JP2018021670A - 管継手 - Google Patents
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Abstract
Description
有毒ガス(亜鉛ガス)の発生を抑制し、並びに溶接欠陥を無くすため、配管現場(工事現場)では、溶接する前に、グラインダ等の研削具を用いて、管継手の溶接箇所(管端部)から亜鉛めっき皮膜を除去しており、作業性の悪化を来していた。
請求項1では、管端面から亜鉛めっき皮膜、及び管端面に続く管端部の管外周面から亜鉛めっき皮膜を切削(工作機械による切削加工)により除去しつつ(除去しながら)同時に、切削により管端面に続く管端部の管外周面に外周面取り部を形成し、外周面取り部に続く管端部の管外周面から亜鉛めっき皮膜を研削(研削機械の砥石による研削加工)により除去して管端外周面部を形成する構成も採用できる。
請求項1では、管端面から亜鉛めっき皮膜、及び管端面に続く管端部の管外周面から亜鉛めっき皮膜を除去して、管端面に続く管端部の管外周面に外周面取り部を形成する構成も採用できる。
請求項1は、金属製の継手管本体を備え、前記継手管本体の管端面を金属管の管端面に突き合わせて、前記継手管本体を溶接により前記金属管に接続する管継手において、前記継手管本体は、前記管端面に続く管端部の管外周面に形成された不めっきの外周面取り部と、前記外周面取り部に続く管端部の管外周面に形成された不めっきの管端外周面部と、前記外周面取り部及び前記管端外周面部を除く管外周面、及び管内周面の全面を亜鉛めっき皮膜で被覆して形成されためっき内外周面部と、を有する構成も採用できる。
本発明に係る請求項1によれば、管継手を工事現場(配管現場)に持ち込む前に、工作機械を用いて、切削により管端面から亜鉛めっき皮膜、及び管端面に続く管端部の管外周面から亜鉛めっき皮膜を除去しつつ管端面に続く管端部の管外周面に外周面取り部を形成でき、更に、研削機械を用いて、研削により外周面取り部に続く管端部の管外周面から亜鉛めっき皮膜を除去して管端外周面部を形成できることから、工事現場(配管現場)で亜鉛めっき皮膜を除去する必要がなく、作業性を向上することが可能となる。
管継手Xは、図1乃至図7に示すように、金属製(例えば、炭素鋼)の継手管本体1を備える。
継手管本体1は、不めっきの両管端面1A,1B(不めっき管端面1A,1B)を有する。
なお、「不めっき」とは、亜鉛めっき皮膜Mで被覆されていないこと、即ち、金属表面が露出した状態のことである(以下、同様)。
不めっき管端外周面部4,4は、継手管本体1の円周方向Pにわたって形成される。
なお、図8乃至図10において、図1乃至図7と同一符号は、同一部材、同一構成であるので、その詳細な説明は省略する。
亜鉛めっき皮膜Mは、図8に示すように、継手管本体1に溶融亜鉛めっき(溶融亜鉛めっき処理)を施すことで、各管端面1A,1B、管外周面1C及び管内周面1Dの全面に形成され、継手管本体1の管全面を被覆する。
外周面取り部3,3は、例えば、切削により各管端面1A,1Bから亜鉛めっき皮膜M、及び各管端面1A,1Bに続く管端部1a,1bの管外周面1Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去しつつ(除去しながら)、亜鉛めっき皮膜Mの除去と同時に各管端部1a,1bの管外周面1Eに形成される。
なお、外周面取り部3,3の切削は、工作機械[旋盤、NC(数値制御)旋盤、フライス盤、マシニングセンタ等]を用いて加工できる。
管端外周面部4,4は、例えば、研削により外周面取り部3,3に続く管端部1a,1bの管外周面1Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去して形成される。
研削機械Yは、図10(b)に示すように、ワーク支持突部101を有するテーブル102、テーブル102を回転する電動モータ103、砥石104、及び砥石104をテーブル102側に付勢する付勢機構105(付勢装置)を備える。砥石104は、円形板に形成され、板厚h1を不めっき幅と同一(h1=h)にしている。付勢機構105は、例えば、バネ、又はエア(圧縮空気)により砥石104をテーブル102側に付勢する。
継手管本体1をテーブル102に固定すると、電動モータ103を駆動して、テーブル102(ワーク支持突部101)及び継手管本体1を回転する。
継手管本体1を回転すると、砥石104を継手管本体1の一方の外周面取り部3に連続する位置に配置する。続いて、付勢機構105の付勢力(バネ力等)により砥石104を継手管本体1の管端部1bの管外周面1Eに圧接して、管端部1bの管外周面1Eの亜鉛めっき皮膜Mを除去する。
これにより、継手管本体1において、一方の外周面取り部3に続く管端部1bの管外周面1Eに管端外周面部4(不めっき管端外周面部4)を形成する。継手管本体1の管端部1bには、不めっき幅hを有する管端外周面部4が形成される[図10(a)参照]。
続いて、継手管本体1をワーク支持突部101から抜いて、他方の管端面1Aから継手管本体1をワーク支持突部101に外嵌(圧入)することで、継手管本体1をテーブル102に対して回転不能に固定する。
一方の管端部1bと同様に、研削機械Y(砥石104)を用いて、他方の外周面取り部3に続く管端部1aの管外周面1Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去する。
これにより、継手管本体1において、他方の外周面取り部3に続く管端部1aの管外周面1Eに管端外周面部4(不めっき管端外周面部4)を形成する。継手管本体1の管端部1aには、不めっき幅hを有する管端外周面部4が形成される[図10(a)参照]。
また、外周面取り部3,3及び管端外周面部4,4を除く管外周面1Cと、管内周面1Dの全面は、亜鉛めっき皮膜Mで被覆されためっき内外周面部5となる。
金属管Zは、図11に示すように、例えば、円筒状の炭素鋼管である。金属管Zは、管継手X(継手管本体1)と同様に、不めっきの管端面81A,不めっきの外周面取り部83、不めっきの管端外周面部84、及びめっき内外周面部85を有する。金属管Zにおいて、めっき内外周面部85は、外周面取り部83及び管端外周面部84を除く管外周面、及び管内周面の全面を亜鉛めっき皮膜Mで被覆して形成される。
これより、継手管本体1の外周面取り部3(不めっき外周面取り部3)と、金属管Zの外周面取り部83(不めっき外周面取り部83)の間に開先部Kが形成される。
続いて、開先部Kに沿って溶接することで、継手管本体1を金属管Zに接続(連結)する。
このとき、継手管本体1を溶接により金属管Zに接続しても、管継手X(エルボ管継手)の管端面1A,外周面取り部3、及び管端外周面部4は、亜鉛めっき皮膜Mで被覆されない領域であるので、亜鉛めっき皮膜Mの溶融による有毒ガス(亜鉛ガス/亜鉛ヒューム)の発生並びに溶接欠陥を抑制できる。
継手管本体21は、円筒状に形成される。継手管本体21は、例えば、角度90度の円弧形に成形され、一方の管端面21Aから他方の管端面21Bに向けて段々に拡径する。
継手管本体21は、図1乃至図7(継手管本体1)で説明したと同様に、不めっきの各管端面21A,21B、不めっきの外周面取り部3,3、不めっきの管端外周面部4,4、及びめっき内外周面部5を有する。めっき内外周面部5は、図12に示すように、不めっき外周面取り部3,3及び不めっき管端外周面部4,4を除く管外周面21C、及び管内周面21Dの全面を亜鉛めっき皮膜Mで被覆して形成される。
亜鉛めっき皮膜Mで管全面を被覆した継手管本体21は、図9で説明したと同様に、管端面21A,21Bから亜鉛めっき皮膜M、及び管端面21A,21Bに続く管端部21a,21bの管外周面21Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去しつつ、各管端面21A,21Bに続く管端部21a,21bの管外周面21Eに形成された外周面取り部3,3を有する。外周面取り部3,3は、図9で説明したと同様に、例えば、切削(工作機械)により形成される。
継手管本体21は、図10で説明したと同様に、外周面取り部3,3に続く管端部21a,21bの管外周面21Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去して形成された管端外周面部4,4を有する。管端外周面部4,4は、継手管本体21の管中心線aに沿って不めっき幅hを有し、図10で説明したと同様に、例えば、研削(研削機械Y)により形成される。
図12の管継手Xは、図11で説明したと同様に、継手管本体21の管端面21Aを金属管Zの管端面51Aに突き合わせて,継手管本体21を溶接により金属管Zに接続(連結)する。
継手管本体31は、円筒状に形成される。継手管本体31は、図13に示すように、一方の管端面31Aから他方の管端面31Bに向けて段々に縮径する。
継手管本体31は、図1乃至図7(継手管本体1)で説明したと同様に、不めっきの各管端面31A,31B、不めっきの外周面取り部3,3、不めっきの管端外周面部4,4、及びめっき内外周面部5を有する。めっき内外周面部5は、図13に示すように、不めっき外周面取り部3,3及び不めっき管端外周面部4,4を除く管外周面31C、及び管内周面31Dの全面を亜鉛めっき皮膜Mで被覆して形成される。
亜鉛めっき皮膜Mで管全面を被覆した継手管本体31は、図9で説明したと同様に、管端面31A,31Bから亜鉛めっき皮膜M、及び管端面31A,31Bに続く管端部31a,31bの管外周面31Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去しつつ、各管端面31A,31Bに続く管端部31a,31bの管外周面31Eに形成された外周面取り部3,3を有する。外周面取り部3,3は、図9で説明したと同様に、例えば、切削(工作機械)により形成される。
継手管本体31は、図10で説明したと同様に、外周面取り部3,3に続く管端部31a,31bの管外周面31Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去して形成された管端外周面部4,4を有する。管端外周面部4,4は、継手管本体31の管中心線aに沿って不めっき幅hを有し、図10で説明したと同様に、例えば、研削(研削機械Y)により形成される。
図13の管継手Xは、図11で説明したと同様に、継手管本体31の管端面31Aを金属管Zの管端面81Aに突き合わせて、継手管本体31を溶接により金属管Zに接続(連結)する。
継手管本体41は、円筒状の横管45、及び円筒状の縦管46を有し、横管45及び縦管46は直交して一体形成される。縦管46は、一方の管端を横管45内に開口して連通される。
継手管本体41は、図1乃至図7で説明したと同様に、不めっきの各管端面41A,41B,41C、不めっきの外周面取り部3,3,3、不めっきの管端外周面部4,4,4、及びめっき内外周面部5を有する。めっき内外周面部5は、不めっき外周面取り部3,3,3及び不めっき管端外周面部4,4,4を除く管外周面41D、及び管内周面41Eの全面を亜鉛めっき皮膜Mで被覆して形成される。
亜鉛めっき皮膜Mで管全面を被覆した継手管本体41は、図9で説明したと同様に、管端面41A,41B,41Cから亜鉛めっき皮膜M、及び各管端面41A,41B,41Cに続く管端部41a,41b,41cの管外周面41Fから亜鉛めっき皮膜Mを除去しつつ、各管端面41A,41B,41Cに続く管端部41a,41b,41cの管外周面41Fに形成された外周面取り部3,3,3を有する。外周面取り部3,3,3は、図9で説明したと同様に、例えば、切削(工作機械)により形成される。
継手管本体41は、図10で説明したと同様に、外周面取り部3,3,3に続く管端部41a,41b,41cの管外周面41Fから亜鉛めっき皮膜Mを除去して形成された管端外周面部4,4,4を有する。管端外周面部4,4,4は、継手管本体41の各管45,46の管中心線aに沿って不めっき幅hを有し、図10で説明したと同様に、例えば、研削(研削機械Y)により形成される。
図14の管継手Xは、図11で説明したと同様に、継手管本体41の管端面41Aを金属管Zの管端面81Aに突き合わせて、継手管本体41を溶接により金属管Zに接続(連結)する。
継手管本体51は、一端開口で他端閉塞の半球形に形成される。継手管本体51は、図1乃至図7(継手管本体1)で説明したと同様に、不めっきの管端面51A,不めっきの外周面取り部3、不めっきの管端外周面部4、及びめっき内外周面部5を有する。めっき内外周面部5は、図15に示すように、不めっき外周面取り部3及び不めっき管端外周面部4を除く管外周面51C、及び管内周面51Dの全面を亜鉛めっき皮膜Mで被覆して形成される。
亜鉛めっき皮膜Mで管全面を被覆した継手管本体51は、図9で説明したと同様に、管端面51Aから亜鉛めっき皮膜M、及び管端面51Aに続く管端部51aの管外周面51Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去しつつ、管端面51Aに続く管端部51aの管外周面51Eに形成された外周面取り部3を有する。外周面取り部3は、図9で説明したと同様に、例えば、切削(工作機械)により形成される。
継手管本体51は、図10で説明したと同様に、外周面取り部3に続く管端部51aの管外周面51Eから亜鉛めっき皮膜Mを除去して形成された管端外周面部4を有する。管端外周面部4は、継手管本体51の管中心線aに沿って不めっき幅hを有し、図10で説明したと同様に、研削により形成される。
図15の管継手Xは、図11で説明したと同様に、継手管本体51の管端面51Aを金属管Zの管端面81Aに突き合わせて、継手管本体51を溶接により金属管Zに接続(連結)する。
Z 金属管
M 亜鉛めっき皮膜
1 継手管本体
1a,1b 管端部
1A,1B 管端面
1C 管外周面
1D 管内周面
1E 管端部の管外周面
3 外周面取り部(不めっきの外周面取り部)
4 管端外周面部(不めっきの管端外周面部)
5 めっき内外周面部
81A 管端面(金属管)
Claims (3)
- 管端面、管外周全面を亜鉛めっき皮膜で被覆した金属製の継手本体を備え、前記継手管本体の管端面を金属管の管端面に突き合わせて、前記継手管本体を溶接により前記金属管に接続する管継手において、
前記継手管本体は、
前記管端面及び前記管端面に続く管端部の管外周面から前記亜鉛めっき皮膜を除去しつつ前記管端面に続く管端部の管外周面に形成された外周面取り部と、
前記外周面取り部に続く管端部の管外周面から前記亜鉛めっき皮膜を除去して形成された管端外周面部と、
を有する
ことを特徴とする継手管。 - 管端面、管外周全面を亜鉛めっき皮膜で被覆した金属製の継手本体を備え、前記継手管本体の管端面を金属管の管端面に突き合わせて、前記継手管本体を溶接により前記金属管に接続する管継手において、
前記継手管本体は、
前記管端面から前記亜鉛めっき皮膜を除去した不めっき管端面と、
前記不めっき管端面に続く管端部の管外周面から前記亜鉛めっき皮膜を除去しつつ前記不めっき管端面に続く管端部の管外周面に形成された不めっき外周面取り部と、
前記不めっき外周面取り部に続く管端部の管外周面から前記亜鉛めっき皮膜を除去して形成された不めっき管端外周面部と、
を有する
ことを特徴とする継手管。 - 管端面、管外周全面を亜鉛めっき皮膜で被覆した金属製の継手本体を備え、前記継手管本体の管端面を金属管の管端面に突き合わせて、前記継手管本体を溶接により前記金属管に接続する管継手において、
前記継手管本体は、
不めっき管端面と、
前記不めっき管端面に続く管端部の管外周面に形成された不めっき外周面取り部と、
前記不めっき外周面取り部に続く管端部の管外周面に形成された不めっき管端外周面部と、
を有する
ことを特徴とする継手管。
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