JP3970596B2 - 定着器の熱源の電力供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置の定着器の熱源に供給される電力を制御し、周辺機器に対してフリッカーを発生させることのない定着器の熱源の電力供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置は、コピー用紙上にトナー像を形成し、そのトナーをコピー用紙に定着させる定着器を有している。さらに、定着器内には、トナーをコピー用紙に定着するための熱源を有する。この熱源は供給電源から定格電流が供給される。
【0003】
また、熱源の温度は温度検知部により検知され、この検知結果と予め設定した温度幅(以下、設定温度という)とを比較する。熱源の温度が所定の設定温度よりも高い場合には定格電流の供給を断ち、熱源の温度が所定の設定温度よりも低い場合には定格電流の供給を繋げて、熱源への定格電流の供給を制御する。すなわち、熱源をオン・オフにより制御を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上で述べたような制御は、例えば、熱定着ローラを用いた定着器であり、この定着器に用いられる熱源が、赤外線ランプ、ハロゲンヒータランプ、ニクロム線ヒータ等を配設したもの、あるいは加熱ローラの内周面または外周面にセラミックヒータ等の面状の抵抗発熱層を形成したもの等である場合には、以下のような問題がある。
【0005】
先ず、加熱ローラの表面温度を設定温度内に制御する際に、熱源をオン・オフさせるが、熱源のオンによる加熱またはオフによる冷ましの効果が加熱ローラの表面温度に反映されるまでに時間の遅れ(タイムラグ)が生じて、実際の温度が一時的に設定温度を超えてしまうオーバーシュート現象、または設定温度を保つために、加熱ローラの表面温度が設定温度値を中心としてかなりの幅で上下する温度リップルがある。
【0006】
また、多量のコピーやプリントを行う画像形成装置においては、連続して記録紙を搬送して定着が行なわれるために記録紙との接触により加熱ローラの温度がかなり急激に奪われ、少量または中量機の場合よりも加熱ローラに対して多くの熱量を提供することが必要となるとともに、加熱ローラの表面温度の変動が激しくなる。
【0007】
この結果、加熱ローラの表面温度を設定温度に保とうとし、頻繁に熱源のオン・オフを繰り返すものとなり、繰り返しのオン毎に突入電流が、すなわち断続的に熱源および回路等に多大な突入電流が流れ、上述したものよりも、さらに悪影響を生じさせる。
【0008】
本発明の目的は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、オーバーシュート現象や温度リップルを抑え、熱源をオンした際に生じる突入電流を抑えることができる定着器の熱源の電力供給装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係わる定着器の熱源の電力供給装置は、シートが搬送される装置の空間内に熱雰囲気と熱風とを形成し、それらの熱により定着を行なう定着器の熱源と、定着器の熱源に電力供給可能な供給電源と、定着器内の温度を検知する検知部と、定着器の熱源への電力供給を制御する電力制御部と、供給電源からの電力を、電力制御部を介して定着器の熱源に供給するか否かを切り換えるための切換部と、検知部により検知された温度と予め設定された所定温度と所定の上限温度と所定の下限温度とに基づいて、切換部を作動させて電力制御を行う制御部とを有し、電力制御部は、供給電源の一方の端子に接続される一次端子と、供給電源の他方の端子に接続される二次端子と、一次端子と二次端子間を1:nにし、熱源に接続される中間端子とを備えたオートトランスからなり、熱源と電力制御部とは供給電源に並列に接続され、切換部は、3つの切換手段を有し、切換部の切換動作により、熱源への電力を、直接に熱源へ供給する回路と、電力制御部の中間端子を介して熱源へ供給する回路とが構成されるように接続され、制御部は、検知部により検知された温度が、所定温度より高く且つ所定の上限温度から所定の下限温度に向かう場合は、電力を電力制御部の中間端子を介して熱源へ供給する回路となるように切換部を作動させ、さらに、所定温度より低く且つ所定の下限温度から所定の上限温度に向かう場合は、電力を直接に熱源へ供給する回路となるように切換部を作動させることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係わる定着器の熱源の電力供給装置は、熱源は、ヒータまたはヒータランプであることを特徴とし、請求項3に係わる定着器の熱源の電力供給装置は、制御部は、電力を直接に熱源へ供給する回路を構成する時、または、電力を電力制御部の中間端子を介して熱源へ供給する回路を構成する時には、ゼロクロスにおいて切換部にオフの動作をさせ、この後適宜期間遅らせて切換部にオンの動作をさせるように、切換部を作動させて、熱源への供給電力を制御することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図に基づいて説明する。図1に本発明の定着器の熱源10の電力供給装置の構成図を示す。図1に示すように、定着器の熱源10の電力供給装置は、定着器の熱源10と供給電源20と検知部30と電力制御部40と切換部50と制御部60から構成される。
【0014】
先ず、定着器は、シート材が搬送される定着装置の空間内に熱雰囲気と熱風とを形成し、それらの熱によりシート材に担持したトナーを融解させて定着する形式ものである。さらに、この方式の熱源は、複数の帯状ヒータが配設したものをユニット化したものであり、そのユニット化したものを定着部内に取付けたものである。熱源10は、供給電源20に電力供給ができるように接続されている。
【0015】
なお、先で述べた方式のほかに、内部に、熱源として、赤外線ランプ、ハロゲンヒータランプ、ニクロム線ヒータ等を配設したもの、あるいは加熱ローラの内周面または外周面上にセラミックヒータ等の面状の抵抗発熱層を形成した加熱ローラ等に適用しても良い。
【0016】
供給電源20は、定着器の熱源10に電力供給ができるように接続されている。さらに詳しく述べると、定着部の熱源10と電力制御部40は供給電源20に並列接続されている。定着部の熱源10および電力制御部40の供給電源20の入力側には、各々切換部50が直列接続されている。供給電源20には図示しないDC電源が接続され、このDC電源から制御部60に電源が供給される。
【0017】
電力制御部40は、定着器の熱源10への電力供給を制御するものであり、具体的には、供給電源20の入力側に接続される一次端子41と、供給電源20の出力側に接続される二次端子42と、熱源10の供給電源20の入力側に接続され、一次巻線と二次巻線の巻線比を1:nにする中間端子43を備えたオートトランスである。なお、巻線比nの設定は任意ではあるが、この実施態様ではnを1とし、一次端子41と二次端子42の間を半分とするように中間端子43を設ける。また、中間端子43は、切換部50を介して、定着器の熱源10の供給電源20の入力側に直列接続される。
【0018】
切換部50は、供給電源20からの電力を、電力制御部40を介して定着器の熱源10に供給するか否かを切り換えるものであり、検知部30の検知結果に基づいて作動するものである。この実施態様において、検知部30はソリッドステートリレー(以下、「SSR」と呼ぶ。)が用いられる。SSRは、制御部60に接続され、ゼロクロスまたはゼロクロス後適宜期間(dt)遅れて作動する。なお、以下の動作説明では、ゼロクロス後適宜期間(dt)遅れたもので説明する。また、この実施態様において、各SSR50に、ゼロクロスまたはゼロクロス後適宜期間(dt)遅れて作動する特性を持たせているが、この動作を制御部60で行っても良い。
【0019】
なお、本発明の実施の形態においては、切換部50は、定着器の熱源10の入力(以下、「SSR1」と呼ぶ)、電力制御部40の供給電源20の入力(以下、「SSR2」と呼ぶ)、定着器の熱源10の供給電源20の入力(以下、「SSR3」と呼ぶ)に、各々、直列接続している。
【0020】
検知部30は、定着器の温度を検知するものであり、具体的にはサーミスタ等の温度センサである。検知部30は制御部60に接続され、検知された温度は制御部60により監視されている。
【0021】
制御部60は、CPU61と、定着器の電力制御のためのプログラムが書き込まれたROM62と、検知部30による検知結果を一時的に記憶するRAM63と、タイマー64を備える。ROM62には、一例として、予め設定された所定温度または異なる温度の閾値、もしくは予め所定温度を設定し、その設定値から異なる温度の閾値に基づき各SSRの切り換えを行う、すなわち電力制御部40を介して定着器の熱源10に供給するか否かを行うための条件が書き込まれている。タイマー64は、図示されていない画像形成装置の電源投入時から切断までの時間の経過を計測するものであり、その計測に基づいて制御が行われる。
【0022】
次に、本発明の実施の形態の動作について、図2、3、4を用いて説明する。図示されていない画像形成装置の電源が投入されると、制御部60のCPU61が立ち上がり、ROM62に格納されたプログラムに基づいて、定着器の熱源10の電源供給の制御を開始する。先ず、検知部30で定着器内の温度を検知し(ステップ1)、この検知結果を温度に対応した電圧値に変換したものをCPU61が取り込む。
【0023】
次いで、検知部30から取り込んだ定着の温度Tempが、予め設定された所定温度Temp(th)と比較して高いか否かをチェックする(ステップ2)。さらに、この温度Tempが所定温度Temp(th)より高いとチェックされた場合には、この温度Tempが、所定温度の閾値の上限Temp(up)にあるかまたはその所定温度の閾値の上限Temp(up)から下限Temp(lp)に向かっているかをチェックする(ステップ3)。
【0024】
この温度Tempが、所定温度Temp(th)の閾値の上限Temp(up)にあるか、またはその所定温度Temp(th)の閾値の上限Temp(up)から下限Temp(lp)に向かっている場合には、SSR1がオンされているかをチェックする(ステップ4)。SSR1がオンされている場合はステップ4−1からステップ4−2を実行して、SSR1をオフし、SSR2およびSSR3をオンする(ステップ5)。
【0025】
この動作により、供給電源20、SSR2、電力制御部40、SSR3、熱源10間で閉回路が形成され、電力制御部40の中間端子43から熱源10の入力に流れる電流を半分とし、熱源10に供給電源20からの電力を4分の1に制御することができる。この結果、図2に示すように、定着器内の温度の変化の勾配、特に上限から下限の勾配が緩やかとなり、オーバーシュート現象をなくすことができる。さらに、頻繁に熱源10のオン・オフがなくなり、継続的に熱源10および回路等に多大な突入電流を流すことが防止することができる。
【0026】
また、各SSRのオン・オフが、ゼロクロス後適宜期間(dt)遅らせて行なわれるため、熱源10および回路等に多大な突入電流を流すことが防止することができる。なお、ゼロクロス後適宜期間(dt)は、14mSec程度である。
【0027】
次いで、検知部30から取り込んだ定着の温度Tempが、所定温度の閾値の下限Temp(lp)にあるかをチェックする(ステップ6)。検知された温度が、所定温度の閾値の下限Temp(lp)にない場合は、ステップ5を繰り返す。検知された温度が、所定温度の閾値の下限Temp(lp)にある場合は、ステップ8−1に移行する。
【0028】
一方、検知部30から取り込んだ定着の温度Tempが、予め設定された所定温度Temp(th)と比較して低い場合には、その温度が、所定温度の閾値の下限Temp(lp)にあるか、またはその所定温度の閾値の下限Temp(lp)から上限Temp(up)に向かっているか否かをチェックする(ステップ7)。
【0029】
この温度Tempが、ステップ7を満たしている場合には、SSR2およびSSR3がオンされているかをチェックする(ステップ8)。SSR2およびSSR3がオンされている場合はステップ8−1からステップ8−2を実行して、SSR2およびSSR3をオフし、SSR1をオンする(ステップ9)。この動作により、供給電源20、SSR1、熱源10間で閉回路が形成され、供給電源20の電力が熱源10のみに供給される。
【0030】
次いで、検知部30から取り込んだ定着の温度Tempが、所定温度の閾値の上限Temp(up)にあるかをチェックする(ステップ10)。検知された温度Tempが、所定温度Temp(th)の閾値の上限Temp(up)にない場合は、ステップ10を繰り返す。検知された温度Tempが、所定温度の閾値の上限Temp(up)にある場合は、ステップ4−1に移行する。
【0031】
【発明の効果】
オーバーシュート現象、リップル、フリッカー等を抑え、熱源をオンした際に生じる突入電流を抑えることができる。また、電力を制御する際に生じる逆電流による装置の破壊を防止することがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定着器の熱源の電力供給装置の構成図。
【図2】 本発明の定着器の熱源の電力供給装置の動作を示す図。
【図3】 本発明の定着器の熱源の電力供給装置の制御のフローチャート。
【図4】 図3の続きのフローチャート。
【符号の説明】
10 定着器の熱源
20 供給電源
30 検知部
40 電力制御部
50 切換部
60 制御部
Claims (3)
- シートが搬送される装置の空間内に熱雰囲気と熱風とを形成し、それらの熱により定着を行なう定着器の熱源と、定着器の熱源に電力供給可能な供給電源と、定着器内の温度を検知する検知部と、定着器の熱源への電力供給を制御する電力制御部と、供給電源からの電力を、電力制御部を介して定着器の熱源に供給するか否かを切り換えるための切換部と、前記検知部により検知された温度と予め設定された所定温度と所定の上限温度と所定の下限温度とに基づいて、前記切換部を作動させて電力制御を行う制御部とを有し、
前記電力制御部は、前記供給電源の一方の端子に接続される一次端子と、前記供給電源の他方の端子に接続される二次端子と、前記一次端子と前記二次端子間を1:nにし、前記熱源に接続される中間端子とを備えたオートトランスからなり、
前記熱源と前記電力制御部とは前記供給電源に並列に接続され、
前記切換部は、3つの切換手段を有し、前記切換部の切換動作により、前記熱源への電力を、直接に前記熱源へ供給する回路と、前記電力制御部の前記中間端子を介して前記熱源へ供給する回路とが構成されるように接続され、
前記制御部は、前記検知部により検知された温度が、前記所定温度より高く且つ前記所定の上限温度から前記所定の下限温度に向かう場合は、電力を前記電力制御部の前記中間端子を介して前記熱源へ供給する回路となるように前記切換部を作動させ、さらに、前記所定温度より低く且つ前記所定の下限温度から前記所定の上限温度に向かう場合は、電力を直接に前記熱源へ供給する回路となるように前記切換部を作動させることを特徴とする定着器の熱源の電力供給装置。 - 前記熱源は、ヒータまたはヒータランプであることを特徴とする請求項1記載の定着器の熱源の電力供給装置。
- 前記制御部は、電力を直接に前記熱源へ供給する回路を構成する時、または、電力を前記電力制御部の前記中間端子を介して前記熱源へ供給する回路を構成する時には、ゼロクロスにおいて前記切換部にオフの動作をさせ、この後適宜期間遅らせて前記切換部にオンの動作をさせるように、前記切換部を作動させて、前記熱源への供給電力を制御することを特徴とする請求項1または2記載の定着器の熱源の電力供給装置。
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