JP5211928B2 - 圧延棒材の表面研磨方法 - Google Patents

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本発明は、ステンレス鋼、高合金鋼、あるいは非鉄金属からなる圧延棒材の表面研磨方法に関し、特に形状・寸法精度および歩留りの高い圧延棒材を確実に得るための表面研磨方法に関する。
一般に、Fe−Ni系合金を含む高合金鋼からなる圧延棒材の表面研磨は、スローアウェイチップを表面に押し付けつつ上記棒材の周囲を高速回転させるピーリング加工、あるいは、センターレスグラインダによる研磨によって行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−79954号公報(第1〜3頁、第1,2図)
しかし、前記ピーリング加工による場合、機構上の理由から1回のピーリング加工で0.8mm以上の研削代が必要となるため、圧延棒材の歩留りロスが大きくなる、という問題があった。
更に、前記センターレスグラインダによる研磨の場合、研削速度約1〜3m/分程度と比較的低いため、生産性が低下する、という問題があった。
一方、Cr系ステンレス鋼からなる圧延棒材を、ピーリング加工した場合、前記チップによる研削に伴って表面に生じる螺旋形状のカッターマーク(波筋)を除去するため、引き続いて、送り方向に対し回転軸が異なる斜めとされた太鼓形ロールと鼓形ロールとの間を通過させる目潰し矯正を行う必要がある。しかし、係る矯正後における上記棒材の両端部には、上記矯正時に拘束されていなかったことに起因して、内部の残留応力により、本来の直径よりも約0.1mm程度太くなる紡錘形状の太径部が生じる。そのため、高い寸法精度が求められる場合、上記太径部を含む端部を湯麺から約5〜10cmの長さ切断するので、歩留りが低下する要因となっていた。
更に、寸法精度を改善すべく、ピーリング加工後にセンターレスグラインダで研磨する方法も行われているが、該グラインダによっても端部に生じる前記太径部を除去できないため、その切断に伴う歩留り低下の要因となっていた。
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、ステンレス鋼、高合金鋼、あるいは非鉄金属からなる圧延棒材を、高い形状・寸法精度および歩留りによって確実に研磨し得る圧延棒材の表面研磨方法を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、発明者らによる鋭意施行の結果、表面研磨すべき圧延棒材の径方向の両側に対称に配置し且つ逆方向に回転する一対の砥石ドラムにより圧延棒材の表面を研磨する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明による圧延棒材の表面研磨方法(請求項1)は、ステンレス鋼、高合金鋼、あるいは非鉄金属からなり、所定の直径に圧延された圧延棒材の表面を研磨する方法であって、軸方向に沿って送給される上記圧延棒材を、互いに回転軸が平行であり隣接して配置され且つ相互に逆回転する一対の砥石ドラム間の隙間に挿入し、係る一対の砥石ドラムの周面に接触させつつ従動回転させることで、上記圧延棒材の表面を研削する第1ステップと、係る第1ステップで表面が研削された圧延棒材を軸方向に沿って送給し、上記一対の砥石ドラムの下流側で且つ上記圧延棒材の径方向の両側に配置され、回転軸が係る圧延棒材の径方向に沿い且つ該回転軸を中心に回転する一対の研磨ディスクの間に挿通することで、上記圧延棒材の表面を研磨する第2ステップと、を含上記第1ステップの前において、上記圧延棒材をピーリング加工によって表面研削する予備ステップ1と、係る研削により上記圧延棒材の表面に形成される螺旋形状の波筋を消去するため、互いに回転軸が異なる斜め方向であり、且つ周面が円弧形に凹む鼓形ロールと、周面が円弧形に膨らむ太鼓形ロールとの間に通して矯正する予備ステップ2と、を施す、ことを特徴とする。
これによれば、前記圧延棒材は、予め、予備ステップ1,2において、両端部に太径部を生じた圧延棒材であっても、第1ステップによる前記研削および第2ステップによる表面研磨を施されるので、太径部が解消されるか、あるいは、両端部の直径を許容公差の範囲内に確実に納めることが可能となっている。その後において、隣接する一対の前記砥石ドラムの周面同士間において、該周面に接触しつつ従動回転される際に、その軸心が振れないため、上記砥石ドラムの周面の周速との差に応じて、表面全体を均一な切削代で研削される(第1ステップ)。しかも、該研磨された圧延棒材は、下流側に位置する一対の回転する研磨ディスクの間を通過する際に、該ディスクの各表面による押圧力によって、上記研削された表面を平滑にされる(第2ステップ)。
従って、前記圧延棒材を、所要の直径、真円度、および表面粗さを有する高い形状・寸法精度、および歩留りによって、確実に表面研磨することが可能となる。
尚、前記高合金鋼には、例えば、70質量%Ni−30質量%Fe(INCONEL)が挙げられ、前記非鉄金属には、例えば、Ti−6質量%Al−4質量%Vが挙げられる。
また、前記圧延棒材の軸心は、前記第1ステップで用いる一対の砥石ドラムの回転軸同士間よりも下側に位置するように、係る圧延棒材が軸方向に送給される。
更に、前記第1ステップで用いる一対の砥石ドラムは、表層の砥石の磨耗による縮径、あるいは研削すべき圧延棒材の直径に応じて、各ドラムの回転軸を接近または離間可能とされている。
また、前記第2ステップで用いる一対の研磨ディスクは、例えば、少なくとも周面が超硬からなり、それらの回転軸が、前記圧延棒材の軸(送り)方向に沿って互いにずれた位置に配置されている。
加えて、前記第2ステップで用いる一対の研磨ディスクは、前記第1ステップで用いる一対の前記砥石ドラムの上流側にも更に設置しても良い。係る研磨ディスクの少なくとも表面も、WCなどの超硬からなる。
また、本発明には、前記圧延棒材がステンレス鋼からなる場合において、前記第1ステップは、前記一対の砥石ドラムの周面における周速は、15m/秒以上で、且つ係る砥石ドラムによって従動回転される前記圧延棒材の表面における周速と上記砥石ドラムの周速との差が13m/秒以上であり、上記一対の砥石ドラムにより研削される上記圧延棒材の研削代は、0.15mm以上であると共に、上記圧延棒材の送り速度は、20m/分以下で行われ、上記第1ステップの前において、上記圧延棒材をピーリング加工によって表面研削する予備ステップ1と、係る研削により上記圧延棒材の表面に形成される螺旋形状の波筋を消去するため、互いに回転軸が異なる斜め方向であり、且つ周面が円弧形に凹む鼓形ロールと、周面が円弧形に膨らむ太鼓形ロールとの間に通して矯正する予備ステップ2と、を施す、圧延棒材の表面研磨方法(請求項2)も含まれる。
これによれば、予め、予備ステップ1,2を施された後、20m/分以下の送り速度で軸方向に送給された前記圧延棒材は、一対の前記砥石ドラムにおける周速が15m/秒以上の周面同士間において、13m/秒以上遅い周速により該周面に接触しつつ従動回転されることで、表面全体が0.15mm以上の研削代の研削を受ける(第1ステップ)。その後、一対の前記研磨ディスクによる研磨を受ける(第2ステップ)ため、真円度(形状・寸法)が比較的高く且つ表面粗さ(Ra)が0.8μm以下の平滑な表面を有する圧延棒材に、歩留まり良く表面研磨することが可能となる。
尚、一対の砥石ドラムにおける周面の周速は、これらに従動回転される前記圧延棒材の周面の周速よりも常に大きく、各砥石ドラムと圧延棒材との差が前記周速の差である。また、前記研削代は、1回で研削する最小限の深さの目安である。更に、研削代を除く前記3つの数値(パラメータ)の何れか1つでも欠く場合には、真円度や表面粗さが低下するおそれがあるので、これらの範囲を除外した。
更に、本発明には、前記圧延棒材が高合金鋼あるいは非鉄金属からなる場合において、前記第1ステップは、前記一対の砥石ドラムの周面における周速は、30m/秒以上で、且つ係る砥石ドラムによって従動回転される前記圧延棒材の表面における周速と上記砥石ドラムの周速との差が29m/秒以上であり、上記一対の砥石ドラムにより研削される上記圧延棒材の研削代は、0.2mm以上であると共に、上記圧延棒材の送り速度は、6m/分以下で行われ、上記第1ステップの前において、上記圧延棒材をピーリング加工によって表面研削する予備ステップ1と、係る研削により上記圧延棒材の表面に形成される螺旋形状の波筋を消去するため、互いに回転軸が異なる斜め方向であり、且つ周面が円弧形に凹む鼓形ロールと、周面が円弧形に膨らむ太鼓形ロールとの間に通して矯正する予備ステップ2と、を施す圧延棒材の表面研磨方法(請求項3)も含まれる。
これによれば、予め、予備ステップ1,2を施された後、6m/分以下の送り速度で軸方向に送給された前記圧延棒材は、一対の前記砥石ドラムにおける周速が30m/秒以上の周面同士間において、29m/秒以上遅い周速により該周面に接触しつつ従動回転されることで、表面全体が0.2mm以上の研削代の研削を受ける(第1ステップ)。その後、一対の前記研磨ディスクによる研磨を受ける(第2ステップ)ため、真円度(形状・寸法)が比較的高く且つ表面粗さ(Ra)が4μm以下の平滑な表面を有する圧延棒材に、歩留まり良く表面研磨することが可能となる。
尚、周速差およびは研削代は、前記と同じである。また、研削代を除く前記3つの数値(パラメータ)の何れか1つでも欠く場合には、真円度や表面粗さが低下するおそれがあるので、これらの範囲を除外した。
尚、前記予備ステップ2の対象となる前記圧延棒材の両端に生じる太径部は、係る圧延棒材が前記予備ステップ1のピーリング加工された際に生じ、その太さは、軸方向に沿ったほぼ紡錘形の中央部(最大)で約0.1mmであり、且つその長さは、例えば、端面から10cm以内、あるいは5cm以内である。
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の対象となる圧延棒材W0に対し、ピーリング加工による表面研削を施し、所要の直径とする予備ステップ1を示す概略図である。
予め、熱間圧延によって所定の直径に縮径加工された圧延棒材W0は、表層の黒皮を除去するため、ピーリングマシン1によるピーリング(皮剥き)加工を施される。図1に示すように、左右方向に沿って配置された複数の搬送ローラR、r間には、図示しないモータおよび回転機構によって、図1中の矢印で示すように、軸方向に沿って送給される圧延棒材W0の周囲を旋回するホルダ2と、その先端に取り付けられた円形ないしほぼ三角形のスローアウェイチップc1,c2とが配置されている。係るチップc1,c2による2段階の表面研削によって、予備ステップ1において縮径された圧延棒材W1の表面には、螺旋形状の波筋BLが残留する。
圧延棒材W1の表面に生じた前記波筋BLを除去するため、図2に示すように、互いに回転軸が圧延棒材W1の送給(軸)方向と交差し且つ異なる斜め方向であり、周面5が円弧形に凹む鼓形ロール4と、周面7が円弧形に膨らむ太鼓形ロール6との間に通して矯正する予備ステップ2が施される。鼓形ロール4および太鼓形ロール6は、図示しない支持体に回転可能で、且つ両者の周面5,7が互いに接近するように、径方向の圧力Pを受けつつ支持されている。
図2に示すように、相互に異なる方向に回転する鼓形ロール4および太鼓形ロール6の周面5,7間に、圧延棒材W1を挿入すると、係る周面5,7間における曲げおよび押圧力を繰り返し受ける矯正作用によって、前記螺旋形状の波筋BLが目潰しされた圧延棒材W2を得ることができる。
しかし、前記矯正時において、上記曲げによる引張および圧縮の残留応力が、圧延棒材W2の内部に生じる。その結果、予備ステップ2後の圧延棒材W2の両端部には、図3に示すように、係る棒材W2内に拘束されないことで前記残留応力の発露による太径部8が生じる。係る太径部8は、中間部分の直径Dよりも約100μm程度太い直径を有する全体がほぼ紡錘形を呈し、長さが約5〜10cmで、且つ端面9の直径dは上記直径Dよりも小径である。
本発明では、太径部8を含む圧延棒材W2の表面全体を、約0.1〜0.2mmの研磨代で均一に表面研削(第1ステップ)し、且つその直後に表面研磨(第2ステップ)することで、真円度(形状・寸法)が比較的高く且つ表面粗さ(Ra)が1μm以下の平滑な表面とした圧延棒材に、歩留まり良く研磨する。
図4は、本発明の第1・第2ステップを施すための表面研磨装置10の概略を示す斜視図、図5,図6は、上記装置10の一部を示す側面図である。
表面研磨装置10は、図4〜図6に示すように、図4中の斜めの矢印で示す圧延棒材W2の送給方向に沿って順次配置された、一対の研磨ディスクd1,d2、一対の砥石ドラムG1,G2、一対の研磨ディスクD1,D2を備えている。
一対の研磨ディスクd1,d2、D1,D2は、下流側に配置される後者の側面を示す図5で例示するように、圧延棒材W2の軸方向の両側にずらして配置され、圧延棒材W2の径方向に沿った回転軸sを中心に回転する。一対の研磨ディスクD1,D2(d1,d2)のずれ量は、図5に示すように、それぞれの半径よりも若干大きい。係る研磨ディスクD1,D2は、少なくとも表面がWCなどの超硬からなり、両者の隙間に配置する図示しない支持ブレード上で且つ各回転軸sよりもやや低い位置を、前記圧延棒材W2が送給されつつ研磨される。この際、圧延棒材W2は、前後一対の研磨ディスクD1,D2(d1,d2)によって、挟まれて回転しつつ軸方向に沿って送られ、その間に表面を研磨される。
一方、前記一対の砥石ドラムG1,G2は、図4,図6に示すように、圧延棒材W2の径方向の両側に位置し、互いに回転軸Sが平行で且つ圧延棒材W2の軸方向と平行であって、相互に逆方向に回転する。該砥石ドラムG1,G2間の隙間には、支持ブレードbの上面に沿って、上記圧延棒材W2が軸方向に送給される。この際、圧延棒材W2は、逆向きに回転する砥石ドラムG1,G2の周面に接触し、これらの周面によって従動回転すると共に、砥石ドラムG1,G2の周速との差に応じて、表面を軸心から同じ半径となるように均一に研削される。
尚、図6に示すように、支持ブレードbの上面を通過する圧延棒材W2は、砥石ドラムG1,G2の回転軸S,Sを結ぶ水平線よりも若干下側に位置している。また、砥石ドラムG1,G2は、表層の砥石の磨耗による縮径、あるいは研削すべき圧延棒材W2の直径に応じて、砥石ドラムG1,G2の回転軸Sを、平行移動により接近または離間可能とされている。更に、砥石ドラムG1,G2の周面には、溶融アルミナ質、炭化ケイ素質、あるいはダイヤモンドかなる所定粒度の砥粒が均一に分散して配設されている。
両端部に太径部8を有する前記圧延棒材W2は、図4に示すように、表面研磨装置10のうち、砥石ドラムG1,G2の上流側に位置する一対の研磨ディスクd1,d2に挟まれて回転しつつ軸方向に沿って送られ、一対の砥石ドラムG1,G2間の隙間を通過する際、従動回転されつつ砥石ドラムG1,G2の周速との差に応じて、表面を均一な厚みで研削される(第1ステップ)。この際、圧延棒材W2は、逆方向に回転する砥石ドラムG2によって主に研削され、その両端部の太径部8も解消され、中間部と同一の直径か、ほとんど同様の直径とされる。
砥石ドラムG1,G2間で所定直径に研削された圧延棒材W3は、図4に示すように、下流側に位置する一対の研磨ディスクD1,D2に挟まれて回転しつつ軸方向に沿って送られる。この際、圧延棒材W3は、回転する研磨ディスクD1,D2の各表面による押圧力によって、上記研削された表面を平滑にされる。
その結果、図5の右側に示すように、前記圧延棒材W2を、所要の形状(直径、真円度)、および表面粗さを有する圧延棒材W4とするに際し、高い形状・寸法精度、および歩留りを伴って、確実に表面研磨することが可能となる。
ここで、本発明の具体的な実施例について、比較例と併せて説明する。
SUS430(ステンレス鋼)、INCONEL(70質量%Ni−30質量%Fe:高合金鋼)、およびTi−6質量%Al−4質量%V(Ti基合金:非鉄金属)からなり、直径が24mmの圧延棒材W0を複数本用意し、これらに対し、同じ条件で前記ピーリング加工(予備ステップ1)および前記矯正(予備ステップ2)を施し、直径が23mmで長さ4mの圧延棒材W2を複数本製作した。
次いで、上記圧延棒材W2に対し、同じ仕様の前記表面研磨装置10を用いて、表面研削(第1ステップ)および表面研磨(第2ステップ)を、表1に示す条件(砥石ドラムG1,G2の周速、該周速と圧延棒材W2の周速との差、研削代、送り速度)によって、各例ごとに10本ずつ行った。
表面研磨された各例の圧延棒材W4のうち、SUS430については、表面粗さ(Ra)が平均で0.8μm以下であるものを研削良(○)とし、0.8μm超のものを研削否(×)として、それぞれ表1に示した。更に、INCONELおよびTi−6%Al−4%Vについては、表面粗さ(Ra)が平均で4μm以下であるものを研削良(○)とし、4μm超のものを研削否(×)として、それぞれ表1に示した。
一方、各例の圧延棒材W4のうち、両端部における太径部8が、10本全てにつき、中間部の直径と同じに解消されたか、+10μm以下の直径となった例は、端部太りの除去良(○)とし、1本でも上記範囲を外れた例は、端部太りの除去(×)として、それぞれ表1に示した。
Figure 0005211928
表1によれば、SUS430では、実施例1〜4は、研削良であり、且つ端部太りも除去良であった。これは、前記第1ステップにおける砥石ドラムG1,G2の周面における周速が、15m/秒以上で、圧延棒材W3の表面における周速と砥石ドラムG1,G2の周速との差が13m/秒以上であり、圧延棒材W3の研削代が、0.15mm以上であると共に、圧延棒材W3の送り速度が、20m/分以下の適正範囲で行われた結果による、と推定される。
一方、比較例1,2は、何れも研削否であり、端部太りも除去否であった。これは、表1中の下線で示すように、比較例1では、圧延棒材W3の送り速度が、30m/分と速過ぎて、軸心が振れたためであり、比較例2では、砥石ドラムG1,G2の周面における周速が、15m/秒未満と遅く、且つ圧延棒材W3の表面における周速と砥石ドラムG1,G2の周速との差が13m/秒未満と過小であったため、軸心の振れや、研削速度不足を生じたものと推定される。
更に、INCONELおよびTi−6%Al−4%Vでは、実施例5〜7,8〜10は、研削良であり、且つ端部太りも除去良であった。これは、前記第1ステップにおける砥石ドラムG1,G2の周面における周速が、30m/秒以上で、且つ圧延棒材W3の表面における周速と砥石ドラムG1,G2の周速との差が29m/秒以上であり、圧延棒材W3の研削代が、0.2mm以上であると共に、圧延棒材W3の送り速度が、6m/分以下で行われた結果による、と推定される。
一方、比較例3〜6は、何れも研削否であり、端部太りも除去否であった。これは、表1中の下線で示すように、比較例3,5,6では、圧延棒材W3の送り速度が、8m/分と速過ぎて、軸心が振れたためであり、比較例4では、砥石ドラムG1,G2の周面における周速が、25m/秒と遅く、且つ圧延棒材W3の表面における周速と砥石ドラムG1,G2の周速との差が24.3m/秒と過小であったため、研削速度不足を生じたものと推定される。
前記のような実施例1〜10によって、本発明の効果が確認された。
尚、INCONELの場合、前記第1ステップにおける砥石ドラムG1,G2の周面における周速は、表1に示すように、35m/秒以上とし、圧延棒材W3の表面における周速と砥石ドラムG1,G2の周速との差は、34m/秒以上としても良い。
また、前記圧延棒材は、前記Cr系ステンレス鋼以外のステンレス鋼、前記INCONEL以外の高合金鋼、あるいは、前記Ti−6%Al−4%V以外のTi合金やこれ以外の非鉄合金からなるものとしても良い
本発明における予備ステップ1を示す概略図。 本発明における予備ステップ2を示す概略図。 上記予備ステップ1,2により得られた圧延棒材の端部を示す概略図。 本発明における第1・第2ステップを行う表面研磨装置を示す概略図。 上記表面研磨装置における研磨ディスクを示す概略図。 上記表面研磨装置における砥石ドラムを示す概略図。
符号の説明
4……………鼓形ロール
6……………太鼓形ロール
8……………太径部
10…………表面研磨装置
W1〜W4…圧延棒材
G1,G2…砥石ドラム
D1,D2…研磨ディスク

Claims (3)

  1. ステンレス鋼、高合金鋼、あるいは非鉄金属からなり、所定の直径に圧延された圧延棒材の表面を研磨する方法であって、
    軸方向に沿って送給される上記圧延棒材を、互いに回転軸が平行であり隣接して配置され且つ相互に逆回転する一対の砥石ドラム間の隙間に挿入し、係る一対の砥石ドラムの周面に接触させつつ従動回転させることで、上記圧延棒材の表面を研削する第1ステップと、
    上記第1ステップで表面が研削された圧延棒材を軸方向に沿って送給し、上記一対の砥石ドラムの下流側で且つ上記圧延棒材の径方向の両側に配置され、回転軸が係る圧延棒材の径方向に沿い且つ該回転軸を中心に回転する一対の研磨ディスクの間に挿通することで、上記圧延棒材の表面を研磨する第2ステップと、を含
    上記第1ステップの前において、上記圧延棒材をピーリング加工によって表面研削する予備ステップ1と、
    上記研削により上記圧延棒材の表面に形成される螺旋形状の波筋を消去するため、互いに回転軸が異なる斜め方向であり、且つ周面が円弧形に凹む鼓形ロールと、周面が円弧形に膨らむ太鼓形ロールとの間に通して矯正する予備ステップ2と、を施す、
    ことを特徴とする圧延棒材の表面研磨方法。
  2. 前記圧延棒材がステンレス鋼からなる場合において、
    前記第1ステップは、前記一対の砥石ドラムの周面における周速は、15m/秒以上で、且つ係る砥石ドラムによって従動回転される前記圧延棒材の表面における周速と上記砥石ドラムの周速との差が13m/秒以上であり、上記一対の砥石ドラムにより研削される上記圧延棒材の研削代は、0.15mm以上であると共に、上記圧延棒材の送り速度は、20m/分以下で行われ、
    上記第1ステップの前において、上記圧延棒材をピーリング加工によって表面研削する予備ステップ1と、
    上記研削により上記圧延棒材の表面に形成される螺旋形状の波筋を消去するため、互いに回転軸が異なる斜め方向であり、且つ周面が円弧形に凹む鼓形ロールと、周面が円弧形に膨らむ太鼓形ロールとの間に通して矯正する予備ステップ2と、を施す
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧延棒材の表面研磨方法。
  3. 前記圧延棒材が高合金鋼あるいは非鉄金属からなる場合において、
    前記第1ステップは、前記一対の砥石ドラムの周面における周速は、30m/秒以上で、且つ係る砥石ドラムによって従動回転される前記圧延棒材の表面における周速と上記砥石ドラムの周速との差が29m/秒以上であり、上記一対の砥石ドラムにより研削される上記圧延棒材の研削代は、0.2mm以上であると共に、上記圧延棒材の送り速度は、6m/分以下で行われ、
    上記第1ステップの前において、上記圧延棒材をピーリング加工によって表面研削する予備ステップ1と、
    上記研削により上記圧延棒材の表面に形成される螺旋形状の波筋を消去するため、互いに回転軸が異なる斜め方向であり、且つ周面が円弧形に凹む鼓形ロールと、周面が円弧形に膨らむ太鼓形ロールとの間に通して矯正する予備ステップ2と、を施す
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧延棒材の表面研磨方法。
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