示す図である。
【図6】 図5に示す電力制御装置における制御ユニットの処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図7】 図5に示す電力制御装置における制御ユニットの処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図8】 図5に示す電力制御装置による各ヒータに対する通電制御の状態を示すタイミングチャートである。
【図9】 2つの負荷に対する供給交流電流波形を示す波形図である。
【図10】 2つの負荷に対する各制御電力量に対応した供給交流電流波形を示す波形図(その1)である。
【図11】 2つの負荷に対する各制御電力量に対応した供給交流電流波形を示す波形図(その2)である。
【図12】 3つの負荷に対する各制御電力量に対応した供給交流電流波形を示す波形図(その1)である。
【図13】 3つの負荷に対する各制御電力量に対応した供給交流電流波形を示す波形図(その2)である。
【図14】 従来のゼロクロスオン・オフ制御による供給交流電流波形を示す波形図(その1)である。
【図15】 従来のゼロクロスオン・オフ制御による供給交流電流波形を示す波形図(その2)である。
【図16】 従来の位相制御による供給交流電流波形を示す波形図(その1)である。
【図17】 従来の位相制御による供給交流電流波形を示す波形図(その2)
【符号の説明】
10 交流電源 12 ヒータ
12a ヒータメイン 12b ヒータサブ
13 ゼロクロス検出器 14、14a、14b 温度センサ
15 制御ユニット 16 ON/OFF回路
16a ヒートメインON/OFF回路
16b ヒートサブON/OFF回路 20 制御ユニット

Claims (6)

  1. 負荷に供給する交流電流を制御する電力制御装置であって、
    前記負荷に供給すべき交流電流波形のゼロクロスポイントを検出するゼロクロス検出手段と、
    設定された時間を計測するタイマ手段と、前記ゼロクロス検出手段にて検出されるゼロクロスポイントを基準にして前記交流電流波形の半周期の倍の周期となる制御サイクルの先頭ゼロクロスポイントで前記タイマ手段を起動させるタイマ起動制御手段とを有し、前記制御サイクル毎に、前記タイマ手段による前記設定された時間計測の終了タイミングで通電を開始させるタイミングを制御するオンタイミング制御手段と、
    前記ゼロクロス検出手段にて検出されるゼロクロスポイントの数を計数するカウンタ手段と、前記カウンタ手段での計数値に基づいて前記制御サイクルの終端ゼロクロスポイントを検出する終端検出手段とを有し、前記終端検出手段が前記制御サイクルの前記終端ゼロクロスポイントを検出したときに前記終端ゼロクロスポイントで前記通電を停止させるオフ制御手段とを有し、
    前記負荷は、画像形成装置に搭載されたヒータであって、
    前記オンタイミング制御手段は、前記画像形成装置の動作モードであるウォームアップの動作モード、スタンバイモード、及び、プリント動作モードの各々に対応したタイマ値に基づいて前記動作モードにおける前記通電を開始させるタイミングを制御することを特徴とする電力制御装置。
  2. 前記負荷は、前記制御サイクルを定める前記交流電流波形の半周期の数以下の複数の負荷ユニットを有するものであって、
    前記オンタイミング制御手段は、少なくとも前記交流電流波形の半周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御し、
    前記オフ制御手段は、制御サイクルの終端ゼロクロスポイントで対応する負荷ユニットに対する通電を停止させることを特徴とする請求項1記載の電力制御装置。
  3. 前記負荷は、2つの負荷ユニットを有するものであって、
    前記オンタイミング制御手段は、前記交流電流波形の半周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御することを特徴とする請求項記載の電力制御装置。
  4. 前記負荷は、2つの負荷ユニットを有するものであって、
    前記オンタイミング制御手段は、前記交流電流波形の1周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御することを特徴とする請求項2記載の電力制御装置。
  5. 前記負荷は、3つの負荷ユニットを有するものであって、
    前記オンタイミング制御手段は、前記交流電流波形の半周期ずつずらした各負荷ユニットに対する制御サイクル毎に、通電を開始させるタイミングを制御することを特徴とする請求項記載の電力制御装置。
  6. 電子写真の手法に従って記録シート上にトナー像を形成する画像形成装置であって、
    前記記録シートを加熱するヒータを備え、該ヒータの加熱により前記トナー像を前記記録シートに定着させる定着器と、
    負荷となる前記ヒータに供給する交流電流を制御する請求項1乃至のいずれかに記載の電力制御装置とを有することを特徴とする画像形成装置。
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