JP4841574B2 - 色素増感太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池モジュールおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は色素増感太陽電池モジュールに関する。さらに詳しくは、太陽電池セルの平面配置構造を有する色素増感太陽電池モジュールに関する。
従来、透明基板上に透明導電膜および酸化物半導体膜を順次形成後、酸化物半導体膜の表面に色素を吸着させた作用極を、酸化還元電解質を介して、基板上に白金薄膜を形成した対向極に接合させる色素増感太陽電池が知られている(特許文献1参照)。この電池は実用化されているシリコン太陽電池と比べて、製造コストおよび設備コストが安く、また使用される原料も豊富に存在し、環境に優しく、次世代の太陽電池として注目されている。
この色素増感太陽電池は、太陽光により色素内で励起された電子が半導体である酸化チタンなどの酸化物半導体膜に注入され、薄膜内を移動して透明導電膜に伝達され、さらに、負荷を含む外部回路を介して対向極に到達することにより電流が流れて電池として作用する。
本発明者らは、先にスプレー熱分解薄膜形成(SPD)法により、太陽電池の変換効率の向上を可能にした多孔質酸化チタン薄膜の作製方法を見出し、この薄膜を利用した色素増感太陽電池用電極およびその作製方法を提供した。(特許文献2参照)。この方法によれば、導電膜を形成し、さらにその上に酸化物半導体膜を積層する工程を連続して行うことができるため、色素増感太陽電池を安価に効率よく作製することができることを見出した。しかし、この太陽電池の基板は25mm角であり、さらに、実用的な電源として利用するためには、太陽電池セルの受光面積を拡大し、電池の出力を大きくする必要がある。しかし、セルを単に大面積化するだけでは、セルの電極間距離が大きくなるために、電池の内部抵抗の増大により電力の損失が生じ、結果的に変換効率の低下や形状因子(フィルファクタ(FF))を小さくするという問題がある。
これを解決するために、大面積の太陽電池セルを短冊形状の小面積セルに分割してこれを複数組合わせてモジュールを構成することにより、変換効率の低下を抑制して、電池の出力向上を図る方法が提案されている。モジュールを構成する方法としては、隣接するセルを表裏交互に配置させ、セル同士を直列接続する方法(W型モジュール)が知られている(特許文献3参照)。この方法ではセル間の配線が不要であり、直列接続の信頼性が高いものの、半分のセルでは対向極側から光が入射するため、光吸収のロスが大きくなり、モジュールとしての変換効率が低下する問題があった。
また、これを改善するために隣接するセルの半導体膜を同一基板上に配置し、セル間に設けたスペーサーに導電配線を設けることによりセル同士を直列接続する方法(Z型モジュール)が知られている(特許文献4参照)。この方法では多数のセルを同時に形成でき、またセルの半導体電極がすべて入射光方向に設けてあるためW型より高効率となるが、隣接するセルごとに両極間の配線が必要であり、モジュールの作製工程が複雑となる問題があった。
一方、隣接するセル間の配線を必要としない並列型のモジュールも提案されている(特許文献5参照)。このモジュールは基板上に所定間隔ごとに低抵抗の金属配線(集電線)および透明絶縁体層を施し、この集電線および透明絶縁体層の上に透明導電膜および半導体膜を形成し、これに色素を担持させた作用極と、白金などからなる対向極を対面させ、電極間にヨウ素化合物などからなる電解質を充填した構造(G型モジュール)になっている。この方法では、金属配線による集電効果による透明導電膜の抵抗率の低下により、変換効率が高く、また作製工程も比較的単純である利点があるが、集電線が、薄い透明導電膜あるいは多孔質の半導体膜を介して電解質と対向しているため、電解液と集電線の接触による漏電や腐食が起きやすく、電池特性を損なう恐れがある。
これを改善するために基板上の透明導電膜上に設けられた集電線を低融点ガラスなどの絶縁層で被覆する方法が提案されている(特許文献6参照)。この方法によると絶縁層により電解液と集電線の接触による漏電や集電線の腐食は起きにくくなるが、集電線が基板上に形成された薄い透明導電膜上に設けられているため、透明導電膜の膜強度や基板への密着性が低いと、集電線の剥離や断線が起きやすくなり、電極の低抵抗化が損なわれる恐れがある。
特表平5−504023号公報 特開2003−176130号公報 再公表特許2002−052654号公報 特開2007−18862号公報 特開2005−109031号公報 特開2007−42366号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、隣接する太陽電池セル間の配線を必要とせず、また集電線の剥離や腐食および漏電などを抑制することにより、高い変換効率と出力電力の供給を可能とする色素増感太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
このような目的は、本発明による下記(1)〜(9)により達成される。
(1)集電線を設けた透明基板上に透明導電膜を形成し、前記集電線で区分された透明導電膜上に色素を吸着させた酸化物半導体膜を形成した作用極と、基板上に形成された導電膜からなる対向極とを、前記集電線上の透明導電膜上に設けられたシール部により接着させてセル部を設け、そのセル部に電解質層を封入したことを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
(2)酸化物半導体膜が酸化チタン、酸化すず、酸化亜鉛あるいは酸化ニオブのうちから選ばれた少なくとも1つ以上の膜であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池もジュール。
(3)作用極の透明導電膜がフッ素ドープ酸化すず、酸化インジウム・すずあるいはアルミニウムドープ酸化亜鉛のうちから選ばれた少なくとも1つ以上の膜であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池モジュール。
(4)作用極の集電線が銀、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロムのうちから選ばれた少なくとも1つ以上の金属からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(5)もっとも好ましい組み合わせとしては、作用極の集電線が銀であり、透明導電膜がフッ素ドープ酸化すずであり、さらに酸化物半導体膜が酸化チタン膜であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池モジュール。
(6)対向極の導電膜がクロム、銅、アルミニウム、ニッケル、タングステンおよび亜鉛から選ばれた少なくとも1つ以上の金属を含む導電膜とその上に形成したチタン、モリブデン、バナジウム、ジルコニウムから選ばれた少なくとも1つ以上の金属を含む耐蝕膜、およびその上に膜状あるいは分散状に形成させた白金よりなる触媒層からなる積層膜であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の色素増感太陽電池モジュール。
(7)対向極の導電膜が好ましくはクロム、銅あるいはタングステンであり、耐蝕膜が好ましくはチタンあるいはジルコニウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
(8)集電線が透明基板上に格子状に形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
(9)集電線を設けた透明基板上に透明導電膜を形成し、前記集電線で区分された透明導電膜上に多孔質半導体膜を形成し、その多孔質半導体に色素を吸着させて作用極を作製する工程と、基板上に導電膜を形成し対向極を作製する工程と、前記集電線上の透明導電膜上にシール部を形成し前記作用極と対向極を接着してセル部を形成する工程と、そのセル部に電解質を封入する工程からなることを特徴とする色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
本発明の色素増感太陽電池モジュールによれば、透明基板上に集電線を設け、この集電線上に透明導電膜を形成するので、透明導電膜のシート抵抗を大幅に低下させることができ、さらに集電線上の透明導電膜上に設けたシール部により区分けされた酸化物半導体膜からなる複数のセルを並列的に接続するので、隣接するセル間の配線を必要とせず、集電線の上に透明導電膜を形成するため集電線が透明導電膜でカバーされて保護されるため、集電線の剥離や腐食および漏電などを抑制することができるようになり、高い変換効率と出力電力の供給を可能とする。
以下、本発明の色素増感太陽電池モジュールについて、図を用いて説明する。図1は、本発明の色素増感太陽電池モジュールの一実施形態の断面の模式図を示す。図2は、図1のA−A線に沿う断面を示す。
色素増感太陽電池モジュール1は、作用極2、対向極3およびセル部4を有している。作用極2は、透明基板5、透明基板5の片面に設けられた集電線6、透明基板5と集電線6の上に形成された透明導電膜7、集電線6で区分けされた透明導電膜7上に形成された酸化物半導体膜8からなる。対向極3は、基板9と、基板9の片面に形成された導電膜10からなる。セル部4は、対向極3をシール部11で対面して貼り合せて設けられ、電解質12が封入された構造をしている。
色素増感太陽電池モジュール1の製造例を図3に示す。まず、透明基板5の片面に等間隔に格子状の集電線6が設けられる(図3(a))。集電線6は透明基板5の上に形成されるため、密着強度が大きく、剥離などが起きにくい。集電線6の形成法としては、スパッタ法、蒸着法、メッキ法あるいはスクリーン印刷法などが用いられる。また、集電線6は抵抗率の低い銀、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロムのうちの少なくとも1つを含む金属から選ぶことができる。さらに好ましくは銀、銅、アルミニウムのうち1つを含む金属であり、特に好ましいのは銀である。
次いで、集電線6を設けた透明基板5の上に透明導電膜7が形成される(図3(b))。透明導電膜7は集電線6を覆っているため、集電効果によりシート抵抗が大幅に低下する。透明導電膜7は可視光透過率が高く、シート抵抗の低いフッ素ドープ酸化すず(FTO)膜、酸化インジウム・すず(ITO)膜あるいはアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)膜の中から選ぶことができる。好ましくはフッ素ドープ酸化すず膜である。また、製膜法としては、CVD法、スパッタ法、蒸着法あるいはスプレー熱分解法などが用いられる。
次いで、集電線6で区分けされた透明導電膜7上に短冊状の酸化物半導体膜8を形成する(図3(c))。この膜は酸化チタン(TiO2)、酸化すず(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)あるいは酸化ニオブ(Nb25)などを使用することができるが、好ましくは酸化チタンである。ドクターブレード法、スピンコート法、スクリーン印刷法あるいはスプレー製膜法などで作製され、作製後500℃前後で焼成する。焼成された酸化物半導体膜8に増感色素を吸着させる。色素としては可視光および赤外光領域に吸収スペクトルを有するルテニウム系色素、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、クマリン系色素などを使用することができる。以上の工程により作用極2を作製する。
次いで、基板9の片面に導電膜10を形成し、対向極3を作製する(図3(d))。導電膜10は高導電性、高耐食性および電子移動の触媒性能を有する必要があり、白金が多用されている。白金はこれらの性能を1種で満足するすぐれた性能を有するが、しかし、希少金属であり高価であるため、白金の性能のうち、高導電性は、図4に示すように、クロム、銅、アルミニウム、ニッケル、タングステンおよび亜鉛のうちの少なくとも一つを含む高導電性膜15で代替させ、高耐食性は、その上に形成したチタン、モリブデン、バナジウムおよびジルコニウムのうちの少なくとも一つを含む高耐食性膜16で代替させ、さらに、触媒性能は高耐食性膜の上に形成した白金の薄膜または分散層17で発揮させれば、白金の使用量を減少させることができ、安価な色素増感太陽電池の製造が可能となる。さらに好ましくは、導電膜としてはクロム、銅あるいはタングステンであり、耐蝕膜としては、チタンあるいはジルコニウムである。これにより太陽電池の高変換効率を維持したまま大幅な省白金化が可能となる。
次いで、各集電線6上の透明導電膜7上にシール部11を形成し、作製した作用極2と対向極3を貼り合せる(図3(e))。シール部剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アイオノマー樹脂あるいは紫外線硬化樹脂などを使用することが好ましい。
そして、貼り合せた作用極2および対向極3の間に、対向極3に予め設けた注入口13より各セルに電解質12を注入し、次いで注入口13をカバーガラス14を接着して塞ぎ、色素増感太陽電池モジュール1とする(図3(f))。電解質12は例えばアセトニトリルにヨウ化リチウム、t-ブチルピリジン、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムを溶解したものなどを使用することができる。
本実施形態の色素増感太陽電池モジュール1によれば、透明基板5上に集電線6を設け、この集電線6上に透明導電膜7を形成するので、透明導電膜7の抵抗率を大幅に低下させることができ、また、集電線6上の透明導電膜7上に設けたシール部11により区分けされた半導体膜8からなる複数のセルを並列的に接続するので、隣接するセル間の配線を必要とせず、さらに集電線6の剥離や腐食および漏電などを抑制することができるため、高い変換効率と出力電力の供給を可能とする。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
100mm角透明ガラス基板5(コーニング製1737)上に、12mm×90mmの矩形状のセル領域7個のマスキングをして銀ペースト(藤倉化成製XA−9053)で1mm幅の集電線6のパターンを形成し(図2参照)、この透明基板5を200℃で30min加熱し、格子状の集電線6を形成した。
次に、透明導電膜7のフッ素ドープ酸化すず(FTO)の原料としてジブチルすずジアセテートをエタノールに溶かし、これに所定量のフッ化アンモニウム水溶液を添加した溶液を調製した。この溶液をSPD法により集電線6を形成した透明基板5上に、530℃の基板温度で噴霧し、膜厚800nmのFTO膜を形成した。
次に金属酸化物半導体の製膜原料として、チタンテトライソプロポキシドをエタノールで希釈し、これを加熱煮沸することにより平均粒径5nmの酸化チタンのナノ粒子分散溶液を得た。これに酸化チタン微粒子(日本アエロジル製P25)を加え、さらに酢酸を加えて酸化チタンの分散溶液を得た。この溶液を、前記FTO膜を形成した透明基板5の各セル領域以外の部分をマスキングし、スプレー製膜法により基板を200℃に加熱しながら噴霧し、FTO膜上に寸法9mm×85mmで膜厚13μmの酸化チタンの半導体膜8を形成し、形成後、これをさらに450℃で30分熱処理した。
この半導体膜8を形成した透明基板5を、アセトニトリルとブタノールの混合溶媒に溶かしたルテニウム系色素(ソーラロニクス製Ru−535bis−TBA)の溶液に浸漬して色素を担持させ、作用極2を作製した。
次に100mm角基板9(市販ソーダ石灰ガラス)上に、スパッタリング装置(アネルバ製)により膜厚700nmのクロム膜、300nmのチタン膜および20nmの白金膜をこの順で形成し、対向極3を作製した。対向極3には予め、作用極2の各セルに対応する位置に電解質12を充填するための1mmφの注入口13をあけておく。
次に作用極2の集電線6の両側に1mmの間隔を設けるように対向極3にマスキングをし、紫外線硬化樹脂(スリーボンド製)によりシール部11を作製した。
この対向極3と作用極2を対面させて圧着し、作用極2側から紫外線を照射させて硬化接着した。その後、注入口13より電解質12を充填し、充填後、カバーガラス14を注入口13に接着して塞ぎ、色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
実施例2
150mm角透明ガラス基板5(コーニング製1737)上に、12mm×142mmの矩形状のセル領域を11個設け、実施例1と同様にして格子状のAgの集電線6を形成した後、さらにこの集電線6を形成した透明基板5上に、膜厚750nmのFTO膜を形成した。この上に寸法9mm×137mmで膜厚12μmの酸化物チタン膜13を形成し、他は実施例1と同様にして作用極2を作製した。また、150mm基板(市販ソーダ石灰ガラス)上に、スパッタリング装置(アネルバ製)により、膜厚700nmのニッケル膜、膜厚200nmのチタン膜および5nmの白金分散層をこの順で形成し、他は実施例1と同様にして対向極3を得た。この対向極3と作用極2を使用し、実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
実施例3
100mm角透明ガラス基板5(コーニング製1737)上に、17mm×90mmの矩形状のセル領域を5個設けて実施例1と同様にして銀の集電線6を形成した後、透明導電膜7としてインジウムアセチルアセトナートおよびジブチルすずアセテートを所定量混合し、これをアセチルアセトンに溶かして原料溶液を調製し、スプレー熱分解(SPD)法によりこの溶液を集電線6を形成した透明基板5上に、520℃の基板温度で噴霧し、膜厚800nmのITO膜を形成した。この上に寸法14mm×85mmで膜厚15μmの酸化チタンの半導体膜8を形成し、他は実施例1と同様にして作用極2を作製した。また、100mm角基板9(市販ソーダ石灰ガラス)上に、スパッタリング装置(アネルバ製)により、膜厚800nmの銅膜、膜厚300nmのジルコニウム膜および5nmの白金分散層をこの順で形成し、他は実施例1と同様にして対向極3を得た。この対向極3と作用極2を使用し、実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
実施例4
150mm角透明ガラス基板5(コーニング製1737)上に、12mm×142mmの矩形状のセル領域を11個設けて銀の集電線6を形成した後、実施例1と同様にして膜厚800nmのFTO膜を形成した。この上に寸法9mm×137mmで膜厚13μmの酸化チタンの半導体膜8を形成し、他は実施例1と同様にして作用極2を作製した。また、150mm基板(市販ソーダ石灰ガラス)上に、スパッタリング装置(アネルバ製)により、膜厚700nmのクロム膜、膜厚200nmのチタン膜および20nmの白金膜をこの順で形成し、他は実施例1と同様にして対向極3を得た。この対向極3と作用極2を使用し、実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
実施例5
100mm角透明ガラス基板5(コーニング製1737)上に、17mm×90mmの矩形状のセル領域を5個設けて銀の集電線6を形成した後、透明導電膜7として塩化アルミニウムおよび塩化亜鉛を所定量混合し、これをエタノールに溶かして原料溶液を調製し、スプレー熱分解(SPD)法によりこの溶液を集電線6を形成した透明基板5上に、520℃の基板温度で噴霧し、膜厚800nmのアルミニウムドープ酸化亜鉛膜を形成した。この上に寸法14mm×85mmで膜厚15μmの酸化チタンの半導体膜8を形成し、他は実施例1と同様にして作用極2を作製した。また、100mm角基板9(市販ソーダ石灰ガラス)上に、スパッタリング装置(アネルバ製)により、膜厚800nmのクロム膜、膜厚300nmのチタン膜および20nmの白金膜をこの順で形成し、他は実施例1と同様にして対向極3を得た。この対向極3と作用極2を使用し、実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
実施例6
100mm角透明ガラス基板5(コーニング製1737)上に、17mm×90mmの矩形状のセル領域を5個設けて銀の集電線6を形成した後、実施例1と同様にして膜厚800nmのFTO膜を形成した。この上に寸法14mm×85mmで膜厚13μmの酸化すずの半導体膜8を形成し、他は実施例1と同様にして作用極2を作製した。また、100mm角基板9(市販ソーダ石灰ガラス)上に、スパッタリング装置(アネルバ製)により、膜厚700nmのクロム膜、膜厚200nmのチタン膜および20nmの白金膜をこの順で形成し、他は実施例1と同様にして対向極3を得た。この対向極3と作用極2を使用し、実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
比較例1
透明基板5上に集電線6を形成せずに作用極2を作製したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
比較例2
シール部11でセルを分割せずに、90mm×90mmで膜厚13μmの半導体膜8からなる単セルを透明導電膜7上に形成し、作用極2を作製したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池モジュール1を作製した。
色素増感太陽電池モジュールの特性についてはI−Vカーブトレーサー(英弘精機製MP−160)を用い、AM1.5の光照射下で、実効面積(アクティブエリア)での開放電圧、短絡電流、光電変換効率およびフィルファクタを評価した。また、室温で1週間放置後の集電線への電解液の浸入の有無を調べた。
各実施例および比較例で得られた色素増感太陽電池モジュールの特性の評価結果を表1に示す。
Figure 0004841574
表1に示すように、本発明により各実施例で得られた色素増感太陽電池モジュールによると、透明基板上に集電線を設け、さらにこの集電線をシールすることにより各セルを分割しているため、集電線への電解液の浸入を防止するとともに、集電線による透明導電膜の低抵抗率化により、高い光電変換効率を有することがわかる。
本発明の色素増感太陽電池モジュールの一実施形態を示す断面の模式図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。 本発明の対向極の一実施形態を示す断面の模式図である。
符号の説明
1 色素増感太陽電池モジュール
2 作用極
3 対向極
4 セル部
5 透明基板
6 集電線
7 透明導電膜
8 酸化物半導体膜
9 基板
10 導電膜
11 シール部
12 電解質
13 注入口
14 カバーガラス
15 高導電性膜
16 高耐食性膜
17 白金分散層

Claims (9)

  1. 集電線を設けた透明基板上に透明導電膜を形成し、前記集電線で区分された透明導電膜上に色素を吸着させた酸化物半導体膜を形成した作用極と、基板上に形成された導電膜からなる対向極とを、前記集電線上の透明導電膜上に設けられたシール部により接着させてセル部を設け、そのセル部に電解質層を封入したことを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
  2. 酸化物半導体膜が酸化チタン、酸化すず、酸化亜鉛あるいは酸化ニオブのうちから選ばれた少なくとも1つ以上の膜であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池モジュール。
  3. 作用極の透明導電膜がフッ素ドープ酸化すず、酸化インジウム・すずあるいはアルミニウムドープ酸化亜鉛のうちから選ばれた少なくとも1つ以上の膜であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池モジュール。
  4. 作用極の集電線が銀、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロムのうちから選ばれた少なくとも1つ以上の金属からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  5. もっとも好ましい組み合わせとしては、作用極の集電線が銀であり、透明導電膜がフッ素ドープ酸化すず膜であり、さらに酸化物半導体膜が酸化チタン膜であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池モジュール。
  6. 対向極の導電膜がクロム、銅、アルミニウム、ニッケル、タングステンおよび亜鉛から選ばれた少なくとも1つ以上の金属を含む導電膜とその上に形成したチタン、モリブデン、バナジウム、ジルコニウムから選ばれた少なくとも1つ以上の金属を含む耐蝕膜、およびその上に膜状あるいは分散状に形成させた白金よりなる触媒層からなる積層膜であることを特徴とする請求項1または2記載の色素増感太陽電池モジュール。
  7. 対向極の導電膜が好ましくはクロム、銅、あるいはタングステンであり、耐蝕膜が好ましくはチタンあるいはジルコニウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  8. 集電線が透明基板上に格子状に形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  9. 集電線を設けた透明基板上に透明導電膜を形成し、前記集電線で区分された透明導電膜上に多孔質半導体膜を形成し、その多孔質半導体に色素を吸着させて作用極を作製する工程と、基板上に導電膜を形成し対向極を作製する工程と、前記集電線上の透明導電膜上にシール部を形成し前記作用極と対向極を接着してセル部を形成する工程と、そのセル部に電解質を封入する工程からなることを特徴とする色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
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