JP5062167B2 - 磁気記録媒体用基板 - Google Patents

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Description

この発明は、磁気ディスク記録装置の基板に用いられる磁気記録媒体用基板及びその製造方法に関し、特に、表面が樹脂により構成される非磁性の基板を用いた磁気記録媒体用基板に関する。
コンピュータなどに用いられる磁気ディスク記録装置には、従来からアルミニウム基板又はガラス基板が用いられている。そして、この基板上に金属磁気薄膜が形成され、金属磁気薄膜を磁気ヘッドで磁化することにより情報が記録される。
また、磁気記録媒体に記憶された磁気記録情報を読み取るための磁気ヘッドは、磁気記録媒体に対してその表面から浮上した状態で移動するように構成されている。磁気記録媒体の表面に凹凸が存在すると、磁気ヘッドが移動するときにこれらの凹凸と磁気ヘッドとが衝突し、磁気ヘッドの損傷、磁気記録媒体の傷つき等の不具合が生じるおそれがある。このような不具合の発生を抑制するために、磁気記録媒体用基板は、その表面が平滑面となるように製造時に高精度の研削・研磨処理が施され、表面の凹凸の発生を極力抑える試みがなされている(例えば特許文献1、特許文献2、及び特許文献3)。
例えばアルミニウム基板を用いる場合、アルミニウム板をプレス成形して円盤状にした後、表面に対して高精度の研削・研磨加工及び洗浄工程を施すことにより、表面を平滑化し、続いて、めっき処理を施すことによりニッケル−リン(Ni−P)合金を基板の表面に形成する。その後、研磨加工、テクスチャー加工を施し、さらにスパッタリングによりCo系合金の磁性層を形成することで磁気記録媒体を製造している。
また、ガラス基板を用いる場合、ガラス素材を溶融し、溶融したガラスをプレス成形し、円盤状のガラス基板を作製する。そして、ガラス基板の表面に対して高精度の研削・研磨加工及び洗浄工程を施すことにより、表面を平滑化した後、アルカリの溶融塩によるイオン交換によって表面を化学強化処理し、精密洗浄工程を経た後、テクスチャー加工を施し、さらにスパッタリングによりCo系合金の磁性層を形成することで磁気記録媒体を製造している。
また、高密度化技術として期待の大きい垂直磁気記録媒体においては、基板表面に対して垂直に磁性体を並べる必要があり、そのためには、磁性層と基板との間に軟磁性層を形成する必要がある。この軟磁性層の代表的な合金として、ニッケル−コバルト(Ni−Co)合金があり、めっき処理を施すことによりニッケル−コバルト合金を基板表面に形成する。
ところで、磁気記録媒体用基板としてプラスチック基板などの樹脂製基板を採用する試みがなされており、その樹脂製基板にめっき処理を施してニッケル合金層を形成する試みがなされている。しかしながら、めっき処理によってプラスチック基板上に金属層を成膜した場合、プラスチックと金属層とでは膨張係数が異なるため、金属層の成膜時や成膜後に金属層が剥離したりヒビが入ったりする問題がある。このため、プラスチック基板と金属層との密着性を向上させるために金属層の表面を粗くして、金属層をプラスチック基板の微細な凹凸に食い込ませることが行われている。
しかしながら、磁気記録媒体用基板には、その表面に平滑性が求められるため、金属層の表面を粗くすると、磁気記録媒体用基板に求められる平滑性を満たすことが困難になる。
特開2003−54965号公報 特開2003−55001号公報 特開2000−163740号公報
この発明は上記の問題に解決するものであり、基板上に形成される被覆層を平滑面に維持しつつ、被覆層と基板との密着度を高めることが可能な磁気記録媒体用基板を提供することを目的とする。
この出願に係る発明者は、基板とその基板上に形成される被覆層の膨張係数に着目し、基板表面に形成される被覆層を複数の領域に分割することで、基板と被覆層との密着度を高めることができることを見出した。
この発明の第1の形態は、表面が樹脂により構成され、円盤状の形状を有する非磁性の母材を基板とし、前記表面に溝により複数の領域に分けられた被覆層が形成され、且つ前記溝は、被覆層のみに、被覆層を貫通して分割するように形成され、基板には形成されない溝であり、前記被覆層はニッケル−リン合金又はニッケル−コバルト合金を含むことを特徴とする磁気記録媒体用基板である。
この発明の第2の形態は、第1の形態に係る磁気記録媒体用基板であって、複数の領域が同心円状又は/及び放射状に形成されていることを特徴とするものである。
この発明の第3の形態は、第1の形態に係る磁気記録媒体用基板であって、複数の領域が格子状に形成されていることを特徴とするものである。
この発明の第4の形態は、第1から第3のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、複数の領域は多角形の形状を有することを特徴とするものである。
その他発明1の形態は、第1から第4のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、基板の膨張係数をA[×10−5/K]としたとき、分割された被覆層の個々の領域の面積が、1000×(1/A)[mm]以下であることを特徴とするものである。
その他発明2の形態は、第1から第4及びその他発明1のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、被覆層の厚さDと、分割された被覆層の領域と領域との間隔d1とが、100×厚さD ≧ 間隔d1 > 厚さD/10 の関係を満たすことを特徴とするものである。
この発明の第5の形態は、第1から第4のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、分割された被覆層の領域のパターンは、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングによって形成されたことを特徴とするものである。
この発明の第6の形態は、第1から第4のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、分割された被覆層の領域のパターンは、スタンパによって被覆層の表面に凹凸を形成した後、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングにより形成されたことを特徴とするものである。
この発明の第7の形態は、第1から第6のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、非磁性の母材は樹脂により構成されていることを特徴とするものである。
この発明の第8の形態は、第1から第6のいずれかの形態に係る磁気記録媒体用基板であって、非磁性の母材はガラス、又は非磁性の金属材料で構成されていることを特徴とするものである。
この発明の第の形態は、円盤状の形状を有する非磁性の基板上に被覆層を形成し、前記被覆層に対して、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングを施すことによって、前記被覆層を、該被覆層のみに形成され基板には形成されない溝により被覆層を複数の領域に分割することを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法である。
この発明の第10の形態は、円盤状の形状を有する非磁性の基板上に被覆層を形成し、スタンパによって被覆層の表面を凹凸に形成し、その後、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングを施すことによって、前記凹凸が形成された被覆層を、該被覆層のみに形成され基板には形成されない溝により複数の領域に分割することを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法である。
この発明によると、基板上に形成される被覆層を複数の領域に分割することで、基板と被覆層との膨張係数が異なっても、被覆層に過剰な応力がかからないので、基板と被覆層との密着度を高めることが可能となる。
この発明の実施形態に係る磁気記録媒体用基板の概略構成を示す図であり、図1(a)は基板の上面図、図1(b)は基板のA−A断面図である。 この発明の実施形態に係る磁気記録媒体用基板の変形例を示す基板の上面図である。
符号の説明
1、10 磁気記録媒体用基板
2 基板
3、11、20、30 被覆層
4A、4B、12、21、31 溝
5 孔
この発明の実施形態に係る磁気記録媒体用基板について図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る磁気記録媒体用基板の概略構成を示す図であり、図1(a)は基板の上面図であり、図1(b)は基板のA−A断面図である。
基板2は円盤状の形状を有し、中央に孔5が形成されている。この基板2上に被覆層3が形成されて磁気記録媒体用基板1となる。基板2は非磁性材料により構成されており、この実施形態では、非磁性材料の1例として樹脂を用いた場合について説明する。
図1(a)の上面図に示すように、被覆層3には同心円状の溝4Aと、放射状の溝4Bとが形成され、溝4A、4Bによって被覆層3は複数の領域に分割されている。図1(b)のA−A断面図に示すように、この実施形態では溝4Aの幅d1(領域と領域との間隔)は等しくなっており、溝4Aと溝4Aとの間隔d2も等しくなっている。放射状の溝4Bについても、溝4Bの幅d1(領域と領域との間隔)は等しくなっており、溝4Bと溝4Bとのなす角度も等しくなっている。
この実施形態では、同心円状の溝4Aは等間隔で3本形成されており、放射状の溝4Bは45°ごとに8本形成されているが、溝4A、4Bの本数や溝の間隔は、基板2の大きさ、基板2の材料、又は被覆層3の材料などの条件によって適宜変えれば良い。
以上のように、溝4A、4Bによって被覆層3が複数の領域に分割されていることで、被覆層3の表面を意図的に粗くせずに被覆層3の平滑性を維持しつつ、基板2と被覆層3との密着度を高めることが可能となる。つまり、基板2と被覆層3の膨張係数が異なっていても、被覆層3が複数の領域に分割されているため、被覆層3の成膜時や成膜後に過剰な応力がかからないので、被覆層3の剥離や亀裂の発生を防止することが可能となる。
なお、この実施形態では溝4A、4Bの幅は等しくなっているが、幅が異なっていても、基板2と被覆層3との密着度を高めることができる。つまり、溝4Aと溝4Bとで幅が異なっていたり、溝4Aそれぞれの幅や溝4Bのそれぞれの幅が異なっていたりしても良い。また、溝4Aの間隔も、溝によって異なっていても良く、溝4Bのなす角度が溝によって異なっていても良い。また、溝4A及び4Bは被覆層3を分割するために、各溝4A及び4Bの深さが被覆層3の厚さD以上であれば良く、各溝4A及び4Bの深さは異なっていても良い。
また、この実施形態では、同心円状の溝4Aと放射状の溝4Bの2種類の溝によって被覆層3を複数の領域に分割しているが、いずれか一方の溝を形成することによって被覆層を複数の領域に分割しても良い。この場合であっても、被覆層に加わる応力を緩和して、被覆層と基板との密着度を高めることが可能となる。
なお、基板2上に形成された被覆層3の厚さDが100[nm]の場合、溝4A、4Bの幅d1(領域と領域との間隔)は1[μm]以下であることが好ましい。磁気記録媒体の記録容量を上げるためには、溝4A、4Bの幅d1は狭い方が好ましいからである。また、基板の膨張係数をA[×10−5/K]としたとき、分割された個々の被覆層3の面積は1000×(1/A)[mm]以下であることが好ましく、例えば、A=6のとき、分割された個々の面積は約27.8[mm]以下であることが好ましい。これにより、基板2と被覆層3との密着度を高くすることができ、被覆層3が基板2から剥離したり、被覆層3に亀裂が生じたりすることを防止できる。
また、被覆層3の厚さDと、分割された被覆層3の領域と領域との間隔d1とが、以下の式を満たすことが好ましい。
100×厚さD ≧ 間隔d1 > 厚さD/10
これにより、被覆層3の領域全体の面積を大きくすることができ、且つ個々の領域が繋がることを防ぐことができる。
次に、樹脂製の基板2の材料について説明する。基板2には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は活性線硬化性樹脂の他、様々な樹脂を用いることができる。
例えば、樹脂製の基板2には、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリカーボネイト、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)、環状ポリオレフィン樹脂、メタクリルスチレン樹脂(MS樹脂)、ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)、ABS樹脂、ポリエステル樹脂(PET樹脂、PBT樹脂など)、ポリオレフィン樹脂(PE樹脂、PP樹脂など)、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂(PES樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、又は、アクリル樹脂などを用いることができる。また、熱硬化性樹脂として、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂(BMC樹脂など)、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又は、ポリベンゾイミダゾール樹脂などを用いることができる。その他、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN樹脂)などを用いることができる。
活性線硬化性樹脂として、例えば、紫外線硬化性樹脂が用いられる。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化性アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂、紫外線硬化シリコン系樹脂、又は、紫外線硬化アクリル樹脂などを挙げることができる。
また、塗説された硬化前の層に活性線を照射することによって硬化するときに、光開始剤を用いて硬化反応を促進させることが好ましい。このとき光増感剤を併用しても良い。
また、空気中の酸素が上記硬化反応を抑制する場合は、酸素濃度を低下させる、または除去するために、例えば不活性ガス雰囲気下で活性線を照射することもできる。活性線としては、赤外線、可視光、紫外線などを適宜選択することができるが、特に紫外線を選択することが好ましいが、特に限定されるものではない。また、活性線の照射中、または前後に加熱によって硬化反応を強化させても良い。
さらに、樹脂製の基板2には、液晶ポリマー、有機/無機ハイブリッド樹脂(例えば、高分子成分にシリコンを骨格として取り込んだもの)などを用いても良い。なお、上記に挙げた樹脂は基板2に用いられる樹脂の一例であり、この発明に係る基板がこれらの樹脂に限定されることはない。2種以上の樹脂を混合して樹脂製の基板としても良く、また、別々の層として異なる成分を隣接させて基板としても良い。
樹脂製の基板2の製造方法は、基板2に対応した形状を有する金型を用いて、射出成形法、注型成形法、シート成形法、射出圧縮成形法、又は圧縮成形法などの成形法によって作製することができる。さらに、必要に応じて、成形した基板をカッティングし、打ち抜き、又はプレス成形を行って基板2を製造しても良い。
また、上記射出成形法などにより基板2を成形することで、基板2の内径の寸法、外径の寸法、内周端部の形状、又は外周端部の形状の少なくとも1つを同時に形成することができる。つまり、基板2の内径の寸法や外径の寸法に合わせて、射出成形法などに用いられる金型を作製し、その金型を用いることで、内径寸法や外径寸法が樹脂成形時に完成されることになる。また、基板2の内周端部の形状や外周端部の形状に合わせて、金型を作製し、その金型を用いることで、内周端部の形状や外周端部の形状が樹脂成形時に形成されることになる。
被覆層3には、金属層、セラミック層、磁性層、ガラス層、又は、無機層と有機層との複合層(ハイブリッド層)が用いられる。被覆層の具体的な成分として、Ni(ニッケル)、Fe(鉄)、Cu(銅)、Ti(チタン)、P(リン)、Co(コバルト)、Si(シリコン)、Sn(錫)又はPd(パラジウム)などが含まれる。
被覆層3は、電気めっき又は化学めっきなどのめっき法によって基板2の表面上に形成することが可能である。その他、スパッタリング、真空蒸着、又はCVD法などによっても形成することが可能である。また、バーコート法、ディップコート(浸漬引き上げ)法、スピンコート法、スプレー法、又は印刷法などの塗布法も用いることができる。
めっき法などによって基板2の表面上に被覆層3を形成した後、レジストを被覆層3上に形成し、溝4A、4Bに対応したマスクによってレジストにパターンを形成し、電子ビーム露光やFIBなどによってエッチングを行なって溝4A、4Bを形成する。その後、基板上のレジストを剥離して磁気記録媒体用基板1とする。このようにパターニング工程によって被覆層3を複数の領域に分割することができる。
エッチングの方法として、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングが挙げられる。化学的エッチングは、化学反応を利用して除去対象を選択的にエッチングする方法である。物理的エッチングは、加速されたアルゴンイオンをエッチングの対象面に衝突させることで除去対象をエッチングする方法である。物理的エッチングとして例えばイオンミリングが挙げられる。また、物理化学的エッチングは、ラジカル(電荷を持たない活性化された分子や原子)とエッチング対象の材料との化学反応と、イオン照射と併用することで異方性エッチングを行なう方法である。物理化学的エッチングとしては例えばRIE(Reactive Ion Etching)が挙げられる。
また、スタンパによって被覆層の表面に凹凸を形成した後、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングによって溝4A、4Bを形成しても良い。
この磁気記録媒体用基板1を用いて磁気記録媒体を作製する場合、磁気記録媒体用基板1の表面上にスパッタリングなどによりCo系合金などの磁性層を形成して磁気記録媒体とする。
また、高密度化技術として期待の大きい垂直磁気記録媒体においては、基板表面に対して垂直に磁性体を並べる必要があり、そのためには、磁性層と基板との間に軟磁性層を形成する必要がある。この軟磁性層の代表的な合金として、ニッケル−コバルト(Ni−Co)合金がある。被覆層3としてNi−Co合金を用いることにより、垂直磁気記録媒体における軟磁性層としての機能も果たすことが可能となる。
また、母材としての樹脂は、極力、耐熱温度又はガラス転移温度Tgが高い方が望ましい。樹脂製の基板2にはスパッタリングにより磁性層が形成されるため、耐熱温度又はガラス転移温度Tgは、そのスパッタリングにおける温度以上であることが望ましい。例えば、耐熱温度又はガラス転移温度Tgが200℃以上である樹脂を用いることが望ましい。
ガラス転移温度Tgが200℃以上の代表的な樹脂として、ポリエーテルスルホン樹脂(PES樹脂)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、BMC樹脂、又は、液晶ポリマーなどが挙げられる。より具体的には、ポリエーテルスルホン樹脂(PES樹脂)として、ユーデル(ソルベイアデバンストポリマーズ)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)として、ウルテム(日本GEプラスチック)、ポリアミドイミド樹脂として、トーロン(ソルベイアデバンストポリマーズ)、ポリイミド樹脂(熱可塑性)として、オーラム(三井化学)、ポリイミド(熱硬化性)として、ユーピレックス(宇部興産)、又は、ポリベンゾイミダゾール樹脂として、PBI/Celazole(クラリアントジャパン)が挙げられる。また、液晶ポリマーとして、スミカスーパーLCP(住友化学)、ポリエーテルエーテルケトンとして、ビクトレックス(ビクトレックスMC)が挙げられる。
また、樹脂製の基板2として、吸湿による基板の寸法変化による磁気ヘッドとの位置ずれを防ぐために、吸湿性が少ない樹脂を用いることが望ましい。吸湿性の少ない樹脂の代表としては、ポリカーボネイトや環状ポリオレフィン樹脂がある。
また、以上の説明は、基板が単一の樹脂により構成されているものを例として行ったが、基板は単一の樹脂で構成されているものに限らず、金属やガラスなどの非磁性材料の表面を樹脂層で被覆することにより構成されるものでも良い。この場合、樹脂で被覆される非磁性材料としては、樹脂、金属、セラミックス、ガラス、ガラスセラミックス、又は、有機無機複合材など、基板として適用できる様々な素材を用いることができる。
なお、基板は単一の樹脂で構成されている方が、製造工程をより簡略化できるという効果があるため、好ましい。
この実施形態に係る磁気記録媒体用基板1における被覆層3の分割の例は1例であり、この発明は図1に示す分割の例に限定されるものではない。ここで、上記実施形態に係る磁気記録媒体用基板の変形例について図2を参照して説明する。図2は、この発明の実施形態に係る磁気記録媒体用基板の変形例を示す上面図である。
(変形例1)
変形例1について図2(a)を参照して説明する。例えば、図2(a)に示すように、変形例1に係る磁気記録媒体用基板10は、樹脂などの非磁性材の基板上に、溝12によって格子状に分割された被覆層11が形成されている。つまり、分割後の個々の被覆層11は4角形状の形状を有している。溝12の幅は等しくなっており、溝12と溝12との間隔も等しくなっている。溝12の本数や溝12の間隔は、基板の大きさや材料などの条件によって適宜変えれば良い。
以上のように、溝12によって被覆層11が複数の領域に分割されていることで、被覆層11を意図的に粗くせずに被覆層11の平滑性を維持しつつ、基板と被覆層11との密着度を高めることが可能となる。なお、溝12の幅は等しくなっているが、溝12それぞれの幅が異なっていても基板と被覆層11との密着度を高めることができる。また、溝12と溝12との間隔は、溝によって異なっていても良い。さらに、個々の被覆層11の面積は同じであっても良く、場所によって異なっていても良い。溝12の幅や分割された個々の被覆層11の面積の条件は、上記実施形態に係る条件と同じである。
(変形例2)
次に、変形例2について図2(b)を参照して説明する。図2(b)には、磁気記録媒体用基板の一部分を拡大して示している。この変形例2に係る磁気記録媒体用基板は、樹脂などの非磁性材の基板上に、溝21によって6角形状に分割された被覆層20が形成されている。溝21の幅は等しくなっており、分割後の個々の被覆層20の面積も等しくなっている。
以上のように、溝21によって被覆層20が複数の領域に分割されていることで、基板と被覆層20との密着度を高めることが可能となる。なお、溝21の幅は等しくなっているが、溝21それぞれの幅が異なっていても基板と被覆層20との密着度を高めることができる。また、個々の被覆層20の面積は同じであっても良く、場所によって異なっていても良い。溝21の幅や分割された個々の被覆層20の面積の条件は、上記実施形態に係る条件と同じである。
(変形例3)
次に、変形例3について図2(c)を参照して説明する。図2(c)には、磁気記録媒体用基板の一部分を拡大して示している。この変形例3に係る磁気記録媒体用基板は、樹脂などの非磁性材の基板上に、溝31によって3角形状に分割された被覆層30が形成されている。溝31の幅は等しくなっており、分割後の個々の被覆層30の面積も等しくなっている。
以上のように、溝31によって被覆層30が複数の領域に分割されていることで、基板と被覆層30との密着度を高めることが可能となる。なお、溝31の幅は等しくなっているが、溝31それぞれの幅が異なっていても基板と被覆層30との密着度を高めることができる。また、個々の被覆層30の面積は同じであっても良く、場所によって異なっていても良い。溝31の幅や分割された個々の被覆層30の面積の条件は、上記実施形態に係る条件と同じである。
変形例1から変形例3で説明したように、被覆層が3角形状、4角形状、又は6角形状に分割されていても、基板と被覆層との密着度を高めることができ、その結果、被覆層の剥離や亀裂の発生を防止することが可能となる。なお、3角形状や4角形状などの形状に限らず、8角形以上の多角形に被覆層を分割しても、被覆層の剥離や亀裂の発生を防止することができる。また、溝によって分割された個々の被覆層の形状は、上記実施形態や変形例に限定されず、台形や丸みを帯びている形状であっても同じ効果を奏することが可能である。
[実施例]
次に、この発明の実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
この実施例1では、図1に示す磁気記録媒体用基板1の具体例について説明する。この実施例1では、図1に示すように基板2上に同心円状の溝4Aと放射状の溝4Bとによって分割された被覆層3を形成し、基板2と被覆層3との密着度を確認した。
(基板2の成形)
基板の材料としてポリイミドを用い、射出成形により樹脂製の基板2を作製した。ポリイミドとして、オーラム(三井化学社製)を用いた。この基板2の寸法を以下に示す。
外径:21.6[mm]
孔径:6[mm]
基板2の厚さ:0.4[mm]
基板の膨張係数A:4.7×10−5/K
(被覆層3の成膜)
基板2に対してスパッタリングを施すことにより、基板2の表面にNi層を形成した。その後、さらにスパッタリングを施すことにより、Ni層上にニッケル−リン(Ni−P)合金層(以下、「NiP層」と称する)を成膜した。このNiP層の厚さは、10[nm]となった。これらNi層とNiP層が、基板2上に形成された被覆層3に相当する。
(溝4A、4Bの形成)
基板2の表面上に被覆層3を形成した後、レジストを被覆層3上に形成し、溝4A、4Bに対応したマスクによってレジストにパターンを形成し、エッチングすることで被覆層3に溝4A、4Bを形成した。
被覆層3、溝4A、4Bの寸法を以下に示す。
溝4Aの幅d1:1[μm]
溝4Aの間隔d2:3[mm]
溝4Bの幅d1:1[μm]
溝4B間の角度:45[°]
分割後の被覆層3の最大面積:21.9[mm
ここで、前述のように、分割された個々の被覆層3の好ましい面積は、1000×(1/A)[mm]以下であることから、前記分割後の被覆層3の最大面積は、45.3mm以下であることが好ましい。本実施例の、分割後の被覆層3の最大面積は上記のように21.9mmであり、好ましい面積の範囲である。
(評価)
樹脂製の基板2上に被覆層3を形成し、その被覆層3を複数の領域に分割した後、基板2と被覆層3との密着度を評価した。ここで、密着度の試験方法及び評価方法について説明する。被覆層3を形成した基板2(試験サンプル)を、60℃に保持した高温槽と5℃に保持した冷蔵室とに、交互に繰り返して出し入れするヒートサイクル試験を実施した。ここでは、交互の出し入れを10回繰り返した。このように、急激な温度差を試験サンプルに加えることで、基板2と被覆層3との線熱膨張差による熱ダメージを試験サンプルに与えた。試験サンプルを高温槽と冷蔵室にそれぞれ10分間入れておき、高温槽から冷蔵室への入れ替え、及び冷蔵室から高温槽への入れ替えを10秒以内で行った。ヒートサイクル試験後の評価は、目視及び光学顕微鏡による被覆層3の表面観察を行い、被覆層3に亀裂、剥離、又は浮きなどが発生しているか否かの確認を行った。
実施例1では、被覆層3は基板2から剥離したり、被覆層3に亀裂が発生したりすることがなく、基板2と被覆層3との密着度が高いことが確認された。
なお、この実施例1では樹脂製の基板2の材料としてポリイミドを用いたが、上記実施形態で挙げた他の樹脂を用いても同様の効果を奏することができる。また、被覆層をNiP層としたが、ニッケル−コバルト層などの他の成分からなる層を積層しても同様の効果を奏することができる。
(実施例2)
この実施例2では、実施例1と同様に図1に示す磁気記録媒体用基板1の具体例について説明する。この実施例2では、溝4A、4Bの寸法を変えることで、分割後の個々の被覆層3の寸法を変えた。なお、この実施例2に係る樹脂製の基板2には、実施例1と同じ樹脂(ポリイミド)を用いた。
(基板2の寸法)
外径:27.4[mm]
孔径:7[mm]
基板2の厚さ:0.4[mm]
(被覆層3の成膜)
この実施例2においても実施例1と同様に、樹脂製の基板2上に被覆層3としてNi層とNiP層を形成し、被覆層3をエッチングすることにより複数の領域に分割した。
被覆層3、溝4A、4Bの寸法を以下に示す。
溝4Aの幅d1:1[μm]
溝4Aの間隔d2:2[mm]
溝4Bの幅d1:1[μm]
溝4B間の角度:45[°]
分割後の被覆層3の最大面積:20.0[mm
ここで、本実施例の、分割後の被覆層3の最大面積は上記のように20.0mmであり、実施例1と同様に好ましい面積の範囲である。
(評価)
樹脂製の基板2上に被覆層3を形成し、その被覆層3を複数の領域に分割した後、実施例1と同じ方法によって基板2と被覆層3との密着度を評価した。この実施例2においても、被覆層3は基板2から剥離したり、被覆層3に亀裂が発生したりすることがなく、基板2と被覆層3との密着度が高いことが確認された。
(実施例3)
この実施例3では、実施例1と同様に図1に示す磁気記録媒体用基板1の具体例について説明する。この実施例3では、溝4A、4Bの寸法を変えることで、分割後の個々の被覆層3の寸法を変えた。なお、この実施例3に係る樹脂製の基板2には、実施例1と同じ樹脂(ポリイミド)を用いた。
(基板2の寸法)
外径:27.4[mm]
孔径:7[mm]
基板2の厚さ:0.4[mm]
(被覆層3の形成)
この実施例3においても、実施例1と同様に、樹脂製の基板2上に被覆層3としてNi層とNiP層を形成し、被覆層3をエッチングすることにより複数の領域に分割した。
被覆層3、溝4A、4Bの寸法を以下に示す。
溝4Aの幅d1:1[μm]
溝4Aの間隔d2:3[mm]
溝4Bの幅d1:1[μm]
溝4B間の角度:30[°]
分割後の被覆層3の最大面積:19.2[mm
ここで、本実施例の、分割後の被覆層3の最大面積は上記のように19.2mmであり、実施例1と同様に好ましい面積の範囲である。
(評価)
樹脂製の基板2上に被覆層3を形成し、その被覆層3を複数の領域に分割した後、実施例1と同じ方法によって基板2と被覆層3との密着度を評価した。この実施例3においても、被覆層3は基板2から剥離したり、被覆層3に亀裂が生じたりすることがなく、基板2と被覆層3との密着度が高いことが確認された。
(比較例)
次に、上記実施例1から実施例3に対する比較例について説明する。この比較例では、樹脂(ポリイミド)製の基板上に、被覆層としてNi層とNiP層を形成した。この比較例では、被覆層を複数の領域に分割することなく、そのまま、基板と被覆層との密着度を評価した。
(基板の寸法)
外径:27.4[mm]
孔径:7[mm]
基板の厚さ:0.4[mm]
被覆層の厚さ:10[nm]
本比較例では、被覆層を複数の領域に分割していないため、被覆層の面積は468mmとなり、好ましい面積の範囲外である。
(評価)
樹脂製の基板上に被覆層を形成した後、実施例1から実施例3と同じ方法によって基板と被覆層との密着度を評価した。この比較例では、被覆層の剥離や亀裂が確認された。このように、被覆層が複数の領域に分割されていないため、基板と被覆層との膨張係数が異なることによって被覆層に過剰な応力が加わり、基板から被覆層が剥離し、また、被覆層に亀裂が発生したと考えられる。
実施例1から実施例3のように、被覆層を複数の領域に分割することで、被覆層に加わる応力を緩和し、被覆層の剥離や亀裂の発生を防止することが可能となる。
(実施例4)
この実施例4では、図2(a)に示す磁気記録媒体用基板10の具体例について説明する。この実施例4では、図2(a)に示すように基板上に溝12によって分割された格子状の被覆層11を形成した。なお、この実施例4に係る樹脂製の基板には、実施例1と同じ樹脂(ポリイミド)を用いた。
(基板の寸法)
外径:21.6[mm]
孔径:6[mm]
基板の厚さ:0.4[mm]
(被覆層11の成膜)
この実施例4においても実施例1と同様に、樹脂製の基板上に被覆層11としてNi層とNiP層を形成し、その被覆層11をエッチングすることにより複数の領域に分割した。
被覆層11、溝12の寸法を以下に示す。
溝12の幅:1[μm]
溝12の間隔:3[mm]
分割後の被覆層11の最大面積:9[mm
ここで、本実施例の、分割後の被覆層11の最大面積は上記のように9mmであり、実施例1と同様に好ましい面積の範囲である。
(評価)
樹脂製の基板上に被覆層11を形成し、その被覆層11を複数の領域に分割した後、実施例1と同じ方法によって基板と被覆層11との密着度を評価した。この実施例4においても、被覆層11は基板から剥離したり、被覆層11に亀裂が発生したりすることがなく、基板と被覆層11との密着度が高いことが確認された。
(実施例5)
この実施例5では、実施例4と同様に図2(a)に示す磁気記録媒体用基板10の具体例について説明する。この実施例5では、溝12の寸法を変えることで、分割後の個々の被覆層11の寸法を変えた。なお、この実施例5に係る樹脂製の基板は、実施例1と同じ樹脂(ポリイミド)を用いた。
(基板の寸法)
外径:27.4[mm]
孔径:7[mm]
基板の厚さ:0.4[mm]
(被覆層11の成膜)
この実施例5においても実施例1と同様に、樹脂製の基板上に被覆層11としてNi層とNiP層を形成し、その被覆層11をエッチングすることにより複数の領域に分割した。
被覆層11、溝12の寸法を以下に示す。
溝12の幅:1[μm]
溝12の間隔:4[mm]
分割後の被覆層11の最大面積:16[mm]
ここで、本実施例の、分割後の被覆層11の最大面積は上記のように16mmであり、実施例1と同様に好ましい面積の範囲である。
(評価)
樹脂製の基板上に被覆層11を形成し、その被覆層11を複数の領域に分割した後、実施例1と同じ方法によって基板と被覆層11との密着度を評価した。この実施例5においても、被覆層11は基板から剥離したり、被覆層11に亀裂が発生したりすることがなく、基板と被覆層11との密着度が高いことが確認された。
(実施例6)
この実施例6では、実施例4と同様に図2(a)に示す磁気記録媒体用基板10の具体例について説明する。この実施例6では、溝12の寸法を変えることで、分割後の個々の被覆層11の寸法を変えた。なお、この実施例5に係る樹脂製の基板は、実施例1と同じ樹脂(ポリイミド)を用いた。
(基板の寸法)
外径:27.4[mm]
孔径:7[mm]
基板の厚さ:0.4[mm]
(被覆層11の成膜)
この実施例6においても実施例1と同様に、樹脂製の基板上に被覆層11としてNi層とNiP層を形成し、その被覆層11をエッチングすることにより複数の領域に分割した。
被覆層11、溝12の寸法を以下に示す。
溝12の幅:1[μm]
溝12の間隔:5[mm]
分割後の被覆層11の最大面積:25[mm
ここで、本実施例の、分割後の被覆層11の最大面積は上記のように25mmであり、実施例1と同様に好ましい面積の範囲である。
(評価)
樹脂製の基板上に被覆層11を形成し、その被覆層11を複数の領域に分割した後、実施例1と同じ方法によって基板と被覆層11との密着度を評価した。この実施例6においても、被覆層11は基板から剥離したり、被覆層11に亀裂が発生したりすることがなく、基板と被覆層11との密着度が高いことが確認された。
以上、実施例4から実施例6のように、被覆層を複数の領域に分割することで、被覆層に加わる応力を緩和し、被覆層の剥離や亀裂の発生を防止することが可能となる。
なお、実施例1から実施例6で説明した条件以外の磁気記録媒体用基板であっても、樹脂製の基板上に形成された被覆層を複数の領域に分割することで、基板と被覆層との密着度を高めることができることが確認された。例えば、図2(b)に示すように個々の被覆層20を6角形状に分割した場合や、図2(c)に示すように個々の被覆層30を3角形状に分割した場合であっても、被覆層に加わる応力を緩和することができ、その結果、被覆層の剥離や亀裂の発生を防止することが可能なことが確認された。

Claims (8)

  1. 表面が樹脂により構成され、円盤状の形状を有する非磁性の母材を基板とし、前記表面に溝により複数の領域に分けられた被覆層が形成され、且つ前記溝は、被覆層のみに、被覆層を貫通して分割するように形成され、基板には形成されない溝であり、前記被覆層はニッケル−リン合金又はニッケル−コバルト合金を含むことを特徴とする磁気記録媒体用基板。
  2. 前記複数の領域が同心円状又は/及び放射状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体用基板。
  3. 前記複数の領域が格子状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体用基板。
  4. 前記複数の領域は多角形の形状を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用基板。
  5. 前記分割された被覆層の領域のパターンは、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングによって形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用基板。
  6. 前記分割された被覆層の領域のパターンは、スタンパによって被覆層の表面に凹凸を形成した後、化学的エッチング、物理的エッチング、又は物理化学的エッチングにより形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用基板。
  7. 前記非磁性の母材は樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用基板。
  8. 前記非磁性の母材はガラス、又は非磁性の金属材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体用基板。
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