JP5042192B2 - エアバッグ取付構造 - Google Patents
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Description
このサイドカーテンエアバッグは、通常エアバッグ袋体が折り畳まれた状態でフロントピラーとピラーガーニッシュとの間の空間やルーフとルーフライニングとの間の空間に収納されている。
この幅狭のピラーガーニッシュは、コンパクトに形成するために、特許文献1のピラーガーニッシュのように弾性変形可能な部位を確保することが難しい。
このため、展開するエアバッグ袋体の押付力でピラーガーニッシュを弾性変形させて、エアバッグ袋体をカーテン状に展開することが難しくなることが考えられる。
よって、内装本体部(ピラーガーニッシュ)を弾性変形させて広げることなく、エアバッグの非膨張部を間隙部から車室側に導き出すことができる。
これにより、内装本体部に弾性変形可能な部位を備える必要がなく、内装本体部をコンパクトに(例えば、幅狭に)形成することができる。
これにより、エアバッグの非膨張部を、内装本体部の外辺部と車体との間に形成された間隙部までガイド部で良好に誘導する(導く)ことができる。
このように、副ガイド部をガイド部に隣接配置することで、ガイド部を大型化することなく、非膨張部の中央部が間隙部に噛み込む(挟まる)ことを防止できる。
これにより、膨張部が展開した際に、膨張部を展開させた状態に保持可能な部位に非膨張部の一端部を設ける(取り付ける)ことができ、非膨張部で膨張部を展開させた状態に良好に保持することができる。
これにより、内装本体部の上側に間隙部が形成された場合でも、非膨張部を延出部で間隙部まで誘導させて、間隙部から非膨張部を導き出すことができる。
これにより、非膨張部の中央部が間隙部に噛み込む(挟まる)ことを防止して、非膨張部の中央部を間隙部から円滑に導き出すことができる。
これにより、間隙部に非膨張部の中央部が噛み込む(挟まる)ことを防いで、非膨張部の中央部を間隙部から円滑に導き出すことができる。
これにより、副ガイド部を間隙部側に移動しないように、副固定部で保持することができる。
これにより、膨張部の展開によりガイド部に下向きの荷重が作用した際に、内装本体部を固定部で安定的に保持して、膨張部の展開形状を安定化させることができる。
車両10は、車体の左側からフロントピラー(車体)12が車体後方に向けて上り勾配で延出され、フロントピラー12にフロント窓ガラス13が備えられ、フロントピラー12およびルーフピラー(図示せず)にエアバッグ取付構造15が備えられている。
フロントピラー12は、略矩形状の閉断面に形成されたピラー本体17と、ピラー本体17を車体に支持するピラー支持部18とを備えている。
このピラー本体17は、車体前方に対向する前壁21と、前壁21の外辺から車体後方に折り曲げられた外側壁22と、前壁21の内辺から車体後方に折り曲げられた内側壁23と、内側壁23および外側壁22の後辺に設けられた後壁24とを備えている。
フランジ26にはシール部材29が取り付けられている。
以下、エアバッグ取付構造15について詳しく説明する。
この車両用内装材36は、フロントピラー12に沿って設けられたピラーガーニッシュ(内装本体部)41と、ピラーガーニッシュ41に設けられたガイド部42とを備えている。
このピラーガーニッシュ41は、上端部(一方の端部)41aの内面に設けられた上ピラー固定部47(図2参照)と、中央部41bの内面に設けられた中央ピラー固定部48と、下端部41c(図1参照)の内面に設けられた下ピラー固定部(図示せず)とを備えている。
これにより、ピラーガーニッシュ41がフロントピラー12に取り付けられている。
このガイド部42は、フロントピラー12(図2参照)に取付け可能なガイド固定部(固定部)61と、後述するテザーストラップ72を第1間隙部58まで誘導可能な延出部62と、延出部62に隣接された支持面部63(図6も参照)とを備えている。
後壁部55は、外辺部(内装本体部)55aがシール部材29のシール壁面29a(車体)に対向するように設けられている。これにより、外辺部55aとシール壁面29aとの間に第1間隙部(間隙部)58が形成されている。
この上ピラー固定部47は、上クリップ51でガイド部42とともにフロントピラー12の後壁24に取り付けられている。
さらに、下ピラー固定部は、上ピラー固定部47や中央ピラー固定部48と同様に、下クリップでフロントピラー12の後壁24に取り付けられている。
なお、下クリップおよび中央クリップ52は、例えば、車体にガーニッシュなどを組み付ける締結部材として一般に使用されるものである。
上クリップ51がフロントピラー12の後壁24に係止されることで、後壁24に上クリップ51を介してガイド固定部61および上ピラー固定部47が取り付けられている。
よって、ガイド部42で、後述するテザーストラップ72を第2間隙部(間隙部)59まで良好に誘導する(導く)ことができる。
第2間隙部59は、後述するように、延出部62の外辺部62aに後壁部55の外辺部55aを巻き付けることで、外辺部55aとシール壁面29aとの間に形成されている。
具体的には、上クリップ51、ガイド固定部61および上ピラー固定部47は、後述するエアバッグ袋体71が展開する方向、すなわち鉛直線80に対して傾斜角θ1で取り付けられている。
これにより、エアバッグ袋体71の展開によりガイド部42に下向きの荷重が作用した際に、ピラーガーニッシュ41をガイド固定部61で安定的に保持して、エアバッグ袋体71の展開形状を安定化させることができる。
さらに、延出部62は、後壁部55の外辺部55aに延出部62の外辺部62aが巻き付けられている(ラップされている)。
よって、ガイド固定部61で上取付部47aが覆われている。そして、上取付部47aの外端部47bおよび後壁部55の外辺部55a間の領域が延出部62で覆われている。
延出部62を設けることで、後述するテザーストラップ72を第2間隙部59までガイド部42で誘導する(導く)ことができる。
第2間隙部59は、後述するテザーストラップ72が通過可能な広さに設定されている。
加えて、ピラーガーニッシュ41の底部41dに対して高さH1だけ上側に第2間隙部59が形成された場合でも、テザーストラップ72を延出部62で第2間隙部59まで誘導させて、第2間隙部59からテザーストラップ72を導き出すことができる。
支持面部63は、外側半部65と内側半部66とで断面略く字状に形成されている。
外側半部65は、内端部65a(支持面部63の中央部)から外端部65b(第2間隙部59)まで車体上方に向けて傾斜角θ2の上がり勾配で傾斜されている。
さらに、支持面部63の外端部65bは、後壁部55の外辺部55aに巻き付かれている。外端部65bとシール部材29のシール壁面29aとの間に第2間隙部59が形成されている。
支持面部63にエアバッグ袋体71の前端部71aを配置(収納)することで、エアバッグ袋体71が車室31側に展開したとき、前端部71aに接続されたテザーストラップ72のテザー後端部72bを第2間隙部59から車室31側に前端部71aとともに導き出すことができる。
テザーストラップ72の中央係止部76は、外端部65bとシール壁面29aとの間の第2間隙部59から車室31側に案内されるように配置されている。
さらに、エアバッグ袋体71は、展開するときの展開力でルーフライニング37を弾性変形させてルーフライニング37の左側部38とシール部材との間のルーフ間隙部79を広げ、広げられたルーフ間隙部79から展開可能に形成されている。
これにより、エアバッグ袋体71は、図1に示すように、車体のルーフ45から車室内の側部にカーテン状に矢印の如く下方に向けて展開される。
このテザーストラップ72は、図3に示すように、テザー前端部(一端部)72aが取付部材75を介してフロントピラー12の略中央に取り付けられ、テザー後端部(他端部)72bがエアバッグ袋体71の前端部71aに設けられ(縫合され)ている。
取付部材75は、フロントピラー12(図2参照)にボルト86で取り付けられている。
フロントピラー12の略中央は、後述するピラーガーニッシュ41の略中央に位置している。
ループ状の中央係止部76は、テザー中央部72cがループ状に曲げた状態で加締め部77で加締められることにより形成されている。
ピラーガーニッシュ41の上端部41aにガイド部42が設けられ、ガイド部42でエアバッグ袋体71の前端部71aが覆われている。
その後、前端部71aが車体下方に移動して、テザーストラップ72の中央係止部76が副ガイド部82の下端部82aから矢印(図4参照)の如く外れる。
テザーストラップ72を張設した状態に保つことで、テザーストラップ72でエアバッグ袋体71が展開した状態に保持される。
よって、第2間隙部59を広げるために、ピラーガーニッシュ41に弾性変形可能な部位を備える必要がなく、ピラーガーニッシュ41をコンパクトに(例えば、幅狭に)形成することができる。
この副ガイド部82は、図6に示すように、支持部81の外端部81aから第2間隙部59側に向けて下向きに傾斜するように設けられている。
よって、エアバッグ袋体71が展開する際に、中央係止部76が副ガイド部82で矢印(図4、図6参照)の如く下向きに案内され、テザーストラップ72が第2間隙部59まで誘導される(導かれる)。
さらに、中央係止部76が第2間隙部59に噛み込む(挟まる)ことを防止できるので、テザーストラップ72のテザー前端部72aをエアバッグ袋体71から大きく離して車体に設ける(取り付ける)ことができる。
これにより、中央係止部76が第2間隙部59に噛み込む(挟まる)ことを防止して、中央係止部76を第2間隙部59から円滑に導き出すことができる。
これにより、第2間隙部59に中央係止部76が噛み込む(挟まる)ことを防いで、中央係止部76を第2間隙部59から円滑に導き出すことができる。
この副固定部83がフロントピラー12に係止されることで、副ガイド部82がフロントピラー12に係止される。
これにより、副ガイド部82が第2間隙部59側に移動することを副固定部83で防ぐことができる。
図7(a),(b)は本発明に係るエアバッグ取付構造のエアバッグ袋体が展開を開始する状態を示す図である。
(a)において、エアバッグ袋体71が車体下方に向けて展開することにより、エアバッグ袋体71の展開力でルーフライニング37の左側部38を弾性変形させる。
左側部38が弾性変形することで、ルーフライニング37の左側部38とシール部材29のシール壁面29aとの間のルーフ間隙部79を広げる。
エアバッグ袋体71の前端部71aが、車体後方に矢印Bの如く引っ張られてピラーガーニッシュ41の上端部41a(ガイド部42)から外れた後、車体下方に向けて矢印Cの如く展開する。
中央係止部76が副ガイド部82で矢印Dの如く下向きに案内されて副ガイド部82の下端部82aから外れる。
下端部82aから外れた中央係止部76が、第2間隙部59を経て矢印Dの如く車室31内に向けて下方に引っ張られる。
(a)において、エアバッグ袋体71(図7(b)参照)が車体下方に向けて展開を継続することで、テザーストラップ72が車体下方に向けて引っ張られる。
テザーストラップ72がガイド部42の延出部62で第2間隙部59に誘導され(導かれ)、第2間隙部59を経て矢印Eの如く車室31内に向けて車体下方に向けて引っ張られる。
よって、テザーストラップ72が第2間隙部59を経て矢印Gの如く車室31内に向けて車体下方に向けて継続的に引っ張られる。
よって、ピラーガーニッシュ41を弾性変形させて第2間隙部59を広げることなく、テザーストラップ72を第2間隙部59から車室31側に導き出すことができる。
これにより、ピラーガーニッシュ41に弾性変形可能な部位を備える必要がなく、ピラーガーニッシュ41をコンパクトに(例えば、幅狭に)形成することができる。
エアバッグ袋体71が車体のルーフ45から車室31内の側部に沿ってカーテン状に矢印Fの如く下方に向けて展開される。
この状態で、テザーストラップ72がテザー前端部72aおよびテザー後端部72b間で張設した状態に保たれる。
これにより、エアバッグ袋体71はテザーストラップ72で展開した状態に保持される。
また、傾斜角θ1は45度以下に抑えることが好ましい。
Claims (5)
- 車体に取り付けられてエアバッグを覆う車両用内装材を備えたエアバッグ取付構造であって、
前記車両用内装材は、
膨張部および前記膨張部を展開した状態に保持する非膨張部を備えたエアバッグのうち前記非膨張部を覆い車室内を装飾する内装本体部と、
前記内装本体部の裏面側に設けられるとともに、前記車体に取付け可能な固定部を有するガイド部と、を備え、
前記ガイド部は、前記膨張部のうち前記非膨張部で保持される前端部に近接した前記内装本体部の一方の端部に設けらて、前記車体から離して間隙部を形成している前記内装本体部の外辺部に巻き付けられ、
前記エアバッグは、
前記非膨張部の一端部が前記内装本体部の略中央において前記車体に設けられるとともに、前記非膨張部の他端部が前記膨張部の前記前端部に接続され、
前記非膨張部の中央部が、前記非膨張部をループ状に曲げた状態で、前記エアバッグに備えられた副ガイド部に支持され、
前記副ガイド部が、前記内装本体部の前記一方の端部側に設けられた前記ガイド部に隣接配置され、
前記ガイド部を前記内装本体部の前記端部の裏面側に設けることで、前記膨張部を展開するときに、前記内装本体部と前記車体との間に形成された前記間隙部に、前記膨張部の展開によって引っ張られる前記非膨張部を前記ガイド部で誘導するとともに、
前記膨張部が展開する際に、前記非膨張部を前記間隙部まで誘導するように前記非膨張部の前記中央部を前記副ガイド部で案内することを特徴とするエアバッグ取付構造。 - 前記ガイド部は、
前記車体に対向して設けられて前記内装本体部を覆い、前記非膨張部を前記間隙部まで誘導可能で前記外辺部に巻き付ける部位に連なる延出部と、
前記延出部に隣接され、前記間隙部に向けて車体上方に傾斜された支持面部と、を備え、
前記支持面部に前記膨張部の前記前端部が配置されたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ取付構造。 - 前記副ガイド部は、
前記間隙部側において下向きに傾斜するように配置され、
下向きに傾斜された状態に支持部で支持されたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ取付構造。 - 前記エアバッグは、
前記副ガイド部に隣接配置されて前記副ガイド部を前記車体に係止する副固定部を備えたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のエアバッグ取付構造。 - 前記エアバッグは、前記膨張部が前記車体のルーフから下方に向けて展開するように備えられ、
前記固定部は、前記車体に下方側から取り付けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアバッグ取付構造。
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