JP5051970B2 - ニッケル、銅又は銀を含む基体表面のための処理液、その調製方法及び表面処理方法 - Google Patents

ニッケル、銅又は銀を含む基体表面のための処理液、その調製方法及び表面処理方法 Download PDF

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本発明は、ニッケル、銅又は銀を含む基体表面のための処理液、その調製方法及び表面処理方法に関する。より詳細には、無電解ニッケルめっき及び電気ニッケルめっき、銅及び銅合金、銀及び銀めっきのための六価クロムフリー変色防止・防錆処理液及びその処理方法に関する。
金属や樹脂等の表面の装飾や機能を付与する方法として無電解ニッケルめっき及び電気ニッケルめっきを行う必要があるが、めっき単独では耐変色性、耐食性が十分ではなく、めっき後に六価クロムを含むクロム酸処理が産業界で広範囲に採用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、近年、六価クロムが人体や環境に悪い影響を与える事が指摘され、六価クロムの使用を規制する動きが活発になってきている。
特開昭63−255822号公報 特開昭63−300040号公報 特開平5−327389号公報
本発明は、六価クロムを含有せず、人体や環境に悪い影響を与えない、無電解ニッケルめっき及び電気ニッケルめっき、銅及び銅合金、並びに銀及び銀めっきのための処理液であって、従来の六価クロム含有処理液と同等の耐変色性、耐食性を付与する処理液の提供を目的とする。
本発明は、無電解ニッケルめっき及び電気ニッケルめっき、銅及び銅合金、銅めっき及び銅合金めっき、銀及び銀めっき等を、三価クロムとリンの酸素酸を含む特定の組成の処理液を用いて処理することにより、上記課題を効率的に解決できるとの知見に基づいてなされたのである。
すなわち、本発明は、ニッケル、銅又は銀を含む基体表面のための処理液であって、0.01g/L以上の三価クロムと0.01g/L以上のリンの酸素酸を含み、かつ六価クロムを含まない前記処理液を提供する。
また、本発明は、前記処理液の調製方法であって、0.1g/L以上のリンの酸素酸の三価クロム塩を水溶液に加えることを含む前記方法を提供する。
さらに、本発明は、前記処理液にニッケル、銅又は銀を含む基体表面を接触させることを含む、前記基体表面の処理方法を提供する。
本発明によれば、上記特定の組成の処理液を用いてニッケル、銅又は銀を含む基体表面を処理すれば、従来の六価クロム処理液で処理したものに比較して同等以上の変色防止や耐食性が得られる。
本発明の処理液で処理する被処理物としては、ニッケル、銅又は銀を含む基体表面が挙げられる。具体的には、鉄、銅などの各種金属、これらの合金、あるいは亜鉛置換処理を施したアルミニウムなどの金属や合金、または各種薬品で活性化された樹脂等の板状物、直方体、円柱、円筒球状物など種々の形状の基体上に、常法により無電解ニッケルめっき又は電気ニッケルめっきを析出させたものが挙げられる。無電解ニッケルめっき又は電気ニッケルめっきを析出させる方法は、無電解ニッケルリンめっき浴、無電解ニッケルボロン浴、各種電気ニッケルめっき浴等を用いて処理するいずれの方法であってもよい。析出させるニッケルめっきの厚みは任意とすることができるが1μm以上、好ましくは5〜25μmとするのがよい。
また、前記被処理物の他に、銅及び銅合金、銅めっき及び銅合金めっき、銀及び銀めっき処理物を被処理物として使用してもよい。
本発明の処理液は、三価クロムとリンの酸素酸を含む。ここで、三価クロム源としては、塩化クロム、硫酸クロム、リン酸クロム、酢酸クロム等の三価クロム塩、及びクロム酸や重クロム酸塩等の六価クロムを、還元剤にて三価に還元した三価クロムが挙げられる。前記三価クロム塩は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。処理液中の三価クロムの濃度は、排水処理の観点からすると、できるだけ低濃度であるのが好ましいが、耐変色性、耐食性を考慮すると0.01g/L以上であるのが好ましく、より好ましくは0.1〜40g/Lであり、さらに好ましくは0.3〜10g/Lである。この低濃度範囲で三価クロムを用いると、排水処理、経済的にも有利である。
また、リンの酸素酸イオン源としては、リン酸、ピロリン酸、トリポリ燐酸、メタヘキサ燐酸等が挙げられる。また、本発明においては、前記酸素酸の塩を前記酸素酸イオン源として使用することもできる。前記酸素酸は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。リンの酸素酸イオンの濃度は、処理液中に0.01g/L以上であるのが好ましく、より好ましくは0.1〜50g/Lであり、0.3〜40g/Lであり、さらに好ましくは1〜30g/Lである。
例えば、本発明の処理液は、0.1g/L以上、好ましくは1〜20g/Lのリンの酸素酸の三価クロム塩を水溶液中に添加して調製することができる。
必要に応じて、三価クロムを安定させるために、シュウ酸等のモノカルボン酸、マロン酸、コハク酸等のジカルボン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸を添加してもよい。
なお、本発明の処理液のpHは0.5〜6であるのが好ましい。より好ましくは1〜5である。pHをこの範囲に調整するために、前記無機酸イオンを用いてもよく、また水酸化アルカリ、アンモニア水などのアルカリ剤を用いてもよい。
本発明の処理液の溶媒は水である。
本発明の処理方法においては、前記処理液にニッケル、銅又は銀を含む基体表面を接触させることを含む。例えば、無電解ニッケルめっき及び電気ニッケルめっき、銅及び銅合金、銀及び銀めっきを、例えば前記処理液に浸漬して処理を行う。この場合、処理温度は10〜100℃とするのが好ましく、より好ましくは10〜40℃である。浸漬時間は10〜600秒とするのが好ましく、より好ましくは30〜120秒である。上記以外の条件や処理操作は従来のクロム酸処理方法に準じて行うことができる。
(実施例1〜5)
鋼板に無電解ニッケルめっき(ディップソール株式会社製NP−1700)を厚さ5μmに施したもの(実施例1、2及び3)、銅板(実施例4)、及び銀板(実施例5)を表1に示す処理液に浸漬した。浸漬条件は表1に示すとおりである。また、pHは、実施例1〜3についてはリン酸で、実施例4及び5については水酸化ナトリウムで調整した。なお、残部は水である。
Figure 0005051970
(比較例1)
鋼板に無電解ニッケルめっき(ディップソール株式会社製NP−1700)を厚さ5μmに施したものを、六価クロムを含有するクロム酸処理液で処理した。クロム酸処理液は重クロム酸ソーダ2水和物(30g/L)を使用した。
(比較例2)
鋼板に無電解ニッケルめっき(ディップソール株式会社製NP−1700)を厚さ5μmに施しただけとした。
(比較例3)
銅板を、六価クロムを含有するクロム酸処理液で処理した。クロム酸処理液は重クロム酸ソーダ2水和物(30g/L)を使用した。
(比較例4)
銅版を未処理のままとした。
実施例1〜5、及び比較例1〜4で得られた無電解ニッケルめっき、銅板及び銀板の塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)による変色、耐食性結果及び恒温恒湿試験(60℃−90%)の結果を表2〜4に示す。
表2及び表4に示されるように、実施例の場合でも比較例1の従来のクロム酸処理と同等の耐変色性結果が得られた。また、表3に示されるように耐食性においても従来のクロム酸処理と同等の結果が得られた。
Figure 0005051970
Figure 0005051970
Figure 0005051970
本発明によれば、無電解ニッケルめっき及び電気ニッケルめっき、銅及び銅合金、銀及び銀めっきしたものに上記処理液を施すことによりクロム酸処理を施したのと同等の耐変色性に加え耐食性を合わせもつ。さらに、三価クロムが低濃度であるため、排水処理に有利であり、経済的にも優れているために、今後いろいろな分野で利用されることが期待できる。

Claims (3)

  1. 無電解ニッケルめっき若しくは電気ニッケルめっきを施した基体表面のための処理液であって、0.1〜40g/Lの三価クロムを供給するリン酸クロムと、0.3〜40g/Lのリンの酸素酸イオンと、前記処理液のpHを調整するためのリン酸又は水酸化ナトリウムとを含み、残部が水である六価クロムを含まない前記処理液。
  2. 請求項1記載の処理液の調製方法であって、0.1g/L以上のリンの酸素酸の三価クロム塩を水溶液に加えることを含む前記方法。
  3. 請求項1記載の処理液に、無電解ニッケルめっき若しくは電気ニッケルめっきを施した基体表面を接触させることを含む、前記基体表面の処理方法。
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