JP2744525B2 - めっき鋼帯から溶接鋼管の製造方法及び研削装置 - Google Patents

めっき鋼帯から溶接鋼管の製造方法及び研削装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、成形ロールを使用しない、いわゆるロール
レスホーミング法をめっき鋼帯に適用し幅方向両端部を
突合せ溶接して鋼管を製造する方法及び研削装置に関す
る。
[従来の技術] 鋼帯から管体を製造する従来の方法では、多数のタン
デムミルに配置されたカリバーを有するフォーミングロ
ール,ケージロール等からなるロール成形機が使用され
ている。
しかし、この方法では、多段の成形スタンドが配置さ
れた成形機を必要とするため、設備的な負担が大きくな
る。また、設備の複雑化に伴って保守・点検等の作業も
面倒なものとなる。そして、径の異なる管体を製造しよ
うとするとき、成形ロールの組替えが長時間を要する作
業となる。しかも、板幅に比較し板厚が小さな鋼帯を製
管用素材とすると、曲げ過程における弾性変形による影
響や大きなエッジストレッチに起因した縁波等の欠陥が
発生し易く、製造された管体の真円度が劣化すると共
に、溶接自体も困難になる。
本発明者等は、このような問題を解消した製管方法と
して、従来の成形ロールを使用することなく、金属スト
リップが有する弾性力を利用して管状に成形する方法
(以下、これをロールレスフォーミング法という)を開
発し、特開昭62−176611号公報,特開平1−48624号公
報等で紹介している。
たとえば、特開昭62−176611号公報では、第8図に概
要を示した設備構成を使用している。アンコイラ1から
送り出された金属ストリップsは、ガイドロール2を経
て予変形部3に送り込まれる。予変形部3は、小径の曲
げロール3a及び大径のサポートロール3bを備えており、
サポートロール3bの表面にポリウレタン等の弾性ライニ
ング3cが施されている。
そして、得られる管体の内面側が曲げロール3a側に接
触するように、金属ストリップsを曲げロール3aとサポ
ートロール3bとの間に送り込む。金属ストリップsが曲
げロール3bで塑性曲げを受けるため、幅方向に一様な曲
げ及び戻しによる曲げ応力が予変形部3を通過した後の
金属ストリップsに残留する。
曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が与えられた金属ス
トリップsは、保形ロール4,サイドロール5及び送りロ
ール6を経て下流側に送られる。この送り過程で、金属
ストリップsは、長手方向の変形が拘束されているの
で、残留応力によって管状に弾性変形する。そして、管
状に成形された金属ストリップsは、保形ロール4及び
サイドロール5により形状が拘束された状態で、幅方向
両端部が突き合わされる。この突合せ部を溶接トーチ7
で溶接することにより、管体が得られる。
この方法においては、弾性変形を利用して金属ストリ
ップsを管状に成形するため、得られた管体の真円度は
優れたものとなる。また、金属ストリップsを管状に曲
げ加工する成形ロールを必要としないため、設備構成が
簡単になり、特に薄肉管の製造に適した方法である。
また、特開平2−75418号公報では、第9図に示した
概略構成をもつ予変形部を提案した。この予変形部3で
は、一対の大径ロール3d及び3eの間に曲げロール3fを配
置している。金属ストリップsは、大径ロール3dと曲げ
ロール3fの間を通過した後、曲げロール3fを周回し、大
径ロール3eと曲げロール3fとの間から送り出される。こ
の走行過程で、金属ストリップsに曲げ及び曲げ戻しに
よる残留応力が付与される。この予変形部3は、小径の
曲げロール3fをバックアップする機構を省略することが
でき、所定の残留応力を金属ストリップsに付与するこ
とが容易となる。
[発明が解決しようとする課題] 前述したロールレスフォーミング法をAl,Zn等のめっ
き層が形成されためっき鋼帯に適用して鋼管を製造しよ
うとすると、鋼帯の表面にあるめっき層が溶接条件を不
安定にしたり、溶接部の組織を劣化させることがある。
たとえば、Alめっきされたオーステナイトステンレス
鋼帯を素材として、幅方向両端部を突合せ溶接して鋼管
を製造すると、めっき層のAlが溶接部の組織内に取り込
まれる。Alは、強力なフェライト形成元素であると共
に、Feとの間に高い硬度の金属間化合物FaAlを形成す
る。そのため、溶接部は、オーステナイトマトリックス
にフェライト相が混在し、しかも硬質粒子FeAlが分散し
た極めて靱性の低い組織になる。その結果、得られた鋼
管にバルジ加工やコルゲート加工を施すと、多数の亀
裂,破断等の欠陥が溶接部に発生する。
また、Znめっき鋼帯では、溶接作業中に蒸気圧が高い
Znが優先的に蒸発するため、溶接条件が不安定になる。
このような問題は、オーステナイトステンレス鋼帯に限
ったものではなく、普通鋼,耐候性鋼等を基質とするめ
っき鋼帯においても同様に生じる。
基質とめっき層との物性の違いに起因する欠陥を防止
するためには、溶接に先立って被溶接部の表面からめっ
き層を除去することが必要となる。しかし、ロールレス
フォーミング法に使用される素材は、一般的に薄肉の鋼
帯でる。この薄肉鋼帯の表面に形成されためっき層を単
に研削により除去すると、必要なめっき層までも除去さ
れる。その結果、得られた溶接鋼管の耐食性等の特性が
劣化する。また、研削の仕方次第では、鋼帯を幅方向に
カールさせたとき、エッジ部の弾性が中央部の弾性と異
なり、高い開先精度で幅方向両端部を突合せることがで
きなくなる。そのため、溶接条件が不安定となり、溶接
部に孔開き、溶け込み不足,ビードの形状劣化等が生じ
る。
本発明は、このような問題を解消するために案出され
たものであり、めっき鋼帯の幅方向端部を横研削してめ
っき層を除去することにより、溶接条件を安定化させ、
優れた品質の溶接部及び真円度をもつ鋼管を製造するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の溶接鋼管製造方法は、その目的を達成するた
め、幅方向に一様な曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が
付与されためっき鋼帯を幅方向にカールさせて円筒体と
し、幅方向両端部を突合せ溶接して鋼管を製造する際、
前記めっき鋼帯の搬送方向と平行に研削砥石の回転軸を
保持し、前記幅方向端部に前記研削砥石を回転可能に押
し当て、前記幅方向端部の表面にあるめっき層を研削除
去することを特徴とする。
使用される材料としては、Al,Zn等をめっきしたステ
ンレス鋼帯,普通鋼鋼帯,耐候性鋼帯等の各種のめっき
鋼帯がある。
また、本発明で使用される研削装置は、めっき鋼帯の
走行方向と平行に回転軸が配置された研削砥石と、前記
めっき鋼帯の幅方向端縁を検出する検出器と、該検出器
から検出信号が入力され、前記回転軸を前記めっき鋼帯
の幅方向に移動させる制御信号を出力する制御機構とを
備えており、前記研削砥石の回転中心軸を前記めっき鋼
帯の幅方向端縁の直上に保持することを特徴とする。
[作用] Al,Zn等のめっき層が形成されためっき鋼帯の幅方向
両端部を研削した後、筒状に成形して溶接開先を形成す
るとき、所定の耐食性を確保しながら、めっき層が溶接
に悪影響を与えないことを考慮して、必要最小限のめっ
き層を除去することが要求される。そこで、本発明にあ
っては、研削砥石の回転軸をめっき鋼帯の走行方向と平
行に保持し、回転中心をめっき鋼帯の幅方向端縁の直上
に位置させる。
これにより、幅方向端縁で研削砥石が最も大きな押圧
力でめっき鋼帯に押し付けられ、幅方向端部にあるめっ
き層のみが研削除去される。このときのめっき層除去幅
は、めっき鋼板に対する研削砥石の押圧力によって調整
することができる。また、可圧縮性の研削表面をもつ研
削砥石を使用するとき、めっき層が除去された幅方向端
部は、ほぼ板表面と平行な表面となる。
しかも、研削砥石の回転軸をめっき鋼帯の走行方向と
平行に保持しているので、研削砥石がめっき鋼帯の幅方
向に摺接する横研削が行われ、研削後のめっき鋼帯表面
に幅方向の研削跡が形成される。横研削された後の表面
粗さを砥石の回転方向に対して直角な方向に沿って測定
したところ、表面粗さRaが4μm程度であり、縦研削の
約半分である。その結果、得られた溶接管をコルゲート
加工するときの加工性が向上する。たとえば、限界拡管
率で比較した場合、横研削された溶接管の限界拡管率が
45%であるのに対し、縦研削された溶接管の限界拡管率
は30%に過ぎない。これは、縦研削された溶接管には研
削跡が応力方向に垂直に入っており、深い研削疵があっ
た場合に、その研削疵を起点として割れが発生するもの
と考えられる。
以下、図面を参照しながら、本発明を具体的に説明す
る。
本発明の研削装置は、たとえば第7図に概略を示した
前処理ラインに組み込まれる。研削されるめっき鋼帯S
は、アンコイラーC1から4基直列に配置した研削装置P1
〜P4に送り出される。それぞれの研削装置P1〜P4で幅方
向両端部のめっき層が研削により除去された後、めっき
鋼帯Sは、洗浄機W及び乾燥機Dを経て、エッジトリマ
ーTに送られている。エッジトリマーTでは、研削によ
ってダレた幅方向両端部をトリミングし、めっき鋼帯S
の幅を一定に揃える。次いで、めっき鋼帯Sは、コイラ
ーC2に巻き取られる。
研削装置P1〜P4は、めっき鋼帯Sの幅方向両端部の表
面及び裏面にそれぞれ対向する研削ヘッドH1〜H4、及び
めっき鋼帯Sを介し研削ヘッドH1〜H4と対になったバッ
クアップロールB1〜B4を備えている。研削ヘッドH1〜H4
は、それぞれ駆動モータ田M1〜M4で回転され、めっき鋼
帯Sに対する押圧力が圧力設定機F1〜F4で調整される。
コイラーC2に巻き取られためっき鋼帯Sは、第8図,
第9図等に示したロールレスフォーミング設備に搬送さ
れ、製管される。なお、第7図に示したような前処理ラ
インをロールレスフォーミング設備自体に組み込み、研
削,洗浄,成形,溶接を一貫したラインで行うこともで
きる。
研削ヘッドH1は、第1図に示す位置関係でめっき鋼帯
Sに対向配置されるが、他の研削ヘッドH2〜H4も同様に
配置される。
研削ヘッドH1は、回転軸10をめっき鋼帯Sの走行方向
Dと平行に保持され、中央から端部に向けてめっき鋼帯
Sの表面に接触するように回転する。また、研削ヘッド
H1の回転中心は、めっき鋼帯Sの幅方向端縁直上に設定
されている。これにより、めっき鋼帯Sの端部上面にあ
るめっき層S1が横研削される。
回転軸10は、軸受け11を介して機枠12で支持されてい
る。機枠12にはラック13が設けられており、ラック13に
歯車14が噛み合っている。歯車14は、ステッピングモー
タ15からの動力を受けて回転し、ラック13を介して機枠
12を水平方向に移動させ、めっき鋼帯Sに対する研削ヘ
ッドH1の位置が微調整される。
研削ヘッドH1と反対側の位置で、めっき鋼帯Sの裏面
にバックアップロールB1が回転可能に配置されている。
バックアップロールB1も、研削ヘッドH1と同様に、中央
側から端部に向けてめっき鋼帯Sの裏面にあるめっき層
S2に接触する方向で回転する。
めっき鋼板Sの端縁を検出するため、一対の発光素子
16及び受光素子17を備えた検出器がめっき鋼板Sの端縁
近傍の上下に配置されている。発光素子16は、軸受け11
直下の機枠12に取り付けても良い。
発光素子16から出射された光が受光素子17に到達する
ときは、発光素子16及び受光素子17の間にめっき鋼板S
の端縁が存在していない状態である。また、発光素子16
及び受光素子17の間にめっき鋼板Sの端縁が存在してい
ると、発光素子16から出射された光は、めっき鋼帯Sの
端縁で遮られ、受光素子17に到達しない。したがって、
光検出の有無により、めっき鋼帯Sの幅方向端縁を確認
することができる。なお。このような検出器を幅方向に
複数個配置するとき、めっき鋼帯Sが多少蛇行する状態
でも、正確に幅方向端縁の検出が行われる。
めっき鋼帯Sの幅方向端縁は、検出信号aとして制御
機構18に入力される。制御機構18は、検出信号aを取り
込んだ演算を行い、幅方向端縁の位置に応じて研削砥石
H1の幅方向位置を微調整するための制御信号bをステッ
ピングモータ15に出力する。
ステッピングモータ15は、制御信号bに対応した回転
数を歯車14に与え、ラック13を介して機枠12を第1図の
右方向或いは左方向に移動させる。このようにして、研
削ヘッドH1の回転中心は、走行しているめっき鋼板Sに
幅方向のブレが多少あっても、常にめっき鋼帯Sの幅方
向端縁直上に維持される。
この状態で、めっき鋼帯Sの研削が行われるため、幅
方向端部にあるめっき層S1,S2が確実に除去される。ま
た、研削ヘッドH1の回転中心がめっき鋼帯Sの幅方向端
縁直上に保たれているので、除去されるめっき層S1,S2
の幅も一定になる。しかも、研削後の表面に形成された
研削跡が幅方向に延びているため、研削されためっき鋼
帯は、幅方向端部における弾性係数が幅方向に関して大
きく変わることがない。このめっき鋼板Sを幅方向にカ
ーリングするとき、第2図に示すように特に突合せ部に
おける真円度が高い筒状に成形される。
[実施例] 以下、Alめっきオーステナイトステンレス鋼帯による
鋼管製造に本発明を適用した実施例を説明する。
めっき鋼帯としては、板厚が0.40mmで板幅160.0mmの
ステンレス鋼帯SUS304に目付け量40g/m2(厚み15μm)
のAlめっき層を形成したものを使用した。
このめっき鋼帯を、第1図に示した構造をもつ研削装
置で研削した。なお、研削ヘッドとして、1.0g/cm3の充
填密度でポリビニルアルコールと微細なAl2O3粒子とを
混合し、繊維状に紡糸・成形した砥石を使用した。そし
て、圧下力5kgfでめっき鋼帯の端部表面に押し付け、毎
分600回転の回転速度で回転させた。
研削作業中に、発光阻止16及び受光素子17でめっき鋼
帯Sの幅方向端縁を検出しながら、その端縁直上に研削
ヘッドH1の回転中心が位置するように機枠12を微調整し
た。
研削後、めっき鋼帯の表面状態を観察したところ、第
3図に示すようにほぼ一定した5mm幅でめっき層が幅方
向端部から除去されていた。これに対し、研削ヘッドH1
の回転中心を一定に保って研削したものにあっては、め
っき層の除去幅が3〜7mmの範囲で変動していた。この
変動は、走行中のめっき鋼帯Sが幅方向にブレることが
原因であると考えられる。
幅方向両端部の表裏両面にあるめっき層が研削除去さ
れためっき鋼帯は、第9図に要部を示したロールレスフ
ォーミング設備により、直径50.8mmの管状に成形され
た。そして、幅方向両端部をTIG溶接し、5m/分の速度で
ステンレス鋼管を製造した。なお、溶接条件は、溶接電
流を150Aとし、シールドガスとして若干の水素を含有す
るアルゴンガスを使用した。
得られた溶接部は、第4図に示すようにフェライト相
を実質的に含まないオーステナイト組織をもっていた。
また、溶接部の硬度を調査したところ、第5図に示すよ
うに、母材とほぼ同じHV190の硬度をもっていた。
これに対し、めっき層を除去せずに溶接することによ
り得られた溶接部には、めっき層のAlを取り込んだ結果
としてフェライト相や金属間化合物FeAlの析出が見ら
れ、非常に高い硬度をもっていた。特に、ビード中央付
近での硬度が著しく上昇していた。
次いで、得られたステンレス溶接鋼管を第6図に示す
工程でコルゲート加工し、フレキシブルチューブを製造
した。
先ず、肉厚0.4mm,外径50.8mmの溶接鋼管を長さ300mm
に切り出し、試験片20を用意した(第6図a)。
試験片20の一端側開口をプラグ21で塞ぎ、内部に加圧
水22を充満させた後、他端側開口をプラグ23で閉塞し
た。そして、試験片20を上金型24及び下金型25で挟み、
試験片20の一端を反力受け26に固定し、他端に配置した
加圧具27を介し加工圧力Fを加えた(第6図b)。
上金型24及び下金型25には、製造しようとするフレキ
シブルチューブの輪郭に対応した凹部28が形成されてい
る。そのため、加工圧力Fによって上金型24及び下金型
25を反力受け26に押し付けると、凹部28に対応した膨出
部29が試験片20に形成される(第6図c)。
このようにして、拡管率42%で、山ピッチpが20mmの
フレキシブルチューブ30が得られた(第6図d)。
得られたフレキシブルチューブ30の溶接部を観察し
た。横研削によりめっき層を除去した鋼帯から得られた
溶接鋼管では、亀裂,破断等の欠陥が溶接部にみられな
かった。他方、縦研削によりめっき層を除去した鋼帯か
ら得られた溶接鋼管では、深い研削疵を起点とする割れ
が発生した。
この対比から明らかなように、幅方向両端部にあるAl
めっき層を横研削により除去した後で、めっき鋼帯を溶
接するとき、良好な加工性をもつ溶接部が得られ、高度
の加工率が要求されるコルゲート加工,バルジ加工等に
対しても十分な耐力をもつ溶接鋼管が得られる。また、
過剰にAlめっき層を除去することなく、溶接鋼管自体に
耐食性の優れたAlめっき層が形成されているので、耐食
性が要求される自動車排ガスシステム用の部品等として
使用される。
なお、以上の実施例では、Alめっきオーステナイトス
テンレス鋼から溶接鋼管を製造する場合を説明した。し
かし、本発明は、これに拘束されるものではなく、Alめ
っきフェライトステンレス鋼,Znめっきオーステナイト
ステンレス鋼,Alめっき普通鋼,Znめっき普通鋼等の鋼帯
をロールレスフォーミングによって成形し、溶接するこ
とに対しても同様に適用される。
たとえば、Znめっきフェライト系ステンレス鋼を素材
として、幅方向両端部のZnめっき層を研削除去した後で
溶接すると、溶接時の入熱で蒸発するZn蒸気によって溶
接条件が撹乱されることがない。そのため、一定した形
状をもつビードを形成することができ、商品価値の高い
溶接鋼管が製造される。
[発明の効果] 以上に説明したように、本発明においては、幅方向両
端部のめっき層を研削除去した後で、めっき鋼帯をロー
ルレスフォーミングして溶接するため、めっき層が溶接
条件や溶接部の組織等に悪影響を与えることがない。ま
た、ロールレスフォーミングで製管したとき、真円度の
高い筒状に成形することができる。そのため、得られた
溶接部が母材とほぼ同様な性質を持ち、高度の加工を施
すことができ、形状特性に優れた溶接鋼管が製造され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるめっき鋼帯の研削状態を説明す
るための図、第2図は幅方向両端部のめっき層が研削除
去された鋼帯をロールレスフォーミングにより筒状に成
形したときの開先形状を示し、第3図は研削ヘッドの回
転中心を微調整しながらめっき層を研削除去したときの
めっき層除去幅を回転中心を固定した研削ヘッドで研削
除去した場合と対比して示し、第4図はAlめっき層を研
削除去しためっき鋼帯の幅方向両端部を突合せ溶接する
ことによって得られた溶接部の組織を示し、第5図はAl
めっきの有無が溶接部の硬度に与える影響を表したグラ
フ、第6図は溶接鋼管をコルゲート加工するときの工程
を説明するための図、第7図はめっき鋼帯の前処理ライ
ンの一例を示す。他方、第8図及び第9図は、本発明者
等が先に提案した設備構成を示す。 S:めっき鋼帯、S1,S2:めっき層 H1〜H4:研削砥石、M1〜M4:駆動モータ 15:ステッピングモータ 16:発光素子、17:受光素子 a:検出信号、b:制御信号

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅方向に一様な残留曲げ応力が付与された
    めっき鋼帯を幅方向にカールさせて円筒体とし、幅方向
    両端部を突合せ溶接して鋼管を製造する際、前記めっき
    鋼帯の搬送方向と平行に研削砥石の回転軸を保持し、前
    記幅方向端部に前記研削砥石を回転可能に押し当て、前
    記幅方向端部の表面にあるめっき層を研削除去すること
    を特徴とする溶接鋼管製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のめっき鋼帯が、Alめっきオ
    ーステナイトステンレス鋼帯であることを特徴とする溶
    接鋼管の製造方法。
  3. 【請求項3】めっき鋼帯の走行方向と平行に回転軸が配
    置された研削砥石と、前記めっき鋼帯の幅方向端縁を検
    出する検出器と、該検出器から検出信号が入力され、前
    記回転軸を前記めっき鋼帯の幅方向に移動させる制御信
    号を出力する制御機構とを備えており、前記研削砥石の
    回転中心軸を前記めっき鋼帯の幅方向端縁の直上に保持
    することを特徴とする研削装置。
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JPH04197515A (ja) 1992-07-17

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