JPH04220114A - めっき鋼管の製造方法 - Google Patents

めっき鋼管の製造方法

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JPH04220114A
JPH04220114A JP41212090A JP41212090A JPH04220114A JP H04220114 A JPH04220114 A JP H04220114A JP 41212090 A JP41212090 A JP 41212090A JP 41212090 A JP41212090 A JP 41212090A JP H04220114 A JPH04220114 A JP H04220114A
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plated steel
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forming
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Shoji Inoue
井上正二
Katsuhiko Fukumura
福村勝彦
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミめっき等のめっ
きが施された鋼帯を円筒形状に成形して突合せ溶接する
ことによってめっき鋼管を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】帯鋼をアンコイラから巻き出し、その連
続移送下に、成形機により鋼帯を円筒形状に成形し、鋼
帯の突き合わされた両エッジ部を高周波溶接やTIG溶
接等により接合する造管法は、鋼管の製造に広く用いら
れている。この造管法において鋼帯を円筒形状に成形す
る手段として、多数のタンデムに配置されたカリバーを
有するフォーミングロール,ケージロール等からなるロ
ール成形が従来から使用されている。
【0003】しかし、ロール成形は、板幅に比較し板厚
が小さな鋼帯を素材とするとき、曲げ過程における弾性
変形の影響や大きなエッジストレッチに起因した縁波等
の欠陥が発生しやすく、製造された管の真円度が劣化す
ると共に、溶接自体も困難になる。また、多段の成形ス
タンドが配置された形成機が必要となるため、設備的な
負担が大きくなる。しかも、設備の複雑化に伴って、保
守点検等の作業も面倒なものとなる。そして、径の異な
る管を製造しようとすると、成形ロールの組替えに長時
間の作業が必要となる。
【0004】本発明者等は、このような問題を解消した
造管方法として、従来の成形ロールを使用することなく
、金属ストリップが有する弾性力を利用して筒状に成形
するロールレスフォーミング法を開発し、特開昭62−
176611号公報,特開平1−48624号公報等と
して紹介している。
【0005】たとえば、特開昭62−176611号公
報では、図1に概要を示した設備構成を使用している。 アンコイラ1から送り出された金属ストリップsは、ガ
イドロール2を経て予変形部3に送り込まれる。予変形
部3は、小径の曲げロール3a及び大径のサポートロー
ル3bを備えており、サポートロール3bの表面にポリ
ウレタン等の弾性ライニング3cが施されている。
【0006】そして、得られる管体の内面側が曲げロー
ル3a側に接触するように、金属ストリップsを曲げロ
ール3aとサポートロール3bとの間に送り込む。金属
ストリップsが曲げロール3bで塑性曲げを受けるため
、幅方向に一様な曲げ応力が予変形部3を通過した後の
金属ストリップsに残留する。
【0007】曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が与えら
れた金属ストリップsは、保形ロール4,サイドロール
5及び送りロール6を経て下流側に送られる。この送り
過程で、金属ストリップsは、長手方向の変形が拘束さ
れているので、残留応力によって管状に弾性変形する。 そして、管状に成形された金属ストリップsは、保形ロ
ール4及びサイドロール5により形状が拘束された状態
で、幅方向両端部が突き合わされる。この突き合わせ部
を溶接トーチ7で溶接することにより、管体pが得られ
る。
【0008】この方法においては、弾性変形を利用して
金属ストリップsを管状に成形するため、得られた管体
pの真円度は優れたものとなる。また、金属ストリップ
sを管状に曲げ加工する成形ロールを必要としないため
、設備構成が簡単になり、特に薄肉管の製造に適した方
法である。
【0009】また、特開平2−75418号公報では、
図2に示した概略構成をもつ予変形部を提案した。この
予変形部3では、一対の大径ロール3b及び3eの間に
フローティングロール3fを配置している。金属ストリ
ップsは、大径ロール3dとのフローティングロール3
fの間を通過した後、フローティングロール3fを周回
し、大径ロール3eとフローティングロール3fとの間
から送り出される。この走行過程で、金属ストリップs
に曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が付与される。この
予変形部3は、小径のフローティングロール3fをバッ
クアップする機構を省略することができ、所定の残留応
力を金属ストリップsに付与することが容易となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したロールレスフ
ォーミング法を、Al,Zn等がめっきされた板厚0.
5mm以下の薄い鋼帯に適用してめっき鋼管を製造する
場合、造管時の溶接方法としては、溶接の安定性を考慮
してTIG溶接が採用される。しかし、TIG溶接でめ
っき鋼帯を溶接すると、めっき層の蒸発によりアークが
乱され、溶接が不安定になることがある。また、TIG
溶接では溶接金属にめっき金属が侵入しやすく、侵入し
たAl等のめっき金属によって溶接部の接合強度が低下
する。
【0011】たとえば、Alめっきされたオーステナイ
トステンレス鋼帯を素材として、幅方向両端部を突合せ
溶接して鋼管を製造すると、めっき層のAlが溶接部の
組織内に取り込まれる。Alは、強力なフェライト形成
元素であると共に、Feとの間に高い硬度の金属間化合
物FeAlを形成する。そのため、溶接部は、オーステ
ナイトマトリックスにフェライト相が混在し、しかも硬
質粒子FeAlが分散した極めて脆弱な組織になる。そ
の結果、得られた鋼管にバルジ加工やコルゲート加工を
施すと、多数の亀裂,破断等の欠陥が溶接部に発生する
【0012】また、Znめっき鋼帯では、溶接作業中に
蒸気圧が高いZnが優先的に蒸発するため、溶接条件が
不安定になる。このような問題は、オーステナイトステ
ンレス鋼帯に限ったものではなく、普通鋼,耐候性鋼等
を基質とするめっき鋼帯においても同様に生じる。
【0013】基質とめっき層との違いに起因する欠陥を
防止するためには、溶接に先立って被溶接部の表面から
めっき層を除去することが必要となる。このめっき層を
除去する方法として、グラインダーによる研削やバイト
による鋼帯表面の切削により行われている。
【0014】グラインダーによる研削では、砥石の押圧
力,回転数等で研削量を調整している。しかし、研削し
た金属粉末の目詰まりにより砥石の研削力が変化するこ
とや、砥石の消耗に伴って押圧力が変化すること等から
、正確な研削量の制御が困難である。また、バイトによ
る鋼帯表面の切削では、材料の走行時の振動の影響を受
けて切削深さが変化しやすい。また、バイト等の切削工
具を使用した高速切削は、造管速度が一般に数m/分と
遅いTIG溶接には不向きである。
【0015】このように従来行われている方法では、め
っき層の除去はできるものの、除去量の正確な制御は困
難であった。そのため、めっき層を確実に除去すること
を考慮して、めっき鋼帯の母材部に対する研削,切削等
を避けることができない現状にある。その結果、めっき
除去処理部の母材は、母材の当初厚さに比べ0.05m
m以上薄くなっていた。
【0016】板厚が数mm程度の比較的厚い鋼帯を素材
として造管する場合、鋼帯エッジ部におけるこの程度の
板厚減少は、素材を円筒形状に成形する場合の成形性や
成形後の素材を溶接するときの溶接性に大きな影響を与
えることがない。したがって、通常の研削,切削等の条
件下で、所定の形状,溶接部等をもつ厚肉鋼管が製造さ
れる。
【0017】しかしながら、たとえば板厚0.25mm
以下の薄いめっき鋼帯を素材として造管する場合、従来
の研削,切削等によるとき、鋼帯エッジ部の板厚がめっ
き除去していない箇所の80%以下となる。この肉厚変
動をもつ鋼帯をロールレスフォミーング法により成形す
ると、曲げロール3bで付与される曲げ応力量が鋼帯エ
ッジ部のめっき除去部ではそれ以外の部分に比べて少な
くなる。そのため、除去部の曲率は、鋼帯幅方向に関し
て部分的に大きくなる。その結果、溶接時に両エッジ部
を突き合わせると、図3(a)に示したように両エッジ
部が外側に押し出される。また、極端な場合、図3(b
)に示すように、片側のエッジ部が他方に重なったラッ
プ状態になる。しかも、この突合せ状態が鋼帯の長手方
向に沿って不規則に変化する。そのため、溶接条件が極
めて不安定になり、一定した形状のビードを形成するこ
とができない。また、溶接の継続自体が不可能になるこ
ともある。
【0018】仮に溶接が可能であっても、連続的に安定
した突合せ状態を得ることが非常に難しく、溶接時に溶
け落ちや溶け込み不足等の欠陥が多数発生し、歩留りを
大きく低下させる。しかも、得られた鋼管の真円度が劣
化することは勿論、溶接部の近傍では肉厚が20%以上
減少しているため、バルジ加工やコルゲート加工された
場合にこの部分から破断し、鋼管としての加工性は不満
足なものとなる。鋼帯エッジ部における板厚の減少に起
因する悪影響は、前述したロールレスフォーミングに限
ったものではなく、従来の成形ロールを使用した造管法
においても同様に生じるものである。
【0019】本発明は、このような問題を解消するため
になされたものであり、めっき鋼帯の幅方向端部にある
めっき層を除去する際、めっき鋼帯の母材の研削量を抑
制することにより、鋼帯エッジ部における成形状態を改
善し、優れた品質のめっき鋼管を製造することを目的と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、その目的を達
成するために、めっき鋼帯の幅方向両端部にあるめっき
層を除去した後、円筒形状に成形され、両端部を突合せ
溶接することにより溶接管に製造されるめっき鋼管の造
管方法において、めっき鋼帯の幅方向の両端部にあるめ
っき層を除去した後の母材の板厚を、めっき除去前の母
材の板厚の80%以上とすることを特徴とする。
【0021】ここで、めっき層を除去する方法としては
、回転軸が挿通された砥石本体と、該砥石本体の周面に
砥粒を分散させた可圧縮性の繊維集合体である弾性層を
備えた砥石(以下、これを繊維状弾性砥石という)を、
回転軸がめっき鋼帯の搬送方向と平行になるようにめっ
き鋼帯のエッジ部に所定の圧力でもって押し当て、該砥
石を所定の回転数で回転させることにより行うことがで
きる。この方法は、従来より行われている方法に比較し
て、めっき除去量の制御がより正確にできる方法である
。しかし、目的が達成できる程度でめっき除去量制御が
可能であるならば、他の方法を採用することも可能であ
る。
【0022】また、めっき鋼帯を円筒形状に成形する方
法としては、前述のロールレスフォーミング法を採用す
ることができる。
【0023】造管用素材としては、Al,Zn等をめっ
きしたステンレス鋼帯,普通鋼鋼帯,耐候性鋼帯の各種
のめっき鋼帯が使用される。
【0024】
【作用】本発明は、両端部にあるめっき層を除去しため
っき鋼帯を円筒形状に成形し、両端部を突合せ溶接する
ことによりめっき鋼管を造管する際、めっき層を研削除
去した鋼帯両端部における母材板厚の減少度が突合せ部
の形状特性にどのように影響するかを調べた。
【0025】なお、ここで使用した素材は、板厚0.3
8mm,板幅160mmのステンレス鋼帯SUS304
にAlを片面につきそれぞれ0.02mmの厚みでめっ
きした溶融Alめっき鋼帯である。また、めっき層の除
去方法として、前述の繊維状弾性砥石を用いた研削を採
用し、めっき鋼帯の両面のめっき層を両端から5mmの
幅で研削した。そして、曲げロール3aとして直径15
mmの小径ロールを備えたロールレスフォーミング設備
(図1)を用いて、Alめっきステンレス鋼帯に300
kgfで押付け力を加えて、直径50.8mmの円筒形
状に成形した。
【0026】成形された円筒体の突合せ部の形状特性を
調査した。その結果、鋼帯両端部の板厚減少と形状特性
との間に、図4に示す関係があることを解明した。なお
、図4の横軸は、めっき除去後の母材板厚をもとの材料
の母材板厚で除した値であり、以下これを残存板厚率Δ
Tと表示する。また、縦軸は、成形された鋼帯両端部を
突き合わせ、鋼帯両端から1mmの点における接線と水
平線との間の角度θの測定値を示している。
【0027】図4から明かなように、残存板厚率ΔT値
が小さくなるほど、角度θが大きくなっていることが判
る。すなわち、鋼帯両端部の研削を過度に進めると、鋼
帯を円筒形状に成形して両端部を突き合わせたとき、図
3で示したように凸型の突合せ部が形成されることが判
る。
【0028】ところが、残存板厚率ΔTが80%以上と
なるように鋼帯両端部にあるめっき層を研削除去したも
のにあっては、角度θが10度未満の極めて小さな値に
なっている。このことから、めっき除去処理部の母材の
板厚を、もとのめっき鋼帯の板厚の80%以上とするこ
とにより、ロールレスフォーミングで鋼帯を円筒形状に
成形する際、鋼帯両端部にも十分な曲げ応力が与えられ
ていることが判る。その結果、鋼帯の両端部は、幅方向
中央部とほぼ同じ曲率でカールし、真円度の良好な円筒
体が得られる。
【0029】このように鋼帯端部の成形状態が改善され
ることにより、溶接時に鋼帯両端部が相対して突き合わ
される理想的な状態が得られる。その結果、突合せ不良
に起因する溶け落ちや溶け込み不足等の溶接欠陥の発生
が未然に防止される。本発明において、めっき除去処理
部の母材の板厚をもとのめっき鋼帯の母材の板厚の80
%以上に制限したのは、以上に説明した実験結果に基づ
いたものである。
【0030】
【実施例】以下、Alめっきオーステナイトステンレス
鋼帯から溶接鋼管を製造することに本発明を適用した実
施例を説明する。
【0031】めっき鋼帯としては、母材の板厚が0.3
mmのステンレス鋼帯SUS304に片面それぞれ0.
02mmずつAlめっき層を溶融めっきで形成した後、
板幅160mmに調整したものを使用した。
【0032】研削砥石としては、図5に示すように、1
.0g/cm3の充填密度でポリビニルアルコール及び
微細なアルミナ粒子を混合し、繊維状に紡糸・成形した
繊維状弾性層12を砥石本体13の周面にライニングし
た回転砥石10を使用した。回転軸11がめっき鋼帯S
の搬送方向と平行になるように、めっき鋼帯Sの幅方向
両端の表裏両面の計4箇所に回転砥石10を設置した。 また、めっき鋼帯Sの両端部から5mmの幅でめっき層
S1 及びS2 が研削除去されるように、個々の回転
砥石10の位置を調節しながら、めっき鋼帯Sに押圧し
た。この状態で、負荷電流が調節できるモーターによっ
て各回転砥石10を600rpmの回転数で回転させ、
両面のめっき層S1 及びS2 を研削除去した。この
とき、モーターの負荷電流により研削量を調節し、めっ
き鋼帯S両端部の板厚を変化させた鋼帯を作成した。
【0033】また、回転方向がめっき鋼帯の搬送方向と
平行になるように、砥粒が塗布されたベルト状サンダー
を鋼帯両端の両面の計4箇所に設置した。そして、鋼帯
の両端部から2mmの幅でめっき層が研削除去されるよ
うに、個々のベルト状サンダーの位置を調節し、鋼帯に
押圧した。この状態で、負荷電流が調節できるモーター
によりベルト状サンダーを回転させ、めっきを除去した
鋼帯を比較材として作成した。このとき、モーターに加
わる負荷電流は、調整可能な最小限、具体的には無負荷
状態に対し0.4A増加させたレベルに調整した。
【0034】次いで、両端部のめっき層が研削除去され
ためっき鋼帯を、ロールレスフォーミング法で製管した
。設備としては、図1に要部を示した設備構成をもち、
フローティングロール3fとして直径12mmの小径ロ
ールを備えたロールレスフォーミング装置を使用した。 そして、めっき鋼帯Sに250kgfで押付け力を加え
て、円筒形状に成形した。成形された円筒状のめっき鋼
帯Sの突合せ部を、直流TIG溶接機により5m/分の
速度で溶接し、外径50.8mmのAlめっきステンレ
ス鋼管を製造した。なお、100〜150Aの範囲で溶
接電流を調整し、シールドガスとして若干の水素を含む
Arガスを10l/分の流量で供給しながら、溶接を行
った。
【0035】得られた溶接鋼管に付いて、溶け落ち,溶
け込み不足等の溶接欠陥の数及び拡管テストにおいて破
断が発生する限界径を調査した。この結果を表1に示す
。なお、表1における溶接欠陥は、溶接鋼管1m当りに
発生した溶接欠陥の個数を平均値で表した。また、表1
には、アルミめっきを施さないステンレス鋼帯SUS3
04から製造された溶接鋼管を同様に拡管テストしたと
きの限界径を調べた結果を示している。
【表1】
【0036】表1から明らかなように、めっき層の除去
を従来から行われているベルト状サンダーで行った場合
、調整可能な範囲でモータの負荷電流を小さくして研削
を行うと、めっき層は除去できる。しかし、母材部も研
削され、研削後の母材の端部板厚が0.22mm、すな
わち当初の板厚の73%になった。そのため、鋼帯両端
部の成形状態が劣化し、溶接時に突合せ状態が悪くなり
、溶接欠陥が多発した。
【0037】他方、繊維状弾性層をライニングした回転
砥石を使用してめっき層を除去した場合、モーターの負
荷電流を調節することによって研削量を制御することが
できた。このとき、研削後の母材板厚が80%以上では
、突合せ状態に大きな変化がなく、ほとんど欠陥のない
溶接部が得られた。しかし、研削量が多く、研削後の母
材板厚がもとの母材板厚の80%未満になると、欠陥が
発生しはじめ、60%以下では溶接が困難となった。
【0038】また、造管しためっき鋼管の加工性を調査
したところ、母材板厚が80%以上では、アルミめっき
を施さずに母材をそのまま溶接して得られた鋼管に比較
し、破断限界径が大幅に低下することがなかった。しか
し、母材板厚が80%未満になると、同じ回転砥石を使
用してめっき層を除去した鋼帯から得られた溶接鋼管で
あっても、ベルト状サンダーによりめっき層を除去した
鋼帯から得られた溶接鋼管と同程度まで破断限界径が低
下した。更に、母材板厚が70%以下では、溶接部に著
しい破断が発生し、拡管が不可能であった。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、溶接鋼管に製造されるめっき鋼帯の両端部のめっき
層を除去する際に、めっき除去部の母材板厚を、もとの
母材板厚の80%以上に調整している。これにより、め
っき層を除去した後の鋼帯端部における必要板厚が確保
され、めっき鋼帯を成形機で成形するとき、所定の曲率
をもった筒状に成形される。特に、ロールレスフォーミ
ングによる造管法では、端部に十分な曲げ応力が付与さ
れ、鋼帯の幅方向中央部とほぼ同様な曲率で幅方向にカ
ールする。そのため、溶接時にめっき鋼帯の幅方向両端
部を突き合わせする際の安定性が向上し、溶接欠陥の発
生が防止できると共に、製造された鋼管の加工性も向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロールレスフォーミング設備を示した概略図。
【図2】フローティングロールを備えたロールレスフォ
ーミング設備の概略図。
【図3】溶接時の突き合わせ状態を示す模式図。
【図4】母材板厚と成形性の関係を表したグラフ。
【図5】繊維弾性層をライニングした回転砥石を使用し
てめっき鋼帯の端部を研削している状態を示す模式図。
【符号の説明】
3  予変形部 3a  曲げロール 3b  バックアップロール 3d,3e  大径ロール 3f  フローティングロール 4  保形ロール 7  溶接トーチ s  金属ストリップ 10  研削砥石 11  回転軸 12  弾性層 13  砥石本体 14  バックアップロール S  めっき鋼帯 S0   母材 S1 ,S2   めっき層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  帯状めっき鋼帯のエッジ部にあるめっ
    き層を除去した後、成形機により円筒状に成形し、成形
    されためっき鋼帯のエッジ部を突合せ溶接するめっき鋼
    管の造管方法において、めっき除去処理部の母材の板厚
    を、めっき除去処理前の母材の板厚の80%以上とする
    ことを特徴とするめっき鋼管の製造方法。
  2. 【請求項2】  請求項1記載のめっき層の除去は、砥
    粒を分散させた可圧縮性の繊維集合体で形成された弾性
    層を砥石本体の周面に設けた回転砥石の回転軸をめっき
    鋼帯の搬送方向と平行に維持して、前記回転砥石を前記
    めっき鋼帯のエッジ部に押し当て、前記回転砥石を回転
    させることにより行われることを特徴とするめっき鋼管
    の製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項1記載の帯状めっき鋼帯を円筒
    形状に成形する工程が、めっき鋼帯の幅方向に一様な残
    留曲げ応力が付与されためっき鋼帯を幅方向にカールさ
    せることにより行われることを特徴とするめっき鋼管の
    製造方法。
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