JP5064081B2 - ワイヤーバーの製造方法 - Google Patents

ワイヤーバーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5064081B2
JP5064081B2 JP2007095571A JP2007095571A JP5064081B2 JP 5064081 B2 JP5064081 B2 JP 5064081B2 JP 2007095571 A JP2007095571 A JP 2007095571A JP 2007095571 A JP2007095571 A JP 2007095571A JP 5064081 B2 JP5064081 B2 JP 5064081B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
bar
grinding
wire bar
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007095571A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008253868A (ja
Inventor
真一 西川
光一 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2007095571A priority Critical patent/JP5064081B2/ja
Publication of JP2008253868A publication Critical patent/JP2008253868A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5064081B2 publication Critical patent/JP5064081B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明はワイヤーバーおよびその製造方法に係り、特に、可撓性支持体上に塗工液を塗布して製造される磁気記録媒体・光学フィルム材料等の塗工に用いられる塗工用のワイヤーバーおよびその製造方法に関する。
従来から、連続的に走行する可撓性支持体(ベース)上に所望の組成の塗布液を連続塗布する塗布装置が各種分野において使用されている。この塗布装置の一つに、一般にバーコーター又はロッドコーターと称されているものがある。この塗布装置は、例えばアプリケーターロール等により可撓性支持体上に予め塗布された塗布液を、コーティング用バーにより計量して任意の厚さにするとともに、塗布液の平滑化を行う装置であり、その構成が比較的簡便でかつ高速薄層塗布が可能であることから広く用いられている。
この種のコーティング用バーは、その面性や耐久性等により、塗布層の品質が影響されることから、この種の技術を高める工夫がこれまでなされてきている。コーティング用バーを備えた塗布装置の一例として、ワイヤーを周面に巻回された金属製の円柱形状を有する芯金からなるコイルバーが用いてられている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかし、このようなワイヤーバーを用いた塗布においては、塗布されたウエブの塗布膜面に、ウエブの走行方向にスジ状の塗布ムラや、点状の塗布ムラが発生することがある。このような塗布ムラ対策として、例えば、芯金(ロッド)の精度が重要であり、芯金(ロッド)の真円度や芯金(ロッド)の径を所定の範囲内にすることにより、ワイヤーバーの真円度を改良することが行われている(例えば、下記特許文献2参照)。
図11に、ワイヤー列の整列乱れの原因となる芯金表面の不整部分を説明する説明図を示す。図11(A)は、芯金110表面に存在する突起126のためにワイヤー120の巻回時にワイヤー120が強制的に寄せられて巻回されてしまい、ワイヤー列122の列同士の間に隙間130が生じてしまった図である。図11(B)は、芯金110表面に存在する鋭角的な突起126により、ワイヤー120の巻回時にワイヤー120が突起126に乗り上げてしまい、乗り上げたワイヤー120がワイヤー列122から突出してしまった図である。図11(C)は、芯金110表面に存在する欠損124(凹みキズ)のために、ワイヤー120の巻回時にワイヤー120が凹みキズに挟まり、挟まったワイヤー120がワイヤー列122から没入してしまった図である。上記したワイヤー列122の整列乱れを解消するには、土台である芯金110の平滑化が重要であった。
特開平8−89870号公報 特開2005−21749公報
芯金の精度を確保するためには、特許文献2に記載されているように、芯金の撓み取り修正をあらかじめ行い、その後、芯金の表面を研磨することにより行われてきた。しかし、近年、さらなる高精度塗布を行なうために、より精度の高いワイヤーバーが要求されてきている。そのため、撓み取り・表面研磨後の芯金のうち、十分な精度を有しているもののみを選別してワイヤーバーを製造する必要があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、段状、スジ状または点状の塗布ムラの発生がなく、バーの振れの小さいワイヤーバーを精度よく製造することができる、ワイヤーバーの製造方法をおよびワイヤーバーを提供することを目的とする。
本発明の請求項1は、上記目的を達成するために、バー塗布に用いられるワイヤーバーの製造方法であって、芯金にセンタレス研削を行った後、軸線が交差するように配された上下一対の鼓形ロールにより前記芯金の外周面のひずみを取ることで撓み取りを行い、ワイヤーを巻き回したことを特徴とするワイヤーバーの製造方法を提供する。
請求項1によれば、ワイヤーバーに用いられる芯金を、撓み取りを行う前に、センタレス研削を行っている。したがって、芯金の製造後の外周表面に生じる凹凸状の傷の大きさを小さく抑制することができ、芯金外周表層の応力残留部を除去することで真直度の高い芯金を得ることができる。そして、その後、芯金の撓み取りを行い、ワイヤーを巻き回してワイヤーバーを製造している。したがって、ワイヤーが局所的に張り出して巻姿が乱れてしまうことやワイヤー同士の間に隙間が形成されて、ワイヤーバーの表面性能が劣化してしまうことを防止することができる。
請求項2は請求項1において、前記センタレス研削により、研削前の前記芯金の直径に対して1〜10%の外周が除去されることを特徴とする。
請求項2によれば、芯金の直径に対して1〜10%の外周をセンタレス研削により除去している。したがって、芯金の凹凸状の傷や外周表層の応力残留部を除去することができるため、より平滑なワイヤーバーの製造が可能である。
請求項3は請求項1または2において、前記ワイヤーバーを光学フィルムの製造に用いることを特徴とする。
わずかなスジ状の塗布ムラや点状の塗布ムラが光学特性を悪くさせるような光学フィルムの製造においては、本発明により製造されたワイヤーバーが特に有効だからである。
本発明によれば、芯金の撓み取りを行う前にセンタレス研削を行っているため、凹凸状の傷を小さく抑制することができ、真直度の高い表面性能が良好なワイヤーバーを製造することができる。また、本発明により製造されたワイヤーバーを、可撓性支持体に塗布を行う塗布装置に組み込むことで、該可撓性支持体に高速に塗布を行う場合でも、塗布欠陥をより一層抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は本発明に係るワイヤーバーを備えた塗布装置10の構成の一例を示す図である。図2は、塗布装置10に設けられたワイヤーバー12の斜視図、図3はワイヤーバー12の断面図である。
塗布装置10は、主として、塗布ヘッド14と、ワイヤーバー12に近接走行するようにウエブ16をガイドする一対のガイドローラ18、18とで構成される。
塗布ヘッド14は、主として、ワイヤーバー12と、ワイヤーバー12を回転自在に支持するバックアップ部材20と、コーターブロック22、24とから構成される。バックアップ部材20と各コーターブロック22、24との間には、マニホールド26、28及びスロット30、32が形成され、各マニホールド26、28に塗布液が供給される。各マニホールド26、28に供給された塗布液は、狭隘なスロット30、32を介してウエブ幅方向で均一に押し出される。これにより、ワイヤーバー12に対してウエブ16の送り方向の上流側(以下、「1次側」という)には1次側塗布ビード34が形成され、下流側(以下「2次側」という)に2次側塗布ビード36が形成される。これら塗布ビード34、36を介して走行するウエブ16に塗布液が塗布される。
ワイヤーバー12は、図2、図3に示すように、丸棒状の芯金38にワイヤー40を螺旋状に密着巻回して形成されたワイヤー列42を備えており、このワイヤー列42に塗布液を保持することにより、走行するウエブ16に塗布液を転移塗布する。この場合、ウエブ16に塗布される塗布膜のウエット厚みは、芯金38の径とワイヤー40の径によって決まるため、芯金の径やワイヤーの径は目標とする塗布膜の厚みに応じて決定される。
[芯金の製造]
次に本発明に係るワイヤーバー12に使用される芯金38の製造手順を説明する。図4は、芯金38の製造手順を示すフローチャートである。
最初に、芯金を製作するための母材として、略円柱形状を有する金属材料からなるロッド部材を準備する。芯金に用いる金属材料としては、各種ステンレスが好適に使用でき、その中でも、強度、加工性の点からSUS303、SUS304、SUS316、SUS630等が好ましく用いられる。
本実施形態では、ロッド部材に、順に、1)センタレス研削加工(粗加工)、2)素材軸加工、3)撓み取り加工、4)仕上げセンタレス加工、5)スパロール加工、6)振れ修正加工、7)洗浄、8)表面検査、を行う。
[センタレス研削加工(粗加工)]
最初に、本実施形態のセンタレス研削加工を説明する。本発明において、センタレス研削加工とは、心なし研削と呼ばれるもので、円筒研削盤による加工をいう。
図5は、本実施形態のセンタレス研削加工で使用する研削装置の構成を示す図である。図6は、研削時において研削装置の研削部での状態を説明する図である。研削装置50は、装置ベース51と、装置ベース51上の面に可動に設けられた砥石支持台53と、砥石支持台53に軸回転可能に取り付けられた円柱形状を有する砥石部材54とを備えている。また、研削装置50は、装置ベース51上の面に対して上方へ傾斜する面を有する傾斜台55と、該傾斜台55上の傾斜面に沿ってスライド自在な調整車支持部56と、調整車支持部56に回動自在に取り付けられた車状の調整車57とを備えている。さらに、装置ベース51上において、砥石支持台53と傾斜台55との間にはブレード52が立設され、該ブレード52の上方端部が、砥石部材54と調整車57との間に位置するように構成されている。
調整車57は、センターハイト角が常に一定になるものが採用される。センターハイト角とは、ロッド部材Wを軸方向視した状態(図5を正面視した状態)において、該ロッド部材Wの軸と調整車57の軸とを結ぶ直線と、砥石部材54の軸とロッド部材Wの軸とを結ぶ直線との角度をいう。また、センターハイトとは、砥石部材54の軸とロッド部材Wの軸との、鉛直方向(図5の上下方向)の距離をいう。
図示しないが、砥石部材54及び調整車57に対してそれぞれ専用のドレッシング装置が設けられている。これらドレッシング装置は、砥石部材54と調整車57による研削加工を妨げないように、研削加工位置の反対側(砥石部材54と調整車57の外側)にそれぞれ設置されている。
図6に示すように、研削時には、砥石部材54と調整車57とを同じ方向に軸回転させた状態で、ブレード52上に支持させつつロッド部材Wを、その軸方向に送り込む。ロッド部材Wは、調整車57によって砥石部材54側に押し付けられるとともに、ロッド部材Wの外周面が、回動する砥石部材54の外周面に係止絵された砥石によって研削される。調整車57の軸方向が、砥石部材54の軸方向に対して所定の調整車傾斜角で傾斜するように配置されているため、ロッド部材Wが推進力を付与され、該ロッド部材Wが軸回転しつつ軸方向に移動する。
また、本実施形態において、研削時の砥石部材54の回転数を、1000rpmから1200rpmとし、調整車57の回転数を15rpmから30rpmとすることが好ましい。
ブレード52としては、以下の条件を満たすものが好ましい。
材質:超鋼、ダイアモンドコンパックスを使用でき、特に、遊離砥粒のくい込みのしにくいダイアモンドコンパックスが好ましい。
上面角度設定:フラット
センターハイト角度:6°
センターハイト:(ロッド部材の移動方向の)入口側0mm,出口側6mm
図7は、研削機60のロッド部材を研削装置50に移動する状態を説明する図である。研削機60には、ロッド部材Wの移動方向において研削装置50の前方(上流側)に位置し、研削装置50に送り出すロッド部材Wを支持する入口シュート部61と、研削装置50の後方(下流側)に位置し、研削装置50から送り出されたロッド部材Wを支持する出口シュート部62とが設けられている。本実施形態の研削機60は、入口シュート部61及び出口シュート部62に研削液を供給する研削液供給機構を備えている。具体的には、研削機60は、研削液Lを貯留させる研削液タンク63と、研削液タンク63の研削液Lを入口シュート部61と出口シュート部62とのそれぞれに所定の圧力で供給するポンプ部64とを備えている。
研削時に入口シュート部61及び出口シュート部62に研削液Lを供給することで、入
口シュート部61及び出口シュート部62の表面にロッド部材Wが摺接する際に、該ロッ
ド部材Wの表面に螺旋状の傷や、所謂送りマークと呼ばれる傷が生じてしまうことを抑制
することができる。
上記センタレス研削加工により、芯金の直径に対して1〜10%の外周が除去されることが好ましい。上記範囲で外周を除去することにより、芯金の表面の凹凸状の傷を除去することができるため、平面性の良好なワイヤーバーを製造することができる。
センタレス研削の用いられる装置としては、例えば、光洋機械製作所製のセンタレス研削盤を用いることができる。
[撓み取り加工]
次に、撓み取り加工について説明する。撓み取り加工は、芯金の外周面のひずみを取り、芯金の真円度を向上させるために行う加工をいう。
図8(a)は、芯金38の撓み取り加工方法を示す平面図であり、図8(b)は、側面図である。
図8に示すように、平面から見て軸線が交差するように配された上下1対の鼓形ロール71A、71Bからなるロール対72Aを前後方向に間隔をおいて複数配置する。ロール対72Aの上下両ロール71A、71Bを回転させた状態でロッド部材Wを後側からロール対72Aの上下両ロール71A、71B間に導入することにより、ロッド部材Wを軸線の回りに回転させつつ前方に送り、ロッド部材Wの外周面のひずみを取る方法が知られている。上記において、ロール対72Aの上側のロール71Aはその前端が前斜め左方を向くようにロッド部材Wの進行方向に対して左方に角度θ傾斜し、下側のロール71Bはその前端が前斜め右方を向くようにロッド部材Wの進行方向に対して右方に上ロール71Aと等しい角度θ傾斜しており、両ロール71A、71Bは平面から見てその長さの中央部で交差している。
また、ロール対72Aは、複数配置することが好ましく、複数配置されたロール対は、ロッド部材Wの軸線の周りに所定角度回転して配置されていることが好ましい。回転して配置することにより、ロッド部材Wの外周面のひずみが均等に取られるため、真円度が向上したロッド部材Wを得ることができる。例えば、ロール対の数が3個である場合は、それぞれのロール対は60°の間隔をおいて配置されていることが好ましい。
このような装置としては、川副機械製作所製のVSE型小径2本ロール式矯正機、または、株式会社大同機械製の矯正機を用いることができる。
[仕上げセンタレス加工]
次に行われる仕上げセンタレス加工は上述したセンタレス研削加工と同様の方法により行うことができる。なお、本発明においては、必要に応じて行うことができ、省略することも可能である。
[スパロール加工]
次にスパロール加工について説明する。図9は、本実施形態におけるスパロール加工を説明する簡略図である。図9に示すように、スパロール加工部は、ロッド部材Wの外周面を押しならすことによって鏡面にする、センタレス方式のローラバニシング加工を行う機構である。具体的に、スパロール加工部には、略円筒形状のヘッド81と、ヘッド81の内周部に設けられた円筒形状のフレーム83と、該フレーム83に転動自在で、且つ、内周の周方向に対して等間隔に保持された複数のローラ82とが備えられている。それぞれのローラ82は、略円錐体形状を有し、転動する際の軸方向がロッド部材Wの軸方向に対して所定の角度(フィードアングル)Aだけ傾斜するように設けられている。
スパロール加工を施すには、ロッド部材Wをヘッド81の内周に挿通させて、ヘッド81を回転すると、複数のローラ82がロッド部材Wの外周面上に沿って転動するとともに、フィードアングルAによってロッド部材Wが前方へ押し出される。複数のローラ82が転動する際に、各ローラからロッド部材Wの外周面に対して強い応力がかかり、ロッド部材Wの表面に形成された凹凸傷が塑性変形により潰され、消滅又は縮小する。
また、スパロール加工は、ロッド部材の表面直下には、圧縮の残留応力を与えるため、
加工硬化による耐磨耗性の向上や疲労強度の上昇も期待できるうえ、作業が容易であり、
短い加工時間で行うことができる。
さらに、スパロール加工は、ロッド部材の表面のみが塑性変形され、ロッド部材の真円度、円筒度等は変化しないため、スパロール加工前の状態を維持することができる。
スパロール加工に用いられる装置としては、例えば、株式会社スギノマシンン製の装置を用いることができる。
[振れ修正加工]
次に行われる振れ修正加工は必要に応じて行うことができ、省略することも可能である。ロッド部材Wは長尺物であり、機械加工の結果いわゆる振れが発生する場合がある。このような場合には、振れ修正加工を行うことが好ましい。振れ修正加工としては、公知の方法で行うことができ、上述した撓み取り加工を行うこともできる。
[洗浄・表面検査]
ロッド部材Wを洗浄することにより、ワイヤーバー用の芯金を得ることができ、表面を検査し、所定の規格を有する芯金にワイヤーを巻き回すことによりワイヤーバーが形成される。
上記製造方法によって得られた芯金は、真円度が1.0μm以下であることが好ましい。また、真直度としては、平均で振れ量が200μm/m以下であることが好ましい。表面粗度としては、最大表面粗さRmaxが全芯金の平均で1.0μm以下であることが好ましい。
また、芯金38にワイヤー40を巻き回す方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。用いられるワイヤー40としても、特に限定されず用いることができるが、ワイヤーの径は50μmから300μmであることが好ましい。ワイヤー径は均一なものが好ましく用いられ、例えば狙い太さ±2μm程度に仕上げられたものが用いられる。また、ワイヤーの材質は問わないが、ステンレス、タングステン等が好適に用いられる。
[ワイヤーバー]
上記製造方法により製造された芯金を用いることにより、製造後に芯金の外周表面に生じる凸状の傷を小さく抑制することができる。そして、この芯金にワイヤーを巻き回してワイヤーバーを製造すれば、ワイヤーが局所的に張り出して巻姿が乱れてしまうことやワイヤー同士の間に隙間が形成されてワイヤーバーの表面性能が劣化してしまうことを防止することができ、磁気記録媒体・光学フィルム材料等の塗工に用いられる塗工用のワイヤーバーとして、好適に用いることができる。
本実施形態においては、ワイヤーバー12の直径を3mmから15mmとすることが好ましく、全長の長さを1000mmから4000mmとすることが好ましい。
また、バーの振れは200μm/m以下であり、好ましくは100μm/m以下、更に好ましくは50μm/m以下である。さらに、真円度の最大値と最小値の差の振れ値をA、該Aをバーの幅方向Xで2次近似した値をB、前記Aから前記Bを差し引いた値をT(=A−B)、該Tのバー幅方向Xの微分値の絶対値|dT/dX|のバーの幅平均を平均斜度Dとした際に、平均斜度DがD≦300×10−6であり、D≦135×10−6であることが好ましい。
以下に、実施例により本発明の実質的な効果を説明するが本発明はこれに限定されるものではない。図10に、本発明の実施例の試験条件および結果を示す。実施例1から5は撓み取り加工を行う前に、センタレス研削を行った。比較例1は撓み取り加工の前にセンタレス研削を行わずに製造した。なお、図中の評価は以下の基準により評価を行った。
<振れ>
振れとは、ワイヤーバーを回転させたときの、ある位置でのワイヤーバー中心からの距離の最大値と最小値との差である。以下の基準で評価した。
◎・・・・・50μm/m以下
○・・・・・100μm/m以下
△・・・・・200μm/m以下
×・・・・・200μm/mを超える
<小曲がり>
小曲がりとは、ワイヤーバーを小区間に区切って確認したときのバーの曲がり具合を示す指標であり、以下の基準で評価した。
○・・・・・良好
△・・・・・やや悪いが実用上問題無いレベル
×・・・・・不良、使用できない
<平均斜度>
平均斜度とはバーの真直度の細かな振れの指標となる数値であり、以下の基準で評価した。
○・・・・・135×10−6以下
△・・・・・300×10−6以下
×・・・・・300×10−6を超える
<総合評価>
○・・・・・良好
△・・・・・やや悪いが実用上問題無いレベル
×・・・・・不良、使用できない
図10より、撓み取り加工の前にセンタレス研削を行った実施例1〜5については、実用上問題無いレベルのワイヤーバーを製造することができた。しかし、撓み取り加工の前にセンタレス研削を行わなかった比較例1については、振れも大きく、小曲がりも不良であり、ワイヤーバーを製造することはできなかった。また、研削率の大きい実施例1および実施例3において良好なワイヤーバーを製造することができたが、工業的な歩留まりを考慮し、研削量は適宜設計することが重要である。
ワイヤーバー塗布装置の全体構成を示す断面図である。 本発明のワイヤーバーの斜視図である。 本発明のワイヤーバーの断面図である。 芯金の製造手順を示すフローチャートである。 センタレス研削加工で使用する研削装置の構成を示す図である。 研削時において研削装置の研削部での状態を説明する図である。 ロッド部材を研削装置に移動する状態を説明する図である。 芯金の撓み取り加工方法を示す(a)平面図、(b)側面図である。 スパロール加工を説明する簡略図である。 実施例の結果を示す表図である。 芯金表面の不整部分を説明する図である。
符号の説明
10…ワイヤーバー塗布装置、12…ワイヤーバー、14…塗布ヘッド、16…ウエブ、18…ガイドローラ、20…バックアップ部材、22、24…コーターブロック、26、28…マニホールド、30、32…スロット、34…1次側塗布ビード、36…2次側ビード、38…芯金、40…ワイヤー、42…ワイヤー列、50…研削装置、51…装置ベース、52…ブレード、53…砥石支持台、54…砥石部材、55…傾斜台、56…調整車支持部、57…調整車、60…研削機、61…入口シュート部、62…出口シュート部、63…研削液タンク、71…鼓形ロール、72…ロール対、81…ヘッド、82…ローラ、83…フレーム、

Claims (3)

  1. バー塗布に用いられるワイヤーバーの製造方法であって、
    芯金にセンタレス研削を行った後、軸線が交差するように配された上下一対の鼓形ロールにより前記芯金の外周面のひずみを取ることで撓み取りを行い、ワイヤーを巻き回したことを特徴とするワイヤーバーの製造方法。
  2. 前記センタレス研削により、研削前の前記芯金の直径に対して1〜10%の外周が除去されることを特徴とする請求項1に記載のワイヤーバーの製造方法。
  3. 前記ワイヤーバーを光学フィルムの製造に用いることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤーバーの製造方法。
JP2007095571A 2007-03-30 2007-03-30 ワイヤーバーの製造方法 Active JP5064081B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007095571A JP5064081B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 ワイヤーバーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007095571A JP5064081B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 ワイヤーバーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008253868A JP2008253868A (ja) 2008-10-23
JP5064081B2 true JP5064081B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=39978017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007095571A Active JP5064081B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 ワイヤーバーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5064081B2 (ja)

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2770870B2 (ja) * 1992-01-31 1998-07-02 キヤノン株式会社 アルミニウム管の製造方法、その製造方法により製造された電子写真感光体およびその電子写真感光体を有する電子写真装置
JP2001087697A (ja) * 1999-09-27 2001-04-03 Konica Corp バー塗布装置および塗布方法
JP4213450B2 (ja) * 2002-10-30 2009-01-21 三菱樹脂株式会社 塗布厚調整用バー、塗布装置及び塗布方法
JP4098639B2 (ja) * 2003-02-03 2008-06-11 富士フイルム株式会社 塗布方法
JP4423493B2 (ja) * 2003-06-30 2010-03-03 富士フイルム株式会社 ワイヤバー塗布装置及び塗工用ワイヤバーの製作方法並びに塗布液の塗布方法
JP2005046751A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Fuji Photo Film Co Ltd 乾燥装置および乾燥方法
JP4102314B2 (ja) * 2004-02-13 2008-06-18 オーエスジー株式会社 合体式塗工用ロッドおよびその製造方法
JP2006231670A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 平版印刷版材料の製造方法、平版印刷版材料
JP2007168011A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Fujifilm Corp コイルバー塗布用の芯金、芯金の製造方法、及び、該芯金を使用したコイルバー
JP2007244991A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Osg Corp 塗工用ロッド、およびその製造方法
JP4106384B2 (ja) * 2006-07-31 2008-06-25 重光 水谷 精密塗工用ワイヤバーの製作方法及びその精密塗工用ワイヤバー並びにそれを用いた精密塗工用ワイヤバー塗布装置
JP4885692B2 (ja) * 2006-11-29 2012-02-29 富士フイルム株式会社 バー塗布方法
JP2008200632A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Fujifilm Corp バー塗布装置およびバー塗布方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008253868A (ja) 2008-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080276861A1 (en) Coating rod and producing method therefor
US5934983A (en) Double-side grinding method and double-side grinder
JP5064081B2 (ja) ワイヤーバーの製造方法
JP5758094B2 (ja) 塗工用ロッドの製造方法
JP2007168011A (ja) コイルバー塗布用の芯金、芯金の製造方法、及び、該芯金を使用したコイルバー
JP4106384B2 (ja) 精密塗工用ワイヤバーの製作方法及びその精密塗工用ワイヤバー並びにそれを用いた精密塗工用ワイヤバー塗布装置
JP2000158037A (ja) 押し出し圧延装置および方法ならびに該方法によって製造された金属ストリップ
JP5211928B2 (ja) 圧延棒材の表面研磨方法
JP4423493B2 (ja) ワイヤバー塗布装置及び塗工用ワイヤバーの製作方法並びに塗布液の塗布方法
JP5610962B2 (ja) 塗工用ロッドの製造方法
JP5435177B1 (ja) ガイドロール及びその製造方法
JP2012206104A (ja) 転造ダイス及びそれを用いた塗工用ロッドの製造方法
US12017329B2 (en) Grinding wheel with different work surfaces
JP2001138187A (ja) センタレス研削盤、研削加工方法、および、研削加工済み円筒状基体
JP2009112923A (ja) バー塗布装置及び塗布方法
JP2002282902A (ja) ステンレス鋼板の調質圧延方法
KR930003470B1 (ko) 롤판재로 비디오 카세트 테이프용 테이프가이드를 제조하는 방법
JPH04220114A (ja) めっき鋼管の製造方法
WO2017110112A1 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板、磁気記録媒体、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び磁気記録媒体用ガラス基板製造装置
JPH04197515A (ja) めっき鋼帯から溶接鋼管の製造方法及び研削装置
JP2004249186A (ja) 塗布方法およびコーティングフィルムの製造方法
JP2022143596A (ja) 圧延ロールの研磨方法および研磨装置
JPH04197516A (ja) 溶接用めっき鋼帯の研削装置
JP2012157877A (ja) 塗工用ロッドの製造方法
JPH04201052A (ja) めっき鋼帯を素材とする鋼管製造方法及び研削装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5064081

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250