JP5054342B2 - 植物由来成分を有するポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
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で表されるエーテルジオール残基を含んで成り、全ジオール残基中式(1)で表されるエーテルジオール残基が40〜100モル%を占めるポリカーボネートを炭酸ジエステルを重合原料として用いて溶融重縮合法により製造する際に、反応過程で生成した炭酸ジエステル由来のモノヒドロキシ化合物について、第一反応槽での当該モノヒドロキシ化合物留出量が理論留出量の60〜93%の範囲に達した後に第二反応層へと反応液を送液することを特徴とするポリカーボネートの製造方法である。
で表されるエーテルジオール残基を含んで成り、全ジオール残基中式(1)で表されるエーテルジオール残基が40〜100モル%を占めるポリカーボネートを炭酸ジエステルを重合原料として溶融重縮合法により製造する際に、反応過程で生成した炭酸ジエステル由来のモノヒドロキシ化合物について、第一反応槽での当該モノヒドロキシ化合物留出量が理論留出量の60〜93%の範囲に達した後、第二反応槽へと反応液を送液することを特徴とするポリカーボネートの製造方法である。
[還元粘度] フェノール/テトラクロロエタン(体積比50/50)の混合溶媒10mlに対してポリカーボネート120 mgを溶解して得た溶液の35℃における粘度をウデローベ粘度計で測定した。単位はdl(リットル)/gである。
[ガラス転移温度(Tg)] TA instruments社製DSC2920を用いて窒素雰囲気下、昇温速度20℃/分の条件で測定した。
[フェノール留出比率] モノマー仕込み量より算出されるフェノールの理論留出量に対する実際のフェノール留出量の割合を百分率[%]で表記した。
[ポリマー収率] モノマー仕込み量より算出される生成ポリマー量に対する回収ポリマー量の割合を百分率[%]で表記した。
イソソルビド(1240g, 8.50モル)、1,6−ヘキサンジオール(HD,186g, 1.58モル)およびジフェニルカーボネート(2140g, 10.0モル)とを空冷還流カラムよりなる蒸留塔、撹拌装置および水冷コンデンサを備えたSUS316製第一反応槽に入れ、また重合触媒として2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩(0.681mg, 2.50×10-6モル)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(91.2mg, 1.00×10-3モル)を加え窒素雰囲気下180℃で溶融した。攪拌下、反応槽内を100mmHgに減圧し、生成するフェノールを留去しながら約20分間反応させた。次に200℃に昇温した後、フェノールを留去しながら30mmHgまで減圧し、さらに約20分間反応させた。この時点でフェノールの留出量は1.48kg、フェノール理論留出量に対する割合は79%であった。ついで、反応液を還流機能を有さない留出管、撹拌装置、ポリマー吐出口を備えたSUS316製第二反応槽へと送液し、反応槽内を徐々に30mmHgに減圧した後、250℃に昇温した。さらに反応槽内を1.8 mmHgへと到達せしめた。重合の進行は反応液の撹拌に要する電力値の上昇によって確認し、この値が一定になった時点で反応を停止した。得られたポリカーボネートの還元粘度は0.64、回収量は897g、収率は59%であった。結果を表1に示す。
モノマー仕込み量をイソソルビド(1280g, 8.75モル)、1,6−ヘキサンジオール(155g, 1.31モル)およびジフェニルカーボネート(2140g, 10.0モル)とし、第一反応槽でのフェノールの留出量1.60kg、フェノール理論留出量に対する割合が85%となった時点で反応液を第二反応槽へと送液し、最終的な反応槽内圧力が0.6 mmHgである以外は実施例1と同様の操作でポリカーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの還元粘度は0.60、回収量は930g、収率は55%であった。結果を表1に示す。
モノマーおよび重合触媒仕込み量をイソソルビド(1020g, 7.00モル)、1,3−プロパンジオール(240g, 3.15モル)、ジフェニルカーボネート(2140g, 10.0モル)、2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩(0.681mg, 2.50×10-6モル)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(18.2mg, 2.00×10-4モル)とし、第一反応槽でのフェノールの留出量1.70kg、フェノール理論留出量に対する割合が90%となった時点で反応液を第二反応槽へと送液し、最終的な反応槽内圧力が0.6 mmHgである以外は実施例1と同様の操作でポリカーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの還元粘度は0.70、回収量は670g、収率は44%であった。結果を表1に示す。
モノマーおよび重合触媒の仕込み量をイソソルビド(1280g, 8.75モル)、1,3−プロパンジオール(285g, 3.75モル)、ジフェニルカーボネート(2700g, 12.6モル)、2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩(5.11mg, 1.88×10-5モル)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(114mg, 1.25×10-3モル)とし、第一反応槽でのフェノールの留出量2.13kg、フェノール理論留出量に対する割合が91%となった時点で反応液を第二反応槽へと送液し、最終的な反応槽内圧力が0.45 mmHgである以外は実施例1と同様の操作でポリカーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの還元粘度は0.57、回収量は1060g、収率は55%であった。結果を表1に示す。
モノマーおよび重合触媒の仕込み量をイソソルビド(1280g, 8.75モル)、1,3−プロパンジオール(300g, 3.94モル)、ジフェニルカーボネート(2680g, 12.5モル)、2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩(0.851mg, 3.13×10-6モル)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(22.8mg, 2.50×10-4モル)とし、第一反応槽でのフェノールの留出量1.29kg、フェノール理論留出量に対する割合が55%となった時点で反応液を第二反応槽へと送液し、最終的な反応槽内圧力が0.6 mmHgである以外は実施例1と同様の操作でポリカーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの還元粘度は0.21、回収量は1140g、収率は60%であった。結果を表1に示す。
第一反応槽でのフェノールの留出量2.23kg、フェノール理論留出量に対する割合が95%となった時点で反応液を第二反応槽へと送液する以外は比較例1と同様の操作でポリカーボネートを製造した。得られたポリカーボネートの還元粘度は0.60、回収量は572g、収率は30%であった。結果を表1に示す。
Claims (7)
- 空冷または水冷還流カラムよりなる蒸留塔、撹拌装置および水冷コンデンサを備えた第一反応槽と、還流機能を有さない留出管、撹拌装置、ポリマー吐出口を備えた第二反応槽からなる二槽式反応装置を用いて下記式(1)
で表されるエーテルジオール残基を含んで成り、全ジオール残基中式(1)で表されるエーテルジオール残基が40〜100モル%を占めるポリカーボネートを炭酸ジエステルを重合原料として用いて溶融重縮合法により製造する際に、第一反応槽で生成した炭酸ジエステル由来のモノヒドロキシ化合物の留出量が理論留出量の60〜93%に達した後、第二反応槽へと反応液を送液することを特徴とするポリカーボネートの製造方法。 - エーテルジオールがイソソルビド、イソマンニド、またはイソイディッドであり、脂肪族ジオールがエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、または1,4-シクロヘキサンジメタノールである請求項2に記載のポリカーボネートの製造方法。
- 重合触媒として2,2-ビス(4-ヒドロキシルフェニル)プロパン二ナトリウム塩を使用することを特徴とする、請求項2または3に記載のポリカーボネートの製造方法。
- 炭酸ジエステルとしてジフェニルカーボネートを使用する請求項1〜4のいずれか1項記載のポリカーボネートの製造方法。
- 上記式(2)で表されるエーテルジオールとしてイソソルビドを使用する請求項2〜5のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
- 上記式(3)で表される脂肪族ジオールとして1,3−プロパンジオールまたは1,6−ヘキサンジオールを使用する請求項2〜6のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
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