JPH07114293A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

Info

Publication number
JPH07114293A
JPH07114293A JP28387593A JP28387593A JPH07114293A JP H07114293 A JPH07114293 A JP H07114293A JP 28387593 A JP28387593 A JP 28387593A JP 28387593 A JP28387593 A JP 28387593A JP H07114293 A JPH07114293 A JP H07114293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
temperature
heating element
power
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28387593A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihide Ushio
行秀 牛尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP28387593A priority Critical patent/JPH07114293A/ja
Publication of JPH07114293A publication Critical patent/JPH07114293A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、温度リップルが小さく、ヒ
ータのオン/オフ時の電源消費電力差が小さく、端部昇
温を起こすことのない低コストの定着装置を提供するこ
とにある。 【構成】 ヒータ24,25,26,27のそれぞれの
一端を各ヒータが枝状になるように接続し、他端にはそ
れぞれスイッチ71,72,73,74を接続して給電
スイッチ回路6から各ヒータへの選択的な給電を可能と
する。そして、目標温調温度及び記録紙の幅等に応じた
発熱量及び発熱領域が得られるようにCPU4によって
ヒータ選択回路7を駆動して上記各ヒータを組み合わせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置における記録
紙の温度定着を行い記録紙に画像を定着させることを目
的とした定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録装置の定着装置は、図15に
示すように構成されている。図15において2は、ヒー
タユニットであり、基本的には発熱体(以下、ヒータと
する)23と、温度ヒューズ21と、該ヒータ23の温
度検出を行なうサーミスタ22とで構成されている。ヒ
ータ23は、図16に示すように、セラミック基台23
aに抵抗発熱体23bを印刷したセラミックヒータであ
り、該ヒータ23の裏側には、該ヒータ23と直列接続
された温度ヒューズ21が固定されて取付けられてい
る。この温度ヒューズ21には、例えば、バイメタルを
利用したサーモスイッチが用いられており、ヒータ23
の温度暴走時にヒータ23の給電を物理的に遮断する。
また、サーミスタ22は、温度ヒューズ21の場合と同
様に、ヒータ23の裏側に固定され取付けられており、
ヒータ23の温度状態を検出する。なお、サーミスタ2
2は、ヒータ23と温度ヒューズ21に対して電気的に
独立して配線されており、図16に示すように、ヒータ
ユニット2は二つのコネクタで配線される。また、ヒー
タ23の電力はI2 R、つまり、ヒータ電力=(AC電
圧/抵抗発熱体の抵抗値)2×(抵抗発熱体の抵抗値)
で計算される。この従来例においては、AC供給電圧が
100V、抵抗発熱体23bの抵抗値が20Ωなので、
ヒータ電力=(100V/20Ω)2 ×20Ω=500
Wと算出される。
【0003】次に、図15において3は温度検出回路で
あり、ヒータ23の温度変化に応じて抵抗値が変化する
サーミスタ22に固定抵抗Rを直列接続して、その分圧
された電位を検出することで温度を電圧変換しているも
のである。
【0004】また、4は、本定着装置を制御するマイク
ロプロセッサ(以降、CPUと略す。)であり、同時に
記録装置の動作制御等も実行している。CPU4は、A
/D変換機能を保有しており、基本的には、温度検出回
路3によって検出された電圧値結果を基にヒータ23の
温度制御を実行するものである。なお、CPU4は、サ
ーミスタ22での検出温度が設定温度に比べ低ければ、
ヒータ給電指示信号をオンし、逆に、サーミスタ22で
の検出温度が設定温度に比べ高ければ、ヒータ給電指示
信号をオフするだけで、ヒータの給電量を制御するもの
ではない。
【0005】5は、給電スイッチ駆動回路でCPU4に
より出力されるヒータ給電指示信号に基づいて、給電ス
イッチ回路6を駆動するものである。なお、該ヒータ給
電指示信号は、給電スイッチ駆動回路5に入力されると
共に後述する安全回路1にも入力されている。
【0006】給電スイッチ回路6は、実際にヒータ23
への給電の実行と停止を切り替えるAC電源給電リモー
トスイッチであり、DCとACを分離するフォトトライ
アックカプラ61と、ヒータ給電をスイッチングするト
ライアック62と、該トライアック62のスイッチング
の際に発生し得るノイズを除去するスパークキラー63
が主たる構成部品である。
【0007】上記給電スイッチ駆動回路5及び給電スイ
ッチ回路6は、CPU4からのヒータ給電指示信号を基
にトライアック62の導通及び遮断させたりすることで
ヒータへの給電をスイッチングするよう構成されてい
る。つまり、ヒータ給電指示信号で給電が指示されると
給電スイッチ駆動回路5が、次段のフォトトライアック
カプラ61のLEDを点灯させる。LEDが点灯すると
フォトトライアックカプラ61は、ゼロクロス回路が作
動してAC電源がゼロボルト(実際には、ゼロボルト近
傍である)になった時点でトライアック部を導通させ
る。フォトトライアックカプラ61のトライアック部が
導通状態になると、連動してトライアック62が導通状
態となりヒータ23に給電されるのである。一方、ヒー
タ給電指示信号で給電の停止が指示されると、給電スイ
ッチ駆動回路5が、次段のフォトトライアックカプラ6
1のLEDを消灯させる。LEDが消灯すると同じくフ
ォトトライアックカプラ61のゼロクロス回路が作動し
てAC電源がゼロボルト(実際には、ゼロボルト近傍で
ある)になった時点でトライアック部を遮断させる。フ
ォトトライアックカプラ61のトライアック部が遮断状
態になると、連動してトライアック62が遮断状態とな
りヒータへの給電は停止されるのである。
【0008】このように、ヒータ23への給電制御は、
CPU4のヒータ給電指示信号によってAC電源のゼロ
ボルトになる所を境にスイッチングを行うゼロクロスに
よる波数制御方式が採られている。従って、ヒータ23
をオンすれば、予め設定されているヒータ電力で点灯さ
れ、オン/オフの最小単位は、給電源であるAC電源の
交流周期の1/2(50Hzなら10ms、60Hzな
ら約8ms)となる。
【0009】次に、1は、発熱体の給電制御が不能にな
った時に温度暴走を未然に防ぐために設けられている安
全回路であり、検出制御回路10と、ヒータ23に給電
される実際の電流を検出する電流検出用トランス11
と、ヒータ通電強制遮断用リレー(以下、単にリレーと
する)12により構成されている。この安全回路1は、
通常ヒータ23の温度制御中は作動せず、ヒータ23の
給電がヒータ給電指示信号により制御されなくなったと
判断された時に作動する。具体的には、電源投入後ヒー
タ23に給電を実行する前にリレー12をオンし、ヒー
タ給電を可能にする。その後、CPU4から出力される
該ヒータ給電指示信号と、電流検出用トランス11で検
出されるヒータ23への実際の通電状況であるヒータ電
流とを、安全回路1中の検出制御回路10により常時比
較検出して、不一致が検出されるとリレー12を作動さ
せヒータ23への給電を強制的に遮断する。つまり、C
PU4による制御が正常に実行されている時は、ヒータ
給電指示信号と電流検出用トランス11による検出結果
は常時一致しているためリレー12は遮断されない。し
かし、例えば、CPU4の暴走とか、トライアック62
のスイッチ部品の故障とか予期できない異常が発生した
時は、ヒータ給電指示信号がヒータ給電をオフしている
にも拘らず所定時間以上該電流検出用トランス11に電
流が流れているため、ヒータ給電指示信号と電流検出用
トランス11による検出結果は不一致となり、ヒータ給
電の基となるAC電源の供給路を強制的に直接リレー1
2で遮断するのである。このように、安全回路1は、上
記CPU4によるヒータ制御や温度ヒューズ21による
安全対策とは独立し、さらに安全を維持するための安全
機構である。また、回路構成は、ディスクリート素子に
よるハード回路でシンプルな構成であるため信頼性が高
く、記録装置の定着温度制御に多用されている。
【0010】次に、図17のタイミングチャートを用い
て、従来例の動作説明を簡単に行なう。図17において
AC電源は、常に一定周期のsin波で表される。今、
電源が投入されると安全回路1のリレー12は、ヒータ
給電指示信号がオンされる前に導通される。その後は、
ヒータ給電指示信号がオンされヒータ給電が実行されヒ
ータ温度を上昇させる。そして、サーミスタ22で所望
温度に達するまでヒータ23に給電を続ける。この期間
は「ウェイト状態」と呼ばれ、記録動作のための前段階
として位置づけられ記録動作の準備期間となる。このウ
ェイト状態を経てヒータ温度が設定温度に達すると、ヒ
ータ給電はオフされ、ヒータ23の温度が再び設定温度
を下回るまでオフの状態が持続される。そして、再び設
定温度を下回るとヒータ給電をオンして常に設定される
一定温度をキープするのである。
【0011】この温度制御は、上述した如くゼロクロス
による波数制御方式であるため、図17に示す如くヒー
タ給電指示信号によりオンの指示がでれば、td1で示す
オンディレイを生じ最低であっても半波分ヒータに給電
されるのである。また、ヒータ給電指示信号によりオフ
の指示がでれば、td2で示すオフディレイを生じる。従
って、上記従来例ではAC電源周波数の1/2周期を最
低単位として500W電力をオン/オフすることにな
る。つまり、ヒータで決定する電力を或る単位時間でP
WM制御することになる。
【0012】つまり、記録装置は、ウェイト/プリント
/スタンバイと基本的に三状態のヒータ温調が存在する
ため、ウェイト状態においては、ヒータを100%オン
状態にしてヒータ温度の立ち上げ、ウェイト状態後の記
録動作待機中(以下、スタンバイ状態とする)には、立
ち上がった温度を維持するためヒータを比較的長い周期
で少しの時間オンするようになる。さらに、プリント時
には、記録紙の温度定着を実行するためヒータを比較的
短い周期でオンするようになる。
【0013】従って、ヒータ23に給電される電力は、
図17に示す如くウェイト時において全電力を消費し、
また、スタンバイ,プリント時は、ある期間のみ全電力
を消費するが電力を消費しない期間も存在する。つま
り、平均消費電力で考えるとウェイト時を100%とし
て、スタンバイ時では例えば、30%位であったり、ま
た、プリント時では例えば60%位となる。
【0014】これは、スタンバイ、プリント時を満足す
る程度のヒータ電力でヒータを設定すれば、ウェイト時
の時間が長くなり、記録装置としての記録動作待ち時間
ゼロというメリットがなくなり、商品価値を低下させる
という致命的な欠点となってしまうからである。
【0015】そこで、従来は、ウェイト時を満足する程
度のヒータ電力でヒータを設定し、逆にプリント/スタ
ンバイ時には多大な電力のヒータを波数制御によるオン
/オフチョッパする波数制御方式による温調制御を実施
していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、上記従
来例によれば、以下に示す問題点があった。
【0017】 多大電力設定のヒータであるため、温
調精度が細かくできず温度リップルが大きくなり、定着
ムラが発生する場合があり、その対策のためにコストア
ップを生じる。
【0018】 ヒータオン時/オフ時の電源消費電力
の差が大きくなるために、近年においては、IEC55
5−part3でフリッカ等の電源変動規制で定められ
る規格に適合しない。
【0019】また、プリント時においてはさらなる問題
点があった。それは、プリント時におけるヒータの長手
方向に対する温度分布の差が顕著に現れる、所謂“端部
昇温”の発生である。
【0020】ウェイト時やスタンバイ時においては、記
録紙がヒータを通過しないため、ヒータの長手方向に対
する温度分布は一様であるが、プリント時においては、
記録紙がヒータの熱を奪っていくためにヒータの長手方
向に対する温度分布は一様でなくなる。つまり、記録紙
幅がヒータ幅に近い場合は良いが、記録紙幅がヒータ幅
より狭い場合、記録紙が通過する部分に比べ、記録紙が
通過しない部分の温度よりはるかに高い温度になるので
ある。これは、特に、葉書や封筒のように記録紙の厚み
が厚い程、さらに、上述したようにヒータの電力がウェ
イトを満足する電力で設定されている場合には顕著に現
れる現象である。しかも、連続プリントを実行すると記
録紙の通過しない部分の昇温はかなり上昇してしまうた
めにプリント実行を一端中断し、長手方向に対する温度
分布を整える必要がある。従って、高速対応の記録装置
になればなる程、逆に端部昇温による記録動作中断とい
う相反する現象が発生する。
【0021】これらの問題点を解消するために、ウェイ
ト時とスタンバイ、プリント時においてヒータ23の電
力が異なるように、さらに、記録紙のサイズ等に応じて
ヒータ23の長手方向の電力配分が異なるように、例え
ば抵抗値の異なる複数の抵抗発熱体23bを具備するこ
とが考えられるが、この場合には、上述したような安全
回路1,温度ヒューズ21,給電スイッチ回路6等を各
抵抗発熱体毎に設ける必要があり、コストが上昇すると
いう問題が生じる。
【0022】本発明の目的は、上記問題点を解決し、温
度リップルが小さく、ヒータのオン/オフ時の電源消費
電力差が小さく、端部昇温を起こすことのない低コスト
の定着装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、通電により発熱する発熱体と、該発熱体の電源に
対する導通状態を切り替え自在な給電手段と、該発熱体
の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段によ
る検出温度を基に上記給電手段を制御して上記発熱体の
導通期間を調節し、上記発熱体を所定の目標温度に維持
するように設定された温度制御手段とを有し、記録材に
転写された画像を該記録材に定着する定着装置におい
て、上記発熱体は、複数の発熱体が一端を他の発熱体の
所定位置に接続されて枝状に配設されており、該枝状の
各発熱体の通電経路を開閉自在とするように各発熱体の
他端に接続された発熱体選択スイッチ手段と、記録材の
種類を検出する記録材種類検知手段と、上記温度制御手
段の目標温度及び該記録材種類検知手段により検知した
記録材の種類に応じて上記発熱体選択スイッチ手段を駆
動し、所望の発熱体の組み合わせ、或は所望の発熱体の
選択を行うように設定された発熱体切り替え制御手段と
を備えていることにより達成される。
【0024】
【作用】本発明の定着装置は、例えば電源投入後に発熱
体の温度を所定温度まで上昇せしめるウェイト状態、所
定の定着温度にて定着動作を行うプリント状態、該定着
温度よりも低い温度にて次の定着動作に備えるスタンバ
イ状態等のように、それぞれ温度の変動範囲及び目標温
度のことなる状態で駆動されるが、発熱体切り替え制御
手段は、各状態に応じて発熱体選択スイッチ手段を駆動
し、発熱体を組み合わせることによって、或は所定の発
熱体を選択することによって所望の発熱量を得る。例え
ば、上記ウェイト状態においては最も大きな発熱量、上
記スタンバイ状態においては最も小さな発熱量、上記プ
リント状態においてそれらの間の範囲の発熱量を得るよ
う発熱体を設定することにより、上記ウェイト状態にお
ける上記所定温度までの到達時間を短縮しつつ、上記ス
タンバイ状態及びプリント状態においては温度リップル
及び発熱体の導通状態の切り替え時における消費電力差
を低減せしめる。すなわち、温度制御手段による目標温
度に応じた適切な発熱量となるように発熱体を設定し
て、昇温性能の維持と温調精度の向上の両立を図る。
【0025】また、本発明の定着装置には、例えばA4
サイズ紙、B5サイズ紙、A6サイズ紙等の幅等の異な
る記録材が使用されるが、発熱体切り替え手段は、プリ
ント時に記録材種類検出手段によって検出した記録材の
種類に応じて発熱体選択スイッチ手段を駆動し、例えば
各記録材の幅に相当する領域においては良好な定着動作
が可能な発熱量、それ以外の領域においては小さな発熱
量を得るように発熱体を設定する。これにより、記録材
上の画像は確実に定着され、記録材に熱を奪われること
のない領域における昇温が防止される。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0027】〈実施例1〉先ず、本発明の実施例1につ
いて図1ないし図7に基づいて説明する。図1は本実施
例におけるヒータ制御回路の構成を示すブロック図であ
る。なお、従来例で説明したものと同一箇所には同一符
号を付す。
【0028】図1において1は、発熱体の給電制御が不
能になった時に温度暴走を未然に防ぐために設けられて
いる安全回路で、上述した従来例と同様な機能を有す
る。また、温度検出回路3、CPU4、給電スイッチ駆
動回路5、給電スイッチ回路6は、従来例と同様な構成
であるが、CPU4が制御するプログラム内容は従来例
とは異なり、従来の温調制御に加え、後述するように発
熱体切り替え制御や使用発熱体選択指示が含まれる。
【0029】20はヒータユニットで、温度検出用サー
ミスタ22や温度暴走プロテクタ用温度ヒューズ21等
は、上述した従来例と同様に構成されている。しかし、
本実施例のヒータは、上述従来例でのヒータ23に比
べ、図2に示す如くヒータ24,25,26,27の複
数のヒータが枝状に構成されており、ヒータ選択スイッ
チ71,72,73,74により総合ヒータ電力やヒー
タの長手方向電力を選択設定できるようになっている。
なお、ヒータの構成及びヒータ電力配分の詳細について
は後述する。
【0030】7は、ヒータ選択回路であり、ヒータユニ
ット20にあるヒータの組み合わせを実行するヒータ選
択スイッチ71,72,73,74を駆動するもので、
CPU4からの指示により制御される。なお、本実施例
ではリレーを使用しているが、リモートコントロールで
きるスイッチであれば特に限定されるものではない。
【0031】次に、図2の図面を用いて枝状に構成され
たヒータについて説明をする。なお、本実施例では、説
明を容易にするためにセラミックヒータを用いた例で説
明するが、本発明が適用されるヒータは発熱部が枝状に
構成されていれば良く、ヒータ素子が例えばハロゲンヒ
ータやヒータ用PTCサーミスタであっても良く、ヒー
タの種類は特に限定されたものではない。
【0032】本発明における枝状に別れるヒータ構成の
基本的条件とは、定着装置の長手方向における一様なヒ
ータ電力が幾つかに選択可能であり、かつ、ヒータ電力
を定着装置の長手方向にいて幾つかに分割選択可能であ
ることである。
【0033】つまり、本発明は、定着装置の長手方向に
おける一様なヒータ電力をウェイト・スタンバイ・プリ
ント等の各状態において適宜選択することにより、ウェ
イト状態等における温度上昇時間の短縮を図りつつ、ス
タンバイまたはプリント状態等における温度リップル並
びにヒータのオン/オフ時の電源消費電力差を低減さ
せ、かつ、ヒータ電力の選択を上記長手方向において分
割された領域毎に行うことによって、プリント状態にお
ける端部昇温を抑えつつ、定着不良を防ごうとするもの
である。さらに、ヒータを枝状に構成することにより、
駆動回路を共通化してコストの低減を図っている。
【0034】図2に示すように、本実施例のヒータは、
ヒータの長手方向の1/3を一単位とし、この単位長当
たりのインピータンスがそれぞれ20Ωになっている。
但し、本発明はこれに限定されるものではない。また、
ヒータはヒータ24〜ヒータ27の四種類のものを用い
ているが、この数も特に限定されたものではない。
【0035】このようなヒータの電力は、上述した如く
W=I2Rで計算され、抵抗Rは、組み合わされるヒー
タの抵抗分の合成抵抗値によって決定される。したがっ
て、本実施例においては、ヒータ電力を上記長手方向に
おいて一様にした場合には、図2に示すように500
W、333W、167Wの三種類の電力が選択可能とな
っており、かつ、上記長手方向における三つの分割領域
のそれぞれについて図2に示すような電力が選択可能と
なっている。以下、各ヒータの組み合わせ及びその時の
電力値について説明する。
【0036】図中ヒータ24は、単位長当たり20Ωの
ものを長手方向一様に二個で構成されている。つまり、
(20Ω+20Ω+20Ω)=60Ωが並列に組み合わ
された合成抵抗であるので、30Ωの抵抗発熱体とな
る。従って、100VACで換算すれば、(100VAC
30Ω)2 ×30Ω=約333Wとなる。これは、ヒー
タ選択スイッチ71のみをオンにした場合で、図2の表
においてCで表される。
【0037】次に、ヒータ25は、単位長当たり20Ω
のものを長手方向一様に一個で構成されている。つま
り、(20Ω+20Ω+20Ω)=60Ωの抵抗発熱体
となる。同様に計算すると(100VAC/60Ω)2 ×
60Ω=約167Wとなる。これは、ヒータ選択スイッ
チSW72のみオンにした場合で、図2の表においてB
で表される。
【0038】また、上記ヒータ24とヒータ25は、枝
状に構成されており、ヒータ選択スイッチ71及びスイ
ッチ72を共にオンにすることにより並列に接続され、
30Ωと60Ωの合成抵抗である20Ωの抵抗発熱体と
なる。同様に計算すると(100VAC/20Ω)2 ×2
0Ω=500Wとなる。これは、図2の表においてAで
表される。
【0039】さらにヒータ26,27については、ヒー
タ25の途中から、枝状に構成されており、ヒータ選択
スイッチ72,73,74次第で合成抵抗値が変わるよ
うになっている。先ずヒータ選択スイッチ72とヒータ
選択スイッチ73をオンにすることにより、ヒータ25
とヒータ26が並列に接続され、合成抵抗は(20Ω+
20Ω+10Ω)=50Ωとなり、(100V AC/50
Ω)2 ×50Ω=200Wとなる。この場合、合成ヒー
タの合計電力は200Wとなるが、ヒータを長手方向で
見たヒータ電力分布は、80W,80W,40Wで電力
配分がなされる。これは図2の表においてDで表される
場合である。
【0040】次に、ヒータ選択スイッチ72とヒータ選
択スイッチ74をオンにすることにより、ヒータ25と
ヒータ27が並列に接続され、合成抵抗は(20Ω+1
0Ω+10Ω)=40Ωとなり、(100VAC/40
Ω)2 ×40Ω=250Wとなる。この場合、合成ヒー
タの合計電力は250Wとなるが、ヒータを長手方向で
見たヒータ電力分布は、125W,62.5W,62.
5Wで電力配分がなされる。これは図2の表においてE
で表される場合である。
【0041】本実施例ではこのような電力配分によるヒ
ータ選択スイッチの組み合わせを行っているが、この組
み合わせは、説明を容易にするために大まかに分類した
もので、特に限定された分類例ではない。
【0042】また、図2のように三つの領域に分割し
て、上述したような電力配分としたのは、記録紙の搬送
が定着装置にとってサイド基準搬送であって、使用でき
る記録紙サイズ幅が大まかに三つに分類できる場合を想
定したためであり、ヒータ電力の配分、電力量に対して
は、使用できる記録紙サイズや厚み、記録紙の搬送速
度、そして、記録紙の搬送が定着装置にとって中央基準
搬送かサイド基準搬送かによっても異なるので特に限定
されない。
【0043】上述したC及びD並びにEの場合の組み合
わせは、いずれもプリント時に行われるものであるが、
プリント時で重要なことは、上述した如く端面昇温を防
止しつつ長手方向に対する記録紙の通過部分を所定温度
で温調することである。そのために、本実施例では、プ
リント状態に入るとプリントを実行する記録紙を確認
し、長手方向に対するヒータの電力配分をCないしEの
いずれかの適切な状態に切り替えている。
【0044】また、本実施例において図2のCないしE
に示すようにヒータの電力を配分したのは、特に本発明
の定着装置をレーザビームプリンタと呼ばれる記録装置
に利用した場合を想定したからである。以下、レーザビ
ームプリンタの給紙構成とヒータの電力配分の関係につ
いて説明する。
【0045】一般的にレーザビームプリンタにおける給
紙構成は、本体単体でカセット給紙と手差し給紙の二種
類ある。さらに、ユーザー設定によるオプションを増設
すれば、さらなるカセット給紙(以降、2ndカセット
と呼ぶ)と封筒フィーダという封筒専用の給紙機構を有
することになる。これら給紙手段を複数有するレーザプ
リンタでは、一例として2ndカセットにA4用紙をセ
ットし、本体カセットにB5用紙をセットする。そし
て、封筒フィーダ、手差し給紙(カセットに入れられな
い特殊紙等を直接給紙させるための給紙口であって、記
録装置の設定紙サイズは、その記録装置が許す最大紙サ
イズに設定される。)による4WAY給紙と呼ばれる状
態に設定し、記録装置を利用する例が有り、かなりの頻
度で利用されている。なお、2ndカセットや本体カセ
ットにセットする用紙はユーザーにより異なるが、特殊
紙として扱われない用紙である。
【0046】このように多様化された給紙口を有する記
録装置では、以下に示すような部類分けを行ない、定着
装置の温度制御を実行することが要求される。
【0047】先ず、各カセット給紙時は、通常許された
厚みの紙(以降、通常紙と略す。)が各カセットにセッ
トされ、カセットに設けられる紙サイズ検出コマを検出
し、検出された紙幅に応じたヒータ配分を長手方向に対
し設定する。次に、手差し給紙時は、紙幅が検出できな
いということから記録装置にとって許容される最大紙幅
でヒータ配分を長手方向に対し設定することになる。つ
まり、ヒータを長手方向に対し全面を使用して温調する
ことになる。また、厚紙を使用する場合は、カセットか
らでなく手差し給紙で対応するようになるため、通常紙
に比べ電力容量をやや大きくすることが要求される。さ
らに、封筒フィーダによる封筒給紙時は、ヒータの長手
方向に対する電力配分を紙搬送の基準であるサイドの部
分しか使用されない。しかし、定着すべき紙の厚みが通
常の場合に比べ約倍の厚みとなるために熱がよけいに取
られ、定着制御する部分の電力は、比較的大容量である
ことが要求される。
【0048】従って、本実施例においては、以上の条件
よりヒータの長手方向に対するヒータの使用する範囲や
電力配分を決定した。先ず、長手方向を全面に使用する
ケースとしては、A4用紙やレター紙、そして、手差し
時のプリントによる時で、手差し時の対応のためにヒー
タの電力容量をやや大きめにする。これが図2のCに対
応する。次に、長手方向を2/3使用するケースとして
は、B5用紙やA6用紙等、通常紙による時のみである
ためにヒータの電力容量は、比較的小さめで良い。これ
が、図2のDに対応する。さらに、長手方向を1/3使
用するケースとしては、封筒や葉書用紙等の時で、通常
紙に比べ大きいヒータの電力容量が必要である。これが
図2のEに対応する。
【0049】なお、ここで言うヒータ電力の大きさは、
記録紙を定着する長手方向の使用する部分について述べ
ており、使用されない長手方向部分のヒータ電力はでき
るだけ小さくすることが端面昇温を防止する上で必要で
ある。
【0050】このように、ヒータの長手方向に対する電
力配分は、本発明による定着装置が利用される装置の給
紙構成等の条件によって設定されるべきものであり、本
実施例のような配分に限定されるものではない。
【0051】次に、CPU4による具体的制御例を、上
述した従来例と同様に図3のタイミングチャートに基づ
いて説明する。なお、図3において、温度検出機構やヒ
ータへの給電機構は上述従来例と同じなので説明を省
く。
【0052】先ず、電源投入されるとCPU4によりヒ
ータ選択回路にヒータの組み合わせを指示し、ヒータ選
択スイッチ71,72,73,74をウェイト状態に設
定する。つまり、図2の表中Aで示すヒータ選択スイッ
チ状態であり、スイッチ71,72がオンの状態とな
る。なお、図3中においては、ヒータ選択スイッチ7
3,74の切り替えを図示できないため、ヒータ選択ス
イッチ71,72のみについて示している。
【0053】これにより、ヒータの電力は500Wに設
定され、ウェイト状態中の温度上昇時間を短縮せしめ
る。このウェイト中は、ヒータを所望の温度にできるだ
け速く立ち上げることが必要であり、記録紙に熱を奪わ
れることを考慮する必要がないので、長手方向が均一
で、かつ最大電力の状態で十分役目を果たすのである。
【0054】次に、ウェイト状態で所望温度までヒータ
温度を立ち上げると、ヒータへの給電を一旦遮断し、実
際に給電が断たれるtd2で示すオフディレイ時間を確実
に経過させた後に、ヒータ選択スイッチ71,72,7
3,74を記録装置の状態に応じて切り替える。通常は
スタンバイであるためヒータ選択スイッチは、図2中B
で示す長手方向が均一で、かつ最低電力で構成される状
態に切り替える。これによりヒータの電力は167Wに
設定され、スタンバイ中はこの電力でヒータ温調制御を
引続き実行する。その結果、図3の下部に示す如く最小
電力の状態でヒータのオン/オフ駆動がなされる。この
スタンバイ中は、ヒータを所望の温度に保つだけで他に
熱を奪われることがないので長手方向が均一で、かつ最
低電力の状態で十分役目を果たすのである。
【0055】なお、立ち上がったヒータ温調制御の理想
ヒータ電力は、できるだけオン時間が支配的に構成でき
れば最も少ない電力駆動できるが、スタンバイ時であっ
ても多少の温度変化にも追従できるような余裕電力状態
でなければならない。
【0056】次に、スタンバイ状態からプリント状態に
移行されると、先ず、ヒータの給電中によるヒータ選択
スイッチの切り替えを防ぐためにヒータへの給電を遮断
し、実際に給電が断たれるtd2で示すオフディレイ時間
を確実に経過させた後に、図2に示すCないしEのいず
れかの電力配分にヒータ電力を切り替える。
【0057】このヒータ電力の切り替えは、上述したよ
うにカセット検出コマ等により給紙される紙サイズ等を
検出し、紙サイズ等に応じて行われる。例えば、記録紙
がA4用紙やレター紙、あるいは手差しの場合には、ヒ
ータを長手方向全体に使用して電力容量をやや大きめに
するため、スイッチ71のみをオンにして図2のCに対
応する電力配分とする。また、B5用紙やA6用紙等、
通常紙の場合には、ヒータを長手方向における2/3の
領域で使用してヒータの電力容量を比較的小さめにする
ため、図2のDに対応する電力配分とする。さらに、封
筒や葉書用紙等の場合には、ヒータを長手方向の1/3
の領域で使用して通常紙に比べ大きいヒータの電力容量
とするため、図2のEに対応する電力配分とする。いず
れの場合もウェイト状態の電力よりも低い電力でヒータ
を駆動するので、従来に比べて温度リップルの低減及
び、ヒータのオン/オフ時の電源消費電力差の低減を図
りつつ、端部昇温を抑えることができる。
【0058】なお、プリント時においても、上述したよ
うにできるだけヒータオンの状態を多くすることが省電
力化につながることは言うまでもないが、この場合は、
記録紙が熱を奪うためにそれなりの熱容量を確保できる
ようなヒータ電力でのオン/オフ周期設定になる。
【0059】また、プリントを実行する記録紙の検出
は、本発明において特に限定されたものでなく、例えば
レーザビームプリンタや複写機のような検出機構があれ
ば良く説明を容易にするためにも具体的な検出例の説明
は省く。
【0060】また、本実施例におけるサーミスタ22
は、図2に示すように一つの例で示しているが、ヒータ
の長手方向に対し複数個で構成しても良い。但し、サー
ミスタを一つで構成する場合は、記録紙が中央基準で搬
送される記録装置であれば中央に設置し、記録紙がサイ
ド基準で搬送される記録装置であれば基準サイド側に設
置される。つまり、如何なるサイズ幅の記録紙であって
も良好な定着を行うには、共通な位置にサーミスタを設
置し温調することが必要だからである。
【0061】なお、本発明のように長手方向にヒータ電
力を切り替え温調する場合、長手方向におけるヒータ電
力の切り替え組み合わせの中で常に最高電力のヒータ部
分を中心にサーミスタを取付ける(図中の表を参照する
とサーミスタ22は左サイドに位置するのがよい。)こ
とが必要である。
【0062】次に、実施例1における温調制御について
図4から図7を用いて説明する。本制御プログラムは、
タスク形式で構成されており、一つの独立した制御プロ
グラムが複数集まった集合体でできている。そして、細
分化された各プログラムを機能別にまとめ一つのタスク
を形成している。この幾つかのタスクをモニタタスクコ
ントロールと呼ばれるモニタプログラムにより必要に応
じて呼び出し、必要な量のプログラムを実行し終了す
る。つまり、時間的に少しの量のプログラム実行を一単
位とし、複数のタスクを次々に処理していくのである。
従って、ミクロ的には一つのプログラム実行を行なうの
であるが、マクロ的には、各タスクを並列処理している
ことになるのである。
【0063】図4で示すようにモニタタスクコントロー
ル200は、例えば、定着ユニット温度制御タスク21
0を起動すると、定着ユニット温度制御タスク210中
の所定のプログラムを実行処理して再びモニタタスクコ
ントロール200へと戻す。次に、モニタタスクコント
ロール200はプリント処理動作制御タスク220を起
動する。このように基本的には、順次各タスクを起動
し、プログラム処理を実行させている。しかし、実際に
は、単純に順次起動させるのではなく、起動する必要の
ないプログラムはスキップし必要なプログラム処理のみ
を処理実行させるのである。その実行を判断するのがモ
ニタタスクコントロール200であって、常に各タスク
の間で介在し、各タスクの起動の有無を判断しているの
である。
【0064】次に本制御プログラムを説明するために必
要となるタスク制御命令について説明する。
【0065】図4中にも記載したENTER,ESC
P,STOPは、本タスク形式における重要な命令体系
であり以下のように定義されている。
【0066】『ENTER』…上位に位置するタスクが
直接起動させたいプログラムを呼び出す時に使用される
もので、実際には、ENTERの後に呼出したいプログ
ラム名称を設定する。また、ENTERで呼び出された
プログラムは、そのプログラムの起動開始アドレスを前
に格納したメモリより呼出し、そのアドレスからプログ
ラム実行を開始する。
【0067】『ESCP』… ENTERで起動したプ
ログラムは、予め設定されたプログラムを実行し、終了
すると次にENTERされた時、再スタートすべき指定
のアドレスを所定のメモリに格納しENTERしたタス
クへリターンする。また、下位のプログラムで上位のプ
ログラムを起動したい時は、要求タスクコードを設定す
れば、ESCPを受け取ったタスクは、自動的に最上位
にいるモニタタスクコントロールに要求するようにな
る。
【0068】『STOP』… このSTOPは、ENT
ERにより起動されたプログラムの実行内容を終了した
時に宣言されるもので、上位にいるタスクで解除されな
ければ、ENTERされてもプログラム実行せずにリタ
ーンする。STOP宣言したプログラムのSTOP解除
は、再起動である要求タスクコードを設定することであ
る。この要求タスクコードが設定されると最上位にいる
モニタタスクコントロールによってSTOP解除が実行
されるのである。STOP解除が実行されるとENTE
Rによる再起動時は、そのプログラムのトップアドレス
からスタートする。
【0069】以下、本実施例の制御について具体的に説
明する。図4において、電源投入されるとプログラム処
理ではないが一定のリセット期間がある(ステップ10
0)。そして、ハード的リセットが解除されるとCPU
の初期化が実行される(101)。その内容は、RAM
クリアやポートの入出力設定、ポート初期化設定、そし
て、レジスタ設定、メモリ初期化設定等を実行する。こ
れらの初期化処理が終了すると、モニタプログラムを実
行させるための種々な初期設定を行ない、モニタプログ
ラムの実行を開始する(ステップ102)。
【0070】モニタプログラムが開始されるとモニタプ
ログラムを実行すべきモニタタスクコントロールの起動
が開始される(ステップ200)。その後は、必要に応
じ定着ユニット温度制御タスク210、プリント処理動
作制御タスク220、エラー処理動作制御タスク230
…と順次処理していく。なお、本実施例での制御動作
は、定着ユニット温度制御タスク210を主としてヒー
タウェイト制御タスク300、ヒータレディ温調制御タ
スク400で実際の処理をしている。以下、図5のヒー
タウェイト制御と、図6及び図7のヒータレディ温調制
御について説明する。
【0071】以上のようにモニタタスクコントロール2
00の起動が開始され、各タスクが順次ENTERされ
始めると、その中に属する定着ユニット温度制御タスク
210も起動される。この定着ユニット温度制御タスク
210は、下位にヒータウェイト制御300とヒータレ
ディ温調制御400を有し、これら下位タスクのみをコ
ントロールするモニタタスクコントロール要素を持ち定
着温調制御を実行している。また、定着ユニット温度制
御タスク210は、記録装置にとって、常時制御が必要
であるからモニタタスクコントロール200からの起動
は、タスク起動周期毎に一回ENTERされるようにな
っている。
【0072】なお、ヒータウェイト制御タスク300と
ヒータレディ温調制御タスク400の初期状態は、ヒー
タウェイト制御タスク300がENTER可能状態にな
っており、逆にヒータレディ温調制御タスク400はS
TOP状態になっている。従って、定着ユニット温度制
御タスク210では、図5に示すヒータウェイト制御タ
スク300をENTERして、この定着制御は開始され
るのである。
【0073】このヒータウェイト制御タスク300の起
動が開始されると図5に示す処理を実行する。図5にお
いて始めに実行する処理は、ヒータ切り替え準備制御で
ある。先ずヒータをオフするためにヒータへの給電を停
止させるヒータ給電指示信号を出力する(ステップ30
1)。次に、20mSecタイマを設定してスタートさ
せる(ステップ302)。そして、タイムアップするま
でESCPを繰り返す(ステップ303〜ステップ30
4)。タイムアップすれば、次の処理を実行するため次
ステップに移る。
【0074】なお、ステップ302で設定するタイマー
値を20mSecにしたのは、特に限定されたものでな
く、上述したヒータへの給電の遮断指示を実行したの
ち、実際に給電が断たれるtd2で示すオフディレー時間
を確実に経過させることを満足すれば良いのである。つ
まり、このオフディレイは、ヒータに給電するAC供給
電源の周波数に起因するものであって、ゼロクロス回路
によるヒータ給電を実際に断つまでの遅延時間を考慮
し、ヒータの組み合わせを切り替える際にヒータに給電
されていない状態を確定させるものである。従って、こ
のステップ301からステップ304までのヒータ切り
替え準備制御は後述する他の制御タスクでも同様に行わ
れるため、以下の各制御タスクの説明においては詳細な
説明を省略する。
【0075】次に、タイムアップすると安全回路1のリ
レー12をオンし、安全回路の検出起動を開始する(ス
テップ305)。この安全回路の起動により、ヒータ温
調がスタートできるようになり、かつ、ヒータ給電がこ
の時から可能になる。そして、使用ヒータ選択指示手段
であるヒータ選択スイッチの設定を実行する(ステップ
306)。ここでは、ヒータ温度を迅速に立ち上げるた
め、図2でAにて示す状態に設定する。つまり、スイッ
チ71及びスイッチ72をオンし、スイッチ73及びス
イッチ74をオフするのである。このヒータ選択スイッ
チの設定でヒータ電力は、長手方向全面に均一な電力
(本実施例では、500W)で設定されてヒータ温度を
立ち上げることになる。
【0076】また、ステップ306においては、ヒータ
選択スイッチの設定の他にウェイト終了温度に達するま
での限界時間を判断するリミットタイマをスタートさせ
る。これは、後述するように所定時間経過してもウェイ
トアップできない場合にヒータエラー(故障)と判断す
るために設けられているエラー検出処理に用いるためで
ある。
【0077】その後、ヒータへの給電をスタートし(ス
テップ307)、サーミスタ22からの温度検出情報を
A/D変換してヒータの温度検出を行い(ステップ30
8)、ウェイト終了温度である180℃に達したかをチ
ェックする(ステップ309)。ウェイト終了温度に達
するまでは、先にスタートしている上記リミットタイマ
がタイムアップしていないかをチェックする(ステップ
310)。通常の場合は、ESCPし(ステップ31
1)、次回ENTERされるとステップ307からスタ
ートし、ステップ311までを繰り返すのである。
【0078】一方、ウェイト終了温度である180℃に
達すれば、後述するウェイトの後処理を実行するが(ス
テップ309〜ステップ325)、逆にリミットタイマ
がタイムアップしてしまえば、エラー処理のための前処
理を実行する(ステップ310〜ステップ312)。先
ず図4に示すエラー処理動作制御タスク230の起動要
求を行なうため、要求タスクコードを“エラー処理タス
ク”に設定し(ステップ312)、エラー処理タスクで
何のエラーかを伝達するためにヒータウェイトアップエ
ラービットをセットする(ステップ313)。このエラ
ー状態に陥ると次のヒータ制御のタスク起動要求は設定
されず、エラー処理タスクの起動要求を出した後STO
P宣言する(ステップ314)。そのために本ヒータ制
御は、エラー要因が解除されるまで停止されてしまう。
【0079】一方通常は、ウェイト終了温度に達してウ
ェイトの後処理を実行する(ステップ309〜ステップ
325)。ここでは、ウェイトアップ終了フラグ類をセ
ットし(ステップ325)、要求タスクコードを“ヒー
タレディ温調制御タスク”に設定し(ステップ32
6)、ヒータレディフラグをセットして記録装置のプリ
ントレディ処理タスクにヒータレディを伝達する(ステ
ップ327)。
【0080】以上ヒータウェイト状態が終了すると次の
ヒータ制御のタスクであるヒータレディ温調制御タスク
の起動要求を設定し、STOP宣言をする(ステップ3
28)。従って、本ヒータウェイト制御タスクは、他の
タスクからSTOP解除が要求されるまで停止する。
【0081】次に、ヒータウェイト制御タスク300で
要求されたヒータレディ温調制御タスクは、STOP状
態を解除され、定着ユニット温度制御タスク210でE
NTERされるようになる。
【0082】図6においてヒータレディ温調制御400
がENTERされるとプリントを実行するか否かをチェ
ックする(ステップ401)。仮にプリントを実行しな
ければ、スタンバイ状態を維持するためヒータ切り替え
準備制御(ステップ402)に移り、逆にプリントな
ら、図7に示す如くプリント状態に入る。
【0083】通常は、ウェイト後はスタンバイに入るた
め上述したヒータ切り替え制御(ステップ402〜ステ
ップ405)に移る。この制御は上述したステップ30
1〜ステップ304と同様なので説明を省略する。次
に、ヒータ選択スイッチの設定を実行する(ステップ4
06)。ここでは、ヒータ温度を維持するだけであるた
め、図2でBにて示す状態に設定する。つまり、スイッ
チ72をオンし、スイッチ71、スイッチ73及びスイ
ッチ74をオフするのである。このヒータ選択スイッチ
の設定でヒータ電力は、長手方向全面に均一な電力(本
実施例では、167W)で設定されてヒータ温度を維持
(本実施例では、スタンバイ温度を180℃に設定す
る。)することになる。
【0084】その後、プリントに移るか否かをチェック
する(ステップ441)。つまり、以降このヒータ条件
にて、プリント実行まで温調を続ける。一方、スタンバ
イ状態を脱すると判断すると、プリント開始判断処理
(ステップ401)に移り、ダブルチェック後プリント
状態(図7)に移行する。
【0085】スタンバイ状態の場合は、サーミスタ22
からの温度検出情報をA/D変換入力で変換してヒータ
の温度検出を行い(ステップ407)、スタンバイ状態
の設定温度に対して比較判断をする(ステップ40
8)。設定温度以上と判断するとヒータをオフし(ステ
ップ408〜ステップ409)、温調不可能を判断する
リミットカウンタをクリアしてESCPする(ステップ
409〜ステップ410)。そして、再びプリント開始
判断処理(ステップ441)に移る。
【0086】逆に設定温度判断処理(ステップ408)
で設定温度以下と判断するとヒータをオンし(ステップ
411)、温調不可能を判断するリミットカウンタをイ
ンクリンメントする(ステップ412)。そして、リミ
ットカウンタがオーバーフローしたか否かをチェックす
る(ステップ413)。このリミットカウンタは、最低
電力でも十分温度昇温ができる時間を待っても昇温でき
ないか否かを判断するもので、通常は、ESCPされプ
リント開始のチェックに戻る(ステップ414〜ステッ
プ441)。
【0087】以上スタンバイ温度維持処理(ステップ4
41〜ステップ414)により通常はスタンバイ時の温
調を繰り返す。しかし、何等かの異常により十分温度昇
温ができず設定温度での温調が対応しきれなくなるとリ
ミットカウンタがオーバーフローしてしまい、ヒータレ
ディ温調制御タスクを脱し、再びヒータウェイト制御タ
スクに戻る(ステップ413〜ステップ415)。つま
り、要求タスクコードを“ヒータウェイト制御”に設定
し(ステップ415)、ヒータ温調をリトライする状態
フラグであるリトライビットをセットし(ステップ41
6)、本タスクのSTOP宣言をする(ステップ41
7)。これにより、ヒータ温調は上述したヒータウェイ
ト制御タスク(図5)を再起動する。
【0088】ヒータウェイト制御タスクにおいては、仮
にヒータ故障関係でなければ、再びヒータレディ温調制
御タスク400に戻って来るが、戻って来るまでは記録
装置のプリンタレディはノットレディ状態になり、ウェ
イト状態を維持することになる。一方、ヒータ故障関係
であれば、上述した如く、ステップ310でヒータ温調
エラーと判断され、ウェイト状態から装置の故障状態へ
と推移して温調動作を停止する(ステップ310〜ステ
ップ314)。
【0089】次に、プリント開始判断処理(ステップ4
01)でプリントの実行を判断した場合には、図7に示
すようにヒータをオフし(ステップ420)、プリント
状態にヒータ電力設定を実行するために上述したヒータ
切り替え準備制御を行う(ステップ421〜ステップ4
23)。この制御もステップ301〜ステップ304と
同様なので説明を省略する。
【0090】そして、プリントに使用する紙サイズを確
認する(ステップ451,452)。なお、ここで確認
する紙サイズは、予めプログラムで設定された使用紙サ
イズテーブルに“Large”,“Midle”,“S
mall”と定義されていて、プリント時に設定された
記録紙と照らし合わせている。具体的な紙サイズの確認
手段は、本発明で特に重大でなく限定されないものであ
り、かつ、説明を容易にするためにも省略する。つま
り、一般的な記録装置の記録紙検出機構があれば、その
設定フラグを確認するに過ぎないのである。
【0091】このように使用する紙サイズを確認した後
は、ヒータの長手方向に対する電力配分の設定を実施す
るため、ヒータ選択スイッチの設定を実行する(ステッ
プ453、ステップ454、ステップ455)。なお、
本実施例では、図2に示すC,D,Eで場合分けされた
どれかを選択するが、特にこの場合分けした内容に限定
された分けではなく、記録装置や温調精度等の種々な要
因から場合分けされるのである。
【0092】仮に、A4用紙や、レター用紙、或いは、
手差し給紙の時は、スイッチ71をオンし、スイッチ7
2、スイッチ73及びスイッチ74をオフする(ステッ
プ453)。また、B5用紙やA6用紙等、通常紙で比
較的小さい記録紙の時は、スイッチ71及びスイッチ7
3をオフし、スイッチ72及びスイッチ74をオンする
(ステップ454)。さらに、封筒や葉書等紙の厚みが
有り、特に小さい記録紙の時は、スイッチ71及びスイ
ッチ74をオフし、スイッチ72及びスイッチ73をオ
ンする(ステップ455)。このヒータ選択スイッチの
設定でヒータ電力を長手方向に対し各部分で異なるよう
になる。つまり、記録紙のある部分では、昇温して所望
温度による温調がなされ、また、記録紙のない部分で
は、端面昇温を防止することになる。以降、このプリン
トが終了されるまで上記ヒータ設定でプリントが実行さ
れる。
【0093】なお、本実施例の記録装置では、記録紙の
種類を切り替える時は一旦プリントを終了してから切り
替えるため、ヒータ電力の設定を決定した後にプリント
を可能にセットしているが、ヒータ電力の設定は記録装
置によって異なるため、本発明の意図するヒータの長手
方向に対する切り替えを実行できれば良く、特に切り替
えタイミングについては限定されたものではない。
【0094】そして、スイッチの選択が終了すると、プ
リント実行のヒータ温調体制が整ったことを示すプリン
ト可能フラグをセットして(ステップ425)、サーミ
スタ22からの温度検出情報を読み取るA/D変換値デ
ータを検出し(ステップ426)、プリント状態の設定
温度に対して比較判断をする(ステップ427)。
【0095】仮に設定温度以上の場合、ヒータをオフ
し、さらに温調不可能を判断するリミットカウンタをク
リアして(ステップ432)、プリント終了をチェック
してプリント続行ならESCPする(ステップ440〜
ステップ431)。そして、再びA/D入力値検出に移
る(ステップ426)。
【0096】逆にプリント温度判断処理(ステップ42
7)で設定温度以下と判断するとヒータをオンし(ステ
ップ428)、温調不可能状態を判断するリミットカウ
ンタをインクリンメントする(ステップ429)。
【0097】そして、リミットカウンタがオーバーフロ
ーしたか否かをチェックする(ステップ430)。通常
は、プリント続行か否かをチェックし(ステップ44
0)、終了なら図6に示すプリント開始判断処理(ステ
ップ401)に戻りダブルチェック後ヒータ切り替え準
備制御(ステップ402)に移りスタンバイ温調に戻
る。逆に、プリント続行ならESCPされ(ステップ4
31)、A/D入力値検出に戻る(ステップ426)。
以上プリント温度維持制御(ステップ426〜ステップ
431)によりプリント時の温調が繰り返えされる。一
方、何等かの異常により温度昇温ができず設定温度での
温調が対応しきれなくなるとリミットカウンタがオーバ
ーフローしていることを検出し(ステップ430)、上
述した如くヒータレディを脱し、再び図5に示すヒータ
ウェイト制御タスクに戻る(ステップ415〜ステップ
417)。
【0098】以上が、本実施例での制御である。なお、
本実施例の特徴は、記録装置の状態や記録動作時の記録
紙サイズ等によって、ヒータの長手方向を均一としたヒ
ータ電力設定の切り替えやヒータの長手方向に対して不
均一に配分するようなヒータ電力設定の切り替えをヒー
タの非給電中に実行することである。従って、ヒータそ
のものの温調設定温度や温調制御温度幅等、説明を容易
にするために限定した形で表現しているが、温調設定温
度や温調制御温度幅等の温調制御については、特に限定
されたものではない。
【0099】一方、本実施例において、記録動作時の記
録紙サイズによって、ヒータの長手方向に対して不均一
に配分するようなヒータ電力設定の切り替えについて説
明したが、記録動作時の記録紙サイズによっても単にヒ
ータの長手方向を均一としたヒータ電力設定の切り替え
のみの対応でも良いことは言うまでもない。
【0100】さらに、ヒータの電力配分の選択を、記録
動作時の記録紙サイズによらずに、給紙口や給紙機構手
段による違いで判断しても良い。
【0101】なお、この定着装置は、記録装置で実施し
ているが、同様な温度制御を行う他の機器においても有
効である。さらに複数のヒータ構成のヒータユニットを
一組の制御回路(一つ分のヒータを温調する構成)にリ
レースイッチを付加するだけでよいため、ハード構成に
おけるコストは軽減できる。
【0102】〈実施例2〉次に、図8及び図9を用いて
本発明の実施例2について説明する。なお、実施例1と
の共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0103】実施例1では、プリント時の記録紙サイズ
に応じてヒータの長手方向に対するヒータ電力配分を違
がえて組み合わせているるが、本実施例では、記録紙サ
イズの代わりにヒータの長手方向にサーミスタを複数個
取付け、各々サーミスタからの長手方向における各部分
の温度を検出し、その検出結果に基づきヒータの長手方
向に対するヒータ電力配分を違がえて組み合わせてい
る。
【0104】なお、このヒータの長手方向に各々取付け
たサーミスタからの検出結果によるヒータ電力配分の実
行については、プリント状態だけでなく、ウェイト状態
やスタンバイ状態の時であってもプリント時同様に実行
すればできるのであるが、本実施例の説明を容易にする
ためにもプリント時のみの実行について説明する。
【0105】また、ヒータ構成については、実施例1の
ままでも良いのであるが、枝状に別れたヒータにおい
て、各枝にヒータ電力を切り替えるためのヒータ選択ス
イッチ構成が必ずしも1対1で対応してなくてもできる
例として、さらに、抵抗発熱体の抵抗値及び、使用本数
が異なった例について説明する。
【0106】本実施例においては、図8に示す如く、サ
ーミスタを三個長手方向に配分して取付けている。ま
た、ヒータの抵抗値は、単位長当たりのインピーダンス
を15Ωに設定したものである。さらに、ヒータの枝状
構成は、実施例1に比べ異なっている。内容的には、ヒ
ータ24が一個の構成になり、ヒータ選択スイッチ72
が削除され、サーミスタ28,29を追加した構成にな
る。なお、上記以外は、図2に示す実施例1と同様であ
り、例えば、ヒータの長手方向に対する電力配分は、特
に限定されないが、実施例1と同様に三分割で構成する
こととする。
【0107】次に、図9を用いて、本実施例の制御につ
いて具体的に説明をする。なお、本実施例は記録紙サイ
ズの代わりにヒータの長手方向にサーミスタを複数個取
付け、各々サーミスタからの長手方向における各部分の
温度を検出し、その検出結果に基づきヒータの長手方向
に対するヒータ電力配分を違がえて組み合わせるもの
で、説明を容易にするために実施例1を基に説明を行な
うことにする。従って、共通箇所には同一符号を示し、
説明を省略することにする。
【0108】電源が投入されると、実施例1と同様にモ
ニタタスクコントロール200により定着ユニット温度
制御タスク210がENTERされ、該定着ユニット温
度制御タスク210により、ヒータウェイト制御タスク
300が起動し始める。そして、図5と同様にヒータ温
度が立ち上がる。さらに、図6に示す如くスタンバイ状
態を維持し、プリント指示を待機している。なお、本実
施例のヒータ構成では、ヒータ選択スイッチ72が削除
されているため、図5及び図6中に示すスイッチ72の
処理は無視されるか、或いは、フローチャート上から削
除すれば良い。
【0109】また、サーミスタからの温度検出のための
A/D入力値検出は、特に限定されるものではないが、
実施例1と同様にサーミスタ22からの情報を基に実行
している。
【0110】実施例1で説明した図6のプリント開始判
断処理(ステップ401)にてプリント状態が判断され
ると、図9に示すようにヒータオフ処理(ステップ42
0)に移行する。そして、上述したヒータ切り替え準備
制御(ステップ420〜ステップ423)を実行し、ヒ
ータ選択スイッチの設定を実行する。ここでは、後述す
るヒータフラグA,Bをで判断し(ステップ460、ス
テップ461)、ヒータの長手方向に対するヒータ電力
配分の設定を実行する(ステップ462、463、46
4)。この具体的説明は、後述する。そして、ヒータの
長手方向に対するヒータ電力配分の設定が終了すると、
プリント可能フラグをセットし(ステップ425)。そ
の後、ヒータの電力配分を決定すべきヒータ温度分布の
検出と各ヒータフラグA,Bの設定の処理を実行する。
【0111】先ず、ヒータの長手方向に対し、真ん中に
位置するサーミスタ28の検出温度を読み取り(ステッ
プ465)、所定の基準温度(本実施例では、220℃
として処理する。)と比較する(ステップ466)。も
し、基準温度以上であれば、ヒータフラグAをセットし
(ステップ471)、上記ヒータ切り替え準備制御に移
る(ステップ420)。また、基準温度以下であれば、
ヒータフラグAをリセットする(ステップ467)。仮
に、ヒータフラグAがリセットされていれば、少なくと
もヒータの長手方向に対する温度分布は、2/3までは
均一で端面昇温の問題がないと判断できるのであるが、
ヒータの長手方向に対する温度分布検出は2/3迄を終
了したに過ぎず、残りの1/3の部分についての状態を
検出するためにサーミスタ29による温度検出処理(ス
テップ468)以降に移行する。一方、ヒータフラグA
がセットされていれば、真ん中に位置するサーミスタ2
8により、定着温度上昇が確認されるということからヒ
ータの長手方向に対して2/3の範囲で端面昇温が発生
していると判断できるため、長手方向に対する温度分布
検出を終了し、ヒータの電力切り換え処理を再度実行さ
せるために上記ヒータ切り替え準備制御に戻すのであ
る。
【0112】次に、ヒータの長手方向に対する残りの1
/3の部分についての処理をサーミスタ29の検出によ
り実行する(ステップ468〜ステップ470、47
2)。ここで設定するフラグは、ヒータフラグBであっ
て、仮に、ヒータフラグBがリセットされることになれ
ば、少なくともヒータの長手方向に対する温度分布は、
全面に亘り均一で端面昇温の問題がないと判断できる。
従って、ステップ420に戻りヒータ電力切り換えを実
行しなくても良いため、ステップヒータフラグA,Bと
もにリセットのまま、定着温度制御処理(ステップ42
6以降)に移行する。
【0113】一方、ヒータフラグBがセットされること
になれば、ヒータの長手方向に対する残りの1/3の部
分についてサーミスタ29により、定着温度上昇が確認
されるということからヒータの長手方向に対して1/3
の範囲で端面昇温が発生していると判断できる。従っ
て、ヒータフラグAがセットされ時と同様にヒータの電
力切り換え処理を再度実行させるためにステップ420
に戻すのである。
【0114】以上のヒータフラグ設定により、ヒータ電
力の組み合わせ処理(ステップ460〜ステップ46
4)を行う。つまり、ヒータフラグA,Bが初期状態で
共にリセットの時、或いは、設定により共にリセット状
態の時は、端面昇温がないと判断して図8中Aで示すよ
うなヒータ電力設定を実行する(ステップ464)。ま
た、ヒータフラグAがリセット状態でヒータフラグBが
セット状態であれば、ヒータの長手方向の残りの1/3
の部分が端面昇温していると判断して、図8中Cで示す
ようなヒータ電力設定を実行する(ステップ463)。
さらに、ヒータフラグAがセット状態でヒータフラグB
がリセット状態であれば、ヒータの長手方向の残りの2
/3の部分が端面昇温していると判断して、図8中Dで
示すようなヒータ電力設定を実行する(ステップ46
2)。なお、ヒータの温度分布が長手方向で均一な場合
は、フラグ処理(ステップ465〜ステップ470)を
経てプリント温度制御(ステップ427〜ステップ43
1)を実行し、端面昇温に対する検出をチェックするに
過ぎない。
【0115】このように本実施例によれば、例え小さい
サイズの記録紙であっても始めは、ヒータの長手方向全
面による温調がなされることになる。そして、端面昇温
が発生しだすとその端面昇温している部分のヒータ電力
を下げることにより、端面昇温していない部分を所望温
度に温調しても、端面昇温している部分の温度は、約半
分のヒータ電力で設定され直すために温度上昇できなく
なるのである。従って、本実施例では、プリント時のみ
サーミスタをヒータの長手方向に対し複数利用している
例について説明したが、ウェイト時やスタンバイ時にお
いても同様な制御により実行できることは言うまでもな
い。
【0116】一方、ヒータ切り替え処理が完了すると、
実施例1と同様に定着温度のためのヒータ温調を実行す
る(ステップ426〜ステップ431)。エラーの場合
は、リミットカウンタ判断処理(ステップ430)から
図6中の要求タスクコード設定処理(ステップ415)
に移る。また、プリントを終了すれば、図6中のプリン
ト開始判断処理へ移る(ステップ440〜ステップ40
1)。
【0117】以上により本実施例は、記録する記録サイ
ズによらずヒータの長さ方向に対するヒータ電力配分が
設定できるのである。またこれにより、特に記録サイズ
が不定である手差し給紙時においても端面昇温が発生す
ることなく、常に最適なヒータ電力の配分が可能になる
のである。
【0118】〈実施例3〉次に、図10ないし図12を
用いて本発明の実施例3について説明する。なお、実施
例1との共通箇所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0119】本実施例は、プリント紙の搬送を、所謂、
中央搬送で実行する記録装置を例にし、プリント動作中
の端面昇温防止手段を記録装置を使用するユーザが操作
する入力手段により、ヒータの長手方向に対するヒータ
電力を切り替えるようにしたものである。つまり、実施
例1で説明した記録紙サイズによるものでなく、また、
実施例2で説明した長手方向に配分した複数のサーミス
タによるものでもない。
【0120】なお、記録紙の搬送を中央搬送で実行する
記録装置を例にするため、ヒータユニット20の構成は
サイド搬送に比べ異なった構成になっている。また、ヒ
ータ構成は長手方向のヒータ電力配分が狙い通り切り替
え可能であれば良く、特にヒータの枝パターンや抵抗
値、その組み合わせについて特に限定されたものではな
いが、本実施例では、異なった抵抗発熱体の抵抗値で構
成する例について説明する。
【0121】図10において、実施例1に比べ異なる構
成は、第一にヒータユニット構成であり、第二にヒータ
選択スイッチ構成である。また、CPU4に入力手段と
してのスイッチ41を新たに設けたことである。なお、
ヒータユニット構成及び、ヒータ選択スイッチ構成につ
いては、図11を用いて説明する。また、図10におい
て、実施例1と同様なものは、同一符号を用いており説
明を省くことにする。
【0122】図10に示すスイッチ入力手段(以下、封
筒用紙スイッチとする)41は、例えば、記録装置の外
側に設置され、ユーザー操作が可能であってCPU4に
てそのスイッチ状態がセンスできるものである。この封
筒用紙スイッチ41は、特に封筒をプリントする際に発
生し得る端部昇温を防止するためにユーザーによる設定
を基にヒータの長手方向に対するヒータ電力の配分を切
り替える入力手段である。また、この封筒用紙スイッチ
41を操作する条件は、必ずしも封筒用紙をプリントす
る時のみでなく、ユーザーの判断によるものであり、特
に封筒用紙だけでないことは言うまでもない。逆に言え
ば、封筒用紙であってもユーザーが選定しなければ、ヒ
ータの長手方向に対するヒータ電力の配分を切り替える
ことはない。その場合、本実施例では特に指示しない
が、端面昇温になったと判断すれば、プリント動作を中
断停止し、端面昇温が無くなった時にプリントを再開す
るようになっている。なお、判断手段は、例えば、小さ
い記録紙を連続で所定枚数以上プリントした時、或は、
端面昇温部に新たに設けたサーミスタによる温度検出に
よる時等がある。
【0123】従って、ユーザーにとっては、故障問題に
ならないが小さい用紙での連続プリント時に封筒用紙ス
イッチ41を操作することになる。また、このことが、
記録装置にとってプリント動作の省エネルギー化につな
がるのである。なお、本実施例では、封筒用紙スイッチ
41を記録装置の外側に設置しているが、特に図示して
いないが記録装置の表示部に存在するマニュアルスイッ
チなどを利用して指示できるようにしても良い。また、
記録装置と外部機器との情報コミュニケーション手段で
あるインタフェース(レーザビームプリンタでいうVI
DEO i/fで位置づけられるもの等)を利用し、外
部機器からの制御による自動操作を実行しても良い。つ
まり、外部機器の判断や記録装置を使用するユーザーの
判断により、ヒータの長手方向に対するヒータ電力の配
分を切り替えるようにしても良いのである。
【0124】次に、図11を用いて、本実施例のヒータ
ユニット構成とヒータ選択スイッチについて説明をす
る。図11において、サーミスタ22はヒータのほぼ中
央に位置し、ヒータ温度を検出するようになっている。
このサーミスタ22の位置は、記録用紙が中央搬送され
ることよりほぼ中央に位置しているが、ヒータの長手方
向に対し一番昇温する所に設置しても良く、また、複数
を設置しても良い。ヒータ24は、単位長当たり8Ωの
インピータンスを有するものを四つ直列に接続したもの
で合計32Ωの抵抗値を示すのである。また、ヒータ2
5は、単位長当たり20Ωのインピータンスを有するも
のを4つ直列に接続したもので合計80Ωの抵抗値を示
すのである。さらにこのヒータ25には、両サイド1/
4の所からヒータ26′とヒータ27′がそれぞれ並列
接続されていて、各インピータンスはそれぞれ同様に4
Ωとなっている。これらヒータ構成に対し、ヒータ選択
スイッチは以下に示すように接続され、ヒータ電力を切
り替えるようになっている。ヒータ24には、ヒータ選
択スイッチ71が直列に接続されており、ヒータ25に
は、ヒータ選択スイッチ72が直列に接続されている。
このスイッチ71とスイッチ72は、実施例1の場合と
同様である。そして、ヒータ26′とヒータ27′に
は、ヒータ選択スイッチ73が直列に接続されている
が、本実施例においては、ヒータ26′とヒータ27′
とが独立して動作することはないために、一つのリレー
制御部にリレー接点を二つ持つ、所謂二回路入りリレー
を用いている。従って、CPU4による指示でヒータ選
択回路7がスイッチ73を操作すれば、ヒータ26′と
ヒータ27′は、同期してオン/オフ動作を実行する。
【0125】なお、本実施例でヒータの長手方向に対す
るヒータ電力の配分組合せを図11中の表に示してお
く。表より、ヒータ電力の組合せは、Aをウェイトに設
定し、Bをスタンバイ、そして、C,Dをプリントに設
定する。また、端面昇温を防ぐプリントをDとし、通常
のプリントをCにする。
【0126】次に、図12のフローチャートを用いて本
実施例の制御について具体的に説明をする。なお、本実
施例は、説明を容易にするために実施例1を基に説明を
行なうことにする。従って、共通箇所には同一符号を示
し、説明を省略することにする。
【0127】電源が投入されると、実施例1と同様にモ
ニタタスクコントロール200により定着ユニット温度
制御タスク210がENTERされ、該定着ユニット温
度制御タスク210により、ヒータウェイト制御タスク
300が起動し始める。そして、図5と同様にヒータ温
度が立ち上がる。さらに、図6に示す如くスタンバイ状
態を維持し、プリント指示を待機している。なお、本実
施例のヒータ構成では、ヒータ選択スイッチ73が兼用
され、ヒータ選択スイッチ74が削除されているため、
図5及び図6中に示すスイッチ74の処理は無視される
か、或いは、フローチャート上から削除すれば良い。
【0128】先ず実施例1で説明した図6のプリント開
始判断処理(ステップ401)にてプリント状態が判断
されると、図9に示すようにヒータオフ処理(ステップ
420)に移行する。そして、上述したヒータ切り替え
準備制御(ステップ420〜ステップ423)、ヒータ
選択スイッチの設定を実行する。そして、封筒用紙スイ
ッチ41の状態をチェックし(ステップ475)、その
検出結果に応じてヒータ電力をヒータの長手方向に対し
て端部昇温防止配分にするか(ステップ477)、或い
は、ヒータ電力を長手方向に対し全面で使用するかを設
定する(ステップ476)。その後は、実施例1と同様
にプリント可能フラグをセットし(ステップ425)、
A/D入力値検出処理に移る(ステップ426)。そし
て、実施例1と同様に定着温度のためのヒータ温調を実
行する(ステップ427〜ステップ431)。また、エ
ラーの場合は、リミットカウンタ判断処理(ステップ4
30)から図6中の要求タスクコード設定処理(ステッ
プ415)に移る。さらに、プリントを終了すれば、図
6中のプリント開始判断処理へ移る(ステップ440〜
ステップ401)。
【0129】なお、本実施例における記録装置は、記録
紙の切り替えを実行する場合、一旦プリント動作を停止
して切り換え実行を行うものである。しかし、仮にプリ
ント動作中であっても本実施例において封筒用紙スイッ
チ41によるヒータ電力切り換えを実行できるようにす
るためには、ステップ431で実行するESCP処理で
次回ENTERされた時に起動開始する位置をステップ
426に設定せずに、ステップ420の位置に持ってく
ればよい。或いは、ステップ440でプリント続行と判
断した後に封筒用紙スイッチ41を検出し、ヒータ電力
を切り替える時のみステップ420の位置に持ってくる
ESCPを追加すれば良い。
【0130】以上の制御により、端面昇温し得る記録紙
でプリントする時は、封筒用紙スイッチ41を設定すれ
ばヒータの長手方向に対し中央部のみヒータ電力が大き
くなり、端面の昇温が防げるようになる。また、このヒ
ータ電力配分によりヒータの消費電力は全体で抑えられ
るため、省エネにも寄与できるのである。
【0131】〈実施例4〉次に、図13を用いて本発明
の実施例4について説明する。なお、実施例1との共通
箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0132】本実施例は、プリント紙の搬送を記録装置
にとってサイド搬送で実行する記録装置に本発明を適用
した例である。
【0133】本実施例の狙いは、ヒータの長手方向に対
するヒータパターンを記録装置が使用できる各記録サイ
ズ毎、及び、記録装置の各状態に応じヒータユニット上
に用意し、記録装置が検出する記録紙情報(ダイレクト
検出でも良く、検出手段は特に限定されない。)を基に
記録動作に使用するヒータ電力を選択し、適切な消費電
力の選定と端面昇温を防止するものである。図13にお
いて、実施例1に比べ異なる構成は、第一にヒータユニ
ット構成であり、第二にヒータ選択スイッチ構成であ
る。また、図13において、実施例1と同様なものは、
同一符号を用いており説明を省くことにする。
【0134】図13において、枝状のヒータパターンは
図示する如くウェイト時、スタンバイ時、プリント時に
別れており、また、プリント時においても記録紙の幅に
応じ、長手方向に対して全面、2/3面、1/3面に分
かれている。そして、ヒータ選択スイッチ構成は、図示
する如く1対n対応の多回路入り接点リレー75を利用
している。この多回路入り接点リレー75は、実施例1
と同様にCPU4からの指示信号によって、ヒータ選択
回路7に指令され駆動されるもので、一つの接点が図中
A〜Fで表す接点のうちどれか一つを選択するようにな
る。なお、該接点Fは、実施例1中で説明した安全回路
1で使用するリレー12を兼用した場合の構成として図
示した。なお、特に図示していないが、安全回路1から
の判断結果情報をヒータ選択回路7に入力し、CPU4
からの指示信号とハード回路的に合成して、安全回路1
からのヒータ給電強制オフ時に接点Fになるようにすれ
ば良いのである。
【0135】次に、図14を用いて本実施例の制御例を
説明する。なお、本実施例は、実施例3で述べた制御例
と同様であり、違いのみを説明する。
【0136】ウェイト時は図5で示すヒータ切り替え処
理(ステップ306)でヒータ選択スイッチである接点
リレー(以下、単にヒータ選択スイッチとする)75を
図13中Aで示す接点に切り替える。そして、スタンバ
イ時は、図6で示すヒータ切り替え処理(ステップ40
6)でヒータ選択スイッチ75を図13中Bで示す接点
に切り替える。その後、プリント時になると図14に示
すプリント実行時の制御を行うのである。
【0137】図14では、先ず始めに上述したヒータ切
り替え準備制御を実行し(ステップ420〜ステップ4
23)、ヒータ選択スイッチの設定を実行する。そし
て、ヒータ電力の切り替え指示を行うため、記録装置が
認識している現記録紙が何であるかを検出する(ステッ
プ480)。なお、この使用記録紙の検出手段は特に限
定されるものでないが、一例を述べると、予め用意され
ている紙サイズテーブルと紙サイズ検出用カセットコマ
コードの対応テーブルとにおいて、紙サイズテーブル情
報に記録紙幅コードを用意していれば、選ばれている記
録紙を検出することで記録紙幅コードも同時に検出でき
るのである。そして、検出した記録紙幅コードから各場
合のヒータ切り替えテーブルを基にヒータ電力の選定を
実行し(ステップ481)、ヒータ選択スイッチ75を
切り替えれば良いのである。これ以降の制御は、実施例
1と同様であるために説明を省略する。
【0138】以上のように制御すれば、本実施例である
ヒータの長手方向に対するヒータパターンを記録装置が
使用できる各記録サイズ毎及び、記録装置の各状態に応
じヒータ電力を長手方向に対し選択でき、ヒータ電力を
切り替えられるのである。これにより、記録動作に使用
するヒータ電力は、適切な消費電力の選定ができると共
に端面昇温を防止することもできるのである。
【0139】本発明では、ヒータと立ち上げるウェイト
時において、全ての実施例で一気にヒータ電力をウェイ
ト時条件に切り替えて立ち上げているが、例えば、ヒー
タの突入電流を抑えるために、段階的にヒータ電力組合
せを換えていっても良い。つまり、ヒータ温度の立ち上
げを先ずスタンバイ時のヒータ電力組合せでスタート
し、或る温度(例えば、50℃)に達したら、発熱体切
り替え制御手段を実行した後にヒータ電力をウェイト時
条件に切り替えて引続きヒータ温度を立ち上げていって
も良い。また、同様にこのヒータ立ち上げのヒータ電力
の切り替えをウェイト時、スタンバイ時、プリント時の
各場合の状態を組み合わせても良いことは言うまでもな
い。
【0140】次に、本発明では、ヒータ選択スイッチで
使用しているリレーと安全回路1で使用しているリレー
12を区別して構成しているが、安全回路1からのリレ
ーオン/オフ情報をヒータ選択回路7に入力させ、CP
U4からの指示信号とハード回路的に合成し、安全回路
1で使用しているリレー12をヒータ選択スイッチで使
用しているリレーで兼用しても良い。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
枝状に接続した発熱体を目標温度に応じて発熱体選択ス
イッチ手段により選択して所望の発熱量を得るようにし
たので、ウェイト時間の短縮を図りつつ、温度リップル
の低減及び発熱体の導通状態切り替え時における消費電
力差を低減することができる。また、枝状に接続した発
熱体を記録材の種類に応じて発熱体の長手方向における
発熱量を所望の値に設定するようにしたので、連続して
定着動作を行った場合の記録材非通過領域における昇温
による弊害を防止できる。しかも、上記発熱体は一端を
他の発熱体に接続して枝状に形成されており、その通電
経路の開閉は発熱体の他端に接続された上記発熱体選択
スイッチ手段により行うので、給電手段を複数の発熱体
に対して1体1に用意する必要がなく、コストアップを
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるヒータ制御回路のブ
ロック図である。
【図2】本発明の実施例1におけるヒータユニット構成
を示す図である。
【図3】本発明の実施例1におけるヒータ制御のタイミ
ングチャート及びヒータ温度並びにヒータ電力の推移を
示す図である。
【図4】本発明の実施例1におけるヒータ制御のフロー
チャートである。
【図5】本発明の実施例1におけるヒータ制御のフロー
チャートである。
【図6】本発明の実施例1におけるヒータ制御のフロー
チャートである。
【図7】本発明の実施例1におけるヒータ制御のフロー
チャートである。
【図8】本発明の実施例2におけるヒータユニット構成
を示す図である。
【図9】本発明の実施例2におけるヒータ制御のフロー
チャートである。
【図10】本発明の実施例3におけるヒータ制御回路の
ブロック図である。
【図11】本発明の実施例3におけるヒータユニット構
成を示す図である。
【図12】本発明の実施例3におけるヒータ制御のフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の実施例4におけるヒータユニット構
成を示す図である。
【図14】本発明の実施例4におけるヒータ制御のフロ
ーチャートである。
【図15】従来の定着装置におけるヒータ制御回路のブ
ロック図である。
【図16】従来の定着装置のヒータユニット構成を示す
図である。
【図17】従来の定着装置におけるヒータ制御のタイミ
ングチャート及びヒータ温度並びにヒータ電力の推移を
示す図である。
【符号の説明】
3 温度検出回路(温度検出手段) 4 CPU(温度制御手段、発熱体切り替え制御手段) 5 給電スイッチ駆動回路(給電手段) 6 給電スイッチ回路(給電手段) 7 ヒータ選択回路(発熱体選択スイッチ手段) 71,72,73,74 ヒータ選択スイッチ(発熱体
選択スイッチ手段) 22,28,29 サーミスタ(温度検出手段) 23,24,25,26,27,26′,27′ ヒー
タ(枝状に配設された各発熱体)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電により発熱する発熱体と、該発熱体
    の電源に対する導通状態を切り替え自在な給電手段と、
    該発熱体の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出
    手段による検出温度を基に上記給電手段を制御して上記
    発熱体の導通期間を調節し、上記発熱体を所定の目標温
    度に維持するように設定された温度制御手段とを有し、
    記録材に転写された画像を該記録材に定着する定着装置
    において、上記発熱体は、複数の発熱体が一端を他の発
    熱体の所定位置に接続されて枝状に配設されており、該
    枝状の各発熱体の通電経路を開閉自在とするように各発
    熱体の他端に接続された発熱体選択スイッチ手段と、記
    録材の種類を検出する記録材種類検知手段と、上記温度
    制御手段の目標温度及び該記録材種類検知手段により検
    知した記録材の種類に応じて上記発熱体選択スイッチ手
    段を駆動し、所望の発熱体の組み合わせ、或は所望の発
    熱体の選択を行うように設定された発熱体切り替え制御
    手段とを備えていることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 温度制御手段は、発熱体切り替え制御手
    段を兼ねていることとする請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 発熱体切り替え制御手段は、発熱体選択
    スイッチ手段の駆動を、発熱体が給電手段により非導通
    状態にある場合に行うように設定されていることとする
    請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 給電手段の数は、枝状に配設された発熱
    体の数よりも少ないこととする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 温度制御手段と給電手段の数は、枝状に
    接続される発熱体の数によらず単数であることとする請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 温度検出手段は発熱体の長手方向に複数
    配設されており、発熱体制御手段は、各温度検出手段か
    らの検出温度に応じて上記発熱体選択スイッチ手段を駆
    動し、所望の発熱体の組み合わせ、或は所望の発熱体の
    選択を行うように設定されていることとする請求項1な
    いし請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 発熱体は、使用される各記録材の幅に相
    当する長さの複数の発熱体が枝状に配設されており、発
    熱体選択スイッチ手段は、記録材種類検出手段により直
    接切り換えられる手段であることとする請求項1ないし
    請求項6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 発熱体切り替え制御手段は、定着装置が
    組み込まれる記録装置の操作部、或は該記録装置と接続
    される外部機器からの情報に基づき発熱体選択スイッチ
    手段を駆動するように設定されていることとする請求項
    1ないし請求項6のいずれかに記載の定着装置。
JP28387593A 1993-10-19 1993-10-19 定着装置 Pending JPH07114293A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28387593A JPH07114293A (ja) 1993-10-19 1993-10-19 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28387593A JPH07114293A (ja) 1993-10-19 1993-10-19 定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07114293A true JPH07114293A (ja) 1995-05-02

Family

ID=17671311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28387593A Pending JPH07114293A (ja) 1993-10-19 1993-10-19 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07114293A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006330454A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Ricoh Printing Systems Ltd ヒータランプ制御装置
JP2020126202A (ja) * 2019-02-06 2020-08-20 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2021043248A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 キヤノン株式会社 画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006330454A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Ricoh Printing Systems Ltd ヒータランプ制御装置
JP4713944B2 (ja) * 2005-05-27 2011-06-29 株式会社リコー ヒータランプ制御装置
JP2020126202A (ja) * 2019-02-06 2020-08-20 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2021043248A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 キヤノン株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0420523A2 (en) Heater control system
JPH06332338A (ja) 定着装置
JPH07114293A (ja) 定着装置
US9946215B2 (en) Image forming apparatus that switches between a first supply mode and a second supply mode
JP2003323085A (ja) 電源装置および画像形成装置
JP2017053957A (ja) 画像形成装置
US20120301169A1 (en) Apparatus and method for controlling power of fixing unit
JP4666329B2 (ja) 画像形成装置
JP2000010434A (ja) 画像形成装置および加熱装置
JP2004233745A (ja) 定着ヒータ制御装置及び画像形成装置
JPH0484309A (ja) ファン回転速度自動切り換え制御装置
JP2002268411A (ja) 画像形成装置
JP2003057991A (ja) 画像形成装置およびその異常処理方法
JPH0866005A (ja) 交流制御装置およびこの交流制御装置を備えた画像形成装置
JP6341104B2 (ja) 画像形成装置
JP3378713B2 (ja) 画像形成装置
CN101299140B (zh) 热熔单元、成像设备和控制该设备的方法
JPH09197894A (ja) 定着ヒータ制御装置
JP2020190621A (ja) 画像形成装置、ヒーターの切替方法
JPH08182187A (ja) 突入電流抑制電源回路
JP2010217786A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP3970596B2 (ja) 定着器の熱源の電力供給装置
JPH05249864A (ja) 画像印刷装置
JPH05324101A (ja) ヒータ素子、及びヒータ制御装置
JPH09230740A (ja) 電気ヒータ制御装置