JP2007168011A - コイルバー塗布用の芯金、芯金の製造方法、及び、該芯金を使用したコイルバー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、コイルバー用の芯金の規格であって、円柱形状を有し、ワイヤーを巻いて作られるコイルバーの芯金に必要な1μm以上の突起のない芯金を用いることで塗布故障を減らすことを可能にする。
【選択図】図3
Description
図8(a)に示すように、芯金105の外周面に突出した、いわゆる凸傷E1がある場合に、芯金105に巻回されるワイヤー106が乱れ、コイルバーの表面性能を劣化させてしまう。芯金105の外周面の凸傷E1としては、2μm程度の突出量でワイヤー106の巻回に影響を及ぼしてしまう。
(2)異物の巻込み
図8(b)に示すように、芯金105の外周面にワイヤー106を巻回させるときに、異物E2を巻込んでしまうことで、ワイヤー106の巻姿に乱れが生じ、コイルバーの表面性能を劣化させてしまう。
(3)ワイヤー凸傷
図8(c)に示すように、芯金105に巻回されたワイヤー106の表面に凸傷E3があると、ワイヤー106の巻姿が良好であっても、該凸傷E3が塗布面に悪影響を及ぼしてしまう。
(4)ワイヤーの付着物
図8(d)に示すように、ワイヤー106が芯金105に良好な巻姿で巻回されていても、ワイヤー106に異物E4が付着していると、異物E4が付着した部位で塗布に乱れが生じてしまう。
(5)巻機不良
図8(e)に示すように、芯金105にワイヤー106を巻回する工程で、ガイド不良やメカロス変動によって、ワイヤー106同士の間に隙間E5が発生すると、コイルバーの表面性能が劣化してしまう。
(6)芯金の凹凸傷
図8(f)に示すように、芯金105に凹凸傷E6がある場合に、約4μm以上の突出量の凹凸傷E6が生じた部位では、ワイヤー106同士に間に隙間が生じ、コイルバーの表面性能が劣化してしまう。
図1は、本発明に係るコイルバーを備えた塗布装置の構成の一例を示す図である。塗布装置100は、ホルダ101と、ホルダ101上で回動自在に設けら、コーティングバーとして機能する、円柱形状を有するコイルバー1とを備えている。コイルバー1は、その回転軸の軸方向端部が駆動部102に連結されており、駆動部102の駆動力によって軸回転する。
本発明において、センタレス研削加工とは、心なし研削と呼ばれるもので、円筒研削盤による加工をいう。
図4は、本実施形態のセンタレス研削加工で使用する研削装置の構成を示す図である。図5は、研削時において研削装置の研削部での状態を説明する図である。研削装置10は、装置ベース11と、装置ベース11上の面に可動に設けられた砥石支持台13と、砥石支持台13に軸回転可能に取り付けられた円柱形状を有する砥石部材14とを備えている。また、研削装置10は、装置ベース11上の面に対して上方へ傾斜する面を有する傾斜台15と、該傾斜台15上の傾斜面に沿ってスライド自在な調整車支持部16と、調整車支持部16に回動自在に取り付けられた車状の調整車17とを備えている。さらに、装置ベース11上において、砥石支持台13と傾斜台15との間にはブレード12が立設され、該ブレード12の上方端部が、砥石部材14と調整車17との間に位置するように構成されている。
材質:超鋼、ダイアモンドコンパックスを使用でき、特に、遊離砥粒のくい込みのしにくいダイアモンドコンパックスが好ましい。
上面角度設定:フラット
センターハイト角度:6°
センターハイト:(ロッド部材の移動方向の)入口側0mm,出口側6mm
図7は、本実施形態におけるスパロール加工を説明する簡略図である。図7に示すように、スパロール加工部は、ワーク(本実施形態でいうロッド部材W)の外周面を押しならすことによって鏡面にする、センタレス方式のローラバニシング加工を行う機構である。具体的に、スパロール加工部には、略円筒形状のヘッド71と、ヘッド71の内周部に設けられた円筒形状のフレーム73と、該フレーム73に転動自在で、且つ、内周の周方向に対して等間隔に保持された複数のローラ72とが備えられている。それぞれのローラ72は、略円錐体形状を有し、転動する際の軸方向がロッド部材Wの軸方向に対して所定の角度(フィードアングル)Aだけ傾斜するように設けられている。
また、スパロール加工は、ロッド部材の表面直下には、圧縮の残留応力を与えるため、加工硬化による耐磨耗性の向上や疲労強度の上昇も期待できるうえ、作業が容易であり、短い加工時間で行うことができる。
さらに、スパロール加工は、ロッド部材の表面のみが塑性変形され、ロッド部材の真円度、円筒度等は変化しないため、スパロール加工前の状態を維持することができる。
本実施形態の芯金の製造方法によって得られた芯金は、真円度が0.6以下とすることができ、仕様の基準である1μm以下を達成することができた。また、真直度としては、平均で振れ量が57μmとすることができ、基準である全長100μm以下とする基準を達成することができた。表面粗度としては、最大表面粗さRmaxが全芯金の平均で0.31μmとなり、仕様の基準であるRmax<1μmを達成するができた。
10 研削装置
12 ブレード
14 研削部材
17 調整車
100 塗布装置
W ロッド部材
Claims (4)
- コイルバー塗布に使用されるコイルバー用の芯金であって、センタレス研削盤及びスパロール加工機を用い、ロッド部材の表面に形成された凸傷の突出量を1μm以下とすることを特徴とする芯金の製造方法。
- 前記ロッド部材がステンレス製であることを特徴とする請求項1に記載の芯金の製造方法。
- 上記請求項1から2のいずれか1つに記載の芯金の製造方法によって製造された芯金。
- 上記請求項1から3のいずれか1つに記載の芯金の外周にワイヤーを巻回させてなるコイルバー。
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2005
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