JPH04201052A - めっき鋼帯を素材とする鋼管製造方法及び研削装置 - Google Patents

めっき鋼帯を素材とする鋼管製造方法及び研削装置

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JPH04201052A
JPH04201052A JP33211790A JP33211790A JPH04201052A JP H04201052 A JPH04201052 A JP H04201052A JP 33211790 A JP33211790 A JP 33211790A JP 33211790 A JP33211790 A JP 33211790A JP H04201052 A JPH04201052 A JP H04201052A
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grinding
plated steel
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plated
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JP33211790A
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Shoji Inoue
正二 井上
Katsuhiko Fukumura
勝彦 福村
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、成形ロールを使用しない、いわゆるロールレ
スフォーミング法をめっき鋼帯に適用し幅方向両端部を
突合せ溶接して鋼管を製造する方法、及びその際にめっ
き層のみを研削・除去して被溶接部を形成するための研
削装置に関する。
[従来の技術] 銅帯から管体を製造する従来の方法では、多数のタンデ
ムミルに配置されたカリバーを有するフォーミングロー
ル、ケージロール等からなるロール成形機が使用されて
いる。
しかし、この方法では、多段の成形スタンドが配置され
た成形機を必要とするため、設備的な負担が大きくなる
。また、設備の複雑化に伴って保守・点検等の作業も面
倒なものとなる。そして、径の異なる管体を製造しよう
とするとき、成形ロールの組賛えが長時間を要する作業
となる。しかも、板幅に比較し板厚が小さな鋼帯を製管
用素材とすると、曲げ過程における弾性変形による影響
や大きなエツジストレッチに起因した縁彼等の欠陥が発
生し易く、製造された管体の真円度が劣化すると共に、
溶接自体も困難になる。
本発明者等は、このような問題を解消した製管方法とし
て、従来の成形ロールを使用することなく、金属ストリ
ップが有する弾性力を利用して管状に成形する方法(以
下、これをロールレスフォーミング法という)を開発し
、特開昭62−176611号公報、特開平1−486
24号公報等で紹介している。
たとえば、特開昭62−176611号公報では、第8
図に概要を示した設備構成を使用している。アンコイラ
1から送り圧された金属ストリップSは、ガイドロール
2を経て予変形部3に送り込まれる。予変形部3は、小
径の曲げロール3a及び大径のサポートロール3bを備
えており、サポートロール3bの表面にポリウレタン等
の弾性ライニング3cが施されている。
そして、得られる管体の内面側が曲げロール3a側に接
触するように、金属ストリップSを曲げロール3aとサ
ポートロール3bとの間に送り込む。金属ストリップS
が曲げロール3bで塑性的げを受けるため、幅方向に一
様な曲げ応力が予変形部3を通過した後の金属ストリッ
プSに残留する。
曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が与えられた金属スト
リップSは、保形ロール4.サイドロール5及び送りロ
ール6を経て下流側に送られる。
この送り過程で、金属ストリップSは、長平方向の変形
が拘束されているので、残留応力によって管状に弾性変
形する。そして、管状に成形された金属ストリップSは
、保形ロール4及びサイドロール5により形状が拘束さ
れた状態で、幅方向両端部が突き合わされる。この突合
せ部を溶接トーチ7で溶接することにより、管体が得ら
れる。
この方法においては、弾性変形を利用して金属ストリッ
プSを管状に成形するため、得られた管体の真円度は優
れたものとなる。また、金属ストリップSを管状に曲げ
加工する成形ロールを必要としないため、設備構成が簡
単になり、特に薄肉管の製造に適した方法である。
また、特開平2−75418号公報では、第9図に示し
た概略構成をもつ予変形部を提案した。
この予変形部3では、一対の大径ロール3d及び3eの
間に曲げロール3fを配置している。金属ストリップS
は、大径ロール3dと曲げロール3fの間を通過した後
、曲げロール3fを周回し、大径ロール3eと曲げロー
ル3fとの間から送り出される。この走行過程で、金属
ストリップSに曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が付与
される。
この予変形部3は、小径の曲げロール3fをバックアッ
プする機構を省略することができ、所定の残留応力を金
属ストリップSに付与することが容易となる。
[発明が解決しようとする課題] 前述したロールレスフォーミング法をAI2. Zn等
のめっき層が形成されためっき鋼帯に適用して鋼管を製
造しようとすると、銅帯の表面にあるめっき層が溶接条
件を不安定にしたり、溶接部の組織を劣化させることが
ある。
たとえば、Aεめっきされたオーステナイトステンレス
鋼帯を素材として、幅方向両端部を突合せ溶接して鋼管
を製造すると、めっき層の八βが溶接部の組織内に取り
込まれる。Anは、強力なフェライト形成元素であると
共に、Feとの間に硬度の高い金属間化合物FeAlを
形成する。そのため、溶接部は、オーステナイトマトリ
ックスにフェライト相が混在し、しかも硬質粒子FeA
1が分散した極めて靭性の低い組織になる。その結果、
得られた鋼管にバルジ加工やコルゲート加工を施すと、
多数の亀裂、破断等の欠陥が溶接部に発生する。
また、Znめっき鋼帯では、溶接作業中に蒸気圧が高い
Zn−が優先的に蒸発するため、溶接条件が不安定にな
る。このような問題は、オーステナイトステンレス鋼帯
に限ったものではなく、普通鋼、耐候性鋼等を基質とす
るめつき鋼帯においても同様に生じる。
基質とめっき層との物性の違いに起因する欠陥を防止す
るためには、溶接に先立って被溶接部の表面からめつき
層を除去することが必要となる。
しかし、ロールレスフォーミング法に使用される素材は
、−射的に薄肉の銅帯である。この薄肉鋼帯の表面に形
成されためつき層を、通常の研削装置によって除去しよ
うとすると、基質までが研削される。その結果、幅方向
両端部を正確な位置関係で突き合わせることが困難にな
ることは勿論、溶接条件自体も不安定になり、一定した
品質の溶接部が得られなくなる。
更に、溶融めっきで比較的大きな付着量でめつき屡を形
成する場合、めっき層の厚さに若干のバラツキが生じ易
い。また、めっき鋼帯の幅方向及び長さ方向に関し、め
っき付着量に変動がある。
このような材料のめっき層を通常の研削装置によって除
去しようとすると、付着量の多い箇所でめっき層が残存
する。或いは、めっき層を完全に除去することから、基
質までをも研削することになる。この点でも、同様に一
定した品質の溶、接部が得られなくなる。
本発明は、このような問題を解消するために案出された
ものであり、基質を実質的に研削することなく、めっき
層のみを確実に除去することにより、溶接条件を安定化
させ、優れた品質の溶接部をもつ鋼管を製造することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の鋼管製造方法は、その目的を達成するため、幅
方向に一様な曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が付与さ
れためっき鋼帯を幅方向にカールさせて円筒体とし、幅
方向両端部を突合せ溶接して鋼管を製造する際に、前記
幅方向端部に研削砥石を回転可能に押し当て、研削中に
該回転砥石に加わる負荷が急激に変動する時点又はその
直前で前記めっき鋼帯に対する前記研削砥石の押圧力又
は回転速度を低下させ、或いは前記幅方向両端部の研削
箇所を前記めっき鋼帯の長手方向後端側に相対的に移行
させることを特徴とする。
使用される材料としては、Al.’Zn等をめっきした
ステンレス鋼帯、普通鋼鋼帯、耐候性鋼帯等の各種のめ
っき鋼帯がある。
また、幅方向両端部のめっき層を研削・除去して被溶接
部を形成する研削装置は、前記幅方向端部に押圧されて
回転する研削砥石と、該研削砥石に回転力を伝達するモ
ータと、該モータの負荷を検出する検出計と、めっき層
が除去されたことを示す急激な負荷変動が検出されたと
き、前記めっき鋼帯に対する前記研削砥石の押圧力又は
回転速度を低下させる制御信号を出力する制御機構を備
えていることを特徴とする。
急激な負荷変動が検出された時点で押圧力又は回転速度
を低下させ、そのままの状態で研削を続行すると、研削
後の銅帯表面にめっき層が残存する場合がある。このめ
っき層の残存を防ぐためには、−旦低下した押圧力又は
回転速度を徐々に増加させ、次の急激な負荷変動が検出
された時点で押圧力又は回転速度を再度低下させる操作
を繰り返すことが好ましい。
[作 用] Af2.Zn等のめっき層は、Feを主成分とする基質
との間で硬度、加工性等の性質が大きく異なっている。
本発明者等は、以下に説明した実験により、めっき層及
び基質を研削するとき研削砥石に加わる反力に相違がみ
られ、研削砥石を駆動するモータの負荷が変動するとの
知見を得た。
板厚0.40mm、板幅160.0mmのステンレス鋼
帯5US304に目付は量40g/m”(厚み15LL
m)のAJ2めっき層を形成した銅帯を、第1図に示し
た構造をもつ研削装置で研削した。この研削装置は、回
転軸10がめつき鋼帯Sの走行方向りと平行に保持され
ており、中央側から端部に向けてめっき鋼帯Sの表面に
接触しながら回転する研削ヘッドH1を備えている。こ
れによって、めっき鋼帯Sの端部上面にあるめっき層S
lが横研削される。
研削ヘッドH1として、1.0g/cm”の充填密度で
ポリビニルアルコール及び微細なAI2゜01粒子を混
合し、繊維状に紡糸・成形した可圧縮性のライニングを
施したものを使用した。この研削ヘッドH1を一定の圧
下刃5kgfでめっき鋼帯Sの端部表面に押し付け、め
っき鋼帯Sを固定したままの状態で、駆動モータM1か
らの動力により研削ヘッドH3を毎分600回転の速度
で回転させた。
研削作業中に、駆動モータM1に加わる負荷Pを測定し
た。負荷Pは、研削時の駆動モータM。
に加わる電流工から圧下しない状態で駆動モータM、に
加わる電流I0を引いた値で評価した。測定結果を、め
っき鋼帯の厚み変化と共に第2図に示す。
第2図から明らかなように、板厚減少量Δtは、めっき
層Slが完全に研削除去されるまで、はぼ一定した速度
で増加する。そして、研削対象がめつき層SIから基質
S。に移行した段階で。
板厚減少量Δtの増加速度が低Tiる。
他方、負荷Pは、めっき層S1が研削されている状態で
は、0.9Aを中心として±0.1Aの範囲で変動する
。研削対象がめつき層S1から基質S。に移行すると、
A2めっき層に比較しFe基質の高度が大きいため、負
荷Pが急激に増加する。そして、基質S0が研削されて
いる状態で、2.1±0.3Aの範囲で負荷Pが変動す
る。
このことから、負荷Pに急激な変動が現れた時点tは、
めっき層S1の研削除去が完了した時点に対応している
ことが判る。
そこで、駆動モータM、の負荷Pを検出することによっ
て、めっき層S1或いは基質S0の何れを現在研削して
いるかを判別することができる。
更に、後述するように負荷Pを常時微分演算し、その演
算結果に急激な変動が生じた時点を、めっき層S1から
基質S0に研削対象が移行した時点として取扱うことが
できる。したがって、負荷変動の有無に応じ研削砥石の
押圧力2回転速度或いは研削箇所を変えることにより、
基質を実質的に研削することなく、めっき層のみを除去
することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を具体的に説明する
本発明の研削装置は、たとえば第7図に概略を示した前
処理ラインに組み込まれる。研削されるめっき鋼帯Sは
、アンコイラ−C1から4基直列に配置した研削装置P
 I”” P 4に送り出される。
それぞれの研削装置P1〜P4で幅方向両端部のめっき
層が研削により除去された後、めっき鋼帯Sは、洗浄機
W及び乾燥11!Dを経て、エツジトリマーTに送られ
る。エツジトリマーTでは、研削によってダした幅方向
両端部をトリミングし、めっき鋼帯Sの幅を一定に揃え
る。次いで、めっき鋼帯Sは、コイラーC2に巻き取ら
れる。
研削装置P1〜P4は、めっき鋼帯Sの幅方向両端部の
表面及び裏面にそれぞれ対向する研削ヘッドH5〜H4
,及びめっき鋼帯Sを介し研削ヘッドH1〜H4と対に
なったバックアップロールB1〜B4を備えている。研
削ヘッドH1〜H4は、それぞれ駆動モータM、−M4
で回転され、めっき鋼帯Sに対する押圧力が圧力設定機
F1〜F4で調整される。
コイラーC2に巻き取られためっき鋼帯Sは、第8図、
第9図等に示したロールレスフォーミング設備に搬送さ
れ、製管される。なお、第7図に示したような前処理ラ
インをロールレスフォーミング設備自体に組み込み、研
削、洗浄、成形、溶接を一貫したラインで行うこともで
きる。
めりきW4帯Sに対する研削ヘッドH,の押圧力調整機
構を第1図に示すが、他の研削ヘッドH2〜H4も同様
な押圧力調整機構を備えている。
研削ヘッドH1は、前に説明したように中央が側ら端部
に向けてめっき鋼帯Sの表面に接触するように回転し、
めっき鋼帯Sの端部上面にあるめっき層S1を横研削す
る。しかし、これに拘束されることなく、回転軸10を
搬送方向りに対し直角に保持し、めっき鋼帯Sを縦研削
しても良い。
研削ヘッドH,は、めっき鋼帯Sの研削箇所を下流側に
移行させるため、走行方向りに沿って移動可能に設ける
こともできる。
回転軸10は、軸受け11を介して機枠12で支持され
ている。機枠12にはラック13が設けられており、ラ
ック13に歯車14が噛み合っている。歯車14は、ス
テッピングモータ15からの動力を受けて回転し、ラッ
ク13を介して機枠12を昇降させる。これにより、め
っき鋼帯Sに対する研削ヘッドH1の加圧力を調整する
押圧力調整機構F、が構成される。なお、機枠12の昇
降手段としては、ラック13及び歯車14の噛み合いに
代えて、たとえばチェーン、スプロケット等の他の機構
を採用することができる。
研削ヘッドH1と反対側の位置で、めっき鋼帯Sの裏面
にバックアップロールB1が回転可能に配置されている
。バックアップロールB、の回転軸16は、研削ヘッド
H1の回転軸10と同じ方向、すなわちめっき鋼帯Sの
走行方向りと平行に保持されている。また、バックアッ
プロールB1は、研削ヘッドH1と同様に、中央側から
端部に向けてめっき鋼帯Sの裏面にあるめっき層S2に
接触する方向で回転する。
研削ヘッドH3は、駆動モータM、からの動力が回転軸
10に伝達されて回転する。このとき、めっき鋼帯Sの
めっき層S、或いは基質S0の何れが研削されているか
に応じて研削力が変わるため、駆動モータM、に加わる
負荷が変動する。この負荷変動は、たとえば駆動モータ
M、に供給される電流の変化となって表れる。
そこで、負荷に対応した電流を検出計17で測定し、測
定結果を検出信号aとして制御機構18に入力する。制
御機構18では、入力された検出信号aを常時微分し、
その演算結果に急激な変化が表れたとき、制御信号すを
ステッピングモータ15に8カする。微分演算結果の急
激な変化は研削がめつき層S1から基質S0に移行した
ことを示すので、ステッピングモータ15によって歯車
14を回転させ、機枠12を上昇させる。その結果、め
っき鋼帯Sに対する研削ヘッドH,の押圧状態が緩和さ
れ、基質S0の研削が防止される。
なお、第1図の記号Cは、制御機構18に入力される基
準信号を示す。
また、研削砥石H,の回転速度を低下させ、或いは研削
砥石H1を走行方向りに関して上流側のめっき鋼板Sの
表面部分に移動させることによっても、基質S0の研削
が防止される。
[実施例] 以下、Affめっきオーステナイトステンレス鋼帯から
溶接鋼管を製造することに本発明を適用した実施例を説
明する。
めっき鋼帯としては、板厚が0.40mmで板幅160
.0mmのステンレス鋼帯5US304に目付は量40
g/m”(厚み15μmlのAI2めっき層を形成した
ものを使用した。
このめっき鋼帯を、第1図に示した構造をもつ研削装置
で研削した。研削ヘッドとしては、1゜0g/cm”の
充填密度でポリビニルアルコール及び微細なARzOs
粒子を混合し、繊維状に紡糸・形成した研削砥石を使用
した。そして、本発明に従った条件I、及び従来のよう
に一定条件下で研削を行う条件n、mの下で、A2めっ
きオーステナイトステンレス鋼板を研削した。各条件共
に、銅帯の移動速度を5m/分、研削砥石の回転数を6
oo回/分に設定した。
[条件I] 回転している研削砥石を走行中の銅帯の端部に押し付け
て、研削砥石の圧下刃を徐々に増加させた。負荷Pは、
研削の進行に伴って徐々に増加した。負荷Pに急激な変
動が観察された時点で、銅帯に対する研削砥石の圧下刃
を5%低下させた。
その後、圧下刃を徐々に増加させ、負荷Pに再び急激な
変動が観察された時点で圧下刃を低下させるパターンを
繰り返しながら、銅帯の両端表裏面の研削を行った。な
お、負荷Pの変動は圧下刃にして約5kgfのときに発
生したが、この値は研削条件に応じて種々変動した。
[条件■] 研削砥石の圧下刃を一定値5kgfに保ち、銅帯の両端
表裏面の研削を行った。このとき、負荷Pは、0.9〜
3.3Aの範囲で変動した。
[条件■コ 研削砥石の圧下刃を一定値3kgfに保ち、銅帯の両端
表裏面の研削を行った。このとき、負荷Pは、0.5〜
0.9Aの範囲で変動した。
研削後、めっき銅帯の端部を観察した。条件Iで研削さ
れためつき鋼帯の端部は、第3図(a)に示すように、
基質S。の研削減厚ΔSが極めて小さく、0.38mm
以上の端部板厚を確保することができた。
これに対し、条件■で研削されためつき鋼帯の端部は、
めっき層S1の除去が完全に行われているものの、銅帯
の長手方向のところどころで基質Soまでが大きく研削
されていた。この部分は、第3図(b)に示すように、
研削減厚ΔSが大きく、端部板厚が0.30’mmに達
することもあった。
また、条件mで研削しためつき鋼帯では、基質S0が研
削されることはないが、めっき層S、の研削除去が不十
分であった。すなわち、めっき層S1が残存している箇
所が研削長さの約50%を占め、その残存量は最大部で
めっき層S1の40%であった。
幅方向両端部の表裏両面にあるめっき層が研削除去され
ためっき鋼帯は、第9図に要部を示したロールレスフォ
ーミング設備により、直径50゜8mmの管状に成形さ
れた。そして、幅方向両端部をTIG溶接し、ステンレ
ス鋼管を製造した。
なお、シールドガスとして若干の水素を含有するArガ
スを1042/分の流量で供給しながら、溶接電流13
0−160Aで溶接を行った。
条件I及び■で研削した銅帯を造管して得られた溶接部
は、第4図(alに示すようにフェライト相を実質的に
含まないデンドライト状のオーステナイト組織をもって
いた。
他方、条件■で研削した銅帯を造管して得られた溶接部
は、第4図(b)に示すように、オーステナイト中にフ
ェライトが部分的に析出した組織をもっていた。この場
合、めっき層の主成分であるAffが溶接部に取り込ま
れることに起因し、オーステナイトマトリックスにフェ
ライト相が分散した組織となったものと考えられる。ま
た、一部に硬質の金属間化合物FeAf2が析出してい
た。
溶接部の硬度を調査したところ、めっき層の除去如何に
応じて、第5図に示すように硬度が大きく変わることが
判った。すなわち、条件I及びnで研削した銅帯から造
管した第4図(a)に示すオーステナイト組織をもつ溶
接部では、母材とほぼ同様な硬度であり、溶接部で硬度
が格別上昇する傾向がみられなかった。
これに対し、条件■で研削した銅帯を造管して得られた
第4図(b)に示すオーステナイト中にフェライトが析
出した組織をもつ溶接部では、ビード中央付近での硬度
が著しく上昇していた。これは、オーステナイト組織に
比較して、硬度が高いフェライト相及び金属間化合物F
eAffが溶接部に析出している結果である。
次いで、得られたステンレス溶接鋼管を第6図に示す工
程でコルゲート加工し、フレキシブルチューブを製造し
た。
先ず、肉厚0.4mm、外径50.8mmの溶接鋼管を
長さ300mmに切り出し、試験片20を用意した(第
6図a)。
試験片20の一端側開口をプラグ21で塞ぎ、内部に加
圧水22を充満させた後、他端側開口をプラグ23で閉
塞した。そして、試験片20を上金型24及び下金型2
5で挟み、試験片20の一端を反力受け26に固定し、
他端に配置した加圧具27を介し加工圧力Fを加えた(
第6図b)。
止金型24及び下金型25には、製造しようとするフレ
キシブルチューブの輪郭に対応した凹部28が形成され
ている。そのため、加工圧力Fによって上金型24及び
下金型25を反力受け26に押し付けると、凹部28に
対応した膨出部29が試験片20に形成される(第6図
C)。
このようにして、拡管率42%で、山とッチpが20m
mのフレキシブルチューブ30が得られた(第6図d)
得られたフレキシブルチューブ30の溶接部を観察した
。条件■で研削した銅帯から製造されたフレキシブルチ
ューブにおいては、亀裂、破断等の欠陥が溶接部に検出
されなかった。他方、条件■及びmで研削された銅帯か
ら製造されたフレキシブルチューブでは、溶接部に多数
の亀裂が発生していた。また、コルゲート加工の途中で
試験片が折れ、加工できないものもあった。これら血管
発生は、条件■では溶接部及びその近傍における肉厚減
少が原因であり、条件mでは溶接金属へのA℃混入によ
る脆化が原因であると考えられる。
この対比から明らかなように、幅方向両端部にあるA2
めっき層を除去した後で、めっき鋼帯を溶接するとき、
良好な加工性をもつ溶接部が得られ、高度の加工率が要
求されるコルゲート加工。
バルジ加工等に対しても十分な耐力をもつ溶接鋼管が得
られる。また、溶接鋼管自体には、耐食性の優れたA℃
めっき層が形成されているので、耐食性が要求される自
動車排ガスシステム用の部品等として使用される。
なお、以上の実施例では、八βめっきオーステナイトス
テンレス鋼から溶接鋼管を製造する場合を説明した。し
かし、本発明は、これに拘束されるものではなく、Af
fめっきフェライトステンレスm、znめっきオーステ
ナイトステンレス鋼。
Affめっき普通鋼、Znめっき普通鋼等の銅帯をロー
ルレスフォーミングによって成形し、溶接することに対
しても同様に適用される。
たとえば、Znめっきフェライト系ステンレス鋼を素材
として、幅方向両端部のZnめっき層を研削除去した後
で溶接すると、溶接時の入熱で蒸発するZn蒸気によっ
て溶接条件が撹乱されることがない。そのため、一定し
た形状をもつビードを形成することができ、商品価値の
高い溶接鋼管が製造される。
[発明の効果] 以上に説明したように、本発明においては、幅方向両端
部のめっき層を研削除去した後で、めっき鋼帯をロール
レスフォーミングして溶接するため、めっき層が溶接条
件や溶接部の組織等に悪影響を与えることがない。その
ため、得られた溶接部が母材とほぼ同様な性質を持ち、
高度の加工を施すことができる溶接鋼管が製造される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるめっき鋼帯の研削状態を説明す
るための図、第2図は研削時の負荷及び板厚減少量の時
系列的変化を示したグラフ、第3図は本発明及び比較法
に従って研削しためつき鋼帯の幅方向端部を対比して示
す断面図、第4図はAJ2.めっき層を研削除去しため
つき鋼帯及びAffめっき層があるめっき銅帯の幅方向
両端部を突合せ溶接することによって得られた溶接部の
組織をそれぞれ示し、第5区はAJ2めっきの有無が溶
接部の硬度に与える影響を表したグラフ、第6図は溶接
鋼管をコルゲート加工するときの工程を説明するための
図、第7図はめつき銅帯の前処理ラインの一例を示す。 他方、第8図及び第9図は、本発明者等が先に提案した
設備構成を示す。 S:めっき鋼帯    S、、S、・めっき層H1〜H
4:研削砥石  M、〜M4:駆動モータ17:検出計
     18:制御機構a:検出信号     b二
制御信号 第2図 に 時   間 (秒) (a)               (b)ピード中
央からの距離(mm)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)幅方向に一様な残留曲げ応力が付与されためっき
    鋼帯を幅方向にカールさせて円筒体とし、幅方向両端部
    を突合せ溶接して鋼管を製造する際に、前記幅方向端部
    に研削砥石を回転可能に押し当て、研削中に該回転砥石
    に加わる負荷が急激に変動する時点又はその直前で、前
    記めっき鋼帯に対する前記研削砥石の押圧力又は回転速
    度を低下させ、或いは前記幅方向両端部の研削箇所を前
    記めっき鋼帯の長手方向後端側に相対的に移行させるこ
    とを特徴とする鋼管製造方法。
  2. (2)請求項1記載のめっき鋼帯がAlめっき鋼帯であ
    ることを特徴とする鋼管製造方法。
  3. (3)めっき鋼帯の幅方向両端部にあるめっき層を研削
    ・除去して被溶接部を形成する研削装置であり、前記幅
    方向端部に押圧されて回転する研削砥石と、該研削砥石
    に回転力を伝達するモータと、該モータの負荷を検出す
    る検出計と、めっき層が除去されたことを示す急激な負
    荷変動が検出されたとき、前記めっき鋼帯に対する前記
    研削砥石の押圧力又は回転速度を低下させる制御信号を
    出力する制御機構とを備えていることを特徴とするめっ
    き鋼帯用研削装置。
JP33211790A 1990-11-29 1990-11-29 めっき鋼帯を素材とする鋼管製造方法及び研削装置 Pending JPH04201052A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203415A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 基材から多層被膜を除去するシステムおよび方法
CN117206353A (zh) * 2023-11-07 2023-12-12 江苏鑫瑞崚新材料科技有限公司 一种链式拉拔机

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