JPH06332338A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH06332338A
JPH06332338A JP13887793A JP13887793A JPH06332338A JP H06332338 A JPH06332338 A JP H06332338A JP 13887793 A JP13887793 A JP 13887793A JP 13887793 A JP13887793 A JP 13887793A JP H06332338 A JPH06332338 A JP H06332338A
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JP
Japan
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heating element
temperature
heater
power
heater heating
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JP13887793A
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Yukihide Ushio
行秀 牛尾
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発熱体の長手方向に対する温度分布の差(端
部昇温)を抑えた定着装置を安価に提供する。 【構成】 発熱体であるヒータユニット20を有し、そ
のヒータユニット20の温度を検出する温度検出回路3
と、検出される温度を基にヒータユニット20の給電制
御と設定温度を継続させるCPU4と、ヒータユニット
20に給電を行なう給電スイッチ回路6からなり、ヒー
タユニット20は複数のヒータ発熱素子24,25,2
6と、温度に応じて自己抵抗値が変化する温度係数を持
つ複数の温度係数抵抗素子であるPTCサーミスタ8
0,81,82と、から構成され、ヒータユニット20
の温度分布に応じヒータ発熱素子24,25,26の電
力通電経路を切替え、電力配分を切替える、温度調整を
行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置における記録
紙の温度定着を行ない記録紙に画像を定着させることを
目的とした定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録装置の定着装置は、図17に
示すように構成されている。
【0003】図17において、1001は、発熱体の給
電制御が不能になった時に温度暴走を未然に防ぐために
設けられている安全回路であり、検出制御回路部と発熱
体に給電される実際の電流を検出する電流検出用トラン
ス1011と発熱体通電強制遮断用リレー112により
構成されている。1002は、ヒータユニットであり、
基本的には発熱体1023と温度ヒューズ1021と前
記発熱体1023の温度検出を行なうサーミスタ102
2で構成されている。1003は温度検出回路であり、
発熱体1023の温度変化に応じ抵抗値が変化するサー
ミスタ1022に固定抵抗Rを直列接続して、その分圧
された電位を検出することで温度を電圧変換しているも
のである。1004は本定着装置を制御するマイクロプ
ロセッサ(以降、CPUと略す。)であり、同時に記録
装置の動作制御なども実行している。本CPU1004
は、A/D変換機能を保有するCPUであって、基本的
には、温度検出回路1003によって検出された電圧値
結果を基に発熱体1023の温度制御を実行するもので
ある。1005は、給電スイッチ駆動回路でCPU10
04により出力されるヒータ給電指示信号によって指示
された発熱体1023の給電有無を1006の給電スイ
ッチ回路により伝達するものである。尚、ヒータ給電指
示信号は、給電スイッチ駆動回路1005に入力される
と共に後述する安全回路1001にも入力されている。
1006は、給電スイッチ回路であり、実際にヒータ発
熱体1023に給電を実行し発熱させるか否かを実行す
るヒータ発熱体1023のためのAC電源給電リモート
スイッチである。また、給電スイッチ回路1006は、
DC/AC分離するフォトトライアックカプラ1061
とヒータ給電をスイッチングするトライアック1062
とそのトライアック1062のスイッチングの際、発生
し得るノイズを除去するスパークキラー1063が主た
る構成部品である。
【0004】次に、定着装置構成の主たるブロック10
01,1002,1003,1004,1005,10
06についての基本的機能を簡単に説明する。安全回路
1001は、通常ヒータ発熱体の温度制御中は作動しな
いものである。この安全回路1001が作動する時は、
ヒータ発熱体の給電がヒータ給電指示信号により制御さ
れなくなったと判断された時である。具体的には、CP
U1004から出力されるヒータ給電指示信号と電流検
出用トランス1011で検出されるヒータ発熱体102
3への実際の通電状況であるヒータ電流とを安全回路1
001中の検出制御回路により、常時比較検出して不一
致が検出されると発熱体通電強制遮断用リレー1012
(以降、単にリレー1012と略す。)を作動させヒー
タ発熱体1023への給電を強制的に遮断する安全機構
である。制御動作は、電源投入後ヒータ発熱体1023
に給電を実行する前にリレー1012をオンし、ヒータ
発熱体1023への給電を可能にする。その後、CPU
1004から入力されるヒータ給電指示信号と電流検出
用トランス1011により検出される結果とを常時、比
較監視してヒータ給電指示信号がヒータ発熱体1023
への給電をオフしているにも拘らず所定時間以上、電流
検出用トランス1011に電流が流れていると検出する
と安全回路1001中の検出制御回路により無条件にリ
レー1012を遮断するのである。つまり、CPU10
04による制御が正常に実行されている時は、ヒータ給
電指示信号と電流検出用トランス1011による検出結
果は常時一致しているためリレー1012は遮断されな
い。しかし、例えば、CPU1004の暴走とか、トラ
イアック1062のスイッチ部品の故障とか予期できな
い異常が発生した時は、ヒータ給電指示信号と電流検出
用トランス1011による検出結果は不一致となり、ヒ
ータ発熱体1023への給電の基となるAC電源の供給
路を強制的に直接リレー1012で遮断するのである。
【0005】この安全回路1001は、後述するヒータ
制御や温度プロテクタである温度ヒューズ1021によ
る安全対策とは独立し、更に安全が維持される為の安全
機構なのである。また、回路構成は、ディスクリート素
子によるハード回路でシンプルな構成であるため信頼性
も高い安全機構である。この安全回路1001の存在
は、より以上の安全機構として記録装置の定着温度制御
に用いられている例も多いのである。
【0006】ここで、図18を例にヒータユニット10
02の構成を簡単に述べることにする。尚、図18にお
いては、説明を容易にするためにセラミックヒータを用
いた例を述べるが、ハロゲンヒータやヒータ用PTCサ
ーミスタのようなヒータであっても良いことは言うまで
もない。
【0007】ヒータ発熱体1023は、セラミック基台
に抵抗発熱体を印刷したものであって、その発熱体の電
力はI2 Rで計算される値である。つまり、 ヒータ電力=(AC電圧/抵抗発熱体の抵抗値)2 ×抵
抗発熱体の抵抗値 で計算される。仮にAC供給電圧を100Vとし、抵抗
発熱体の抵抗値を20Ωとした場合、 ヒータ電力=(100V/20Ω)2 ×20Ω=500
W と算出される。この500W電力が熱となり昇温してい
くのである。
【0008】一方、温度ヒューズ1021は、ヒータ発
熱体1023に対して直列接続され、ヒータ発熱体10
23の裏側に固定され取付けられている。つまり、ヒー
タ発熱体1023の極く近傍に取付けられてヒータ発熱
体1023の温度暴走時にヒータ発熱体1023への給
電を物理的に遮断する安全装置である。この温度ヒュー
ズ1021は、例えば、バイメタルを利用したサーモス
イッチを用いている場合があるが、特に限定されず、予
め設定された温度に達すると物理的に遮断するものであ
れば良いのである。
【0009】また、サーミスタ1022は、温度ヒュー
ズ1021の場合と同様に、ヒータ発熱体1023の裏
側に固定され取付けられている。つまり、構成として
は、ヒータ発熱体1023の極く近傍に取付けられてヒ
ータ発熱体1023の温度状態を検出できるのである。
しかし、サーミスタ1022は、ヒータ発熱体1023
と温度ヒューズ1021に対して図中2つのコネクタで
示す如く、電気的には独立して配線されている。
【0010】尚、図18において挙げたヒータ発熱体1
023は、発熱体1本で構成されている例であるが、ヒ
ータ発熱体が2本で構成されている場合、少なくとも図
17で示す安全回路1001、給電スイッチ回路100
6をヒータ発熱体1023に対し、1対1で対応する必
要がある。つまり、安全回路1001、温度ヒューズ1
021、ヒータ発熱体1023、給電スイッチ1006
を各々直列に接続したものを1ブロックと考え、2ブロ
ック用意して各ブロックをそれぞれ並列に接続すること
になるのである。しかし、説明を容易にするために発熱
体が1本で構成されている例について述べていくことに
する。
【0011】次に、温度検出回路1003とCPU10
04で構成される給電指示制御手段は、サーミスタ10
22での温度に対する抵抗値の変化を温度検出回路10
03で温度−電圧変換し、CPU1004に検出値を伝
達する。その検出結果を基にCPU1004は、プログ
ラムを実行しヒータ給電指示信号によるヒータ発熱体1
023への給電を指示したり、停止したりしてヒータ発
熱体1023の温度を所望の値になるようソフト処理を
実行している。尚、CPU1004は、サーミスタ10
22での検出温度が設定温度に比べ低ければ、ヒータ発
熱体1023をオンする。逆に、サーミスタ1022で
の検出温度が設定温度に比べ高ければ、ヒータ発熱体1
023をオフするだけで、ヒータ発熱体1023の給電
量を制御するものではない。
【0012】最後に、給電スイッチ駆動回路1005及
び、給電スイッチ回路1006で構成される給電スイッ
チ回路手段は、CPU1004からのヒータ給電指示信
号を基にトライアック1062を導通させたり、遮断さ
せたりすることでヒータ発熱体1023への給電をスイ
ッチングするよう構成されている。つまり、ヒータ給電
指示信号で給電が指示されると給電スイッチ駆動回路1
005が、次段のフォトトライアックカプラ1061の
LEDを点灯させる。LEDが点灯するとフォトトライ
アックカプラ1061は、ゼロクロス回路が作動してA
C電源がゼロボルト(実際には、ゼロボルト近傍であ
る)になった時点でトライアック部を導通させる。フォ
トトライアックカプラ1061のトライアック部が導通
状態になると連動して、トライアック1062が導通と
なりヒータ発熱体1023に給電されるのである。
【0013】一方、ヒータ給電指示信号で給電の停止が
指示されると給電スイッチ駆動回路1005が、次段の
フォトトライアックカプラ1061のLEDを消灯させ
る。LEDが消灯すると同じくフォトトライアックカプ
ラ1061のゼロクロス回路が作動してAC電源がゼロ
ボルト(実際には、ゼロボルト近傍である)になった時
点でトライアック部を遮断させる。そして、フォトトラ
イアックカプラ1061のトライアック部が遮断状態に
なると連動してトライアック1062が遮断となりヒー
タの給電は停止されるのである。つまり、ヒータ発熱体
1023はCPU1004のヒータ給電指示信号によっ
て、AC電源のゼロボルトになる所を境に給電された
り、遮断されたりのスイッチングを実行するのである。
【0014】この制御をゼロクロスによる波数制御方式
と呼んでいる。従って、ヒータ発熱体1023をオンす
れば、予め設定されているヒータ電力で点灯される。ま
た、オン/オフの最小周期単位は、給電源であるAC電
源の交流周期の1/2(50Hzなら10ms,60H
zなら約8ms)となる。
【0015】次に、図19のタイミングチャートを用い
て、従来例の動作説明を簡単に行なう。尚、本場合のヒ
ータ発熱体1023の電力は、前述した如く500Wと
して説明をしていくことにする。AC電源が100Vの
場合は50Hzで、200Vの場合は60Hzで、常に
一定周期のsin波で入力される。今、電源が投入され
ると安全回路1001のリレー1012は、ヒータ給電
指示信号がオンされる前に導通され、記録装置の初期化
が実行される。そして、初期化が終了すればCPU10
04により、ヒータ給電指示信号がオンされヒータ発熱
体1023に給電が実行される。始めは、ヒータ発熱体
1023を所望温度まで立ち上げるべき制御がなされ
る。つまり、ヒータ発熱体1023には、500Wフル
通電による温度上昇を実行する。この所望温度までの立
ち上げ期間をウエイト状態と呼び、図示する如くヒータ
温度が設定温度Tに達するまでを指し、ヒータ電力を1
00%使い立ち上げる。尚、このウエイト期間中は、記
録動作に必要な定着温度に達していないために記録装置
としては、ノットレディと位置づけられ記録動作の実行
はできないのである。
【0016】次に、ヒータ発熱体1023が立ち上がる
と記録装置はレディとなり、記録動作が可能になる。そ
して、記録装置は、記録動作中であるプリント状態と記
録動作待機中であるスタンバイ状態のどちらかの状態と
なる。いずれの状態にしても、ヒータ発熱体1023の
温調は、設定温度Tを維持するようにサーミスタ102
2からの温度検出情報に応じ、給電の有無を実行する。
但し、前述した如く本制御方式は、ゼロクロスによる波
数制御方式であるため、温度検出に応じての応答は、図
中に示す如くヒータ給電指示信号によりオンの指示がで
れば、td1で示すオンディレーを生じ最低であっても半
波分ヒータに給電されるのである。また、ヒータ給電指
示信号によりオフの指示がでれば、td2で示すオフディ
レーを生じる。
【0017】最後にプリント時とスタンバイ時における
ヒータ発熱体1023の温調具合の違いについて簡単に
説明する。プリント時とスタンバイ時における違いは、
ヒータ発熱体1023のオンしている時間とオフしてい
る時間の比率が異なる所である。つまり、プリント時
は、記録紙を定着するため熱が記録紙に奪われてしま
い、スタンバイに比べ比較的ヒータ発熱体1023をオ
ンしている期間が多いのである。しかし、ヒータ発熱体
1023の電力は、500W共通である為にプリント時
でもスタンバイ時でも関係なくヒータ発熱体1023に
給電される電力は共通になる。つまり、図示する如くプ
リント時とスタンバイ時の各平均電力の差があるもの
の、瞬時的にオンされる瞬時電力は同じである。また、
プリント時においては、ヒータ発熱体1023のオン/
オフ周期が短くなればなる程制御温度のリップルが大き
くなってしまう。
【0018】従って、ヒータ発熱体1023に給電され
る電力は、図中下に示す如くウエイト時では全電力を消
費する。また、スタンバイ,プリント時は、ある期間の
み全電力を消費するが電力を消費しない期間も存在す
る。つまり、平均消費電力で考えるとウエイト時を10
0%とし、スタンバイ時では例えば、30%位であった
り、また、プリント時では例えば60%位であったりす
るのである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例ではヒータ温調制御をあくまでも波数制御方式で実
行している為、例えば、500Wヒータ発熱体を使用し
ていればAC電源周波数の1/2周期を最低単位として
500W電力をオン/オフすることになる。つまり、ヒ
ータ発熱体で決定する電力を或る単位時間でPWM制御
することになる。一方、記録装置は、ウエイト/プリン
ト/スタンバイと基本的に3状態のヒータ温調が存在す
る。ウエイト時においては、できるだけ速い時間でヒー
タ温度を立ち上げる為、ヒータ発熱体を100%オン状
態にしてヒータ温度の立ち上げをする。そして、スタイ
バイ時には、立ち上がった温度を維持するためヒータを
比較的長い周期で少しの時間オンするようになる。ま
た、プリント時には、記録紙の温度定着を実行すること
から、記録紙に奪われる熱量を補う為にヒータ発熱体を
比較的短い周期でオンするようになる。
【0020】従って、スタンバイ、プリント時を満足す
る程度のヒータ電力でヒータを設定すれば、ウエイト時
の時間が長くなり、記録装置としての記録動作待ち時間
ゼロというメリットが潰されてしまい、商品価値を低下
させるという致命的な欠点となってしまうのである。
【0021】一方、ウエイト時を満足する程度のヒータ
電力でヒータ発熱体を設定すれば、逆にプリント/スタ
ンバイ時には多大な電力のヒータ発熱体を波数制御によ
るオン/オフチョッパすることとなり、ヒータオン時の
電源消費電力とヒータオフ時の電源消費電力の差が大き
くなる。
【0022】しかし、現状においては、ウエイト時間を
満足させるヒータ電力でヒータ発熱体を選定し、波数制
御方式による温調制御を実施している為、以下に示す欠
点がある。
【0023】多大電力設定のヒータ発熱体でプリント
時の温調を実行する為、温調精度が細かくできず温度リ
ップルが大きくなり、定着ムラが発生する場合がある。
その為の対策を実施するとコストアップとなってしま
う。
【0024】ヒータオン時/オフ時の電源消費電力の
差が大きくなるために、近年においては、IEC555
−part3でフリッカなどの電源変動規制で定められ
る規格により、ヒータオン時とオフ時の消費電力差を所
定以下に抑えなくてはならない。
【0025】ヒータ発熱体を複数本で構成し、ヒータ
電力を適切に使用するにしてもヒータ発熱体と駆動回路
とを1対1で対応させる為、かなりのコストアップにな
ってしまう。
【0026】次に、プリント時においては更なる問題点
がある。それは、プリント時におけるヒータ発熱体の長
手方向に対する温度分布である。ウエイト時やスタンバ
イ時では、記録紙がヒータ発熱体を通過しないために長
手方向に対し、均一電力であるヒータ発熱体の温度分布
は一様である。しかし、プリント時では、記録紙がヒー
タ発熱体の熱を奪っていく為にヒータ発熱体の長手方向
に対する温度分布は一様でなくなるのである。つまり、
記録紙幅がヒータ発熱体の幅に近い場合は、ヒータ発熱
体の温度分布が均一となる。しかし、記録紙幅がヒータ
発熱体の幅より狭い場合は、記録紙が通過する部分に比
べ、記録紙が通過しない部分の温度は遥かに高い温度に
なってしまうのである。まして、葉書や封筒のように記
録紙の厚みが厚い程、記録紙による熱の奪う量が増える
ために温度分布の差は顕著になるのである。
【0027】基本的にヒータ温度の設定は、記録紙を定
着する為に温調するものであるから記録紙が通過する部
分に合わせ温調される。また、ウエイトを満足するヒー
タ電力で設定されていたため、特に長手方向に対する温
度分布の差は避けられないという欠点がある。(以降、
この長手方向に対する温度分布の差が顕著に現れること
を「端部昇温」と呼ぶことにする。) 従って、端部昇温を防止するために連続プリントを実行
しているうち、記録紙の通過しない部分の温度が所定温
度以上に上昇してしまった時は、プリント実行を一端中
断して長手方向に対する温度分布を整える必要がある。
従って、高速対応の記録装置になればなる程、逆に端部
昇温による記録動作中断という相反する現象が発生する
という欠点となる。
【0028】そのためにヒータ発熱体を複数設け、必要
に応じ適切なヒータ電力で駆動することを実施したりす
る。しかし、この方法では、複数設けたヒータ発熱体を
駆動すべき駆動回路の増設など更なるコストアップとな
ってしまうという欠点もある。
【0029】本発明は、上記従来技術の問題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、発熱
体の長手方向に対する温度分布の差(端部昇温)を抑え
た定着装置を安価に提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、発熱体を有し、該発熱体の温度を
検出する温度検出手段と、該温度検出手段により検出さ
れる温度情報を基に前記発熱体の給電制御と設定温度を
継続させるための給電指示制御手段と、該給電指示制御
手段によって前記発熱体に給電を直接実行する給電スイ
ッチ回路手段と、からなる発熱体の温度調整手段を有す
る定着装置において、前記発熱体は、部分的に温度調整
可能であることを特徴とする。
【0031】そして、前記発熱体は、複数の発熱素子
と、温度に応じて自己抵抗値が変化する温度係数をもつ
複数の温度係数抵抗素子とから構成され、前記発熱体の
温度に応じ前記発熱素子の電力配分を切替える発熱体の
発熱量配分切替え手段を有する。
【0032】また、前記複数の温度係数抵抗素子は、前
記発熱素子に対して予め定められている位置に設置さ
れ、かつ前記発熱素子と直列、或いは、並列に接続さ
れ、前記発熱素子の電力通電経路を切替えるとよい。
【0033】前記給電指示制御手段と給電スイッチ回路
手段は、各1つで構成するとよい。
【0034】さらに前記発熱体を構成する温度係数抵抗
素子は、正の温度係数をもつPTCサーミスタ、或い
は、負の温度係数をもつNTCサーミスタによって構成
され、少なくとも1つ以上の発熱体の発熱量配分切替え
手段を有するとよい。
【0035】さらにまた、前記発熱体を構成する複数の
温度係数抵抗素子が少なくとも2種類以上の温度係数を
もつとよい。
【0036】一方、前記発熱体は、複数の発熱体より構
成され、使用する発熱体の数を切替える発熱体選択スイ
ッチ手段を設けることもできる。
【0037】そして、前記給電指示制御手段と給電スイ
ッチ回路手段は各1つ、或いは、前記発熱体の数より少
ない数で構成するとよい。
【0038】また、前記発熱体選択スイッチ手段により
使用する発熱体を選択する時は、前記給電スイッチ回路
手段により前記発熱体に給電していない時に切替えると
よい。
【0039】さらに、環境温度を検出する環境温度検出
手段を有し、該環境温度検出手段による検出結果に基づ
き、前記発熱体選択スイッチ手段が、発熱体の数を決定
できる。
【0040】使用者が、操作可能な入力手段、或いは、
外部機器からのインタフェースを介した情報コミュニケ
ーション手段によって、前記発熱体選択スイッチ手段が
前記複数の発熱体のうち使用する発熱体の数を決定でき
る。
【0041】
【作用】上記のように構成された定着装置では、発熱体
が部分的に温度調整可能であるため、発熱体が部分的に
熱を奪われても、その奪われた部分について温度調整で
きる。
【0042】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0043】(第1実施例)図1〜図5を用いて第1実
施例について説明する。
【0044】図1は、本実施例の構成を示す回路ブロッ
ク図であり、1は、発熱体の給電制御が不能になった時
に温度暴走を未然に防ぐ為に設けられている安全回路
で、前述した従来例と同様な機能を有する。20は、ヒ
ータユニットであり、詳細については図2を用いて説明
をする。尚、本発明は、ヒータ発熱素子に温度係数抵抗
素子を組み合わせヒータ電力を全面で切り替えたり、ヒ
ータ発熱体の長手方向に対してヒータ電力を部分的に切
り替えたりするところに特徴があるもので、ヒータ発熱
素子やそのパターン、或いは、温度係数抵抗素子など特
に限定されたものではない。
【0045】また、温度検出回路3、CPU4、給電ス
イッチ駆動回路5、給電スイッチ回路6は、従来例と同
様な構成である。
【0046】ここで、本発明に用いられる温度係数抵抗
素子について簡単に説明をする。ここでいう温度係数抵
抗素子とは、一般的にはPTCサーミスタやNTCサー
ミスタ等のように温度に応じて自己の抵抗分が変化する
素子を指している。基本的にPTCサーミスタは、正の
温度係数を持っていて温度上昇に比例して自己の抵抗値
が上昇するものである。また、NTCサーミスタは、負
の温度係数を持っていて温度上昇に反比例して自己の抵
抗値が下降するものである。また、本実施例で述べるP
TCサーミスタは、例えば、村田製作所(株)で登録商
標として取り扱われているポジスタ等がある。このポジ
スタ等は、予め設定された温度に達するまでは低インピ
ーダンスで推移し、設定温度以降は急激に自己のインピ
ーダンスが増加するものである。この自己のインピーダ
ンスの急激な変化点をキューリー点と呼び、その特性は
キューリー点を境に2次曲線を描き、温度に対して比例
関係にある。尚、本発明における温度係数抵抗素子の特
性は、必ずしも2次曲線を描く温度係数抵抗素子である
必要はない。
【0047】更に、温度に対する自己インピーダンスの
変化率や絶対抵抗値も使用するヒータ発熱素子のインピ
ーダンスにより決定されるため、特に限定されない。従
って、本実施例の説明を容易にする為に実施例で述べる
PTCサーミスタ、NTCサーミスタを以下のように定
義して述べていくことにする。始めにPTCサーミスタ
の場合は、キューリー点に達するまでのインピーダンス
をゼロインピーダンスとし、キューリー点以降をハイイ
ンピーダンスとする。次に、NTCサーミスタの場合
は、キューリー点に達するまでのインピーダンスをハイ
インピーダンスとし、キューリー点以降をゼロインピー
ダンスとする。
【0048】次に、図2を用いてヒータユニット20の
説明をする。尚、本実施例でいうヒータユニットは、記
録装置の紙搬送をヒータ発熱体の長手方向に対し中央搬
送する場合における構成例である。また、記録装置の紙
搬送をヒータ発熱体の長手方向に対しサイド搬送する場
合については、後述する別の実施例でその構成例を述べ
ることにする。
【0049】図2において、21は温度ヒューズであ
り、ヒータ発熱素子の発熱温度が制御不能になり設定す
る上限温度に達した時、強制的にヒータ発熱体の通電を
遮断する安全機構である。この安全機構は、温度ヒュー
ズ21の他バイメタルを利用したサーモスイッチ等も使
用される。22は、本定着装置のヒータ温度を検出する
サーミスタであり、ヒータ発熱体の長手方向に対して予
め設定された位置に取付けられている。このサーミスタ
22は、同様にNTCサーミスタであるが、後述するヒ
ータ発熱体の電力自動制御に用いられるNTCサーミス
タとは違い、ヒータ発熱体の温度検出専用であって区別
されるものである。24,25,26は、ヒータ発熱素
子であって図に示す如くヒータパターンになっている。
尚、本図で示す単位長当たりのインピーダンスとは、ヒ
ータ発熱体の長手方向に対する電力配分の説明を容易に
していく上で便宜上区切ったものである。
【0050】ヒータ発熱素子24は、ヒータ発熱体の長
手方向に対する長さを4分割した単位長当たり10Ωの
インピーダンスを有する発熱体であり、ヒータ発熱体の
長手方向全面では40Ωのインピーダンスを有するヒー
タ発熱素子となる。このヒータ発熱素子24は、中央部
にPTCサーミスタ80を直列に接続されている。そし
て、PTCサーミスタ80は、キューリー点が170℃
で設定されている。一方、ヒータ発熱素子25は、ヒー
タ発熱体の長手方向に対する長さを4分割した両サイド
が単位長当たり10Ωのインピーダンスを有し、中央部
がそれぞれ単位長当たり20Ωのインピーダンスを有す
る。また、図に示すようにヒータ発熱体の長手方向に対
する長さを4分割した両サイドにPTCサーミスタ8
1,82を接続し(封筒などの幅狭記録紙が通過しない
両サイドの位置)ヒータ発熱素子26がヒータ発熱素子
25の中央部分で並列接続されている。このヒータ発熱
素子26の単位長当たりのインピーダンスは各々20Ω
である。そして、PTCサーミスタ81,82は、各々
キューリー点を220℃で設定されている。
【0051】最後に、図3、図4、及び図5のフローチ
ャートを用いて、図2でいうヒータユニット20の動作
について説明することにする。
【0052】始めに図3を用いて本制御プログラムの基
本構成について簡単に説明する。
【0053】本制御プログラムは、タスク形式で構成さ
れており、1つの独立した制御プログラムが複数集まっ
た集合体でできている。そして、細分化された各プログ
ラムを機能別にまとめ1つのタスクを形成している。更
に、幾つかのタスクをまとめモニタタスクコントロール
と呼ばれるモニタプログラムにより必要に応じ呼び出さ
れ必要な量のプログラムを実行し終了する。つまり、時
間的に少しの量のプログラム実行を一単位とし、複数の
タスクを次々に処理していくのである。従って、ミクロ
的にはひとつのプログラム実行を行なうのであるが、マ
クロ的には、各タスクを並列処理していることになるの
である。
【0054】図3で示すようにモニタタスクコントロー
ル200は、例えば、定着ユニット温度制御210タス
クを起動すると、定着ユニット温度制御210中の所定
のプログラムを実行処理して再びモニタタスクコントロ
ール200へと戻す。次に、モニタタスクコントロール
200はプリント処理動作制御220タスクを起動す
る。このように基本的には、順次各タスクを起動し、プ
ログラム処理を実行させている。しかし、実際には、単
純に順次起動させるのではなく、起動する必要のないプ
ログラムはスキップし必要なプログラム処理のみを処理
実行させるのである。その実行を判断するのがモニタタ
スクコントロール200であって、常に各タスクの間で
介在し、各タスクの起動の有無を判断しているのであ
る。
【0055】次に本制御プログラムを説明する為に必要
となるタスク制御命令について述べることにする。
【0056】図3中下記したENTER,ESCP,S
TOPは、本タスク形式における重要な命令体系であり
以下のように定義されている。 [ENTER]上位に位置するタスクが直接起動させた
いプログラムを呼び出す時に使用されるもので、実際に
は、ENTERの後に呼び出したいプログラム名称を設
定する。
【0057】また、ENTERで呼び出されたプログラ
ムは、そのプログラムの起動開始アドレスを前に格納し
たメモリより呼出し、そのアドレスからプログラム実行
を開始する。 [ESCP]ENTERで起動したプログラムは、予め
設定されたプログラムを実行し、終了すると次にENT
ERされた時、再スタートすべき指定のアドレスを所定
のメモリに格納しENTERしたタスクへリターンす
る。また、下位のプログラムで上位のプログラムを起動
したい時は、要求タスクコードを設定すれば、ESCP
を受け取ったタスクは、自動的に最上位にいるモニタタ
スクコントロールに要求するようになる。 [STOP]このSTOPは、ENTERより起動され
たプログラムの実行内容を終了した時に宣言されるもの
で、上位にいるタスクで解除されなければ、ENTER
されてもプログラム実行せずにリターンする。
【0058】STOP宣言したプログラムのSTOP解
除は、再起動である要求タスクコードを設定することで
ある。この要求タスクコードが設定されると最上位にい
るモニタタスクコントロールによってSTOP解除が実
行されるのである。STOP解除が実行されるとENT
ERによる再起動時は、そのプログラムのトップアドレ
スからスタートする。
【0059】以降、第1の実施例の制御について具体的
に説明する。図3において、電源投入されると100に
入りプログラム処理ではないが一定のリセット期間があ
る。そして、ハード的リセットが解除されると101で
CPUの初期化が実行される。その内容は、RAMクリ
アやポートの入出力設定、ポート初期化設定、そして、
レジスタ設定、メモリ初期化設定、などを実行する。実
行を終了すると102に移り、モニタプログラムを実行
させるための種々な初期設定を行ない、モニタプログラ
ムの実行を開始する。
【0060】モニタプログラムが開始されると200で
モニタプログラムを実行すべきモニタタスクコントロー
ルの起動が開始される。後は、必要に応じ定着ユニット
温度制御210,プリント処理動作制御220,エラー
処理動作制御230…と順次処理していく。尚、本実施
例での制御動作は、定着ユニット温度制御210を主と
してヒータウエイト制御300,ヒータレディ温調制御
400で実際の処理をしている。従って、具体例は図4
のヒータウエイト制御と図5のヒータレディ温調制御を
説明することにする。
【0061】電源投入によりモニタタスクコントロール
200が動作され、各タスクが順次ENTERされ始め
るとその中に属する定着ユニット温度制御210タスク
も起動される。この定着ユニット温度制御210タスク
は、下位にヒータウエイト制御300とヒータレディ温
調制御400を有し、これら下位タスクのみをコントロ
ールするモニタタスクコントロール要素を持ち定着温調
制御を実行している。また、定着ユニット温度制御21
0タスクは、記録装置にとって、常時制御が必要である
からモニタタスクコントロール200からの起動は、タ
スク起動周期毎に1回ENTERされるようになってい
る。
【0062】尚、ヒータウエイト制御300とヒータレ
ディ温調制御400の初期状態は、ヒータウエイト制御
300がENTER可能状態になっており、逆にヒータ
レディ温調制御400はSTOP状態になっている。従
って、定着ユニット温度制御210では、図4に示すヒ
ータウエイト制御300をENTERして、この定着制
御は開始されるのである。
【0063】電源投入後、定着ユニット温度制御210
でENTERされるとヒータウエイト制御300の起動
が開始される。起動されると図4に示す処理の実行を行
なう。
【0064】図4で始めに実行する処理は、301でヒ
ータ発熱体をオフしてヒータ通電の初期化を実行する。
そして、305に移り、安全回路1の起動を開始し30
6でヒータ温度の立ち上げ時間の上限値時間であるリミ
ットタイマをスタートさせる。そして、307でヒータ
発熱体をオンしてヒータ発熱体温度の立ち上げの実行を
開始する。308では、ヒータ発熱体温度を検出し、3
09でウエイト終了温度である180℃に達したかを判
断する。また、310では、先に設定したリミットタイ
マー値を判断することでヒータ発熱体温度の立ち上げ時
間の上限値時間をオバーしたか否かを判定する。
【0065】この制御により、始めのうちは、307→
308→309→310→311(ESCP&ENTE
R)→307…を繰り返す。通常は、ヒータ発熱体温度
の立ち上げ時間の上限値時間以内にウエイト終了温度で
ある180℃に達する為、325以降のウエイト状態後
処理を実行して、328にて本タスクを終了すると共に
図5でいうヒータレディ温調制御400に制御を引き継
ぐことになる。一方、ウエイト終了温度である180℃
に達する前にヒータ発熱体温度の立ち上げ時間が上限値
時間をオバーしたと判断されると310から312に移
り、ヒータ温調エラーとして故障処理制御に移行されて
いくのである。つまり、313,314で全てのヒータ
温調制御は中断され停止される。そして、特に説明はし
ないが、別のエラー処理タスク230で修理要求を出す
ことになる。この定着故障については、本発明に関係な
いため詳細な説明を行なわないが、極く一般的なレーザ
ビームプリンタと同様である。
【0066】以上がヒータ発熱体立ち上げ時の制御であ
るが、図2で示すヒータユニット20では、先ず室温か
らPTCサーミスタ80のキューリー点温度である17
0℃までは、全てのヒータ発熱素子に給電が実行される
ことになるのである。従って、図2中の表に状態Aで示
す如くヒータ発熱素子24でのヒータ電力分250Wに
加え、ヒータ発熱素子25とヒータ発熱素子26で合成
されるヒータ発熱素子でのヒータ電力分250Wとが存
在する為、実際には、500Wの電力でヒータ発熱体立
ち上げが実行されるのである。次に、170℃からウエ
イト終了温度180℃までは、PTCサーミスタ80の
インピーダンスが上昇してしまうため、ヒータ発熱素子
24でのヒータ発熱体電力分は一気に0Wに変化してし
まいヒータ発熱素子25とヒータ発熱素子26で合成さ
れるヒータ発熱素子でのヒータ電力分250Wだけにな
ってしまう。(表中、状態Bで示す)つまり、170℃
までは、500Wの大電力で短時間にヒータ温度を立ち
上げ、170℃以降は250Wのヒータ電力になる。こ
のように、ヒータ発熱体の温度状態に応じてヒータ発熱
体全体の電力切り替えを自動的に切り替えられるため、
ヒータ発熱体の温度立ち上げにおいてもウエイト到達温
度になる180℃での温度のオーバーシュートが軽減で
きるのである。
【0067】次に、図5でのヒータ温調制御について説
明をする。ヒータレディ温調制御400では、480で
ヒータ温度を検出し、ヒータ設定温度を200℃で保つ
温調を実行する。
【0068】尚、通常の場合、記録装置での定着温度
は、記録動作実行中と記録動作待機中とでは異なった温
度で温調を実施するが、本実施例では、説明を容易にす
るために温調温度を統一して表現することにする。仮に
記録動作実行中と記録動作待機中とでは異なった温度で
温調を実施する場合は、本例を単に拡張すれば良いこと
は言うまでもない。481では、200℃以上か否かを
判断し、200℃以下なら485に移り、ヒータ発熱体
をオフして486でヒータオン時間を規制するリミット
カウンタをクリアし、487でESCPする。一方、4
81で200℃以上と判断すると482でヒータ発熱体
をオンして483に移る。483では、リミットカウン
タをインクリメントし、484でカウンタオーバーフロ
ーを判断する。仮にオーバーフローしてしまっていると
ヒータ温調が不可能になったと判断して、488,48
9,490で再びヒータ発熱体立ち上げのリトライを実
行させるべき処理を行なう。つまり、ヒータレディ温調
制御400を終了し、ヒータウエイト制御300を起動
することになる。もし、故障によるものであれば前述し
た如くヒータ故障としてエラータスクが起動される。逆
に一時的なヒータ電力不足が生じたのであれば、再び、
ヒータレディ温調制御400に戻って来る。通常は、ヒ
ータ故障時以外は484でカウンタオーバーフローを判
断することはない為、484から487に移る。従っ
て、本タスクでは、ヒータ温調を480から487を1
つの流れとして温調を実行することになるのである。
【0069】以上がヒータ温調時の制御であるが、図2
で示すヒータユニット20では、170℃以上でのヒー
タ温調であるため、ヒータ発熱素子25とヒータ発熱素
子26で合成されるヒータ発熱素子でのヒータ電力分2
50Wだけで温調を実行している。(表中、状態Bで示
す)つまり、170℃までの500Wの大電力でのヒー
タ電力に比べ、250Wのヒータ電力になるため、温調
時の温度リップルが防止でき、かつ、ヒータ発熱体オン
/オフ時での消費電力差分がかなり軽減できるのであ
る。また、ウエイト時/スタンバイ時/プリント時など
記録装置の各状態に応じ、ヒータ電力を自動的に、か
つ、適切に選択されるため、効率の良い消費電力の記録
装置の実現ができるのである。
【0070】一方、記録動作中のヒータ温度の長手方向
に対する温度分布は、ヒータ発熱体の長手方向に対し同
等の長さの記録紙を定着している時は一様な温度分布で
ある。しかし、例えば、封筒などのようにヒータ発熱体
の長手方向に対して明らかに短い長さの記録紙を定着し
ている時は、記録紙の通過する部分のヒータ温度が20
0℃に温調されるために、記録紙が通過しない部分のヒ
ータ温度が200℃以上に上昇して端部昇温が発生する
ことになる。そうなると、図2中のヒータユニット20
中に示すPTCサーミスタ80,81に設定されるキュ
ーリー点220℃以上の端部昇温に達するようになるの
である。従って、ヒータ発熱素子26はヒータ発熱素子
25から分離され、ヒータ発熱素子25だけの温調制御
に切り替わるのである。その結果、図表状態Cで示す如
くヒータ電力が長手方向に対して電力配分されるように
なる。そして、端部昇温している部分のヒータ電力が今
までの1/3程のヒータ電力になり、記録紙通過部分の
ヒータ電力は、ほぼ今まで通りのヒータ電力を接続出来
るのである。
【0071】つまり、端面昇温の発生するヒータ発熱体
部分のヒータ電力を自動的に下げることができる為、端
面昇温による記録動作の中断がなく、永久的な記録動作
を続行可能になる。更に、ヒータ発熱体の駆動回路を増
設せずに従来通りのままでヒータ温調を実施しながら、
かつ、ヒータ発熱体の長手方向に対するヒータ電力配分
を自動的に行なえることができるため、駆動回路を新た
に設けなくてもヒータ電力の切り替えができるのであ
る。尚、本実施例でいうヒータ発熱素子の電力切り替え
パターンは特に限定されるものでなく、その組み合わせ
により記録装置の定着装置でのヒータ電力を全面的に
も、長手方向的にも切り替えられ温度分布をコントロー
ルできれば良いのである。
【0072】従って、本実施例の場合は、定着器温度を
立ち上げる時や温調中に170℃以下に温度が低下した
場合は、PTCサーミスタ80,81,82は低インピ
ーダンスであることからヒータ発熱素子24,25,2
6全てに通電されフルパワーで温度を上昇させることに
なる。つまり、ヒータ発熱素子25と26との合成抵抗
分とヒータ発熱素子24との並列接続で構成される抵抗
値で決まる電力になるのである。その値は、従来例で示
す式より 総合ヒータ電力=(100VAC/20Ω)2 ×20Ω=
500W となる。次に、170℃以上でかつ、端面昇温しない時
は、PTCサーミスタ80は高インピーダンスであり、
PTCサーミスタ81,82は低インピーダンスである
ことからヒータ発熱素子24には通電がされなくなり、
ヒータ発熱素子25,26で構成されるヒータ発熱体部
分に通電がなされ温度を上昇させることになる。つま
り、ヒータ発熱素子25と26との合成抵抗分で構成さ
れる抵抗値で決まる電力になるのである。その値は、従
来例で示す式より 総合ヒータ電力(100VAC/40Ω)2 ×40Ω=2
50W となる。最後に記録紙幅がヒータ発熱体長手方向に対し
等しい場合は、上記した250W電力でのヒータ温調を
続行できるが、封筒用紙のように記録紙幅がヒータ発熱
体長手方向に対し短い場合は、記録紙を中央搬送してい
る記録装置ではヒータ発熱体中央部で記録紙定着温度制
御を実行することでヒータ発熱体長手方向の両サイド温
度は、必要以上に上昇することになる。そして、PTC
サーミスタ81,82が低インピーダンスから高インピ
ーダンスに代わる220℃に達すると、 総合ヒータ電力=(100VAC/60Ω)2 ×60Ω=
167W となる。この167Wは、使用されるヒータ電力である
が、ヒータ発熱体の長手方向に対しては、10Ω部分が
28Wとなり、20Ω部分が55.5Wとなるためにヒ
ータ電力は長手方向に対し、部分的に電力が異なって配
分されることになる。
【0073】よって、本実施例では、ヒータ温度により
定着装置の長手方向を一様としたヒータ電力が幾つかに
切り替え選択が可能であり、かつ、定着装置の長手方向
に於いてもヒータ電力を幾つかに分割選択可能になるの
である。更に、プリントする記録用紙に応じて定着温度
制御を変える必要もなくなるのである。なお、ヒータ電
力の配分、電力量に対しては、使用できる記録紙サイズ
や厚み、記録紙の搬送速度、そして、記録紙の搬送が定
着装置にとって中央基準搬送かサイド基準搬送かによっ
ても異なるので特に限定されない。更に、本実施例で
は、ヒータ発熱体の長手方向に対する分割比率を4分割
した例で述べているが、記録装置の記録用紙条件や定着
条件により自由に設定できることは言うまでもない。ま
た、ヒータ発熱素子とPTCサーミスタとのインピーダ
ンスの関係は、特に限定される分けでなく、記録装置特
有な定着条件に応じ、ヒータ発熱素子とPTCサーミス
タとのインピーダンスのマッチングバランスをそれぞれ
組み合わせ、ヒータ電力の切り替えを実行するところに
特徴があるのである。
【0074】(第2実施例)次に、図6を用いて第2実
施例について述べることにする。
【0075】第2実施例は、第1実施例で述べた記録装
置の記録用紙搬送が中央搬送の場合のヒータ発熱体の電
力切り替えに対し、記録装置の記録用紙搬送がサイド搬
送の場合のヒータ発熱体の電力切り替えを実施例として
述べることにする。尚、温調制御については、第1実施
例同様である為、説明を省略することにする。
【0076】第2実施例では、記録用紙搬送がサイド搬
送の場合であって、かつ、ヒータ発熱素子の温度による
ヒータ電力の切り替え手段の温度係数抵抗素子にPTC
サーミスタとNTCサーミスタとの両方を利用した実施
例について述べていく。
【0077】図6において、第1実施例と同一なものは
同一符号を用いている。定着装置20は、温度ヒューズ
21と温度検出用サーミスタ22が第1実施例と同様に
接続配置されている。ヒータ発熱素子は、図示する如く
のパターンであって、ヒータ発熱素子24にはPTCサ
ーミスタ80が直列接続されており、また、単位長当た
り10Ωのインピーダンスで構成されるヒータ構成でで
きている。一方、ヒータ発熱素子25には、ヒータ発熱
素子26が長手方向に対しサイド側1/4の所から並列
接続されている。更に、ヒータ発熱素子27が長手方向
に対しサイド側2/4の所から並列接続されている。そ
して、ヒータ発熱素子26,27には各々にNTCサー
ミスタ81,82が直列接続されており、また、ヒータ
発熱素子25,26,27の発熱素子の各単位長当たり
のインピーダンスは、12Ωで構成されるヒータ構成で
できている。
【0078】尚、第2実施例においてもヒータ発熱素子
と温度係数抵抗素子とで構成するパターン、及び、設定
定数については、特に限定されたものでないことは言う
までもない。つまり、第1実施例同様にヒータ温度によ
り定着装置の長手方向を一様としたヒータ電力が幾つか
に切り替え選択が可能であり、かつ、定着装置の長手方
向においてもヒータ電力を幾つかに分割選択可能になる
のである。更に、プリントする記録用紙に応じて定着温
度制御を変える必要もなくなるのである。
【0079】本実施例においては、PTCサーミスタ8
0のキューリー点温度を第1実施例同様170℃に設定
し、また、NTCサーミスタ81′,82′のキューリ
ー点温度を第1実施例同様220℃に設定した。
【0080】本実施例において、第1にヒータ発熱体温
度を立ち上げる時には、PTCサーミスタ80がゼロイ
ンピーダンスであって、NTCサーミスタ81′,8
2′がハイインピーダンスであるために、ヒータ発熱素
子26とヒータ発熱素子27には通電されず、ヒータ発
熱素子24とヒータ発熱素子25とに通電される電力で
実行されるのである。つまり、設定温度170℃まで
は、 {(100 VAC/40Ω)2 ×40Ω}+{(100 VAC/48Ω)2
×48Ω}=458 W の電力でヒータ発熱素子の温度上昇を実行することにな
る。次に、ヒータ発熱体温度が170℃までに達する
と、PTCサーミスタ80がハイインピーダンスに急変
して、ヒータ発熱素子24への通電が断たれることにな
り、一方、NTCサーミスタ81′,82′は、ハイイ
ンピーダンス状態を維持しているために、ヒータ発熱素
子25だけに通電される電力で実行されるのである。つ
まり、設定温度170℃から後述する220℃までは、 (100VAC/48Ω)2 ×48Ω=208W の電力でヒータ発熱素子の温度上昇を実行することにな
り、かつ、ヒータ発熱体温度立ち上げ後も端部昇温状態
になるまでは、この208Wの電力で構成されるヒータ
発熱素子パターンで、かつ、ヒータ発熱体の長手方向に
対して均一に分布するヒータ電力で定着温度の温調を実
行して、ヒータ温度の維持がなされるのである。最後
に、ヒータ発熱体の長手方向に対し、幅の狭い記録用紙
のプリントを実行して端部昇温状態が発生する場合、P
TCサーミスタ80はハイインピーダンス状態を維持し
ているためにヒータ発熱素子24への通電は断たれたま
まであり、また、NTCサーミスタ81′,82′のイ
ンピーダンスは、ゼロインピーダンスへと急変すること
になる。
【0081】実際、本実施例でのヒータ発熱体の長手方
向に対する幅は、A4サイズに設定している為、A5サ
イズやB5サイズでプリントを実行するとヒータ発熱体
幅全体の3/4を定着用に使用することになり、残りの
1/4のヒータ発熱体部分に端面昇温が発生することに
なる。一方、封筒用紙や葉書用紙の場合は、ヒータ発熱
体幅全体の2/4を定着用に使用することになり、残り
の2/4のヒータ発熱体部分に端面昇温が発生すること
になる。従って、使用する記録用紙によって、NTCサ
ーミスタ81′,82′の両方がゼロインピーダンスへ
と急変するか、或いは、NTCサーミスタ81′片方が
ゼロインピーダンスへと急変するかのどちらかになる。
しかし、いずれにしてもヒータ発熱体の長手方向に対す
る温度分布により自動的にヒータ電力を部分的に切り替
えることになる。本実施例においてA5サイズやB5サ
イズの場合は、図6中C状態で示すようになり、封筒用
紙や葉書用紙の場合は、図6中D状態で示すようにな
る。尚、本設定電力の長手方向に対する電力配分は、均
一配分であるB状態に比べた大電力に設定されることに
なっているが、これは、封筒用紙や葉書用紙等のように
厚紙時での定着時は、記録用紙に奪われる熱量が多くな
ってしまう為、あえて大きく設定しているのである。こ
の長手方向に対する電力配分は、特に限定された分けで
なく図6中B状態で示すような電力配分で低下させたい
所だけ単に低電力になるよう設定してもかまわないので
ある。しかし、本温調制御では、ヒータ電力が多くても
サーミスタ22によるフィードバック制御である為に必
要な電力消費で済むのである。仮に、図6中C状態及
び、D状態において、B状態と同じ電力を使用して記録
紙幅の異なる記録紙を定着する場合、ヒータ電力比率が
同じになると考えられるため、 B状態…52W,52W,52W,52W/合計208
W に対して、 C状態…52W,52W,52W,26W/合計182
W となり、 D状態…52W,52W,22W,22W/合計148
W となる。
【0082】従って、ヒータ電力は、長手方向に対して
も各部分の温度検出が成され自動的にヒータ電力を切り
替え、電力配分を変えていくのである。
【0083】(第3実施例)次に、図7を用いて第3実
施例について述べることにする。
【0084】第3実施例は、プリント紙の搬送を記録装
置にとって中央搬送で実行する記録装置を例にし、か
つ、ヒータ発熱素子の温度によるヒータ電力の切り替え
手段の温度係数抵抗素子にPTCサーミスタとNTCサ
ーミスタとの両方を利用した実施例について述べてい
く。また、第2実施例に比べ異なる構成として、温度ヒ
ューズ21を廃止して温度係数抵抗素子によるヒータ発
熱体温度暴走を防止するよう安全対策を実行したもので
ある。尚、温調制御については、第1実施例同様である
為、説明を省略することにする。また、図7において、
第1実施例と同一なものは同一符号を用いている。
【0085】本実施例の定着装置20は図7に示す如
く、ヒータ発熱素子の温度検出用サーミスタ22と単位
長当たり5Ωのインピーダンスを有するヒータ発熱素子
24,25,26,27,28,29とPTCサーミス
タ80,83とNTCサーミスタ81′,82′とで構
成されていて、ヒータ発熱素子24,25,26,2
7,28,29とPTCサーミスタ80,83とNTC
サーミスタ81′,82′とで構成されるヒータ発熱体
は、図7に示す如く各々直並列の関係で接続されてい
る。また、ヒータ電力の切り替えを第1実施例同様にヒ
ータ発熱体長手方向に対して4分割で設定している。更
に、各温度係数抵抗素子の設定温度は、PTCサーミス
タ80を170℃、NTCサーミスタ81′,82′を
220℃、そして、PTCサーミスタ83を260℃に
している。
【0086】ヒータ発熱体温度が170℃以下である時
のヒータ発熱素子パターンは、PTCサーミスタ80が
ゼロインピーダンスである為にヒータ発熱素子24から
ヒータ発熱素子27へと電流が流れるだけで残りのヒー
タ発熱素子25,26,28,29には給電されなくな
るのである。従って、図7中に示す状態Aのように50
0Wのヒータ電力で長さ方向に対して均一な電力配分に
なるのである。次に、ヒータ発熱体温度が170℃から
260℃迄であって、端面昇温状態が発生していない場
合は、PTCサーミスタ80がハイインピーダンスに急
変してしまうためにヒータ発熱素子24からヒータ発熱
素子27への電流経路は遮断されてしまうのである。
【0087】従って、ヒータ発熱素子24,25,2
6,27,28,29が全て直列に接続される状態とな
って給電されるため、図7中に示す状態Bのように16
4Wのヒータ電力で長さ方向に対して均一な電力配分に
なるのである。そして、記録紙幅の狭い記録紙でプリン
トを実行し、端面昇温が発生するとNTCサーミスタ8
1′,82′がゼロインピーダンスとなる為、ヒータ発
熱素子の構成は、ヒータ発熱素子25,26,28,2
9の両サイド半分に通電がなされなくなる。つまり、図
に示す如くNTCサーミスタ81′,82′で短絡され
た直列合成抵抗になり、中央部のヒータ電力だけが上が
ることになる。そのため、図7中に示す状態Cのように
238Wのヒータ電力で長さ方向に対して中央部分と両
サイド部分の電力配分が3:1の割合になるのである。
また、本実施例の場合も第2実施例同様に封筒用紙のよ
うな厚紙対応として、ヒータ電力を大きくている。第2
実施例同様に図7中のB状態と同じヒータ電力で比較す
ると B状態…41W,41W,41W,41W/合計164
W に対して、 C状態…14W,41W,41W,14W/合計110
W となる。
【0088】従って、ヒータ電力は、長手方向に対して
も各部分の温度検出が成され自動的にヒータ電力を切り
替え、電力配分を変えていくのである。
【0089】最後に、図7表に示していない状態である
PTCサーミスタ83について説明をする。端面昇温の
有無に拘らずヒータ中央部に位置するPTCサーミスタ
83の温度が何等かの事態によって、設定温度260℃
を越える状態が発生した場合、PTCサーミスタ83は
ハイインピーダンスになり、かつ、PTCサーミスタ8
0はハイインピーダンスのままであるために電流が流れ
る経路が断たれることになるのである。従って、ヒータ
発熱素子への給電は強制的に断たれ、温度上昇を防止す
ることになるのである。つまり、第1実施例で述べる温
度ヒューズ21と同様な働きが成されることになる。
【0090】以上のようにヒータ発熱素子と温度係数抵
抗素子の組み合わせにより、ヒータ電力を長手方向均一
な状態で各温度に応じ切り替えられるのであり、かつ、
端面昇温状態が発生してもヒータ発熱体の長手方向に対
し電力配分を部分的に切り替えられるようになるのであ
る。
【0091】一方、ヒータ発熱体に電力を給電中にヒー
タ電力を切り替えることを実行してもヒータ発熱素子の
インピーダンスの変化によるものである為、ヒータ電力
切り替え時の火花の発生や火花による切り替え接点部の
溶着問題などが解消される。従って、ヒータ発熱体温調
制御やヒータ発熱体温調制御回路は、従来通りの構成で
容易に実現できるのである。
【0092】本発明では、ヒータ発熱体と立ち上げるウ
エイト時において、全ての実施例で一気にヒータ電力を
ウエイト時条件に切り替えて立ち上げているが、例え
ば、ヒータ発熱体の突入電流を抑える為に、PTCサー
ミスタとの組み合わせを段階的に実行していっても良
い。つまり、ヒータ発熱体温度の立ち上げを先ずスタン
バイ時のヒータ電力組合せでスタートし、或る温度(例
えば、50℃)に達したら、ヒータ発熱素子の組み合わ
せを切り替え実行した後にヒータ電力をウエイト時条件
に切り替えて引続きヒータ発熱体温度を立ち上げていっ
ても良い。また、同様にこのヒータ発熱体立ち上げのヒ
ータ電力の切り替えをウエイト時、スタンバイ時、プリ
ント時の各場合の状態を組み合わせても良いことは言う
までもない。更に、ヒータ発熱素子や温度係数抵抗素子
の数や設定温度、組合せパターンなど特に限定されな
い。
【0093】(第4実施例)図8は第4実施例の構成を
示す回路ブロック図である。
【0094】1は、発熱体の給電制御が不能になった時
に温度暴走を未然に防ぐ為に設けられている安全回路で
前述した従来例と同様な機能を有する。20は、ヒータ
ユニットで温度検出用サーミスタ22や温度暴走プロテ
クタ用温度ヒューズ21等は、前述した従来例と同様に
構成されている。しかし、本実施例のヒータ発熱体構成
においては3つのヒータ発熱体で構成されている。尚、
本発明において、ヒータ発熱体の数は特に限定されたも
のではなく、複数のヒータ発熱体を用いるところに特徴
がある。また、サーミスタの数においても同様に限定さ
れたものではない。従来例でのヒータ発熱体1023の
電力に比べ、本実施例では3つのヒータ発熱体24′,
25′,26′の総和電力は等しくなっている。例え
ば、単に1/3の電力のヒータ発熱体を3つにしても良
いし、例えば、ヒータ発熱体26′を1/2の電力で設
定し、残りを2分割した電力比率に設定しても良い。ま
た、3つのヒータ発熱体の総和を従来ヒータ電力より多
少多めに設定しても、多少少なめに設定しても、良いこ
とは言うまでもない。
【0095】温度検出回路3、CPU4、給電スイッチ
駆動回路5、給電スイッチ回路6は、従来例と同様な構
成であるが、CPU4が制御するプログラム内容は従来
例とは異なっている。
【0096】7は、発熱体選択スイッチ手段(以降、ヒ
ータセレクト駆動回路と略す。)であり、ヒータユニッ
ト20にあるヒータ発熱体の給電をスイッチングするス
イッチ素子をCPU4からの指示によりリモートコント
ロールするものである。尚、本実施例では、リレー7
1,72を使用しているが、リモートコントロールでき
るスイッチであれば特に限定されるものではない。(以
降、このスイッチのことをヒータ選択スイッチと略し、
各スイッチを区別する時は、第1スイッチ,第2スイッ
チと呼ぶことにする。)次に、図9以降の図面を用いて
具体的に本実施例について説明をする。
【0097】本実施例のヒータユニットは、図9に示す
ような構成である。尚、本実施例では、説明を容易にす
る為にセラミックヒータを用いた例で述べることにする
が、ハロゲンヒータやヒータ用PTCサーミスタであっ
ても良く、ヒータ発熱体の種類は特に限定されたもので
はない。図9において、(a)は、ヒータユニットその
ものの構成を示した物で、(b)は、説明を容易にする
為にヒータ発熱体部分の特徴を手段としてブロック図的
イメージで表現したものである。本実施例では、ヒータ
発熱体1本当たりの電力を150Wと設定している。つ
まり、同じ発熱体の同じ抵抗分を持ったものを3本用意
すれば良く比較的低コストで構成されるからである。
(別に、各ヒータ発熱体の電力を統一することはな
い。)そして、ヒータ発熱体の一端は、3本とも共通に
接続され、もう一端は、3本のヒータ発熱体のうち2本
のヒータ発熱体にヒータ発熱体選択スイッチであるリレ
ー71,72が接続され、その後3本とも共通に接続さ
れる。その後の回路構成は、安全回路,温度検出部,給
電スイッチ部など各々1つの回路構成に接続されてい
る。そのことで、ヒータ発熱体選択スイッチであるリレ
ー2つがオープンの時は150Wのヒータ発熱体構成と
なり、リレー1つがオープンの時は300Wのヒータ発
熱体構成となる。また、リレー2つがショートしている
時は450Wのヒータ発熱体構成となり、それぞれ段階
的にヒータ電力を組み合わせられるのである。一方、ヒ
ータ発熱体に給電する給電スイッチ回路6にとっては、
ヒータ発熱体選択スイッチであるリレー71,72の状
態に関係なくサーミスタ22,温度検出回路3,CPU
4等で検出された結果を基に給電のオン/オフを実行す
るのである。
【0098】従って、本実施例では3つのヒータ発熱体
を各々電力で駆動するにしても1つの給電スイッチ回路
など、あたかも1つのヒータ発熱体を駆動する構成で実
行できるのである。尚、ヒータ発熱体選択スイッチであ
るリレー71,72の動作は、ヒータ給電を実行してい
ない時を保証したタイミングで実行しないとリレー接点
がスパークなどで焼きつく恐れがあるのでCPU4にて
タイミング制御をしている。
【0099】次に、CPU4による具体的制御例を示す
前に図10を用いて、前述した従来例と同様にそのタイ
ミングチャートを説明する。図10において、温度検出
機構やヒータ発熱体への給電機構は前述従来例と同じな
ので説明を省く。電源投入されると3本のヒータ発熱体
を使い450Wの状態で記録装置をウエイトに入れ、所
望温度までヒータ発熱体温度を立ち上げる。その際のヒ
ータ電力は、図中下に示す如く最大電力で全オンの状態
でヒータ発熱体駆動される。次に、ヒータ発熱体温度が
立ち上がるとヒータ発熱体への給電を遮断し、実際に給
電が断たれるtd2で示すオフディレー時間を確実に経過
させた後に、リレー71,72で構成されるヒータ発熱
体選択スイッチ全てをオフ駆動させ、1本のヒータ発熱
体構成に切り替える。切り替えたら1本ヒータ発熱体に
よる電力状態150Wの温調制御を引続き実行する。そ
の結果、図中下に示す如く最小電力の状態でヒータ発熱
体のオン/オフ駆動がなされる。このスタンバイ中は、
ヒータ発熱体を所望の温度に保つだけで他に熱を奪われ
ることがないので最小電力の状態で十分役目を果たすの
である。尚、理想で言えば、各場合の電力での状態でヒ
ータ発熱体を駆動する際は、できるだけオン状態で構成
できればもっとも少ない電力で駆動できるのである。し
かし、スタンバイ時であっても多少の温度変化にも追従
できるようにオン/オフ駆動の状態でなければならな
い。
【0100】最後に、スタンバイ状態からプリント状態
に移行されると先ず、ヒータ発熱体の給電中によるヒー
タ発熱体選択スイッチの切り替えを防ぐためにヒータ発
熱体への給電を遮断し、実際に給電が断たれるtd2で示
すオフディレー時間を確実に経過させた後に、ヒータ発
熱体選択スイッチであるリレーの片方をオンさせる。図
中で言えば、第2スイッチをオンさせ、ヒータ電力を3
00Wの状態としヒータ発熱体温調を実行する。この場
合は、記録紙が熱を奪う為にそれなりの熱容量を確保で
きるようなオン/オフ周期が必要である。
【0101】以上により本実施例では、ヒータ発熱体の
消費電力は、従来に比べ平均消費電力で同様であっても
瞬時電力変動は遥かに改善されており前述従来例の欠点
は防げるのである。
【0102】最後に第4実施例である制御手段を図3,
図11,図12を用いて説明していく。本制御プログラ
ムの基本構成については、図3を用いて第1実施例で説
明した通りであり、省略する。
【0103】電源投入によりモニタタスクコントロール
200が起動され、定着ユニット温度制御210に移る
と始めは、ヒータウエイト制御300はENTER可能
状態になっており、逆にヒータレディ温調制御400は
STOP状態になっている。従って、定着ユニット温度
制御210では、図11に示すヒータウエイト制御30
0をENTERして、この定着制御は開始されるのであ
る。
【0104】図11において、ENTERされると30
1でヒータ発熱体をオフし、20msタイマを302で
セットし303,304でタイムアップするまで、ES
CPを繰り返す。ここで言う20msタイマは、前述し
たヒータ発熱体への給電の遮断を実行した後、実際に給
電が断たれるtd2で示すオフディレー時間を確実に経過
させたことを判断するための処理である。
【0105】このオフディレー時間をクリアする為のタ
イマ時間は、本実施例で一律20msで統一しているが
特に限定されたものでなく、オフディレー時間を十分ク
リアできる時間であれば良いのである。そして、タイム
アップしたら305で該安全回路のリレーオンを指示
し、安全回路の検出起動を開始する。306に移るとヒ
ータ発熱体選択スイッチである第1スイッチ、及び、第
2スイッチをオンして、450Wの電力でヒータ発熱体
を昇温させるべく設定を実行する。そして、ウエイト終
了温度に達するまでの限界時間を判断するリミットタイ
マをスタートさせる。これは、所定時間経過してもウエ
イトアップできない場合にヒータ発熱体エラー(故障)
と判断する為に設けられているエラー検出手段である。
【0106】その後、307で電源投入後、初めてヒー
タ発熱体に給電をスタートする。308でサーミスタか
らの温度検出情報をA/D変換してヒータ発熱体の温度
検出を行ない、309でウエイト終了温度である180
℃に達したかをチェックする。ウエイト終了温度に達す
るまでは、310で先にスタートしているリミットタイ
マがタイムアップしていないかをチェックする。通常の
場合は、311に移り、ESCPして307から311
までを繰り返すのである。
【0107】そして、ウエイト終了温度に達すれば、3
09から320に移りウエイトの後処理を実行し、逆に
リミットタイマがタイムアップしてしまえば、310か
ら312に移り、エラー処理の為の前処理を実行する。
仮に、312に移るとエラー処理動作制御230の起動
要求を行なう為、要求タスクコードを“エラー処理タス
ク”に設定し、313に移る。そして、エラー処理タス
クで何のエラーかを伝達する為にヒータウエイトアップ
エラービットをセットする。以上エラー状態に陥ると次
のヒータ発熱体制御のタスク起動要求は設定されず、エ
ラー処理タスクの起動要求がだされ314でSTOP宣
言してしまうために本ヒータ発熱体制御は、エラー要因
が解除されるまで停止されてしまう。
【0108】一方通常は、ウエイト終了温度に達するの
で309から320に移り、ヒータ発熱体をオフする。
【0109】そして、ヒータ発熱体選択スイッチを切り
替えヒータ発熱体の設定電力をウエイト時より小さくす
る為に321,322,323で実際に給電が断たれる
d2で示すオフディレー時間を確実に経過させ324に
移る。324では、ヒータ発熱体選択スイッチの第1ス
イッチをオフし、325でウエイトアップ終了フラグ類
をセットする。そして、326で要求タスクコードを
“ヒータレディ温調制御タスク”に設定し、327でヒ
ータレディフラグをセットし記録装置のプリントレディ
処理タスクにヒータレディを伝達する。
【0110】以上ヒータウエイト状態が終了すると次の
ヒータ発熱体制御のタスクであるヒータレディ温調制御
タスクの起動要求を設定し、328でSTOP宣言をす
る。従って、本ヒータウエイト制御は、他のタスクから
STOP解除が要求されるまで停止する。
【0111】次に、ヒータウエイト制御300で要求さ
れたヒータレディ温調制御タスクは、STOP状態を解
除され、定着ユニット温度制御210でENTERされ
るようになる。
【0112】図12においてヒータレディ温調制御40
0がENTERされると401でプリントを実行するか
否かをチェックする。仮にプリント実行しなければ、ス
タンバイ状態を維持するため、402に移りヒータ発熱
体選択スイッチを切り替えヒータ発熱体の設定電力をス
タンバイ時電力である最小値に切り替える制御を実行す
る。つまり、402でヒータ発熱体への給電の遮断を実
行した後、403,404,405で実際に給電が断た
れるtd2で示すオフディレー時間を確実に経過させ、4
06でヒータ発熱体選択スイッチの第2スイッチをオフ
する。このことで、ヒータウエイト制御300でヒータ
発熱体選択スイッチの第1スイッチをオフしている為、
ヒータ電力は最小値である150Wに切り替えられる。
以降このヒータ発熱体条件にて、プリント実行まで温調
を続ける。尚、441に移りスタンバイ温調を脱するか
否かをチェックし、プリントなら401に戻り、ダブル
チェック後420に移り、プリント温調を開始する。一
方、441でスタンバイ温調の続行と判断すると407
に移り、サーミスタ22からの温度検出情報を読み取る
A/D変換値データを検出して、408でスタンバイ状
態の設定温度に対して比較判断をする。
【0113】408で設定温度以上と判断すると409
でヒータ発熱体をオフし、温調不可能を判断するリミッ
トカウンタをクリアして410でESCPする。そし
て、再び441に移る。逆に408で設定温度以下と判
断すると411に移りヒータをオンし、412で温調不
可能を判断するリミットカウンタをインクリメントす
る。そして、413でリミットカウンタがオーバーフロ
ーしたか否かをチェックする。このリミットカウンタ
は、最低電力でも十分温度昇温ができる時間を待っても
昇温できないか否かを判断するもので通常は、414に
移りESCPされ411に戻るのである。以上441〜
414により、通常はスタンバイ時に温調を繰り返す。
しかし、何等かの異常により十分温度昇温ができず設定
温度での温調が対応しきれなくなるとリミットカウンタ
がオーバーフローしてしまい413から415に移り、
ヒータレディを脱し、再びヒータウエイト制御に戻るこ
とになる。つまり、415で要求タスクコードを“ヒー
タウエイト制御”を設定し、ヒータ発熱体温調をリトラ
イする状態フラグであるリトライビットを416でセッ
トし、417で本タスクのSTOP宣言をする。そのこ
とで、ヒータ発熱体温調は前述したウエイトシーケンス
を再トライする。仮にヒータ発熱体故障関係でなけれ
ば、再びヒータレディ温調制御400に戻って来る
(尚、戻って来るまでは記録装置のプリンタレディはノ
ットレディ状態になり、ウエイト状態を維持することに
なる。)。また一方、ヒータ発熱体故障関係であれば、
前述した如く、312でヒータ発熱体温調エラーと判断
され、ウエイト状態から装置の故障状態へと推移して温
調動作を停止する。
【0114】次に、401でプリントの実行を判断する
と420に移り、プリント状態を維持するためにヒータ
発熱体選択スイッチを切り替えヒータ発熱体の設定電力
をプリント時電力である中間値に切り替える制御を実行
する。つまり、420でヒータ発熱体への給電の遮断を
実行したあと、421,422,423で実際に給電が
断たれるtd2で示すオフディレー時間を確実に経過さ
せ、424でヒータ発熱体選択スイッチの第2スイッチ
をオンする。このことで、ヒータウエイト制御300で
ヒータ発熱体選択スイッチの第1スイッチをオフしてい
る為、ヒータ電力は中間値である300Wに切り替えら
れる。そしてこのヒータ発熱体条件にて、以降プリント
終了するまでヒータ発熱体温調を続行するのである。
【0115】425に移ると先ず、プリント実行のヒー
タ発熱体温調体制が整ったことを示すプリント可能フラ
グをセットし、426でサーミスタ22からの温度検出
情報を読み取るA/D変換値データを検出して、427
でプリント状態の設定温度に対して比較判断をする。仮
に設定温度以上の場合、432に移りヒータ発熱体をオ
フし、温調不可能を判断するリミットカウンタをクリア
して440でプリント終了をチェックし、プリント続行
なら431でESCPする。そして、再び426に移
る。逆に427で設定温度以下と判断すると428に移
りヒータ発熱体をオンし、429で温調不可能を判断す
るリミットカウンタをインクリメントする。そして、4
30でリミットカウンタがオーバーフローしたか否かを
チェックする。
【0116】通常は、440でプリント続行か否かをチ
ェックし、終了なら401に戻りダブルチェック後40
2に移りスタンバイ温調に戻る。逆に、プリント続行な
ら431に移りESCPされ426に戻るのである。以
上426〜431によりプリント時の温調が繰り返えさ
れる。しかし、何等かの異常により十分温度昇温ができ
ず設定温度での温調が対応しきれなくなるとリミットカ
ウンタがオーバーフローしてしまい430から415に
移り、前述した如くヒータレディを脱し、再びヒータウ
エイト制御に戻ることになる。
【0117】以上が、第4実施例での制御手段である。
尚、本実施例の特徴は、ヒータ発熱体温調を各状態に応
じヒータ電力をヒータ発熱体の非給電中に切り替えるこ
となどであり、ヒータ発熱体そのものの温調設定温度や
温調制御温度幅など、説明を容易にする為限定した形で
表現した。従って、温調設定温度や温調制御温度幅など
温調制御については、特に限定されるものではない。
【0118】また、ヒータ発熱体をセラミックヒータに
て説明したが、例えば、ハロゲンヒータなどヒータ発熱
体そのものに対しても特に限定されたものでもない。更
に、ヒータ発熱体を3本で構成したが、複数本であれば
ヒータ発熱体本数に限定される分けでもなく、かつ、ヒ
ータ電力においても特に限定されたものではない。
【0119】この定着装置は、記録装置で実施している
が温度制御する機器においても有効である。
【0120】更に、ヒータ発熱体が複数本あっても、リ
レーを付加するだけでリレーの接点焼損なしに従来通り
の1本のヒータ発熱体を制御するヒータ発熱体駆動回路
群1つで複数個のヒータ発熱体を制御すると共に使用す
るヒータ電力を切り換えられるのである。
【0121】(第5実施例)次に、図13,図14を用
いて第5実施例について述べることにする。第5実施例
は、第4実施例で述べた記録装置の動作状態に応じヒー
タ発熱体の電力を切り替えるのではなく、記録装置の使
用される環境に応じヒータ発熱体の電力を切り替えるの
を目的としている。つまり、記録装置の定着温調のため
のヒータ電力は、室温より遥かに低い零℃(メーカや記
録装置そのものによっても異なる。)付近での環境下で
も対応できるように設計されていることが多い。この事
は、低音から室温、室温から比較的温度の高い環境下、
など幅広い範囲での記録装置の使用環境を満足させるた
めに行なわれている。従って、記録装置の使用される環
境温度が限定されれば、幅広い環境温度を網羅するヒー
タ電力の必要性はなくなるのである。この第5実施例で
は、使用環境温度を検出し、その検出温度に応じヒータ
発熱体選択スイッチを制御することで常に適切なヒータ
電力を選択し、必要以上の電力の消費を抑制しつつ温調
できることになるのである。以下に第5実施例について
図13,図14を用いて説明していくことにする。
【0122】本実施例において、記録装置の使用環境温
度を検出する手段は、特に限定されたものではなく、例
えば、記録装置内に新たに設けたサーミスタにより検出
しても良いし、サーミスタ以外の温度検出装置を用いて
も良い。しかし、説明を容易にするために具体例として
ヒータユニット2中に存在するサーミスタ22を利用し
た例について説明をする。
【0123】尚、本実施例は一例として、第4実施例を
基に説明を行なうために同一なものは同一符号を付し、
説明は省略することとする。
【0124】電源が投入されると、第4実施例同様にモ
ニタタスクコントロール200により定着ユニット温度
制御210がENTERされ、該定着ユニット温度制御
210により、ヒータウエイト制御300が起動し始め
る。
【0125】図13において、ヒータウエイト制御30
0が起動すると先ず340で定着ユニット20中のサー
ミスタ22から検出される温度を読むためのA/D入力
値を検出する。この時点においては、ヒータ給電を電源
投入時点から実行していないため記録装置が使用される
環境温度を読み取ることになる。その情報を基に環境温
度フラグの設定を行なう。この環境温度フラグは、例え
ば以下に示すように設定される。
【0126】室温を20℃〜35℃までの範囲と判断し
た時を高温と定義し、環境温度フラグをセットする。ま
た、室温を20℃〜35℃までの範囲外と判断した時を
低温と定義し、環境温度フラグをリセットすることとし
ている。35℃以上を低温と判断する理由は、室温レベ
ルで35℃以上であることはないからで、もし、あると
したら何等かの条件が付加された時と考えるべきである
からである。例えば、35℃以上と検出した時は、記録
装置が立ち上がっていて既に温調を実行している際、ユ
ーザの都合などで記録装置リセットを操作した時と推定
できる。つまり、この時のサーミスタ検出温度は、すで
にヒータ発熱体温度の検出であり、室温の検出でないと
判断できるからである。尚、上記20℃〜35℃までの
温度範囲は、一例であり特に限定されたものではない。
【0127】340で環境温度フラグが設定されると、
第4実施例で述べた如く305まで進み、341へ移
る。341では、該環境温度フラグをチェックすること
で高温/低温の判断がなされ、ヒータ発熱体選択スイッ
チである第1スイッチをオンするか、オフのままかを実
行し、343へ移る。343では、ヒータ発熱体選択ス
イッチである第2スイッチをオンし、リミットタイマを
開始する。
【0128】これら動作により、記録装置のヒータ発熱
体の温度立ち上げに用いられるヒータ電力は、使用環境
温度に応じ切り替えるのである。つまり、本実施例にお
いては、記録装置の使用環境温度に応じ、450W或い
は、300Wのどちらかの電力でヒータ発熱体の温度立
ち上げを実行するのである。その後は、第4実施例で述
べた如く180℃に達したところで320に移り、ヒー
タ発熱体立ち上げ終了の後処理を実行し、328で本タ
スクのSTOP宣言を行なう。
【0129】次に、ヒータレディになると図14で示す
如くヒータレディ制御400がENTERされるように
成る。図14において、第4実施例同様401でプリン
ト動作に入るか否かを判断する。仮にスタンバイであれ
ば、第4実施例同様に最低のヒータ電力で温調を実行す
る。また、プリントであれば、420に移り、450に
移るまで同様な処理実行をする。そして、450で該環
境温度フラグをチェックし、プリント実行時のヒータ発
熱体温調の為の電力選択を行なう。つまり、高温/低温
の判断がなされ、ヒータ発熱体選択スイッチである第2
スイッチをオンするか、オフのままかを実行し、425
へ移る。以降は、第4実施例で述べた如く200℃を目
標とした温調を続ける。
【0130】尚、このプリント時の温調について、15
0Wのヒータ電力での温調中にリミットカウンタオーバ
ーフローによる検知で温調エラーが生じた場合、第4実
施例で述べた如く一端はヒータウエイト状態に成り、再
度ヒータウエイト制御300に入る。そうなると、上述
した如く340で述べている35℃以上と言うことに成
り、450W電力での再立ち上げ後、300W電力での
プリント温調に切り代わり、ヒータ発熱体温調故障と判
断しないで済む。その後のプリント温調中の温調エラー
や始めからの300Wヒータ電力での温調エラーについ
ては第4実施例同様に考えられる。
【0131】尚、この第5実施例では、環境温度フラグ
の設定340をヒータウエイト制御タスク中に入れ、各
場合の温調におけるヒータ電力を決定しているが、本プ
ログラムの初期化ルーチン中に移動し、そこで判断し、
環境温度フラグを設定しても良い。そうすれば、判定方
法をある温度範囲内か否かで環境温度フラグを設定しな
くとも、例えば、23℃以上と判断した時を高温と判断
し、環境温度フラグをセットする。また、それ以下を低
温とし、環境温度フラグをリセットするようにできるの
である。このように、図13,図14で述べているプロ
グラム手段は、ほんの一例であって記録装置の使用環境
温度に応じ、ヒータ電力を切り替えられれば良いのであ
る。
【0132】また、本実施例では、ヒータウエイト/ヒ
ータレディによるヒータ電力の選択とプリント/スタン
バイによるヒータ電力の選択とを両方しているが、どち
らか一方だけでも良い。一般的に、記録装置の消電力化
を考えるとプリント/スタンバイによるヒータ電力の選
択は行なわず、ヒータウエイト/ヒータレディによるヒ
ータ電力の選択のみで良い。
【0133】(第6実施例)次に、図15,図16を用
いて第6実施例について述べることにする。
【0134】第6実施例は、第4実施例で述べた記録装
置の動作状態に応じヒータ発熱体の電力を切り替えるの
ではなく、特に図示していないが記録装置の表示部に存
在するマニュアルスイッチなどによる指示とか、記録装
置と外部機器との情報コミュニケーション手段であるイ
ンタフェース(レーザビームプリンタでいうVIDEO
i/fで位置づけられるもの等)による外部機器からの
指示とかでヒータ発熱体の電力を切り替えるのを目的と
している。
【0135】つまり、外部機器の判断や記録装置を使用
するユーザの判断により、ヒータ発熱体温調するヒータ
電力を選択できるようにしたものである。記録装置のヒ
ータ発熱体温調のためのヒータ電力は、前述した如くあ
らゆる場合を考慮している為に電力サイズは大きめにな
ってしまうのである。従って、電源投入後、すぐにプリ
ントする場合を除けば、多少ウエイト時間が延長しても
消費電力が抑えられる方がメリットとして大きいし、連
続プリントする場合を除き、数枚の単位でのプリントな
らば、ヒータ発熱体の消費電力は抑えられる方向であ
る。
【0136】しかしこれら判断は、記録装置単体では判
断できず、いずれの場合でも記録装置を使うユーザに委
ねられるものである。このことより、記録装置の使われ
方に応じユーザによるヒータ電力の選択がマニュアル操
作できれば、つまり、記録装置の表示部に存在するマニ
ュアルスイッチ等による指示とか、記録装置と外部機器
との情報コミュニケーション手段であるインタフェース
による外部機器からの指示とかの入力手段による情報に
応じヒータ発熱体選択スイッチを制御することで常に適
切なヒータ電力を選択し、必要以上の電力の消費を抑制
しつつ温調できることになるのである。以下に第6実施
例について図15,図16を用いて説明していくことに
する。
【0137】本実施例において、記録装置のヒータ電力
を選択指示する入力手段は、特に限定されたものではな
い。しかし、説明を容易にするためにここで入力手段に
ついて簡単に説明しておく。表示部入力を入力手段とす
る時は、図3中240で示すKEY入力/表示制御タス
クでヒータ選択を指示するKEY入力を読み取り、本タ
スク中で省エネ温調フラグという名称のフラグに設定す
る。そして、定着ユニット制御210にて、省エネ温調
フラグをチェックしその処理を実行するのである。ま
た、この省エネ温調フラグは、モニタタスクコントロー
ルにより常にENTERされるため、リアルタイムで最
新情報が更新格納されている。一方、VIDEOi/f
のような外部機器からの情報コミュニケーションによる
入力手段とする時は、図3中250で示すVIDEOi
/f制御タスクでヒータ発熱体選択を指示するコマンド
入力を読み取り、本タスク中で省エネ温調フラグという
名称のフラグに設定する。そして、定着ユニット温度制
御210にて、省エネ温調フラグをチェックしその処理
を実行するのである。また、この省エネ温調フラグは、
モニタタスクコントロールにより常にENTERされる
ため、リアルタイムで最新情報が更新格納されている。
【0138】尚、本実施例は一例として、第4実施例を
基に説明を行なうために同一なものは同一符号を示し、
説明は省略することとする。
【0139】電源が投入されると、第4実施例同様にモ
ニタタスクコントロール200により定着ユニット温度
制御210がENTERされ、該定着ユニット温度制御
210により、ヒータウエイト制御300が起動し始め
る。
【0140】図15において、ヒータウエイト制御30
0が起動すると先ず第4実施例同様に301から305
までの処理を実行して361に移る。ここでは、先に述
べたように予め他のタスクで設定されている省エネ温調
フラグをチェックし、ヒータ発熱体選択スイッチである
第1スイッチをオンするか、オフのままかを実行し、3
63へ移る。363では、ヒータ発熱体選択スイッチで
ある第2スイッチをオンし、リミットタイマを開始す
る。
【0141】これら動作により、記録装置のヒータ発熱
体の温度立ち上げに用いられるヒータ電力は、ユーザな
どが指示した入力手段情報に応じ切り替えるのである。
つまり、本実施例においては、記録装置の入力手段情報
に応じ、450W或いは、300Wのどちらかの電力で
ヒータ発熱体の温度立ち上げを実行するのである。尚、
300Wの電力でヒータ発熱体の温度立ち上げを実行す
ることを考慮し、本実施例の場合、363で設定スター
トされるリミットタイマは、300W時でも十分に立ち
上がれる時間を設定するように成っている。その後は、
第4実施例で述べた如く180℃に達したところで32
0に移り、ヒータ発熱体立ち上げ終了の後処理を実行
し、328で本タスクのSTOP宣言を行なう。この処
理によってヒータ発熱体立ち上げは、時間が延長される
もののヒータ電力は少くできるのである。
【0142】尚、上記ヒータ発熱体選択により選択され
るのは450W/300Wで表現したが、最小電力(1
50W)も選択可能にしても良いことは言うまでもな
い。つまり、通常立ち上げに使用されるヒータ電力に比
べ、省電力対応できれていれば良いのである。
【0143】また、図中311のESCPで307に戻
っているが、301に戻りウエイトアップ中であっても
ヒータ電力を選択切り替えを可能にしても良い。
【0144】次に、ヒータレディになると図16に示す
如くヒータレディ制御400がENTERされるように
成る。図16において、第4実施例同様401でプリン
ト動作に入るか否かを判断する。仮にスタンバイであれ
ば、第4実施例同様に最低のヒータ電力で温調を実行す
る。また、プリントであれば、420に移り、460に
移るまで同様な処理実行をする。そして、460で省エ
ネ温調フラグをチェックし、プリント実行時のヒータ発
熱体温調の為の電力選択を行なう。つまり、通常ヒータ
電力/省電力の判断がなされ、ヒータ発熱体選択スイッ
チである第2スイッチをオンするか、オフのままかを実
行し、425へ移る。以降は、第4実施例で述べた如く
200℃を目標とした温調を続ける。
【0145】尚、このプリント時の温調について、15
0Wのヒータ電力での温調中にリミットカウンタオーバ
ーフローによる検知で温調エラーが生じた場合、第4実
施例で述べた如く一端はヒータウエイト状態に成り、再
度ヒータウエイト制御300に入る。そうなると、上述
した如く再立ち上げ後、再びヒータレディ温調制御に戻
って来る。この動作をユーザが知る(記録装置がレディ
状態からプリントを中断し、ウエイト状態になるのでユ
ーザでも容易に知る事が出来る。)と現連続プリントが
省エネモードで実行不可能と判断でき、入力手段を通常
モードに戻し現連続プリントを実行すれば良いのであ
る。或いは、単に記録装置は、ウエイト&プリントを少
しの時間で繰り返すだけで特にヒータ発熱体故障になら
ないためにユーザが多少の時間延長を許せると判断する
ならば、省エネモードのままプリント出力指示をして放
置し、プリントの実行終了を待てば良いのである。一
方、実際の故障については、各タスクで述べた如く省エ
ネモードによるプリント温調中の温調エラーや始めから
の通常モードによる300Wヒータ電力での温調エラー
については第4実施例同様にヒータレディ温調制御でヒ
ータウエイト制御に戻され、ヒータウエイト制御で故障
か否かの判断がなされ省エネモードとヒータ発熱体故障
との区別がなされるのである。
【0146】また、本実施例では、省エネモード/通常
モードを図15に示す如くヒータ発熱体の立ち上げ時と
図16に示す如くヒータ発熱体温調時の両方とも実施し
ているが、例えば、ヒータ発熱体の立ち上げ時のみが省
エネモード/通常モードをユーザ設定可能とし、ヒータ
発熱体温調時については通常モードのみと限定するな
ど、どちらか一方だけに入力手段によるヒータ電力の切
り替えを実行するようにしても良いのである。一般的
に、記録装置の省電力化を考えるとプリント/スタンバ
イによるヒータ電力の選択は行なわず、ヒータウエイト
/ヒータレディによるヒータ電力の選択のみで良い。
【0147】尚、この第6実施例では、省エネ温調フラ
グの設定を本プログラムの別タスクにより常時モニタし
情報内容を更新し、本ヒータ発熱体温調にフィードバッ
クして各場合の温調におけるヒータ電力を決定している
が、例えば、ヒータウエイト制御タスク中に移動し、そ
こで判断し、省エネ温調フラグを設定しても良し、ま
た、初期化ルーチン中に入れ、電源投入時のみの設定と
して半固定的に扱っても良い。このように、図15,図
16で述べているプログラム手段は、ほんの一例であっ
て記録装置は、その入力手段であるユーザの判断に応じ
た電力設定切り替えが実行できれば良いのである。
【0148】
【発明の効果】本発明は以上の構成および作用を有する
もので、発熱体が、部分的に温度調整可能であるため、
発熱体が部分的に熱を奪われても、その奪われた部分に
ついて温度調整でき、端部昇温の発生する部分を自動的
に下げることができる。よって、動作を中断する必要が
なくなり、また、発熱体の長手方向に対する電力配分を
自動的に変えることができるため、駆動回路を新たに設
けなくても電力切替えが可能で、コストダウンを図れ
る。更に、発熱体の温度係数抵抗素子が少なくとも2種
類以上の温度係数をもつので、発熱体の温度状態に応じ
て発熱体全体の電力切替えを自動的に行なえ、温調時の
温度リップルが防止でき、かつ、発熱体オン/オフ時で
の消費電力差が軽減できるという効果もある。またウエ
イト時/スタンバイ時/プリント時など記録装置の各状
態に応じ、発熱体電力が自動的に、かつ、適切に選択さ
れるため、効率の良い低消費電力の定着装置が提供でき
る。
【0149】一方、発熱体選択スイッチ手段を設けるこ
とでも、複数の発熱体駆動回路を設ける必要がなくコス
トダウンできる。また、常に最適な電力で発熱体を制御
でき、消費電力を低減の効果がある。
【0150】さらに環境温度検出手段を設けることで
も、常に最適な電力で発熱体を制御でき、消費電力低減
となる。
【0151】また、使用者が操作可能な入力手段によっ
て、発熱体選択スイッチ手段が、使用する発熱体を決定
できることで、使用者の都合のよい動作を指定できる。
そして、外部機器からのインタフェースを利用して、発
熱体を選択できることで、使用者による設定を遠隔操作
でも対応できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例に係る定着装置の回
路ブロック図である。
【図2】図2は本発明の第1実施例に係る定着装置のヒ
ータ発熱体構成図である。
【図3】図3は本発明の第1実施例に係る定着装置の制
御プログラムの基本構成を示すフローチャートである。
【図4】図4は本発明の第1実施例に係る定着装置のヒ
ータウエイト制御を示すフローチャートである。
【図5】図5は本発明の第1実施例に係る定着装置のヒ
ータレディ温調制御を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の第2実施例に係る定着装置のヒ
ータ発熱体構成図である。
【図7】図7は本発明の第3実施例に係る定着装置のヒ
ータ発熱体構成図である。
【図8】図8は本発明の第4実施例に係る定着装置の回
路ブロック図である。
【図9】図9(a),(b)はそれぞれ本発明の第4実
施例に係る定着装置のヒータユニットの構成図、ヒータ
ユニットのブロック図的イメージ概略図である。
【図10】図10は本発明の第4実施例に係る定着装置
の動作を示すタイミングチャート図である。
【図11】図11は本発明の第4実施例に係る定着装置
のヒータウエイト制御を示すフローチャートである。
【図12】図12は本発明の第4実施例に係る定着装置
のヒータレディ温調制御を示すフローチャートである。
【図13】図13は本発明の第5実施例に係る定着装置
のヒータウエイト制御を示すフローチャートである。
【図14】図14は本発明の第5実施例に係る定着装置
のヒータレディ温調制御を示すフローチャートである。
【図15】図15は本発明の第6実施例に係る定着装置
のヒータウエイト制御を示すフローチャートである。
【図16】図16は本発明の第6実施例に係る定着装置
のヒータレディ温調制御を示すフローチャートである。
【図17】図17は従来の定着装置の回路ブロック図で
ある。
【図18】図18は従来の定着装置のヒータユニットの
構成図である。
【図19】図19は従来の定着装置の動作を示すタイミ
ングチャート図である。
【符号の説明】
1,1001 安全回路 3,1003 温度検出回路 4,1004 CPU 5,1005 給電スイッチ駆動回路 6,1006 給電スイッチ回路 7 発熱体選択スイッチ 20,1002 ヒータユニット 22,1022 温度検出用サーミスタ 24,25,26,27,28,29 ヒータ発熱素子 24′,25′,26′,1023 発熱体 80,81,82,83 PTCサーミスタ 81′,82′ NTCサーミスタ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体を有し、該発熱体の温度を検出す
    る温度検出手段と、該温度検出手段により検出される温
    度情報を基に前記発熱体の給電制御と設定温度を継続さ
    せるための給電指示制御手段と、該給電指示制御手段に
    よって前記発熱体に給電を直接実行する給電スイッチ回
    路手段と、からなる発熱体の温度調整手段を有する定着
    装置において、 前記発熱体は、部分的に温度調整可能であることを特徴
    とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記発熱体は、複数の発熱素子と、温度
    に応じて自己抵抗値が変化する温度係数をもつ複数の温
    度係数抵抗素子とから構成され、前記発熱体の温度に応
    じ前記発熱素子の電力配分を切替える発熱体の発熱量配
    分切替え手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の温度係数抵抗素子は、前記発
    熱素子に対して予め定められている位置に設置され、か
    つ前記発熱素子と直列、或いは、並列に接続され、前記
    発熱素子の電力通電経路を切替えることを特徴とする請
    求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記給電指示制御手段と給電スイッチ回
    路手段は、各1つで構成された請求項1,2または3に
    記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記発熱体を構成する温度係数抵抗素子
    は、正の温度係数をもつPTCサーミスタ、或いは、負
    の温度係数をもつNTCサーミスタによって構成され、
    少なくとも1つ以上の発熱体の発熱量配分切替え手段を
    有することを特徴とする請求項2,3または4に記載の
    定着装置。
  6. 【請求項6】 前記発熱体を構成する複数の温度係数抵
    抗素子が少なくとも2種類以上の温度係数をもつことを
    特徴とする請求項2,3,4または5に記載の定着装
    置。
  7. 【請求項7】 前記発熱体は、複数の発熱体より構成さ
    れ、使用する発熱体の数を切替える発熱体選択スイッチ
    手段を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】 前記給電指示制御手段と給電スイッチ回
    路手段は各1つ、或いは、前記発熱体の数より少ない数
    で構成されることを特徴とする請求項1または7に記載
    の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記発熱体選択スイッチ手段により使用
    する発熱体を選択する時は、前記給電スイッチ回路手段
    により前記発熱体に給電していない時に切替えることを
    特徴とした請求項7または8に記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 環境温度を検出する環境温度検出手段
    を有し、該環境温度検出手段による検出結果に基づき、
    前記発熱体選択スイッチ手段が、発熱体の数を決定でき
    ることを特徴とする請求項7,8または9に記載の定着
    装置。
  11. 【請求項11】 使用者が、操作可能な入力手段、或い
    は、外部機器からのインタフェースを介した情報コミュ
    ニケーション手段によって、前記発熱体選択スイッチ手
    段が前記複数の発熱体のうち使用する発熱体の数を決定
    できることを特徴とする請求項7,8,9または10に
    記載の定着装置。
JP13887793A 1993-05-18 1993-05-18 定着装置 Withdrawn JPH06332338A (ja)

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