JP5046732B2 - マグネットローラの製造金型 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機やレーザビームプリンタ等の磁気ブラシ現像ローラとして用いられ、樹脂磁石材料で形成されマグネットローラの製造金型に関する。
従来、この種のマグネットローラは、周面に複数の磁極部を有する。樹脂磁石材料で形成されたマグネットローラの成形には、溶融した樹脂磁石材料が注入されるキャビティの周囲位置に、配向用磁力線の起磁極と終磁極からなる磁極対を配置した金型が用いられる。このようなマグネットローラの成形方法が引用文献1に開示されている。
図6は、従来の金型により成形されたマグネットローラの正面図、及び該マグネットローラの現像極と搬送極との磁束密度を示すグラフである。図6(a)はマグネットローラ101の正面図である。図6(b)は図6(a)に対応して示したマグネット部位101aの現像極S1における長手方向の磁束密度分布を示すグラフである。すわなち、マグネット部位101aの端部101a1が図6(b)の横軸の0の位置と対応している。
マグネットローラ101は、4つの磁極を有する円筒形状のマグネット部位101aと、マグネット部位101aの両端部に設けられた軸101b、101cを有する。
従来の成形金型は、マグネットローラ101の長手方向の磁力が均一に着磁されるように配向用の磁極対とキャビティとの距離は、長手方向において一定の距離となっている。そのため、従来の成形金型により成形されたマグネットローラ101は、現像領域の長手方向に均一な磁束密度を有し、現像領域A1から外側の両端部に向かっては自然に磁束密度が低下するものとなる。
特開昭64−64208号公報
しかしながら、図6(b)に示すような磁束密度分布のマグネットローラ101を使用した場合、現像極の両端部において、現像剤を現像担持体方向に引き付ける力が弱い。このため、印刷したときに記録媒体の両端部、すわなち、現像領域の両端部に現像剤が付着してしまう画質不良を発生することがあった。
また、図6(b)に示すような磁束密度分布のマグネットローラ101を使用した場合、搬送極の非現像領域A2における磁束密度分布はマグネットローラの端部においても0[mT]とならない。すわなち、搬送極の非現像領域A2における磁束密度分布は緩やかに磁束密度が低下するものとなっていた。このため、従来のマグネットローラは、現像担持体上の現像領域A1の両端部に必要量以上の現像剤を汲み上げ、搬送してしまう場合があった。このようにして汲み上げられて搬送された必要量以上の現像剤は、上述したように現像領域A1の両端部にて現像担持体に引きつけておくことができず、画質不良を発生することがあった。
この課題を解決するために、マグネットローラのマグネット部位を現像領域よりも十分に長くする方法が考えられるが、材料費が増えることによりマグネットローラのコストアップの要因となる。
そこで本発明は上記課題に鑑み、記録媒体の両端部に現像剤が付着してしまう画質不良を抑制することができるマグネットローラの製造金型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の電子写真装置用のマグネットローラの製造金型は、樹脂磁石材料が注入されるマグネット部位用キャビティが形成されており、マグネット部位用キャビティに注入された樹脂磁石材料を、現像剤を搬送する搬送極として着磁するための搬送極用磁石と、搬送極により搬送されてきた現像剤を飛翔させる現像極として着磁するための現像極用磁石とを備えているマグネットローラの製造金型において、現像極用磁石の長手方向の寸法は、マグネット部位用キャビティの長手方向の寸法以上であり、マグネット部位用キャビティと現像極用磁石との間であってマグネット部位用キャビティの両端部に対応する位置に磁性体を有し、搬送極用磁石の長手方向の寸法は、マグネット部位用キャビティの長手方向の寸法よりも短いことを特徴とする。
本発明のマグネットローラの製造金型にて製造されたマグネットローラは、搬送極の各非現像領域に磁束密度が0[mT]となる点を有しているため、現像領域の両端部に必要量以上の現像剤を汲み上げ、搬送されてしまうことがない。また、現像極における各非現像領域の磁束密度が現像極における現像領域の磁束密度よりも高いため、現像領域の両端部にて現像剤を引きつけておくことができる。これらにより、本発明のマグネットローラの製造金型にて製造されたマグネットローラは、現像領域の両端部の画像不良を抑制することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本実施形態の現像装置の模式的な側断面図を示す。
現像容器17内に現像剤19が収納され、現像剤支持体としての回転駆動される現像剤担持体15が設けられている。この現像剤担持体内には後述する本発明のマグネットローラ1が内装固定されている。
マグネットローラ1は電子写真装置用のものであり、その磁極の構成は、現像極S1、層厚規制極N1、搬送極S2、回収磁極N2となっている。なお、極性はS極がN極になっても構わない。
マグネットローラ1の現像剤の層厚を規制するN1極に対向する位置には現像剤の層厚を規制するブレード18が設けられている。電源16は、現像剤担持体15と感光ドラムの間に電圧を印加するためのものである。
ここで、現像装置の動作について説明する。現像剤19は、現像容器内に貯蔵されていて、マグネットローラ1の搬送極S2極によって現像剤担持体15上へと引き寄せられる。現像剤担持体15上の現像剤は、現像剤担持体15の回転による摩擦で電荷を与えられ、現像剤の層厚を規制するブレード18の位置まで搬送される。現像剤は、ブレード18と層厚規制極N1極との間に生ずる磁界と、ブレード18と現像剤担持体15との間隙によりある一定の厚みに規制される。現像剤担持体15は、さらに回転して感光ドラム14と対向する。感光ドラム15と対向した現像剤は、現像極S1の磁力によって穂立ちし、感光ドラム14上の静電潜像と現像剤担持体15との間に印加される交番電界の作用によって、飛翔し、潜像電荷のあるところだけに付着する。現像に使われなかった残りの現像剤担持体15上の現像剤は、さらに現像剤担持体15の回転と回収磁極N2極によって、現像容器17内へと回収される。
次に、本実施形態のマグネットローラの長手方向における現像極及び搬送極の磁束密度分布について説明する。
図2は、本実施形態のマグネットローラの正面図、及び該マグネットローラの現像極と搬送極との磁束密度を示すグラフである。
マグネットローラ1は、4つの磁極を有する円筒形状のマグネット部位1aと、マグネット部位1aの両端部に設けられた軸1b、1cを有する。
本実施形態のマグネット部位1aにおける現像極S1、搬送極S2の長手方向の磁束密度分布について図2を参照して説明する。
図2(a)はマグネットローラ1の正面図であり、図2(b)は図2(a)に対応して示したマグネット部位1aの現像極S1における長手方向の磁束密度分布を示すグラフである。すわなち、マグネット部位1aの端部1a1が図2(b)の横軸の0の位置と対応し、端部1a2が磁束密度dの右側の端部に対応している。
マグネット部位1aの現像極S1、搬送極S2のそれぞれには、中央部に現像領域A1が形成され、現像領域A1の両側に非現像領域A2が形成されている。現像領域A1は現像に寄与する領域であり、非現像領域A2は現像に寄与しない領域である。マグネットローラ1の形状は、電子写真装置の印刷速度や紙サイズ等の性能により決定される。このため、特に限定されないが、通常は、マグネット部位1aの径はφ6以上、φ20[mm]以下、全長は200[mm]以上400[mm]以下の範囲に設計される。
まず、現像極S1の長手方向の磁束密度分布について説明する。
現像極S1における現像領域A1での磁束密度p2は一様な値となっている。これに対して非現像領域A2では、現像領域A1における磁束密度p2よりも大きい磁束密度の値p1、p3を有する。最大磁束密度p1、p3は、磁束密度p2に対して1[mT]以上10[mT]以下の範囲内である。
従来のマグネットローラの現像極の磁束密度分布は、現像領域A1から非現像領域A2に向けて緩やかに低下するような分布であった。つまり、従来のマグネットローラは、現像領域A1の両端部における現像担持体15方向への現像剤の引き付け力が弱い。このため、印刷したときに、現像領域A1の両端部にて現像担持体15に引きつけておくことができなかった現像剤が記録媒体の両端部に付着してしまい、画質不良を発生することがあった。
これに対して本実施形態のマグネットローラ1の現像極S1は、非現像領域A2に最大磁束密度p1、p3を有するような磁束密度分布としている。つまり、現像領域A1の両端部における現像担持体15方向への現像剤の引き付け力を高めている。このため、印刷したときに、現像領域A1の両端部にて現像担持体15に引きつけておくことができ、現像剤が記録媒体の両端部に付着してしまうといった画質不良の発生を防止することができる。
なお、最大磁束密度p1、p3が1[mT]より小さい場合には、従来のマグネットローラと同様の磁束密度分布となるため、現像領域A1の両端部にて画質不良が発生する可能性がある。一方、最大磁束密度p1、p3が10[mT]より大きい場合には、現像極S1以外の他の磁極S1、S2、N2の両端部に影響を及ぼしてしまい、他の磁極S1、S2、N2の両端部にて磁束密度不足を発生させてしまう場合がある。よって、非現像領域S2における最大磁力p1、p3は、現像領域A1における磁力p2に対して1[mT]以上10[mT]以下とするのが好ましい。
次に、搬送極S2の長手方向の磁束密度分布について図2を参照して説明する。
図2(c)は図2(a)に対応して示したマグネット部位1a長手方向の磁束密度分布を示すグラフである。すわなち、マグネット部位1aの端部1a1が図2(c)の横軸の0の位置と対応している。
現像領域A1における搬送極S2の磁束密度p5は一様である。これに対し、現像領域A1の両側における非現像領域A2では磁束密度p6から点p4、p6で示す0[mT]まで急激に低下している。そして、点p4、p6よりも外側に位置する領域では搬送極S2は全く磁化されておらず、磁束密度は0[mT]である。
従来のマグネットローラは、搬送極の非現像領域A2における磁束密度分布はマグネットローラの端部においても0[mT]とならず、緩やかに磁束密度が低下するような磁束密度分布となっていた。このため、従来のマグネットローラは、現像担持体15上の現像領域A1の両端部に必要量以上の現像剤を汲み上げ、搬送されてしまう場合があった。このようにして汲み上げられて搬送された必要量以上の現像剤は、上述したように現像領域A1の両端部にて現像担持体15に引きつけておくことができず、画質不良を発生することがあった。
一方、本実施形態のマグネットローラ1は現像領域A1の両側における非現像領域A2では点p4、p6で示す0[mT]まで急激に低下するような磁束密度分布を持たせている。これにより、現像担持体15上の現像領域A1の両端部に必要量以上の現像剤を汲み上げ、搬送されてしまうことがない。このため、本実施形態のマグネットローラ1は画質不良の原因となる余剰の現像剤が搬送されるのを防止することができる。
以上のように、本実施形態のマグネットローラ1は、搬送極S2にて現像担持体15上の現像領域A1の両端部に必要量以上の現像剤を汲み上げ、搬送してしまうことがない。さらに、現像極S1では、現像領域A1の両端部の現像剤を現像担持体15上に引きつけておくことができる。このため、印刷したときに、現像剤が記録媒体の両端部に付着してしまうといった画質不良の発生を防止することができる。
図3に本実施形態のマグネットローラ1の現像領域における表面磁束密度の分布を示す。符号10、11、12、13はそれぞれ磁極S1、N1、S2、N2の各表面磁束密度の分布を表している。なお、本実施形態は一例として合計4極の磁極により構成されたマグネットローラを示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、3極以上8極以下まで可能である。現像担持体上での磁束密度も特に限定されないが、通常、30[mT]以上120[mT]以下の範囲に設計される。
マグネットローラ1は、60[質量%]以上95[質量%]以下の磁性粉と、5[質量%]以上40[質量%]以下の樹脂バインダとを主成分としたものが用いられる。磁性粉としてはバリウムまたはストロンチウムのうち少なくとも一種を含むフェライトが用いられる。また、樹脂バインダとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアセタールおよび変性ポリフェニレンエーテルなどの高流動性熱可塑性樹脂が用いられる。これらの磁性粉と樹脂バインダの組合せは、電子写真装置に要求される磁力特性に応じて最適なものを適宜選定することができる。
次に本発明に係るマグネットローラの製造方法、及びマグネットローラを製造するための金型について説明する。
図4は、本実施形態のマグネットローラを成形するための製造金型の長手方向の断面図である。また、図5は、図4のA−A線における断面図である。
本発明のマグネットローラの金型20は、キャビティ2が固定側型板6と可動側型板8により形成される。固定側型板6は固定側取付板5に取り付けられ、可動側型板8は可動側取付板7に取り付けられている。固定側取付板5と固定側型板6とにはスプルーブッシュ9が取り付けられている。キャビティ2は、マグネット部位1aを形成するためのマグネット部位用キャビティ2aと、軸1b、1cを形成するための軸用キャビティ2b、2cとを有する。射出成形機により溶融された樹脂磁石材料は、スプルーブッシュ9を介してキャビティ2に注入される。
可動側型板8内には、キャビティ2内の溶融した樹脂磁石材料を配向及び着磁するための現像極用磁石3a、3bが内蔵されている。現像極用磁石3a、3bはキャビティ2に対して0.5[mm]以上10[mm]以下の距離に配置されている。
現像極用磁石3aはマグネット部位1aを現像極S1として着磁するための永久磁石である。つまり、現像極用磁石3aは現像極S1の現像領域A1及び各非現像領域A2に対応する位置に配置されている。また、現像極用磁石3aの長手方向の寸法は、現像領域A1及び各非現像領域A2の長手方向の寸法の総和以上、あるいはマグネット部位用キャビティ2aの長手方向長さ以上となるようにするのが好ましい。なお、本実施形態では、現像極用磁石3aの長手方向の寸法は、現像領域A1及び各非現像領域A2の長手方向の寸法の総和と等しい。換言すれば、本実施形態の現像極用磁石3aの長手方向の寸法は、図4に示すようにマグネット部位用キャビティ2aの長手方向長さと同じ寸法としている。
マグネット部位用キャビティ2aと現像極用磁石3aとの間であって各非現像領域A2に対応する位置には磁性体4がそれぞれ配置されている。すわなち、各磁性体4は、現像極用磁石3aの両端部に配置されている、あるいはマグネット部位用キャビティ2aの両端部に対応する位置に配置されている。このような位置に磁性体4を設けることにより、現像極S1に最大磁束密度p1、p3となる領域が形成される。
マグネットローラの寸法がφ6[mm]以上φ20[mm]以下の場合には、現像極用磁石3aの寸法は、通常、径の法線方向に並べることが可能な1.0[mm]以上5.0[mm]以下の幅とするのが好ましい。
磁性体4の幅(長手方向の寸法)も、現像極用磁石3aの幅以下に設計される。より具体的には、磁性体4の寸法は、厚み0.1[mm]以上2.0[mm]以下、幅1.0[mm]以上5.0[mm]以下である。このような寸法の磁性体4は現像極用磁石3aの端面から10[mm]の領域に設けられている。
なお、磁性体4の厚みが0.1[mm]より小さい場合には、現像極用磁石3aの両端部と中央部の磁力差が小さくなってしまい現像極S1に最大磁束密度p1、p3となる領域が形成されない。また、磁性体4の厚みが2.0[mm]より大きい場合には、磁場の損失が大きくなり、また、現像極用磁石3aとキャビティとの距離が遠く、全体の磁場の印加が弱くなるため、好ましくない。
なお、磁性体4は、現像領域A1の中央部の磁束密度に対して1[mT]以上10[mT]以下となる磁束密度の最大値を各非現像領域A2に発生させるものであれば、どのような配置位置及び寸法が選択されるものであってもよい。
搬送極用磁石3bはマグネット部位1aを搬送極S2として着磁するための永久磁石である。つまり、搬送極用磁石3bは、現像領域A1に対応する位置に配置されている。搬送極用磁石3bの長手方向の寸法は、現像領域A1の長手方向の寸法以上とするのが好ましい。さらに、搬送極用磁石3bの長手方向の寸法は、現像極用磁石3aの長手方向の寸法より短い、あるいはマグネット部位用キャビティ2aの長手方向の寸法より短いものが好ましい。本実施形態では、搬送極用磁石3bの長手方向の寸法は、現像領域A1の長手方向の寸法と同じとしている。
搬送極用磁石3bの寸法も、マグネットローラの寸法がφ6[mm]以上φ20[mm]以下の場合には、1.0[mm]以上5.0[mm]以下の幅とするのが好ましい。
層厚規制極N1及び回収磁極N2のマグネット部位を着磁するための磁石も搬送極用磁石3bと同様の構成でもよい。
現像極用磁石3a、3bとして、長手方向に複数の磁石を並べて使う場合は、継鉄等で繋いだものでも良い。
現像極用磁石3a、3bとしてはサマリウムコバルト磁石やネオジ系磁石などの希土類磁石が使用できる。また、固定側型板6、可動側型板8としてはオーステナイト系ステンレス鋼やベリリウム銅、アルミなどの非磁性金属などが使用される。磁性体4としては、良好な透磁性を有する材料であればよく、SS41等の軟鉄、SUS410等のステンレススチール、Fe−Co合金(パーメンジュール)などが使用される。
本実施形態のマグネットローラ1は、以上のような構成の金型20を用いて射出成形により成形される。
不図示の射出成形機により溶融された樹脂磁石材料は、スプルーブッシュ9を介してキャビティ2に注入される。マグネット部位用キャビティ2aに注入された溶融した樹脂磁石は、現像極用磁石3a、3bにより配向及び着磁される。マグネット部位用キャビティ2aにおける現像極S1の両端部は、現像極用磁石3aの磁場が磁性体4を伝わるため、両端部を除く領域よりも強い磁場により配向及び着磁される。すわなち、現像極S1に最大磁束密度p1、p3となる領域が形成される。一方、マグネット部位用キャビティ2aにおける搬送極S2の両端部は、搬送極用磁石3bがマグネット部位用キャビティ2a、すわなち、マグネット部位1aより短いため、磁場が印加されず、0[mT]まで低下する領域が形成される。
以上のように着磁がなされた樹脂磁石が固化した後、金型を開き、成形品を取り出す。
本実施形態の製造方法により製造されたマグネットローラは、マグネットローラのマグネット部位を現像領域よりも十分に長くするものでないため、コストアップを伴うものではない。
[実施例]
図4及び図5に示す金型20を用いて、外径がφ9.5で全長250[mm]のマグネットローラ1を成形した。マグネット部位1aの長さは220[mm]、で現像領域域A1の長さは210[mm]である。
現像極用磁石3a、3bは、最大エネルギー積が278.5[kJ/m3]のネオジ系磁石を用いた。現像極S1を着磁する現像極用磁石3aの長さは、マグネットローラ1のマグネット部位1aと同じで220[mm]とし、現像極用磁石3aとキャビティ2との距離は、3.0[mm]とした。
マグネットローラ1の現像領域A1より外側の10[mm]を着磁する現像極用磁石3aの端面から10[mm]の位置に磁性体4を取り付けた。磁性体4の寸法は厚み0.5[mm]×幅1.5[mm]であり、SUS410製である。
また、現像極S1に対向する搬送極を着磁する永久磁石S2の長さは、現像領域A1と同じ長さで210[mm]とした。
射出する樹脂磁石材料は、フェライトを約90[質量%]、バインダとしてポリアミド6を約10[質量%]を主成分とするものを用いた。
主要な成形条件としては、金型温度を120℃、樹脂温度300℃、射出時間4sec、保圧50MPaで成形を行った。
この方法によって得られたマグネットローラ1の長手方向の磁束密度分布は以下のとおりである。現像極S1の中央部における磁束密度は80[mT]である。現像領域A1の外側の両端部0〜10[mm]の間には、現像領域A1の中央部の磁束密度80[mT]よりも最大磁束密度値が5[mT]大きい領域が形成された。
また、搬送極S2の磁束密度分布は、現像領域A1の端部から急に低下し、マグネット部位1aの両端から5[mm]の位置に0[mT]点を有するものとなった。
このようなマグネットローラ1を現像装置に装着して、印刷したところ、記録媒体の端部に画像不良のない、良好な画像が得られた。
[比較例1]
現像極S1に対向する搬送極S2を着磁する搬送極用磁石3bの長さは、マグネット部位1aと同じ長さで220[mm]としたこと以外は、上述の実施例と同様の射出成形用金型、成形材料、を用いて、同仕様のマグネットローラを成形した。
この方法によって得られたマグネットローラの長手方向の磁束密度分布は以下のとおりである。現像極S1の中央部における磁束密度は80[mT]である。現像領域A1の外側の両端部から10[mm]の間には、現像領域A1の中央部の磁束密度80[mT]よりも最大磁束密度値が5[mT]大きい領域が形成された。
一方、搬送極S2の磁束密度分布は、マグネット部位1aの両端部に向かって自然に磁束密度が低下しているが、0[mT]の点はなかった。このマグネットローラを現像装置に装着して、印刷したところ、記録媒体の両端部に現像剤が付着する画像不良が発生した。
[比較例2]
金型20が現像極用磁石3aの両端部に磁性体4を備えないこと以外は、上述の実施例と同様の射出成形用金型、成形材料を用いて、同仕様のマグネットローラを成形した。
この方法によって得られたマグネットローラの長手方向の磁束密度分布は以下のとおりである。
この方法によって、得られたマグネットローラは、現像極S1の中央部における磁束密度は80[mT]であり、A1の外側の両端部の磁束密度は上述した実施例のように80[mT]以上の最大磁束密度値を有することなく自然に低下していた。
一方、搬送極S2の磁束密度分布は、現像領域A1の端部から急に低下し、マグネット部位1aの両端から5[mm]の位置に0[mT]点を有するものとなった。
このマグネットローラを現像装置に装着して、印刷したところ、記録媒体の両端部に現像剤が付着する画像不良が発生した。
表1に上記した実施例と比較例1、2の結果をまとめる。
Figure 0005046732
本発明の一実施形態における現像装置の模式的な側断面図を示す。 本発明のマグネットローラの正面図、及び該マグネットローラの現像極と搬送極との磁束密度分布を示すグラフである。 本発明のマグネットローラの現像領域における表面磁束密度の分布を示す。 本発明のマグネットローラを成形するための金型の長手方向の断面図である。 図4のA−A線における断面図である。 従来の金型により成形されたマグネットローラの正面図、及び該マグネットローラの現像極と搬送極との磁束密度を示すグラフである。
符号の説明
1 マグネットローラ
19 現像剤
1 現像領域
2 非現像領域
S1 現像極
S2 搬送極

Claims (3)

  1. 樹脂磁石材料が注入されるマグネット部位用キャビティが形成されており、前記マグネット部位用キャビティに注入された前記樹脂磁石材料を、現像剤を搬送する搬送極として着磁するための搬送極用磁石と、前記搬送極により搬送されてきた前記現像剤を飛翔させる現像極として着磁するための現像極用磁石とを備えているマグネットローラの製造金型において、
    前記現像極用磁石の長手方向の寸法は、前記マグネット部位用キャビティの長手方向の寸法以上であり、
    前記マグネット部位用キャビティと前記現像極用磁石との間であって前記マグネット部位用キャビティの両端部に対応する位置に磁性体を有し、
    前記搬送極用磁石の長手方向の寸法は、前記マグネット部位用キャビティの長手方向の寸法よりも短いことを特徴とするマグネットローラの製造金型。
  2. 樹脂磁石材料が注入されるマグネット部位用キャビティが形成されており、前記マグネット部位用キャビティに注入された前記樹脂磁石材料を、現像剤を搬送する搬送極として着磁するための搬送極用磁石と、前記搬送極により搬送されてきた前記現像剤を飛翔させる現像極として着磁するための現像極用磁石とを備えている、マグネットローラの製造金型において、
    前記現像極用磁石の長手方向の寸法は、前記マグネット部位用キャビティの長手方向の寸法と同じであり、
    前記マグネット部位用キャビティと前記現像極用磁石との間であって前記現像極用磁石の両端部に配置された磁性体を有し、
    前記搬送極用磁石の長手方向の寸法は、前記現像極用磁石の長手方向の寸法より短いことを特徴とするマグネットローラの製造金型。
  3. 樹脂磁石材料が注入されるマグネット部位用キャビティが形成されており、前記マグネット部位用キャビティに注入された前記樹脂磁石材料を、現像剤を搬送する搬送極として着磁するための搬送極用磁石と、前記搬送極により搬送されてきた前記現像剤を飛翔させる現像極として着磁するための現像極用磁石とを備えている、マグネットローラの製造金型において、
    前記金型は、前記搬送極及び前記現像極に、現像に寄与する領域である現像領域と、前記現像領域の両側に配置された、現像に寄与しない領域である非現像領域とを形成するものであり、
    前記現像極用磁石は前記現像領域及び前記各非現像領域に対応する位置に配置され、前記現像極用磁石の長手方向の寸法は前記現像領域及び前記各非現像領域の長手方向の寸法の総和以上であり、
    前記マグネット部位用キャビティと前記現像極用磁石との間であって前記各非現像領域に対応する位置に配置された磁性体を有し、
    前記搬送極用磁石は前記現像領域に対応する位置に配置されており、前記搬送極用磁石の長手方向の寸法は前記現像領域の長手方向の寸法以上かつ前記現像極用磁石の長手方向の寸法より短いものであることを特徴とするマグネットローラの製造金型。
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