JP5046630B2 - 光電変換素子および色素増感太陽電池 - Google Patents

光電変換素子および色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は色素増感太陽電池などの太陽電池、光センサ、撮像素子等に使用可能な光電変換素子に関するものである。
太陽電池や光センサ、撮像素子等に広く用いられる光電変換素子として、光電変換部を有する一対の支持体を、接着剤(熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂など)や熱可塑性樹脂などの有機高分子、またはガラスペーストなどの無機材料を用いて接合した(以下、この接合部分を接合部と呼ぶ)構成の素子が知られている。
具体的には、色素増感太陽電池において一対の支持体の周縁部を接合したもの(例えば特許文献1参照)や、シリコン薄膜太陽電池モジュールにおいて一対の支持体全面を接合したもの(例えば特許文献2参照)などが知られており、上記光電変換素子の接合部には、アイオノマー樹脂、エポキシ樹脂、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)などの有機高分子が広く用いられている。
ところが、一般的に有機高分子は紫外光によって劣化することが知られている。
光電変換素子において接合部が劣化すると、接合部にクラックが生じたり、支持体間の接合が弱まることにより、素子内部と外部の隔離が行なわれなくなることがある。
さらにモジュール化された光電変換素子においては、ユニットセル(1つ1つの光電変換単位素子)間の分離が行なわれなくなるという問題を起こすおそれがある。
特に色素増感太陽電池において接合部が劣化すると、支持体間に挟持されている溶媒の揮発や素子外部からの水分の浸入、および/またはユニットセル間の電解質の移動などが起きて、光電変換効率を著しく低下させてしまうという問題がある。
そこで従来、光電変換素子の支持体全面に紫外光を防ぐ部材(以下、この従来構造の紫外光防止部材をUVカット用部材という)を配置することにより、接合部の劣化を防止する方法(以下、UVカット構造またはUVカット方法という)が提案されてきた(例えば特許文献3参照)。
特開2006−12673号公報 特開2004−179560号公報 特開2003−282163号公報
しかしながら、従来のUVカット方法によれば、接合部へ入射する紫外光が抑制されると共に、光電変換部(例えば色素増感太陽電池においては、色素を吸着した多孔質半導体からなる第1電極と、第1電極と対向配置された第2電極と、第1電極と第2電極とに挟持された電解質とからなる)に入射する紫外光も抑制されるので、発電に寄与しうる光の一部が無駄になる(光電変換効率が低下する)という問題があった。
よって本発明は、上記従来の問題点を解決することを目的とする。具体的には、接合部に入射する紫外光による接合部強度の低下を抑制した光電変換素子を提供することを目的とする。
さらに本発明は、接合部強度の低下を抑制しつつ、光電変換部に入射する紫外光の有効利用を図ることによって、光電変換効率の低下を抑制した光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明の光電変換素子は、光電変換部を有する一対の支持体と、該一対の支持体を接合する接合部と、該接合部および前記光電変換部に入射する紫外光によって、前記接合部が劣化することを防止する劣化防止手段とを具備する光電変換素子である。
また、本発明の光電変換素子は、前記光劣化防止手段が前記接合部が紫外光によって劣化することを防止する光劣化防止手段を具備する光電変換素子である。
また、本発明の光電変換素子は、光劣化防止手段が前記接合部に入社する紫外光を前記光電変換部に入射する紫外光よりも減少させる紫外光抑制手段を含む光電変換素子である。
さらに、本発明の色素増感太陽電池は、色素を吸着した多孔質半導体からなる第1電極と、第1電極と対向配置された第2電極と、第1電極と第2電極とに挟持された電解質とからなる光電変換部と、光電変換部を有し、少なくとも一方が受光面となる一対の支持体と、一対の支持体を接合する接合部と、接合部の受光面側に平面視的に少なくとも一部が重なって配置されている紫外光抑制手段を具備する色素増感太陽電池である。
本発明によれば、接合部および光電変換部に入射する紫外光によって接合部が劣化することを防止する劣化防止手段を設けることにより、接合強度の低下を抑制した光電変換素子を得ることができる。
また、本発明によれば、接合部が、光電変換部に入射する紫外光と同一強度の紫外光によって劣化することを防止する光劣化防止手段を設けることにより、接合強度の低下を抑制した光電変換素子を得ることができる。
また、本発明によれば、接合部に入射する紫外光を光電変換部に入射する紫外光よりも減少させる紫外光抑制手段を設けることにより、光電変換部に入射する紫外光が抑制されることによる光電変換効率の低下を抑えることができると共に、接合強度の低下を抑制した光電変換素子を得ることができる。
さらに本発明によれば、接合部の受光面側に平面視的に少なくとも一部が重なって配置されている紫外光抑制手段を設けることにより、光電変換部に入射する紫外光が抑制されることによる光電変換効率の低下を抑えることができ、かつ、接合強度の低下による光電変換効率の経時変化を起こしにくい色素増感太陽電池を得ることができる。
以下、本発明の光電変換素子の実施の形態を色素増感太陽電池に実施した場合について図面と共に説明する。
図1は本発明の光電変換素子を色素増感太陽電池に実施した場合の断面概略図である。
この場合、「太陽電池」とは光電変換素子を備え、太陽光などの外光を電力に変換する目的で構成された装置をいう。
この光電変換素子(色素増感太陽電池)100は、第1支持体1と、第1支持体1上に形成された集電電極3と、集電電極3上に形成された多孔質半導体に色素を吸着してなる第1電極2aと、第1支持体1と対向配置された第2支持体4と、第2支持体4上に形成された第2電極5と、上記一対の支持体を接合する接合部7と、それら一対の電極に挟持された電解質6とからなる。
なお、光電変換素子100に入射する外光を符号103を付けて示す。よって、光電変換素子100の受光面は第1支持体1側となる。
この光電変換素子100における光電変換部とは、第1電極2aと電解質6とが平面視的に(いずれかの支持体上に投影した状態において)重なった領域なので、この場合の「接合部および光電変換部に入射する紫外光」とは、「接合部7の受光面側界面に入射する紫外光(図1中に符号101を付けて示す)」および「第1電極2aの受光面側界面に入射する紫外光(図1中に符号102を付けて示す)」のことである。
ここで本発明者らは、「接合部および光電変換部に入射する紫外光によって、接合部が劣化することを防止する」手段を以下の2種類に分類することを考えた。
第1の手段は、接合部自体に紫外光によって劣化することを防止する手段を施すことである。
第2の手段は、接合部に入射する紫外光(図1において符号101で示す)を光電変換部(図1において符号102で示す)に入射する紫外光よりも減少させる手段を施すことである。
ここで、一般的な光電変換素子においては接合部に入射する紫外光と光電変換部に入射する紫外光の強度はほとんど同一であると考えられることから、上記第1の手段のうち、接合部が光電変換部に入射する紫外光と同一強度の紫外光によって劣化することを防止する手段を特に「光劣化防止手段」と定義する。
また、上記第2の手段を「紫外光抑制手段」と定義し、上記第1の手段と第2の手段を包含する手段を「劣化防止手段」と定義した。
なお、ここでいう「劣化防止手段」および「光劣化防止手段」とは、この手段を講じないと考えた場合に比べて接合部の劣化が起こりにくく(および/または劣化の進行が遅く)なると見なされる手段をいい、劣化が完全に起こらないということではない。
劣化防止手段の具体例としては、外光をあらかじめ光ファイバ、マイクロレンズ、回折格子等で、集光・屈折・分光等の光学的処理を行い、この処理光を光電変換素子に照射することで、接合部への紫外光の入射を抑制する手段や、接合部を含む領域を入射光方向と交差する方向に分割し、入射光側に無機物のみ、または含有有機物が体積比50%未満の有機無機混合材料からなる領域を配置し、非入射光側に有機物のみ、または含有無機物が体積比50%未満の有機無機混合材料からなる領域(この場合、ここが接合部と見なされる)を配置することで、接合部への紫外光の入射を抑制する手段、または接合部を形成する材料(例えばアイオノマー樹脂、エポキシ樹脂、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)などの有機高分子を含み、熱可塑性・熱硬化性・光硬化性のいずれかを持つ材料)に、ヒドロキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤や無機材料(ガラスやセラミックなど)を混合する方法、または接合部を紫外線吸収性官能基を持つモノマーからなる有機高分子を用いて形成する手段などを挙げることができる。なお、これらの手段を2種以上組み合わせてもよい。
これらのうち、中ほどの手段(接合部を含む領域を入射光方向と交差する方向に分割し、入射光側に無機物のみ、または含有有機物が体積比50%未満の有機無機混合材料からなる領域を配置し、非入射光側に有機物のみ、または含有無機物が体積比50%未満の有機無機混合材料からなる領域を配置することで、接合部への紫外光の入射を抑制する手段)を紫外光抑制手段の具体例として挙げることができ、後半の手段(接合部を形成する材料にヒドロキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤や無機材料(ガラスやセラミックなど)を混合する手段、または接合部を紫外線吸収性官能基を持つモノマーからなる有機高分子を用いて形成する手段)を光劣化防止手段の具体例として挙げることができる。
以下、上記劣化防止手段のうち、紫外光抑制手段について更に詳しく説明する。
まず、本発明の第1の実施形態(以下「実施形態1」)を、図2〜図8を用いて説明する。
<実施形態1>
図2〜図8に示す光電変換素子200,300,400,500,600,700,800は、色素増感太陽電池からなるユニットセル201,202を直列接続した色素増感太陽電池モジュールである。なお、ここで接合部7はその機能上、ユニットセル201,202の間を分割・接合する素子間接合部7aと、一対の支持体1,4の周縁部を封止・接合する周縁接合部7bとに分類される
まず、図2に示す光電変換素子200について説明する。
光電変換素子200は、ガラスなどの透明材料からなる第1支持体1上に、集電電極3(フッ素をドープした酸化スズを用いることが一般的である)を分割形成し(長方形、すなわちストライプ状であることが一般的だが、正方形など他の形状であってもよい)、さらに色素を吸着した多孔質半導体からなる第1電極2a、多孔質絶縁層9(酸化ジルコニウム粒子を用いることが一般的である)、第2電極5(カーボンペーストまたは白金含有金属ペーストを用いることが一般的である)を順次積層し、これと第2支持体4と(ガラスまたはポリマーフィルムを用いることが一般的である)を、接合部7(市販の熱可塑性樹脂、または接着剤を用いることが一般的である)によって接合したものである。
ここで、第1支持体1と第2支持体4との接合前に電解液(ヨウ素化合物をアセトニトリルなどの溶媒に溶解したものを用いることが一般的である)を上記第1電極2a/多孔質絶縁層9/第2電極5の積層物上に塗布、含浸させておくか、または第1支持体1と第2支持体4との接合後に、両支持体の間隙に電解液を注入して電解質6を形成する。
また、一方のユニットセル201(上記集電電極3/第1電極2a/多孔質絶縁層9/第2電極5の積層物と電解質6とからなる発電単位素子)の第2電極5を延長し、他方のユニットセル202の集電電極3と電気的に接続することによりモジュール化している。ここで、一対の支持体1,4の少なくとも一方が透明である必要があり、この透明支持体側が光電変換素子200における受光面側(外光を103で示す)となる。
さらに光電変換素子200には、接合部7に入射する紫外光を第1電極2aに入射する紫外光よりも減少させるための紫外光抑制手段8が設けられている。この紫外光抑制手段8は接合部7の受光面側に形成された層状領域である。
次に、図3に示す光電変換素子300について説明する。
光電変換素子300は、紫外光抑制手段8と第1電極2aとが側面の一部を接して形成されている点、およびこれに伴って紫外光抑制手段8が分割形成され、この隙間に第2電極5が形成された点が光電変換素子200と異なっている。
紫外光抑制手段8と第1電極2aとが側面の一部を接して形成されることにより、隣接するユニットセルの間隔を小さくすることができる。これは光電変換素子における光電変換部の割合が大きくできることを意味しており、光電変換素子300は光電変換素子200に比べて外光の有効利用が可能な光電変換素子だということができる。
次に、図4に示す光電変換素子400について説明する。
光電変換素子400と、光電変換素子200および光電変換素子300とは、紫外光抑制手段8の配置位置が異なっている。光電変換素子200および光電変換素子300における紫外光抑制手段8が接合部7の受光面側に形成された層状領域であるのに対し、光電変換素子400においては、紫外光抑制手段8が第1支持体1の外側にあり、したがって、受光面側の第1支持体1が、接合部7と紫外光抑制手段8によって挟持された構造となっている。
両者ともに紫外光抑制手段8が接合部7の受光面側に、平面視的に少なくとも一部が重なって配置されている構造である点で共通しており、いずれの構造であってもよい。
次に、図5に示す光電変換素子500について説明する。
光電変換素子500は、その周縁接合部7bが紫外光抑制手段8よりも(平面視的に)大きく形成されている点が光電変換素子200〜400と異なっている。
一般に、接合部7と紫外光抑制手段8とは光電変換素子300のように(平面視的に)同じ大きさで形成されるか、もしくは光電変換素子200のように接合部7よりも紫外光抑制手段8が(平面視的に)大きく形成される。これは接合部7に対する紫外光の入射を確実に減少するためである。
しかし、周縁接合部7bの一部(紫外光抑制手段8が形成されていない領域)が紫外光により劣化しても、紫外光抑制手段8が形成された領域のみでも(その光電変換素子の使用期間内において)十分な接合部強度が得られると考えられる場合、または後述するように、この紫外光抑制手段8の未形成部分への紫外光を外枠等の手段によって減少できる場合はこの限りではない。
次に、図6に示す光電変換素子600について説明する。
光電変換素子600は、周縁接合部7bへの紫外光抑制手段として、外枠11を用いた点が光電変換素子200〜500と異なっている。
光電変換素子の一部、特に色素増感太陽電池においては、支持体(ガラス基板、ポリマーフィルムなど)の強度を補う目的で、または多数の太陽電池モジュールをパネル化する枠組みとして、支持体外縁部の少なくとも一部に金属製の枠(外枠)を用いることが一般的である。
このような外枠11を、紫外光抑制手段8の一部として共用することで、光電変換素子の構造を簡略化できる。
最後に、図7および図8に示す光電変換素子700,800について説明する。
光電変換素子700と光電変換素子800は、そのユニットセル201,202の形成法と接続方法が光電変換素子200〜600と異なっている。
光電変換素子200〜600においては、第1支持体上に第1電極2aと第2電極5とを(多孔質絶縁層9を介して)積層している。さらに一方のユニットセルの第2電極5を延長し、他方のユニットセルの集電電極3と電気的に接続することによりモジュール化している。
これに対し、光電変換素子700,800においては第1電極2aと第2電極5とを別の支持体上に形成(これにより、第1電極2aと第2電極5とのオーミック接続を防ぐための多孔質絶縁層9が不要となる)している。
さらに、光電変換素子700においては、一方のユニットセルの第2電極5を延長するのではなく、別途導電層10(金属ペーストやカーボンペーストを用いることが一般的である)を形成することでモジュール化している。
また、光電変換素子800においては、隣接するユニットセルごとに第1電極2aと第2電極5の配置順を逆転させることで、基板間を結ぶ導電領域(延長された第2電極5または導電層10)を不要としている。
このようなユニットセル201,202の形成法と接続方法は状況に応じて選択可能である。
なお、図2〜図8にはユニットセルが2個直列接続した例を示すが、光電変換素子が1個(単体)で形成されていても良く、3個以上形成されていてもよい。さらに、接続方式も直列接続ばかりではなく並列接続が含まれていても構わない。
さらに、本明細書で述べる「透明」とは、少なくとも可視光領域(波長が400nm以上800nm以下の光)における透過率の平均が10%以上であることをいい、一般的には50%以上、好ましくは70%以上であることをいう。
また、本明細書で述べる「紫外光」とは波長が200nm以上400nm未満の光とする。
以下、本実施形態1に示す光電変換素子の構成部材について述べる。
<第1支持体1、第2支持体4>
第1支持体1の材料は、多孔質半導体2を形成するときに必要なプロセス温度に対する耐熱性を有し、受光面側において透明であり、さらに絶縁性を持つものであればよい。
例えばソーダガラス、石英ガラスなどのガラス基板やシリカ、アルミナなどのセラミック基板、またはポリエステル、ポリアクリル、ポリイミド、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の有機高分子からなるフィルム(可撓性を持つことが好ましいが、それに限るものではない)を挙げることができる。
<多孔質半導体2>
多孔質半導体2を構成する材料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム等の公知の半導体を1種類または2種類以上組み合わせて用いることができる。ただし変換効率、安定性、安全性の点から酸化チタンが好ましい。
多孔質半導体2を第1支持体1上に形成する方法としては、種々の公知の方法を使用することができる。具体的には、スクリーン印刷法、インクジェット法などによって第1支持体1上に半導体粒子を含有するペースト(以下、半導体ペースト)を塗布し、乾燥および焼成する方法、所望の原料ガスを用いたCVD法またはMOCVD法等により成膜する方法、原料固体を用いたPVD法、蒸着法、スパッタリング法、さらにゾル−ゲル法、電気化学的な酸化還元反応を利用した方法等が挙げられる。このうち、厚膜化や製造コストの点から、半導体ペーストをスクリーン印刷法により形成することを好ましい方法として挙げることができる。
半導体粒子としては、適当な平均粒径、例えば1nm〜500nm程度の平均粒径を有する単一又は化合物半導体の粒子を好ましく用いることができる。
<色素>
多孔質半導体2に吸着する色素として、可視光領域および/または赤外光領域に吸収をもつ種々の色素を用いることができる。
ここで、多孔質半導体2に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボン酸基、カルボン酸無水基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基等のインターロック基が存在することが好ましい。これらインターロック基の中でも、カルボン酸基及びカルボン酸無水基がより好ましい。なお、ここでいう「インターロック基」とは、励起状態の色素と半導体の伝導帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を提供する官能基である。
これらインターロック基を含有する色素として、例えば、ルテニウムビピリジン系色素、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポリフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ベリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素等が挙げられる。
第1電極2aの作製方法、すなわち多孔質半導体2への色素吸着法としては、例えば多孔質半導体2を形成した第1支持体1を、色素を溶解した溶液(色素吸着用溶液)に浸漬する方法が挙げられる。
色素吸着用溶液に用いる溶媒としては、色素を溶解するものであれば特に限定されない。具体的には、エタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル等の窒素化合物類、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル等のエステル類、水等を挙げることができる。これらの溶媒は2種類以上を混合して用いることもできる。
色素吸着用溶液中の色素濃度は、使用する色素及び溶媒の種類により適宜調整することができるが、吸着機能を向上させるためにはできるだけ高濃度である方が好ましい。例えば、1×10−5モル/リットル以上であることが好ましく、5×10−5モル/リットル以上1×10−2モル/リットル以下であることが特に好ましい。
<集電電極3>
本発明における集電電極3は、第1電極2aで発生した電子を集め、外部回路に輸送する機能を有するものである。
集電電極3は導電性を持つ材料からなり、加えて電解質6中にヨウ素等の腐食力の強い成分を有する場合、少なくともその表面には耐食性の強い材料を用いることが好ましい。ここでいう耐食性とは、電解質による腐食に抗する材料特性を持つということである。
よって、集電電極3の材料として、ITO(インジウム−スズ複合酸化物)、フッ素ドープされた酸化スズ、ボロンまたはガリウムまたはアルミニウムがドープされた酸化亜鉛、ニオブがドープされた酸化チタン等の透明導電性金属酸化物をはじめ、金、銀、アルミニウム、チタン、インジウムなどの金属やカーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのカーボン材料を用いることができ、これらを組み合わせて使用することもできる。
集電電極3の形成方法としては真空蒸着法、メッキ法、スパッタ法、PVD法、塗布法など、任意の公知方法を挙げることができる。なお、第1支持体1を受光面側とする場合には、集電電極3は透明である必要がある。透明な材料としては、例えば、酸化スズなどの透明導電性金属酸化物、もしくはアルミニウム等の金属を薄膜化したものが用いられる。
集電電極3の形成位置は、一般に第1支持体1上であるが、第1電極2a内部に形成しても構わない。
<第2電極5>
第2電極5は、第1電極2aと共に一対の電極を構成するものであり、外部回路から取り入れた電子を輸送する働きと、さらにこの電子を電解質6へと輸送する酸化還元反応を促進する働き(触媒機能)を持つ。触媒機能を持つ材料としては白金やカーボン材料(カーボンブラック、グラファイト粒子など)が好ましく用いられる。
第2電極5の材料としては、上記触媒機能と導電性を持つものであればよく、耐食性を持つものが好ましい。よって、カーボン材料を用いることが多い。
また、第2電極5の形成位置としては、図2、図3、図5〜図8に示すように多孔質絶縁層9上が好ましいが、図4に示すように第2支持体4上に形成してもよい。形成方法は集電電極3の形成方法と同様に、任意の公知方法が用いられる。
<電解質6>
電解質6は、第1電極2a(これを構成する多孔質半導体2の空孔中を含む)と、第2電極5との間(例えば多孔質絶縁層9の空孔中)に配置され、イオン(酸化還元対)とこれを保持可能な媒体からなる。媒体として液体(溶媒)を用いれば電解液となり、高分子ゲルを用いればゲル電解質となる。
酸化還元対としては一般に、鉄系、コバルト系など金属類や塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン物質が用いられ、好ましくはヨウ素が用いられる。ヨウ素を酸化還元対の材料として用いる場合、一般に電池等に使用できるものであれば特に限定されないが、その中でも、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム等の金属ヨウ化物とヨウ素との組み合わせが最も好ましい。さらに、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド等のイミダゾール塩等を混入しても良い。
また、溶媒としては、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、アセトニトリル等のニトリル化合物、エタノール等のアルコール類、その他、水や非プロトン極性物質等が用いられるが、その中でも、カーボネート化合物やニトリル化合物が好ましく用いられる。これらの溶媒は2種類以上を混合して用いることもできる。一方、溶媒の揮発が問題となる場合は、溶融塩を溶媒の代わりに用いても良い。
なお、電解質6中の酸化還元対の濃度は、酸化還元対材料と媒体の種類により適宜選択され得るが、媒体が液体(溶媒)または溶融塩の場合、一般的には0.01モル/リットル以上1.5モル/リットル以下の範囲が好ましい。
<接合部7>
本発明における「接合部」とは、光電変換素子の周縁部に形成され、その一対の電極の間を接合することで素子内部を封止する領域および/または部材をいう。
また、モジュール化された光電変換素子(特に色素増感太陽電池)において、ユニットセル間を分離する領域および/または部材も「接合部」である。
以下、本明細書においては前者を「周縁接合部」、後者を「素子間接合部」と表記し、単に「接合部」と述べる場合には両者を含むものとする。
すなわち、色素増感太陽電池モジュールにおける接合部7は、モジュール全体の周縁部を接合し、電解質6中の溶媒の揮発や、外部からの水等の浸入を防ぐ周縁接合部7bと、各ユニットセル間を接合して、隣接するユニットセル中の電解質6の接触を防ぐ素子間接合部7aとからなる。
接合部7の材料としては、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂などの有機高分子が用いられる。これらは単独で、または2種類以上の材料を組み合わせて用いることができる。
また、接合部7は、ペースト状樹脂を用いた場合にはディスペンサやスクリーン印刷などの方法によってパターン形成することができる。また、シート状樹脂を用いた場合は、そのシート状樹脂をカッターやレーザー等を用いて切断し、パターン化すればよい。
<紫外光抑制手段8>
本発明における光電変換素子は、接合部および光電変換部に入射する紫外光によって、接合部が劣化することを防止する劣化防止手段を具備している光電変換素子である。また、本発明における光電変換素子は、接合部が光電変換部に入射する紫外光と同一強度の紫外光によって劣化することを防止する光劣化防止手段を具備している光電変換素子である。
これら劣化防止手段または光劣化防止手段とは、以下に述べる紫外光抑制手段に加え、例えば光ファイバや鏡を使って、外光を接合部に入射しないようにすることなどをも含有する手段のことである。
また、本発明における光電変換素子は、接合部7に入射する紫外光(第1紫外光)を光電変換部に入射する紫外光(第2紫外光)よりも抑制する紫外光抑制手段を具備している光電変換素子である。
ここで、第1紫外光が第2紫外光よりも「抑制」されている状態とは、
1:200nm以上400nm未満の波長域(本明細書において紫外光と呼ぶ波長域)全体に亘って第1紫外光が第2紫外光よりも弱い状態。
2:一部波長領域(例えば350nm以上400nm未満)の第1紫外光だけが第2紫外光よりも弱く、残りの波長域の第1紫外光は第2紫外光と等しい強度である状態。
3:第2紫外光が200nm以上400nm未満の波長域全体に亘って測定不能な程度にまで減衰している状態(一般的にいう「遮光」状態)。
4:一部波長領域(例えば350nm以上400nm未満)の第2紫外光が測定不能な程度にまで減衰している状態。の全てを指すものとする。
なお、抑制状態における紫外光減衰量の詳細な数値(どの範囲の波長光を何%減衰するのか)に関しては、各々の光電変換素子の使用材料(例えば接合部7の材料は何か)、使用状況(例えば屋外に常時設置するのか使用時のみ太陽光に暴露するのか)、使用期間(例えば20年以上の連続使用を考えているのか、数年の使用期間しかない製品に搭載するのか)などによって異なるため、接合部7の光劣化が使用期間内に有意に起こらない程度に適宜設計、製造すればよい。
また、紫外光抑制手段8としては、第1紫外光を第2紫外光よりも抑制するものであれば、いかなる構成や部材を採用してもよい。
ただし、紫外光の少なくとも一部の波長および/または少なくとも一部の光量を吸収、反射、屈折などの方法により抑制する紫外光抑制手段8を、接合部7の受光面側に平面視的に少なくとも一部が重なるように配置することを、好ましい配置例として挙げることができる。
ここで「平面視的に重なって」とは、紫外光抑制手段8が接合部7の受光面側に接して形成されている場合(図2、図3、図5〜図8参照)ばかりではなく、紫外光抑制手段8と接合部7とが他層を挟持して配置されている場合(例えば紫外光抑制手段8が第1支持体1の受光面側に形成されている場合、図4参照)を含むことを意味している。
また「少なくとも一部が重なって」とは、必ずしも紫外光抑制手段8が接合部7の受光面側全面に、完全に(平面視的に)重なって形成されている必要は無いことを意味している。例えば使用期間が比較的短い製品の場合、接合部7の形成領域を広く取れば、その一部のみに紫外光抑制手段8を設けた場合であっても、使用期間内での特性低下抑制効果を得ることが可能である(図5における周縁接合部7b参照)。ただし、接合部7を広くすることは素子全体の面積に対して、外光の利用率を下げることであるので、製品の使用目的、製造コストと使用期間との整合等を適宜判断して構造を決定すべきである。
また、「少なくとも一部が重なって」とは、紫外光抑制手段8が接合部7よりも平面視的に大きく形成されている場合をも意味している(図2、図7、図8参照)。
すなわち紫外光抑制手段8を接合部7よりも平面視的に大きく形成することは、紫外光の有効な抑制のために好ましい構成であるが、紫外光抑制手段8が大きすぎると外光の利用率を下げることになりかねないので、製品の使用目的等を適宜判断して構造を決定すればよい。
以下、紫外光抑制手段8の具体的構成・部材例を挙げる。
紫外光抑制手段8の第1の構成例(構成例1)としては、接合部7の受光面側に形成された層状領域とすることが挙げられる。
紫外光抑制手段8が「層状領域」であるとは一般に、光電変換素子を断面方向から見た場合に、その接合部7が複層構造を採り、最も受光面側の少なくとも一層が第1紫外光を第2紫外光よりも抑制する(すなわち紫外光抑制能を持つ)層である場合を指すが、明確な複層構造を採らない接合部7の一部が紫外光抑制能を持つ場合(例えば接合部7に対し、紫外光吸収材料を片側から吸着することにより、接合部7中に不均一に分散されている場合など)であってもよく、さらに接合部7全体が紫外光抑制能を持つ場合(例えば接合部7に対し、紫外光吸収材料を均一に分散した場合など)であってもよい。
なお、この構成例1における紫外光抑制手段8は、その少なくとも一部が絶縁体によって構成されていることが好ましく、製造容易の点からは、絶縁体のみによって構成することが特に好ましい。
なぜならモジュール化した光電変換素子において、紫外光抑制手段8を導電体(もしくは半導体)だけから形成することは、各ユニットセルを短絡させる恐れが高く、好ましくないからである。
例えば図3において、紫外光抑制手段8が導電性を持つ部材よりなる場合、ユニットセル201,202の集電電極3と第2電極5が短絡することで、光電変換素子として機能しなくなる(これが半導体からなっていても、多少の効率低下が起こりうる)。
ただし「少なくとも一部が絶縁体によって構成されている」とは、上記のような短絡が起こらない配置であれば、紫外光抑制手段8の一部に導電体や半導体が使用されてもよいことを意味している。例えば、紫外光抑制手段8をアルミニウムやチタンから形成しても、その表面を酸化することによって絶縁処理(酸化アルミや酸化チタンの形成による)を行なえば、これによって上記のような短絡を防ぐことが出来る(また、このような場合、この紫外光抑制手段8は、集電電極3に対する補助電極として働くことが期待できる)。
部材例としてはヒドロキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤を混合した有機高分子、紫外線吸収性官能基を持つモノマーからなる有機高分子、および無機材料(ガラスやセラミックなど。それらに顔料や蛍光体などを混入したものでもよい)を好ましく用いることができる。また、個々の材料や構造では大きな紫外光抑制能を持たなくても、全体形状によって紫外光抑制能を持つもの(例えば酸化ケイ素薄膜と酸化チタン薄膜のように、屈折率の異なる材料からなる積層膜や、レンズ、回折格子など)であってもよい。
特に好ましい部材としては、第1支持体1として広く用いられる各種ガラス材料との熱膨張率の整合が得やすい、高アスペクト比な(例えば高さ:幅の比が1:1以上の)構造物の製造法が確立している等の理由から、ガラスペースト(例えばプラズマディスプレイにおける誘電体、プラズマ障壁、または封着材に用いられている材料)を単独で、または組み合わせて用いることが挙げられる。
また、紫外光抑制手段8の部材としてガラスペースト等の耐熱材料(多孔質半導体2の形成温度に耐える材料)を用いた場合、紫外光抑制手段8の形成後に、これと一部を接するように多孔質半導体2を形成することが好ましい。これにより、第1電極2aと紫外光抑制手段8との間の無駄な空隙を減らすことが出来、外光の有効利用を図ることが出来る。
例えば図2においては、第1電極2aと紫外光抑制手段8とが接して形成されていないため、ユニットセル201,202それぞれの光電変換部(第1電極2aと第2電極とが平面視的に重なった領域)の間に大きな空隙(光電変換に寄与しないデッドスペース)が生じているが、図3においては、第1電極2aと紫外光抑制手段8とが接して形成されているので、このデッドスペースが小さくなっている。
第2の構成例(構成例2)としては、紫外光抑制手段8と接合部7とを、第1支持体1を挟持するように配置することが挙げられる。
構成例2においては、紫外光抑制手段8が光電変換素子の外表面に形成されるため、これら光電変換素子を屋外に配置する際には人や物、動物などの接触、さらには雨やそこに含まれる化学物質に対して、比較的強固かつ安定な部材を用いることが好ましい。
さらに、第3の構成例(構成例3)としては、光電変換素子外縁部の(少なくとも一部に)接して配置した外枠11(図6参照)を紫外光抑制手段8の一部として使用することが挙げられる。
外枠11の材質としては紫外光を抑制できるものであればいかなるものであってもよいが、アルミやステンレスなどの金属材料、またはセラミックやプラスチックが好ましく用いられる。
外枠11は通常、周縁接合部7bと平面視的に重なるように配置する。よってこの場合、周縁接合部7bに対する紫外光抑制手段8の配置は必ずしも必要ではない。
このように、構成例1〜構成例3において紫外光抑制手段8を接合部7と(平面視において)重なる位置に配置することにより、従来のUVカット方法に比べて使用できる構成・部材が著しく増えることが分かる。すなわち、従来のUVカット構造においては光電変換素子全面に紫外光防止手段を講じることから、少なくとも可視光を透過する構成・部材が必要とされたが、本発明における紫外光抑制手段8にはこのような制限はない(紫外光、可視光を完全に抑制しても構わない)。
また、従来のUVカット方法を用いた色素増感太陽電池(特許文献3)のように、UVカット用部材の上に多孔質半導体を形成すると、UVカット用部材の耐熱温度が多孔質半導体の形成(焼成)温度以上である必要が生じる。すなわち、UVカット用部材として有機高分子を含んだ材料を用いると、その耐熱温度が低い(例えば200℃以下)ことから、多孔質半導体の形成に高温処理(例えば450℃〜600℃)を行なうことができず、結果として光電変換効率が高い色素増感太陽電池が得られない場合が多い。
これに対して本発明においては、第1支持体1と多孔質半導体2に挟持される位置に紫外光抑制手段8は必要ないことから、多孔質半導体2の形成(焼成)後に紫外光抑制手段8を形成できるため、従来のような形成(焼成)温度の制限は起こらない。
<多孔質絶縁層9>
多孔質絶縁層9は、第1電極2aと第2電極5とのオーミック接触を防ぎつつ、電解質6をその空孔中に保持する働きをする。さらに第1電極2aを透過した光を乱反射して第1電極2aへ再入射することにより、外光の利用効率を上げる働きも期待できる。
多孔質絶縁層9の材質や形状は電解質6を保持可能であり、電子伝導性を有さない多孔質体であれば特に限定されない。例えば、酸化チタン(ルチル型が好ましい)、酸化ジルコニウム、酸化アルミ、酸化ケイ素(多孔質ガラス含む)などを用い、多孔質半導体2と同様な方法で形成したものが好ましく用いられる。さらにはアクリル樹脂などからなる多孔質膜や不織布、さらには和紙等も使用可能である。
なお、本実施形態1においては、図2〜図6に示すように、第1電極2a上に多孔質絶縁層9を介して第2電極5を形成し、この第2電極5(の一部)と、隣接するユニットセルの第1電極2aとを(一般的には集電電極3を介して)接続することでモジュール化を行なうことが好ましい。
このような構成においては多孔質絶縁層9がほとんど必須の部材となるが、例えば第1電極2aを第1支持体1上に、第2電極5を第2支持体4上に形成し、両支持体1,4を接合した際に、導電層10(例えば樹脂中に金属、ITO、カーボンなどからなる導電性粒子を混合したものからなる)を用いて、隣接するユニットセルを接続する構成(図7参照)や、両支持体1,4に多孔質半導体2を交互に形成し、接合する構成(図8参照)を採る場合には、必ずしも必要な部材ではない。
次に、本発明の第2の実施形態(以下「実施形態2」)を、図9を用いて説明する。
<実施形態2>
図9に示す光電変換素子900は、複数のユニットセル901,902を形成した第1支持体1と、複数のユニットセル911,912を形成した第2支持体4とを、接合部7によって接合してなるシリコン系薄膜太陽電池モジュールである(103が光入射方向)。
本実施形態2における、各ユニットセル901,902および911,912は、プラズマCVD法などの公知方法によって形成した、第1の導電型を有するシリコン系半導体薄膜21と、I型シリコン系半導体薄膜22と、第2の導電型を有するシリコン系半導体薄膜23との積層膜(PIN接合)からなっている(このPIN接合領域が光電変換部である)。
ここでユニットセル901,902と911,912とは、エネルギーギャップの異なる半導体接合(例えば光電変換素子901,902を構成するI型シリコン系半導体がアモルファスシリコンからなり、光電変換素子911,912を構成するI型シリコン系半導体が微結晶シリコンからなる等)によって構成されており、これによりバンドギャップの広い半導体からなるユニットセル901,902を形成した第1支持体1側から入射した外光は、そのエネルギーギャップに応じた波長の光のみが吸収されて発電に関与する。次に、ここで吸収されなかった光はバンドギャップの狭い半導体からなるユニットセル911,912に吸収されて発電に関与する。よって、入射光の利用効率を上げることができる。
本実施形態2においても、上記実施形態1同様に接合部7(素子間接合部7aおよび周縁接合部7b)によって第1支持体1と第2支持体4との接合が行なわれ、接合部7の受光面側には紫外光抑制手段8が配置されている。
また、図9においては両支持体1,4上に形成したユニットセルの数が等しい(2個ずつ)構成を示すが、これは一例であり、両支持体1,4上に形成したユニットセルの数が異なっていても構わない。
次に、本発明の第3の実施形態(以下「実施形態3」)を、図10を用いて説明する。
<実施形態3>
図10に示す光電変換素子1000は、所定の波長光を吸収する機能を有する第1〜第4の光電変換部1001,1002,1003,1004を形成した、透明な支持体1011,1012,1013,1014および支持体1015を積層してなり、波長別光センサや固体撮像素子などに用いることができる。
すなわち、本実施形態3の光電変換素子1000は、受光面側(入射光を図10中103で示す)より紫外光領域に吸収を持つ光電変換部1001(例えば酸化亜鉛と銅アルミ酸化物との積層膜からなる)を形成した第1の透明支持体1011、青色領域に吸収を持つ光電変換部1002(例えばクマリン6やテトラセンなどと導電性有機高分子などからなる)を形成した第2の透明支持体1012、緑色領域に吸収を持つ光電変換部1003(例えばローダミンBなどと導電性有機高分子などからなる)を形成した第3の透明支持体1013、赤色領域に吸収を持つ光電変換部1004(例えばフタロシアニンの銅錯体や亜鉛錯体などと導電性有機高分子などからなる)を形成した第4の透明支持体1014、および第5の支持体1015(透明である必要はない)より構成される。ここで、支持体1001の非受光面側、支持体1015の受光面側、および支持体1002,1003,1004の両面には透明電極1021〜1027と、電極1028(透明である必要はない)が形成され、各光電変換部1001〜1004に所定の電圧を印加するようになっている。
よって、この光電変換素子1000に紫外光および/または可視光領域の外光が入射すると、光電変換部1001〜1004のいずれかに(その波長に応じて)吸収され、電子を発生する。この電子は透明電極1021〜1027と電極1028に印加された電圧により電流として測定されるので、光電変換素子1000は波長別の光センサとして使用できる。
本実施形態3においても、上記実施形態1や2と同様に接合部7(本実施形態3においては周縁接合部7bのみ)によって支持体1011〜1015の接合が行なわれ、接合部7の受光面側には紫外光抑制手段8が配置されている。
なお、本実施形態3においては、光電変換部1001〜1004を紫外光および可視光の三原色(赤、緑、青)をそれぞれ吸収する4層として形成したが、これに限るものではなく、光電変換部が複数であれば何層あっても良く、それらの吸収波長も任意である(例えば紫外光と赤外光を吸収する2層など)。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
<実施例1>
図1に示すような色素増感太陽電池1100の作製を行った。その製造工程を図11〜図13として示す。
1・第1支持体1上への周縁接合部7aの形成
集電電極3が形成された第1支持体1としてのガラス基板(日本板硝子社製酸化スズ膜付ガラス:4cm角、厚さ4mm)に対し、集電電極3が形成されていない面上にアルミ薄膜からなる紫外光抑制手段8を電子ビーム蒸着法により、外辺4cm、内辺2cm、膜厚5μmの正方形枠状に作製した(図11)。
2・第1支持体1上への多孔質半導体2の作製
市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名Ti−Nanoxide D/SP、平均粒径13nm)を集電電極3上にスクリーン印刷法により塗布し、500℃で40分間焼成する。この塗布および焼成を繰り返して、5mm角、膜厚20μmの多孔質半導体2を得た。
3・多孔質半導体2上への色素吸着
市販の色素材料であるN719(Solaronix社製 Ru535bisTBA)を、3×10−4モル/リットルの濃度となるようエタノール(Aldrich Chemical Company製)に溶解し、色素溶液を調製した。
次に第1支持体1を、この色素溶液中に120時間25℃で保持し、色素を多孔質半導体2に吸着させた。その後、エタノール(Aldrich Chemical Company製)で洗浄・乾燥を行い、第1電極2aを得た(図12)。
4・第2支持体4上への対極5の作製
第2支持体4として、第1支持体1と同一形状の酸化スズ膜付きガラス基板を準備し、白金からなる触媒層(非図示)を、貼り合わせ時(後述)に第1電極2aと正対する位置に真空蒸着法により、2cm角、厚さ50nmで形成した。ここで、第2支持体4上の酸化スズ膜と白金触媒層とを対極5と見なす。
5・第1支持体1と第2支持体4との貼り合わせ
第2支持体4の周縁部に、市販のアイオノマー樹脂フィルム(厚さ30μm)を配置して周縁接合部7bとし、第1支持体1と第2支持体4とを100℃、10分間のホットプレスにより貼り合わせた。
6・電解液の作製
電解質層6として用いる電解液を調整した。この電解液はヨウ化リチウム(0.1M)、ヨウ素(0.01M)、t−ブチルピリジン(0.5M)、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム(0.6M)のアセトニトリル溶液である。
7・電解液の注入
上記電解液を、あらかじめ第2支持体4に開けておいた電解液注入口(非図示)から注入して電解質6とした。
最後に電解液注入口をカバーガラスとアイオノマー樹脂で塞いで、色素増感太陽電池1100を得た(図13)。
得られた色素増感太陽電池1100に、1kW/m2 の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して(入射光方向を103として示す)、出力特性を測定したところ、短絡電流(Jsc)が50mA、開放電圧が0.68V、FFが0.67、光電変換効率が5.7%という結果を得た。さらにこの色素増感太陽電池900に50mW/cm2の紫外光(浜松ホトニクス社製水銀キセノンランプによる)を100時間照射し、その後、目視による外観確認を行なったところ変化はみられなかった。
<比較例1>
第1支持体1にアルミ薄膜(紫外光抑制手段8)を形成せず、それ以外は実施例1同様の色素増感太陽電池を作製した。
この色素増感太陽電池に1kW/m2 の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、出力特性を測定したところ、実施例1とほぼ同じ特性が得られた。
この色素増感太陽電池に実施例1同様の紫外光を100時間照射した後、目視による外観確認を行なったところ、周縁接合部7aの一部から電解質層6中に気泡が侵入していることが確認された。これは周縁接合部7aの劣化による接着力低下、もしくはクラックの発生により、電解質層6中の溶媒の一部が揮発したものと考えられる。
<実施例2>
図14に示すような色素増感太陽電池(モジュール)1200の作製を行った。作製工程の概略を、図15〜図21を参照しつつ説明する。
なお、図14は色素増感太陽電池1200の断面図であり、図15は色素増感太陽電池1200を構成する第1支持体1上における集電電極3、第1電極2a、素子間接合部7aおよび周縁接合部7bの配置関係を示した図である。図16は色素増感太陽電池1200における外枠11の設置位置を示した図である(すなわち外枠11は周縁接合部7bに対する紫外光抑制手段8として機能していることを示す)。
1・第1支持体1上の集電電極3の分割
酸化スズからなる集電電極3が形成された第1支持体1(日本板硝子社製、商品名:酸化スズ膜付ガラス:縦30mm、横48mm)の集電電極3を、aを11mm、bを8mm、切断幅cが0.05mmとなるようにレーザースクライブにより分割した(図17)。
2・紫外光抑制手段8の形成
次に、酸化シリコン含有ガラスフリット(ノリタケカンパニーリミテッド製)を含むペーストからなる紫外光抑制手段8をスクリーン印刷法により、図18中の1301に示すように、隣接する集電電極3間に1本が形成されるようなストライプ状に、2本ずつ形成する(長さ22mm、幅1mm、隙間1mmで2本ずつ形成する)。ただし、末端1本はこの限りではない。
ガラスペーストの乾燥は120℃で15分、焼成は530℃で10分行い、塗布と乾燥焼成を繰り返すことで厚さ25μmに調整した。
3・多孔質半導体2の形成
市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名Ti−Nanoxide D/SP、平均粒径13nm)をスクリーン印刷機により、図18に示すようにストライプ状に(長さ20mm、幅5mm)塗布し、焼成炉を用いて500℃で40分間、空気中で焼成した。このような塗布、焼成を繰り返すことにより、厚さ20μmの多孔質半導体2(酸化チタン膜)の作製を行った。
4・多孔質絶縁層9の作製
多孔質半導体2上に、さらに酸化ジルコニウム粒子(平均粒径50nm、堺化学工業製)を含むペーストをスクリーン印刷し、500℃で30分間の焼成を行って厚さ2μmの多孔質絶縁層9とした((図18参照)。
5・多孔質絶縁層9上への第2電極5の形成
さらに、カーボンとニッケル積層膜(スリーボンド社製のカーボンペーストとニッケルペーストによる)をスクリーン印刷により、多孔質絶縁体9から紫外光抑制手段8のギャップ部分(このギャップ部分を符号1301で示す)まで、厚さ5μm(カーボン層が約2μm、ニッケル層が約3μm)で形成した。ここで、上記積層膜を第2電極5と見なすことができる((図19参照)。
6・多孔質半導体2上への色素吸着
実施例1同様にして色素を多孔質半導体2に吸着させて、第1電極2aを得た。第2電極5と多孔質絶縁層9には色素溶液が通過する空隙が多数あるため、上記実施例1に対して色素の吸着速度や吸着量が特に劣ることは無かった。
7・第1支持体1と第2支持体4との貼り合わせ、電解液の注入
第1支持体1上に、縦30mm、横44mm、厚さ1mmのガラス基板(第2支持体4、酸化スズは形成されていない)を配置し、両者を市販のエポキシ樹脂(接着剤)を接合部7として貼りあわせ、電解液(電解質6)を注入して色素増感太陽電池1200とした(図20参照)。
ここで、素子間接合部7aの形成方法は紫外光抑制手段8の上面にエポキシ樹脂をスクリーン印刷したものであり、周縁接合部7bの形成方法は30μmのスペーサビーズ(積水化成製ミクロパールSP)を混合したエポキシ樹脂をディスペンサ塗布したものである。
また、電解液の作製方法ならびに注入方法は実施例1と同じである。
8・外枠の取り付けおよび評価
アルミ製の外枠11を準備し、これを色素増感太陽電池1200の外周部に固定した。この際、周縁接合部7aと外枠11とが平面視的に重なるように配置した(図21)。
この色素増感太陽電池1200に、1kW/m2 の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して(光入射方向を103として示す)、出力特性を測定したところ、短絡電流(Isc)が45mA、開放電圧が3.5V、FFが0.69、有効面積(酸化チタンの面積)換算での光電変換効率が7.25%という結果を得た。
さらに、この色素増感太陽電池1200に実施例1同様の紫外光を100時間照射し、その後、目視によりモジュール外観を確認したが、気泡が侵入している等の変化はみられなかった。
<比較例2>
第1支持体1に紫外光抑制手段8を形成せずに第1支持体1と第2支持体4とを貼り合わせ、外枠11を使用しない(それ以外は実施例2に準じる)色素増感太陽電池を作製し、1kW/m2 の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、出力特性を測定したところ、実施例2とほぼ同じ特性が得られた。
しかし、この色素増感太陽電池に実施例2同様の紫外光を100時間照射したところ、接合部7の一部から電解質層6中に気泡が侵入していることが確認された。これは接合部7の光劣化による接着力低下、もしくはクラックの発生により、電解質層6中の溶媒の一部が揮発したものと考えられる。
本発明の劣化防止手段および光劣化防止手段を説明するための、光電変換素子の一例を示す断面図である。 本発明における光電変換素子の一例である、接合部より大きな紫外光抑制手段が接合部の受光面側に形成された色素増感太陽電池モジュールの断面概略図である。 本発明における光電変換素子の一例である、紫外光抑制手段と第1電極とが、一部を接して形成された色素増感太陽電池モジュールの断面概略図である。 本発明における紫外光抑制手段の他の配置例(受光面側の支持体が接合部と紫外光抑制手段によって挟持されている例)を示す断面概略図である。 本発明における紫外光抑制手段の他の配置例(紫外光抑制手段が接合部より小さく形成された部分がある)を示す断面概略図である。 本発明における紫外光抑制手段の一例である外枠の配置例を示す断面概略図である。 本発明における光電変換素子の一例である、支持体それぞれに第1電極と第2電極を形成し、それらを導電層で接続した色素増感太陽電池モジュールの断面概略図である。 本発明における光電変換素子の一例である、支持体に交互に第1電極を形成して接続した色素増感太陽電池モジュールの断面概略図である。 本発明の実施形態2における光電変換素子の一例を示す断面概略図である。 本発明の実施形態3における光電変換素子の一例を示す断面概略図である。 本発明の実施例1における光電変換素子の作成工程において、第1支持体上に紫外光抑制手段を配置した状態を示す平面概略図と断面概略図である。 図11上に、さらに多孔質半導体2(第1電極2a)を配置した状態を示す平面概略図と断面概略図である。 図11、図12に示す作成工程を経て作成された、本発明の実施例1における光電変換素子の平面概略図と断面概略図である。 本発明の実施例2における光電変換素子の断面概略図である。 本発明の実施例2における光電変換素子において、第1支持体上への各部材の配置を示す平面概略図である。 本発明の実施例2における光電変換素子において、外枠の設置位置を示した平面概略図である。 本発明の実施例2における光電変換素子の第1支持体上に集電電極を配置した状態を示す作製工程概略図である。 図17上に、さらに紫外光抑制手段、多孔質半導体、多孔質絶縁体を配置した状態を示す作製工程概略図である。 図18上に、さらに対極を配置した状態を示す工程該略図である。 多孔質半導体への色素吸着後の図19上に、接合部を介して第2支持体を貼り合わせ、支持体間に電解質を配した状態を示す作製工程該略図である。 図20に示す光電変換素子に対し、さらに外枠を配した状態を示す断面該略図である。
符号の説明
1 第1支持体
2 多孔質半導体
2a 第1電極
3 集電電極
4 第2支持体
5 第2電極
6 電解質
7 接合部
7a 素子間接合部
7b 周縁接合部
8 紫外光抑制手段
9 多孔質絶縁層
11 外枠

Claims (12)

  1. 光電変換部を有する一対の支持体と、該一対の支持体を接合する接合部と、該接合部および前記光電変換部に入射する紫外光によって、前記接合部が劣化することを防止する劣化防止手段とを具備し、該劣化防止手段は、前記接合部に入射する紫外光を前記光電変換部に入射する紫外光よりも減少させる紫外光抑制手段を含むことを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記劣化防止手段は、前記接合部が紫外線によって劣化することを防止する光劣化防止手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記光劣化防止手段は、前記接合部が紫外線吸収剤や無機材料を混合した材料または紫外線吸収官能基を持つ有機高分子を用いて形成したことを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 前記一対の支持体の少なくとも一方が受光面であり、前記紫外光抑制手段が、前記接合部の受光面側に平面視的に少なくとも一部が重なって配置されている請求項に記載の光電変換素子。
  5. 前記紫外光抑制手段が、前記接合部の受光面側に形成された層状領域である請求項に記載の光電変換素子。
  6. 前記紫外光抑制手段が絶縁体を含んでなる請求項に記載の光電変換素子。
  7. 前記一対の支持体のうち、受光面側の支持体が、前記接合部と前記紫外光抑制手段によって挟持されてなる請求項に記載の光電変換素子。
  8. 前記光電変換部が前記一対の支持体間に複数配置され、それらが直列接続された請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の光電変換素子。
  9. 前記光電変換素子外縁部に接する外枠をさらに具備し、該外枠が前記紫外光抑制手段である請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の光電変換素子。
  10. 前記光電変換部が色素を吸着した多孔質半導体からなる第1電極と、該第1電極と対向配置された第2電極と、前記第1電極と第2電極に挟持された電解質とからなる請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の光電変換素子。
  11. 前記紫外光抑制手段と、前記第1電極とが、一部を接して形成された請求項10に記載の光電変換素子。
  12. 色素を吸着した多孔質半導体からなる第1電極と、該第1電極と対向配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とに挟持された電解質とからなる光電変換部と、該光電変換部を有し、少なくとも一方が受光面となる一対の支持体と、該一対の支持体を接合する接合部と、該接合部の受光面側に平面視的に少なくとも一部が重なって配置されている紫外光抑制手段を具備することを特徴とする色素増感太陽電池。
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